文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「日本を代表するインターネット企業になる」をビジョンに掲げ、起業家・事業家・経営者とスペシャリストが集まり、チームユナイテッドとして成長できるプラットフォーム(=UNITEDエンパワーメントプラットフォーム)の確立とその活用によるビジョンの実現を目指しております。
(2)目標とする経営指標
中期経営計画「UNITED2.0」において、2022年3月期にのれん償却前営業利益50億円(㈱メルカリ株式の売却益を除く)をコミット目標として設定しております。
(3)経営戦略等及び対処すべき課題
① 経営戦略等
中期経営計画「UNITED2.0」において、M&Aの積極化、新規事業創出の強化、既存事業の成長加速の3点を主な重点戦略項目として設定し、非連続的な成長を遂げることを目指しております。
a. M&Aの積極化
これまで当社グループは、当社自身がM&Aにより成長を遂げてきたことに加え、その経験を活かして、M&Aによる多様なプロフェッショナル人材の獲得や同人材を買収先企業で登用することにより、事業成長を図ってまいりました。
今後も当社が培ってきたベンチャー企業とのネットワークや経験を活かし、積極的にM&Aに取り組むことで、ユナイテッドの中核をなす人材や事業を獲得し、さらなる事業成長を目指します。
b. 新規事業創出の強化
当社グループの中核事業であるアドテクノロジー事業及びゲーム事業ともに、新規事業として立ち上げ、事業環境の変化に合わせて業容をシフトしながら成長を遂げてきたという歴史があり、非連続的な成長を遂げる上で新規事業の創出は不可欠であると考えております。
有望な新規事業を創出し続けるための取組みを強化し、経営資源の投下を積極的に行うことにより、中期経営計画期間中に複数の新規事業の創出を行ってまいります。
c. 既存事業の成長加速
「②対処すべき課題 b. 既存事業の拡大及び新規事業の開発」に記載のとおり、アドテクノロジー事業、ゲーム事業、コンテンツ事業及びインベストメント事業のそれぞれにおいて、各事業の成長分野への経営資源投下を継続して行うことにより、さらなる成長を目指してまいります。
② 対処すべき課題
a. グループ経営における効率的な経営資源の活用
当社は、2019年3月31日時点において、16社の連結子会社(事業会社15社及びファンド1社)と2社の持分法適用会社(事業会社1社及びファンド1社)を保有しております。グループ内各事業のシナジー効果を最大限発揮し、グループ全体の事業成長を最大化させるためには、効率的に経営資源の活用を行っていくことが課題と考えております。
そのため、グループ内各事業の成長性を見極め、事業構成の見直しや新規事業開発、M&Aといった判断を迅速かつ継続的に行うことを重要なグループ経営方針として実施してまいります。
b. 既存事業の拡大及び新規事業の開発
当社グループは、アドテクノロジー事業、ゲーム事業、コンテンツ事業及びインベストメント事業を行っております。
アドテクノロジー事業においては、アプリ広告領域を中心に新たなプロダクト開発に注力するとともに、営業体制を強化し、顧客課題の解決により収益拡大を目指してまいります。
ゲーム事業においては、既存タイトルの収益性の維持を図るとともに、新規タイトルについてもリスクを抑えつつ開発を継続してまいります。
コンテンツ事業においては、新規事業への先行投資を継続するとともに、主力事業の成長と周辺領域への展開に注力してまいります。
インベストメント事業においては、シード/アーリーステージを中心としたベンチャー企業への投資に加え、短期間での収益貢献が期待できるミドル/レイターステージの新規投資先の開拓も積極的に行ってまいります。
これら既存事業の拡大と各事業領域における成長性の高い新規分野への経営資源投下を継続して行うことにより、さらなる成長を目指してまいります。
c. 人材育成・組織体制の強化と内部統制及びコンプライアンス体制の整備
当社グループは、競争の激しいインターネット市場において非連続な成長を遂げるべく、社員のチャレンジ意欲を引き出す人事制度の導入や権限委譲の促進、新卒採用強化等の人材育成とそれを支える組織体制の強化に取り組んでまいります。
また、財務報告の適正性の確保、情報セキュリティの向上、個人情報の保護、リスク管理等の内部統制及びコンプライアンス体制につきまして、より実効性の高い体制となるよう適宜見直し・改善を行い、強化を図ってまいります。
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識したうえで、発生の防止及び発生した場合の対応に最大限努める方針です。
また、以下の記載が当社グループ株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループが行う事業を取り巻く環境であるインターネット関連技術は急速に進歩を続け、多くの参入企業によって新技術・新サービスが常に生みだされております。
当社グループは競争力のある製品・サービス等を提供し続けるために、それらの新技術・新サービスに対応したソフトウェア等の開発や、それらを利用したサービスを展開していく必要があります。
当社グループといたしましては、常にこれらの変化に対応すべく努力をしておりますが、万が一新技術への対応に遅れが生じ、当社が提供しているソフトウェアやサービス等が陳腐化する場合や、当社が採用した新技術が浸透しなかった場合には、競合他社に対する当社の競争力が低下することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループが行う事業には、スマートフォンをはじめとしてサーバ機器を結ぶ通信ネットワークやコンピューターシステムに依存しているものが多くあります。当社グループは、各部門においてシステムの稼働状況を常時監視する、インフラ基盤を整備するなどの対策をとっておりますが、自然災害・事故(社内外の人的要因によるものを含む)・故障等による通信ネットワークやコンピューターシステムが使用不能になった場合等、サービスの提供が不可能となった場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
③ 法的規制について
当社グループが行う各事業では、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」、「資金決済に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」、「消費者契約法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」、「職業安定法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「金融商品取引法」、「投資事業有限責任組合契約に関する法律」等の各種法令のほか、監督官庁の指針、ガイドライン等による規制を受けております。当社グループは、内部統制システムに関する規程を定め、コンプライアンス体制の強化及び整備に努めておりますが、万が一何らかの理由により関係法令等の規制が遵守できず、監督官庁から処分を受けた場合や、これらの法令等の改正等が行われることにより、当社グループの事業が新たな制約を受け、又は既存の規制が強化された場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
(2)事業内容に関するリスク
① 知的財産権について
当社グループは、サービス名称について積極的に商標の登録に努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っております。また、当社グループが提供するサービスにおいて、当社グループが所有する知的財産権を第三者に使用許諾する場合や、第三者の所有する知的財産権の使用許諾を受ける場合があり、その場合は使用許諾契約の締結等による管理体制を強化しております。
しかしながら、当社グループによるコンテンツ提供等に際して、意図せず第三者の知的財産権の侵害が生じてしまった場合には、当社グループに対する損害賠償責任の追及、レピュテーションの低下などにより、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
② 不正な広告について
当社グループのアドテクノロジー事業においては、不正な広告表示、錯誤を誘発する広告表示及び法令や公序良俗に反するコンテンツを掲載するインターネットメディアへの広告配信に対して、独自の基準を設け規制及び管理をしております。しかしながら、予期せぬ要因により、これらの対応に不備が生じ、顧客への損害補填等が必要になった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 大手プラットフォームへの依存について
当社グループのゲーム事業及びコンテンツ事業においては、Apple Inc.やGoogle Inc.をはじめとした大手プラットフォーム事業者の提供するプラットフォームに大きく依存したサービスを提供しており、各社のサービス規約に基づいてサービス提供を行っております。そのため、当該プラットフォーム事業者による事業戦略の転換及び動向により、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
④ インターネット等による風評被害について
当社グループのゲーム事業及びコンテンツ事業においては、一般消費者を対象としたサービスを提供していることから、その風評を適宜確認し、必要に応じた対応等をとっておりますが、ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の掲示板への書き込みや、それに起因するマスコミ報道等による風評被害が発生及び拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社の経営にとってマイナスの影響が生じ、当社グループの業績及び今後の事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ ユーザーの嗜好の変化について
当社グループのゲーム事業及びコンテンツ事業においては、一般消費者を対象としたサービスを提供しており、ユーザーの獲得はその嗜好に左右される可能性があります。当社グループは、市場調査の上、新規サービスの開発、既存サービスの機能拡充、運営の安定化などをはかることで、ユーザーのさらなる拡大及び維持に努めていく方針ではございますが、当社グループがユーザーの嗜好に対応した魅力的なサービスの提供を維持できない場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
⑥ 株式市況等の影響による保有株式の価格変動等について
当社グループのインベストメント事業においては、投資先企業の株式公開などによって株式市況等の影響を受ける有価証券の取得及び保有をしております。また、戦略的な関係性構築のための投資として保有する有価証券もございます。これらの有価証券について取得価額から株価が著しく下落した場合には、評価損の計上等によって当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、保有するベンチャー企業の株式等については、株式公開後の株価水準や株式市場動向等を勘案しつつ、段階的に売却することにより投資回収を図ることがありますが、価格下落や流動性の低下により思うような売却ができない場合や、各証券取引所にて定めた継続保有の義務付けや投資先企業との契約等により売買等が制限される場合には、収益の最大化を図れないこととなる可能性があります。
⑦ 創業初期の未公開企業へのベンチャーキャピタル投資、支援を行うことについて
当社グループのインベストメント事業においては、投資成長が見込まれると判断した創業後間もない時期のベンチャー企業を中心として、主に当社グループが運営するベンチャー投資ファンドを通じて投資を行っております。
ベンチャー企業の中でも創業後間もない企業は、業歴の短さから経営基盤が安定していないことが多く、その結果、当該企業の製品、商品、サービスの事業化が初期段階にあるため収益基盤が確立していない、急速な技術進歩に対応できる保証がない、創業者等の特定の人物に対する依存度が著しく高い等、多種多様のリスク要因を包含する場合があります。
当社グループでは、投資対象企業に応じて必要な審査手続きを経た上で投資判断を行っておりますが、投資後の投資先企業の経営上の問題や欠陥等が存在した場合には、投資先企業の企業価値低下や倒産等の可能性もあり、そのような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループでは創業初期の企業に対する投資については投資から売却による投資回収までの期間が長期にわたる傾向にあり、株式公開や他の事業会社等への譲渡等の実現時期を正確に予測することは困難であり、その実現を保証するものではありません。
⑧ 新規事業について
当社グループでは、中期経営計画「UNITED2.0」に掲げる非連続的な成長を遂げる上では新規事業の創出が不可欠であるとの判断のもとに、積極的に新規事業の開発を検討し、実施しております。新規事業の創出にあたっては、その市場性や採算性、計画の妥当性等を検証した上で意思決定を行っておりますが、市場環境の変化、想定外の開発コストの増大、その他の不測の事態により、当初予定していた事業計画を実現できず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)経営体制に関するリスク
① 人的資源について
当社グループの取締役及び執行役員は、経営戦略の立案・決定や事業開発等において重要な役割を果たしております。このため、現在の取締役及び執行役員が当社グループから離脱するという事態になった場合には、当社グループの経営に大きな影響を与える可能性があります。
また、当社グループが今後更なる成長を遂げるには、将来のリーダーシップ人材及びスペシャリスト人材に優秀な人材を確保していくことが重要であり、育成研修の強化や社員のチャレンジ精神を促進する人事制度構築に力を入れておりますが、今後退職者の増加や採用の不振等により優秀な人材が確保されない場合、また教育活動が期待する成果をもたらさない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② 内部管理体制について
当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しております。
当社は、管理部門の人員の充実を図り、内部管理体制の充実に努めておりますが、事業の急速な拡大や海外展開等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの経営に影響を与える可能性があります。
③ 子会社及び関連会社について
当社グループは、2019年3月31日現在、当社・連結子会社16社・持分法適用関連会社2社により構成されておりますが、当社グループの事業再編やグループ各社の意向等によっては、連結範囲が変更される可能性があります。また、これらの企業の経営状況や不測の事態等によって業績が著しく変動する場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 会計基準の変更について
近年、会計基準に関する国際的なルールの整備の流れがある中で、当社グループは金融商品会計基準や投資事業組合に関する会計基準等の各種会計基準の変更に対して適切な対応を行ってまいりました。
しかしながら、今後会計基準の更なる大きな変更があった場合には、当社グループの連結範囲の変更等が行われる等の可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(4)その他のリスク
① 当社グループが行うM&A戦略について
当社グループにおいてはグループ全体の事業拡大やグループ事業構成の最適化を図ることを目的として、他社の買収や合併、グループ会社の売却や合併等を行う場合があります。実施に際しては十分な調査等を行いますが、その後の市場環境の変化や不測の事態により、当初予定していた効果を得ることができず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 訴訟リスク、取引上のトラブルについて
当社グループでは細心の注意を払ってリスク管理体制の整備・改善を継続的に図っていく所存でありますが、今後のグループ各社の事業展開においては訴訟を受ける可能性を完全には否定することはできず、訴訟の内容及び金額、訴訟が提起されることによる当社グループの社会的な評価の低下、事業の全部又は一部の継続が困難となるなどの可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
なお、下記はその一例であります。
・個人情報管理における当社グループの過失により、所有する顧客情報や顧客企業から受託されている個人情報が流出、喪失した場合において、流出した個人情報等が悪用された場合に対する損害賠償請求等
・当社グループの事業の中で利用している技術等と抵触関係をなす特許権等の知的財産権をすでに第三者が取得していた場合の第三者からの損害賠償請求等
・ベンチャー投資ファンドを通じた投資活動を展開する中で、ベンチャー投資ファンドの業務執行組合員等としての善管注意義務違反を理由とする訴訟、ファンド間、当社グループとベンチャー投資ファンド又はベンチャー投資ファンドへの出資者、出資者間の利益相反等を理由とする訴訟等
・当社グループでの自己資金投資における投資先企業等との訴訟等
このほか、当社グループでは投資先企業の企業価値を高めることなどを目的として当社グループの役職員が一部の投資先企業の社外取締役等に就任していることがあり、これらの企業に対する株主代表訴訟によって損害賠償の支払いを担保する保険への加入や、社外取締役の責任軽減に関する契約を行う等の適切な対策を講じるように努めておりますが、上記のような訴訟が提起された場合、当該役職員が訴訟の対応等のために、業務遂行に支障が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 情報セキュリティ及び個人情報の管理について
当社グループでは、各種会員登録等を通じて取得した個人情報を保有しております。当社は、これらの個人情報の管理に関して、プライバシーポリシーを有しており、その遵守に努めております。さらに、プライバシーマーク認定を取得するなど、個人情報の管理に関して水準の維持・向上につながる取り組みを行っております。しかし、なんらかの事情によって外部からの不正手段によるサーバ等のネットワーク内への侵入や役職員の不適切な作業により、システム障害、機密情報や個人情報の流出が生じた場合には、当社グループの社会的な信用低下や顧客や被害を被った第三者からの損害賠償等によって当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 株式価値の希薄化に係るリスク
当社ではこれまでに当社グループ会社役職員等に対するインセンティブとして新株予約権を発行しており、今後も状況に応じて発行する可能性があります。当社では新株予約権による株価に対する影響度を低くするために段階的行使可能期間を設定するなど様々な行使条件を付しておりますが、新株予約権の行使により1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、新株予約権の行使による需給関係の変化が当社株式の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策により、企業収益や雇用環境の改善を中心に緩やかな回復基調にあるものの、大国間の貿易摩擦や地政学リスク等世界経済を取り巻く環境の影響により、依然先行きが不透明な状態にあります。
当社グループが主に事業展開を行うスマートフォン関連市場においては、2019年4月の内閣府の報告によりますと、2019年3月末の国内スマートフォン世帯普及率は前年度比3.2ポイント増の78.4%と増加を継続しております(*)。
こうした環境のもと、当社グループにおきましては、今後も市場の成長が見込まれるスマートフォン広告に特化した「アドテクノロジー事業」「ゲーム事業」及び「コンテンツ事業」を中心に積極的に投資を実施し、売上高・営業利益を拡大するべく事業展開してまいりました。
中期経営計画「UNITED2.0」の投資期にあたる当連結会計年度においては、積極的に新規事業やプロダクトへの先行投資を行ったことにより、前述の各事業においては減益となったものの、インベストメント事業における投資先の上場に伴う株式売却によって、売上高は27,580,572千円(前年同期比90.9%増)となり、営業利益は11,084,297千円(前年同期比572.5%増)、経常利益は11,058,511千円(前年同期比579.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,008,494千円(前年同期比725.0%増)といずれも過去最高となりました。
(*) 内閣府『平成31年3月実施調査結果:消費動向調査』 (2019年4月)
a. 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ44,596,413千円増加し、57,230,112千円となりました。これは主に、投資先である㈱メルカリの上場に伴う株式の売出し等に伴い現金及び預金が3,245,912千円増加したこと及び同社株式の時価評価による影響により営業投資有価証券が36,196,424千円増加したこと並びに㈱トライフォート等の株式取得に伴いのれんが3,187,395千円増加したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べ14,777,034千円増加し、17,129,436千円となりました。これは主に、前述の投資先株式の時価評価により繰延税金負債が10,192,085千円増加したこと及び未払法人税等が3,464,231千円増加したことによるものであります。
純資産の額は、前連結会計年度末と比べ29,819,378千円増加し、40,100,675千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益7,008,494千円の計上により利益剰余金が6,409,716千円増加したこと及び投資先株式の時価評価によりその他有価証券評価差額金が24,009,340千円増加したことによるものであります。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は27,580,572千円(前年同期比90.9%増)となり、営業利益は11,084,297千円(前年同期比572.5%増)、経常利益は11,058,511千円(前年同期比579.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,008,494千円(前年同期比725.0%増)となりました。
当連結会計年度における各セグメントの概況は、以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「コンテンツ事業」としていた報告セグメントから「ゲーム事業」を独立させ、報告セグメントを「アドテクノロジー事業」「ゲーム事業」「コンテンツ事業」及び「インベストメント事業」の4区分に変更しております。前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
(a) アドテクノロジー事業
アドテクノロジー事業は、ウェブ広告領域において、SSP『adstir』、DSP『Bypass』を提供し、アプリ広告領域において、動画広告配信プラットフォーム『VidSpot』を提供しております。また、当連結会計年度においては、既存のプロダクトにおける配信先メディア・技術・ノウハウ等の資産を活用し、アプリ広告領域において、アプリ特化広告配信プラットフォーム『ADeals』、ウェブ広告領域において、アドネットワーク『HaiNa』といった新規プロダクトを開発し、新たに提供を開始しております。
当事業におきましては、アプリ広告領域において『ADeals』が順調に拡大を続けているものの、ウェブ広告領域において、市場環境の変化を受け、上半期において主力プロダクトである『adstir』の売上高減少や『Bypass』における特定業種での出稿量減少等に伴う売上高減少があったことにより、減収減益となりました。
その結果、当連結会計年度におけるアドテクノロジー事業の売上高は6,427,997千円(前年同期比17.1%減)となり、セグメント利益は48,083千円(前年同期比91.5%減)となりました。
(b) ゲーム事業
ゲーム事業は、スマートフォン向けアプリにて提供するゲームからの課金収入を事業の柱として、既存タイトルである『クラッシュフィーバー』や『CocoPPa Play』に加え、昨年10月に提供を開始しました新規タイトル『東京コンセプション』等の開発を進めてまいりました。また、経験豊富な開発組織や優秀な経営人材の参画を期待し、第3四半期連結会計期間より㈱トライフォートを連結子会社化しております。
当事業におきましては、前述の㈱トライフォートの連結子会社化及び『東京コンセプション』のリリースにより売上高は増加したものの、新規タイトルの開発投資の継続や新作ゲームの不調により、増収減益となりました。
その結果、当連結会計年度におけるゲーム事業の売上高は2,653,314千円(前年同期比48.6%増)となり、セグメント損失は629,271千円(前年同期はセグメント利益485,441千円)となりました。
(c) コンテンツ事業
コンテンツ事業は、スマートフォン向けアプリやウェブサイトを通してユーザーにコンテンツを提供しており、㈱Smarprise、キラメックス㈱、フォッグ㈱及び㈱アラン・プロダクツについては「成長期待事業」と位置づけ、事業育成を図っております。また、メール広告等のデータベースマーケティング事業、スポーツマーケティング事業及びキャリアマーケット向けアプリ事業を「安定収益事業」とし、安定的な利益貢献を期待する事業と位置づけております。
当事業におきましては、新サービスを開始した㈱Smarprise及び主力事業が好調なキラメックス㈱並びにフォッグ㈱の貢献により売上高は増収となりましたが、セグメント利益については、㈱Smarpriseや㈱アラン・プロダクツにおける既存高収益事業の縮小により減益となりました。
その結果、当連結会計年度におけるコンテンツ事業の売上高は4,693,989千円(前年同期比17.3%増)となり、セグメント損失は328,821千円(前年同期はセグメント利益620,052千円)となりました。
(d) インベストメント事業
インベストメント事業は、主にシード/アーリーステージを中心としたベンチャー企業への投資を行っております。
当事業におきましては、第1四半期連結会計期間において投資先である㈱メルカリの上場に伴う株式売却益を計上したこと等の影響により、売上高は13,886,888千円(前年同期比1,358.3%増)、セグメント利益は13,487,988千円(前年同期比1,510.4%増)となりました。
(e) その他事業
その他事業の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主に仮想通貨取引関連事業の開業準備についてのコストが先行し、当連結会計年度においてセグメント損失285,621千円(前年同期はセグメント損失72,957千円)となりました。
なお、事業環境の変化を踏まえ、仮想通貨取引関連事業への参入準備の中止を決定しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、8,822,421千円となり、前連結会計年度末に比べ3,245,912千円増加しました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は9,103,298千円(前年同期は1,511,312千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上10,348,085千円があった一方で、法人税等の支払額713,319千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は4,942,924千円(前年同期は569,143千円の使用)となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3,708,474千円があったこと、及び有形固定資産の取得による支出547,549千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は927,373千円(前年同期は298,832千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額595,824千円があったこと、及び連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出570,055千円によるものであります。
a. 生産実績
生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
b. 受注実績
受注確定から売上日までの期間が短期間であり、期末日現在の受注残高が年間売上高に比して僅少であるため、その記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額は、セグメント間の内部売上高を除いております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
a. 財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
b. 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は27,580,572千円(前年同期比90.9%増)となり、前連結会計年度に比べ13,136,151千円増加しました。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は16,074,258千円(前年同期比232.9%増)となり、前連結会計年度に比べ11,245,096千円増加しました。これは主に、投資先である㈱メルカリの上場に伴う株式売却益を計上したことによるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は4,989,961千円(前年同期比56.9%増)となり、前連結会計年度に比べ1,809,010千円増加しました。これは主に、子会社の増加等により人件費等が増加したこと及びのれん償却額が増加したことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は11,084,297千円(前年同期比572.5%増)となり、前連結会計年度に比べ9,436,085千円増加しました。セグメント別の営業利益については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は11,058,511千円(前年同期比579.8%増)となり、前連結会計年度に比べ9,431,703千円増加しました。
(特別損益)
当連結会計年度における特別損失として、760,919千円を計上しております。これは主に仮想通貨取引関連事業への参入準備中止に伴う事業整理損411,078千円、オフィス再編費用134,783千円及び投資有価証券評価損106,291千円を計上したこと等によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は7,008,494千円(前年同期比725.0%増)となり、前連結会計年度に比べ6,158,980千円増加しました。
c. キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、現時点においては、十分な流動性を確保しているものと認識しております。
なお、中期経営計画「UNITED2.0」の達成に向けて、今後も規律を保ちつつ継続してM&Aや新規事業創出、既存事業の成長加速のための事業投資を行っていく方針です。原則として、自己資金及び営業投資有価証券の売却を中心とした営業活動によるキャッシュ・フローを充当していく方針でありますが、さらなる資金需要が発生した場合には、金融機関からの調達も含め、適時適切に対応を行ってまいります。
(1) スマートフォン・タブレット端末向けアプリプラットフォーム運営事業者との契約
(2) 共同事業契約
(3) ロックアップ契約
当社が保有する㈱メルカリの普通株式のうち5,250,000株について、2021年6月19日までの間、㈱メルカリの事前の書面による同意なしには、同社普通株式の売却等を行わない旨を約束する書面を差し入れております。
(4) 株式譲渡契約
当社は、2019年4月25日開催の取締役会決議に基づき、コイネージ投資㈱との間で同日付で当社の連結子会社であるコイネージ㈱の全株式に関する株式譲渡契約を締結し、2019年4月26日に株式譲渡を実行いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載しております。
該当事項はありません。