(1)会社の経営の基本方針
当社グループの事業目的は、教育事業を通じて、世界に通用する人材を育成することであります。日本のみならず、21世紀の地球社会において求められる人材像やリーダー像とその教育ニーズに基づき、グローバルスタンダードに立脚した1歳から18歳までの一貫教育(幼・小・中・高等学校)を英語・日本語を含む多言語で提供いたします。同時に、当社の創業以来の強みであるeラーニングシステム(AirCampus®)を積極的に活用し、幼児園から大学院、ビジネスパーソン、最高経営責任者あるいは起業家までをカバーする「生涯教育プラットフォーム」を構築し、全世界の人々に対して世界水準の教育機会・サービスを提供いたします。
これらの企業活動を通じて、絶えず教育の革新を牽引し、社会に対してあるいは未来の世代に対してポジティブな変革をもたらす事を基本方針とおります。当社グループは、このような基本方針に基づいて事業を展開し業績の向上を図るとともに、株主利益や社会環境にも十分に配慮し、企業価値の向上に努めていく所存であります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、教育事業を通じて優れたコンテンツと遠隔教育システムを提供し、世界に通用する人材育成を目指すプロフェッショナル・(サービス)ファームであります。世界水準・標準の教育を日本に普及することは、国の将来にポジティブなインパクトをもたらすと考えております。そのようななか、中期的に当社グループが注力する領域は、グローバル教育の世界標準の1つである「国際バカロレア(IB)」の普及に貢献するプラットフォームサービス事業であります。
当社グループでは、21世紀の国際社会を牽引し、変革することができる人材を養成するために、語学等のコミュニケーション能力、多国籍チームを率いるリーダーシップ、論理的思考力、問題解決策を導き出し実行する力、多様性に対する共感力等について、1歳から世界標準の教育を通じて自然に身につける「生涯教育プラットフォーム」を構築してまいります。
そのためには、プラットフォームサービス事業の強化と共に、コア事業であるマネジメント教育サービス事業の拡大と法人営業の強化は欠かせないということを認識しており、当社グループの強みである良質なコンテンツと遠隔教育システム、ノウハウを存分に活かし、教育にイノベーションを起すような革新的なサービスの提供、開発に取り組んでまいります。
(3)対処すべき課題
今後の経営環境は、世界経済につきましては、新興国経済の景気減速傾向や英国のEU離脱問題、米国の新政権政策動向など不透明な状況が見込まれ、わが国経済につきましても、政府、日銀による経済政策や金融政策等により緩やかな回復基調で推移するものの、欧州の政治リスクや米国新政権の政策運営の動向など海外経済の不確実性が高まり、依然として今後の先行きは不透明な状況が続くものと見込まれます。
このような環境のなか、当社グループでは、今後もさらに事業を拡大させ、新しい付加価値を創出していくうえで以下の項目に取り組んでまいります。
① 国際バカロレア(IB)の普及・拡大
当社グループが、今後プラットフォームサービス事業の業容拡大を目指すためには、「アオバジャパン・インターナショナルスクール」が既に認証取得しているCIS、NEASCに留まらず、国際的に認められている大学入学資格の一つである国際バカロレア(IB)の取得による先駆的な教育プログラムの提供が重要なものとなります。今後は、「アオバジャパン・インターナショナルスクール」のサテライトキャンパスの拡大とIBカリキュラム導入を推進し、プラットフォームサービス事業の一層の収益拡大に努めてまいります。
② 法人営業の強化
当社グループの収益拡大のためには、限られた経営資源を集中する必要があります。このため当社グループでは、企業全体のマネジメント教育を「新人から社長まで」一括して引き受けられるよう大型提案に経営資源を集中する等、法人営業を強化していく方針であります。具体的には、顧客企業の人事教育制度そのものに当社グループが提供するマネジメント教育のプログラムが採用されるよう各種各様のニーズに対して、コンテンツと遠隔教育システムのバリエーションの拡充と品質のさらなる向上・維持によって応えてまいります。また、トップマネジメント層を対象とする研修の実施や顧客企業による研修利用が可能な集合研修施設の活用による、当社グループの行う遠隔型マネジメント教育事業の一層の普及を図り、収益拡大に努めてまいります。
③ 遠隔教育システムの開発
当社グループが、今後遠隔型マネジメント教育事業の業態拡大を目指すためには、遠隔教育システムとコンテンツの親和性が非常に重要なものとなります。今後は独自で設計開発してきた遠隔教育システムのプラットフォームである“AirCampus®(遠隔型学習環境統合システム)”を、機能の強化及び学習支援の運用も含めより充実させていく必要があります。
④ 人材の確保と育成
当社グループの事業の拡大には、優秀な人材の確保と育成が欠かせません。当社グループでは、目的達成のために主体的かつ積極的に行動できる起業家的な人材の確保、当社グループの企業カルチャーと企業ミッションを共有化できる人材の育成が課題と考えております。
以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、第20期有価証券報告書提出日現在において、入手可能な情報に基づいて判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
(1)事業環境について
① 遠隔型教育市場について
当社は、インターネットや衛星放送を活用した遠隔型マネジメント教育事業を営んでおりますが、当社としては、今後も遠隔教育市場が拡大するものと見込んでおります。しかしながら、遠隔教育市場の順調な成長が見られない場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
② 競合について
社会人を対象としたマネジメント教育に関しては、民間の研修会社、コンサルティングファーム、シンクタンク系企業に加え、独立行政法人化による大学の社会人教育への進出が急速に伸びてきており、競争が激しくなるものと認識しております。また、国内だけではなく国外からも競争相手が出現することにより、価格・サービス競争が激化することも予想されます。このため、当社のコンテンツ制作や遠隔教育システム等が競合企業と比べ優位性を維持できない場合や、価格・サービス競争に適切に対応できない場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
③ 法的規制について
ⅰ電波法
当社が、衛星放送番組を提供するために、放送電波を地球局から放送衛星局のトランスポンダ(人工衛星に搭載された電波中継器)にアップリンク(地上の送信設備から通信衛星への送信)し、視聴者へダウンリンク(通信衛星から地上の受信設備への送信)する必要があります。地球局と放送衛星局との放送電波の無線伝送に関しては、電波法の定めがあります。電波法は、電波の公平かつ能率的な利用を確保することによって、公共の福祉を増進することを目的としております。当社は、同法に関わる業務を㈱スカパー・エンターテイメントに業務委託しております。しかしながら、今後の法制度等の変更によっては、当社の事業展開に何らかの法的規制等を受け、当社の業績に影響を与える可能性があります。
ⅱキャリア教育推進特区と構造改革時別区域法
当社は、東京都千代田区が、構造改革特別区域法に基づいて平成15年10月24日に内閣総理大臣から認定を受けた構造改革特別区域計画「キャリア教育推進特区」を利用して、ビジネス・ブレークスルー大学を設置し、当大学の経営を行っております。このキャリア教育推進特区では、東京都千代田区が同区全域を範囲として、株式会社が大学や専門職大学院の設置主体となることを認め、従来の学校教育と実社会を結び付け、高い専門性を持った人材の輩出、地元企業との連携の充実、雇用や消費の拡大等、地域社会・経済の活性化を図ることを目的としており、学校設置会社による学校設置の特例措置が設けられております。今後、これらの法制度の変更等が行われた場合には、当社の事業展開が、何らかの法的規制や制約等を新たに受ける可能性があり、その結果、当社の業績に影響を与える可能性があります。
ⅲ大学設置基準について
当社は、学校教育法に定める大学として、大学設置基準に基づき文部科学省より大学の設置の認可を取得し、ビジネス・ブレークスルー大学を経営しております。設置基準は、大学設置基準の他に、大学院設置基準、専門職大学院設置基準及び大学通信教育設置基準が定められております。各設置基準は、設置基準より低下した状態にならないようにすることはもとより、その水準の向上を図ることに努めることとされております。 今後、当社が何らかの理由により上記設置基準の水準を満たすことができなくなり大学の認可を取り消された場合、又は、当該法制度等の変更によっては、当社の事業展開に何らかの法的規制等を受けた場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
ⅳ個人情報保護法
当社グループは、個人情報を含む多数の顧客情報を保有及び管理しております。当社グループはこれらの情報資産の適切な管理に最大限の注意を払っており、また、平成17年4月に完全施行された個人情報の保護に関する法律やこれに関連する総務省及び経済産業省制定のガイドラインの要求事項遵守に努めております。しかしながら、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員の故意等による顧客情報の漏洩、消失、改竄又は不正利用等が発生し、当社グループがそのような事態に適切に対応できず信用失墜又は損害賠償による損失が生じた場合には、当社の業績に重大な影響を与える可能性があります。
ⅴインターネットに関する規制等について
当社は、インターネットを利用した遠隔教育事業を展開しており、インターネットの普及に伴う弊害の発生、利用者や事業者を対象とする新たな規制の導入、その他予期せぬ要因によって、インターネット利用の制限、制約を受けた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(2)当社の事業について
① 技術、システム面のリスクについて
ⅰシステム障害について
当社のサービス内容は、コンピューター及びインターネット技術に密接に関連しており、障害の兆候が見受けられる時や障害が発生した時には、携帯電話のメール等により当社の監視要員に通知する体制を整えております。しかしながら、当社のサービスは、通信事業者が運営する通信ネットワークに依存しており、電力供給不足、災害や事故等によって通信ネットワークやサーバーが利用できなくなった場合、コンピューターウイルスによる被害にあった場合、あるいは自社開発のサーバー、ソフトウェアに不具合が生じた場合等によって、当社のサービスの提供が不可能となる可能性があります。また、当社のサービスでは、衛星放送を利用した番組放映サービスがありますが、災害や事故等によって人工衛星の不具合が生じた場合、地球局から人工衛星に電波を伝送する施設に障害があった場合等によって番組放映サービスの提供が不可能となる可能性があります。このような事態が発生した場合には、ユーザー等から損害賠償の請求や当社の社会的信用を失う可能性等があり、当社の事業に重大な影響を与える可能性があります。
ⅱセキュリティについて
当社はハッカーやコンピューターウイルス等に備えるため、ネットワーク監視システム及びセキュリティシステムを構築しておりますが、外部からの不正な手段によるサーバー内の侵入などの犯罪や従業員の過誤等により顧客の個人情報等重要なデータが消去又は不正に入手される可能性は否定できません。このような事態が発生した場合には損害賠償の請求を受ける可能性があり、また当社の社会的な信用を失うことになり、当社の事業及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
ⅲ技術の進展等について
当社のサービス内容は、コンピューター及びインターネット技術に密接に関連しております。当社では、適宜新しいシステム技術やセキュリティ関連技術等を取り入れながらシステムの構築、運営を行い、サービス水準を維持、向上させております。
しかしながら、これらコンピューター及びインターネットの分野での技術革新のスピードは著しいものがあり、当社の想定していない新しい技術の普及等により技術環境が急激に変化した場合、当社の技術等が対応できず、当社の事業展開に影響を与える可能性があります。また、変化に対応するための費用が生じ、当社の業績に影響を与える可能性があります。
② 知的財産権について
当社が各種サービスを展開するにあたっては、講師その他第三者に帰属する著作権等の知的財産権、肖像権等を侵害しないよう、楽曲・写真・映像等を利用する際には、事前に権利関係を調査するなど細心の注意を払っております。しかしながら、万が一、講師その他第三者の知的財産権、肖像権等を侵害した場合には、多額の損害賠償責任を負う可能性があります。
当社が各種サービスを展開するにあたっては、当社の持つ知的財産権等を侵害されないよう、映像コンテンツにはDRM(※)を実装し、不正コピー等が行われないよう対策を講じており、また、各種オークションサイトに当社製品が出展されていないか定期的に確認するなど、細心の注意を払っております。しかしながら、他者からの侵害を把握しきれない、もしくは適切な対応ができない場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
※ DRM(Digital Rights Management、デジタル著作権管理)
音声・映像ファイルにかけられる複製の制限技術や画像ファイルの電子透かし等のデジタルデータの著作権を保護する技術
③ 講師の確保について
当社のコンテンツ制作にあたっては、最新の経済・経営の諸問題等をテーマとして取り上げると共に、適確な見識をもって講義を行うことができる講師が必要となります。現時点において当社では、これらの講師を確保し、継続してコンテンツを企画・制作して提供できているものと認識しております。
当社は、引き続きこれらの講師の確保に努めていく方針でありますが、今後将来において、当社が求める適確な見識をもって講義を行うことができる講師を適切な契約条件によって確保できなくなった場合、当社のコンテンツ制作に重大な支障が生じ、当社の業績に影響を与える可能性があります。
④ ビジネス・ブレークスルー大学について
当社は、東京都千代田区が構造改革特別区域法に基づき、キャリア教育推進特区として内閣総理大臣から認定を受け、同区において株式会社による大学・専門職大学院の設置が可能になったことから、文部科学省にビジネス・ブレークスルー大学院大学(専門職大学院、現ビジネス・ブレークスルー大学大学院)の設置申請を行い、平成16年11月30日に認可を取得し、平成17年4月1日に開学いたしました。また、平成22年4月1日には、ビジネス・ブレークスルー大学経営学部を開学しております。(以下あわせて「当大学」という。)
当社は、当大学設置にあたって千代田区のキャリア教育推進特区を利用していることから、①在学生の修学を維持するため、優先的に経営資源を投入するなどの最大限の経営努力を行うこと、②大学の経営に現に著しい支障が生じ、又は生ずる恐れがあると認められるときは、以降の在学を希望しない学生に対して、残余の期間分の授業料を返還すること、③大学の経営が不安定となり、継続が危ぶまれるときに、受講生が他の大学で就学を保証する為、授業料等返還のため預金等の措置を講ずるべき義務があること等を定めた協定書を千代田区と締結しております。
この協定書を遵守するため当社では、当大学の経営のために優先的に経営資源を投入するなどの経営努力を行っていく方針でありますが、一方、当社はこの方針によって当社の営む他のサービスに悪影響を及ぼさないよう万全の留意を払い、経営努力を行っていく方針であります。しかしながら、これら当社の経営努力がうまくいかず、結果として当社の営む他のサービスに影響が及び、当社の業績に影響を与える可能性があります。また本協定書に違反したと判断された場合や、大学設置基準、大学院設置基準及び専門職大学院設置基準並びに大学通信教育設置基準に規定される設置基準を満たさなくなった場合、協定書の更新を拒絶された場合は、キャリア教育推進特区における規制の特例措置を受けることができなくなり、文部科学省より当大学の設置許可を取り消される可能性や学校の閉鎖命令・勧告を受ける可能性があり、その結果、当社の業績に影響を与える可能性があります。
なお、当大学では教授会を設置し、①教育研究の計画、立案に関する事項、②教育課程及び授業科目に関する事項等、当大学の教育研究に関することについては全て教授会で審議を経た上で学長あるいは大学経営陣が決定することになっております。但し、大学の校地、校舎及び設備等に関わる投資など当社の経営全般に関わる重要な事項については、当社の取締役会で意思決定することになっております。
⑤ 認証評価について
当社が運営するビジネス・ブレークスルー大学及び同大学大学院は、学校教育法により文部科学大臣の認証を受けた認証評価機関から定期的に評価を受けるよう定められております。国公私立の全ての大学が7年以内毎に1度(専門職大学院は5年以内毎)の認証評価を受けることになっており、その結果は、①適合、②期限付き適合、③不適合となっております。いずれの評価結果においても、教育関連法令による大学の設置認可や学位授与機関としてライセンスの失効を意味するものではありません。しかしながら、当大学の評価結果内容により、何らかの風説、風評及び報道等が為された場合等には、適切に対応することが必要となります。当該評価結果に対し、当社が適切に対応できなかった場合、対応の如何に関わらず、当社にとって悪影響のある形で当該評価結果が投資家、マスコミ報道、インターネット、その他社会一般に広まった場合等には、当大学のブランドイメージ等が損なわれ、当社の業績等に影響を与える可能性があります。
⑥ インターナショナルスクールの運営について
当社グループは、平成25年10月、「アオバジャパン・インターナショナルスクール」を運営する㈱アオバインターナショナルエデュケイショナルシステムズを子会社化し、インターナショナルスクールの運営を開始いたしました。当該事業においては、英語で経営ができる教学経営陣、世界標準を満たすカリキュラムと認証取得、教員組織、教育の質を保証する仕組み、多様な国籍で構成される父兄や関係者との良好なコミュニティの醸成などを整備する必要があります。当社グループがこれらの経営要素に関して一定の水準を維持できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑦ 企業買収、事業提携について
当社グループは、事業拡大の手段の一として企業買収や戦略的提携を行う可能性があります。企業買収や提携の実施に際しては、適切なデューディリジェンス、リスク評価を実施したうえで実行可否を判断するなどリスク回避に努めております。しかしながら、当初期待した成果が実現されない場合、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑧ 減損会計について
当社グループでは、連結貸借対照表に保有する土地、建物、のれん等を計上しております。各資産の時価が著しく下落した場合や各事業の収益性が著しく低下した場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)組織体制について
① 人材の確保と育成について
今後の業容の拡大及び業務内容の多様化に対応して、優秀な人材を適切な時期に確保する必要があります。しかしながら、人材の確保が思うように進まない場合や、社外流出等何らかの事由により既存の人材が業務に就くことが困難になった場合には、当社の事業活動に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。
② 小規模組織における管理体制について
当社は、平成30年3月31日現在、取締役10名(内5名は非常勤)、監査役3名(内2名は非常勤)、従業員131名と小規模組織にて運営しておりますので、内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。当社では今後、業容の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充を図る予定であります。しかしながら、業容の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充が順調に進まなかった場合には、当社の業務に支障が生じ、業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
(4)その他
① 潜在株式について
当社は、取締役、監査役、従業員及び番組講師等の協力者に対して、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、平成30年3月末現在、ストック・オプションによる潜在株式数は586,000株であり、発行済株式数の4.1%に相当しております。これら潜在株式数の状況については、当社が営む遠隔型マネジメント教育事業を推進するにあたっては、当社役員及び従業員はもとより、社外の協力者から協力を得ることが必要不可欠であった結果であります。また、今後も継続的にストック・オプションを発行、付与する可能性があります。
現在付与しているストック・オプション及び今後付与されるストック・オプションが行使された場合、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、当社株式の株価の状況によっては、需給バランスの変動が発生し、当社株式の株価形成に影響を与える可能性があります。
② 当社役員の個人的活動について
当社代表取締役社長である大前研一は、当社を設立する以前から執筆活動あるいは講演活動等を行っており、今後も当社の業務に支障が無い範囲で執筆活動あるいは講演活動等の個人的な活動を行う場合があります。また当社が社外から招聘した役員についても、同じように執筆活動あるいは講演活動等の個人的な活動を行う場合があります。同氏や当社が社外から招聘した役員の個人的活動によって得た収入は、各々の個人に帰属することになっております。これら同氏や当社が社外から招聘した役員の個人的な活動による評判やイメージが当社のブランドイメージや風評に影響する可能性があります。
③ 当社代表取締役の役員兼任について
当社の代表取締役社長である大前研一は、当社の業務に支障が無い範囲で他の会社の非常勤取締役等を兼任しております。これまで同氏の他の会社の非常勤取締役等の兼任が、当社の業務において支障となったことはありませんが、今後、将来において当該他の会社で事故、事件、不祥事、経営資産の状態等の著しい悪化等が発生した場合には、同氏の兼任する非常勤取締役等の責任の範囲に限り対応が必要となり、当社の事業、経営成績及び財政状態等に重大な影響を与える可能性があります。
④ コンテンツ出演者の不祥事・風評等について
当社は、講師やキャスター等といった当社コンテンツの出演者が、事故、事件、不祥事等を起こした場合、又は巻き込まれた場合、風説、風評及び報道等が為された場合等には、適切に対応することが必要となります。その結果、これまで蓄積してきたコンテンツにおいて、該当する出演者が出演するコンテンツは使用できなくなったり、今後、新たなコンテンツの制作に支障が生じたりした場合には、当社の業績等に影響を与える可能性があります。また、これらの発生事象に対し、当社が適切に対応できなかった場合、当社対応の如何に関わらず、当社にとって悪影響のある形で当該発生事象が投資家、マスコミ報道、インターネット、その他社会一般に広まった場合等には、当社のブランドイメージ等が損なわれ、当社の業績等に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、アジアの新興国等の経済動向や地政学的リスク、欧米の政策動向など海外の政治・経済の不確実性が高まるなか不透明な状況で推移いたしました。また、わが国経済は、海外経済の不確実性など先行き不透明感を残しているものの、企業収益や雇用情勢の改善などを背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。
文部科学省より設置認可されたビジネス・ブレークスルー大学(以下「BBT大学」という。)大学院では、春期・秋期において本科生168名が入学いたしました。同大学院は法人企業を対象に、アントレプレナー(起業家)のスキルとクリエイティブなマインドを持ち、企業内のアセットや人材を活用して新規事業を創生できる人材の養成を目的に「IDP-社内起業家養成プログラム(Intrapreneur Development Program)」を平成29年4月に開講いたしました。
BBT大学経営学部では、春・秋期において本科生153名が入学いたしました。平成29年4月には、リカレント教育の一環として、21世紀のビジネスに求められる高度な知識や能力の再取得(=学び直し)を目的に、働きながら受講できる「履修証明プログラム」(全8プログラム)を設置いたしました。本プログラムは、大学等における社会人や企業等のニーズに応じた実践的・専門的なプログラムとして評価され、平成29年12月に文部科学省「職業実践力育成プログラム」(BP)に認定されました。うち5プログラムについては、平成30年4月付で厚生労働省「専門実践教育訓練指定講座」にも指定されました。
BBT大学オープンカレッジを含む個人向けの各教育プログラムにつきましては、主力商品の大幅な改定に伴い、当該商品の販売を一時停止した講座があったことなどから、一部の教育プログラムが軟調に推移いたしました。一方、法人向け教育サービスにつきましては、法人営業の体制を強化するなか、既存取引先の深耕や新規案件の獲得などが堅調に推移いたしました。
また、日本のスポーツ産業を活性する人材の育成を目指し「スポーツビジネス実践講座(SAP)」を平成29年4月に開講いたしました。平成29年7月には、地方創生・産業立国推進への取組みの一環として、グローバルに通用する観光地の開発及び経営を担う人材の育成を目的に、「次世代観光を創発する「Tourism Leaders School」」を㈱JTBコミュニケーションデザインと共同開発し開講いたしました。オーストラリアのボンド大学と提携するBond-BBT MBAプログラムでは、日本語・英語の両言語で履修する従来のコースに加え、平成30年1月開講期より、修了に必要な科目を英語のみで履修する「ALL ENGLISHコース」を設置いたしました。平成30年3月には、「新 問題解決必須スキルコース」、「戦略的思考トレーニング」を大幅に改定し販売を再開いたしました。
連結子会社が運営し、日本国内で5校目の国際バカロレア(IB)の全教育プログラムの認定校である「アオバジャパン・インターナショナルスクール」では、同スクールの教育内容や学習環境の向上への取組み等の認知が進んだ結果、生徒数が増加し本年度スクールイヤー(平成29年8月下旬~翌年7月上旬)は、生徒数454名(前期:436名)で開始いたしました。
また、昨年中に開設した「アオバジャパン・バイリンガルプリスクール」の2拠点(芝浦キャンパス、早稲田キャンパス)の業績が期首より寄与いたしました。7番目となる幼児教育の拠点を平成30年4月に開設(東京都三鷹市)すべく、施設の改修や人員採用など幼児教育拠点の拡充に向けた準備を進めました。国際バカロレア(IB)PYPの認定候補校である「サマーヒルインターナショナルスクール」、「アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 早稲田キャンパス」では教育カリキュラムや教員研修を強化しつつ運営の安定化に継続して取り組みました。
更に、全社規模で教育プログラムの点検、生産性の向上、コスト構造の見直し等を実施し、収益性の大幅な改善を図りました。
なお、第4四半期において保有資産の再評価による特別損失39百万円を計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は5,090百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益は431百万円(同28.1%増)、経常利益は438百万円(同26.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は237百万円(同4.9%増)となり、売上高は過去最高を7期連続で更新し、営業利益、経常利益も2期連続で過去最高を更新いたしました。
セグメントの業績につきましては、以下のとおりであります。
ⅰ マネジメント教育サービス
マネジメント教育サービス事業の売上高は2,776百万円(前年同期比4.7%減)、セグメント利益は157百万円(同48.3%増)となりました。法人向け教育サービスにおいて、前期に引き続き、大型案件を継続受注できたほか、既存取引先の深耕や新規取引先数が増加するなどB2Bの事業は堅調に推移したものの、B2Cの教育プログラムが軟調に推移いたしました。一方で、前述した収益性の改善を進めた結果、減収増益となりました。
ⅱ 経営コンテンツメディアサービス
経営コンテンツメディアサービス事業の売上高は291百万円(前年同期比2.1%減)、セグメント利益は155百万円(同17.5%増)となりました。BBT大学及びBBT大学大学院等の卒業生及び修了生が増加し、卒業生らが卒業または修了後の学びのために継続受講したコンテンツ視聴や有料会員サービスの提供が順調だったものの、一部視聴サービスにおいて軟調に推移した一方で、コスト構造の改善を進めた結果、減収増益となりました。
ⅲ プラットフォームサービス
プラットフォームサービス事業の売上高は1,949百万円(前年同期比15.8%増)、セグメント利益は217百万円(同40.4%増)となりました。昨年中に新規開設した「アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 芝浦キャンパス」及び「アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 早稲田キャンパス」を運営する現代幼児基礎教育開発㈱の業績が、両校の本格稼働に伴い期首から寄与したため、増収増益となりました。
(ご参考1)
・国際バカロレア(IB)
インターナショナルスクールの卒業生に、国際的に認められる大学入学資格を与え、大学進学へのルートを確保するとともに、学生の柔軟な知性の育成と、国際理解教育の促進に資することを目的として1968年に国際バカロレア機構が発足されました。国際バカロレア機構は、スイスのジュネーブに本部を置き、認定校に対する共通カリキュラムの作成や国際バカロレア試験の実施及び国際バカロレア資格の授与などを行っています。
国際バカロレアには、3歳~19歳の子どもの年齢に応じて3つのプログラムがあります。
(1)PYP(Primary Years Programme:初等教育プログラム) 3歳~12歳
(2)MYP(Middle Years Programme:中等教育プログラム) 11歳~16歳
(3)DP(Diploma Programme:ディプロマ資格プログラム) 16歳~19歳
DPの課程を修了し、ディプロマ資格取得のための統一試験に合格することで、国際バカロレア資格を取得することができます。国際バカロレア資格は、国際的に認められている大学入学資格の1つであり、日本においても昭和54年に「スイス民法典に基づく財団法人である国際バカロレア事務局が授与する国際バカロレア資格を有する者で18歳に達したもの」について、大学入学に関し高等学校を卒業したものと同等以上の学力があると認められる者として指定されています。
また、政府の「教育再生実行会議」においてもグローバル人材育成の環境整備のために、国際バカロレア認定校を200校まで大幅な増加を図る旨の提言がなされています。
(ご参考2)
アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 早稲田キャンパスは、国際バカロレア(IB)「初等教育プログラム」(PYP)の候補校(※)です。
アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 早稲田キャンパスはIBワールドスクール(IB認定校)としての認定に向けた申請段階にあります。このIBワールドスクールとは、「質の高い、チャレンジに満ちた国際教育に信念をもって取り組むことにコミットする」という理念を共有する学校です。アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 早稲田キャンパスも、このような教育に取り組むことが、生徒にとって重要なことであると信じています。
※IBの「初等教育プログラム」(PYP)、「中等教育プログラム」(MYP)、「ディプロマ資格プログラム」(DP)の3つのプログラム(及び「IBキャリア関連サーティフィケイト」)を実施することができるのは、国際バカロレア機構に認定された学校のみです。候補校であることは、IBワールドスクールとして認定されることを保証するものではありません。IB及びIBのプログラムの詳細については、ウェブサイト(http://www.ibo.org)をご覧ください。
②財政状態に関する分析
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、776百万円増加し、7,608百万円となりました。増加した主な要因は、研修所増築等によって有形固定資産が659百万円増加したことによるものであります。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ680百万円増加し、2,885百万円となりました。増加した主な要因は、研修所の増築のための短期借入金が695百万円増加したことによるものであります。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ95百万円増加し、4,723百万円となりました。主な要因は、株主資本が剰余金の配当142百万円により減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上237百万円によって増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ172百万円増加し、当連結会計年度末には1,693百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は638百万円(前年同期比133.2%増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益392百万円、減価償却費231百万円による収入が、法人税等の支払額124百万円による支出を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は919百万円(同209.7%増)となりました。主な要因は、研修施設の増築等の有形固定資産の取得による支出795百万円、社内業務システムの開発等の無形固定資産の取得による支出45百万円、研修施設増築に伴う温泉利用料として長期前払費用の取得による支出40百万円及び研修施設増築に伴う温泉供給等に係る差入保証金の差入による支出30百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は453百万円(同2,015.2%増)となりました。主な要因は、研修施設の増築のための短期借入れによる収入720百万円が、前期の配当金の支払額141百万円及び研修施設を新設した際の長期借入金の返済による支出100百万円を上回ったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
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平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
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自己資本比率(%) |
67.7 |
62.1 |
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時価ベースの自己資本比率(%) |
87.4 |
89.7 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
1.9 |
1.8 |
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インタレスト・ガバレッジ・レシオ(倍) |
142.9 |
154.2 |
各指標の算出は以下の算式を使用しております。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・ガバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
④生産、受注及び販売の状況
ⅰ 生産実績及び受注状況
当社グループは、遠隔型マネジメント教育及びインターナショナルスクールの運営等を主たる事業としており、提供するサービスの性格上、生産及び受注という形態をとっていないため、記載しておりません。
ⅱ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
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マネジメント教育サービス |
(千円) |
2,753,123 |
△4.7 |
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経営コンテンツメディアサービス |
(千円) |
282,258 |
0.5 |
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プラットフォームサービス |
(千円) |
1,949,192 |
15.8 |
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その他 |
(千円) |
105,722 |
57.9 |
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合計 |
(千円) |
5,090,297 |
3.4 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 相手先別の販売実績は、総販売実績に対し10%以上のものはありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点によるグループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、連結決算日現在における財政状態並びに報告期間における経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える見積り及び判断を行う必要があります。当社グループでは、過去の実績や状況等を総合的に判断したうえで、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、特に以下の会計方針が、報告期間における連結財務諸表の作成において使用される重要な見積りであるとともに、判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
ⅰ たな卸資産
たな卸資産の会計方針は、以下のとおりであります。
通常の販売目的で保有するたな卸資産
評価基準は原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっております。
・ 仕掛品 番組制作仕掛品・コンテンツ制作品…個別法
コンテンツの二次利用による制作品…先入先出法
・ 貯蔵品 先入先出法
なお、当社グループは、コンテンツを利用した事業活動を行っており、コンテンツ制作費については、原則として全額費用化することとしておりますが、一部のコンテンツについては資産計上を行っております。
ⅱ 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の個別債権については個別に回収可能性等を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
ⅲ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合には、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上いたします。
ⅳ のれん
当社グループは、のれんについて、その効果の発現する期間を見積り、20年間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益等が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれんの減損処理を行う可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ 当連結会計年度の経営成績等
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ3.4%増の5,090百万円となりました。主な要因は、プラットフォームサービス事業において昨年中に新設した2拠点の「アオバジャパン・バイリンガルプリスクール」の業績が本格稼働に伴い期首から寄与したことで、同事業の売上高が前連結会計年度を大きく上回ったためであります。また、マネジメント教育サービス事業及び経営コンテンツメディアサービス事業(以下「遠隔教育事業」という。)においても、主力商品の大幅な改定に伴い、当該商品の販売を一時停止したことなどにより個人向け売上高が1,741百万円(前年同期比12.2%減)と軟調に推移したものの、法人営業の体制を強化するなか既存取引先の深耕や新規案件の獲得などにより法人向け売上高が1,418百万円(同11.9%増)と好調に推移したことも増収に貢献いたしました。
(営業費用及び営業利益)
売上原価及び販売費及び一般管理費を合計した営業費用は、前連結会計年度に比べ1.6%増の4,658百万円となりました。プラットフォームサービス事業において前述2拠点の本格稼働に伴い幼児園の運営費が増加したこと、また幼児教育拠点の拡大(10~15箇所)の一環として「アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 三鷹キャンパス」(東京都三鷹市)の新設準備費用が発生したことなどの費用増加要因に対して、遠隔教育事業を中心に、全社規模で教育プログラムの点検、生産性の向上、コスト構造の見直し等を実施し、収益性の大幅な改善を図った結果、営業費用は前連結会計年度に比べ微増に留まりました。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ28.1%増の431百万円となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益の合計額は、前連結会計年度に比べ62.9%減の16百万円となりました。主な要因は、前連結会計年度にインターナショナルスクールに通う学生の父母会より学校施設の寄贈を受けたためであります。
営業外費用の合計額は、前連結会計年度に比べ71.8%減の9百万円となりました。主な要因は、前連結会計年度に発生した東証マザーズから東証一部へ市場変更したことに伴う上場関連費用及び平成27年に実施した新株式の発行等による資金調達に係った株式交付費償却が発生したためであります。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ26.4%増の438百万円となりました。
(特別損益及び税金等調整前当期純利益)
特別利益は、当連結会計年度の計上はありませんでした。なお、前連結会計年度の特別利益の主な要因は、保養所施設の処分に伴う固定資産売却益39百万円であります。
特別損失の合計額は、前連結会計年度に比べ7.1%増の45百万円となりました。主な要因は、前連結会計年度に保有資産の再評価による減損損失42百万円を計上し、当連結会計年度にその関連資産の再評価による減損損失45百万円を計上したためであります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ12.9%増の392百万円となりました。
(税金費用及び親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額を合計した税金費用は、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ増益となったため前連結会計年度に比べ27.9%増の154百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ4.9%増の237百万円となりました。
ⅱ 経営成績に重要な影響を与える要因
(事業環境要因)
当社グループの経営に影響を与える大きな要因として、IT動向、教育動向等があります。
IT動向につきましては、当社グループの遠隔教育事業がコンピューター及びインターネット技術に密接に関連していることから、エデュテック・IoT等の市場拡大に顕著なように教育業界、IT業界だけにとどまらずあらゆる産業分野と競合するかたちで、コンピューター及びインターネットの普及/技術動向・法的規制や関連するシステムやセキュリティ技術等の技術革新の著しい変化に対応する必要があると認識しております。企業における人材育成と費用対効果の高い効率的な研修が求められるなか、テクノロジーの進化に伴い、当社グループが強みとするeラーニングと集合型を組み合わせたブレンド型研修へのニーズを着実にとらえ、企業の多様なニーズに対応した人材開発ソリューションを提供してまいります。
また、当社グループは事業規模の拡大と利益増大を伴う成長を維持・発展するために、人員の確保と育成の充実を目的に、人事関連活動の強化に努めております。また、こうしたITシステムへの依存度の増大に伴い、技術不正や故障、天災やヒューマンエラー、情報漏洩や技術流出等のリスクを最小限に抑えるため、企業統治・業務執行体制を高度化してまいります。
教育動向につきましては、当社グループが教育事業を行っていることから、国及び自治体の教育政策と密接に関係があります。前述のBBT大学が特区内での開学が要件であるほか、文部科学省による国際バカロレア(IB)の普及・拡大政策、厚生労働省の教育訓練給付金制度、文部科学省や自治体の入園・就学支援助成金制度等の動向によっては追い風にも逆風にもなりえます。従い、これら公的教育政策の動向を見極めつつ、公的支援政策の有無に左右されにない事業体質にすべく、先駆的な教育の追求による教育品質の向上を目指してまいります。また、経済社会のグローバル化や労働力としてAIやロボットの活用領域が深まることが予測されるなか、より付加価値の高い領域で個人の能力を高め発揮するためにも幅広い年齢層が働きながら学び直す機会、特に英語による多国籍でのコミュニケーションによる機会が求められております。こうした動向の変化に対し、エデュテック・IoT等の活用を通じて教育の生産性向上並びに社会人、企業が求めるリカレント教育の充実に取り組んでまいります。
(収益変動要因)
当社グループでは、過去に実施した企業買収等による「のれん」や展開する拠点に係る「土地」、「建物」等を資産として計上しており、各事業の収益性が著しく低下した場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う損失処理の発生によって当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、各事業並びに各拠点いずれも当初期待した成果が実現されており、現時点では業績に与える影響はほとんどありません。
ⅲ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要については、遠隔教育事業に関わる講師料、ロイヤリティ、コンテンツ制作費とプラットフォームサービス事業に関わる各インターナショナルスクールの教員人件費、教材費、生徒の送迎費用、給食費、衛生管理費、各事業に関わる広告宣伝費等の販売費及び一般管理費等があります。また、設備資金需要については、遠隔教育事業に関わる「AirCampus®」の機能強化、その他全社に関わる研修施設の維持・修繕とプラットフォームサービス事業に関わる新規拠点開発等があります。
また、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入、新株式の発行等により資金調達を行っております。運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入しており、有利子負債の調達に頼らない経営を行っております。投資資金につきましては、投資案件に応じて、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の返済状況等を考慮のうえで、金融機関からの借入や新株式の発行等から、調達手段・規模を適宜判断して実施しております。
自己株式につきましては、事業計画の進捗状況、当社グループの業績見通し、株価動向、財政状態及び金融市場等を総合的に勘案し取得をしていくこととしております。
ⅳ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、グループ全体でのシナジーを追求し、1歳から大学、大学院、社会人に至るまでのグローバルリーダー育成教育の世界標準として、「生涯教育プラットフォーム」の更なる発展、充実を目指しております。その方針のもと、プラットフォームサービス事業の強化と共に、コア事業であるマネジメント教育サービス事業の拡大に法人営業の強化を戦略テーマとして邁進し、各事業の継続的な拡大を通じて新しい付加価値を創出し、企業価値を向上してまいります。
経営指標としては主に「売上高」及び「営業利益」をグループ全体の成長を示す経営指標と位置づけております。これらの経営指標について、売上高は7期連続で、営業利益は2期連続で過去最高を更新し、来年度も更なる更新を見込んでおります。
以上により、当社グループの業績は概ね順調に推移していると認識しております。
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会社名 |
契約先 |
契約書名 |
契約内容 |
契約期間 |
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当社 |
㈱スカパー・エンターテイメント |
放送業務委託契約書 |
当社が運営するチャンネルを契約先に委託し、委託先がそのチャンネルを放送法に基づく一般放送事業者として、人工衛星を利用して高度狭帯域伝送方式で放送することに関する業務 |
自 平成24年10月1日 至 平成26年9月30日 以後、2年間単位の自動更新
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当社 |
スカパーJSAT㈱ ㈱スカパー・ブロードキャスティング |
視聴者への番組配信に関する業務委託契約 |
スカパーチューナーのICカードの発行及び管理、並びに視聴者の受信設備へのスクランブル施工、又は解除にかかわる業務 |
自 平成24年10月1日 至 平成26年3月31日 以後、1年間単位の自動更新 |
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当社 |
㈱アルジー
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送出業務委託契約書 |
当社の番組をテープ素材から放送運行スケジュールに基づき衛星に送出する業務 |
自 平成26年2月25日 至 平成28年2月24日 以後、1年間単位の自動更新 |
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当社 |
ボンド大学 |
Service Agreement |
ボンド大学とのMBAプログラムの提携に関する契約 |
自 平成13年4月1日 至 平成15年10月31日 以後、2年間単位の自動更新 |
該当事項はありません。