第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針
 当社グループは、次のとおり企業としての使命(ミッション)・価値観(バリュー)を掲げ、日本市場のみならず、グローバル市場においてマーケティング事業、アセット事業等を展開しております。


<使命>
私たちは独創的な考え方で課題を解決し、 笑顔に溢れた社会づくりに貢献します。
 
<価値観>
「汗」 自他のため率先して汗をかいているか
「協」 仲間との協力関係を大切にしているか
「成」 毎日の着実な成長を実感できているか
「誇」 家族・友人・社会は私を誇りに思うか
「楽」 わくわくとした人生を楽しんでいるか
 

 (2)経営戦略等
 当社グループは、インターネットや外国人の訪日旅行者数の増加等、世界との物理的・精神的な距離が身近になりつつあるグローバル市場において、主力事業であるマーケティング事業に経営資源を重点的に投入し、事業基盤を強化してまいります。また、激しく事業環境が変化する中でも継続的に成長できる新規事業を創出することで、中長期的な成長を目指してまいります。

 

 (3)経営環境
 当連結会計年度(2019年6月1日~2020年5月31日)におけるわが国経済は、企業収益の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移していたものの、消費税の増税に伴う個人消費の落ち込みなどにより、景気後退感が強まりました。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、あらゆる経済活動が抑制され、急速に減速いたしました。現在も世界的な感染拡大の終息の見通しが明確にたたないことから、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
 当社グループの主たる事業領域である国内インターネット広告市場につきましては、堅調な伸びが続いており、2019年のインターネット広告費は2兆1,048億円(前年対比19.7%増)となり、テレビメディアの1兆8,612億円を上回りました(株式会社電通「2019年日本の広告費」)。
 また、インバウンド市場においては、日韓関係の悪化を受け、韓国からの訪日客数が大幅に減少したものの、ラグビーワールドカップ2019日本大会開催による欧米豪等からの訪日客が増加したことに加え、東南アジアからの訪日客は好調を維持したことで、2019年の訪日外国人旅行者数は、前年対比2.2%増の3,188万人となりました(日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」)。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響で訪日外国人の旅行キャンセルが相次いだことにより、2020年1月から5月までの訪日外国人旅行者数は、前年対比71.3%減の394万4千人となりました(日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」)。世界的大流行の懸念に起因する経済活動の萎縮ムードにより、インバウンド業界だけではなく、世界的な経済リスクの懸念が生じております。今後、新型コロナウイルスが当社の事業に与える影響を慎重に注視しつつ、戦略等を検討していく必要があるものと認識しております。

 

 (4)優先的に対応すべき事業上及び財務上の課題
 今後の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症との戦いのなかで、当面は先行きが見通しにくい事業環境が継続するものと見込まれます。また、グローバル化の進展により、世界経済の変動の影響をより大きく受けるようになってきたことから、事業環境のリスク等も想定し、ブラック・スワンが起きた場合であっても、継続的に成長できる事業を創出することが重要であると考えております。そのような環境の中、今後、当社グループが対処すべき課題としては、以下の3点が挙げられます。

 

①多言語・海外向けサービス需要の取り込み強化

国際的な人の往来が大幅に減少する状況においても、多言語・海外向けサービスの需要を着実に取り込んでいくことが重要であると考えております。国内においては、訪日外国人が減少している状況において、越境ECなど多言語ニーズの高い領域に注力し支援の強化を行ってまいります。海外拠点においては、今後の経済発展が見込め、また当社グループの強みが活かせる拠点にリソースの集中を行い、当該地域内でのプロモーション支援を行ってまいります。

 

②イノベーションによる新たなビジネスモデルの創出

グローバルレベルでの競争激化等、事業環境の変化が激しい中、当社グループが今後も継続して成長するためには、既存事業の成長だけではなく、独創的な考え方で挑戦し続け、イノベーションを起こしていくことが重要であると考えております。
 これまで蓄積してきた多言語によるグローバルコンサルティング事業を行う企業としてのノウハウ等、経営資源を活かした新たなビジネスモデルの創出により、収益源の多様化を進めてまいります。

 

③先進的な働き方の実現による生産性向上

新型コロナウイルス感染症は、私たちの働き方に急激な変化をもたらしました。当社グループでは、新型コロナウイルス感染症拡大以前からリモートワークを導入していましたが、長期間、全社員がオフィスに出社しない働き方の拡大は最も大きな変化の一つといえます。
 今後、オフィスの定義は、「作業の場」から「議論の場」へ進化していくものと考えており、当社グループにおいて、緊急事態宣言の解除後も、引き続き、リモートワークをメインとした新しい働き方を継続して実施していくこととなりました。オフィスを「議論の場」へ進化させ、リアルでの対面の時間を創造的な議論に集中して活用していくことで、これまで以上に成果を挙げていくよう努めてまいります。
 また、リモートワークをはじめ、デジタル技術の積極的活用やそれら運用体制の整備を行い、実効性の高い施策を実施することで、生産性向上による収益拡大を目指してまいります。
 先進的な働き方の実現により、引き続き、言語・国籍に関わらず、当社グループの企業理念を理解し、主体的に課題解決を行うことのできる優秀な人材の採用及び、教育により組織力を強化することで、当社グループの競争力を一層強化してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業とその他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。  

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、以下の記載は本株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意下さい。

 

 

(1)マーケティング事業 

①インターネット広告市場の推移について

当社グループの事業は、インターネットマーケティングに関するサービスを主たる事業として提供しており、インターネット広告市場の動向、顧客ニーズの変化等に即座に対応する必要があります。また、検索連動型広告事業を行う企業は、大手インターネット関連企業を始め多数あり、競争が激しい状況にあります。
  現在、インターネット広告市場は伸長を続けており、また、当社グループは長年の事業活動の中で蓄積した広告運用に関するノウハウや海外におけるプロモーション展開の実績等、付加価値の高いコンサルティングを行うことにより競合他社との差別化が可能であると考えておりますが、急激なインターネット広告市場の変化等の対応に時間を要した場合には、競争力の低下を招き、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

②インバウンド市場の推移について

当社グループの事業は、外国人の訪日旅行者等を対象にしたインバウンドプロモーション支援を主たる事業として提供しております。
  現在、訪日旅行者数は年々増加を続けておりますが、今後、政治的な要因やウイルス感染等による渡航制限等が発生し、訪日旅行者数が減少し、企業の訪日外国人向けのインバウンドプロモーション需要が減少した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③インターネット広告における技術革新の対応について

インターネット広告は、インターネット利用者数の増加とともに、技術革新による多様な形態をもって、広告媒体として急速に普及してまいりましたが、今後も技術革新により、当社グループの主力サービスである検索連動型広告・コンテンツ連動型広告(PPC)に代わる新たなマーケティングツールが急速に普及する可能性があります。  当社グループではクライアントのニーズに合わせた検索エンジンマーケティング(SEM)コンサルティングサービスを提供するため、新たなマーケティングツールの導入や必要な研修活動をおこなっておりますが、これらが想定通り進まない場合等、技術革新に対する対応に支障が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

④システムトラブルについて

当社グループの事業は、インターネットプロバイダーや通信回線などの通信ネットワークコンピュータシステムに依存しているため、ファイアーウォールやウイルス対策等、外部からのアクセスに対するセキュリティを重視したシステム構築に取り組んでおります。
 しかしながら、上記の取り組みにも関わらず、コンピュータウイルス、外部からの不正アクセスによる被害を受けた場合や、火災・震災をはじめとする自然災害、停電等の予期せぬ事由により通信回線もしくはインターネットプロバイダーまたは当社グループのシステムに障害が生じた場合には検索連動型広告・コンテンツ連動型広告(PPC)における運用管理業務の停止をせざるを得なくなる等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤企業情報の管理について

当社グループがサービスを提供する際において、クライアントの企業情報や検索連動型広告・コンテンツ連動型広告(PPC)を運用する上で必要な管理画面へのログイン情報などをサーバ上に保管するため、自社のネットワークセキュリティに関して、権限設定等の対策を行っております。
 しかしながら、こうした様々なネットワークセキュリティにも拘わらず、不正アクセスや取り扱い方法の不徹底等によって企業情報流出が発生した場合には、当社に対して損害賠償の請求、訴訟その他責任追及等がなされる可能性があり、これらの責任追及が社会的な問題に発展した場合、社会的信用を失い、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥法的規制について

現時点においては、当社グループの事業を推進する上で直接に規制を受けるような法的規制はありませんが、急激な技術革新が進む中、インターネット上の情報流通のあり方については、現在も様々な議論がされており、今後、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を規制対象として、現行法令の適用および新法令等が制定された場合、当該規制に対応するためにサービス内容の変更やコストが増大する等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑦検索連動型広告・コンテンツ連動型広告(PPC)における重要な契約及び高い依存度について

当社が行う検索連動型広告・コンテンツ連動型広告(PPC)においてはヤフー株式会社およびグーグル合同会社の2社と販売代理店契約を締結しており、両社のサービスに係る売上高が総売上高に占める割合は、今後も高いシェアを維持するものと思われます。
  これら2社とは良好な関係の維持に十分留意しておりますが、販売代理店制度の廃止、または両社の事業展開によっては、これらの契約の継続を全部もしくは一部が拒絶される場合、または契約内容の変更等を求められる場合があり、当社グループの経営成績および今後の事業展開に重大な影響を与える可能性があります。

 

(2)アセット事業

①経済情勢の動向について

 当社グループが海外で所有するオフィスビルやコンドミニアムへの需要は景気の動向に左右され、また、海外不動産購入者の購買意欲は景気の動向やそれに伴う雇用環境等に影響を受けやすい環境にあります。
  今後、国内外の経済情勢が更に悪化した場合には、当社グループの事業に影響を及ぼし、また、所有資産の価値の低下につながる可能性があります。

 

②不動産価格の動向について

当社グループが保有している販売用不動産(棚卸資産)、有形固定資産、有価証券及びその他の資産は、時価の下落等による減損または評価損の計上によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

③不動産市況の悪化にともなうリスクについて

当社グループの事業は、景気動向、金利動向、地価動向及び税制改正等の影響を受けやすいため、経済・雇用情勢等の悪化により、不動産に対する消費者の購入意欲や投資家による投資意欲が減退した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④不動産の欠陥・瑕疵について

当社グループは、海外において複数の不動産物件を所有しております。当該不動産の欠陥・瑕疵等により、予期せぬ損害を被る可能性がないよう、投資対象不動産の選定・取得の判断を行うに当たっては現地での調査を行い、また、取引先については、現地大手デベロッパーに限定するなど、慎重な対応を行っております。不動産における欠陥・瑕疵については、売主が瑕疵担保責任を負いますが、必ずしも瑕疵担保責任を追及できるとは限りません。
 その結果、取得した不動産に欠陥や瑕疵があった場合には、瑕疵の修復などの追加費用等が生じることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤建設中不動産の完成遅延・不能のリスクについて

当社グループは、海外において複数の建設中の不動産物件を所有しております。当該不動産の完成遅延や完成不能がないよう、投資対象不動産の選定・取得の判断を行うに当たっては、取引先を大手現地デベロッパーに限定するなど、対策を行っております。また、完成遅延に関しては、対象国の商慣習等を加味し、当該リスクを事前に見込んだ上で、慎重な対応を行っております。
 しかしながら、想定外の事象等の発生により、当社グループが見込んでいた以上の完成遅延や完成不能が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥小規模組織であることについて

当事業については組織規模が小さく、社内管理体制もこの規模に応じたものとなっております。今後、事業拡大に伴い、人員増を図り、内部管理体制も併せて強化・充実させていく方針でありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に対応できなかった場合には、当社グループの事業遂行及び拡大に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦法的規制について

当社グループの取り扱う不動産物件は、アメリカ、フィリピン及びベトナムの不動産であり、当社グループの事業を推進する上で直接に規制を受けるような法的規制はありません。当社グループは、コンプライアンスを重視した経営を行っており、当該事業においても、法規制の変更に対しても迅速に対応できるよう努めておりますが、法令の改廃や解釈の変化など何らかの理由により規制を受けた場合、当社グループの事業活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)海外における事業活動について

①海外展開に伴うリスクについて

当社グループはアジアを中心に事業展開を行っておりますが、次のようなリスクがあります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
 a、予期しえない法律・規則・不利な影響を及ぼす租税制度の変更
 b、社会的共通資本(インフラ)が未整備なことによる当社グループ活動への悪影響
 c、不利な政治的要因の発生
 d、テロ、戦争、伝染病などによる社会的混乱
 e、予期しえない労働環境の急激な変化

 

②為替変動について

当社グループの海外現地法人は財務諸表を現地通貨建てで作成しており、当社と海外子会社間の取引も複数の外貨建てで行っているため、今後著しい為替変動があった場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(4)資本提携等について

当社グループは、M&Aを事業拡大のための手法の一つとして認識しており、当社グループの事業ドメインや会社間の文化的な親和性も考慮しながら、今後も実施をしていきたいと考えております。実施の際には、社内、社外の専門家による吟味検討を行ってまいりますが、景気や事業をとりまく環境等の変化により、予定していた計画が達成されず、業績への貢献が困難となる可能性や減損損失が生じる可能性があります。その場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)人材の獲得について

当社グループは、グローバル化する社会の中で、高度な知識と組織力に基づく競争力あるサービスを提供していくためには、いかに優秀な人材の確保およびその育成を行うことができるかが重要な課題となります。現状は、必要に応じて迅速且つ積極的な採用活動を行うことにより、優秀な人材の確保ができております。ただし、マクロ的な採用環境の影響などで、必要な人材を適時確保できるとは限らず、確保できない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6)配当政策について

当社グループは、将来に向けた事業の拡大のため、必要な設備および人材、M&Aへ向けた投資を優先し、また、迅速な経営判断の実行に備えるため内部留保の充実が重要であると認識しておりますが、一方で株主に対する利益還元として配当を行うこともまた重要な経営課題であると認識しております。
 今後につきましては、確実に利益を出すことにより財務体質の強化をはかり、財務状況と経営成績のバランスを考慮しながら弾力的な配当の実施を行ってまいる所存ですが、当社グループの事業が計画どおり進展しない場合など、当社グループの業績が悪化した場合には、配当の実施を行えない可能性があります。

 

(7)投資有価証券について

当社グループでは、グループにおけるシナジー効果や投資対象会社の今後の成長によるリターンを得ることなどを目指し、海外を中心に純投資をおこなっておりますが、当期において、投資有価証券評価損を16,735千円特別損失として計上しております。
  今後、投資対象外者の事業環境の悪化等により、期待される成果が得られないと判断された場合、更に投資有価証券評価損が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度(2019年6月1日~2020年5月31日)におけるわが国経済は、企業収益の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移していたものの、消費税の増税に伴う個人消費の落ち込みなどにより、景気後退感が強まりました。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、あらゆる経済活動が抑制され、急速に減速いたしました。現在も世界的な感染拡大の終息の見通しが明確にたたないことから、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
 当社グループの主たる事業領域である国内インターネット広告市場につきましては、堅調な伸びが続いており、2019年のインターネット広告費は2兆1,048億円(前年対比19.7%増)となり、テレビメディアの1兆8,612億円を上回りました(株式会社電通「2019年日本の広告費」)。  

また、インバウンド市場においては、日韓関係の悪化を受け、韓国からの訪日客数が大幅に減少したものの、ラグビーワールドカップ2019日本大会開催による欧米豪等からの訪日客が増加したことに加え、東南アジアからの訪日客は好調を維持したことで、2019年の訪日外国人旅行者数は、前年対比2.2%増の3,188万人となりました(日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」)。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響で訪日外国人の旅行キャンセルが相次いだことにより、2020年1月から5月までの訪日外国人旅行者数は、前年対比71.3%減の394万4千人となりました(日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」)。世界的大流行の懸念に起因する経済活動の萎縮ムードにより、インバウンド業界だけではなく、世界的な経済リスクの懸念が生じております。
 このような状況の中、当社グループは収益力の安定と拡大を最優先課題とし、「マーケティング事業における多言語・海外向けサービスの収益拡大」、「新たなビジネスモデルの創出」、そして、「人材採用・育成・組織体制の強化」に注力し、当社が持つ多言語マーケティングのノウハウと、海外法人とのネットワークを活用した付加価値の高いサービスを提供することで、幅広い需要を取り込むべく事業を推進してまいりました。
 また、保有する投資有価証券について、簿価に比べて実質価値が著しく下落しているものについて評価した結果、減損処理による投資有価証券評価損を特別損失として計上いたしました。
 以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,927,915千円(前年同期比2.6%増)、営業損失は10,912千円(前年同期は営業利益343千円)、経常損失は7,705千円(前年同期は経常利益25,820千円)、特別損益の部におきましては、特別損失として事務所移転費用及び、減損損失など36,589千円を計上しましたので、親会社株主に帰属する当期純損失48,075千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益22,523千円)となりました。

 

セグメント別の業績は、次の通りであります。

 

a. マーケティング事業
 マーケティング事業は、SEO(検索エンジン最適化)、PPC(検索連動型広告)、ソーシャルメディア、スマートフォン広告などの企業のマーケティング活動を支援する各種サービスを日本語及び、多言語で国内外の企業に提供しております。
 アジア圏における旺盛な日本旅行需要を背景に、成長分野である多言語(日本語以外の言語)プロモーション領域において、官公庁・自治体関連の入札案件への参加及び、セールスプロモーションの強化など、新規営業に注力してまいりました。
 また、当社及び海外法人の経営資源(人・情報)を連携し、相互に有効活用したことで、付加価値の高いサービスを提供することができ、幅広い需要を取り込むことができました。
 当連結会計年度においては、例年以上にクライアントの決算月である3月に売上及び利益が集中したため、第4四半期に売上及び利益が増加したものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、一部、インバウンド関連の広告出稿停止が発生しました。
 以上の結果、当事業における売上高は1,909,825千円(前年同期比7.5%増)、セグメント利益は197,429千円(前年同期比24.5%増)となりました。

 

 b. アセット事業
 アセット事業は、当社グループの海外進出の経験により蓄積した知見を活かし、企業用のオフィスや海外出向者向けのコンドミニアムなどインフラ提供や海外不動産の販売及び仲介を行っております。
 前連結会計年度においては、フィリピンの連結子会社が保有する販売用不動産の売却及び、顧客保有物件の転売が売上拡大に寄与しました。当連結会計年度においては、フィリピン国内の物件価格が値上がり基調であり、また、フィリピンペソが円高で推移していたため、物件の販売や転売にとって難しい状況下でのセールス活動が続き、その結果、前年対比で売上及び利益はマイナスで推移しました。
 以上の結果、当事業における売上高は18,089千円(前年同期比82.5%減)、セグメント損失は35,731千円(前年同期はセグメント利益7,226千円)となりました。

 

生産、受注、販売及び仕入の実績は、次の通りであります。

① 生産実績

該当事項はありません。

 

② 受注実績

該当事項はありません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

対前期増減率(%)

マーケティング事業

1,909,825

7.5

アセット事業

18,089

△82.5

合計

1,927,915

2.6

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2  主な相手先別の販売実績及び販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合

販売高(千円)

割合

チューリッヒライフインシュアランス カンパニー リミテッド

254,746

13.6%

348,193

18.1%

 

 

④ 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

対前期増減率(%)

マーケティング事業

1,289,283

4.7

アセット事業

合計

1,289,283

1.1

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)財政状態

  当社グループの財政方針は、事業活動のための安定的な資金の確保を基本方針としております。

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて16.5%減少し、807,873千円となりました。これは、主に現金及び預金の減少によるものであります。

 

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末に比べて4.0%増加し、282,866千円となりました。これは、主にその他(投資その他)の増加によるものであります。

 

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて16.2%減少し、276,226千円となりました。これは、主に買掛金の減少によるものであります。

 

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末に比べて27.0%減少し、110,407千円となりました。これは、主に長期借入金の減少によるものであります。

 

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて7.1%減少し、704,105千円となりました。これは、主に利益剰余金の減少によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び流動性に係る情報

① 現金及び現金同等物

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は前連結会計年度末に比べて85,496千円減少し、523,130千円となりました。

 

② 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果、獲得した資金は、6,865千円(前連結会計年度は54,438千円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の減少77,141千円によるものであります

 

③ 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果、使用した資金は、42,986千円(前連結会計年度は56,708千円の使用)となりました。これは主に、長期前払費用の取得による支出35,252千円によるものであります。

 

④ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果、使用した資金は、46,462千円(前連結会計年度は167,649千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出46,039千円によるものであります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループは自己資金及び金融機関からの借入等を資本の財源としております。また、当社グループの資金の流動性については、事業規模に応じた資金の適正額を維持することとしており、当社は運転資金の流動的かつ安定的な調達を可能とするため、取引銀行1行と貸越極度額100,000千円の当座貸越契約を締結しております。

 

 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社グループのマーケティング事業を行うにあたり、当社は下記のとおり販売代理店契約を締結しております。

 

会社名

国名

契約品目

契約内容

契約期間

ヤフー株式会社

日本

 

 

スポンサード・サーチ・サービス

 

 

スポンサードサーチ広告の販売代理店契約

 

2002年11月18日から2003年11月17日までとし、有効期間満了の1カ月前までに変更の申入れがない限り、以降、1年間ごとに自動延長。

グーグル合同会社

日本

 

AdWords Program

 

アドワーズ広告の販売代理店契約

2002年11月24日から無期限継続。

 

 

5 【研究開発活動】

   該当事項はありません。