第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

   文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、「社会のニーズとマーケットを見極め、人と企業の未来を創造し、優れた事業と人材を輩出するリーディングカンパニーを目指す」を経営理念とし、すべてのステークホルダーの期待に応えられるよう、企業価値の向上に邁進して参ります。

当社グループは、国内に留まらず、アジアへのサービス展開を推進するとともに、国内事業におきましては、顧客視点に立脚した「カスタマー1st」体制にて集積した「情報」を「成果」に結び付け、顧客が期待するデジタルマーケティング関連サービス、クラウド関連サービスの開発を進め、顧客のニーズに即したソリューションを提供し、当社グループとの良好な関係を構築し、ストックビジネスを基礎とする持続的成長が可能な収益基盤の構築を目指して参ります。

このような状況の下、事業基盤の確立と内部管理体制およびコーポレート・ガバナンスの充実を図り、株主や顧客などの全てのステークホルダーからの信頼をより一層確保することが、当社グループが対処すべき当面の課題と考えており、それらの対処方法として次の施策を考えております。

 

  ①ストック型ビジネスの強化

当社グループでは、中長期に亘る確度の高い成長のための要素としてストック型ビジネスの強化を重要な課題と認識しております。現在、当社グループにおけるストック型ビジネスの売上高は、純売上高の4割以上にまで比率が増加してきております。顧客との契約上、1回の契約に基づきサービス提供が長期に亘る場合が多く、当社グループの財務基盤の強化にもつながっております。短期的な販売動向も重要ではありますが、ストック型ビジネスの売上高が成長している間は、その売上増による安定的な収益成長を確保することができ、中長期的な戦略を打つことが出来ることから、引き続きストック型ビジネスの売上高を積み上げ、筋肉体質の売上構成を目指してまいります。

 

  ②カスタマー1st(ファースト)の強化

今まで以上に顧客第一の目線に立ち、顧客にとって望ましい社内体制及び仕組みを確立、維持させることが重要な課題と認識しております。顧客専任担当制として、定期訪問により顧客との良好な関係を築いていくことで、顧客満足度のさらなる向上と顧客の囲い込みに取り組んでまいります。

 

  ③優秀な人材の確保および育成

当社グループは、今後より一層の事業規模の拡大のため、優秀な人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。企業価値向上を支える人材を育成すべく採用活動と研修を強化してまいります。

 

  ④コーポレート・ガバナンスの強化

当社グループは、企業価値の向上のため、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題と認識しております。すべてのステークホルダーの期待に応えるため、株主利益、企業価値を最大化すること、経営の効率化、透明性を高めることをコーポレート・ガバナンスの基本としております。また、企業倫理とコンプライアンスを徹底し、内部統制システムの整備・強化及び経営の客観性と迅速な意思決定の確保に取り組んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

以下について、当社グループの事業の状況および経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項およびその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項および本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。

なお、本項に記載した予想、見通し等の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、提出日現在で入手可能な情報に基づき当社で判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意ください。

 

(1) 当社事業を取巻く環境について

a.景気変動に伴う影響

当社グループは、主に従業員300名未満の中堅・中小企業に対して、企業のオフィス環境にとって必要性の高い、通信回線やOA機器、クラウドサービス、社内ITネットワーク保守サービスなど、ITインフラ商材を幅広く提供しております。顧客の業種は、広く分散するように顧客基盤の拡充を図っておりますが、わが国のマクロ経済の悪化に伴い、顧客におけるIT投資が控えられた場合には、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

b.業績の季節変動について

当社グループの業績は、第2四半期及び第4四半期に偏重する傾向があります。これは、仕入割戻しの受け入れが第2四半期及び第4四半期に多くなり、収益性が上昇することから、営業利益が増加する傾向にあります。

 

c.販売方法について

当社グループは、リースによる販売を行っており、その売上は当社グループ全体の売上高の29.2%(2019年3月期)を占めております。リース販売は、当社グループのお客様とリース会社がリース契約を行い、当社グループはリース会社に商品を販売し、リース会社から代金を回収するという販売方法です。

当社グループは、販売に伴うリスクを回避できる一方、経済環境や法規制等の影響により、リース販売の状況に大きな変化があった場合、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

d.販売代理業務契約に係るリスク

当社グループの主要な事業は通信事業者やメーカーの販売代理業務であり、その契約内容及び条件に基づき事業を行っております。通信事業者やメーカーの方針の変更によって、契約内容及び条件の変更に伴い、事業の収益性や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。通信事業者につきましては、行政当局の政策変更等に伴って料金体系や販売方針を変更した場合、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

e.競合について

当社グループの属する通信機器の販売を主とする業界は、比較的容易に通信事業者の代理店になることができ、個別商材ごとでは参入障壁が低いといわれております。当社グループは、営業社員には複合商材の販売ができるよう複数の商材教育を実施しており、顧客へのサービス提供を行っております。また、機器関連の販売に加え、毎月、利用料を請求するストック型のサービスにも注力しており、企業のオフィスで必要性の高い商材の販売など多種多様な商品のラインナップを取り揃えることで差別化を図っております。

しかしながら、当社グループが考える差別化策は必ずしも十分であるとは限らず、競争力のある新規参入企業により当社グループの優位性が薄れた場合には、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

f.技術革新への対応のための知識の習得

当社グループの事業においては、顧客からの要求に応じて常に最先端かつ高度の通信技術、ネットワークシステムを提供していくことが重要な要素となります。しかし、このような要求に的確に対応して顧客満足度を向上させ、商品・サービスの提供に対する高付加価値を維持していくためには、急速な技術革新が進む通信市場・ネットワーク関連市場において、市場の動向を的確に把握し、最先端技術およびノウハウを取得し、これをお客様に継続的に提供する必要があります。当社は、通信事業者よりこれらの情報をタイムリーに入手し、各従業員への教育を実施しておりますが、当社グループがそのような教育への費用および時間を十分に確保することができず、技術革新への対応に支障が生じた場合には、当社グループの競争力が低下し、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

g.人材の確保及び育成について

当社グループの事業拡大のためには、多様化、高度化する顧客のニーズに適合した的確な提案、日々進化する急速な技術革新への対応及び新規事業の開発が不可欠であり、これらに対応できる優秀な人材を適時に確保し、育成していくことが重要であると考えています。しかしながら、当社グループの事業に必要な営業スキル、専門知識、技術およびビジネスキャリア等を有する人材に対する需要は高く、当社グループにおいて必要な人材拡充が計画どおり進まない、または想定以上の採用コストが掛かる可能性があります。

また、当社グループでは人材の流出防止のため、従業員満足度の向上に努めておりますが、他社との人材獲得競争が激しさを増していることなどから、優秀な人材が流出してしまう可能性があります。

これらの状況が生じた場合には、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

h.取引先の信用リスク

当社グループは、顧客やビジネス・パートナーに対して信用リスクの緩和や管理のための対策を実施しておりますが、当社グループの主要市場における経済状況の変化により想定外の水準で倒産や債務不履行が発生した場合、または顧客が計画通りに支払いできない状況に陥った場合、そのことが当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

i.システムダウン、ハッキングの可能性

当社グループの事業において顧客のインフラサーバの老朽化に伴う入れ替えや、ネットワーク環境の高速化による全体的な更改などの要望に加え、クラウド環境への全面的な移行など幅広いニーズに応えることができております。また、クラウド上に、ネットワークシステムの管理と情報漏洩対策用のサーバー構築を行うサービスを行っております。このような状況下で当社グループは、安定したサービスの提供とシステム運用に努めており、データセンター(IDC)の選定および、クラウド環境におけるセキュリティと耐障害性には十分注意を払い、また、技術者の対応体制、カスタマーサポート体制を整備し障害対応に備えております。しかしながら、当社グループの危機管理体制では対応できないレベルの標的型攻撃に類するクラッキング、または高度なソーシャルクラックを応用した不正侵入や、想定していない規模の災害、またはメーカーやサービス事業者側で発見が遅れたバグによるシステムダウンなどの障害が生じた場合には、当社グループのサービス利用者様に一定の損害を与える可能性があります。当社グループのサービス約款には免責条項がありますが、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

j.自然災害などのリスク

当社グループは、日本国内に本店および支店があるため、大規模地震などが発生した場合、壊滅的な損害を被る可能性があります。本店および支店のいずれかが壊滅的な損害を被った場合、営業を一時停止する可能性があります。このような事態が起こった場合、売上は減少し、破損した設備の修理に多額の費用がかかる恐れがあり、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

k.知的財産権の侵害

当社グループは、自社考案の技術やビジネスモデルに関して、特許法等による保護を受ける必要があるものについては、随時出願を検討しています。

また、当社グループのサービス名称等のうち、商標法による保護を受ける必要があるものについても、随時商標登録出願を行っております。当社グループでは他社の知的財産権を侵害しているような事実はないものと認識しておりますが、当社グループの事業分野における他社の知的財産権の現況を完全に把握することは困難であり、当社グループが把握できていないところで他社保有の知的財産権との抵触が生じている可能性は否めません。また、当社グループの事業分野において新たに知的財産権を取得した第三者から損害賠償又は使用差止等の請求を受けた場合は、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

l.個人情報に係るリスク

当社グループは、事業活動において顧客、他企業の機密情報及び取引先関係者、従業員の個人情報を保有しております。当社グループは、これらの機密情報に関してセキュリティ対策を行っておりますが、同情報が人的及び技術的な過失や違法または不正なアクセス等により漏洩した場合、機密情報を保護できなかったために発生する責任や規制措置の対象となる可能性があり、その結果、顧客や市場の信頼が失われ、そのことが当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

m.投資有価証券に係るリスク

当社グループは上場株式やIT関連を中心とした未公開株式等を保有しており、株式市況の低迷や投資先の経営状況の悪化・破綻等により、保有する投資有価証券の評価額が減少し、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

n.企業買収等による事業拡大に係るリスク

当社グループは、今後も継続的に事業の拡大を目指すにあたって、競合他社の買収又は、当社グループと事業シナジーの発揮できる会社の買収を選択肢の一つとして検討してく方針であります。その実施にあたっては、十分なデューデリジェンスと厳密な社内手続きを経て対象企業を決定しますが、これらの買収実施後、市場環境の変化等により計画どおりの販路拡大や利益拡大ができず、当社グループの事業、経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 経営者への依存度について

当社の事業の推進者は、当社代表取締役社長である本郷秀之であります。同氏は当社設立以来の最高責任者であり経営方針や戦略の決定等において重要な役割を果たしております。また、当社が他業界の有力企業と提携を結び共同事業を進める上でも、同氏の幅広い人脈が貢献しております。このため現時点では想定されておりませんが、同氏が退任するような事態となった場合、当社の事業戦略の推進および業績に影響を与える可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と異なる可能性を含んでおりますのでご留意ください。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、政府の各種政策の効果もあり、緩やかな景気回復基調で推移し、当社グループの顧客である中堅・中小企業におきましても、一部業種に一服感が見られるものの、基調としては、緩やかに改善しております。一方、米国の保護政策や中国経済の鈍化、欧州経済の不安等、企業の業績判断には依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような事業環境のもと、当社グループが属する業界は、昨今のクラウド化をはじめ、IT技術の大きな流れの中にあり、新しいビジネスへの対応を余儀なくされております。

当社グループは、2018年4月1日付でスターティア株式会社を持株会社と事業会社に分離した持株会社体制へ移行いたしました。昨今のIT業界における時代の変化に乗り遅れることなく、最新の技術動向を見据え、迅速な意思決定並びに機動力を持った経営推進を可能にするグループ運営体制の構築を進めてまいります。重ねて、事業会社の成長と持株会社によるガバナンス強化により、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。

当連結会計年度におきましては、顧客の「事業運営」、「売上向上」、「生産性向上」の3つの観点からサービスを提供するほか、企業価値を高めるべくM&A及び事業投資に取り組んでまいりました。

当社グループの主力事業であるITインフラ関連事業におきましては、約2万社超の中小・中堅企業の顧客基盤と強固なリレーションシップを図り、顧客の事業運営に必要なITインフラサービスを提供することで当社グループの安定的な収益拡大を担う一方、デジタルマーケティング関連事業及びビジネスアプリケーション関連事業におきましては、当社グループの新たな事業の柱として、デジタル化や働き方改革などにより今後需要増加が見込まれる領域に対し、AR(拡張現実)や、MA (マーケティングオートメーション) ツール、RPA (Robotic Process Automation)やクラウドサービスなどを提供し、顧客の「売上向上」、「生産性向上」を支援してまいりました。また、海外での事業展開の強化及び国内外の成長企業への投資を行うことで、更なる事業拡大の機会創出を進めてまいりました。

2018年12月には、「アジアクエスト株式会社との資本業務提携に関するお知らせ」でリリースのとおり、同社の第三者割当増資を引き受けました。当社グループは、今後成長が見込まれるアプリケーション開発、システム開発の強化を目指しており、同社の持つIoT・AIを始めとしたITの先進技術を生かすことで、サービス力の強化、並びに開発力の促進に繋げてまいります。

 

その結果、当連結会計年度における業績は、売上高は、11,907,213千円(前期比7.7%増)となりました。

売上原価は6,582,058千円(前期比7.1%増)となりました。これは主に、ITインフラ関連事業において、UTMやネットワーク機器が好調に推移したこと、及びインテグレーションサービスの売上高増加に伴う、仕入高及び外注費の増加などによるものであります。

販売費及び一般管理費は4,807,543千円(前期比5.5%増)となりました。これは主に、人材採用関連費用の増加や、営業及び経営管理機能効率化のためのシステム関連費用の増加などによるものであります。

その結果、営業利益は517,611千円(前期比44.4%増)となりました。営業利益率は前連結会計年度3.2%から当連結会計年度4.3%に増加いたしました。

経常利益は、持分法による投資利益の計上や、当社グループが出資を行っているK&Pパートナーズ株式会社が組成するファンドにて売却実現益が発生したことに伴い、当社グループにおいて投資事業組合運用益を計上したことなどにより、573,552千円(前期比52.3%増)となりました。

また、当連結会計年度において、連結子会社である上海巨現智能科技有限公司、及び持分法適用関連会社である株式会社クロスチェックの株式を一部売却したことに伴う関係会社株式売却益の計上や、保有する投資有価証券を一部売却したことに伴う投資有価証券売却益を特別利益として計上いたしました(当関係会社株式の一部売却によって、上海巨現智能科技有限公司は連結の範囲から除外、株式会社クロスチェックは持分法適用の範囲から除外することとなりました)。

税金等調整前当期純利益は598,627千円(前期比21.9%減)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は289,007千円(前期比70.6%増)となりました。上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、323,442千円(前期比47.3%減)となりました。

 

 

セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。

なお、2018年4月1日付で持株会社体制へ移行したことに伴い、当社グループの事業活動の実態により即した適切な経営情報の開示を行うため、当連結会計年度より報告セグメント区分を変更しており、以下の前年比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

  <デジタルマーケティング関連事業>

当連結会計年度におけるデジタルマーケティング関連事業は、以下の通りであります。

デジタルマーケティング関連事業におきましては、AR(拡張現実)作成ソフト「COCOAR (ココアル)」や、MA (マーケティングオートメーション) ツール「BowNow(バウナウ)」、電子ブック作成ソフト「ActiBook(アクティブック)」や、コンテンツマネジメントシステム「CMS Blue Monkey」、アプリ制作ソフト「AppGoose(アップグース)」、商品データベース作成ソフト「Plusdb(プラスディービー)」を始めとしたアプリケーションの開発・販売を行っております。上記のソフトウェアのパッケージ販売、Web制作に留まらず、AR作成ソフトCOCOARをはじめとする複数の企業向けソフトウェアを定額で利用できる統合型デジタルマーケティングサービス「Cloud Circus(クラウドサーカス)」の提供などにより、デジタルマーケティングに関するトータルソリューションを広く顧客に提供することで、他社との差別化を進めてまいりました。更に価格センシティブな顧客に対して企業向けソフトウェアを無料から利用できるフリーミアムプランを昨年より投入し、顧客ニーズを引き出してまいりました。

当連結会計年度におきましては、アプリレスARを実現する「LESSAR(レッサー)」、空間認識ARの「WONDARFOR(ワンダーフォー)」をリリースし、顧客ニーズの裾野を広げ、ARソリューション拡充に努めました。

また、BowNowの機能拡張やフリーミアム展開によりシェアを広げながら、Webサイトのセキュリティニーズに応えることでストック売上が堅調に推移いたしました。

第4四半期連結会計期間におきましては、COCOARの機能を自社アプリで利用可能となるCOCOAR SDKを大手企業に提供し、ARを活用したイベント企画から3Dコンテンツの作成支援、運用サポートまで幅広くサービスを提供することで、顧客が求める成果を最大化するためのホールプロダクトを推進いたしました。また、BowNow、CMS Blue Monkeyの既存顧客からデジタルマーケティングへの投資ニーズを受け、広告商材を大幅に追加受注することができました。

 

その結果、デジタルマーケティング関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高2,054,946千円(前期比12.4%増)、セグメント利益(営業利益)154,977千円(前期比21.7%増)となりました。

 

  <ITインフラ関連事業>

当連結会計年度におけるITインフラ関連事業は、以下の通りであります。

ITインフラ関連事業におきましては、MFP(複合機)、ビジネスホン、UTM(統合脅威管理)、ネットワーク機器等の情報通信機器の販売・施工・保守並びにサーバ構築から運用保守まで一貫したシステムインテグレーション及び機器メンテナンスを行っております。

IT機器・サービスは近年では高性能化と低価格化が進み、ITインフラ関連事業のターゲットである中小企業がこうした機器・サービスを活用し、売上向上や生産性アップに取り組む経営環境が一段と整備されてまいりました。

しかしながら、中小企業におきましては、人的制約からIT部門やIT専任者を社内に置くことができない、またはそうした人材を十分確保できないことが大半で、IT機器・サービスを導入できず、十分に活用できないといったことが課題になっております。

このような課題に対して、ITインフラ関連事業は顧客の健全な成長と存続に寄り添うことをミッションとし、お客様の目線に立って、最適なIT機器・サービスや関連するオフィス環境を提案し、販売・サポートを行ってまいりました。前期より開始した「ビジネスで役に立つ」を軸として多種多様なサービスを定額で提供する「ビジ助」も順調に顧客数を伸ばしており、更に、2018年11月より空調、新電力サービスを中心とする環境関連サービスを新たに開始し、企業のコスト適正化の提案を進めてまいりました。

顧客リソースの拡大を目指し積極的に進めてまいりましたM&Aに関しましても、2019年2月に株式会社サガスのOA機器関連事業を事業譲受いたしました。また、2019年3月には、株式会社東和オフィスマシンが保守を行うOA機器の顧客譲受を行いました。

当連結会計年度におきましては、ネットワーク機器の販売が前期を大幅に上回る実績となりました。また、中小企業を顧客ターゲットとした新たな商材であるWebマーケティングサービスと環境関連サービスも順調に売上を伸ばしました。

 

その結果、ITインフラ関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高9,383,637千円(前期比6.4%増)、セグメント利益(営業利益)349,408千円(前期比29.4%減)となりました。

 

  <ビジネスアプリケーション関連事業>

当連結会計年度におけるビジネスアプリケーション関連事業は、以下の通りであります。

ビジネスアプリケーション関連事業におきましては、クラウドストレージサービスの「セキュアSAMBA(サンバ)」と、「RPA(Robotic Process Automation)」製品やAIを活用したOCR(Optical Character Recognition/光学的文字認識)の導入及びコンサルティング事業である業務自動化ソリューションサービスを行っております。

セキュアSAMBAは、社内の情報漏えい防止やランサムウェアなどの外部攻撃からデータを守ることに強みがあり、テレワークなどの場所や時間を選ばない働き方において、セキュリティを保った業務環境を提供できることを強みとして、製品の導入数が堅調に推移いたしました。

業務自動化ソリューションサービスは、RPA製品をはじめとした、企業の労働力不足や生産性向上といった課題に対するサービスとして、最適なツール選択から、導入後、活用が軌道に乗るまでのコンサルティング業務を行っております。

当連結会計年度におきましては、セキュアSAMBAのプロモーションを強化しつつ、AIを活用したOCRの取り扱いも開始し、OCRとセキュアSAMBA、RPAの連携ソリューションにより、紙文書のデジタル化からデータ入力の自動化までをワンストップで提案することが可能となりました。

 

こうした積極的なプロモーション活動や新たな連携ソリューションの開始に取り組んだ結果、ビジネスアプリケーション関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高325,657千円(前期比17.3%増)、セグメント損失(営業損失)107,519千円(前期はセグメント損失(営業損失)66,717千円)となりました。

 

  <CVC関連事業>

当連結会計年度におけるCVC関連事業は、以下の通りであります。

CVC関連事業におきましては、キャピタルゲインの獲得を目的としたベンチャー企業への投資事業を専門に行っております。前期末まで、当事業はコーポレートベンチャーキャピタル事業推進室が管掌しておりましたが、当期からは当社の100%子会社であるStartia Asia Pte. Ltd.(本社シンガポール)がその役割を引き継ぎ、事業推進しております。活動の中心を東南アジアに置き、斬新なアイデアや革新的なテクノロジーによって新しいビジネスの創造に挑むアジアのIT系スタートアップ企業に出資、投下資金のエグジット(株式上場や第三者への被買収など)を目指してスタートアップ企業の成長をサポートしております。

当連結会計年度におきましては、OSAM Cloud Innovator Pte.Ltd.(本社シンガポール)への投資を実行しました。

 

その結果、CVC関連事業の当連結会計年度における売上高はなく(前期は売上高1,177千円)、セグメント損失(営業損失)30,479千円(前期はセグメント損失(営業損失)45,343千円)となりました。

 

  <海外関連事業>

当連結会計年度における海外関連事業は、以下の通りであります。

海外関連事業におきましては、中国・シンガポールなどの現地法人の事業活動を行い、主に上海スターティア(上海思達典雅信息系統有限公司)が推進しております。上海スターティアでは、日本と中国を結ぶ国際回線を用いた日中間ブロードバンドインターネットを提供する「Global Gateway」や、中国内の有力なクラウド基盤サービス上でシステムを構築するクラウド構築運用支援を行っております。

当連結会計年度におきましては、Global Gatewayは前期比で順調に増収となりました。また、クラウド構築運用支援も売上高が堅調に推移いたしました。

 

その結果、海外関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高141,400千円(前期比6.7%増)、セグメント損失(営業損失)11,656千円(前期はセグメント利益(営業利益)14,359千円)となりました。

 

 

(2) 財政状態

①  流動資産

当連結会計年度末の流動資産は6,119,938千円となり、前連結会計年度末と比較して192,079千円増加いたしました。その主な内容は、受取手形及び売掛金の増加234,195千円、その他流動資産の増加412,814千円がありましたが、その一方で、現金及び預金減少425,411千円貸倒引当金の増加32,933千円があったことなどによるものであります。

 

②  固定資産

固定資産は2,098,146千円となり、前連結会計年度末と比較して278,884千円増加いたしました。その主な内容は、繰延税金資産の増加120,742千円、ソフトウエアの増加93,926千円がありましたが、その一方で、投資有価証券の減少20,046千円があったことなどによるものであります。

 

③  流動負債

流動負債は2,742,770千円となり、前連結会計年度末と比較して354,480千円増加いたしました。その主な内容は、未払消費税等の増加166,363千円、賞与引当金の増加93,334千円、1年内返済予定の長期借入金の増加66,764千円がありましたが、その一方で、未払法人税等の減少33,589千円があったことなどによるものであります。

 

④  固定負債

固定負債は845,443千円となり、前連結会計年度末と比較して351,787千円増加いたしました。その主な内容は、長期借入金の増加284,791千円及び繰延税金負債の増加53,593千円があったことなどによるものであります。

 

⑤  純資産

純資産は4,629,870千円となり、前連結会計年度末と比較して235,302千円減少いたしました。その主な内容は、親会社株主に帰属する当期純利益323,442千円の計上がありましたが、その一方で、自己株式の増加216,672千円、その他有価証券評価差額金の減少171,725千円、配当金の支払121,633千円、非支配株主持分の減少32,962千円があったことなどによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,293,418千円と前連結会計年度末と比較して425,411千円(前期比11.4%減)の減少となりました。

 当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。

 

①  営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは194,002千円の収入となりました(前連結会計年度は846,771千円の収入)。その主な内容は、税金等調整前当期純利益598,627千円、減価償却費226,186千円がありましたが、その一方で、法人税等の支払額440,214千円があったことなどによるものであります。

 

②  投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは537,081千円の支出となりました(前連結会計年度は401,319千円の収入)。その主な内容は、投資有価証券の売却による収入35,680千円があった一方で、固定資産の取得による支出273,432千円、投資有価証券の取得による支出271,230千円、営業譲受による支出58,200千円連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出19,841千円があったことなどによるものであります。

 

③  財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは73,739千円の支出となりました(前連結会計年度は276,189千円の収入)。その主な内容は、長期借入れによる収入821,000千円がありましたが、その一方で、長期借入金の返済による支出469,444千円、自己株式の取得による支出320,737千円、配当金の支払額121,633千円があったことなどによるものであります。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

当社グループは事業の性質上、生産・受注の実績はありません。

(1) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

デジタルマーケティング関連事業

176

18.0

ITインフラ関連事業

3,951,863

105.5

ビジネスアプリケーション関連事業

20,428

183.9

CVC関連事業

海外関連事業

47,011

168.3

その他

合計

4,019,480

106.2

 

(注) 1  金額は、仕入価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 外注実績

当連結会計年度における外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

外注高(千円)

前年同期比(%)

デジタルマーケティング関連事業

434,565

92.1

ITインフラ関連事業

428,445

119.2

ビジネスアプリケーション関連事業

CVC関連事業

海外関連事業

その他

合計

863,010

103.9

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

デジタルマーケティング関連事業

2,054,946

112.4

ITインフラ関連事業

9,383,637

106.4

ビジネスアプリケーション関連事業

325,657

117.3

CVC関連事業

海外関連事業

141,400

106.7

その他

1,570

合計

11,907,213

107.7

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

オリックス株式会社

1,313,325

11.9

1,423,666

12.0

 

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

  売買取引を行なうにあたり以下の契約を締結しております。

相手方の名称

契約内容

契約品目

契約期間

取引金額
(千円)

シャープマーケティングジャパン㈱

シャープ製品ならびに取扱商品の売買取引。

シャープ取引
契約書

2001年7月27日より満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

1,430,518

サクサ㈱

取扱商品及び関連商品の売買に関する契約。

売買取引
基本契約書

1998年1月12日より満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

271,517

ダイワボウ情報
システム㈱

情報機器等の売買取引に関する契約。

商品売買
基本契約書

1998年9月7日から満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

193,222

 

 

5 【研究開発活動】

 該当事項はありません。