第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「埋もれた価値を発掘し、新たな価値を創造していく会社でありたい」と考え、事業運営を行ってまいりました。

 その結果、理学系(化学・バイオ系)研究職への人材サービス事業という新たな市場を開拓し、現在では、理学系研究職派遣で働く人の3人に1人が当社グループより就業しています。主に人材サービス事業およびCRO事業を手掛けながら、新規事業の創出にも積極的に取り組んでいます。当社グループの多様な経営資源を組み合わせることにより、新たな価値を創造し、自身の企業価値も高めていく、そんな企業グループでありたいと考えています。

 その実現の為に、四つのビジョンを掲げています。

 

① 顧客に対するビジョン=仕事ではなく「価値」の提供

 顧客に対して、「何をするか」ではなく、「どんな役に立てるのか」、「どんな価値を提供できるのか」と考え、対価に対して納得いただけるように真剣に取り組みます。

 

② 私たちの会社を通じて働く人たちへのビジョン=「働く喜び」の提供

 「働くことそのもの」を扱う会社として、仕事の内容、報酬、ライフスタイルに合った働き方、自己の成長などの様々な要素から、働く人それぞれに「働く喜び」を提供できる会社でありたいと考えています。派遣社員および社内の従業員に対してそれぞれの働く喜びを提供し、その喜びの重なりが、事業を形作っていく会社でありたいと考えています。

 

③ 私たち自身に対するビジョン=「誇りをもって働ける」会社

 WDBグループが果たすべき社会的責任を認識し、その一部を担っているのは自分だと思える強い意識を持つことと、今まで積み上げてきた仕組みであっても、状況に応じてスクラップ&ビルドする勇気と覚悟を持つこと。その気概こそWDBグループ社員の誇りであり、グループを牽引する原動力となっています。

 

④ ステークホルダーに対するビジョン=「価値」の還元

 株主、派遣社員、グループ従業員、地域社会など、すべてのステークホルダーに対する経営責任を果たしていきます。高付加価値サービスを提供し続け、企業として発展し、利益を株主に還元することや、新たな雇用を創出し、社会に貢献していくことなどを通じ、WDBグループの価値を高め続けます。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、売上高経常利益率と自己資本利益率(ROE)を重要な経営指標と捉えております。今後も収益力の拡大に注力し、株主価値の向上に努めてまいります。なお、過去5年間の実績は以下の通りです。

 

 

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

売上高経常利益率

10.5%

11.1%

12.0%

11.5%

11.9%

自己資本利益率

19.9%

26.8%

19.4%

17.5%

16.6%

 

 ROEについては具体的な数値目標は設定しておりませんが、経常利益率を高めることが、ROEの向上にもつながるという考えのもと、事業運営をしております。

(3)会社の優先的に対処すべき課題および中長期的な会社の経営戦略

 現在、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、有効求人倍率は低下しておりますが、労働人口が減少する流れは変わりないため、新型コロナウイルス感染症の状況改善に伴い、国内の採用環境は、再び逼迫していくことが予想されます。派遣業界は、採用力のある派遣会社だけが成長できる事業環境であります。

 そのような事業環境に対応するため、当社は全国に求職者を対象とした研修施設を持ち、実務経験が豊富ではない求職者であっても就業ができる仕組みを作り上げてまいりました。また、雇用した社員が長期間安心して働くことができるよう、就業中の手厚いフォローと研修を行う体制も、長年かけて整えております。人材サービス事業においては、これらの仕組みをさらに強化し、市場の占有率をより拡大することで、着実かつ安定的に売上、利益をあげていきます。

 CRO事業については、製薬企業を取り巻く環境が厳しくなり続けていることから、CROへの委託ニーズがより高まっており、市場規模は拡大していく見通しです。また、既存のCROは、経験者を高給で採用し、受託した業務を処理する事業モデルであるため、高コスト体質から抜けきれておらず、それが製薬企業への受託料金の高止まりにも反映されております。当社は派遣事業で培ったノウハウを活かし、未経験者を採用して育成し、経験者と組み合わせて業務を処理する事業モデルを取ることで、受託料金を下げながらも高品質のサービスを提供しております。また、このノウハウは海外でも通用するという考えのもと、海外にも進出し、事業展開を行っております。

 プラットフォーム・その他事業については、人材事業、CRO事業でこれまで培ってきたノウハウと、インターネットおよびスマートフォンの普及によって可能になったサービスを組み合わせ、人材サービスおよびCROサービスを新たな領域に進化させます。新型コロナウイルス感染症によって、各種ビジネスのオンライン化をはじめ、事業環境は大きく変化しました。感染症の収束後も、事業環境は元には戻らないという考えの元、新しい社会に適応したサービスの提供を行ってまいります。

 中長期的な成長を実現するためには、理学系人材サービス事業に加え、第2、第3の柱となる事業が必要となります。それを目指し、すでに工学系人材サービス事業およびCRO事業に取り組み、既存事業のプラットフォーム化を進めております。そのために、既存事業で得た利益を新規事業に振り向けてまいります。

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりであります。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)派遣社員の確保について

 当社グループの営む事業の性質上、求職者の確保・育成が競争力を高めていく上で重要なポイントとなります。特に、当社グループの主力分野である理学系研究職の人材派遣においては、派遣先企業の求めるスキルや経験を有する求職者を速やかに選任できる体制を整えることが、事業拡大には不可欠な要素であると考えており、全国に技術研修のための施設を設け、求職者を教育・養成する戦略を取っております。しかしながら、雇用情勢の変化等により派遣先企業が要望する求職者を十分に確保できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)法的規制ならびに関連法規の改正について

 人材派遣事業は、「労働者派遣法」、「労働契約法」を中心とした、労働に関する各種法令の適用を受けます。また、人材紹介事業は、「職業安定法」の適用を受けます。当社グループは法令順守を重視した事業運営を行っており、現在までに労働者派遣法および職業安定法の欠格事由(注)に該当する事実や業務停止命令を受ける法令違反の事実はありませんが、万一当社グループがこれに該当することがあれば、労働者派遣事業および人材紹介事業を行えない、もしくは一時的に停止する状況となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、労働者派遣法および関連諸法令については、労働市場をとりまく状況の変化等に応じて今後も適宜、改正が予想され、今後の改正内容によりましては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(注)人材派遣事業の欠格事由は労働者派遣法第6条に、人材紹介事業の欠格事由は職業安定法第32条にそれぞれ定められております。主な事由としては、役員が禁錮以上の刑や関係諸法令に違反し罰金刑に処せられ5年を経過していない場合、成年被後見人、被保佐人又は破産者となり復権を得ていない場合、当社が労働者派遣法の許可取り消し後5年を経過していない場合等であります。

 

(3)企業買収に伴うリスクについて

 当社グループは、主にCRO事業において企業買収を進めております。買収にあたっては、対象企業に対する十分なデューデリジェンスを行い、買収後も定期的なモニタリング体制を取っておりますが、計画通りの事業展開ができなかった場合、減損会計の適用に伴うのれんの減失処理が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)個人情報の管理について

 当社グループは、人材サービス関連事業を行っているため、多数の社員および求職者の個人情報を有しております。これらの個人情報保護と派遣先企業、派遣労働者からの信頼の向上のため、当社グループでは個人情報保護関連規程をはじめとするコンプライアンスプログラムを作成・運用しております。また、2001年9月には財団法人日本情報処理開発協会(現 一般財団法人日本情報経済社会推進協会)より個人情報の適切な取扱事業者に付与される「プライバシーマーク」の認定をWDB株式会社が取得しております。しかしながら、万一個人情報の漏洩や不正使用等の事態が発生した場合、企業イメージが悪化し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)自然災害等の影響について

 当社グループの想定を大きく上回る規模での台風・地震・洪水・疫病等の自然災害や事故により、当社グループや主要顧客の事業活動の停止又は事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)海外事業の拡大に伴うリスクについて

 当社グループは、CRO事業において、米国、欧州、インドでの事業展開を行っております。現在は、まだグループ全体への影響は少ない状況ですが、各国における政治・社会体制の急激な変化などが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)社会保険(健康保険および厚生年金保険)の改定に伴う影響について

 2004年6月に「年金制度改革法」が成立して以来、標準報酬月額に対する厚生年金保険料の会社負担率は、毎年増加しておりました。増加は2017年9月をもって一旦終了しておりますが、制度改革に伴う社会保険料の料率改定や、社会保険加入要件の見直し等により、雇用事業主である当社グループの社会保険料負担が増減した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)技術革新に伴う無人化について

 当社グループは、AIやロボットをはじめとした技術革新に伴い、将来的には当社の顧客が労働者を雇用することなく事業を行える状況になると考えております。当社グループではそのような状況を見据えた事業展開に取り組んでおりますが、想定以上のスピードで技術革新およびそれに伴う無人化が進み、人材サービスの需要が大きく減少した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

 なお、2021年3月期において、当社事業は新型コロナウイルス感染症により、以下の影響を受けました。いずれの影響も、新型コロナウイルス感染症流行の収束に伴い改善していくと考えております。

 

<人材サービス事業>

① 既存スタッフの稼働率低下
 顧客からの指示によるスタッフの自宅待機および時短勤務が発生いたしました。大半の顧客からはそれらに対する補償を受けておりますが、一部の顧客からは補償を受けられないケースが発生いたしました。

 また、学校、保育園などの閉鎖に伴い、派遣スタッフの出勤が困難となるケースも発生いたしました。


② 新規派遣依頼および受注の減少
 景気に関する先行き不透明感に伴い、新規の採用を凍結する顧客が一部発生しております。それに加え、顧客訪問をはじめとした営業活動を一時的に自粛したため、新規派遣依頼の獲得件数および受注件数は、例年に比べ減少いたしました。

 

<CRO事業>

① 新規受注の減少

 営業活動を一時的に自粛したため、新規受注は例年に比べ若干減少いたしました。

 

② 既存受託案件の売上計上遅れ

 受託済案件の業務処理を行うためには、病院から症例データを集めるなどの作業が必要になりますが、病院への訪問が行いづらい状態になったため、業務処理が遅れ、売上への計上もそれに伴って一部遅れが生じました。

 

<その他>

① 新規受注の減少

 営業活動を一時的に自粛したため、新規受注は例年に比べ減少いたしました。

 

② 既存受注の納品遅れ

 受注した製品の製造に必要となる部品の調達が遅れたため、納品および売上計上に遅れが生じました。

 

③ 保守点検の遅れ

 顧客への訪問が難しいため、納品済み製品の定期点検について、点検実施および売上計上に遅れが生じました。

 

また、当社グループでは、従業員の感染を防ぐため、2020年3月にコロナウイルス対策本部を設置し、政府、関連機関および顧客、派遣スタッフの状況に関する情報を収集した上、以下の対応を行ってまいりました。

 

・従業員に対し、出社前の検温及び執務中のマスク着用を義務化

・営業活動および会議、研修などはすべてテレビ電話にて実施

・社内の各種イベントの中止または延期

・在宅勤務の実施(緊急事態宣言発令期間中のみ)

・公共交通機関での通勤を原則禁止(自動車、自転車、徒歩での出勤)

・各拠点へのアルコール消毒液の設置および従業員へのマスク、ゴーグルの配布

・従業員に対し、不要不急の外出を行わないように指示

 

今後も、情報収集を続け、感染拡大防止のための、適切な対応を行ってまいります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況の概要)

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響を大きく受けました。政府から、緊急事態宣言をはじめとした、感染防止のための要請が多く出され、従来のような事業活動を行うことは難しくなりました。その結果、経済も大きく減速し、事業を取り巻く環境は悪化いたしました。

 国内の雇用情勢に目を向けますと、厚生労働省が発表した有効求人倍率(季節調整値)は、2020年4月~2021年3月の平均が1.10倍となり、前年度に比べ0.45ポイント悪化いたしました。また、総務省が発表した完全失業率(季節調整値)は、2020年4月~2021年3月の平均が2.9%となり、前年度と比べ0.5ポイント悪化いたしました。これらのデータに表れている通り、求人数は大きく減少し、失業者が増加する1年となりました。その影響を受け、当社グループの主要顧客である医薬、化学、食品などの製造業における研究所、品質管理部門および大学、公的機関の研究所における、人材派遣サービスに対する需要は大きく減少いたしました。

 

 当社グループは、人材サービス事業において、既存の派遣契約と派遣社員の雇用を維持するため、派遣社員の在宅勤務および自宅待機の対応を行いつつ、顧客フォローに注力いたしました。結果、契約の維持率は例年と変わりない水準に保つことができましたが、新規の派遣依頼および受注の件数は減少いたしました。

 CRO事業については、国内ではWDBココ株式会社の業績が堅調に推移し、全体の業績を牽引いたしました。また、海外においては、フィンランド、アメリカの業績が堅調に推移いたしました。

 

 以上のような活動の結果、当連結会計年度の売上高は44,126百万円(前期比2.4%増)となりました。事業別の構成比は、人材サービス事業が88.4%、CRO事業が11.0%、その他事業が0.6%であります。営業利益は、5,109百万円(前期比3.1%増)、経常利益は5,243百万円(前期比5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,405百万円(前期比9.4%増)となりました。なお、当社が重視している経営指標である売上高経常利益率は11.9%(前期比0.4ポイント増)、ROEは16.6%(前期比0.9ポイント減)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

なお、セグメント利益は、セグメント間取引消去前の金額であります。

 

①人材サービス事業

 当セグメントの売上高は、39,024百万円(前期比1.1%増)、セグメント利益は、4,980百万円(前期比1.9%減)となりました。売上の伸びが小さい要因は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、新規受注の件数が例年に比べ落ち込んだためです。また、WDBエウレカ社において、派遣社員の待遇改善を実施したことと、WDB工学株式会社において、派遣社員の稼働率が例年に比べ低下したことにより、セグメント利益は減益となりました。

 

②CRO事業

 当セグメントの売上高は、4,839百万円(前期比16.8%増)、セグメント利益は、499百万円(前期比59.0%増)となりました。WDBココ株式会社およびアメリカのDZS社、フィンランドのメドファイルズ社の業績が堅調に推移したことにより、増収増益となりました。

 

③その他

 当セグメントの売上高は、261百万円(前年同期比24.9%減)、セグメント損失は、5百万円(前期は9百万円の利益)となりました。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、新規受注および販売済製品の定期点検の件数が例年に比べ落ち込んだことが、減収の要因です。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

①資金需要

 当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金(派遣社員および従業員給与等の人件費、家賃)、法人税の支払いならびに配当金の支払いであります。

 

②財務政策

 当社グループの資金需要は、営業活動の結果得たキャッシュ・フロー等の自己資金で賄っております。

 

③キャッシュ・フローの状況と主な増減要因

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ3,172百万円増加し、19,360百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と主な増減要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果により得られた資金は、税金等調整前当期純利益5,225百万円を計上しましたが、法人税等の支払額が1,696百万円となったこと等により、4,202百万円の収入(前期は3,043百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により支出された資金は、主に有形固定資産の取得による支出91百万円を計上したことにより、122百万円の支出(前期は531百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により支出された資金は、主に配当金の支払額624百万円、自己株式の取得による支出275百万円を計上したことにより、901百万円の支出(前期は428百万円の収入)となりました。

 

④資金の振り分け方針

 営業活動により得られた資金を元に、企業買収、システムの改築、人材採用などに投資を行います。また、株主還元については、2022年3月期まで増配を続ける方針です(2021年3月期:37円50銭、2022年3月期:49円50銭)。2023年3月期以降の配当方針は未定です。

 

(3)生産、受注及び販売の状況

①生産実績

 当社グループは、主として人材サービス事業を営んでおり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。

 

②受注状況

 生産実績と同様の理由により、記載しておりません。

 

③販売実績

 当社グループは、主として人材サービス事業を営んでおり、当連結会計年度における売上実績の内訳は、以下のとおりであります。

 

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(千円)

構成比

人材サービス事業

39,024,764

88.4%

(理学系研究職)

30,487,445

69.1%

(工学系技術職)

2,553,655

5.8%

(一般事務職)

4,844,181

11.0%

(その他派遣)

535,924

1.2%

(人材紹介他)

603,557

1.4%

CRO事業

4,839,476

11.0%

その他

261,947

0.6%

合計

44,126,189

100.0%

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 当連結会計年度における売上実績を地域別に示すと、以下のとおりであります。

地域別

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(千円)

構成比

北海道・東北

1,286,968

2.9%

関東・甲信越

23,701,152

53.7%

東海・北陸

3,763,666

8.5%

近畿

8,598,063

19.5%

中国・四国・九州

4,880,838

11.1%

海外

1,895,500

4.3%

合計

44,126,189

100.0%

(注)1.支店・営業部・子会社の所在する地域によって区分しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であり、将来に関する事項にはリスクと不確実性を内在しており、将来生じる実際の結果と異なる可能性もありますので、ご留意ください。また、当社グループの用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に重要なものはなく、新型コロナウイルスの影響は軽微であると考えております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の分析

(連結経営成績)

 

2020年3月期(千円)

2021年3月期(千円)

増減

(千円)

増減率

(%)

 

 

売上比(%)

 

売上比(%)

売上高

43,108,338

100.0

44,126,189

100.0

1,017,850

2.4

売上原価

31,726,423

73.6

32,593,156

73.9

866,732

2.7

売上総利益

11,381,914

26.4

11,533,032

26.1

151,118

1.3

販売費及び一般管理費

6,425,778

14.9

6,423,644

14.6

△2,133

△0.0

営業利益

4,956,135

11.5

5,109,387

11.6

153,251

3.1

営業外収益

24,381

0.1

138,886

0.3

114,505

469.7

営業外費用

19,330

0.0

4,352

0.0

△14,977

△77.5

経常利益

4,961,186

11.5

5,243,922

11.9

282,735

5.7

特別利益

275

0.0

18,405

0.0

18,130

6,579.3

特別損失

35,150

0.1

36,972

0.1

1,821

5.2

税金等調整前当期純利益

4,926,311

11.4

5,225,355

11.8

299,044

6.1

親会社株主に帰属する

当期純利益

3,114,138

7.2

3,405,323

7.7

291,185

9.4

 

(売上高の内訳)

 

2020年3月期

2021年3月期

増減

(千円)

増減率

(%)

売上高(千円)

構成比(%)

売上高(千円)

構成比(%)

人材サービス事業

理学系研究職

29,836,794

69.2

30,487,445

69.1

650,651

2.2

工学系技術職

2,769,463

6.4

2,553,655

5.8

△215,808

△7.8

一般事務職

4,874,001

11.3

4,844,181

11.0

△29,820

△0.6

その他派遣

385,615

0.9

535,924

1.2

150,308

39.0

人材紹介他

748,738

1.7

603,557

1.4

△145,180

△19.4

38,614,614

89.6

39,024,764

88.4

410,150

1.1

CRO事業

4,144,856

9.6

4,839,476

11.0

694,619

16.8

その他

348,866

0.8

261,947

0.6

△86,918

△24.9

総合計

43,108,338

100.0

44,126,189

100.0

1,017,850

2.4

 

① 売上高

 当連結会計年度の売上高は、44,126百万円(前期比2.4%増)となりました。事業別の構成比は、人材サービス事業が88.4%、CRO事業が11.0%、その他事業が0.6%であります。

 人材サービス事業の売上高は、39,024百万円(前期比1.1%増)となりました。分野別では、当社グループの主力分野である理学系研究職の派遣が、30,487百万円(前期比2.2%増)、工学系技術職の派遣が、2,553百万円(前期比7.8%減)、一般事務職が4,844百万円(前期比0.6%減)となりました。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、新規受注が低調に推移したことが、売上の伸び悩んだ要因であります。

 CRO事業の売上高は、4,839百万円(前期比16.8%増)となりました。売上伸びの要因は、WDBココ株式会社およびDZS社、メドファイルズ社の売上が堅調に推移したためです。

 その他の売上高は、261百万円(前期比24.9%減)となりました。

 

② 売上原価および売上総利益

 売上高の増加に伴い、売上原価は32,593百万円(前期比2.7%増)となりました。この結果、売上総利益は11,533百万円(前期比1.3%増)となり、売上総利益率は、26.1%(前連結会計年度は26.4%)となりました。

 

③ 販売費及び一般管理費、営業利益

 販売費及び一般管理費は、6,423百万円(前期比0.0%減)となり、売上高に対する割合は14.6%(前連結会計年度は14.9%)となりました。営業活動のオンライン化が進み、営業交通費などのコストが減少した一方、サービス向上のためのシステム開発費用が増加致しました。

 この結果、営業利益は5,109百万円(前期比3.1%増)となり、営業利益率は11.6%(前連結会計年度は11.5%)となりました。

 

④ 営業外損益

 営業外収益は、138百万円(前期比469.7%増)となりました。大幅に金額が増えた理由は、新型コロナウイルスに関する助成金を受け取ったためであります。

 営業外費用は、4百万円(前期比77.5%減)となりました。

 

⑤ 特別損益

 特別利益は、18百万円(前期比18百万円増)となりました。大幅に金額が増えた理由は、土地の売却益が発生したことおよびWDBシンガポールの清算に伴い、為替換算調整勘定取崩益が発生したためであります。

 特別損失は、36百万円(前期比5.2%増)となりました。

 

⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益

 税金等調整前当期純利益は、5,225百万円(前期比6.1%増)となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、3,405百万円(前期比9.4%増)となりました。

 

⑦ 当連結会計年度の計画達成状況

 売上高の計画達成率は、103.1%となりました。新型コロナウイルス感染症の影響は受けたものの、既存の派遣契約は維持できたことに加え、CRO事業が堅調に推移したため、計画達成となりました。

 経常利益の計画達成率は、131.1%となりました。計画を大きく上回った理由は、派遣依頼が減少したことに合わせ、スタッフ募集費を抑制したこと、営業活動などのオンライン化が進み、交通費が大きく削減されたことに加え、CRO事業において、大幅な増益となったためであります。

 上記の結果、親会社株主に帰属する当期純利益の計画達成率は、144.8%となりました。

 

(2)財政状態の分析

① 流動資産

 当連結会計年度末における流動資産の残高は26,043百万円となり、前連結会計年度末と比べ4,044百万円の増加となりました。主な増加要因は、現金及び預金が3,134百万円増加したことであります。

 

② 固定資産

 当連結会計年度末における固定資産の残高は4,576百万円となり、前連結会計年度末に比べ29百万円増加しました。

 

③ 流動負債

 当連結会計年度末における流動負債の残高は7,065百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,312百万円増加しました。主な増加要因は、未払法人税等が537百万円増加したことおよび未払金が226百万円増加したことであります。

 

④ 固定負債

 当連結会計年度末における固定負債の残高は1,251百万円となり、前連結会計年度末に比べ146百万円増加しました。主な増加要因は、退職給付に係る負債の増加94百万円によるものであります。

 

⑤ 純資産

 当連結会計年度末における純資産合計は22,302百万円と前連結会計年度末に比べ2,615百万円の増加となりました。主な増加要因は、利益剰余金の増加2,780百万円によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの分析については、「経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。