第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針等

 少子高齢化、待機児童や介護離職等の問題が山積する日本において、個人の人生観はどんどん変化し、求めるライフスタイルも多様化しております。

 そんな現代社会に必要不可欠となった“多様な働き方”を実現していくため、当社グループでは、創業以来、世代・国籍・経歴等を問わず、“人”を軸に、「人材」、「保育」、「介護」と事業を展開してまいりました。

 子供が小さいから、学歴や社会経験が足りないから、介護が必要だから、といった理由で、これまで誰かが何かを諦めざるを得なかったことを少しずつでもなくしたい、すべての働く人を応援したい、という思いから、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指してまいります。

(2)対処すべき課題等

①コンプライアンスへの取り組み

 人材サービス企業は、労働者派遣法や職業安定法に基づく認可を受けるだけでなく、顧客企業・求職者様の両者から大きな信頼を得て選ばれる会社である必要性が高まっております。また、保育・介護は許認可事業であるため、児童福祉法や老人福祉法といった関連法令の遵守が事業継続の大前提であり、コンプライアンスの徹底が求められる中で、当社グループでは、適宜改正される法令に対応すべく、諸規程等のルールや社内体制を整備・徹底し、適正に業務を遂行してまいります。

②事業領域の拡大

当社グループは、大部分を総合人材サービス事業が占めておりましたが、株式会社サンライズ・ヴィラ(現ライクケア株式会社)の株式取得による介護関連サービス事業の開始、サクセスホールディングス株式会社(現ライクキッズ株式会社)の連結子会社化による子育て支援サービス事業の深掘により、各事業を成長させ、その割合を分散させてまいりました。引き続き、新規事業の開拓も進めておりますが、特定の事業に偏ることによるリスクの回避及び今後の事業拡大のため、今後も高成長、高収益を継続し、企業価値をさらに高めるべく、これまで実施してきた事業の拡大を図るとともに、新たな成長分野への拡大のため、M&Aや戦略的な事業提携も視野に入れた効率的な経営・管理を強化してまいります。

③スタッフのキャリアアップ支援の充実

2015年9月30日施行の改正労働者派遣法においては、派遣元事業主は、雇用している派遣労働者のキャリアアップを図るため、段階的かつ体系的な教育訓練、希望者に対するキャリア・コンサルティングを実施することが義務付けられております。

当社グループにおいても、派遣事業の適正な運営のために、日々の営業活動において十分に取り組んでまいりますが、特に正社員としての就業を希望する派遣労働者の能力開発及びキャリア形成のため、適切なアドバイスを行い支援することについて、更なる充実に努めてまいります。

④個人情報の保護

当社グループはサービス利用者の個人情報を有しており、また、スタッフの就業先においても個人情報を取扱うことが多いことから、個人情報の管理は重要なものであると認識しております。当社グループでは、従業員、スタッフ全員に情報漏洩に関する意識を徹底し、業務に携わる前には必ず個人情報の適正利用に関する指導を行う等、今後も重要課題として個人情報の適正な保護管理に取り組んでまいります。

新型コロナウイルス感染症の拡大は、社会・経済に大きな影響を与えておりますが、生活総合支援サービス企業としての責任を持ち、政府、自治体、取引先企業様からの要請や方針を受け、みなさまにご協力を賜りながら事業運営を継続してまいります。

今後も影響の長期化や再拡大の可能性に備え、引き続き感染予防に取り組んでまいります。

2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとしては必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から、以下に開示しております。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 新型コロナウイルス感染症の業績への影響は、当連結会計年度におきましては軽微でありました。一方で、我が国の全地域で、緊急事態宣言が解除される等、一部地域において再び感染拡大傾向が見られており、依然予断を許さない状況であります。今後の感染状況によっては、行政からのサービス休止・縮小要請、従業員やご利用者への感染による保育施設・就業先・介護施設の一時的な閉鎖等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生の予防または回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。

(1)労働者派遣法について

 総合人材サービス事業は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という。)に基づく厚生労働大臣の「一般労働者派遣事業」の許可を取得しており、労働者派遣法に基づく規制を受けております。

 当社グループが労働者派遣法第14条のいずれかに該当するときは、厚生労働大臣は一般労働者派遣事業の許可を取り消すことができる旨が定められておりますが、現時点において、当社は許可の取消しに該当する事実はないと認識しております。しかしながら、将来、何らかの理由により許可の取消し等があった場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(2)保育に関する国の方針

 2000年に認可保育園の運営主体に株式会社も認められることになり、当社グループの子育て支援サービス事業においても、認可保育園の運営を事業として行っております。今後、国の方針が変わり、株式会社による認可保育園の開設や既存の公立保育所の民営化が認められなくなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3)介護保険について

 介護関連サービス事業におきましては、老人福祉法、介護保険法等に基づく規制を受けております。当社グループは、関連する法律に基づき適正にサービスを提供しておりますが、今後法律の改正及び介護報酬額の改定等があり、サービスの内容及び料金体系の見直しが必要となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)法令遵守に関するリスクについて

 当社グループでは、従業員、スタッフに対する入社時及び継続的なコンプライアンス研修の実施、より充実した内部管理体制の構築など、法令を遵守するための体制を整え、社会的責任を果たすべく努力を重ねております。しかしながら、これらの教育研修及び内部管理体制の整備は、従業員、スタッフの違法行為をすべて排除することを保証するものではありません。法令遵守体制の強化については今後も継続して取り組んでまいりますが、従業員、スタッフによる重大な過失、不正、違法行為等が生じた場合には、当社グループに対する訴訟や損害賠償請求、信用の低下といった金銭的・社会的な影響が予想され、これにより業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)個人情報の管理

 当社グループは、サービス利用者の個人情報を有しており、また、スタッフの就業先においても、個人情報を取扱う業種が多く、個人情報の管理は重要なものであると認識しております。当社グループでは、従業員、スタッフ全員に情報漏洩に関する意識を徹底し、業務に携わる前には必ず個人情報の適正利用に関する指導を行うとともに、継続的に研修を行っております。当社グループでは個人情報の保護管理体制を整備しており、今後も重要課題として個人情報の保護管理に取り組んでまいります。また、個人情報漏洩にかかる金銭的なリスクを回避するため、個人情報漏洩保険に加入しております。しかし、何らかの理由により個人情報が外部に漏洩するような事態が生じた場合には、当社グループに対する損害賠償請求や信用の低下といった金銭的・社会的な影響が予想され、これにより業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)優秀なスタッフの確保

 総合人材サービス事業、子育て支援サービス事業、介護関連サービス事業と当社グループのどの事業においても、成長意欲のある優秀なスタッフを確保することが必要不可欠であります。よって、今後、当社グループが成長していくためにも、スタッフの確保は重要な事項であります。

 優秀なスタッフを確保するためには、採用活動と研修活動がともに重要であると認識しております。採用活動においては、独自の求人サイトの構築等求職者が応募しやすい環境を整えており、研修活動においては、採用したスタッフについて、社会で活躍するにあたり必要なマナー等の基礎知識、スタッフの従事する業務に対する知識の向上、就業に際するスタッフ満足度の向上に努めております。
 しかし、このような諸施策を実施するにもかかわらず、当社グループの計画どおりに優秀なスタッフの確保ができないことも想定されます。この場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)総合人材サービス業界におけるサービス提供業界の構成比について

 当社グループの総合人材サービス事業のサービス提供業界について、モバイル業界が高くなっております。これは、業界特化型で事業を展開することにより、当社グループが他の人材サービス企業との差別化を図ってきたことによります。

  総合人材サービス事業における当連結会計年度の業界別売上高は、次のとおりであります。

業 界

売上高(千円)

構成比(%)

 モバイル業界向け

12,811,087

61.5

 その他業界向け

8,003,050

38.5

合 計

20,814,138

100.0

 現在、保育・介護、コールセンター、物流、建設業界と積極的な事業展開を行っており、総合人材サービス事業全体に対するモバイル業界向けの割合は下がってきておりますが、今後も需要が高水準で推移する業界であると考えており、売上高を伸ばしていく方針であるため、モバイル業界の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)社会保険について

 当社グループのスタッフにおいても、一定の条件を満たした場合は社会保険(厚生年金及び健康保険)への加入が義務付けられております。当社グループでは、既に加入義務者全員が社会保険に加入しておりますが、社会保険加入要件について、今後加入対象者が短時間労働者まで広がった場合、スタッフの社会保険加入人員数が増加します。

(9)事業投資について

 当社グループは、成長を加速するための有効な手段として同業または関連する分野を中心に企業または事業の買収を積極的に検討してまいります。

 これらに伴って多額の資金需要が発生する可能性があるほか、のれんの償却等により業績が影響を受ける可能性があります。また、これらの事業投資が必ずしも見込どおりに当社グループの業績に貢献したり、シナジー効果を生むとは限らず、買収した企業の収益性が著しく低下した場合、のれんの減損が生じるなど当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていく中で、持ち直しに向かうことが期待されているものの、引き続き、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があり、厳しい状況が続くと見込まれております。

このような状況のもと、当社グループでは、医療従事者・生活インフラを守る役割を担う方々のお子様もお預かりする病院・企業・大学等が設置される事業所内保育施設・認可保育園・学童クラブ、高齢者の健康と安全を守る介護施設の運営はもちろんのこと、保育・介護業界だけでなく、テレワークやEC販売を実現するためのネットワークインフラを支える通信業界におけるカスタマーサポートや端末販売、生活必需品の円滑な流通を支える販売・物流業界、生活に不可欠な施設等の新設・維持補修を行う建設業界といった当社グループの事業領域を、改めて、生活になくてはならないものと認識し、就業人口の増加を実現すべく、働きやすい環境の整備と雇用の創出に注力いたしました。

生活総合支援サービス企業として、より一層、ゆりかごからハッピーエンディングまで、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指し、引き続き、子育て支援サービス事業、総合人材サービス事業、介護関連サービス事業において、多様な人々の「働く」を支援することによる就業人口の増加と、高いサービス品質で利用者様から選ばれ続ける保育・介護施設の運営に注力することで、待機児童、人材不足、介護離職といった社会課題の解決に取り組むとともに、事業の拡大に邁進してまいります。

なお、新型コロナウイルス感染症の業績への影響は、行政からの指導に基づく登園自粛要請や休園対応、販促イベントの中止等がございましたが、早期に注力業界を変更する等の対策を講じたことにより当連結会計年度におきましては軽微でありました。

以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高51,072,226千円(前年同期比6.9%増)、営業利益2,000,165千円(同14.5%増)、経常利益4,067,915千円(同8.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,793,048千円(同12.4%増)となりました。

 

 各セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

(総合人材サービス事業)

 総合人材サービス事業につきましては、連結子会社であるライクスタッフィング株式会社においては販売員が不足するモバイル等のサービス業界、インターネット販売の普及等に伴い需要が拡大するコールセンター、人材不足が社会問題化する保育・介護業界を、ライクワークス株式会社においては販売チャネルの変遷に伴い需要が逼迫する製造・物流業界を中心に事業の拡大に努めました。コロナ禍においても、生活インフラであることが業界内外において再認識され、人材に対しても継続して強い需要があることから、引き続き、業界に特化し蓄積してきた知識やノウハウ等の現場力を活かし、業務経験や社会経験の浅い方や、週5日フルタイム以外の勤務を希望される方であってもご活躍いただけるよう、マッチング・就業フォロー・研修体制や顧客企業に対する多様な働き方のご提案等を強化し、就業人口の増加に注力いたしました。

 また、次の成長軸となる新規事業の開拓も進めており、建設業界向けサービス、外国人材就労支援サービスの拡大に注力しております。

 2019年4月に改正入国管理法が施行され、新たな在留資格である「特定技能」が新設されたことから、グループで120名以上の外国籍正社員が活躍している実績を活かし、ライクスタッフィング株式会社が外国人材の就労支援を行う「登録支援機関」として出入国在留管理庁長官の登録を受けております(登録番号:19登-001950)。また、2019年12月にはライク株式会社に「国際事業部」を、ライクスタッフィング株式会社に「紹介事業部」を新設し、介護・建設・製造業界を中心に外国人材の活躍を推進すべく、国内外問わず外国人材の採用と顧客企業への人材紹介を強化するとともに、生活のサポートを含む働きやすい環境の整備を進めており、ライクケア株式会社との連携により介護分野における特定技能1号の在留資格の取得及び就業も続々と実現しております。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、ファッション業界(アパレル・化粧品)やインバウンド系の製造における売上の減少や、予定されていた販促イベントの中止等により予算は未達となったものの、早期に注力業界を変更することができた結果、当連結会計年度における売上高は20,814,138千円(前年同期比0.6%増)、営業利益1,902,203千円(同7.2%増)となりました。

 

 

(子育て支援サービス事業)

 子育て支援サービス事業につきましては、待機児童問題と保育士不足がますます深刻化し、幼児教育・保育の無償化等の様々な施策が推進される中、連結子会社であるライクキッズ株式会社及びライクアカデミー株式会社において、引き続き、認可保育園や学童クラブ等の運営と、病院・企業・大学等が設置する企業主導型保育等の事業所内保育の受託運営を行うとともに、保護者様・お子様に選ばれ続ける高品質の保育とご利用いただきやすい立地や設備を備えた新規施設の開設と、人材確保に悩む事業者様に対する事業所内保育のご提案に注力いたしました。また、ライクスタッフィング株式会社との連携により採用機能を強化するとともに、保育士が働きやすい環境を作ることで定着率の向上を図った結果、人材の確保も順調に進み、2020年4月に21ヶ所の認可保育園の開設をいたしました。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は22,966,693千円(前年同期比11.8%増)、営業利益514,171千円(同23.2%減)となりました。

 減益の要因は、認可保育園における売上に計上する運営補助金の加算額が前年同期より約90,000千円減少したこと、2020年4月の認可保育園の新規開設が21ヶ所とライクアカデミー株式会社設立以来最大数となることに対し新規開設に向けた人材の確保が好調で人件費が増加していることとなりますが、計画に織り込んでいるものであり、子育て支援サービス事業全体では計画を上回る結果となりました。

 

(介護関連サービス事業)

 介護関連サービス事業につきましては、連結子会社であるライクケア株式会社において、引き続き、神奈川県・東京都・埼玉県といった首都圏において24時間看護師が常駐し看取り介護を行う有料老人ホーム等を運営し、ご利用者様・ご家族様に選ばれ続ける高品質のサービスを提供することに注力いたしました。2018年5月に新規開設したサンライズ・ヴィラ西葛西及び同年7月に新規開設したフェリエ ドゥ磯子が満床、10月に新規開設したサンライズ・ヴィラ藤沢六会も順調に入居率を伸ばしております。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は6,984,247千円(前年同期比13.1%増)、営業利益297,902千円(前年同期は45,020千円の営業損失)となりました。

 

(その他)

マルチメディアサービス事業におきましては、総合人材サービス事業におけるモバイル業界向けサービスのためのアンテナショップとして携帯電話ショップ1店舗を運営しており、当連結会計年度における売上高は305,947千円(前年同期比24.6%減)、営業利益は32,218千円(同9.0%減)となりました。

②財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は39,825,005千円(前期末比9,516,187千円増)、純資産は14,154,853千円(同2,114,220千円増)、自己資本比率は25.3%(同4.0ポイント減)となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は19,617,965千円(前期末比6,529,041千円増)となりました。これは、現金及び預金の増加5,463,541千円、受取手形及び売掛金の増加462,984千円等があったことによります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は20,207,040千円(前期末比2,987,145千円増)となりました。これは、子育て支援サービス事業における新規開園等に伴う有形固定資産の増加3,247,946千円、差入保証金の増加395,488千円、のれんの償却に伴う減少449,065千円等があったことによります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は16,427,467千円(前期末比6,052,430千円増)となりました。これは、短期借入金の増加4,750,000千円、1年内返済予定の長期借入金の増加994,203千円、未払金の増加296,029千円、未払法人税等の増加173,419千円等があったことによります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は9,242,684千円(前期末比1,349,536千円増)となりました。これは、長期借入金の増加446,792千円、資産除去債務の増加163,585千円、リース債務の増加630,125千円等があったことによります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は14,154,853千円(前期末比2,114,220千円増)となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上1,793,048千円、配当金の支払531,359千円、非支配株主持分の増加900,811千円等があったことによります。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、有形固定資産の取得による支出や、差入保証金の差入による支出といったマイナス要因がありましたが、税金等調整前当期純利益の計上、借入金の増加といったプラス要因があったことにより、前期末に比べ5,463,541千円増加し、当連結会計年度末は13,072,211千円となりました。

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動により得られた資金は3,450,799千円(前期比0.1%減)となりました。この主な内容は、税金等調整前当期純利益の計上4,055,784千円、減価償却費の計上1,043,575千円、のれん償却額の計上449,065千円、法人税等の支払額1,014,941千円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  投資活動により使用した資金は3,655,183千円(前期比25.9%増)となりました。この主な内容は、子育て支援サービス事業における新規施設開園等に伴う有形固定資産の取得による支出3,707,172千円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動により得られた資金は5,667,925千円(前期使用した資金は227,662千円)となりました。この主な内容は、子育て支援サービス事業における運転資金及び新型コロナウイルス影響拡大に備えるための手許資金確保のための短期借入金の純増加額4,750,000千円、長期借入れによる収入2,900,000千円、配当金の支払額530,701千円等であります。

 

④生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

 当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

ロ.受注実績

 当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。

ハ.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

区分

当連結会計年度

(自 2019年6月1日

至 2020年5月31日)

(千円)

前期比(%)

総合人材サービス事業

西日本地区

7,066,034

92.3

東海地区

1,755,748

92.8

東日本地区

11,992,355

107.7

小計

20,814,138

100.6

子育て支援サービス事業

 ―

22,966,693

111.8

介護関連サービス事業

 ―

6,984,247

113.1

その他

 ―

307,147

75.4

合計

51,072,226

106.9

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

   2.上記のうち、西日本地区には近畿以西を、東海地区には東海地方を、東日本地区には関東以東をそれぞれ記載しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因に基づき、貸倒引当金、賞与引当金、繰延税金資産等に関する見積り及び判断を行っているものがあります。これら見積り等については、継続して見直しを行っておりますが、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)(新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積り)」に記載のとおりです。

②キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照下さい。

③当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a 財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産合計額は39,825,005千円(前期末比9,516,187千円増)、負債合計額は25,670,152千円(同7,401,966千円増)、純資産合計額は14,154,853千円(同2,114,220千円増)となりました。

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は19,617,965千円(前期末比6,529,041千円増)となりました。これは、主に現金及び預金が前連結会計年度末比で5,463,541千円、受取手形及び売掛金が462,984千円増加したためであります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は20,207,040千円(前期末比2,987,145千円増)となりました。これは、主に子育て支援サービス事業における新規開園等に伴う有形固定資産が3,247,946千円、差入保証金が395,488千円増加、のれんの償却に伴い449,065千円減少したためであります。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は16,427,467千円(前期末比6,052,430千円増)となりました。これは、主に短期借入金が4,750,000千円、1年内返済予定の長期借入金が994,203千円、未払金が296,029千円、未払法人税等が173,419千円増加したためであります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は9,242,684千円(前期末比1,349,536千円増)となりました。これは、主に長期借入金が446,792千円、資産除去債務が163,585千円、リース債務が630,125千円増加したためであります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は14,154,853千円(前期末比2,114,220千円増)となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益が1,793,048千円、配当金の支払が531,359千円、非支配株主持分が900,811千円増加したためであります。

 

 

b 経営成績の分析

(売上高)

 売上高の詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」の中のセグメント別の経営成績に記載のとおりです。

(売上総利益)

  当連結会計年度の売上原価は42,688,421千円(前期比6.8%増)、売上原価率は変動なく83.6%となりました。

 この結果、売上総利益は8,383,805千円(前期比6.9%増)となりました。

(営業利益)

  販売費及び一般管理費は、東京本社移転に伴う賃借料増等により、6,383,640千円(前期比4.7%増)となりましたが、全サービスにおいてグループ間連携により本部業務の効率化やコストの見直しが進んだことから、売上高販売管理費率は前期比0.3ポイント改善し12.5%となりました。

 この結果、営業利益は2,000,165千円(前期比14.5%増)となりました。

(経常利益)

  営業外収益は、保育関連サービス事業における設備補助金収入等により2,125,933千円となりました。一方、営業外費用は、支払利息等により58,183千円となりました。

 この結果、経常利益は4,067,915千円(前期比8.4%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

  特別利益は、投資有価証券売却益等により140,317千円となりました。一方、特別損失は、本社移転費用等により152,448千円となりました。

 この結果、税金等調整前当期純利益は4,055,784千円(前期比8.4%増)となりました。

また、税金費用が1,350,571千円、非支配株主に帰属する当期純利益が912,164千円発生し、親会社株主に帰属する当期純利益は1,793,048千円(前期比12.4%増)となりました。

④経営成績に重要な影響を与える要因について

  当社グループは、今後も引き続き総合人材サービス事業、子育て支援サービス事業、介護関連サービス事業の積極的な拡大を行ってまいります。どの事業におきましても、事業拡大のためには優秀なスタッフをより多く確保することが重要であることから、今後も採用体制の強化を図るとともに、教育研修体制をさらに充実させ、多くの優秀なスタッフの育成を図ってまいります。

 また、人材サービス業界においては労働者派遣法、保育業界については児童福祉法、介護業界においては老人福祉法、介護保険法等、その他関連法令の改正は会社経営に大きく影響を与える可能性があります。当社グループでは、求職者や顧客に、「なくてはならない」と感じていただけるサービスを提供し続けられるよう情報を収集し、迅速に対応してまいります。

⑤資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。継続的な事業拡大に伴う設備投資が重要となるため、これらの資金需要は内部資金又は資金調達の実施により賄うことを基本としております。

 

⑥経営戦略の現状と見通し

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、人材需要が著しく低下した業界もあるものの、日本国内において少子高齢化に伴う労働人口の減少が深刻化している状況は変わらず、特に、当社グループの主な事業領域である生活インフラを支える業界においては、依然として人材の確保が重大な経営課題となっております。

政府においても、引き続き、生産性向上、働き方改革、保育・介護職の待遇改善、子育て・介護の環境整備、外国人労働者の受入れ等の各種施策が推進されております。

当社グループでは、グループ理念である「…planning the Future~人を活かし、未来を創造する~」を実現するため、保育・人材・介護を軸とし、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指してまいります。

 

総合人材サービス事業におきましては、ライクスタッフィング株式会社及びライクワークス株式会社において、モバイル、保育・介護、コールセンター、物流・製造を中心とする生活インフラを支える業界における就業人口を増やすべく、引き続き、若年層の社会進出支援から事業を開始した経験を活かし「働く」喜びを伝え、これまで顧客企業とともに人材確保と定着率の向上に対する様々な施策に取り組ませていただいてきた知識を活かし求職者様が希望する多様な働き方を実現し、業界特化型で事業を展開してきたノウハウを活かし求職者様に就業先でご活躍いただくために必要な研修を実施することに注力してまいります。

保育・介護業界向けサービスにつきましては、ライクキッズ株式会社及びライクアカデミー株式会社、ライクケア株式会社の施設運営事業者としてのノウハウを活かし、独自の保育士・介護士・栄養士・調理師等の採用・研修機能を構築してまいります。

2018年12月に開始した建設業界向けサービスについても、既存の事業領域同様、生活に不可欠な施設等の新設・維持補修を行う生活インフラを支える業界でありながら、人材の確保に課題を抱えていることもあり、順調に売上が伸長してきたことから、採用・研修体制を強化し、さらなる事業拡大に注力してまいります。

また、2019年4月に改正入国管理法が施行され、新たな在留資格である「特定技能」が新設されたことから、グループで120名以上の外国籍正社員を雇用している実績を活かし、介護・建設・製造業界を中心に外国人材の就労を推進しておりますが、介護分野における特定技能1号の認定の取得・就業までの実績もできたことから、当社グループでの就業実績に基づいた外国人材の就労支援に注力しており、諸外国とのルールの整備と入国規制の緩和とともに事業の垂直立ち上げを実現すべく準備してまいります。

子育て支援サービス事業におきましては、待機児童問題・保育士不足の深刻化が進む中、引き続き、ライクキッズ株式会社及びライクアカデミー株式会社において、保護者様・お子様に選ばれ続ける認可保育園・学童クラブ・企業主導型保育所をはじめとする事業所内保育施設等の新規開設の強化、サービス品質の更なる向上による収益力の改善に邁進してまいります。しかしながら、運営だけでなく建設の観点からも、新型コロナウイルス感染症の影響を注視しながら、安全に配慮した事業拡大を進めるため、前期までの認可保育園の新規開設の20ヶ所ペースまでには至らないと見込んでおります。

介護関連サービス事業におきましては、ライクケア株式会社において、引き続き、サービス品質を向上し他社との差別化を明確にすることで、入居率を90%以上の高水準に維持するとともに、収益力の改善に努めてまいります。

マルチメディアサービス事業におきましては、引き続き総合人材サービス事業とのシナジー効果を意識しつつ、販売強化に努めてまいります。

⑦経営者の問題認識と今後の方針について

  当社グループにおいて、総合人材サービス事業は労働者派遣法、子育て支援サービス事業は児童福祉法、介護関連サービス事業は老人福祉法、介護保険法に基づく規制を受けていることから、法改正に都度対応し、法令遵守を意識した行動を心がけております。

 また、当社グループはスタッフ及び採用・教育支援サービス利用者、児童及び保護者、入居者等の個人情報を有しており、当社グループのスタッフの就業先においても個人情報を取扱うことが多いことから、個人情報の管理は重要なものであると認識しております。

 当社グループは、今後もコンプライアンス体制の充実を図り、より充実した内部管理体制の構築等法令を遵守するための体制を整え、ライクスタッフィングスタッフ、入居者、得意先、投資家等様々なステークホルダーに対して信頼される会社であり続けるよう努力してまいります。

 また、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指し、さらに飛躍するためには、事業領域の拡大が必須であり、今後持株会社体制を活かし、M&Aや事業提携等成長分野や新規事業への積極的な投資を実施してまいります。

4【経営上の重要な契約等】

 直営店舗の運営に関する契約

契約会社名

相手方の名称

契約内容

契約期間

ライク株式会社

(当社)

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ、

MXモバイリング株式会社

ドコモショップの運営に関する業務再委託契約

2020年4月1日から

2021年3月31日まで

以後1年ごと自動更新

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。