第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善等を背景に、緩やかな回復基調が続いているものの、米国大統領の政策動向や北朝鮮情勢など海外における地政学的リスクの高まり等の影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況で推移しました。

外食産業におきましては、物流費の上昇に伴う原材料価格の高止まりや、長引く人手不足による人件費の上昇に加え、天候不順の影響等もあり、引き続き厳しい経営環境が続いております。

こうした環境の中、当社グループは、商業施設や繁華街・駅前、郊外ロードサイド立地へそれぞれの専門業態を計画的に出店したほか、新コアコンセプトブランドの開発及び出店、業態変更や既存店舗の改装を戦略的に実施した一方、一括受託していたフードコートの定期借家契約満了に伴う撤退や、不採算店舗を積極的に前倒して閉店したこと等により、グループ全体では68店舗の新規出店、63店舗の撤退を実施した結果、当連結会計年度末における業務受託店舗等を含む連結店舗数は863店舗となりました。

以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高116,567百万円(前連結会計年度比2.7%増)、営業利益6,413百万円(前連結会計年度比9.5%増)、経常利益6,894百万円(前連結会計年度比8.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,501百万円(前連結会計年度比24.0%減)となりました。

報告セグメントにつきましては、当社は飲食事業以外の報告セグメントが無いため、記載を省略しております。なお、飲食事業における主要カテゴリー毎の状況は以下のとおりであります。

 

(CRカテゴリー)

当カテゴリーは、株式会社クリエイト・レストランツ及び株式会社クリエイト・ダイニングが運営する店舗で構成されており、商業施設を中心に多様なブランドにてレストラン及びフードコートを運営しております。

当連結会計年度におきましては、ローストビーフ丼専門店やカフェ業態等の出店により、31店舗の新規出店、35店舗の撤退を実施しております。

以上の結果、当カテゴリーの当連結会計年度の売上高は43,735百万円となり、連結店舗数は417店舗となっております。

 

(SFPカテゴリー)

当カテゴリーは、SFPホールディングス株式会社が運営する店舗で構成されており、都心繁華街を中心に「磯丸水産」、「鳥良」、「鳥良商店」ブランド等の居酒屋を運営しております。

当連結会計年度におきましては、海鮮居酒屋「磯丸水産」や「鳥良商店」、餃子居酒屋の「いち五郎」等の出店により、20店舗の新規出店、7店舗の撤退を実施しております。

以上の結果、当カテゴリーの当連結会計年度の売上高は36,841百万円、連結店舗数は225店舗となっております。

 

(専門ブランドカテゴリー)

当カテゴリーは、当社の国内子会社である株式会社ルモンデグルメ、株式会社イートウォーク、株式会社YUNARI、株式会社グルメブランズカンパニー、株式会社KRフードサービスが運営する店舗で構成されております。

当連結会計年度におきましては、株式会社KRフードサービスが「かごの屋」や「あずさ珈琲」、株式会社イートウォークが「やさい家めい」、株式会社グルメブランズカンパニーが「ジャン・フランソワ」等、13店舗の新規出店、13店舗の撤退を実施いたしました。

以上の結果、当カテゴリーの当連結会計年度の売上高は33,177百万円、連結店舗数は191店舗となっております。

 

(海外カテゴリー)

当カテゴリーは、海外において展開している店舗で構成されており、シンガポール国内にて展開しているcreate restaurants asia Pte. Ltd.が運営する店舗、香港にて展開している香港創造餐飲管理有限公司が運営する店舗、台湾にて展開している台湾創造餐飲股份有限公司が運営する店舗で構成されております。

当連結会計年度におきましては、シンガポールや香港にて「しゃぶ菜」等を出店し、4店舗の新規出店、8店舖の撤退を実施いたしました。

以上の結果、当カテゴリーの当連結会計年度の売上高は2,834百万円、連結店舗数は30店舗となっております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが11,887百万円の資金増(前連結会計年度比18.2%増)、投資活動によるキャッシュ・フローが5,677百万円の資金減(前連結会計年度比38.7%減)、財務活動によるキャッシュ・フローが3,327百万円の資金減(前連結会計年度比46.7%減)となり、更に換算差額等を加味した当連結会計年度末の資金残高は12,685百万円(前連結会計年度比29.7%増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によって得られた資金は11,887百万円となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益6,226百万円、減価償却費4,395百万円及びのれん償却額953百万円を計上する一方で、法人税等の支払額1,842百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によって使用した資金は5,677百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出4,781百万円及び差入保証金の差入による支出741百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によって使用した資金は3,327百万円となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入3,900百万円等があった一方で、長期借入金の返済による支出6,608百万円等によるものであります。

 

 

2【仕入及び販売の状況】

(1)仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。

 

カテゴリー名称

仕入高(百万円)

前年比(%)

CRカテゴリー

12,614

+1.8

SFPカテゴリー

10,770

+2.2

専門ブランドカテゴリー

10,132

+4.3

海外カテゴリー

714

△11.0

その他

△465

合計

33,768

+2.3

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は、仕入価格で記載しております。

3.その他は、主に本社一括購入による仕入割戻であります。

4.上記の金額には、他勘定振替高は含まれておりません。

 

(2)販売実績

当連結会計年度における販売実績をカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。

 

カテゴリー名称

販売高(百万円)

前年比(%)

CRカテゴリー

43,735

+2.0

SFPカテゴリー

36,841

+2.5

専門ブランドカテゴリー

33,177

+5.2

海外カテゴリー

2,834

△10.5

その他

△23

合計

116,567

+2.7

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.その他は、主に業務受託収入であります。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「私たちは、常にお客様と共にある。常にお客様への感謝の気持ちをもち、プロとしてのサービス・料理・空間を提供することで、お客様から、末永い信頼を頂くことが、私たちの喜びである。そのために私たちは、目の前の小さなアイデアを大切にし、常にスピードをもって、クリエイティブにチャレンジし、戦略的かつ科学的にマルチブランド経営を進化させ、世界で最も競争力のあるレストランサービス企業になる。」を経営理念として掲げ、社会的責任を果たしながら、継続的な企業価値向上に向け努力してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループでは、経営効率を高め安定した財務体質を維持しつつ、持続的成長を達成するために、以下の経営指標を重視しております。

① 売上高経常利益率

外食産業における過当競争・低価格路線と一線を画し、「量」ではなく事業の「質」の維持向上を図るという観点から、新規店舗及び既存店舗の利益率の維持向上と、間接部門コストのミニマイズを図ることで、中長期的に売上高経常利益率は10%以上を目指してまいります。

 

② 総資本経常利益率

投下総資本に対して効率よくリターンを上げることが継続的な企業価値向上に必要であるという観点から、総資本経常利益率を意識した投資を行ってまいります。また消費者ニーズが多様化し、外食業態陳腐化のスピードも速くなる傾向もあることから、特に店舗投資に対する投資回収期間に注意を払った経営を行ってまいります。具体的には、中長期的に総資本経常利益率20%以上を目標としております。

③ 売上高伸び率

グループ経営を中心とした成長戦略の成果を図る指標として売上高伸び率を重視しております。今後も持続的成長の達成による株主価値の向上に向け、中長期的に売上高伸び率15~20%程度の水準維持を目指してまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループを取り巻く環境は、経済政策等の各種政策の効果による景気回復やお客様の嗜好、ライフスタイルの多様化、食の安全安心への意識の高まり、少子高齢化等の外部環境の変化、また、当社におきましても、M&Aの実行によるグループ事業会社の増加、グループ拡大に伴う戦略、文化、立地の多様化、海外事業展開の開始等、大きく変化してまいりました。

このような環境のなか、当社グループは、2013年より実施しております『グループ連邦経営』を推進し、グループ事業会社には、あえて当社の論理(求心力)を押し付けるのではなく、これまで通りグループ事業会社が裁量を効かせること(遠心力)で、複数の企業文化や戦略による成長、立地開発手法の多様化への対応、競争力強化に向けたグループ事業会社の育成、経営人材の育成、本社機能の更なる強化を図り、更なる企業価値の向上を目指してまいります。

具体的には、①国内グループ事業会社がそれぞれ成長戦略を明確化し、着実に実行することによる成長機会の最大化及び持続的な成長、②良質なM&Aの実施による、継続的かつ複数の成長ブランドの獲得及び当社グループへの連結貢献、③拠点マネジメントの高度化による、ASEAN圏、中華圏、北米圏へのグローバル展開を促進していくことで、当社グループの更なる成長と企業価値の向上を図り、中長期的な目標として売上高2,000億円の達成を目指してまいります。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

当社は、食の安全性に対する消費者意識の高まりや、外部環境の厳しさが増すと目される中、以下の課題に適切に対処してまいります。

 

① 「食の安全・安心」への取り組み

お客様に「安全」なメニューをご提供し、「安心」して召し上がって頂けるようにすることは、飲食企業にとって最重要事項であると認識しております。当社グループといたしましては、「食の安全・安心」に対する全役職員の意識浸透及びレベルアップに全力で取り組んでまいります。

具体的には、お客様の目線から見た「食の安全・安心」に関するモラルについて、従業員に対するメッセージを繰り返し発信すると共に、経営理念の中核にあるのが「お客様からの信頼」であることを広く浸透させる取り組みを実施しております。また、食の安全安心推進室を中心に、料理や食材の取り扱いに関するマニュアルを随時見直し、これに基づく従業員教育の徹底、店舗オペレーションの強化に努めております。更に、店舗と本社の情報共有の仕組みを見直し、社内及びグループ間の報告・連絡体制を迅速化することに加え、店舗内のコミュニケーション及びチームワークの強化に取り組んでおります。

② お客様から支持される商品及び業態開発の推進

お客様の食に対するニーズは、近年のスマートフォン等の普及による情報収集力の向上やライフスタイルの変化等により多様化が進んでおり、加えてニーズの変化のスピードも速まっている中、業態(ブランド)及び立地の陳腐化も早まる傾向にあります。

当社では、このようなニーズの変化に機敏に対応していくために、新業態開発室を中心に、立地や店舗の規模に合う新たな業態の創出や、マーケティング調査等に取り組んでおります。今後もお客様のニーズに的確かつスピーディーに対応するため、マーチャンダイジングの強化を図ると共に、立地特性に応じた業態開発を推進してまいります。

③ 競争力強化に向けた各グループ事業会社の育成

今後も『グループ連邦経営』を推進するにあたり、各グループ事業会社の競争力の強化は当社グループの持続的成長にとって重要であり、各社の競争状況、役割、ステージに応じた効果的な経営指導及び機動的かつ最適な経営資源の配分を行っていくことが必要であると認識しております。そのために、当社が各社の経営状態を的確に把握できる管理体制の強化に努めるとともに、複数の専門的かつ特徴的な企業文化、戦略を持つ各社の経営陣が、グループ内にてそれぞれのノウハウや情報交換等を密に行い、個々の経営力を拡充することができ、加えて、各グループ事業会社が成長に向け、迅速かつ最適な意思決定が可能となる組織体制及び環境を整えてまいります。また、各グループ事業会社の内部統制に係る体制につきましてもより一層の整備に努めることで、企業体質の強化を図ってまいります。

④ 本社機能の更なる強化

『グループ連邦経営』の当社の役割として、グループ全体の経営戦略を策定、実行することのほかに、各グループ事業会社が持続的な成長戦略の実行に集中できる環境(プラットフォーム)を提供することも必要であると認識しております。具体的には、各社の間接部門業務の集約化、標準化による効率性の向上と多様な立地・業態に対する開発機能の強化、原材料・設備等の集約化によるコスト面でのシナジーの最大化、食の安全・安心やコンプライアンスに関連する情報の提供等において一層の強化に取り組み、各社の収益性の最大化に資する支援体制強化に努めるとともに、グループガバナンスの更なる強化に取り組んでまいります。

⑤ 人材の確保及び育成の強化

当社グループは、現在、国内外の複数のグループ事業会社で構成されており、今後も継続的なM&A等の実施により、更にグループ事業会社は増加することが見込まれることから、高い専門性を持ち、様々な課題に対処し、進化させ、経営することができる人材の育成強化及び優秀な人材の確保が必須と認識しております。

そのため、人材の確保に関しましては、即戦力となる中途採用に加えて、将来の幹部人材の早期育成のために新卒採用を引き続き拡充してまいります。人材の育成に関しましては、「スピード、クリエイティブ、チャレンジ」という当社グループの経営理念を牽引することを期待される幹部人材の育成強化を計画的に実施できるよう教育・研修システムの整備を進めてまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項については、以下のようなものがあります。

なお、当社グループの事業においてはこれら以外にも様々なリスクを伴っており、ここに記載されたものがリスクの全てではありません。また、文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)外食業界の動向について

① 既存店売上高の減少について

当社グループが属している外食産業については、生活防衛意識の高まりによる消費マインドの低下、調理済食材や惣菜を家庭に持ち帰って食する中食市場の成長等の影響により、外食事業者の既存店売上高については減少する傾向にあります。

当社グループといたしましては、サービスの提供方法の変更、内装のリニューアル及び業態変更等を実施することにより、既存店売上高の維持拡大を目指しております。

ただし、当社グループが出店している商業施設、ショッピングセンター、駅前及び繁華街等の立地において商流の変化及び周辺の商業施設との競合等が生じることによる立地自体の集客力の低下、自然災害等の影響により、既存店舗の売上高が減少した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

② 食材の調達について

食材につきましては、残留農薬や鳥インフルエンザ等に代表されるように、その安全性が特に問われる環境下にあり、以前にも増して安全な食材の確保が重要になっております。

また、天候不順などによる農作物の不作や新規需要の増加、政府によるセーフガード(緊急輸入制限措置)の発動など需給関係の変動を伴う事態が生じた場合、食材市況に大きな影響を与える可能性があります。

当社グループにおきましては、様々な業態を運営しているため、特定の食材に依存している事実はありませんが、安全かつ安定した食材の確保については、積極的に取り組む方針であります。

ただし、食材に係わる安全性の問題や、諸原材料価格の高騰による食材市況の変動激化等の事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③ 短時間労働者に対する厚生年金適用拡大等について

厚生労働省は、将来にわたる年金財政の安定化等を目的に、短時間労働者(正社員以外の労働者で、一週間の所定労働時間が正社員より短い労働者)に対する厚生年金の適用が平成28年10月から拡大されるなど労務環境の変化が起こりつつあります。

当社グループは、平成30年2月28日現在において20,173人の臨時従業員を雇用しており、業種柄多くの短時間労働者が就業しております。こうした労務環境の変化により、当社グループの人件費が高騰する等、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

(2)当社グループのビジネスモデルに係わるリスクについて

① 出店政策について

当社グループは、予め一定以上の集客を見込めるショッピングセンター、地下鉄を含む駅構内、百貨店等の商業施設、駅前、繁華街及び郊外ロードサイド等に出店しており、立地条件、賃貸条件、店舗の採算性等の観点から、好立地を選別した上で、出店候補地を決定しております。そのため、計画した出店数に見合った出店地を十分に確保できない可能性もあり、その場合には、当社グループの業績見通しに影響を与える可能性があります。

また、商業施設につきましては、商業デベロッパーとの交渉を経て、当社グループの計画した業態と異なる業態の出店を行う場合があります。当社グループにおいては、各業態によりその収益力に差異があるため、計画通りの店舗数を出店した場合であっても、業態構成の状況によっては、業績に影響が生じる可能性があります。

加えて、当社グループは、賃貸による出店形態を基本としており、賃貸借契約のうち、特に、定期賃貸借契約は、契約終了後再契約されない可能性があります。このような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

② 敷金・保証金について

当社グループは、賃貸による出店形態を基本としており、出店等に際しては、賃貸人へ敷金・保証金を差し入れております。契約に際しては、賃貸人の信用状況の確認等を行い、十分検討しておりますが、今後、契約期間満了による撤退等が発生した際に、賃貸人の財政状況によっては、当該敷金・保証金の全部若しくは一部回収不能となる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 業態開発について

当社グループは、商業施設の価値向上といった商業デベロッパーのニーズに対して、新規に開発した業態を継続的に提案することに加え、駅前や繁華街においては、ドミナント戦略等により好調な業態の出店を加速させ、事業の拡大を図っております。ただし、市場の変化への対応の遅れ等により、お客様に受け入れられる業態を開発できなかった場合には、売上高が減少し、また、これにより商業デベロッパーとの関係が損なわれた場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

④ 出退店時に発生する費用及び損失について

当社グループでは、新規出店時に什器、備品等の消耗品や、販売促進にかかる費用が一時的に発生するため、大量の新規出店や、期末に近い新規出店は、利益を押し下げる要因となります。また、収益性改善のため、業績の改善が見込めない店舗を閉鎖しておりますが、店舗閉鎖時においては、固定資産除却損、賃貸借契約解約及びリース契約解約による違約金等が発生するため、大量に店舗を閉鎖した場合には、一時的に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 商標権の管理について

当社グループは、多業態による店舗展開を行っており、多数の店舗ブランドを保有しているため、同一ブランドをチェーン展開する飲食企業と比較して、商標権侵害等による係争・訴訟のリスクが相対的に高いものと認識しております。そのため、新たな業態の店舗を出店する際には、商標の出願、登録を行うか、若しくは商標登録には馴染まない一般的な名称を用いた店舗名を使用する等、第三者の商標権を侵害しないように常に留意しております。

過年度において出店した一部の業態においては、第三者が類似商標を登録している等の理由により、商標の登録が承認されていない業態、若しくは登録未申請の業態がありますが、これらはあくまで当社が独自に開発した知的所有権であり、第三者の商標権等の知的財産権には該当しないものと認識しております。従いまして、当社グループは既存登録商標との非類似性を主張することにより、商標権を取得する方針であります。

ただし、出店時における当社グループの調査内容が十分である保証はなく、当社グループの見解が法的に常に正当性があるとは保証できません。万一、当社グループが第三者の商標権等の知的財産権を侵害していると認定され、その結果、損害賠償請求、差止請求等がなされた場合、若しくは、当該事項により当社グループの信用力が低下した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、現在商標権に関する重大な係争・訴訟はありません。

⑥ 人材の育成及び確保について

当社グループは、各社員の創意工夫がサービス力の強化、競争力の向上に寄与すると考えているため、店舗の運営、サービス提供方法等については、画一的な運用を行わず、現場における創意工夫を活かす仕組みとしております。その結果、各業態、各店舗によって、お客様に提供する料理、サービス内容及び店舗運営方法等が異なっており、また、各店舗における顧客満足度は、各店舗で提供するサービスの水準に影響を受けることとなります。そのため、当社グループは人材の育成及び確保を経営上の重要課題であると認識しております。

人材育成については、お客様へのより一層のサービス向上と店舗運営に焦点をあてたオペレーション教育、店舗マネジメント教育を計画的に実施できるよう教育・研修システムの整備を進めていく方針であります。また、人材確保については、即戦力となる中途採用に加えて、将来幹部となる人材を早期から育成するために新卒採用を拡充していく方針であります。

ただし、今後においても当社グループは積極的な業態開発及び店舗網の拡大を図っていく方針であるため、業容に見合った人材の育成及び確保が出来ない場合には、サービスの質の低下による信用力の低下が生じ、または、出店計画どおりの出店が困難となり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

(3)法的規制等について

当社グループが属する外食産業においては、主な法的規制として、「食品衛生法」、「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」、「健康増進法」、「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」等の法的規制があります。これらの法的規制が強化され、その対応のため新たなコストが発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

① 食品衛生法に係わる規制について

当社グループが経営する店舗は、食品衛生法の規定に基づき、所管保健所より飲食店営業の営業許可を取得しております。食品衛生法は、飲食に起因する衛生上の危害防止、公衆衛生の向上及び増進に寄与することを目的としております。当社グループにおいては、衛生管理マニュアルに基づき、衛生管理体制の強化を図っておりますが、仮に食中毒事故等が発生した場合には、食品等の廃棄処分、営業許可の取り消し、営業の禁止、若しくは一定期間の営業停止の処分、被害者からの損害賠償請求、信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

② 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)に係わる規制について

平成13年5月に施行された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」が平成19年6月に改正され、同年12月より食品廃棄物等の発生量が年間100トン以上の外食事業者は、毎年度、主務大臣に定期報告を行うことが義務付けられております。また、食べ残し等の食品廃棄物について、発生抑制と減量化により最終的に処分される量を減少させるとともに、肥料等の原材料としての再生利用を促されております。

そのため、今後の出店の増加により食品廃棄物の排出量が増加する場合には、新たに対応費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③ 個人情報の管理について

当社グループは、従業員の情報及び店舗にご来店頂いたお客様の情報等の多数の個人情報を保有しており、全社を挙げて適正管理に努めておりますが、万が一個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合には、社会的信用の失墜、損害賠償請求の提起等により業績及び財務状態に影響を受ける可能性があります。

 

(4)金利変動の影響について

当社グループは、出店時における設備投資資金を主として金融機関からの借入により調達しており、当連結会計年度末における総資産に占める有利子負債の割合は40.5%となっております。現在は、当該資金を主として固定金利に基づく長期借入金により調達しているため、一定期間においては金利変動の影響を受けないこととなりますが、新たに借り換え等を行う際、資金調達コストが変動している場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)災害等及び感染症等の流行による影響について

当社グループは、国内外に店舗展開しておりますが、地震や津波、台風等の自然災害の発生や、自然災害に起因するライフラインや交通網の遮断・制限、感染症の流行等により、来店客数の減少、原材料の調達の阻害や従業員の人員の確保ができない場合は、店舗運営に支障をきたし、営業が困難となることから、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)海外展開におけるカントリーリスクについて

当社グループは、海外へ店舗展開しておりますが、海外子会社及び関連会社の進出国における、市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、習慣や為替、その他の様々なカントリーリスクにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)M&A等による業容の拡大に係るリスクについて

当社グループは、成長戦略の一つとして、シナジー効果が期待できるM&Aについて前向きに検討していくことを基本方針としております。

当社グル―プは、当社グループが展開するコアビジネスとのシナジー効果が期待できる事業のM&Aを含めた業容拡大を進めてまいりますが、これらの業容拡大がもたらす影響について、当社グループが予め想定しなかった結果が生じた場合には、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

 

(1)有限会社ルートナインジー及び株式会社ハイドパークと資本・業務提携契約の締結及び第三者割当による株式取得

当社は、平成30年1月12日付で有限会社ルートナインジー及び株式会社ハイドパーク(現在の株式会社ルートナインジー)と資本・業務提携契約を締結し、また、平成30年1月31日付で有限会社ルートナインジーの第三者割当による新株式の発行に応募し、同社株式417株(同日現在における同社の発行済株式総数の約51%)を取得いたしました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2)株式会社クリエイト・ベイサイドの株式取得

当社は、平成30年1月12日開催の取締役会において、株式会社イクスピアリから直営飲食事業を譲受け、同社が新設分割により設立する株式会社クリエイト・ベイサイドの全株式を取得することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。これに基づき、平成30年3月1日付で当社は株式会社クリエイト・ベイサイドの全株式を取得しております。

本株式取得の概要は、次のとおりであります。

①被取得企業の名称及び主な事業内容

イ.名称      株式会社クリエイト・ベイサイド

ロ.事業の内容   飲食店舖の運営

②株式取得を行った主な理由

当社は、株式会社イクスピアリが経営・運営する複合商業施設「イクスピアリ」において、当社グループが既に運営している飲食店舖もあることから、管理効率やシナジーの向上に資するものを選定した上で、それら既存店舗の一部を株式会社イクスピアリが新設分割により設立する株式会社クリエイト・ベイサイドに移管・集約することで更なる企業価値の向上が図れると判断し、同社の株式を取得することといたしました。

③株式取得日

平成30年3月1日

④株式取得の方法

現金を対価とした株式取得

⑤株式取得後企業の名称

株式取得後の企業名称に変更はありません。

 

⑥取得した議決権比率

100.0%

⑦取得企業を決定するに至った主な根拠

現金を対価とした株式取得による子会社化によるためであります。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、提出日(平成30年5月30日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

当連結会計年度末の資産は、72,222百万円(前連結会計年度比1.2%増)となりました。この主な要因は、現金及び預金が2,906百万円増加した一方で、無形固定資産が1,321百万円減少したこと等によるものであります。
 当連結会計年度末の負債は、45,674百万円(前連結会計年度比0.0%増)となりました。この主な要因は、短期借入金が3,000百万円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が1,175百万円、長期借入金が1,533百万円減少したこと等によるものであります。
 当連結会計年度末の純資産は、26,548百万円(前連結会計年度比3.3%増)となりました。この主な要因は、利益剰余金が1,416百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善等を背景に、緩やかな回復基調が続いているものの、米国大統領の政策動向や北朝鮮情勢など海外における地政学的リスクの高まり等の影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況で推移しました。

外食産業におきましては、物流費の上昇に伴う原材料価格の高止まりや、長引く人手不足による人件費の上昇に加え、天候不順の影響等もあり、引き続き厳しい経営環境が続いております。

こうした環境の中、当社グループは、商業施設や繁華街・駅前、郊外ロードサイド立地へそれぞれの専門業態を計画的に出店したほか、新コアコンセプトブランドの開発及び出店、業態変更や既存店舗の改装を戦略的に実施した一方、一括受託していたフードコートの定期借家契約満了に伴う撤退や不採算店舗を積極的に前倒して閉店したこと等により、グループ全体では68店舗の新規出店、63店舗の撤退を実施した結果、当連結会計年度末における業務受託店舗等を含む連結店舗数は863店舗となりました。

以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高116,567百万円(前連結会計年度比2.7%増)、営業利益6,413百万円(前連結会計年度比9.5%増)、経常利益6,894百万円(前連結会計年度比8.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,501百万円(前連結会計年度比24.0%減)となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、1[業績等の概要]に記載しております。

 

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの事業領域である外食業界全般では残留農薬や鳥インフルエンザ、BSE等の食材リスクの顕在化や、調理済食材や惣菜を家庭に持ち帰って食する中食との競合、外食店舗のオーバーストア傾向による外食店舗同士の過当競争等による需要減退の影響があります。また、個別店舗における食中毒事故等を起こした場合には、食品等の廃棄処分、営業許可の取り消し、営業の禁止、若しくは一定期間の営業停止の処分、被害者からの損害賠償請求、信用力低下等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

当社グループは「スピード、クリエイティブ、チャレンジ」という経営理念に基づき、業態、メニュー、サービス、雰囲気、価格帯等、立地特性に応じたレストランに対するお客様の様々なニーズにスピーディーにお応えするだけでなく、ニーズを先取りしたクリエイティブなレストラン・フードコートの提案にチャレンジすることを通じて、豊かな食生活への貢献を目指してまいります。

今後の見通しにつきましては、国内の経済状況は、企業収益や雇用環境の改善等を背景に、緩やかな回復基調が続いているものの、米国大統領の政策動向や北朝鮮情勢など海外における地政学的リスクの高まり等の影響が引き続き懸念されるなど、依然予断の許さない状況が続くものと思われます。
 外食業界におきましても、訪日外国人のインバウンド需要が下支えするものの、物流費の上昇に伴う原材料価格の高止まりや、長引く人手不足による人件費の上昇に加え、競合他社のみならず中食をはじめとする他業種他業態との競争の激化等、今後も厳しい経営環境が続くと予想されます。

このような環境の中、当社グループは『グループ連邦経営』の強みである消費者ニーズ等に対する変化対応力をさらに進化させるべく、引き続き新しいコンセプトブランドの開発、業態変更や改装の実施による既存事業の収益性の向上に取り組み、事業基盤の強化を図ってまいります。また、M&Aにおきましても、引き続き積極的に検討を行い、更なる企業価値の向上を目指してまいります。

また、当社は、国内外のM&Aやグローバルな事業展開を積極的に推進しており、その経営基盤整備の一環として、資本市場における国際的な比較可能性の向上並びにグループ内の会計基準の統一による経営管理の最適化等を目的として、平成31年2月期末より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用することとしております。