第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、「社会のニーズとマーケットを見極め、人と企業の未来を創造し、優れた事業と人材を輩出するリーディングカンパニーを目指す」を経営理念とし、IT業界における時代の変化に乗り遅れることなく、最新の技術動向を見据え、迅速な意思決定並びに機動力を持った経営推進を行い、事業会社の成長と持株会社によるガバナンス強化によって企業価値の向上に努めております。

当社グループが属する業界は、一部のIT関連需要の低迷を背景に設備投資を先送りする動きがみられる一方で、人手不足を背景とした自動化、省力化への投資、昨今のクラウドファーストの考え方の浸透や、DX(デジタルトランスフォーメーション)への関心の高まりから、市場は大きく成長しております。

このような事業環境のもと、当社グループは、中期経営計画「NEXT'S 2025」を策定し、変革と成長の2軸による更なる進化を目指し、更なる企業価値向上に努めることが当面の経営課題と考えており、それらの対処方法として次の施策を進めてまいります。

 

  ①デジタルマーケティング関連事業におけるサブスクリプションモデルへの転換

サブスクリプションモデル(継続課金型)への転換を実行し、これまでの高単価フロー型サービスには手が出せなかった顧客への導入ハードルを下げることで、結果として顧客獲得数の増加に繋げてまいります。そのために、更なる開発体制の強化とブランド強化のためのマーケティング活動に積極的投資を行い、中長期的には高収益化成長を達成し、顧客のマーケティングにおけるエコシステムを実現してまいります。

 

  ②ITインフラ関連事業における顧客基盤の拡大

新規出店とM&A、新商材提供による顧客基盤の拡大やアライアンスの更なる推進により、オーガニック成長を遂げ、中小企業への継続した生産性向上を支援してまいります。

 

  ③社内業務環境のデジタルシフト

社内業務環境において、デジタルシフトを進め、業務効率化による生産性向上を実現してまいります。

 

  ④優秀な人材の確保及び育成

企業価値向上を支える優秀な人材確保のための採用活動と人材を育成すべく研修を強化してまいります。

 

  ⑤コーポレート・ガバナンスの強化

すべてのステークホルダーの期待に応えるため、株主利益、企業価値を最大化すること、経営の効率化、透明性を高めることをコーポレート・ガバナンスの基本としております。また、企業倫理とコンプライアンスを徹底し、内部統制システムの整備・強化及び経営の客観性と迅速な意思決定の確保に取り組んでまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した当社グループの事業の状況および経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。

なお、本項に記載した予測、見通し等の将来に関する事項は、提出日現在で入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1) 取り扱い商材に関するリスク

デジタルマーケティング関連事業

a.競争力のある他社サービスのリリースや低価格サービスへの需要シフト等で競争が激化し、当社グループの競争優位性が弱まるリスクがあります。当該リスクの対応策として、顧客ニーズの変化に合わせたシステムのアップデートを高頻度で行う等、顧客に常に最適な利用環境を提供できるよう努めています。また、フリーミアムの導入など、顧客の導入障壁を低減する策を講じています。加えて、講演・オンラインセミナーの実施、自社メディアの運営等、当社グループが業界のトップランナーであることを印象付け、顧客ロイヤリティを高める活動にも注力しています。

 

b.技術トレンドを正しく先読みし、重点的開発領域・資源投下先等を適切に設定することができなければ、技術革新に乗り遅れるリスクがあります。当該リスクの対応策として、当社グループはデジタルマーケティング領域における様々なサービス分野、技術手法に対して幅広く自社開発するとともに、M&Aによる先行技術の獲得も行っています。それら多様なサービスをCloud CIRCUSブランドに統合することで、仮に一つの技術やサービスの需要が縮小した場合でも、既存顧客へ他のデジタルマーケティングサービスを提案し、活用していただける仕組み作りをしています。

 

ITインフラ関連事業

a.ペーパーレス化のさらなる進展に伴い、複合機およびその保守サービスの需要が漸減するリスクに加え、競争の激化により、複合機の販売価格やカウンターサービスの単価の下落、顧客が減少するリスクにより当社グループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、既存顧客との持続的な関係の構築に注力すると同時に、他社からの顧客の獲得活動につなげています。また、当社グループの事業において、cocrea(コクリエ)電子署名サービスの提供による契約文書等の電子化対応や、電子ブック作成ツールActiBookの提供により、ペーパーレス化に対応したビジネスを展開しています。

 

b.日本政府が推進している働き方改革や、雇用者、被用者の意識の多様化、新型コロナウイルス感染症による外出自粛等を背景として、在宅ワークや、コワーキングスペース、シェアオフィス、サービスオフィス等、新しいオフィス形態の普及が進んでいます。この影響で、従来の一般オフィス向け通信機器の需要が減少し、当社グループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、当社グループではコワーキングスペース等の提供事業者と提携し、その利用者へ通信回線や通信機器等を提供するビジネスを展開しています。

 

c.複合機、ビジネスフォン等の通信機器の販売台数に応じてメーカーが仕入代金の一部を払い戻す協約リベートを仕入戻し高として計上しています。協約リベートは、通常、第2四半期および第4四半期に行われることから、結果的に、四半期ごとの営業利益が大きく変動する傾向にあります。

 

d.新電力事業において、天候や気温の影響による電力需給の逼迫や、発電燃料の枯渇や高騰により、日本卸電力取引所(JEPX)での電力取引価格が高騰し、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、当社グループでは相対取引電源の確保等により、日本卸電力取引所(JEPX)以外での電力調達を行うことで将来の電力調達コストを抑制できるように努めています。

 

 

e.複合機、ビジネスフォン、ネットワーク機器等の情報通信機器について、メーカーや卸売業者等から仕入れておりますが、これら仕入先において、製品の生産遅延や在庫欠品の影響が生じた場合、顧客への納品遅延や受注キャンセル等が発生し、当社グループの事業、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、複数の仕入先等と契約をしている為、代替商品への切り替えや在庫確保等により影響を最小限に留めるように努めています。

 

(2) 知的財産権の侵害リスク

当社グループでは他社の知的財産権を侵害しているような事実はないものと認識していますが、当社グループの事業分野における他社の知的財産権の現況を完全に把握することは困難であり、当社グループが把握できていないところで他社保有の知的財産権との抵触が生じている可能性は否めず、第三者から知的財産権の侵害を理由として損害賠償又は使用差止等の請求を受けるリスクがあります。また、当社グループの提供するソフトウェアは、一部の機能について第三者より知的財産権のライセンスを受けています。当社グループでは、過去の経験や業界の慣行により、将来的にビジネスに必要な様々な知的財産権のライセンス供与を受け又は更新できると考えていますが、全く供与されない、又は受諾可能な条件で供与されないリスクがあり、これらのリスクにより当社グループの事業、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として当社グループでは、弁理士等の専門家に相談しながら、長期的な視点に立って知的財産権を取得・活用していく方針です。特許については、自社考案の技術やビジネスモデルのうち、権利化することが必要又は有益であると判断したものについて、積極的に出願を行っていく予定です。また、商標については、会社、商品およびサービスの名称、ロゴマーク、サービスマーク等のうち、当社グループが、必要又は有益であると判断したものについて、随時、出願を行っています。

 

(3) 投資有価証券に係るリスク

当社グループは上場株式やIT関連を中心とした未公開株式等を保有しており、株式市況の低迷や投資先の経営状況の悪化・破綻等により、保有する投資有価証券の評価額が減少し、当社グループの事業、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また未公開株式の一部は外貨建てのため、為替水準が大きく変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 企業買収等による事業拡大に係るリスク

当社グループは、今後も継続的に事業の拡大を目指すにあたって、同業他社の買収を一つの選択肢として検討していく方針です。特に、ITインフラ関連事業においては、同業他社の買収には積極的に取り組んでいます。そのための情報収集と実施にあたっては、単純にM&A仲介会社等に依存することは避け、できるかぎり対象企業経営陣と人的関係を構築したうえで、デューデリジェンスと厳密な社内手続きを経て意思決定しています。しかしながら、当社グループや対象企業の経営資源やそれらを取り巻く経営環境の変化により、当初見込んでいた買収効果が得られない、あるいは結果的に得られたとしても想定以上に時間と労力がかかってしまう可能性があります。その場合、当社グループの事業、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 固定資産の減損に係るリスク

当社グループは、事業を遂行する過程でさまざまな資産に投資し、有形固定資産、ソフトウェア・のれん等の無形固定資産を保有しております。特にデジタルマーケティング関連事業においては、統合型デジタルマーケティングサービスであるSaaSツール群「Cloud CIRCUS」を拡販すべく、機能強化の為の積極的なソフトウェア開発投資を行っております。これらの資産については、減損会計を適用し、経営環境や事業状況の著しい変化等により収益性が低下し、十分な将来キャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、対象資産に対する減損損失を認識する必要性が生じ、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(6) 情報セキュリティおよび個人情報保護に係るリスク

当社グループは、事業の遂行に必要となる顧客情報や取引先の情報資産・個人情報、技術・営業・その他事業に関する秘密情報など、多数の情報資産およびそれらを適切に扱うための情報システムを保有・管理しています。そのため、当社グループでは、これらの情報資産・情報システムの適切な取扱い、情報を利活用するための法令順守が重要となることから、主なグループ会社にて、ISMS認証・PMS認証などの第三者認証を取得しています。また、それらを扱う従業員のセキュリティ強化のために関連諸規程の整備、定期的な教育、監査、外部からのサイバー攻撃への対応、有事を想定した訓練等の情報セキュリティマネジメントの徹底およびリスクの最小化に努めています。

しかし、予期せぬ情報システムや通信回線の重大な障害、経営に係る情報漏えいが発生する可能性を完全に排除することはできず、この様な事象が発生した場合は、業務効率の低下、事業継続の危機、ビジネスの伸長などに困難を来すことから、当社グループの事業、業績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 人材の確保および育成に係るリスク

当社グループの事業拡大のためには、多様化、高度化する顧客のニーズに適合した的確な提案、日々進化する急速な技術革新への対応および新規事業の開発が不可欠であり、これらに対応できる優秀な人材を適時に確保し、育成していくことが重要であると考えています。しかしながら、当社グループの事業に必要な営業スキル、専門知識、技術およびビジネスキャリア等を有する人材に対する需要は高く、必要な人材の拡充が計画どおり進まない事象が近年発生しております。

当該リスクの対応策として、当社グループでは採用コストをかけ積極的な採用活動を実施している他、多様な人材を確保するため、麻雀採用を始めとする先鋭的な採用手法も実施しております。更には人材の流出防止のため、人事制度を見直しています。しかし、必要な人材の拡充および育成が計画通りに進まない状態が中長期的に継続した場合は、採用コストにかかる求人費の増加および人材不足による競争力の低下により、当社グループの事業、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 自然災害などのリスク

当社グループは、日本国内に本店および主要な支店があることにより大規模地震を始めとした大雨、洪水などの自然災害、重大な感染症、テロ・暴動・戦争、その他予期せぬ事態が発生した場合、従業員、設備・システムなどへ甚大な被害や損害が発生し、営業活動に支障が生じる可能性があります。

当社グループにおいては、災害対応マニュアルおよびBCP(事業継続計画)の策定、安否確認システムの導入、耐震対策、防災訓練、必要物資の備蓄、時差出勤やリモートワークなどの対策を講じていますが、全ての被害や損害を完全に防止できる保証はありません。

このような事態が発生した場合は、顧客への補償、売上の減少、設備・システムの修復費用計上などが生じる恐れがあり、当社グループの事業、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 新型コロナウイルス感染症に関するリスク

2020年4月から5月までの緊急事態宣言期間中、当社グループでは、商談、工事の延期や顧客訪問の機会減少等が生じ、グループ各社の営業活動が大きく影響を受けました。緊急事態宣言解除後も一定の影響を受けましたが、従業員のテレワーク環境の整備やオンライン商談の積極的導入等を推進したことにより、当社グループの事業、経営成績、財務状況への影響を抑えることができました。しかしながら、更なる新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、営業活動に支障が生じた場合、また人的被害が拡大した場合には、当社グループの事業、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と異なる可能性を含んでおりますのでご留意ください。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に伴う経済活動の停滞や縮小により、個人消費及び企業収益は急速に悪化し極めて厳しい状況となりました。社会経済活動は一時的な持ち直しの動きがあったものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大が見られるなど未だ感染症の収束は見えず、景気の先行きについては依然として厳しい状況が続いております。

このような事業環境のもと、当社グループが属する業界は、新型コロナウイルス感染症対策としてのテレワーク導入や業務のデジタルシフトへの環境整備が進むなど、ITを活用した経営改革は急務となっており、デジタルトランスフォーメーションなどの領域におけるIT投資需要が高まりを見せる一方、先行き不透明な景況感の中でIT投資判断に引き続き慎重さが見られております。

当社グループは、2020年5月15日発表の「中期経営計画 NEXT’S 2025」のとおり、当期2021年3月期から2025年3月期までの5ヵ年を対象とした中期経営計画を達成すべく、事業を推進しております。

特に、デジタルマーケティング関連事業においては、当期よりビジネスモデルをサブスクリプションモデル(継続課金型)としてSaaS型へ大きく舵を切り、これまでの高単価フロー型サービスには手が出せなかった顧客への導入ハードルを下げることで、結果として顧客獲得数の増加に繋げるよう取り組みをスタートし、好調に推移しております。

また、ITインフラ関連事業におきましては、中小・中堅企業の顧客基盤と強固なリレーションシップを図り、オフィスに欠かせない基幹設備から事務サポートまでIT技術を手段として顧客に「解決」を提案・提供し、顧客の事業運営をより良い方向に変化させるべく、継続した生産性向上を支援してまいりました。

当連結会計年度においては、第1四半期から第2四半期にかけて新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動自粛等の影響を受けましたが、その後、第3四半期から第4四半期にかけては経済活動が徐々に再開されたことで、顧客の営業活動にも動きが見られ、特に第2四半期累計期間において影響があったITインフラ関連事業における売上高も回復して参りました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の収束が未だ見えない中、引き続き先行き不透明な景況感の中でのIT投資判断に慎重さが見られました。

 

その結果、当連結会計年度における業績は、売上高、13,324,687千円(前期比4.3%増)となりました。

売上原価は7,508,441千円(前期比6.3%増)となりました。これは主に、売上増加に伴う売上原価の増加によるものでありますが、特に、デジタルマーケティング関連事業における開発投資に伴う製造原価の増加と、ITインフラ関連事業における、2020年12月下旬から2021年1月にかけて日本卸電力取引所において電力取引価格が高騰したことによる電力調達コストの増加などによるものであります。

販売費及び一般管理費は5,794,567千円(前期比16.3%増)となりました。これは主に、デジタルマーケティング関連事業においてTVCMを中心とした広告投資による費用の増加や、ITインフラ関連事業における新拠点開設に伴う費用の増加、人員採用増加に伴う人件費の増加などによるものであります。

その結果、営業利益は21,678千円(前期比97.0%減)となりました。

経常利益は、受取配当金、助成金収入などの計上により70,298千円(前期比90.9%減)となりました。

また、当連結会計年度において、保有する投資有価証券を売却したことによる特別利益を計上した一方で、保有する投資有価証券に対する投資有価証券評価損の計上や、子会社である上海思達典雅信息系統有限公司の全株式を売却したことに伴う関係会社株式売却損を特別損失として計上いたしました(上海思達典雅信息系統有限公司は、全株式を売却したため、連結の範囲から除外することとなりました)

税金等調整前当期純利益は62,084千円(前期比90.6%減)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は192,665千円(前期比56.4%減)となりました。上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、130,581千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益219,943千円)となりました。

 

 

セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。

 

  <デジタルマーケティング関連事業>

当連結会計年度におけるデジタルマーケティング関連事業は、以下の通りであります。

デジタルマーケティング関連事業におきましては、顧客を増やす5つの課題領域「情報発信」「集客」「顧客体験価値向上」「見込顧客育成と顧客化」「解約防止・リピート増(開発中)」を実現するSaaSツール群「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)※」を提供しております。Cloud CIRCUSは、初めてデジタルマーケティングにお取組みされる方でも、誰でも簡単にすぐ始められ使いこなせるツールとなっており、フリーミアム展開も進めております。また、Cloud CIRCUSに加えて、広告運用やサイト構築のノウハウを基に、マーケティングコンサルティングや運用のサポートも提供し、ツールと合わせて、マーケティング力の進化を統合的に支援することで、潜在的なデジタルシフトニーズに対応し、1社に複数のサービスを提供しております。

当連結会計年度におきましては、第3四半期および第4四半期における当社グループ初のTVCM配信に加え、初の自社カンファレンスである「Marketing CIRCUS DAY 2021」を開催するなど、アフターコロナにおける企業のデジタル化ニーズを喚起するプロモーション活動を展開し、Cloud CIRCUSのクロスセルや新規受注が増加したことで、サブスクリプションモデルの売上、利益が計画に対して好調に推移したことに加え、Cloud CIRCUS関連の受託開発の受注も増加し、フロー型の売上、利益も増加いたしました。

 

※Cloud CIRCUS

課題領域

提供ツール名

サービス内容

情報発信

ActiBooK(アクティブック)

電子BooK制作ソフト、動画共有

BlueMonkey(ブルーモンキー)

WebCMS&オウンドメディア構築

AppGoose(アップグース)

アプリ運用

Plusdb(プラスディービー)

データベース構築

creca(クリカ)

スマホ用ランディングページ制作

集客・広告運用コンサル

マーケティングコンサル、広告運用コンサル

顧客体験価値向上

COCOAR(ココアル)

AR制作ソフト

LESSAR(レッサー)

Webブラウザ用AR制作ソフト

顧客育成・顧客化

BowNow(バウナウ)

マーケティングオートメーション

 

 

その結果、デジタルマーケティング関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高2,580,785千円(前期比14.3%増)、セグメント損失(営業損失)121,508千円(前期はセグメント利益(営業利益)137,750千円)となりました。

 

  <ITインフラ関連事業>

当連結会計年度におけるITインフラ関連事業は、以下の通りであります。

ITインフラ関連事業におきましては、MFP(複合機)、UTM(統合脅威管理)、ネットワーク機器、ビジネスフォン等の情報通信機器の販売・施工・保守並びにサーバ構築から運用保守まで一貫したシステムインテグレーション及び機器メンテナンスを行っております。また、クラウドストレージサービス「セキュアSAMBA」の提供と、オフィスワーク業務を自動化するRPA(Robotic Process Automation)ソリューションツールの「Robo-Pat(ロボパット)」や「RoboTANGO(ロボタンゴ)」など、複数のRPAツールの中から企業の課題等に合った最適なツール導入から導入後の活用が軌道に乗るまでのコンサルティングを行っております。さらに、昨今、働き方改革や新型コロナウイルス感染症拡大を機にテレワークが推進される中、紙とハンコを使用したビジネスプロセスは業務の円滑な遂行を妨げており、政府によるデジタル化普及にむけた見解と相まって、国内の電子契約の普及は加速し続けています。これを受けて、2020年7月より、契約書の署名や捺印・受け渡し・保管などをクラウド上で完結する電子署名ツールの取り扱いを開始いたしました。

IT機器・サービスは近年では高性能化と低価格化が進み、ITインフラ関連事業のターゲットである中小企業がこうしたIT機器・サービスを活用し、売上向上や生産性アップに取り組む経営環境が一段と整備されてまいりました。

 

しかしながら、中小企業におきましては、人的制約からIT部門やIT専任者を社内に置くことができない、またはそうした人材を十分確保できないことが大半で、IT機器・サービスを導入できず、十分に活用できないといったことが課題になっております。このような課題に対して、当社は顧客の健全な成長と存続に寄り添うことをミッションとし、お客様の目線に立ち、最適なIT機器・サービスや関連するオフィス環境を提案し、販売・サポートを提供しております。

当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による営業自粛の影響により特に、第1四半期から第2四半期においてフロー型売上、ストック型売上共に苦戦いたしましたが、第3四半期から徐々に顧客の営業活動の回復の兆しが見え始めたことでフロー型の売上が回復して参りました。しかしながら、2020年12月下旬から2021年1月にかけて日本卸電力取引所において電力取引価格が高騰したことで、電力調達コストが増加し、売上総利益が減少いたしました。

 

その結果、ITインフラ関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高10,641,626千円(前期比2.4%増)、セグメント利益(営業利益)285,735千円(前期比52.3%減)となりました。

 

  <CVC関連事業>

当連結会計年度におけるCVC関連事業は、以下の通りであります。

CVC関連事業におきましては、新規の投資実行はありませんでした。一方で、第4四半期に投資先の1社である株式会社CLEARの全株式を売却いたしました。

 

その結果、CVC関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高57,841千円(前年同期:売上高269千円)、セグメント利益(営業利益)44,961千円(前期はセグメント損失(営業損失)51,581千円)となりました。

 

  <海外関連事業>

当連結会計年度における海外関連事業は、以下の通りであります。

海外関連事業におきましては、中国・シンガポールなどの現地法人において事業活動を行ってまいりました。中国における 2017年6月施行の「サイバーセキュリティー法」の影響等による中国当局からのネットワークの規制強化に加え、昨今世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症の影響による海外渡航制限が続き、中国観光客及びビジネス赴任者の激減に伴い業績の低迷が続いたため、当第4四半期に中国で事業展開していた、上海思達典雅信息系統有限公司(以下、「上海スターティア」とする)の全株式を現地従業員に譲渡致しました。なお、上海スターティアの連結除外日は2020年12月31日となります。

 

その結果、海外関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高43,499千円(前期比64.1%減)、セグメント損失(営業損失)52,166千円(前期はセグメント利益(営業利益)3,009千円)となりました。

 

 

 

(2) 財政状態

① 流動資産

当連結会計年度末の流動資産は6,469,542千円となり、前連結会計年度末と比較して282,262千円増加いたしました。その主な内容は、受取手形及び売掛金の増加252,326千円、その他の流動資産の増加259,209千円がありましたが、その一方で、現金及び預金の減少169,763千円営業投資有価証券の減少11,068千円があったことなどによるものであります。

 

② 固定資産

固定資産は2,320,721千円となり、前連結会計年度末と比較して597,670千円増加いたしました。その主な内容は、ソフトウエアの増加497,770千円、投資有価証券の増加78,725千円、繰延税金資産の増加7,595千円がありましたが、その一方で、のれんの減少27,597千円があったことなどによるものであります。

 

③ 流動負債

流動負債は3,075,748千円となり、前連結会計年度末と比較して431,494千円増加いたしました。その主な内容は、1年内返済予定の長期借入金の増加255,782千円未払金の増加141,463千円、賞与引当金の増加24,871千円がありましたが、その一方で、未払消費税等の減少10,348千円があったことなどによるものであります。

 

④ 固定負債

固定負債は1,137,254千円となり、前連結会計年度末と比較して572,807千円増加いたしました。その主な内容は、長期借入金の増加520,002千円及び繰延税金負債の増加36,822千円があったことなどによるものであります。

 

⑤ 純資産

純資産は4,577,261千円となり、前連結会計年度末と比較して124,369千円減少いたしました。その主な内容は、親会社株主に帰属する当期純損失130,581千円の計上、剰余金の配当92,163千円により利益剰余金が減少した一方で、投資有価証券の時価上昇等によりその他有価証券評価差額金が68,089千円増加したことなどによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,245,235千円と前連結会計年度末と比較して169,763千円(前期比5.0%減)の減少となりました。

当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは189,554千円の支出となりました(前連結会計年度は525,548千円の収入)。その主な内容は、税金等調整前当期純利益62,084千円、減価償却費189,128千円がありましたが、その一方で、法人税等の支払額464,809千円があったことなどによるものであります。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは703,410千円の支出となりました(前連結会計年度は231,123千円の支出)。その主な内容は、投資有価証券の売却による収入12,184千円があった一方で、固定資産の取得による支出667,427千円、差入保証金の差入による支出36,669千円があったことなどによるものであります。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは722,013千円の収入となりました(前連結会計年度は163,072千円の支出)。その主な内容は、長期借入れによる収入1,550,000千円がありましたが、その一方で、長期借入金の返済による支出774,215千円、配当金の支払額92,163千円があったことなどによるものであります。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(生産、受注及び販売の状況)

当社グループは事業の性質上、生産・受注の実績はありません。

(1) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

デジタルマーケティング関連事業

120

28.2

ITインフラ関連事業

4,717,993

106.9

CVC関連事業

海外関連事業

43,993

77.7

その他

合計

4,762,106

106.6

 

(注) 1  金額は、仕入価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 外注実績

当連結会計年度における外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

外注高(千円)

前年同期比(%)

デジタルマーケティング関連事業

753,958

143.4

ITインフラ関連事業

397,473

93.6

CVC関連事業

海外関連事業

その他

合計

1,151,432

121.2

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

デジタルマーケティング関連事業

2,580,785

114.3

ITインフラ関連事業

10,641,626

102.4

CVC関連事業

57,841

21,497.3

海外関連事業

43,499

35.9

その他

合計

13,323,751

104.3

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

オリックス株式会社

1,508,842

11.8

1,103,243

8.3

 

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

売買取引を行なうにあたり以下の契約を締結しております。

相手方の名称

契約内容

契約品目

契約期間

取引金額
(千円)

シャープマーケティングジャパン㈱

シャープ製品ならびに取扱商品の売買取引。

シャープ取引
契約書

2001年7月27日より満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

1,426,711

富士ゼロックス東京㈱

取扱商品の売買取引

特約店契約書

2006年11月1日より満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

668,004

サクサ㈱

取扱商品及び関連商品の売買に関する契約。

売買取引
基本契約書

1998年1月12日より満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

282,390

ダイワボウ情報
システム㈱

情報機器等の売買取引に関する契約。

商品売買
基本契約書

1998年9月7日から満一ヶ年。その後自動的に延長されるものとする。

135,916

 

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発費の総額は12,947千円であります。

これは、デジタルマーケティング関連事業に係るものであり、事業発展のためのプラットフォーム制作を目的とした研究開発活動であります。