(1)業績
当連結会計年度の我が国経済は、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動など不安定な要素もありますが、企業収益の改善や個人消費の持ち直しなど総じて緩やかな回復傾向が続いております。
このような経済状況のもとで、当社グループの主要事業であるインターネットマーケティングサービス分野では、国内におけるスマートフォンの普及が一巡し、その急激な伸びは落ち着いたと考えられるものの、インターネット及びスマートフォンアプリを活用したマーケティングへの取り組みは堅調に拡大していくものと予測されます。
当連結会計年度において当社グループは、スマートフォンを中心に取り組みを行い、主にスマートフォン経由の広告収入が拡大し売上高が増加した一方、売上原価などの上昇により利益率が減少し、営業利益及び経常利益は減益となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は法定実効税率の引下げにより横ばいで着地しました。
この結果、当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高37,515,940千円(前期比4.8%増)、営業利益5,825,240千円(前期比4.7%減)、経常利益5,896,376千円(前期比4.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,912,146千円(前期比1.0%減)となりました。
当社グループは、当社グループの事業を、CPA型アドネットワーク事業、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業、その他の各セグメントに分けておりますが、各セグメントの業績は、次のとおりであります。
a)CPA型アドネットワーク事業
当社グループは、主力サービスでありますアフィリエイト広告サービス「A8.net(エーハチネット)」及び「Moba8.net(モバハチネット)」、スマートフォンアプリ向けCPI広告サービス「adcrops(アドクロップス)」を提供しております。当連結会計年度においては、各種キャンペーンや広告主に向けて費用対効果を高めるコンサルティング活動を行いました。特にA8.net(エーハチネット)は、美容カテゴリにおいて売上高が大きく伸長しました。その結果、当連結会計年度の売上高は23,798,879千円(前期比17.1%増)、全社費用控除前の営業利益は4,830,304千円(前期比14.0%増)となりました。
b)CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業
当社グループは、主力サービスでありますスマートフォン向け運用型広告サービス「nend(ネンド)」及びターゲティング・アドプラットフォーム「nex8(ネックスエイト)」等を提供しております。当連結会計年度においては、nend(ネンド)の利用広告主数の減少及びCPC単価の減少などにより売上高が減少しました。その結果、当連結会計年度の売上高は12,963,414千円(前期比12.5%減)、全社費用控除前の営業利益は2,530,178千円(前期比19.9%減)となりました。
c)その他
当社グループは、広告収入を収益モデルとした自社媒体事業及び他社媒体広告販売等を展開しております。当連結会計年度の売上高は753,646千円(前期比17.5%増)、全社費用控除前の営業利益は6,704千円(前期比409.7%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は14,544,263千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、3,728,530千円の収入(前期は4,161,091千円の収入)となり前期比432,561千円の収入減少となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益を5,892,915千円計上した一方、法人税等の支払額が2,259,355千円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、226,334千円の収入(前期は114,540千円の支出)となり前期比340,874千円の収入増加となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出が1,886,802千円あった一方、投資有価証券の償還による収入が2,149,343千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、1,829,128千円の支出(前期は975,625千円の支出)となり前期比853,503千円の支出増加となりました。主な要因は、配当金の支払額が1,155,232千円及び自己株式の取得による支出が689,925千円あったことによるものであります。
(1)生産実績
該当事項はありません。
(2)受注状況
該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
前期比(%) |
|
CPA型アドネットワーク事業(千円) |
23,798,879 |
117.1 |
|
CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業(千円) |
12,963,414 |
87.5 |
|
その他(千円) |
753,646 |
117.5 |
|
合計(千円) |
37,515,940 |
104.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループでは下記の事項を対処すべき課題として取り組みを進めております。
(1) 業界内における地位の確立
主力事業であるインターネット広告サービスは、今後さらなる成長が期待される一方、新規参入や競争の激化、ソーシャルネットワークやスマートフォンの普及が一巡したことによる事業環境の変化など、課題も多数あります。当社グループの各事業におきましては、広告主数やメディア数の増加によるアドネットワークの規模の拡大や費用対効果のさらなる向上等を行うことにより競争力を高め、競合との差別化を図ってまいります。また、当社グループでは、引き続き顧客基盤を広げ、利用者数の拡大とブランドイメージの向上・浸透に努め、より効率的な顧客獲得体制を整備し、業界内における地位を確立させていく方針であります。
(2) 主力事業におけるサービス改善
主力事業であるインターネット広告サービスについて、さらなる事業収益拡大のためには、顧客基盤の拡大とともにサービス利用率の向上やサービスの品質改善による差別化が必要不可欠となります。当社グループでは様々な機能追加や利用率向上プロモーションの強化を通じて、今後も継続的に、広告効果の向上、ユーザビリティの改善に取り組む方針であります。
(3) 自社媒体事業の拡大
インターネット広告サービスの一環として、パソコン及びスマートフォン端末を利用する消費者に向けた情報媒体の開発、運営により、当社グループ自身がメディア(パートナーサイト)となって収益を上げる自社媒体の開発運営を行なっております。自社媒体事業は、現在のところ収益に大きく寄与するには至っておりませんが、インターネット広告サービスの知名度やノウハウ、トラフィックを生かした積極的展開を図り、集客力の強い自社媒体の育成、収益化を図っていく方針であります。
(4) システム及び内部管理体制のさらなる強化
当社グループの業容拡大を支えていくためには、急激に増加しているトラフィックや取引データを管理するシステムを、費用の増加を抑えながら安定的かつ効率的に拡張するための技術開発及び運用体制の確立に注力すること、外部からの不正アクセスを防止し、取引データ、顧客企業等の情報及び個人情報保全のため、さらなるシステムの安全性強化や危機管理体制を構築すること、また当社グループ全体としての業況推移を常時正確に把握し適時・適切に経営判断へ反映させていくことが、今後さらに重要となってくると考えております。こうした観点から、一層のシステム投資や危機管理体制の確立を進めていくとともに、情報開示やコンプライアンス維持を含めた内部管理体制の充実を図る方針であります。
(5) 人材の確保・育成
業容拡大とともに、営業部門・技術及び事業開発部門・管理部門の人材確保とともに、さらなるサービス向上のため、広告主やパートナーサイトに対するコンサルティング能力の向上、ノウハウの蓄積、スキルの向上等人材の育成がきわめて重要となります。当社グループといたしましては、従来から実施している社員教育や管理職研修の拡充による人材育成の強化を進めてまいります。
以下には、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとして必ずしも特に重要なリスクとして考えていない事項についても、投資判断の上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において、当社グループが想定される範囲内で記載したものであり、全てのリスク要因が網羅されているわけではありません。
①当社グループの事業内容に係るリスクについて
(a)業界環境の変化について
当社グループの属するインターネット広告業界は、広告の表示回数に応じて広告料金が発生するインプレッション型、広告がクリックされる回数に応じて広告料金が発生するクリック型、そしてユーザが特定の行動を行ったことにより広告料金が発生する成果型など様々な広告手法が開発されてきました。また、複数のインターネット広告サービスのネットワークを繋ぎこみ広告の配信等を一元的に管理できるプラットフォームサービスも現れております。さらに、パソコン、フィーチャーフォン、そしてスマートフォンなどの端末の出現、顧客やユーザのニーズの変化など、インターネットに関する市場環境も大きく変わってきております。当社グループにおいては、これまで、市場環境に対応して費用対効果の高い広告手法を提供して参りました。しかしながら、今後、市場環境の変化に適切に対応できない場合には、費用対効果の高い広告手法を提供できず、その結果、競争力の低下を招き、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(b)技術革新について
インターネット関連分野における技術革新は著しく進展しております。インターネットを利用して事業を運営している会社は、常に業界動向、技術革新、顧客ニーズの変化等に即座に対応する必要があります。当社グループでも、常に新しい技術の研究などを行っておりますが、当社グループがこのような技術革新への対応に時間を要した場合には、その分野においての事業の展開が遅れることとなり、その結果、競争力の低下を招き、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(c)競合について
当社グループが事業を展開するインターネット広告業界における競合は将来的に激化する可能性があります。
インターネット広告業界において、当社グループは比較的早期に参入しており、パートナーサイトの獲得数においても優位に立っていると認識しています。パートナーサイトが多いことは、企業(広告主)を獲得する際に、有利に働いていると当社グループでは認識しています。この他にも、システムの改良、ノウハウの蓄積等、当社グループの過去の業績には先行者メリットとしての要因が含まれている可能性があります。
しかし、当社グループが、将来に亘っても、インターネット広告業界において優位性を構築・維持・発揮し、一定の地位を確保・継続できるという保証はなく、また、競合の結果、当社グループの売上、収益が低下する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(d)特定事業への依存について
当社グループは、CPA型アドネットワーク事業であるアフィリエイト広告サービスの売上が主体となっておりましたが、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業であるスマートフォン向けアドネットワークサービスの割合も大きくなっており、また、その他のサービスも展開することにより、事業の多様化を進めております。ただし、いまだ特定事業への依存度が高い状況といえ、今後も、収益の源泉の多様化は進めてまいりますが、外的要因及び内的要因によりこれらの事業の業績変動が全社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(e)今後の事業展開について
当社グループは、主に、CPA型アドネットワーク事業として、アフィリエイト広告サービス「エーハチネット」、「アドクロップス」を、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業として、スマートフォン向け広告サービス「ネンド」、ターゲティング・アドプラットフォーム「ネックスエイト」を提供しております。その他にも、広告主やメディアのニーズに合わせたインターネット広告サービスを展開し、インターネット広告サービスの周辺事業としては、Webサイトやスマートフォンアプリなどの自社媒体運営事業を行い、積極的にこれらの事業の拡大に取り組むとともに新たな事業の展開も行ってまいります。また、当社グループは、今までの国内でのノウハウや実績を活かし、海外への事業展開により一層取り組んでまいります。
しかしながら、事業計画を実現するため、システム投資や人件費、広告宣伝費等の追加的な支出が発生し、一時的に利益率が低下する可能性があります。また、予測とは異なる状況の発生や海外のインターネット広告の商慣習の違いなどによりこれら事業の展開が計画通りに進まない場合、投資を回収できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(f)子会社展開について
当社は、株式会社アドジャポンを、100%子会社として展開しております。今後も当社グループの成長・拡大に寄与すると判断した場合、子会社の新規設立及び他社への投資を実施する可能性があります。
また、子会社の新規設立又は他社への投資の実施に当たっては、社内における十分な検討を経て意思決定を行いますが、予測とは異なる状況の発生などによりこれら事業の展開が計画通りに進まない場合、投資を回収できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(g)法的規制について
現時点において、当社グループの主力事業であるインターネット広告サービスに関連して、事業継続に重要な影響を及ぼす法的規制はないものと認識しております。しかし、インターネットの利用者及び事業者を規制対象とする法令の制定や改正は継続的に行われており、当社グループは、規制内容に合わせた対応を適宜行っておりますが、今後、法令、行政指導、その他の規制等により当社グループのサービスの利用の一部または全部が制限された場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループネットワーク上で広告配信、成果のトラッキング及び不正行為防止のために使用している技術(クッキーの使用等)が規制、制限された場合には、代替手段の開発に多額の投資が必要となり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(h)自社でアフィリエイト・プログラムを運用する企業が増加するリスクについて
当社グループはアフィリエイト広告サービスを、当社グループが広告主とパートナーサイトを仲介するアフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)となる形で運営しております。このサービスは、広告主にとってはシステム構築等のコスト負担が少なく、また、媒体への支払代行業務及び媒体の不正監視業務等を行なうことで、広告主のアフィリエイト・プログラムをサポートしております。
また、広告主は当社グループのノウハウやサービスシステムの様々なレポート機能を活用することが可能です。
しかしながら、今後自社でアフィリエイト・プログラムを運用する企業が増加した場合、当社グループの広告主が減少することにより当社グループの売上、収益が低下する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(i)設備及びネットワークの安定性について
当社グループは、提供しているサービスのほとんどをWeb上で提供し、またインターネット広告サービスにおいては、成果報酬の集計管理をシステムを通じて提供しております。そのため、当社グループにおいて、サービスの提供を維持するためには、当社グループ設備及びネットワークを24時間、年中無休で稼働させることが求められております。また、サービス規模が大きくなることに応じて、その負荷に耐えうるネットワーク構成を構築する必要があります。システムに支障が生じることは、サービス全般の停止を意味するため、設備及びネットワークの監視や冗長化、定期的なデータのバックアップなど、障害の発生防止に努めております。
しかしながら、地震、火事などの災害のほか、コンピュータウイルスやハッカーなどの行為、ハードウェア・ソフトウェアの不具合、人為的ミスによるもの、トラフィックの急増によるシステムへの負荷の増大、その他予期せぬ重大な事象の発生により、万一、当社グループの設備又はネットワークが利用できなくなった場合には、サービス停止に伴う信用の低下を引き起こし、顧客の解約はもちろん今後の新規顧客の獲得に影響が生じることが考えられ、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(j)情報のセキュリティ管理について
当社グループは、広告サービス及び自社媒体でのサービスの提供にあたり会員情報や銀行口座の情報等の個人情報を取得し、利用しているため、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務が課されております。また、当社グループは運営サービスの提供にあたり、成果報酬のトラフィックや取引データを当社グループのサーバで管理し、インターネットを通じて広告主企業やパートナーサイトに提供しております。また、当社グループの運営する自社媒体では、サービス運営のため多数の個人会員情報を当社グループのサーバで管理しております。
取引データの管理や、社内における顧客企業等の情報及び個人情報についてもその取扱には細心の注意を払い、法令を遵守するほか入退室管理、ハードウェアやネットワーク管理について最大限の取り組みを行っております。
しかしながら、以上のような当社グループの努力にもかかわらず、万一、外部からの不正アクセスなどにより情報の外部流出等が発生した場合には、当社グループへの損害賠償の請求や当社の社会的信用の失墜等によって、当社グループの事業や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(k)有害コンテンツを含む広告及びパートナーサイトに対する規制について
当社グループが運営している広告サービスは、広告主及びパートナーサイトの募集において、プログラムへの参加時に審査を行なうなど、規約を設けて参加手続面での管理を実施しております。また、参加時だけでなくその後も当社グループの社員がサイトの内容など規約の遵守状況を定期的にモニターする体制をとっており、規約に違反する行為が見られた場合には、警告や契約解除などの措置をとっております。
当社グループでは会員規約等により独自の基準を設けており、法令や公序良俗に反する広告及びパートナーサイトに掲載されているコンテンツを排除するように規制並びに管理をしております。また、当該規制の対象となる広告並びにパートナーサイトの内容については「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引に関する法律」等を念頭におき、広告主が運営するサイト並びにパートナーサイトの内容について定期的な確認を行い、当社グループの基準に反する広告コンテンツ等が存在している場合は、広告主並びにパートナーサイト運営者に対して警告を行い排除に努めております。当社グループが行なった警告に従わない場合は契約の解除等の対策を行なっております。
しかしながら、広告主並びにパートナーサイト運営者が法令や公序良俗に反する広告や商品・サービスの提供、コンテンツの掲載を継続する事により、当社グループの信用が低下し、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(l)パートナーサイトの監視体制について
当社グループではパートナーサイトの品質管理のために、パートナーサイトの成果報酬の不正請求等の監視を実施しております。プログラムへの参加時に審査を行なうなど、規約を設けて参加手続面での管理を実施しているほか、その後も当社グループの社員がパートナーサイトの成果報酬に関する調査を定期的に行うことで不正請求を排除し、広告主とパートナーサイトを仲介するアフィリエイトサービスプロバイダーとしての信頼獲得に努めております。故意もしくは悪意により悪質な違反行為を行っていると判断される場合は、即時に契約解除することもあります。
しかしながら、予期せぬ要因によりこれらの対応に不備が生じ、広告主からクレームを受けた場合は当社の信用が低下し、また損害賠償を請求された場合には当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(m)他社の知的財産権を侵害するリスクについて
アフィリエイト広告サービスというビジネスモデルについては、アマゾンドットコム社が米国において、自社運営型のアフィリエイト広告サービスについて特許権を取得しています。
また当社グループの調査によると、同業他社の関係者が日本国内において仲介型アフィリエイト広告サービスについての特許申請・取得を行っています。当社グループは、当該特許に関して調査を行い、その結果、当社グループが行っているサービスとは技術的に手法が異なる等の理由により、当該特許が当社の事業に与える影響はないと確信しております。
しかし万が一、当社グループの事業が当該特許に抵触すると判断された場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響及ぼす可能性があります。
②当社グループの事業体制について
(a)特定経営者への依存及び人材確保に係るリスクについて
当社グループでは、事業拡大に伴って優秀な人材の確保とその育成は重要な課題となっており、人材採用と人材育成に関する各種施策を継続的に講じております。しかしながら、十分な人材確保が困難になった場合や、人材が外部に流出した場合には、当社グループの業務に支障をきたすおそれがあります。
また当社グループでは、代表取締役を含む役員、幹部社員等の専門的な知識、技術、経験を有している役職員が、各部門の経営、業務執行について重要な役割を果たしており、特定の分野についてはこれらの人物のノウハウに依存している面があります。このため当社グループでは、特定の人物に過度に依存しない体制を構築すべく経営組織及び技術スタッフの強化を図っておりますが、これらの役職員が何らかの理由で退任、退職し、後任者の採用が困難になった場合には、当社グループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(b)内部管理体制について
当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性を確保し、財務報告の信頼性を高め、さらに法令遵守を徹底することを目的に、社長直轄組織である社長室が内部監査を実施する等、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、事業の拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、財務報告に係る内部統制の評価(いわゆる日本版SOX法)への対応等での支障が生じる可能性や当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③その他
(a)投融資に係るリスクについて
当社グループでは事業方針に則り、インターネット関連の企業に対して投資を実施しております。これらの投資は、それぞれの投資先企業と当社グループとの事業上のシナジー効果等を期待して投資を実行しておりますが、投資先企業の今後の業績の如何によっては、これらの投資が回収できなくなることや減損適用による評価損が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、今後の事業拡張や事業環境の大幅な変化に備えるため、手許流動性を比較的高い水準で維持しております。当社グループでは事業への投資の原資として運用資金を保有しているため、安全性の高い公社債等の金融商品を中心に投資を行っております。しかし、債券市場や株式市場等の金融市場の急激な変化、又は保有する公社債等の信用リスクの増大に伴い、当社グループが保有する金融資産に損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(b)ストックオプションによる株式価値の希薄化について
当社はストックオプション制度を採用しております。同制度により発行された新株予約権による潜在株式数は平成28年12月31日現在で合計669,200株となり、発行済株式数及び新株予約権による潜在株式数の合計の0.9%を占めております。これらの新株予約権の行使が行われた場合には、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、今後も優秀な人材確保のために、同様のインセンティブプランを継続して実施していくことを検討しております。従いまして、今後付与される新株予約権の行使が行われた場合には、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。
(連結子会社の吸収合併)
1.当社は、平成28年10月21日開催の取締役会において、当社100%出資の連結子会社である株式会社エイトクロップスとの間で、当社を吸収合併存続会社、株式会社エイトクロップスを吸収合併消滅会社とする吸収合併契約を決議し、平成29年1月1日付で合併いたしました。その内容は以下の通りです。
(1)取引の概要
①被合併企業の名称及び当該事業の内容
被合併企業の名称 株式会社エイトクロップス
事業の内容 スマートフォンアプリ向けCPI広告サービス
②企業結合日
平成29年1月1日
③企業結合の法的形式
当社を存続会社とする吸収合併方式とし、株式会社エイトクロップスは解散します。
④その他取引の概要に関する事項
本合併は、当社グループの経営と組織運営の効率化を目的としております。
(2)実施する会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)及び「企業結合会計基準及び事業
分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 平成25年9月13日)に基づき、共通支配
下の取引等として会計処理を行う予定であります。
2.当社は、平成29年2月24日開催の取締役会において、当社100%出資の連結子会社である株式会社ファンメディアとの間で、当社を吸収合併存続会社、株式会社ファンメディアを吸収合併消滅会社とする吸収合併契約を決議いたしました。なお、吸収合併を行う日は、平成29年5月1日の予定であります。その内容は以下の通りです。
(1)取引の概要
①被合併企業の名称及び当該事業の内容
被合併企業の名称 株式会社ファンメディア
事業の内容 自社媒体事業
②企業結合日
平成29年5月1日
③企業結合の法的形式
当社を存続会社とする吸収合併方式とし、株式会社ファンメディアは解散します。
④その他取引の概要に関する事項
本合併は、当社グループの経営と組織運営の効率化を目的としております。
(2)実施する会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)及び「企業結合会計基準及び事業
分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 平成25年9月13日)に基づき、共通支配
下の取引等として会計処理を行う予定であります。
該当事項はありません。
1.財政状態の分析
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表作成にあたり必要と思われる会計上の見積りについては、合理的な基準に基づいて実施しております。財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりです。なお、本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。
(1)流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は前連結会計年度末から1,946,829千円増加し20,896,081千円となりました。主な増加要因は、現金及び預金が2,036,817千円増加したことによります。
(2)固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は前連結会計年度末から133,525千円増加し2,417,953千円となりました。主な増加要因は、投資有価証券が176,181千円増加したことによります。
(3)流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は前連結会計年度末から163,562千円増加し6,513,452千円となりました。主な増加要因は、未払法人税等が330,267千円減少した一方、買掛金が393,819千円増加したことによります。
(4)固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は前連結会計年度末から20,157千円増加し162,697千円となりました。主な増加要因は、長期預り保証金が14,574千円増加したことによります。
(5)純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は前連結会計年度末から1,896,634千円増加し16,637,885千円となりました。主な増加要因は、利益剰余金が2,592,971千円増加したことによります。
2.経営成績の分析
当連結会計年度の我が国経済は、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動など不安定な要素もありますが、企業収益の改善や個人消費の持ち直しなど総じて緩やかな回復傾向が続いております。
このような経済状況のもとで、当社グループの主要事業であるインターネットマーケティングサービス分野では、国内におけるスマートフォンの普及が一巡し、その急激な伸びは落ち着いたと考えられるものの、インターネット及びスマートフォンアプリを活用したマーケティングへの取り組みは堅調に拡大していくものと予測されます。
当連結会計年度において当社グループは、スマートフォンを中心に取り組みを行い、主にスマートフォン経由の広告収入が拡大し売上高が増加した一方、売上原価などの上昇により利益率が減少し、営業利益及び経常利益は減益となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は法定実効税率の引下げにより横ばいで着地しました。
この結果、当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高37,515,940千円(前期比4.8%増)、営業利益5,825,240千円(前期比4.7%減)、経常利益5,896,376千円(前期比4.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,912,146千円(前期比1.0%減)となりました。
当社グループは、当社グループの事業を、CPA型アドネットワーク事業、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業、その他の各セグメントに分けておりますが、各セグメントの業績は、次のとおりであります。
a)CPA型アドネットワーク事業
当社グループは、主力サービスでありますアフィリエイト広告サービス「A8.net(エーハチネット)」及び「Moba8.net(モバハチネット)」、スマートフォンアプリ向けCPI広告サービス「adcrops(アドクロップス)」を提供しております。当連結会計年度においては、各種キャンペーンや広告主に向けて費用対効果を高めるコンサルティング活動を行いました。特にA8.net(エーハチネット)は、美容カテゴリにおいて売上高が大きく伸長しました。その結果、当連結会計年度の売上高は23,798,879千円(前期比17.1%増)、全社費用控除前の営業利益は4,830,304千円(前期比14.0%増)となりました。
b)CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業
当社グループは、主力サービスでありますスマートフォン向け運用型広告サービス「nend(ネンド)」及びターゲティング・アドプラットフォーム「nex8(ネックスエイト)」等を提供しております。当連結会計年度においては、nend(ネンド)の利用広告主数の減少及びCPC単価の減少などにより売上高が減少しました。その結果、当連結会計年度の売上高は12,963,414千円(前期比12.5%減)、全社費用控除前の営業利益は2,530,178千円(前期比19.9%減)となりました。
c)その他
当社グループは、広告収入を収益モデルとした自社媒体事業及び他社媒体広告販売等を展開しております。当連結会計年度の売上高は753,646千円(前期比17.5%増)、全社費用控除前の営業利益は6,704千円(前期比409.7%増)となりました。
○ 報告セグメント別の売上高の内訳
|
セグメントの名称 |
平成27年12月期 |
平成28年12月期 |
||||
|
金額(千円) |
構成比(%) |
金額(千円) |
構成比(%) |
|||
|
CPA型アドネットワーク事業 |
20,331,029 |
56.8 |
23,798,879 |
63.4 |
||
|
CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業 |
14,816,866 |
41.4 |
12,963,414 |
34.6 |
||
|
その他 |
641,659 |
1.8 |
753,646 |
2.0 |
||
|
合計 |
35,789,555 |
100.0 |
37,515,940 |
100.0 |
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なお、主力サービスであるアドネットワーク事業における当事業年度末の利用広告主数(稼働広告主ID数)、参加メディア数(登録パートナーサイト数)は、下記のとおりであります。
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サービス |
区分 |
平成26年12月期 |
平成27年12月期 |
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「A8.net (エーハチネット)」 |
稼働広告主ID数 |
2,907 |
3,249 |
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登録パートナーサイト数 |
1,957,945 |
2,154,462 |
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「Moba8.net (モバハチネット)」 |
稼働広告主ID数 |
1,131 |
625 |
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登録パートナーサイト数 |
261,598 |
278,771 |
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「nend(ネンド)」 |
稼働広告主ID数 |
442 |
394 |
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登録パートナーサイト数 |
504,829 |
694,137 |
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当社 アドネットワーク事業 合計 |
稼働広告主ID数 |
4,480 |
4,268 |
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登録パートナーサイト数 |
2,724,372 |
3,127,370 |
(1)売上高
当連結会計年度は、スマートフォン経由の広告収入が拡大し、総売上高は37,515,940千円となりました。総売上高に占めるセグメントごとの売上高及び構成比は、CPA型アドネットワーク事業が23,798,879千円で63.4%、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業が12,963,414千円で34.6%、その他が753,646千円で2.0%となっております。
(2)売上原価
当連結会計年度における売上原価は27,495,339千円、売上総利益は10,020,600千円となりました。CPA型アドネットワーク事業の成果報酬増加に伴い、売上原価率は73.3%となりました。
(3)販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は4,195,359千円となりました。販売費及び一般管理費の主な内訳は販売手数料1,710,892千円、給料1,000,727千円、賞与引当金繰入額99,481千円であります。
(4)経常利益
経常利益は、5,896,376千円となりました。受取利息20,473千円、デリバティブ評価益23,022千円等を計上したことにより、売上高経常利益率15.7%となりました。
(5)税金等調整前当期純利益・親会社株主に帰属する当期純利益
税金等調整前当期純利益は、経常利益の計上等により、5,892,915千円となりました。また親会社株主に帰属する当期純利益は3,912,146千円となりました。これにより、売上高当期純利益率は10.4%となりました。1株当たり当期純利益は、50円89銭となりました。
3.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。