第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針

当社グループは、「創造と革新」を経営理念に掲げ、音と映像の事業を基軸としたプロ用AV&ITのトータル・ソリューション企業として、各事業部間及び子会社との相乗効果を高めるとともに、時代の変化を先取りして創造性を最大限に発揮できる体制を企業グループ全体で共有しながら、日々の改善・改革を実行し、事業の継続的な発展により、企業価値の最大化を目指してまいります。

当社グループは、顧客のニーズに、長年の実績により積上げてきたノウハウや技術力に裏打ちされた、信頼性の高い、安全で高品質の製品・商品・サービスを適正な価格で提供してまいります。

事業を拡大していくことで株主の皆様をはじめとしたすべてのステークホルダー(利害関係者)に満足していただくことが最善であるとの考えから、企業価値の最大化に向けて法令等を遵守しながら利潤を追求してまいりますが、社会への貢献や環境への配慮も重要なファクターと考えております。

 

(2) 経営戦略等

当社グループは、2019年3月期から2021年3月期までの3ヵ年を対象とした新たな中期経営計画「ビジョン2020」を策定しました。

「ヒビノをグローバルブランドへ」をテーマとして掲げ、「既存事業領域の強化」と「新たな成長機会の創造」を実現すべく、M&Aを成長戦略の要として、東京オリンピック・パラリンピック需要の取り込み、業界トップの維持・シェア向上、ものづくり事業の強化、グローバル展開の強化、新規事業の開発という5つの経営課題に取り組みます。定量目標として、最終年度の連結売上高を500億円、海外売上高比率を15%と設定しました。

① ヒビノグループが目指す方向性

当社グループは、長期構想における「ありたい姿」として「世界中のお客様に、これまでにない新しい価値・体験から生まれる『!』=『夢』『感動』を提供し続けるオンリーワン、ナンバーワンカンパニー」を掲げています。連結売上高1,000億円、海外売上高比率30%を目指し、「ヒビノ」を世界中のステークホルダーから信頼されるグローバルブランドへと成長させてまいります。

 

[ありたい姿]

世界中のお客様に、これまでにない新しい価値・体験から生まれる「!」=「夢」「感動」を提供し続けるオンリーワン、ナンバーワンカンパニー

 

[長期定量目標]

連結売上高1,000億円、海外売上高比率30%

 

② 中期経営計画「ビジョン2020」概要

イ.期間

2019年3月期から2021年3月期

 

ロ.テーマ

ヒビノをグローバルブランドへ

 

ハ.基本戦略

・「ハニカム型経営」を進化させる

・持続的成長に向けたイノベーションに挑戦する

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

「ROA(総資産経常利益率)10%」等の経営指標を意識しながらも、各事業部及び子会社の事業内容の相違等を考慮し、グループ全体で認識の一致する「経常利益」を尺度にしております。

独立採算制を採用していることで、各事業部及び子会社が目標として掲げた経常利益を、責任をもって達成することにより、企業価値の最大化を図ってまいります。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

「既存事業領域の強化」と「新たな成長機会の創造」を実現すべく、M&Aを成長戦略の要として、5つの経営課題に取り組みます。

 

① 東京オリンピック・パラリンピック需要の取り込み

本中期経営計画の最重要ミッションとして、全社をあげて推進してまいります。「2020ビジネス推進室」がプロジェクトを統括し、大会における大型映像・音響(PA)サービスや、競技施設等への映像・音響設備の販売を目指します。これまで培ってきたものづくり力や技術力、信頼のブランドを糧に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に貢献することで、グローバルブランド化への足がかりをつかんでまいります。

 

② 業界トップの維持・シェア向上

高付加価値でオンリーワンの製品・商品、技術を追求することにより事業基盤を盤石なものとし、新たなお客様価値創造につなげてまいります。音響、映像、照明に関連する隣接分野で多角化を進めるとともに、事業間シナジーの最大化を目指します。その一環として拠点を統合し、営業、物流、スタッフ機能、ITの最適化を図ります。

 

③ ものづくり事業の強化

研究開発体制を強化し、新技術を導入した高画質・高信頼性のLEDディスプレイ・システムの開発、音の「可視化」「予測」「識別」に関する新製品・サービスの開発に取り組みます。強みを活かした特長あるものづくりにより差別化されたポジションを獲得し、確固たるブランドを育成してまいります。

 

④ グローバル展開の強化

日本、アジア、北米、欧州の世界4極体制の確立に取り組みます。米国子会社は基礎固めに軸足を置き、海外拠点間の連携・協業も促進しながら有機的成長を目指します。併せて海外同業他社のM&Aを実施し、海外売上高比率の向上を図ってまいります。

 

⑤ 新規事業の開発

照明分野を音響、映像に次ぐ柱へと育成するとともに、ライブハウス運営事業の強化を図ってまいります。また、新たな成長機会を創造する専門部署「未来事業戦略部」が中心となり、新規事業開拓、イノベーション活動を推進し、中長期でのグループ価値向上を目指します。

 

(5) 会社の支配に関する基本方針

① 基本方針の内容

当社は、「創造と革新」を経営理念に掲げ、音と映像の事業を基軸としたプロ用AV&ITのトータル・ソリューション企業として、各事業部間及び子会社との相乗効果を高めるとともに、時代の変化を先取りして創造性を最大限に発揮できる体制を企業グループ全体で共有しながら、日々の改善・改革を実行し、事業の継続的な発展により、企業価値の最大化を目指してまいります。

当社は、顧客のニーズに、長年の実績により積み上げてきたノウハウや技術力に裏打ちされた、信頼性の高い、安全で高品質の製品・商品・サービスを適正な価格で提供してまいります。

事業を拡大していくことで株主の皆様をはじめとしたすべてのステークホルダー(利害関係者)に満足していただくことが最善であるとの考えから、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に向けて法令等を遵守しながら利潤を追求してまいりますが、社会への貢献や環境への配慮も重要なファクターと考えております。

当社では、以上の経営方針を支持する者が「会社の財務及び事業の方針を決定する者」であることが望ましいと考えております。

 

② 基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は上記①の方針を実現するため、企業グループとして、組織体制の見直しや施策の実施等に加え積極的なIR活動と適時適切な情報開示を行うことで、透明性の確保された質の高い企業グループ体制を構築することを目指し、平成28年3月期から平成30年3月期まで中期経営計画「ビジョン 300」に、平成31年3月期より中期経営計画「ビジョン 2020」に取り組んでおります。

 

③ 不適切な支配の防止のための取組み

当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。

しかし、株式の大規模買付行為の中には、その目的等から、企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、対象会社に、当該買収に対する代替案を提示するために合理的に必要とされる情報を十分に提供することなく行われるもの、買収の条件等(対価・種類、買付けの時期、買付けの方法等)が対象会社の有する本来の企業価値・株主共同の利益に照らして不十分または不適当なもの、対象会社の持続的な企業価値増大のために必要不可欠な従業員、顧客を含む取引先、債権者などのステークホルダーとの関係を破壊し、企業価値・株主共同の利益に反する重大なおそれをもたらすもの等が含まれていることも想定されます。

また、当社は創業者及びその親族等の株主が発行済株式数の約44%を保有しておりますが、株主個々の事情による株式の譲渡や、相続等の処分によって持株比率が低下する可能性も否定できないことから、今後、当社株式に対する大規模な買付がなされる可能性を有するものと考えております。

さらに上記①の方針により、安定的かつ持続的な企業価値の向上を目指す当社の経営にあたっては、幅広いノウハウと豊富な経験、並びに顧客・従業員及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠と考えております。これらに関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる企業価値を適正に判断することはできません。当社は、当社株式の適正な価値を株主の皆様や投資家の皆様にご理解いただくようなIR活動を目指しておりますものの、突然大規模買付行為がなされたときに、大規模買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかを株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、大規模買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠であり、さらに当社株式をそのまま継続的に保有することを考える株主の皆様にとっても、大規模買付行為が当社に与える影響や、当社の従業員、関係会社、顧客及び取引先等のステークホルダーとの関係についての方針を含む、大規模買付者が考える当社の経営に参画したときの経営方針や事業計画の内容等は、その継続保有を検討するうえで重要な判断材料であります。同様に、当社取締役会が当該大規模買付行為についてどのような意見を有しているのかも、当社株主の皆様にとっては重要な判断材料となると考えます。

これらを考慮し、当社取締役会は、大規模買付行為に際しては、大規模買付者から事前に、株主の皆様の判断のために必要かつ十分な大規模買付行為に関する情報が提供されるべきである、という結論に至りました。当社取締役会は、かかる情報が提供された後、大規模買付行為に対する当社取締役会としての意見の検討を速やかに開始し、独立の外部専門家等の助言を受けながら慎重に検討したうえで意見を形成し公表いたします。さらに、必要と認めれば、大規模買付者の提案の改善についての交渉や当社取締役会としての株主の皆様に対する代替案の提示も行います。かかるプロセスを経ることにより、当社株主の皆様は、当社取締役会の意見を参考にしつつ、大規模買付者の提案と(代替案が提示された場合には)その代替案を検討することが可能となり、最終的な応否を適切に決定する機会を与えられることとなります。そこで、平成18年5月29日開催の当社取締役会において、大規模買付行為が、上記の見解を具体化した一定の合理的なルールに従って行われることが、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致すると考え、「大規模買付行為への対応方針」(以下、「本対応方針」といいます。)の導入を決議し、平成26年6月24日開催の取締役会において、内容を一部変更のうえ、更新いたしました。本対応方針の有効期間は、毎年の当社定時株主総会終了後、最初に開催される当社取締役会の時までとしております。

 

本対応方針の詳細につきましては、当社ホームページに記載しております、平成29年6月23日付プレスリリース「大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の継続について」をご覧ください。

( http://www.hibino.co.jp/gmc/ir/news.html )

 

④ 上記の取組みについての取締役会の判断

  当社取締役会は、上記③の取組みが上記①の基本方針に沿って策定され、また大規模買付行為が一定の合理的なルールに従って行われることが、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための取組みであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えます。

  また、当社取締役会は、大規模買付行為に係る対応方針を適正に運用し、取締役会によって恣意的な判断がされることを防止するため、特別委員会規程を採択するとともに、特別委員会を設置し、大規模買付行為に対する対抗措置をとる場合には特別委員会の勧告を最大限尊重することとしており、取締役の地位の維持を目的とするものではありません。

 

 (ご参考)

  本対応方針については、平成30年4月25日開催の取締役会において、同日付プレスリリースに記載のとおり、有効期間満了をもって、本対応方針を継続せず廃止することを決議いたしました。したがいまして、本対応方針は、平成30年6月22日開催の当社第55回定時株主総会終了後最初に開催された取締役会終了のときをもって廃止となっております。

 

2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクには該当しない事項についても、投資判断上あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に対応しております。

 また、当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の予防に努めるとともに、万一発生した場合には、速やかに対応策を講じる所存でありますが、本株式に関する投資判断は本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行う必要があります。

 なお、将来に関する部分の記載は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 景気動向や企業イベントについて

 企業の販売促進活動やその他のイベントは、企業の広告宣伝費支出の増減により開催数や規模が変動する傾向にあり、企業は景況に応じて広告宣伝費を調整するため、景気動向に影響を受けやすい性格を有しております。また、企業イベントの開催時期も主催者となる顧客企業の都合等により左右される傾向があります。

 景気動向や企業イベントの開催状況による影響を軽減するため、広範囲の業種にわたる顧客基盤の構築等を図る所存でありますが、その対応が十分ではない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(2) アーティストの活動について

 コンサート市場は、もともと景気変動に左右されにくい性格を有しておりますが、一方で、当該市場はスーパースターの出現や集客力のある人気アーティストのコンサート活動の有無に左右されます。また、アーティストの傷病や不測の事態等によりコンサート活動が休止される場合や、アルバム制作等の都合でコンサート活動のスケジュールに変更が生じる場合等があります。

 そのため、年間を通して多数のアーティストのコンサート案件を手掛けること等により業績の平準化を図っておりますが、その対応が十分ではない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(3) 自然災害等の突発的事象の発生について

 国内や海外において自然災害等の突発的事象が発生した場合、イベントやコンサートの開催状況に影響が生じることがあります。このような場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) 検収時期の変動による影響について

 機器販売やシステム工事等の一部において、案件の売上計上時期が、顧客の多くで年度末となる3月頃に集中する傾向にあります。また、LEDディスプレイ・システムの販売や音響・映像のシステム工事等の一部には、1案件あたりの金額が高額となる大型案件があります。

 リスク軽減に向けて、製造や工事の進捗管理を慎重に行い、計画通りに納入できるように努めておりますが、顧客の都合によるシステムや仕様の変更等により、予定していた検収時期が遅れた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(5) 為替変動について

 事業のグローバル化を推進している当社グループにおいて、海外企業とは売上や仕入その他で取引高が増加の傾向にあります。円建て等特定通貨による取引の交渉を進めてはいるものの、取引先企業の現地通貨による決済となる状況も多くあって、外貨建て取引においては為替変動の影響を受けます。
 このため、為替予約を行う等、為替変動によるリスクをヘッジするようにしておりますが、その対応が十分ではない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(6) 業界取引慣行について

 展示会やイベント、コンサート等においては、企画を立案後、制作等のいわゆる準備段階に入ってからも主催者や顧客、アーティスト等から仕様変更や追加発注の要請があり、受注金額が役務提供時までに確定しないケースがあります。また、当社グループが属する業界の一部では、慣習として契約書を締結しないまま取引をするケースがあります。このため、注文書・発注確認書の授受や請求受領書の回収を徹底して行う等、トラブルを未然に回避するための施策を講じておりますが、不測の事態や紛争が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(7) 海外ブランド音響製品の輸入代理店契約について

 当社グループは、海外メーカーと輸入代理店契約を締結して国内における輸入販売権を取得しております。これらの契約内容はメーカーごとに異なりますが、メーカーとの間で最低仕入額を設けるケースが多くなっており輸入実績がメーカーの希望する金額を下回った場合は次回の契約に影響が及ぶ可能性があります。

 当社グループは、メーカーに対して多くの要望や指摘事項を伝えておりますが、商品の開発・生産等に関しては、メーカーの事情に影響されるため、新商品の発表や商品供給に対する大幅な遅延や、メーカーの商品戦略に当社グループが考えているものと大きな乖離が発生する可能性があります。

 さらに、当社グループは著名なブランドだけではなく、まだ国内での知名度は高くなくても優秀であると当社グループが見極めたブランドの輸入代理店契約締結を推進し、優れた商品を直輸入販売することで業績拡大に努めておりますが、買収・統合等によりメーカー側の経営方針等が転換した場合、代理店が変更される可能性があります。

 以上の状況を踏まえると、多数の優秀なブランドの輸入販売権を確保できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(8) 研究開発について

 当社グループは、新しい製品や技術・サービスの開発のために、研究開発を積極的に推進するとともに最新の技術情報や業界動向・顧客ニーズ等の把握に努めております。しかし、技術革新等により製品やサービスに求められる品質や機能が急速に高度化した場合、開発期間が長期化する可能性があります。また、長期に亘る開発投資にもかかわらず、投資額に見合うだけの十分な利益を確保することができない可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(9) 知的財産権(産業財産権、著作権その他)について

 当社グループは、事業の優位性を確保するため、製品・技術、ノウハウ及び製品等の名称等について、必要に応じて特許や商標等の産業財産権取得手続きを行うほか、著作権その他の知的財産権を保護することだけでなく、第三者が所有している知的財産権を侵害することのないように努めております。しかしながら、産業財産権では必ずしもすべての権利を取得できるとは限らず、場合によっては、他社によって先に権利が取得される可能性があります。

 また、現在または今後販売する製品・サービス等において、第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確・適切に判断できないことにより、当該第三者から損害賠償等の訴えを起こされる可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態、経営成績及び信用に影響が及ぶ可能性があります。

 

(10) 製品の欠陥について

 製品の品質確保については、ISO9001等所定の品質基準に基づき、細心の注意を払っておりますが、すべての製品に欠陥が発生しないという保証はありません。また、欠陥に起因する損害(間接損害も含む)に対して、製造物責任保険に加入しておりますが、万が一、欠陥が発生した場合、その保険で補償されない賠償責任を負う可能性があります。さらに、クレームに対する処理並びに製品の回収及び交換による多大な費用の支出が生じる可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態、経営成績及び信用に影響が及ぶ可能性があります。

 

(11) 製造体制について

 製品の製造においては、高度なデジタル処理技術を有した製造技術者や生産施設を必要としますが、製品の製造設備を自社で保有しないで製造を外部に委託するファブレス方式を採用しております。

 また、当社グループは、ISO9001を取得し製品の品質や生産工程を管理しております。しかし、製造委託先の経営状態、供給体制、品質保持力等に問題が発生した場合に、製造に支障をきたし、予定する納入時期に製品を出荷することが困難となる場合や、製造活動において追加的なコストが発生する場合があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(12) 設備投資と保有機材の陳腐化について

 コンサート音響やイベント映像の業界においては、最新鋭かつ大量の機材を保有して他社との差別化を図る必要があるため、機材投資を欠かすことはできません。適時適切に機材投資を行っておりますが、投資額に見合うだけの十分な利益を確保することができない場合や急速な技術革新により保有機材が陳腐化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(13) 人材の確保・育成について

 音響・映像機器のオペレート、システム設計、メンテナンスにおいては、専門的な知識や才能、ノウハウが要求されますが、当社グループには顧客やアーティストから特別に指名を受けるオペレーター等が多数在籍しております。しかし、人材の育成には時間を要することから、人材の流出があった場合や人材の確保及び育成ができなかった場合、当社グループの財政状態や経営成績及び将来の成長に影響を与える可能性があります。

 また、人材派遣業務においては、顧客の要望に応じた人材を確保し派遣することが重要となりますが、特に音響・映像業界においては専門性の高い人材の派遣が求められるため、人材の確保に努めておりますが、適時に適応した人材を確保できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(14) 設計・施工、機材運用業務における品質・安全性について

 当社グループでは、設計・施工及び機材運用業務における品質向上・安全性確保には万全を期しておりますが、万一、重大な瑕疵があった場合や、人身・施工物等に関わる重大な事故が発生した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及び信用に影響が及ぶ可能性があります。

 

(15) 情報管理について

 当社グループの役社員は、職務上取引先企業の情報や個人情報を入手することがあります。また、人材派遣業務においては、登録スタッフの個人情報を知りうる立場にあります。このため、当社グループでは、社内情報を含めたこれらの情報の機密保持に細心の注意を払っており、個人情報保護においてはプライバシーマークの付与認定を受ける等、情報管理全般におきまして最大限の対策を講じておりますが、万が一、情報が外部に流出した場合には、イメージダウン、信用失墜につながることや損害賠償責任が生じることもあり、当社グループの財政状態、経営成績及び信用に影響が及ぶ可能性があります。

 

(16) 法的規制について

 当社グループは、事業活動を行う上で、建設業法、製造物責任法、電気用品安全法、下請法等さまざまな法規制の適用を受けております。今後、法律の改廃、法的規制の新設、適用基準の変更等があった場合、また、何らかの事情により法律に抵触する事態が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績及び信用に影響が及ぶ可能性があります。

 

(17) 財務制限条項について

 貸出コミットメント契約の締結につきましては以下の財務制限条項が付されており、これに抵触した場合、借入先の請求に基づき、借入金を一括返済することがあり(複数ある場合は、条件の厳しい方を記載しております。)、当社グループの財政状態、経営成績及び信用に影響が及ぶ可能性があります。

 ①各年度及び第2四半期の決算期末日において、貸借対照表(連結及び個別)における純資産の部の金額を、前年度決算期末日における純資産の部の合計額の80%以上に維持すること。

 ②各年度及び第2四半期の決算期末日における、損益計算書(連結及び個別)の営業損益及び経常損益においてそれぞれ損失を計上しないこと。

 なお、当連結会計年度末において財務制限条項に抵触しておりません。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

(1) 財政状態

当連結会計年度末の資産につきましては、24,834百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,403百万円増加しました。これは受取手形及び売掛金並びに機械装置及び運搬具が増加したことが主な要因であります。

負債合計につきましては、15,573百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,729百万円増加しました。これは支払手形及び買掛金並びに短期借入金が増加したことが主な要因であります。

純資産合計につきましては、9,260百万円となり、前連結会計年度末と比べ673百万円増加しました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の利益剰余金への計上が主な要因であります。

 

(2) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出や設備投資が堅調に推移する中、企業収益及び雇用・所得環境が改善したことから、緩やかな景気回復が続きました。一方で、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響が懸念され、先行きは依然として不透明な状況にあります。

このような状況のもと当社グループ(当社と連結子会社14社)は、3ヵ年の中期経営計画「ビジョン300」(2016年3月期~2018年3月期)の最終年度として、基本方針に沿った施策を確実に実行いたしました。

日本、アジア、北米、欧州でのワールドワイドな事業展開を目指す「世界4極体制」の構築に向け、第1四半期にはアメリカ・カリフォルニア州に「Hibino USA, Inc.」及び「H&X Technologies, Inc.」の2社を設立し、第4四半期にはタイに「NOE Asia Pacific Company Limited」を設立いたしました。

当連結会計年度は、特定ラジオマイクの周波数移行に伴う特需の剥落がありましたが、前第3四半期に連結子会社としたヒビノアークス株式会社が通年で寄与したこと、2020年に向けた設備投資の拡大や底堅いコンサート・イベント需要を背景にすべての事業が堅調に推移したことから、売上高は前連結会計年度を上回りました。一方、営業利益は、利益貢献度の高い特需売上高が減少したこと、一部の連結子会社で損失を計上したこと等により前連結会計年度を下回りました。経常利益は、固定資産受贈益の増加等により、営業利益に比べ減少幅が抑えられました。

これらの結果、売上高29,732百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益1,073百万円(同46.6%減)、経常利益1,713百万円(同20.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,038百万円(同30.8%減)となりました。

これまで当社グループは、中期経営計画「ビジョン300」に基づき、事業領域の拡大とグループシナジーの創出により強い事業構造の構築を目指す「ハニカム型経営」を実行いたしました。M&Aを積極的に活用しながら、①業界トップの維持・シェア向上、②ものづくり事業の強化、③グローバル展開の強化、④新規事業の開発という4つの経営課題に取り組みました。

当期間において、新たに3社(日本音響エンジニアリング株式会社、株式会社エレクトリ、ヒビノアークス株式会社)をM&Aにより取得し経営基盤の強化を図るとともに、アメリカに子会社を設立するなど、海外進出も積極的に推し進めました。また、特定ラジオマイクの周波数移行に伴う特需を確実に取り込み、需要が集中した2016年3月期は、数値目標を大幅に上回る過去最高業績を達成いたしました。しかしながら、需要が計画初年度に集中した結果、最終年度は数値目標として掲げた売上高300億円、経常利益18億円に対してわずかに未達となりました。

中期経営計画「ビジョン300」における4つの経営課題は中長期的に取り組むテーマであることから、次期中期経営計画に継承し前へ進めてまいります。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

[音響機器販売・施工事業]

音響機器販売・施工事業は、施工業務を行うヒビノアークス株式会社の業績が通年で寄与したものの、特需剥落の影響が大きく、前連結会計年度と比べ減収減益となりました。

機器販売業務においては、設備市場、放送局市場の設備投資意欲が旺盛であるものの、一部子会社において納期が先送りとなった案件が多発し苦戦を強いられました。

施工業務においては、放送局、スタジオ、ホール等の大型案件に恵まれ、好調に推移いたしました。

これらの結果、売上高は16,914百万円(前年同期比0.2%減)、セグメント利益は900百万円(同49.6%減)となりました。

 

[映像製品の開発・製造・販売事業]

映像製品の開発・製造・販売事業は、東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う設備投資の拡大やインバウンド需要の高まり、都市圏の再開発事業の増加等を背景に、大型映像装置の新設・リニューアルに向けた引き合いが増加しております。放送局へ超高精細LEDディスプレイ・システムを納入したほか、著名なランドマーク施設、水族館等のレジャースポット、スポーツ競技施設等への納入が続き、売上高及び利益は前連結会計年度を上回りました。

これらの結果、売上高は1,420百万円(前年同期比26.1%増)、セグメント利益は65百万円(同279.9%増)となりました。

 

[コンサート・イベント事業]

コンサート・イベント事業は、主軸であるコンサート市場において前連結会計年度ほどの伸長は見られなかったものの、安定的に受注を確保いたしました。また、企業イベント、コンベンション市場が好調に推移したことや、ピョンチャンオリンピック・パラリンピック関連イベントを獲得したことから、売上高は前連結会計年度を上回りました。利益については、アメリカ子会社2社の立ち上げ期における損失があり、前連結会計年度実績に届きませんでした。

これらの結果、売上高は10,876百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント利益は1,163百万円(同6.8%減)となりました。

 

[その他の事業]

その他の事業は、業務用照明機器の販売、システム設計・施工・メンテナンスを行っております。

売上高は520百万円(前年同期比20.3%増)、セグメント利益は27百万円(同120.6%増)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度に比べ203百万円増加し、2,604百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動の結果得られた資金は2,868百万円(前年同期比32.0%減)となりました。
  資金の主な増加要因としては、仕入債務の増加額937百万円、税金等調整前当期純利益1,713百万円の計上及び減価償却費2,131百万円であります。また、主な減少要因としては、売上債権の増加額859百万円及びたな卸資産の増加額249百万円及び固定資産受贈益の504百万円の計上であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  投資活動の結果使用した資金は3,040百万円(前年同期比42.9%増)となりました。
  資金の主な減少要因としては、有形固定資産の取得による支出3,102百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動の結果得られた資金は393百万円(前年同期は2,433百万円の資金使用)となりました。
  資金の主な増加要因としては、短期借入金の純増額1,922百万円及び長期借入れによる収入200百万円であります。また、主な減少要因としては、長期借入金の返済による支出1,144百万円、配当金の支払額300百万円及びリース債務の返済による支出351百万円であります。

 

生産、受注及び販売の実績

    (1) 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

音響機器販売・施工事業

         (千円)

4,687,191

179.9

映像製品の開発・製造・販売事業

          (千円)

82,729

16.4

合計          (千円)

4,769,921

153.4

 (注)1.音響機器販売・施工事業の金額は、一部の国内連結子会社における当期完成工事高を記載しております。

2.映像製品の開発・製造・販売事業の金額は、製造原価によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

音響機器販売・施工事業

6,132,908

218.0

3,962,499

105.2

映像製品の開発・製造・販売事業

858,786

79.1

786,912

399.8

合計

6,991,695

179.3

4,749,412

119.8

 (注)1.音響機器販売・施工事業は、一部の国内連結子会社における建設工事に限定しております。

2.映像製品の開発・製造・販売事業の受注実績は、特注品を対象にしております。

 

(3) 商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

音響機器販売・施工事業

         (千円)

4,479,043

97.7

映像製品の開発・製造・販売事業

                  (千円)

393,526

121.3

その他の事業   (千円)

337,377

120.0

合計          (千円)

5,209,946

100.4

 (注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

音響機器販売・施工事業

         (千円)

16,914,369

99.8

映像製品の開発・製造・販売事業

                  (千円)

1,420,535

126.1

コンサート・イベント事業

                   (千円)

10,876,838

102.3

その他の事業   (千円)

520,691

120.3

合計        (千円)

29,732,434

102.1

 (注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において分析、判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして経営陣は、資産・負債及び収益・費用の計上、偶発債務等の開示に関連した種々の見積りと仮定を行っております。これら見積りと仮定につきましては過去の実績や状況を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。

 

① 貸倒引当金

     当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の特定債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。取引先の財政状況が悪化しその支払い能力が低下した場合、追加の引当が必要になる場合があります。

② 繰延税金資産

     当社グループは、将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高い継続的なタックス・プランニングの検討に基づいて繰延税金資産を計上しておりますが、当該資産の全部または一部について、将来、回収できないと判断した場合、当該判断を行った会計年度において繰延税金資産の調整額を税金費用として計上する場合があります。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高及び売上総利益

当連結会計年度は、2020年に向けた設備投資や旺盛なコンサート・イベント需要を背景とした良好な経営環境
の中、新規連結子会社の寄与もあり、計画を上回って推移いたしました。しかしながら、電波法改正による特定
ラジオマイクの周波数移行の契約はすでに99%が完了し特需がピークアウトしたことから、売上高は前年同期実
績に及びませんでした。

 これらの結果、売上高は29,732百万円(前年同期比2.1%増)、売上総利益は9,945百万円(同0.1%増)となりました。

② 営業損益、経常損益

利益につきましては、利益貢献度の高かった特需の減少、連結子会社増加に伴う販売費及び一般管理費の増加
等により前年同期を下回りました。

 これらの結果、営業利益は1,073百万円(前年同期比46.6%減)、経常利益は1,713百万円(同20.7%減)となりました。

③ 特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益

  法人税、住民税及び事業税が734百万円、法人税等調整額が△59百万円となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,038百万円(同30.8%減)となりました。

 

(3) 経営成績等に重要な影響を与える要因について

 経営成績等に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に詳述したとおりであります。

 

(4) 経営戦略の現状と見通し

 経営戦略の現状と見通しは、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に詳述したとおりであります。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フロー

  当社グループのキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フローの状況」に詳述したとおりであります。

 

② 資金需要

 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資資金と運転資金であります。設備(機材)投資資金は、最新鋭かつ大量の機材を保有し他社との差別化を図るために欠かすことの出来ないものです。また運転資金としては、売上債権の入金時期と仕入債務の支払時期に差異が出るため、一定の資金を常に保有しておく必要があります。

 

③ 財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備投資資金等について、必要に応じて借入による資金調達を行っております。借入金につきましては貸出コミットメント契約を締結し機動的な調達を行なっております。

 なお、貸出コミットメント契約の締結につきましては以下の財務制限条項が付されており、これに抵触した場合、借入先の請求に基づき、借入金を一括返済することがあり(複数ある場合は、条件の厳しい方を記載しております。)、当社グループの財政状態、経営成績及び信用に影響が及ぶ可能性があります。

  ①各年度及び第2四半期の決算期末日において、貸借対照表(連結及び個別)における純資産の部の金額を、前年度決算期末日における純資産の部の合計額の80%以上に維持すること。

 ②各年度及び第2四半期の決算期末日における、損益計算書(連結及び個別)の営業損益及び経常損益においてそれぞれ損失を計上しないこと。

 なお、当連結会計年度末において財務制限条項に抵触しておりません。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループを取り巻く経営環境は、技術革新や社会インフラ整備の進行により日々変化し続けております。

  当社グループの経営陣は、当社グループを「仕事にこだわりを持つ、技術力を背景にした信頼度の高いプロ集団」と位置づけ、グループ全体でヒビノブランドの知名度拡大・浸透を図りながら、プロ用AV&IT業界の牽引役になれるよう法令等の遵守のもと改善・改革を推し進め、時代の変化を先取りして創造性を十二分に発揮することで事業を継続的に発展させ、企業価値の最大化を目指してまいります。

  とりわけ、音響機器販売・施工事業においては、すでに品質の良さを認知されている著名なブランドだけでなく、国内での知名度は高くなくても当社グループが品質等に関して優秀であると見極めたブランドについても輸入販売権を確保することで、より一層の業績拡大を図ってまいります。

 LEDディスプレイ・システムを中心とした映像製品の開発・製造・販売事業においては、高品質・高精彩によって世界的な評価を得ている当社製LEDディスプレイ・システムの性能をさらに高めることやコンサート・イベント事業との連携を強化すること等により、事業基盤を拡充してまいります。また、さらなる「ものづくり」事業の強化に向けて、LED関連のオリジナル製品や、市場ニーズを先取りした製品の研究開発に注力するとともに、製造面で一層のコストダウンを図り収益性を高めてまいります。

 さらにM&Aや業務提携による事業分野の拡大を進めるとともに、グループ全体の連携、共同事業の拡大、業務の効率化にも努めてまいります。

 グループ経営に関しては、引き続き内部統制体制を強化しつつ、リスク管理の徹底、公正な経営の推進ならびに透明性の確保によりコーポレート・ガバナンスの充実を図ってまいります。

4【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動は、映像製品の開発・製造・販売事業において進められているもので、当社グループの持続的な成長の牽引力となるよう、世界最高水準の高精彩LEDディスプレイ・システム「ChromaLED(クロマレッド)」のラインアップの充実に向けた研究開発及び全天候対応のデジタルサイネージ戦略モデルであるLEDディスプレイ・システム「Chromawall(クロマウォール)」の開発を中心に取り組んでおります。

 

  当社グループは、レンタルシステムと常設型システムに分けて研究開発をしております。

(1)レンタルシステム

 当社製LEDディスプレイ・システムを多数採用してクライアント等から好評を博しているコンサート・イベント事業は、当該システムの広告塔にしてかつ最大のユーザーでもあることから、事業部の枠を超えた厳しい要求や意見が非常に有効な助言となって製品開発はもちろん、効率的な研究開発の一助となっております。

  (2) 常設型システム

  あらゆる設置条件に最適な提案が行えるトータル・ソリューションシステムと同時に軽量、シンプルかつ堅牢で厳しい環境下においても耐久性に優れた全天候対応型構造を研究開発しております。

 

 当連結会計年度における研究開発費の総額は342百万円となっております。なお、当社グループの行っている研究開発活動は、概ね各セグメントに共通するものであり、セグメントに関連づけての記載は行っておりません。

 

 現在の主な研究開発テーマは、以下のとおりであります。

(1)より高精彩な、より臨場感あふれる「空間の演出に相応しい」LED表示装置

(2)高精彩(色調補正・輝度補正)の最適化

(3)LED表示装置用の映像信号変換装置及びLEDプロセッサーの操作性・利便性の向上

(4)現状の色再現性を超える次世代向けLED表示装置

(5)LEDを使用した表示装置以外の応用製品

 

(注) LED(エルイーディー): Light Emitting Diode(発光ダイオード)

   デジタルサイネージ:  Digital Signage(屋外用電子広告システム)

   プロセッサー: Processor(映像信号制御装置)