(1)業績
当社が属するインターネットビジネス業界は、引き続き著しいスピードで変化を遂げております。平成27年版情報通信白書にあるように、平成26年末のインターネットの人口普及率は8割に及んでおります。そのうちスマートフォンを使用してインターネットを利用する人の割合が全体の47.1%を占め、スマートフォンはパソコンと並ぶインターネットデバイスとなっております。その急速な普及スピードと機材の性能向上とが相俟って、ソーシャルメディアを中心としたスマートフォン向け新サービスが次々と創出され、市場の拡大と、それにともなう競争の激化が続いています。
こうした環境下、当社グループは、スマートフォン向けサービスを軸に、既存サービスの拡充および新規サービスの開発に注力しています。主力事業のソーシャルゲーム事業では、他社配信アニメ版権ゲームや、自社オリジナルゲームなどの既存ゲームの運用に注力するとともに、第2四半期に打ち出した他社版権ゲームを主軸に据えた成長戦略に基づき、新たな他社版権ゲームの開発に取り組んでいます。ソーシャルラーニング事業では、既存サービス「えいぽんたん!」の運用に注力するとともに、新サービス「きこえ~ご」の市場への浸透に向けた施策を展開し、事業拡大と収益性の向上に取り組みました。広告メディア事業では、第2四半期に、従来の動画リワード広告「poncan」を刷新した新サービス「DreeVee」が順調な立ち上がりをみせ、新規顧客の開拓に向け営業力強化するなど、スマートフォン向けサービスの需要拡大への対応力の向上に努めました。
しかしながら、ソーシャルラーニング事業と広告メディア事業は事業開発段階にあり、主力のソーシャルゲーム事業でも、他社配信アニメ版権ゲームなど既存ゲームの収益寄与はあったものの、第1四半期にリリースしたオリジナルゲーム「崖っぷちバスターズ」が、リリース直後から想定を下回る推移となり、初期改修後も収益性の改善に期待できなかったことから、前述の戦略実行にともなうアプリポートフォリオ見直しにより開発が中止となったオリジナルゲーム2本とともに、第3四半期における減損処理を決定し、特別損失を計上しました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は6,534,377千円(前年同期比10.5%減)となりました。利益面につきましては、営業損失206,061千円(前年同期は営業利益301,168千円)、経常損失217,967千円(前年同期は経常利益278,763千円)、親会社株主に帰属する当期純損失537,978千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益17,761千円)となりました。
①コンテンツサービス
ソーシャルゲーム事業では、ユーザーの支持を集めた他社配信アニメ版権ゲームが、業績へ安定的に寄与し、オリジナルゲーム「フルボッコヒーローズ」も他社コンテンツをゲーム内のキャラクターやモチーフとして用いるコラボレーションキャンペーンを継続的に展開し、支持ユーザー数を拡げました。また、中核ユーザーに焦点をあてた運用・サポートに注力した「ちょこっとファーム」と「陰陽師」も、リリースからの経年にもかかわらず、売上水準を維持し、収益に寄与しました。しかしながら、第1四半期にリリースしたオリジナルゲーム「崖っぷちバスターズ」が、リリース直後から想定を下回る推移となり、初期改修後も収益性改善に期待できなかったことから、前述の戦略転換にともなうアプリポートフォリオ見直しにより開発が中止となったオリジナルゲーム2本とともに、第3四半期における減損処理を決定し、特別損失を計上いたしました。
ソーシャルラーニング事業では、英語学習アプリ「えいぽんたん!」の運用効率性の向上に取り組んだほか、学生向け定額制サービスを開始するなど、特徴である高い学習効果と継続性を前面に押し出し、サービスの拡大と収益性の向上に注力しました。また、第2四半期には新たな英語学習アプリ「きこえ~ご」をリリースし、市場における認知の拡大に取り組みました。
以上の結果、セグメント売上高は5,824,908千円(前年同期比9.3%減)、セグメント利益321,196千円(前年同期比58.1%減)となりました。
②広告メディアサービス
広告事業ではリワード広告HeatAppRewardの運用に注力するとともに、第2四半期に旧来の動画リワード広告「poncan」を刷新し、新サービス「DreeVee」としてサービス提供を開始いたしました。動画掲載方法の多様化により、より多くの業種へサービスの提供が可能となったことから、営業力を強化し新たな業種の顧客開拓に注力しました。メディア領域では、無料ミュージックアプリ「DropMusic」の運用のほか、将来の主力事業となることを目指した、新規サービスの開発にも取り組みました。
しかしながら、両事業ともに引き続き事業開発段階にあることから、セグメント売上高は873,292千円(前年同期比3.2%減)、セグメント損失は490,246千円(前年同期はセグメント損失453,250千円)となりました。なお、当セグメント損失には上記の試作段階のサービスに係る営業損失126,336千円を含めております。
今後につきましては、引き続きスマートフォンの普及が拡大し、スマートフォン向けコンテンツ市場における競争の激化が予想されます。そうした環境下、当社グループは市場の急速な変化に対応し、多様化するユーザニーズを捉えたアプリおよびサービスの開発に努めるとともに、既存サービスの運用、新規事業開発の両面において、各事業領域間の連携を促進し、それぞれの有する強みを融合させることでシナジーを高め、事業の拡大に引き続き注力してまいります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,068,905千円減少し、1,206,906千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは54,173千円の収入となりました。主な要因は税金等調整前当期純損失の計上額577,144千円、減価償却費の計上額460,290千円、減損損失の計上額359,176千円、未払消費税等の減少額169,498千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは548,747千円の支出となりました。主な要因は無形固定資産の取得による支出515,861千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは574,229千円の支出となりました。主な要因は長期借入金による収入250,000千円、長期借入金の返済による支出566,662千円、社債の償還による支出275,000千円であります。
(1)生産実績
当社では生産業務は行っておりませんので、該当事項はありません。
(2)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|
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仕入高 |
前年同期比(%) |
|
|
コンテンツサービス(千円) |
- |
- |
|
広告メディアサービス(千円) |
434,275 |
80.4 |
|
合計(千円) |
434,275 |
80.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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受注高 |
前年同期比(%) |
受注残高 |
前年同期比(%) |
|
|
コンテンツサービス(千円) |
5,824,908 |
90.7 |
- |
- |
|
広告メディアサービス(千円) |
709,469 |
80.8 |
- |
- |
|
合計(千円) |
6,534,377 |
89.5 |
- |
- |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
コンテンツサービス(千円) |
5,824,908 |
90.7 |
|
広告メディアサービス(千円) |
709,469 |
80.8 |
|
合計(千円) |
6,534,377 |
89.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
||
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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|
㈱バンダイナムコエンターテインメント |
2,582,587 |
35.4 |
2,917,909 |
44.7 |
|
Google Inc. |
398,779 |
5.5 |
862,529 |
13.2 |
|
グリー ㈱ |
1,192,246 |
16.3 |
593,544 |
9.1 |
|
㈱ミクシィ |
913,754 |
12.5 |
495,174 |
7.6 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループが対処すべき主要な課題は以下のとおりであります。
当社グループが属するインターネット市場は、技術進歩が非常に早く、また市場が拡大する中でサービスも多様化しております。このような状況下においては、既存事業の基盤を強化するとともに新規サービスへも経営資源を集中し、高い利益率を確保することが重要な課題と認識しております。また、一方でコーポレート・ガバナンスの充実も重要な課題であると認識しております。
これらの課題に対処するために、現状下記の事項に取り組んでおります。
(1)ビジネスポートフォリオについて
当社グループは、事業の選択と集中並びに事業間のシナジーの創出を重点的に行い、中期的な収益基盤の強化を目指しております。具体的には、成長著しいソーシャルゲーム市場の拡大に合わせてソーシャルゲームへの投資を強化し、広告サービスとの事業シナジーの最大化を図ってまいります。
(2)組織体制の整備
当社グループにおきましては、今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、今後当社グループの事業拡大に応じた内部管理体制の強化を図るとともに、内部統制報告制度の適用を踏まえ、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。
また、当社グループの成長速度に見合った人材の確保及び育成も重要な課題と認識しており、継続的な採用活動及び研修制度の拡充に取り組んでまいります。
当社グループはインターネット関連技術に基づく事業を展開しており、主な事業はコンテンツサービス及び広告メディアサービスであります。
以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となりうる主な事項を記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、現時点において当社グループが判断したものであります。
①外部環境に関するリスクについて
(イ)事業対象である市場の成長性について
当社グループが展開する事業の多くはソーシャルゲームに関連する事業となっております。ソーシャルゲーム市場は、近年急成長を遂げてまいりました。今後も成長を続けていくものと思われますが、新たな法的規制の導入や通信事業者の動向等により市場の成長が大きく鈍化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、展開する事業の市場が衰退した場合には、新規事業への投資、事業譲渡や撤退等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ロ)技術革新について
当社グループはインターネット関連技術に基づいて事業を展開しておりますが、この分野は、技術革新のスピードやユーザーニーズの変化が速いだけではなく、新技術・新サービスが次々と登場してくることやサービスのライフサイクルが比較的短いことが特徴となっております。当社グループでは、常にこれらに対応し業界内で確固たる地位を維持し、それらに伴うサービスモデルの変更や新機能に対応したサービス等を当社グループのサービスに活用するために、積極的な技術開発を行っております。しかしながら、技術革新等への対応が遅れた場合や予想外に研究開発費等の費用が増大した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ハ)競合について
当社グループは、早期の事業参入による先行者メリットを活かしながら、かつユーザーニーズに合致することを目指したサービスの提供を行っております。
しかしながら、各事業とも参入障壁が低いことから、新規事業者の相次ぐ参入等により、一層の競争の激化が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ニ)法規制について
当社グループは、関連する法規制の遵守は経営上の重要な課題であると認識しており、今後も各種法規制を遵守してまいります。
今後社会情勢の変化によって法規制が改正または強化された場合には、当社グループの事業が制約を受け、ならびに対応及び費用を要することがあり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
②事業運営に関するリスク
(イ)特定取引先への依存について
当社グループのコンテンツサービス事業の多くは、プラットフォーム運営事業者を介して利用者にサービスを提供するため、各社の利用規約及び各社との契約内容を遵守して運営する必要があります。今後、各社の事業方針の変更があった場合や当社グループのコンテンツが各社の要件を満たさないと判断された場合には、対応及び費用を要することがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループがユーザーへ販売したゲーム内のアイテム等の代金は各プラットフォーム事業者を通じて回収されます。各プラットフォーム事業者の事情により、当社グループへの支払いを行うことができなくなった場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ロ)ソーシャルゲームに関する法規制等について
当社グループは、ソーシャルゲームの利用環境向上を推進すべく、プラットフォーム事業者各社及び関連事業者からなる一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会に所属し、法規制及び業界内の各種ガイドラインを順守する方針でございます。現行の法規制の改正または強化もしくは各種ガイドラインの変更が行われた場合、変更への対応にかかる費用発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ハ)サービスの健全性について
当社グループが提供するコンテンツの一部には、性的表現が含まれるものがあります。当社グループでは、コンテンツを配信する前に各プラットフォーム運営事業者の基準や当社グループの基準に照らし、表現の健全性を確保するように努めております。しかしながら、社会情勢の影響等により、基準の解釈が変更、または新たな規制が課された場合には、コンテンツを配信できなくなる場合やその対応及び費用を要する場合があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ニ)著作物を利用したソーシャルゲームについて
当社グループの提供するコンテンツの中には、著作権者から著作物の利用許諾を得て配信しているものがあります。今後も著作権者と良好な関係を維持してまいりますが、著作権者の方針変更等により、当社グループが著作物の利用許諾を得ることができなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ホ)コンピュータシステムのリスクについて
当社グループが利用するシステムの動作不良が生じた場合、当社グループの提供するサービスが中断または停止する可能性があります。当社グループは、品質管理のためサービス提供を開始するまでにチェックリスト等により確認作業を行っていますが、システムの動作不良によりサービスが中断または停止する事態が生じた場合、損害賠償や信用低下等により、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループのサービスはサーバー等を介して提供を行っておりますが、一時的なアクセス集中による負担の増加、自然災害、事故または外部からの不正な侵入等が発生した場合には、サービスの停止が生じる可能性があります。当社グループは、外部からの侵入を防ぐための監視体制の強化、システムの二重化等の対策を行っております。しかしながら、重要なデータが消失または漏洩した場合、もしくはサーバーが利用できなくなった場合には、損害賠償や信用低下等により当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ヘ)新規サービス展開に伴うリスクについて
当社グループは、インターネット関連市場での新規サービスに、積極的に参入することを経営方針としております。当社グループは既存事業の基盤強化を継続的に行いながら、高付加価値のある新規サービスを展開してまいります。
新規事業を開始する際は、当社グループにおいて研究開発及びシステム開発を行う必要があり、当該開発が人員不足等の原因により研究開発に時間を要して対応が遅れた場合や、当初の想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ト)為替リスクについて
当社グループは、ソーシャルゲームサービス事業の一部において海外のプラットフォーム事業者を介して海外のユーザーに提供しております。この場合、当社グループがユーザーへ販売したゲーム内のアイテム等の代金は海外のプラットフォーム事業者を通じて現地の通貨にて回収されます。今後、当初想定した為替レートと実勢レートに著しい乖離が生じた場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③当社グループの運営・管理体制に関するリスクについて
(イ)創業者への依存について
当社グループにおいて、創業者である代表取締役社長内藤裕紀は、当社グループの経営方針及び事業戦略を決定するとともに、ビジネスモデルの構築から事業化に至るまで重要な役割を果たしております。また、今後も当社グループの業務全般においては、同氏の経営手腕に依存する部分が大きいと考えられます。
当社グループでは、取締役会及び経営会議等の重要会議において役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化などにより、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が業務執行を継続することが困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ロ)人材の確保・育成について
当社グループは、今後の事業拡大を進めていくにあたり、優秀な人材を確保するとともに人材育成が重要な課題であると認識しております。このため、採用活動の充実、人材流出の防止、研修体制の充実等に努めておりますが、必要とする人材の確保ができなかった場合や中核となる優秀な人材の流出等が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ハ)自然災害等について
当社グループの本店所在地は東京都にあり、他の地域に拠点を分散しておりません。このため、東京都において大地震、台風等の自然災害や火災等の事象により、業務の遂行が困難となった場合や設備の損壊、電力供給の停止または制限等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
なお、自然災害や火災等によるコンピュータシステムのリスクについては、「②事業運営に関するリスク」の「(ホ)コンピュータシステムのリスクについて」に記載しております。
(ニ)個人情報の保護に関するリスクについて
当社グループでは、一部のサービスにおいてユーザーに個人情報の登録を求めており、当社グループのデータベースサーバーには、メールアドレス等の個人情報がデータとして蓄積されております。また、採用活動の際に応募者の個人情報を受領し、その個人情報を一定期間保管します。これらの情報については、当社グループにおいて「個人情報保護に関する法律」を遵守すべく、当社グループの企業理念及び事業内容にふさわしい自主的なルール並びに体制をもって適正に取り扱うための「個人情報保護方針」を定めております。また、データへのアクセス権限の制限及び外部侵入防止のためのセキュリティ等の採用により当社グループの開発部門を中心に漏洩防止を図っております。しかし、社内管理体制の問題または社外からの侵入等によりこれらのデータが外部に漏洩した場合、損害賠償や信用低下等によって当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ホ)知的財産の管理について
当社グループでは、知的財産の管理において、その取扱いに関する留意事項を文書化した規程を設け、社内のみならず外部委託者にもこれを遵守するよう義務付けております。これまで知的財産権に関しての侵害訴訟等を提起されるような通知を受けておりませんが、第三者の権利を侵害した場合や、今後当社グループの事業分野における第三者の特許権が新たに成立した場合には、損害賠償、使用差止等の請求を受ける可能性があり、この場合には当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの知的財産権が第三者から侵害されないよう保護に努めておりますが、その対応のために多額の費用が発生した場合や、当社グループの知的財産権が第三者の権利侵害から保護されず、当社グループの競争優位性が保持されない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④投資活動並びに事業提携に関するリスクについて
当社グループでは、将来の新規事業分野への参入や事業拡大のため、M&A等の投資活動を行なっております。投資活動により事業規模が拡大した場合には、当社グループの収益構造が変化し、業績や財政状態などに影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが投資した時点に想定した通りに投資先が事業を展開できない場合や、これらの投資活動に伴って取得した出資持分などを含む資産が下落した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このほか、他社との事業提携により、サービスの充実や拡大を行うことがあります。提携先は慎重に選定を行いますが、提携先の何らかの事情により、提携を継続することが困難となった場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ストック・オプションの行使による株式の希薄化について
当社グループは、取締役、監査等委員及び従業員等の長期的な企業価値向上に対する士気を高める目的等のためにストックオプションを付与しております。現在付与されている、または今後付与するストック・オプションの行使が行われた場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、この株式価値の希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
⑥楽天株式会社との関係について
楽天株式会社は、平成28年3月31日現在において、当社の株式を19.24%保有する大株主であり、当社のその他の関係会社に該当します。同社と当社にて合弁会社を設立し、平成26年11月5日よりソーシャルラーニング事業の運営を開始しており、また、同社の執行役員である石川智哉氏が当社の社外取締役を兼務する等、広範囲に亘る友好的な関係にあります。今後においても同社との関係を維持していく所存ではありますが、同社の方針に変更があった場合等には、当社グループの今後の事業展開や資本政策に影響を及ぼす可能性があります。
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相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約日 |
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楽天株式会社 |
日本 |
資本業務提携契約 |
次世代行動ターゲティング広告分野を中心とした業務提携及び楽天を割当先とする第三者割当の実施に関する契約 |
平成20年3月21日 |
当社グループの研究開発活動は、新規事業であるソーシャルゲーム分野を中心に行っております。
当事業年度の研究開発活動は、主にコンテンツサービスであり、ソーシャルゲーム分野における新規ゲームの研究開発を進めております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、254,193千円であります。
当社グループの財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、期末日における資産及び負債、連結会計期間における収益及び費用に影響を及ぼすような仮定や見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、仮定あるいは条件の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。当社グループの連結財務諸表に大きな影響を及ぼす可能性がある重要な会計方針の適用における仮定や見積りには、以下のようなものが考えられます。
(ソフトウエアの会計処理)
当社グループが開発するソフトウエア製品において、開発に要した外注費や労務費等を費用計上せず、投資としてソフトウエア又はソフトウエア仮勘定に計上することがあります。精緻な事業計画に基づき積極的に開発を行っていきますが、ソフトウエア資産の回収可能性については見積り特有の不確実性があるため、追加的な減価償却費又は損失が発生する可能性があります。
(2)当事業年度の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,326,499千円となり、前連結会計年度末に比べ1,159,778千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が1,064,665千円減少したことによるものであります。固定資産は973,547千円となり、前連結会計年度末に比べ220,033千円減少いたしました。これは主にソフトウェア仮勘定が217,826千円、ソフトウェアが62,354千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は3,300,047千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,336,103千円となり、前連結会計年度末に比べ530,276千円減少いたしました。これは主に、1年内償還予定の社債が125,000千円、1年内返済予定の長期借入金が157,136千円、その他に含まれている未払消費税等が169,498千円減少したことによるものであります。固定負債は310,939千円となり、前連結会計年度末に比べ288,727千円減少いたしました。これは主に社債が150,000千円、長期借入金が159,526千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、1,647,043千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,653,004千円となり、前連結会計年度末に比べ560,808千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失537,978千円によるものであります。
この結果、自己資本比率は42.1%(前連結会計年度末は40.7%)となりました。
(3)当事業年度の経営成績の分析
①営業損益
当連結会計年度における売上高は、6,534,377千円(前年同期比10.5%減)、営業損失は、206,061千円(前年同期は営業利益301,168千円)となりました。セグメント別実績は下記のとおりであります。
コンテンツサービスのうちソーシャルゲーム事業では、ユーザーの支持を集めた他社配信アニメ版権ゲームが、業績へ安定的に寄与し、オリジナルゲーム「フルボッコヒーローズ」も他社コンテンツをゲーム内のキャラクターやモチーフとして用いるコラボレーションキャンペーンを継続的に展開し、支持ユーザー数を拡げました。また、中核ユーザーに焦点をあてた運用・サポートに注力した「ちょこっとファーム」と「陰陽師」も、リリースからの経年にもかかわらず、売上水準を維持し、収益に寄与しました。しかしながら、第1四半期にリリースしたオリジナルゲーム「崖っぷちバスターズ」が、リリース直後から想定を下回る推移となり、初期改修後も収益性改善に期待できなかったことから、前述の戦略転換にともなうアプリポートフォリオ見直しにより開発が中止となったオリジナルゲーム2本とともに、第3四半期における減損処理を決定し、特別損失を計上いたしました。
ソーシャルラーニング事業では、英語学習アプリ「えいぽんたん!」の運用効率性の向上に取り組んだほか、学生向け定額制サービスを開始するなど、特徴である高い学習効果と継続性を前面に押し出し、サービスの拡大と収益性の向上に注力しました。また、第2四半期には新たな英語学習アプリ「きこえ~ご」をリリースし、市場における認知の拡大に取り組みました。
以上の結果、セグメント売上高は5,824,908千円(前年同期比9.3%減)、セグメント利益321,196千円(前年同期比58.1%減)となりました。
広告メディアサービスのうち、広告事業ではリワード広告HeatAppRewardの運用に注力するとともに、第2四半期に旧来の動画リワード広告「poncan」を刷新し、新サービス「DreeVee」としてサービス提供を開始いたしました。動画掲載方法の多様化により、より多くの業種へサービスの提供が可能となったことから、営業力を強化し新たな業種の顧客開拓に注力しました。メディア領域では、無料ミュージックアプリ「DropMusic」の運用のほか、将来の主力事業となることを目指した、新規サービスの開発にも取り組みました。
しかしながら、両事業ともに引き続き事業開発段階にあることから、セグメント売上高は873,292千円(前年同期比3.2%減)、セグメント損失は490,246千円(前年同期はセグメント損失453,250千円)となりました。なお、当セグメント損失には上記の試作段階のサービスに係る営業損失126,336千円を含めております。
②経常損益
当連結会計年度においては、217,967千円の経常損失となりました。
③親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度においては、減損損失として特別損失を359,176千円、税金費用として法人税、住民税及び事業税45,312千円、法人税等調整額△4,911千円を計上したことにより、537,978千円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社の事業領域におきましては、引き続きスマートフォンの普及が拡大し、スマートフォン向けコンテンツ市場における競争の激化が予想されます。そうした環境下、当社グループは市場の急速な変化に対応し、多様化するユーザニーズを捉えたアプリ及びサービスの開発に努めるとともに、既存サービス運用、新規事業開発の両面において、各事業領域間の連携を促進し、それぞれの有する強みを融合させることでシナジーを高め、事業の拡大に引き続き注力してまいります。