第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

   文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、「社会のニーズとマーケットを見極め、人と企業の未来を創造し、優れた事業と人材を輩出するリーディングカンパニーを目指す」を経営理念とし、すべてのステークホルダーの期待に応えられるよう、企業価値の向上に邁進して参ります。

当社グループは、国内に留まらず、アジアへのサービス展開を推進するとともに、国内事業におきましては、顧客視点に立脚した「カスタマー1st」体制移行初年度に集積した「情報」を「成果」に結び付け、顧客が期待するデジタルマーケティング関連サービス、クラウド関連サービスの開発を進め、顧客のニーズに即したソリューションを提供し、当社グループとの良好な関係を構築し、ストックビジネスを基礎とする持続的成長が可能な収益基盤の構築を目指して参ります。

このような状況の下、事業基盤の確立と内部管理体制およびコーポレート・ガバナンスの充実を図り、株主や顧客などの全てのステークホルダーからの信頼をより一層確保することが、当社グループが対処すべき当面の課題と考えており、それらの対処方法として次の施策を考えております。

  ①ストック型ビジネスの強化

当社グループでは、中長期に亘る確度の高い成長のための要素としてストック型ビジネスの強化を重要な課題と認識しております。現在、当社グループにおけるストック型ビジネスの売上高は、純売上高の4割以上にまで比率が増加してきております。顧客との契約上、1回の契約に基づきサービス提供が長期に亘る場合が多く、当社グループの財務基盤の強化にもつながっております。短期的な販売動向も重要ではありますが、ストック型ビジネスの売上高が成長している間は、その売上増による安定的な収益成長を確保することができ、中長期的な戦略を打つことが出来ることから、引き続きストック型ビジネスの売上高を積み上げ、筋肉体質の売上構成を目指してまいります。

  ②カスタマー1st(ファースト)の確立

今まで以上に顧客第一の目線に立ち、顧客にとって望ましい社内体制及び仕組みを確立させることが重要な課題と認識しております。商材毎の担当制から、顧客専任担当制へ移行し、定期訪問により顧客との良好な関係を築いていくことで、顧客満足度のさらなる向上と顧客の囲い込みに取り組んでまいります。

  ③優秀な人材の確保および育成

当社グループは、今後より一層の事業規模の拡大のため、優秀な人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。企業価値向上を支える人材を育成すべく採用活動と研修を強化してまいります。

  ④コーポレート・ガバナンスの強化

当社グループは、企業価値の向上のため、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題と認識しております。すべてのステークホルダーの期待に応えるため、株主利益、企業価値を最大化すること、経営の効率化、透明性を高めることをコーポレート・ガバナンスの基本としております。また、企業倫理とコンプライアンスを徹底し、内部統制システムの整備・強化及び経営の客観性と迅速な意思決定の確保に取り組んでまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

以下について、当社グループの事業の状況および経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項およびその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項および本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。

なお、本項に記載した予想、見通し等の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、提出日現在で入手可能な情報に基づき当社で判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意ください。

 

(1) 当社事業を取巻く環境について

a.景気変動に伴う影響

当社グループは、主に従業員300名未満の中堅・中小企業に対して、企業のオフィス環境にとって必要性の高い、通信回線やOA機器、クラウドサービス、社内ITネットワーク保守サービスなど、ITインフラ商材を幅広く提供しております。顧客の業種は、広く分散するように顧客基盤の拡充を図っておりますが、わが国のマクロ経済の悪化に伴い、顧客におけるIT投資が控えられた場合には、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

b.業績の季節変動について

当社グループの業績は、第2四半期及び第4四半期に偏重する傾向があります。これは、仕入割戻しの受け入れが第2四半期及び第4四半期に多くなり、収益性が上昇することから、営業利益が増加する傾向にあります。

 

c.販売方法について

当社グループは、リースによる販売を行っており、その売上は当社グループ全体の売上高の35.6%(平成30年3月期)を占めております。リース販売は、当社グループのお客様とリース会社がリース契約を行い、当社グループはリース会社に商品を販売し、リース会社から代金を回収するという販売方法です。

当社グループは、販売に伴うリスクを回避できる一方、経済環境や法規制等の影響により、リース販売の状況に大きな変化があった場合、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

d.販売代理業務契約に係るリスク

当社グループの主要な事業は通信事業者やメーカーの販売代理業務であり、その契約内容及び条件に基づき事業を行っております。通信事業者やメーカーの方針の変更によって、契約内容及び条件の変更に伴い、事業の収益性や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。通信事業者につきましては、行政当局の政策変更等に伴って料金体系や販売方針を変更した場合、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

e.競合について

当社グループの属する通信機器の販売を主とする業界は、比較的容易に通信事業者の代理店になることができ、個別商材ごとでは参入障壁が低いといわれております。当社グループは、営業社員には複合商材の販売ができるよう複数の商材教育を実施しており、顧客へのサービス提供を行っております。また、機器関連の販売に加え、毎月、利用料を請求するストック型のサービスにも注力しており、企業のオフィスで必要性の高い商材の販売など多種多様な商品のラインナップを取り揃えることで差別化を図っております。

しかしながら、当社グループが考える差別化策は必ずしも十分であるとは限らず、競争力のある新規参入企業により当社グループの優位性が薄れた場合には、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

f.技術革新への対応のための知識の習得

当社グループの事業においては、顧客からの要求に応じて常に最先端かつ高度の通信技術、ネットワークシステムを提供していくことが重要な要素となります。しかし、このような要求に的確に対応して顧客満足度を向上させ、商品・サービスの提供に対する高付加価値を維持していくためには、急速な技術革新が進む通信市場・ネットワーク関連市場において、市場の動向を的確に把握し、最先端技術およびノウハウを取得し、これをお客様に継続的に提供する必要があります。当社は、通信事業者よりこれらの情報をタイムリーに入手し、各従業員への教育を実施しておりますが、当社グループがそのような教育への費用および時間を十分に確保することができず、技術革新への対応に支障が生じた場合には、当社グループの競争力が低下し、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

g.人材の確保及び育成について

当社グループの事業拡大においては、日々進化する急速な技術革新への対応や、新規事業の開発への対応が不可欠であり、これらに対応する優秀な人材を適時に確保し、育成していくことが重要であると考えております。しかし、インターネット業界においては、当社グループの事業に必要な専門知識、技術、ビジネスキャリア等を有する人材に対する需要は高く、当社グループにおいて必要な人員拡充が計画どおり進まない、または想定以上のコストが生じる等の可能性があります。このような状況が生じた場合には、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

h.取引先の信用リスク

当社グループは、顧客やビジネス・パートナーに対して信用リスクの緩和や管理のための対策を実施しておりますが、当社グループの主要市場における経済状況の変化により想定外の水準で倒産や債務不履行が発生した場合、または顧客が計画通りに支払いできない状況に陥った場合、そのことが当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

i.システムダウン、ハッキングの可能性

当社グループの事業において顧客のインフラサーバの老朽化に伴う入れ替えや、ネットワーク環境の高速化による全体的な更改などの要望に加え、クラウド環境への全面的な移行など幅広いニーズに応えることができております。また、クラウド上に、ネットワークシステムの管理と情報漏洩対策用のサーバー構築を行うサービスを行っております。このような状況下で当社グループは、安定したサービスの提供とシステム運用に努めており、データセンター(IDC)の選定および、クラウド環境におけるセキュリティと耐障害性には十分注意を払い、また、技術者の対応体制、カスタマーサポート体制を整備し障害対応に備えております。しかしながら、当社グループの危機管理体制では対応できないレベルの標的型攻撃に類するクラッキング、または高度なソーシャルクラックを応用した不正侵入や、想定していない規模の災害、またはメーカーやサービス事業者側で発見が遅れたバグによるシステムダウンなどの障害が生じた場合には、当社グループのサービス利用者様に一定の損害を与える可能性があります。当社グループのサービス約款には免責条項がありますが、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

j.自然災害などのリスク

当社グループは、日本国内に本店および支店があるため、大規模地震などが発生した場合、壊滅的な損害を被る可能性があります。本店および支店のいずれかが壊滅的な損害を被った場合、営業を一時停止する可能性があります。このような事態が起こった場合、売上は減少し、破損した設備の修理に多額の費用がかかる恐れがあり、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

k.知的財産権の侵害

当社グループは、自社考案の技術やビジネスモデルに関して、特許法等による保護を受ける必要があるものについては、随時出願を検討しています。

また、当社グループのサービス名称等のうち、商標法による保護を受ける必要があるものについても、随時商標登録出願を行っております。当社グループでは他社の知的財産権を侵害しているような事実はないものと認識しておりますが、当社グループの事業分野における他社の知的財産権の現況を完全に把握することは困難であり、当社グループが把握できていないところで他社保有の知的財産権との抵触が生じている可能性は否めません。また、当社グループの事業分野において新たに知的財産権を取得した第三者から損害賠償又は使用差止等の請求を受けた場合は、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

l.個人情報に係るリスク

当社グループは、事業活動において顧客、他企業の機密情報及び取引先関係者、従業員の個人情報を保有しております。当社グループは、これらの機密情報に関してセキュリティ対策を行っておりますが、同情報が人的及び技術的な過失や違法または不正なアクセス等により漏洩した場合、機密情報を保護できなかったために発生する責任や規制措置の対象となる可能性があり、その結果、顧客や市場の信頼が失われ、そのことが当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

m.投資有価証券に係るリスク

当社グループは上場株式やIT関連を中心とした未公開株式等を保有しており、株式市況の低迷や投資先の経営状況の悪化・破綻等により、保有する投資有価証券の評価額が減少し、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

n.企業買収等による事業拡大に係るリスク

当社グループは、今後も継続的に事業の拡大を目指すにあたって、競合他社の買収を一つの選択肢として検討していく方針であります。その実施にあたっては、十分なデューデリジェンスと厳密な社内手続きを経て対象企業を決定致しますが、これらの買収実施後、市場環境の変化等により計画どおりの販路拡大や利益拡大ができず、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 経営者への依存度について

当社の事業の推進者は、当社代表取締役社長である本郷秀之であります。同氏は当社設立以来の最高責任者であり経営方針や戦略の決定等において重要な役割を果たしております。また、当社が他業界の有力企業と提携を結び共同事業を進める上でも、同氏の幅広い人脈が貢献しております。このため現時点では想定されておりませんが、同氏が退任するような事態となった場合、当社の事業戦略の推進および業績に影響を与える可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と異なる可能性を含んでおりますのでご留意ください。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善などを背景に景気は緩やかな回復基調が続きましたが、欧米の政治的リスクやアジアにおける地政学的リスクの高まりなどにより、先行き不透明な状況となっております。

このような事業環境のもと、当社グループが属する業界は、昨今、クラウド化といった新しい技術革新が起こっており、多くの企業が時流に取り残されないように常に新しい技術をビジネスプロセスに組み込み、日々IT環境が変化している現状であります。当社グループは、このような環境の変化に対応するため、ビジネスモデル自体の柔軟な対応が必要と考え、定期訪問による顧客との良好な関係を通じて、顧客目線に立ち、中小企業等のニーズに対応していくため、顧客にとって望ましい体制、仕組みである「カスタマー1st(ファースト)」を構築し、2年目を迎えました。

当社グループは、自社のみならず社会全体の障がい者雇用の促進を目的として、就労移行事業所での就労促進講座、企業向け雇用促進講演会を開催しており、平成30年4月の「障害者の雇用の促進等に関する法律」の改正を受けて、平成29年7月にスターティアウィル株式会社を設立し、平成29年8月31日付で「障害者の雇用の促進等に関する法律」に定める「特例子会社」の認定を取得いたしました。

当社グループはストックビジネスを着実に成長させ、「リカーリングモデル」による安定的な収益基盤を築き、中堅及び中小企業の生産性の向上に寄与する事業展開を行い顧客関係の強化に取り組む一方で、将来の経営環境の変化に対応していくための活動を行ってまいりました。当連結会計年度におきましては、売上高において、ITインフラ関連事業が予算に対し好調に推移し、特にMFP(マルチファンクションプリンター)、NW(ネットワーク)機器関連が収益に貢献したことに加え、販売費及び一般管理費において、デジタルマーケティング関連事業及びITインフラ関連事業ともに、効率的な資源配分を行いコスト削減に努めました。

また、前連結会計年度において、デジタルマーケティング関連事業においては、販売ターゲット層の変更により販売が低迷し、当初策定した計画に対して大幅に遅れる結果となったため、当社連結子会社のスターティアラボ株式会社が保有する固定資産について収益性の低下など減損の兆候が認められたことから、当該資産の帳簿価額の全額を減損損失として計上し、同社の繰延税金資産についても取り崩しを行いました。しかしながら、当連結会計年度においては、デジタルマーケティング関連事業において、当初策定した計画に対して業績が堅調に推移したため、同社の繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討いたしました結果、110,275千円の繰延税金資産の計上を行いました。

また、当社グループは、平成30年4月1日付でスターティア株式会社を持株会社と事業会社に分離した持株会社体制へ移行いたしました。昨今のIT業界における時代の変化に乗り遅れることなく、最新の技術動向を見据え、迅速な意思決定ならびに機動力を持った経営推進を可能にするグループ運営体制の構築を進めてまいります。重ねて、事業会社の成長と持株会社によるガバナンス強化により、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。

 

その結果、当連結会計年度における業績は、売上高は、11,058,642千円(前期比7.5%増)となりました。

売上原価は6,144,396千円(前期比6.9%増)となりました。これは主に、ITインフラ関連事業におけるインテグレーションサービスの売上高増加に伴う仕入高および外注費の増加、MFPの売上高増加に伴う仕入高および外注費の増加などによるものであります。

販売費及び一般管理費は4,555,728千円(前期比6.7%増)となりました。これは主に、新卒や中途社員の採用に関連する費用の増加、人件費の増加などによるものであります。

営業利益は358,517千円(前期比35.1%増)となりました。営業利益率は前連結会計年度2.6%から当連結会計年度3.2%に増加いたしました。

経常利益は円高の影響を受け保有している外貨の為替差損が発生した一方で、持分法による投資利益などにより、376,670千円(前期比31.9%増)となりました。

また、当連結会計年度において、保有する投資有価証券を一部売却したことに伴い投資有価証券売却益399,316千円を計上いたしました。また、特別損失として投資有価証券売却損9,413千円を計上いたしました。

税金等調整前当期純利益は766,203千円(前期比320.2%増)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は169,422千円(前期比2.7%減)となりました。上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、613,523千円(前期比10,276.0%増)となりました。

 

 

セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。

  <デジタルマーケティング関連事業>

当連結会計年度におけるデジタルマーケティング関連事業は、以下の通りであります。

デジタルマーケティング関連事業におきましては、「ActiBook(アクティブック)」や、「ActiBook AR COCOAR(アクティブック エーアールココアル)」(以下「COCOAR」といいます)、「App Goose(アップグース)」、「CMS Blue Monkey(シーエムエスブルーモンキー)」、「Plusdb(プラスディービー)」、「BowNow(バウナウ)」をはじめとしたアプリケーションの開発・販売を行っております。また「ActiBook」をはじめとする複数の企業向けソフトウェアを定額で利用できるサービスとして、統合型デジタルマーケティングサービスである「Cloud Circus(クラウドサーカス)」を提供しております。これらの企業向けソフトウェアを活用することで、ポスター等、紙媒体にAR(拡張現実)を設定しウェブサイトへの誘導を促し、ウェブサイトの閲覧履歴を計測、自社の製品やサービスに興味がある有望な顧客を割り出し、顧客の関心事に合ったシナリオに基づいて電子メールを送信するといった自動的な販売促進活動が可能となります。「Cloud Circus」はツールの販売に加えて導入支援コンサルティングを同時提供することにより、クライアントのマーケティング戦略の見直し段階から当社グループが携わることにより、クライアントのマーケティング効果をより一層高めております。

アーリーアダプター層への販売が落ち着き、マジョリティー層に対する拡販をさらに効果的に進めていくなかで、価格センシティブな顧客に対して無料から利用できる、フリーミアムモデルを導入して、顧客ニーズを引き出してまいりました。スマホ用ランディングページサイト制作ソフトの「creca(クリカ)」、アプリ制作ソフト「App Goose」、MA(マーケティングオートメーション)ツール「BowNow」、電子ブック作成ツール「ActiBook One(アクティブック ワン)」のフリープランの受付を開始いたしました。 

また、これまでの通常のソフトウェアのパッケージ販売、ウェブ制作に留まらず、当社のアプリケーションが持つ強みを活かしたデジタルマーケティングに関するトータルソリューションを顧客へ提供することで、他社との差別化を進めてまいりました。さらに、前期から継続して従業員教育を実施し、ウェブ制作スタッフの生産性の向上、顧客の収益性を高めるため、付加価値の高いコンサルティングを提供することで事業の収益性を改善してまいりました。当連結会計年度におきましては、とくにウェブプロモーションに関するコンサルティングや「BowNow」の有料プラン、「COCOAR」の受注が好調に推移したことで、ストック収益が堅調に推移しております。

 

その結果、デジタルマーケティング関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高1,835,739千円(前期比1.8%増)、セグメント利益(営業利益)101,235千円(前期はセグメント損失(営業損失)2,319千円)となりました。

 

  <ITインフラ関連事業>

当連結会計年度におけるITインフラ関連事業は、以下の通りであります。

ITインフラ関連事業におきましては、前連結会計年度より顧客目線に立ち、中小企業等のニーズに対応していくため、顧客にとって望ましい体制、仕組みである「カスタマー1st」を構築しております。「カスタマー1st」では、顧客企業が存続し成長するためのIT化を推進しており、顧客に密着した商品やサービス提供をするために専任担当制を敷いて活動をしてまいりました。「カスタマー1st」が定着し、顧客が実現したい要望やそれに対する課題を解決へ導き出す手法が当社に根付き始め、結果にも現れてきております。

また、当連結会計年度より、顧客への貢献度をさらに向上させることを目的に、顧客にとってビジネス上で役に立つサービスを総合した新サービス「ビジ助」を開始いたしました。サービス内容としては、顧客が利用する PC などの電子機器やソフトウェアの全面サポートを中心に、コピー用紙やオフィス用品を特別価格で提供するほか、ウェブマーケティング関連の売上向上に繋がるサービスなど、計16種をパッケージにして提供し、サービス開始以来、順調に加入者を増やしております。今後、ビジ助は「ビジネスで役に立つ」を軸として多種多様なサービス拡充を計画しており、顧客と当社、顧客同士を繋ぐコミュニティサイト「ビジ助チャンネル」(URL: https://bizisuke.jp/)を開設し、新サービスやお役立ち情報を更新してまいります。ビジ助の積極的な展開によって、中小企業向けに OA・NW機器などを提供するITインフラ関連事業の事業戦略でもある、顧客の囲い込み及びストック型サービスへの注力による安定的な収益モデルの強化をより積極的に推進してまいります。 

 

その結果、ITインフラ関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高9,221,725千円(前期比8.7%増)、セグメント利益(営業利益)305,367千円(前期比1.0%減)となりました。

 

  <その他事業>

当連結会計年度におけるその他事業は、以下の通りであります。

 その他事業におきましては、コーポレートベンチャーキャピタル事業を行っております。

 当事業は、キャピタルゲインの獲得を目的としたベンチャー企業への投資事業を専門に行うためにコーポレートベンチャーキャピタル事業推進室(以下、CVC室)が推進しております。CVC室では、斬新なアイデアや革新的なテクノロジーによって新しいビジネスの創造に挑むIT系スタートアップ企業に出資、投下資金のエグジット(株式上場や第三者への被買収など)を目指してスタートアップ企業の成長をサポートします。CVC室は前連結会計年度より、活動の範囲を日本からシンガポールを中心とした東南アジアに移し、良質の投資先を発掘できるよう、現地での人的ネットワークの構築に注力しております。

 

その他事業の当連結会計年度における業績は、売上高1,177千円、セグメント損失(営業損失)45,343千円(前期はセグメント損失(営業損失)33,757千円)となりました。

 

(2) 財政状態

①  流動資産

当連結会計年度末の流動資産は6,064,148千円となり、前連結会計年度末と比較して1,565,595千円増加いたしました。その主な内容は、現金及び預金の増加1,497,698千円、流動資産その他の増加82,388千円がありましたが、その一方で、受取手形及び売掛金の減少87,647千円、営業投資有価証券の減少3,033千円があったことなどによるものであります。

 

②  固定資産

固定資産は1,789,628千円となり、前連結会計年度末と比較して393,266千円増加いたしました。その主な内容は、投資有価証券の増加458,029千円、繰延税金資産の増加67,614千円がありましたが、その一方で、のれんの減少52,568千円およびソフトウエアの減少79,528千円があったことなどによるものであります。

 

③  流動負債

流動負債は2,388,290千円となり、前連結会計年度末と比較して675,976千円増加いたしました。その主な内容は、買掛金の増加84,592千円、1年内返済予定の長期借入金の増加53,590千円、未払金の増加185,676千円、未払法人税等の増加198,143千円、未払消費税等の増加67,363千円および賞与引当金の増加19,381千円があったことなどによるものであります。

 

④  固定負債

固定負債は600,313千円となり、前連結会計年度末と比較して388,668千円増加いたしました。その主な内容は、長期借入金の増加266,500千円および繰延税金負債の増加125,739千円があったことなどによるものであります。

 

⑤  純資産

純資産は4,865,173千円となり、前連結会計年度末と比較して894,217千円増加いたしました。その主な内容は、親会社株主に帰属する当期純利益613,523千円の計上、その他有価証券評価差額金の増加335,005千円、非支配株主持分の増加34,645千円ありましたが、その一方で、配当金の支払90,912千円があったことなどによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,718,830千円と前連結会計年度末と比較して1,518,904千円(前期比69.0%増)の増加となりました。

 当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。

 

①  営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは846,771千円の収入となりました(前連結会計年度は155,252千円の収入)。その主な内容は、税金等調整前当期純利益766,203千円、減価償却費220,830千円がありましたが、その一方で、法人税等の支払額85,947千円があったことなどによるものであります。

 

②  投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは401,319千円の収入となりました(前連結会計年度は165,631千円の支出)。その主な内容は、投資有価証券の売却による収入448,128千円がありましたが、その一方で、固定資産の取得による支出47,742千円、投資有価証券の取得による支出31,367千円があったことなどによるものであります。

 

③  財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは276,189千円の収入となりました(前連結会計年度は403,352千円の支出)。その主な内容は、長期借入れによる収入700,000千円、非支配株主からの払込みによる収入51,060千円がありましたが、その一方で、長期借入金の返済による支出379,909千円、配当金の支払額90,912千円があったことなどによるものであります。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

当社グループは事業の性質上、生産・受注の実績はありません。

(1) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

デジタルマーケティング関連事業

978

201.7

ITインフラ関連事業

3,783,884

111.8

その他事業

合計

3,784,862

111.8

 

(注) 1  金額は、仕入価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 外注実績

当連結会計年度における外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

外注高(千円)

前年同期比(%)

デジタルマーケティング関連事業

471,639

183.4

ITインフラ関連事業

359,286

90.3

その他事業

合計

830,926

126.9

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

デジタルマーケティング関連事業

1,835,739

101.8

ITインフラ関連事業

9,221,725

108.7

その他事業

1,177

合計

11,058,642

107.5

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

オリックス株式会社

1,522,672

14.8

1,313,325

11.9

株式会社クレディセゾン

1,084,840

10.6

885,467

8.0

 

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1)売買取引を行なうにあたり以下の契約を締結しております。

相手方の名称

契約内容

契約品目

契約期間

取引金額
(千円)

シャープマーケティングジャパン㈱

シャープ製品ならびに取扱商品の売買取引。

シャープ取引
契約書

平成13年7月27日より満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

1,349,428

サクサ㈱

取扱商品及び関連商品の売買に関する契約。

売買取引
基本契約書

平成10年1月12日より満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

246,598

ダイワボウ情報
システム㈱

情報機器等の売買取引に関する契約。

商品売買
基本契約書

平成10年9月7日から満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

189,975

 

 

(2)当連結会計年度において、経営上重要な契約等の決定又は締結等は以下のとおりであります。

(会社分割による持株会社体制への移行)

当社は、平成30年2月14日開催の臨時株主総会の承認に基づき、平成30年4月1日を効力発生日として持株会社体制に移行するために、スターティア分割準備株式会社に対して「ITインフラ関連事業」を、スターティアレイズ株式会社に対して「クラウドストレージサービス事業及びITソリューションサービス事業」を承継させる吸収分割を実施いたしました。
 当社は、持株会社体制への移行に伴い、平成30年4月1日付で当社の商号を「スターティアホールディングス株式会社」に、承継会社であるスターティア分割準備株式会社の商号を「スターティア株式会社」に変更いたしました。

 

5 【研究開発活動】

 該当事項はありません。