第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の不確実性に留意する必要性はあるものの、雇用情勢の改善が続く中、個人消費も持ち直しの傾向にあり、景気は緩やかな回復基調が続いております。その一方で、少子高齢化に伴う労働力の低下により、人材確保はますます難しくなっており、平成28年8月に「未来への投資を実現する経済対策」が閣議決定され、子育て・介護の環境整備、保育士・介護人材の処遇改善等の他、平成29年3月には働き方改革実行計画が決定し、早期の関連法案の提出が進められております。

 このような状況のもと、当社グループでは、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指し、子育て支援サービス事業、総合人材サービス事業、介護関連サービス事業において、就業人口の増加と、高いサービス品質で利用者様から選ばれ続ける保育・介護施設の運営に注力することで、事業の拡大に邁進いたしました。

 さらに、平成28年12月1日に、当社については「ライク株式会社」へ、連結子会社で総合人材サービス事業を営むジェイコム株式会社については「ライクスタッフィング株式会社」へ、平成29年5月1日に連結子会社で介護関連サービス事業を営む株式会社サンライズ・ヴィラについては「ライクケアネクスト株式会社」へ商号を変更いたしました。また、認知度の向上のため、平成29年4月から5月にかけて、全国において、初のテレビCMも放映いたしました。求職者様、スタッフ様、保育・介護施設の利用者様、顧客企業様、株主様、従業員等全てのステークホルダーに愛される企業グループでありたいという気持ちを込めた「LIKE(ライク)」を根幹にブランドを統一し、グループシナジーの最大化を図ってまいります。また、人材育成を強みにする企業グループとして従業員の確保と育成に注力し、平成28年7月13日に公表いたしました平成29年5月期から平成31年5月期までの中期経営計画の達成を目指してまいります。

 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高40,051,299千円(前年同期比25.8%増)、営業利益1,524,968千円(同59.9%増)、経常利益2,493,286千円(同74.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は関係会社整理損381,600千円を特別損失に計上したことにより810,244千円(同54.9%減)となりました。なお、前期はサクセスホールディングス株式会社の公開買付に伴う段階取得に係る差益1,282,768千円を特別利益に計上しております。

 

 各セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 なお、女性活躍推進法の制定や待機児童問題の深刻化により、当社グループで提供できるサービスも広がると考えられることから、当連結会計年度より保育関連サービス事業を「子育て支援サービス事業」へ改称いたしました。

(総合人材サービス事業)

 総合人材サービス事業につきましては、人材の確保が多くの企業の成長における深刻な課題となる中、主に連結子会社であるライクスタッフィング株式会社において、販売員が不足するモバイル・アパレル等のサービス業界、インターネット販売の普及等に伴い需要が逼迫しているコールセンターや物流、保育士・介護士の不足が社会問題化している保育・介護業界を中心に事業の拡大に努めました。業務経験や社会経験の浅い方や、週5日フルタイム以外の勤務を希望される方であってもご活躍いただけるよう、業界に特化し蓄積してきた知識やノウハウを活かし、マッチング・就業フォロー・研修体制や顧客企業に対する多様な働き方のご提案等を強化し、就業人口の増加に注力いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は19,368,413千円(前年同期比24.0%増)、営業利益2,123,610千円(同30.2%増)となりました。

(子育て支援サービス事業)

 子育て支援サービス事業につきましては、待機児童問題と保育士不足がますます深刻化する中、認可保育園や学童クラブ等の運営と、企業・病院・大学等が設置する事業所内保育の受託運営を行う連結子会社であるサクセスホールディングス株式会社及び株式会社サクセスアカデミーにおいて、引き続き、保護者様・お子様に選ばれ続ける高品質の保育とご利用いただきやすい立地や設備を備えた新規施設の開園に注力いたしました。また、ライクスタッフィング株式会社との連携により採用機能を強化するとともに、保育士が働きやすい環境を作ることを重視した本部体制の構築により定着率の向上を図りました。認可保育園の12か所の新規開設による費用が発生したこと、高品質のサービスを維持するため事業所内保育の受託契約の価格更新前に保育士の昇給を行ったことから原価率が悪化しており、営業利益が予算を下回る結果となりました。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は14,724,791千円(前年同期比39.7%増)、営業損失76,349千円(前期は40,014千円の営業損失)となりました。なお、前年同期については、持分法適用関連会社であったサクセスホールディングス株式会社の株式を公開買付けにより取得し連結子会社化したことに伴い、平成27年7月から平成28年4月までの同社及びその子会社である株式会社サクセスアカデミーの連結業績を反映しております。

(介護関連サービス事業)

 介護関連サービス事業につきましては、神奈川県・東京都・埼玉県といった首都圏において24時間看護師が常駐し看取り介護を行う有料老人ホームを運営する連結子会社であるライクケアネクスト株式会社において、ライクスタッフィング株式会社への採用業務の委託により介護人材が充足した結果、サービス品質が向上し、入居率が実質満床となり、当連結会計年度より収益に寄与しております。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は5,295,048千円(前年同期比6.8%増)、営業利益153,747千円(前期は64,381千円の営業損失)となりました。

(その他)

マルチメディアサービス事業におきましては、直営携帯電話ショップ2店舗において、引き続き販売強化に努めた結果、前期は法人顧客からのiPad導入案件の一時的な受注があったこともあり、当連結会計年度における売上高は662,646千円(前年同期比6.8%減)、営業利益は23,789千円(同2.0%増)となりました。

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出や、有形固定資産の取得による支出といったマイナス要因がありましたが、税金等調整前当期純利益の計上、未払金の増加といったプラス要因があったことにより、前期末に比べ642,178千円増加し、当連結会計年度末は5,895,111千円となりました。

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動により得られた資金は2,859,298千円(前期比73.9%増)となりました。この主な内容は、税金等調整前当期純利益の計上2,068,210千円、未払金の増加827,209千円、法人税等の支払額1,125,778千円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  投資活動により使用した資金は1,736,656千円(前期使用した資金は1,673,618千円)となりました。この主な内容は、子育て支援サービス事業における新規施設開園等に伴う有形固定資産の取得による支出1,586,622千円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動により使用した資金は480,463千円(前期得た資金は2,948,618千円)となりました。この主な内容は、運転資金確保のための短期借入金の純増加額1,200,000千円、配当金の支払いによる支出402,453千円、株式会社サンライズ・ヴィラ(現ライクケアネクスト株式会社)の完全子会社化に伴う子会社株式の取得による支出1,056,500千円であります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

(2)受注状況

 当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

区分

当連結会計年度

(自 平成28年6月1日

至 平成29年5月31日)

(千円)

前期比(%)

総合人材サービス事業

西日本地区

7,478,807

122.5

東海地区

2,204,337

125.7

東日本地区

9,685,268

124.8

小計

19,368,413

124.0

子育て支援サービス事業

 ―

14,724,791

139.7

介護関連サービス事業

 ―

5,295,048

106.8

その他

 ―

663,046

91.6

合計

40,051,299

125.8

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

   2.上記のうち、西日本地区には近畿以西を、東海地区には東海地方を、東日本地区には関東以東をそれぞれ記載しております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針等

 少子高齢化、待機児童や介護離職等の問題が山積する日本において、個人の人生観はどんどん変化し、求めるライフスタイルも多様化しております。

 そんな現代社会に必要不可欠となった“多様な働き方”を実現していくため、当社グループでは、創業以来、世代・国籍・経歴等を問わず、“人”を軸に、「人材」、「保育」、「介護」と事業を展開してまいりました。

 子供が小さいから、学歴や社会経験が足りないから、介護が必要だから、といった理由で、これまで誰かが何かを諦めざるを得なかったことを少しずつでもなくしたい、すべての働く人を応援したい、という思いから、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指してまいります。

(2)対処すべき課題等

①コンプライアンスへの取り組み

 人材サービス企業は、労働者派遣法や職業安定法に基づく認可を受けるだけでなく、顧客企業・求職者様の両者から大きな信頼を得て選ばれる会社である必要性が高まっております。また、保育・介護は許認可事業であるため、児童福祉法や老人福祉法といった関連法令の遵守が事業継続の大前提であり、コンプライアンスの徹底が求められる中で、当社グループでは、適宜改正される法令に対応すべく、諸規程等のルールや社内体制を整備・徹底し、適正に業務を遂行してまいります。

②事業領域の拡大

当社グループは、大部分を総合人材サービス事業が占めておりましたが、株式会社サンライズ・ヴィラ(現ライクケアネクスト株式会社)の株式取得による介護関連サービス事業の開始、サクセスホールディングス株式会社の連結子会社化による子育て支援サービス事業の深掘に引き続き、特定の事業に偏ることによるリスクの回避及び今後の事業拡大のため、今後も高成長、高収益を継続し、企業価値をさらに高めるべく、これまで実施してきた事業の拡大を図るとともに、新たな成長分野への拡大のため、M&Aや戦略的な事業提携も視野に入れた効率的な経営・管理を強化してまいります。

③スタッフのキャリアアップ支援の充実

平成27年9月30日施行の改正労働者派遣法においては、派遣元事業主は、雇用している派遣労働者のキャリアアップを図るため、段階的かつ体系的な教育訓練、希望者に対するキャリア・コンサルティングを実施することが義務付けられております。

当社グループにおいても、派遣事業の適正な運営のために、日々の営業活動において十分に取り組んでまいりますが、特に正社員としての就業を希望する派遣労働者の能力開発及びキャリア形成のため、適切なアドバイスを行い支援することについて、更なる充実に努めてまいります。

④個人情報の保護

当社グループはサービス利用者の個人情報を有しており、また、スタッフの就業先においても個人情報を取扱うことが多いことから、個人情報の管理は重要なものであると認識しております。当社グループでは、従業員、スタッフ全員に情報漏洩に関する意識を徹底し、業務に携わる前には必ず個人情報の適正利用に関する指導を行う等、今後も重要課題として個人情報の適正な保護管理に取り組んでまいります。

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとしては必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から、以下に開示しております。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生の予防または回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。

(1)労働者派遣法について

 総合人材サービス事業は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という。)に基づく厚生労働大臣の「一般労働者派遣事業」の許可を取得しており、労働者派遣法に基づく規制を受けております。

 当社グループが労働者派遣法第14条のいずれかに該当するときは、厚生労働大臣は一般労働者派遣事業の許可を取り消すことができる旨が定められておりますが、現時点において、当社は許可の取消しに該当する事実はないと認識しております。しかしながら、将来、何らかの理由により許可の取消し等があった場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(2)保育に関する国の方針

 平成12年に認可保育園の運営主体に株式会社も認められることになり、当社グループの子育て支援サービス事業においても、認可保育園の運営を事業として行っております。今後、国の方針が変わり、株式会社による認可保育園の開設や既存の公立保育所の民営化が認められなくなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3)介護保険について

 介護関連サービス事業におきましては、老人福祉法、介護保険法等に基づく規制を受けております。当社グループは、関連する法律に基づき適正にサービスを提供しておりますが、今後法律の改正及び介護報酬額の改定等があり、サービスの内容及び料金体系の見直しが必要となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)法令遵守に関するリスクについて

 当社グループでは、従業員、スタッフに対する入社時及び継続的なコンプライアンス研修の実施、より充実した内部管理体制の構築など、法令を遵守するための体制を整え、社会的責任を果たすべく努力を重ねております。しかしながら、これらの教育研修及び内部管理体制の整備は、従業員、スタッフの違法行為をすべて排除することを保証するものではありません。法令遵守体制の強化については今後も継続して取り組んでまいりますが、従業員、スタッフによる重大な過失、不正、違法行為等が生じた場合には、当社グループに対する訴訟や損害賠償請求、信用の低下といった金銭的・社会的な影響が予想され、これにより業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)個人情報の管理

 当社グループは、サービス利用者の個人情報を有しており、また、スタッフの就業先においても、個人情報を取扱う業種が多く、個人情報の管理は重要なものであると認識しております。当社グループでは、従業員、スタッフ全員に情報漏洩に関する意識を徹底し、業務に携わる前には必ず個人情報の適正利用に関する指導を行うとともに、継続的に研修を行っております。当社グループでは個人情報の保護管理体制を整備しており、今後も重要課題として個人情報の保護管理に取り組んでまいります。また、個人情報漏洩にかかる金銭的なリスクを回避するため、個人情報漏洩保険に加入しております。しかし、何らかの理由により個人情報が外部に漏洩するような事態が生じた場合には、当社グループに対する損害賠償請求や信用の低下といった金銭的・社会的な影響が予想され、これにより業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)優秀なスタッフの確保

 総合人材サービス事業、子育て支援サービス、介護関連サービス事業と当社グループのどの事業においても、成長意欲のある優秀なスタッフを確保することが必要不可欠であります。よって、今後、当社グループが成長していくためにも、スタッフの確保は重要な事項であります。

 優秀なスタッフを確保するためには、採用活動と研修活動がともに重要であると認識しております。採用活動においては、独自の求人サイトの構築等求職者が応募しやすい環境を整えており、研修活動においては、採用したスタッフについて、社会で活躍するにあたり必要なマナー等の基礎知識、スタッフの従事する業務に対する知識の向上、就業に際するスタッフ満足度の向上に努めております。
 しかし、このような諸施策を実施するにもかかわらず、当社グループの計画どおりに優秀なスタッフの確保ができないことも想定されます。この場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)総合人材サービス業界におけるサービス提供業界の構成比について

 当社グループの総合人材サービス事業のサービス提供業界について、モバイル業界が高くなっております。これは、業界特化型で事業を展開することにより、当社グループが他の人材サービス企業との差別化を図ってきたことによります。

  総合人材サービス事業における当連結会計年度の業界別売上高は、次のとおりであります。

業 界

売上高(千円)

構成比(%)

 モバイル業界向け

15,366,988

79.3

 その他業界向け

4,001,425

20.7

合 計

19,368,413

100.0

 現在、アパレル、保育・介護、コールセンター、物流、と積極的な事業展開を行っており、総合人材サービス事業全体に対するモバイル業界向けの割合は下がってきておりますが、今後も需要が高水準で推移する業界であると考えており、売上高を伸ばしていく方針であるため、モバイル業界の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)社会保険について

 当社グループのスタッフにおいても、一定の条件を満たした場合は社会保険(厚生年金及び健康保険)への加入が義務付けられております。当社グループでは、既に加入義務者全員が社会保険に加入しておりますが、社会保険加入要件について、今後加入対象者が短時間労働者まで広がった場合、スタッフの社会保険加入人員数が増加します。

 また、社会保険のうち厚生年金保険料の料率は、平成29年まで段階的に引上げられることから、当社グループが負担する厚生年金保険料は毎年0.177%ずつ増加していきます。これら、社会保険料が増加することにより、今後、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)事業投資について

 当社グループは、成長を加速するための有効な手段として同業または関連する分野を中心に企業または事業の買収を積極的に検討してまいります。

 これらに伴って多額の資金需要が発生する可能性があるほか、のれんの償却等により業績が影響を受ける可能性があります。また、これらの事業投資が必ずしも見込どおりに当社グループの業績に貢献したり、シナジー効果を生むとは限らず、買収した企業の収益性が著しく低下した場合、のれんの減損が生じるなど当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 直営店舗の運営に関する契約

契約会社名

相手方の名称

契約内容

契約期間

ライク株式会社

(当社)

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ、

MXモバイリング株式会社

ドコモショップの運営に関する業務再委託契約

平成29年4月1日から

平成30年3月31日まで

以後1年ごと自動更新

ソフトバンクモバイル株式会社、

MXモバイリング株式会社

ソフトバンクショップ運営に関する契約

平成29年4月1日から

平成30年3月31日まで

以後1年ごと自動更新

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因に基づき、貸倒引当金、賞与引当金、繰延税金資産等に関する見積り及び判断を行っているものがあります。これら見積り等については、継続して見直しを行っておりますが、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。

(2)財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は24,642,474千円(前期比2,343,182千円増)、純資産は7,920,943千円(前期比236,089千円増)、自己資本比率は26.6%(前期比3.2ポイント減)となりました。

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は11,313,534千円(前期比1,558,847千円増)となりました。これは、総合人材サービス事業の業績向上に伴う現金及び預金の増加642,178千円、受取手形及び売掛金の増加410,559千円等があったことによります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は13,328,940千円(前期比784,334千円増)となりました。これは、子育て支援サービス事業における新規施設開園等に伴う有形固定資産の増加1,061,119千円、のれんの償却に伴う減少585,202千円等があったことによります。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は10,010,670千円(前期比3,147,501千円増)となりました。これは、運転資金確保のための短期借入金の増加1,200,000千円、未払金の増加791,854千円、未払消費税等の増加341,400千円等があったことによります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は6,710,860千円(前期比1,040,408千円減)となりました。これは、長期借入金の減少976,927千円等があったことによります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は7,920,943千円(前期比236,089千円増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上810,244千円、配当金の支払402,364千円、株式会社サンライズ・ヴィラ(現ライクケアネクスト株式会社)の完全子会社化等に伴う資本剰余金の減少578,405千円、非支配株主持分の増加310,255千円等があったことによります。

(3)キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」の項目をご参照下さい。

(4)経営成績の分析

  当連結会計年度における売上高は40,051,299千円(前期比8,206,606千円増)、売上総利益は6,847,974千円(前期比1,503,173千円増)、販売費及び一般管理費は5,323,005千円(前期比932,017千円増)、営業利益は1,524,968千円(前期比571,155千円増)、経常利益は2,493,286千円(前期比1,066,846千円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は810,244千円(前期比985,386千円減)となりました。

(売上高)

 売上高の詳細については、「第2事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」の中のセグメントの業績に記載のとおりです。

(売上総利益)

  当連結会計年度の売上原価は33,203,325千円(前期比25.3%増)、売上原価率は0.3ポイント改善し82.9%となりました。これは、介護関連サービス事業において、介護士が充足した結果サービス品質が向上し入居率が改善したこと等によるものであります。

 この結果、売上総利益は6,847,974千円(前期比28.1%増)となりました。

(営業利益)

  販売費及び一般管理費は、従業員増加に伴う給与報酬手当増等により、5,323,005千円(前期比21.2%増)となりました。この結果、売上高販売管理費率は前期比0.5ポイント改善し13.3%となりました。

 この結果、営業利益は1,524,968千円(前期比59.9%増)となりました。

(経常利益)

  営業外収益は、保育関連サービス事業における設備補助金収入等により1,058,705千円となりました。一方、営業外費用は、支払利息等により90,387千円となりました。
 この結果、経常利益は2,493,286千円(前期比74.8%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

  特別利益は、固定資産売却益等により2,454千円となりました。一方、特別損失は、当社子会社であったACAヘルスケア・再編1号投資事業有限責任組合を平成29年2月21日に清算結了しておりますが、この清算に伴い無限責任組合員に対する義務の履行による支出を関係会社整理損として381,600千円計上したこと等により427,530千円となりました。

 この結果、税金等調整前当期純利益は2,068,210千円(前期比16.5%減)となりました。

また、税金費用が834,713千円、非支配株主に帰属する当期純利益が423,252千円発生し、親会社株主に帰属する当期純利益は810,244千円(前期比54.9%減)となりました。

(5)経営成績に重要な影響を与える要因について

  当社グループは、今後も引き続き総合人材サービス事業、子育て支援サービス事業、介護関連サービス事業の積極的な拡大を行ってまいります。どの事業におきましても、事業拡大のためには優秀なスタッフをより多く確保することが重要であることから、今後も採用体制の強化を図るとともに、教育研修体制をさらに充実させ、多くの優秀なスタッフの育成を図ってまいります。

 また、人材サービス業界においては労働者派遣法、保育業界については児童福祉法、介護業界においては老人福祉法、介護保険法等、その他関連法令の改正は会社経営に大きく影響を与える可能性があります。当社グループでは、求職者や顧客に、「なくてはならない」と感じていただけるサービスを提供し続けられるよう情報を収集し、迅速に対応してまいります。

(6)経営戦略の現状と見通し

少子高齢化に伴う労働人口の減少が深刻化する中、保育・介護職の待遇改善、事業所内保育所に対する助成金の拡大、子育て・介護の環境整備、外国人労働者の受入れも検討される働き方改革等が早急に進められております。

当社グループでは、引き続き、保育・人材・介護と、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指してまいります。

総合人材サービス事業におきましては、ライクスタッフィング株式会社を中心に、若年層の社会進出支援から事業を開始した経験を活かし「働く」喜びを伝え、これまで顧客企業とともに人材確保と定着率の向上に対する様々な施策に取り組ませていただいてきた知識を活かし求職者様が希望する多様な働き方を実現し、モバイル、アパレル、保育・介護、コールセンター、物流と、業界特化型で事業を展開してきたノウハウを活かし求職者様に就業先でご活躍いただくために必要な研修を実施することで、潜在的な求職者様も含め就業人口の増加に努めてまいります。

保育・介護業界向けサービスにつきましては、サクセスホールディングス株式会社及び株式会社サクセスアカデミー、ライクケアネクスト株式会社の施設運営事業者としてのノウハウを活かし、独自の保育士・介護士の採用・研修機能を構築してまいります。

また、外国人労働者の受入れに対する法整備の可能性も視野に入れ、現行法上で就業いただける海外人材の活用も開始しております。

子育て支援サービス事業におきましては、女性活躍推進法の制定や待機児童問題・保育士不足の深刻化が進む中、サクセスホールディングス株式会社及び株式会社サクセスアカデミーを中心に、保護者様・お子様に選ばれ続ける事業所内保育・認可保育園・学童クラブ等の新規開設の強化、サービスの更なる向上による収益力改善に邁進してまいります。

介護関連サービス事業におきましては、ライクケアネクスト株式会社において、引き続き、サービス品質を向上、他社との差別化を明確にすることで入居率を90%以上の高水準で維持するとともに、コスト削減にも注力し、収益力を強化してまいります。

マルチメディアサービス事業におきましては、引き続き総合人材サービス事業とのシナジー効果を意識しつつ、販売強化に努めてまいります。

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

  当社グループにおいて、総合人材サービス事業は労働者派遣法、子育て支援サービス事業は児童福祉法、介護関連サービス事業は老人福祉法、介護保険法に基づく規制を受けていることから、法改正に都度対応し、法令遵守を意識した行動を心がけております。
 また、当社グループはスタッフ及び採用・教育支援サービス利用者、児童及び保護者、入居者等の個人情報を有しており、当社グループのスタッフの就業先においても個人情報を取扱うことが多いことから、個人情報の管理は重要なものであると認識しております。
 当社グループは、今後もコンプライアンス体制の充実を図り、より充実した内部管理体制の構築等法令を遵守するための体制を整え、ライクスタッフィングスタッフ、入居者、得意先、投資家等様々なステークホルダーに対して信頼される会社であり続けるよう努力してまいります。

 また、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指し、さらに飛躍するためには、事業領域の拡大が必須であり、今後持株会社体制を活かし、M&Aや事業提携等成長分野や新規事業への積極的な投資を実施してまいります。