当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは中小企業間の取引を便利でスムーズに行うためのサービスを提供しております。
「企業活動を効率化し便利にする」を経営理念として、以下の経営方針に基づいて事業展開を行っております。
a.企業間取引分野、インターネット分野、金融分野などの専門性の向上を重視する。
b.顧客のニーズに真摯に耳を傾け、顧客ニーズを充足することを重視する。
c.労働集約的な仕組みでなく、極力自動化し、効率的な経営を行う。
当社グループは、経営理念に従って、企業と企業が取引を行う上で必要なサービスに新しい価値を創出し、進化させていくことが事業拡大に必要であるとしており、また、株主利益の増大が実現されると考えております。
(2)経営戦略等
当社グループは、中期経営計画(2023年4月期~2025年4月期)において「広さを深さに~LTVの向上によるサステナブルな事業成長へ」をテーマに掲げ、コロナ禍で増加した会員を強固な顧客基盤に育てるために既存の事業に投資を集中しLTV(Life Time Value)を高めることでサステナブルな事業成長を目指します。
中期経営計画の骨子は下記のとおりです。
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事業戦略 |
EC事業 |
国内EC |
購入客単価の向上 |
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海外EC |
カテゴリ特化 |
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フィナンシャル事業 |
Paid |
加盟企業単価の向上 |
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URIHO |
契約社数の拡大 |
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家賃保証 |
二者間契約商品の拡販 |
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事業基盤 |
コア・コンピタンスの強化 |
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開発リソースの増強 |
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(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画ではすべての事業の売上成長と、さらに高い限界利益率を背景に成長への投資を行いつつ営業利益率の向上を目指します。また、積極的な株主還元をおこない、ROEの向上を目標としております。
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指標 |
2025年4月期目標 |
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売上高 |
7,700百万円 |
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営業利益 |
2,310百万円 |
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営業利益率 |
30.0% |
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ROE |
25.0% |
上記の経営目標は、当社グループが現時点で入手可能な情報や計画策定の前提としている仮定などに基づき判断した見通しであり、実際の業績は今後の様々な要因によって変動する可能性があります。
(4)経営環境
古い商習慣が続いていたB2BにおいてデジタルシフトやDXが推進しております。国内のみならず世界中の企業がDXの重要性を再認識しており、当社グループの提供するサービスの市場規模はますます拡大することを予想しております。
コロナ禍でサービスの需要が高まったことで顧客接点が大幅に増えました。その顧客接点を一過性のものにせず、継続利用を促し、LTVを向上させることで市場内シェアを拡大いたします。
IT及びFinTechを活用した市場は、技術進歩が非常に早く、高い成長が見込まれることを背景にサービスも進化し、多様化しております。変化の激しい市場において、当社は技術進歩に対応しながら、付加価値の高いサービスを提供し続けられるよう努める方針であります。
(5)優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題
①新型コロナウイルス感染症の影響による経営環境の変化に対する対応
新型コロナウイルス感染症をきっかけとしたB2Bのデジタルシフトにより、当社グループの事業環境は良化が継続しております。企業の非対面ニーズにより、EC事業、フィナンシャル事業ともに、認知度が向上し事業規模も拡大しております。新型コロナウイルス感染症の収束後におきましても、良好な事業環境は継続すると認識しております。この機会を逃すことなく、B2Bのデジタルシフトをコロナ禍における一時的なものではなく定着させるために、当社グループではより利便性の高いサービスの提供をしていくことで企業活動にとって必要不可欠なサービスとなるよう努めてまいります。
②全社的な課題
a.既存事業への投資の集中について
当社グループは、これまで企業間取引分野で事業展開することで企業価値を向上させてまいりました。ここ数年のコロナ禍においては経済活動の低迷の影響を受けながらも、それを上回る企業の非対面ニーズにより新規顧客の獲得が増加したことで各事業が成長いたしました。今後も、当社グループの中長期的な成長を持続させていくためには、獲得した顧客基盤を最大限に活かすことにより各事業の成長をさせていくことが課題であると認識しております。
この課題に対応するため、先行投資を行い、顧客獲得ペースを引き上げることで、現状よりも高い水準での事業成長を目指してまいります。
さらに、当社グループの中長期的な成長を持続させていくためには、獲得した顧客基盤を最大限に活かすことにより各事業を成長させていくことが課題であると認識しております。
この課題に対応するため、当社グループでは既存事業への投資を集中させ、LTVを高めることでサステナブルな事業成長を目指してまいります。
b. 開発リソースの増強について
当社グループはB2Bのデジタルシフトを推進するサービス提供を行っております。各サービスの成長にはシステム面での一層の利便性、効率性の向上が不可欠でありますが、現状、根幹となるシステムを構築する開発体制が追い付かない側面があり、事業成長のボトルネックとなっております。今後も、事業規模の拡大を継続していくためには、システム開発体制の増強が課題であると認識しております。
この課題に対応するため、システム開発体制への投資を行い、より多くの開発を迅速に遂行していくためのリソース確保に取り組んでまいります。
③EC事業
a. スーパーデリバリーの既存小売店の仕入れ比率拡大
「スーパーデリバリー」の国内展開は、コロナ禍において非対面ニーズにより新規顧客の獲得が増加したことで国内流通額の成長率が向上いたしました。引き続き中長期的に事業規模を拡大していくためには、新規の出展企業、会員小売店の獲得とともに、既存会員の客単価を向上させていくことが課題であると認識しております。
この課題に対応するために、既存会員の商品や価格に対するニーズに応える取組みの強化により客単価向上を図り、既存会員小売店の「スーパーデリバリー」からの仕入れ比率を高めてまいります。
b. スーパーデリバリーの海外流通額の拡大
「スーパーデリバリー」の海外流通額はサービス開始から高い成長率を継続しており、順調に事業規模を拡大しております。日本製の商品や、日本で企画された商品の海外における人気は依然として高く、また、マーケット規模は国内に比べはるかに大きいことから海外流通額を増加させることが「スーパーデリバリー」の事業規模を拡大するための重要施策の一つとして認識しております。
この課題に対応するため、戦略的な広告投資により集客を行う他、海外からの需要の高い品揃えの強化、送料などのコストの抑制や利便性向上のためのシステム投資に努めてまいります。
④フィナンシャル事業
a. 保証サービスの利益の安定性
URIHO、家賃保証サービスは順調に保証残高を積み上げ成長をしておりますが、まだまだ規模が小さいと認識しております。そのため、今後も積極的に事業規模を拡大し、保証残高を積み上げていく方針ですが、一方で当社グループ内で一定のリスクをとるビジネスモデルであるため、保証履行による損失が利益に与える影響が大きくならないようにしていくことが課題であると認識しております。
この課題に対応し安定的な利益成長をしていくため、保証先企業に対する審査基準を随時見直し、保証履行の発生を抑えるよう努める他、再保証の活用や、免責事項付の商品の提供等によりリスク分散に努めてまいります。
b. URIHOの商品力の強化
URIHOは定額制の売掛保証サービスであるため、事業規模拡大には契約社数の増加が必要であると認識しております。
この課題に対応するために、戦略的な広告投資により集客を行う他、契約企業が利用を開始する際に重視するニーズに対応した商品へ進化を行っていく方針であります。
c. Paidの取扱高の増加
Paidの事業規模拡大には、Paid内で取引を行う加盟企業とPaidメンバーの増加が必要であり、さらに獲得した加盟企業の客単価向上により取扱高を増加させることが課題であると認識しております。
この課題に対応するために、積極的かつ戦略的な広告投資による集客を行いながら、獲得した加盟企業やPaidメンバーの効率化・DXニーズを満たす機能の強化に努める方針であります。
⑤サステナビリティに関する取り組み
当社グループは、「企業活動を効率化し便利にする」という経営理念のもと、ビジネスインフラとして幅広い事業領域の取引をサポートしています。公平・公正な取引環境の実現、過剰在庫の削減、エシカル消費の啓蒙、企業間のデジタル取引・ペーパーレス取引の推進等、事業活動を通じて社会課題を解決することをサステナビリティ基本方針とし、ステークホルダーの皆様と共に、持続可能な地球環境や社会の実現に貢献してまいります。こうした事業運営におけるリスクの適切な管理・最小化および事業機会の最大化を図り、企業価値の向上を目指すために、サステナビリティ担当役員を中心としたサステナビリティ推進体制で取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する取り組みはコーポレートサイトにおいて開示をしております。
https://www.raccoon.ne.jp/company/csr/index.html
⑥気候変動への取組みとTCFDへの対応
当社グループは、気候変動に関するリスクと機会を重要な経営課題と認識しております。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づき、サステナビリティ担当役員を中心としたサステナビリティワーキンググループにて、「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4つの視点で評価、分析を進めております。それを定期的に取締役会に報告し、取締役会が監督する体制を構築しております。まずはスコープ1,2の算定・開示を行い、それを基に今後具体的な削減目標等を策定してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)基本方針・体制
ラクーングループは、「企業活動を効率化し便利にする」という経営理念のもと、ビジネスインフラとして幅広い事業領域の取引をサポートしています。事業を通じて社会課題を解決することを基本方針とし、事業運営におけるリスクの適切な管理・最小化および事業機会の最大化を図り、企業価値の向上を目指してまいります。またステークホルダーの皆様と共に、持続可能な地球環境や社会の実現に貢献してまいります。
(サステナビリティに関する社内推進体制)
ラクーングループにおけるサステナビリティの取り組みは、代表取締役社長のコミットメントのもと、担当取締役を中心に各部門・各グループ会社と連携したワーキンググループを組織し全社的に推進しています。ワーキンググループから経営会議に随時報告・提言を行い、経営会議にて審議・承認のうえ、定期的に取締役会へ報告を行っています。取締役会は管理・監督及び重要事項の承認を行っています。また、監査等委員会は、サステナビリティ全般に関わるリスクを認識し適宜報告を求めています。
(2)戦略
a)気候変動
気候変動関連のリスクと機会について、以下の項目に沿って整理を進めております。今後、より詳細な分析を行ってまいります。
■移行リスク
・省エネを実施するためのコスト増加
・原材料や輸送費の高騰等を理由とした取扱商品価格の上昇による売上不振
・燃料価格高騰による配送料の上昇による売上不振
・環境配慮商品の取り扱いが少ない場合に購入事業者からの評判低下 など
■物理的リスク
・購入事業者が豪雨、洪水等による影響で休業した場合の売上減少
・物流網の混乱が発生した場合の配送遅延
・気候変動による被害が長期化することで発生する代金支払い遅延や未回収
・空調費用の上昇 など
■機会
・中小製造業、卸売業、小売業の業務デジタル化の加速
・気温上昇や防災への対策等、環境変化による新たな商品需要
・異常気象や感染症等で人が移動できない状況でオンライン取引需要の増加
・信用不安による保証需要の増加 など
b)人材育成方針
ラクーングループでは、人的資本を事業運営において最も大事な資本と捉えております。人的資本に関する重要課題(マテリアリティ)として「多様な個の能力が最大限発揮できる場の提供」を掲げ、従業員の個の能力を活かす組織づくりや、創造力を培う教育などを実践しています。また、中期経営計画に基づき開発人員の増強及び開発生産性の向上を進めております。その一環で、技術者に対しては研修の実施やスキルアップフォロー体制の強化、スペシャリスト育成など技術力向上のための施策を行い、技術者以外の従業員に対してもITリテラシー向上に取り組んでおります。
c)社内環境整備方針
人材育成方針に従い、ダイバーシティの推進、働きやすい環境の整備、開発環境の整備に重点的に取り組んでおります。
■ダイバーシティ
ラクーングループは、「一人ひとりの個性に着目し、多様な個性を活かし合う」組織こそが変化に強く、持続的な成長に重要であると考えており、性別や年齢、国籍、人種、肌の色、言語、スキル、学歴などの経歴、性的指向、性自認、障がいの有無にかかわらず、さまざまなバックグラウンドを持つ従業員が、違いを認め合い、お互いの意見を尊重しながら、ともに働いています。
働くパパママを対象に子育てと仕事の両立を支援する制度「はたらくーん」、外国籍社員が帰国して実家から業務ができる「越境リモートワーク」の実施、障がいを持つ方が希望するすべての職種で働けるような環境整備や部署内のサポートなど、それぞれが働きやすい環境で活躍の場を増やせる取り組みを推進しています。
また、業務を通して個の能力を伸ばしていくことはもちろん、オリジナルの社内研修・社内行事を多数実施し、従業員がお互いの能力を発見し認め合う機会を設けております。
■働きやすい環境の整備
ラクーングループでは、組織づくりにおいて、多様な価値観や経験、能力を持った人材が活躍できる場を提供することが重要と考えています。従業員が 自身の能力を最大限発揮し、個性を活かして伸び伸びと働けるような職場環境や制度づくりに努めています。働き方の多様化に合わせてリモートワークやフレックス制度の導入や在宅環境の整備、また労働安全衛生の確保も行っております。
■開発環境の整備
開発環境の効率化や堅牢化、スクラム手法・アジャイル手法の導入といった開発工程の効率化を進めております。また、開発生産性に関するKPIの可視化や定期的なサーベイを実施して施策の効果を検証するといった取り組みも行っております。
(3)リスク管理
ラクーングループでは、ラクーンホールディングスの取締役会においてグループ全体の統括的なリスクマネジメントを行っております。リスクの特性に応じたマネジメントの仕組みを構築しており、今後は気候関連リスクも含めた統合的な管理を行うために、サステナビリティワーキンググループとも連携したリスクマネジメント体制を構築してまいります。
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機関および主管 |
役割 |
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ラクーンホールディングス取締役会 |
グループ全体のリスクを監督する。各機関・代表者よりリスクに関する報告や提案を受け、審議および意思決定を行う。 |
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各グループ会社代表取締役社長 |
サービス運営上のリスクを管掌。案件ごとのリスク対応方針や重要リスク対応課題について、取締役会に報告や提案を行う。 |
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リスク管理委員会 |
ラクーンホールディングス取締役副社長を委員長とし、主にグループ全体の情報セキュリティー上のリスクに関して管掌。発生する可能性のあるリスクや発生防止策の共有を行う。 |
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コンプライアンス担当事務局 |
ラクーンホールディングス代表取締役社長をコンプライアンス担当役員とし、グループ全体のコンプライアンスの推進、およびコンプライアンス上のリスクに関して管掌する。 |
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サステナビリティワーキンググループ |
気候変動を含むサステナビリティに関連する事項に関して、リスク分析を実施し対応策を検討、取締役会に報告や提言を行う。 |
(4)指標及び目標
a)気候変動
スコープ1,2におけるグループ連結でのGHG排出量は以下の通りです。スコープ1,2に関しては、2030年度までのできるだけ早期にカーボンニュートラルの達成を目指しております。また、スコープ3の算定は現在進めており、今後詳細な分析を行ったうえで目標数値を開示してまいります。
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2022年4月期 |
予定している削減対策 |
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スコープ1 |
4.8t-CO2 |
社用車のEV(電気自動車)化 など |
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スコープ2 |
178.0t-CO2 |
オフィスに再生可能エネルギー導入 事業活動の省電力化 など |
※当連結会計年度(2023年度)の実績(含、スコープ3)は会社ウェブサイトにて2023年7月末を目途に公開予定です。
b)人的資本・多様性
当社グループでは2032年3月31日までに「女性社員の管理職割合を全社員の男女比(40%)以上にする」ことを目指しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業環境について
①B2B-EC業界の成長性について
当社グループは、「企業活動を効率化し便利にする」を経営理念とし、事業の多くはインターネット技術を活用したサービスの提供をしており、B2B-EC市場の成長を背景にして事業を運営しております。しかしながら、同市場の歴史は浅く、また成長過程にあることから普及に関して将来予測を行うことは困難な状態であります。そのため、今後もこれまでと同様に普及が進展する保証はなく、新たな規制の導入等、同市場の成長が阻害されるような状況が発生した場合においては、当社グループの事業規模拡大に影響を及ぼす可能性があります。
②景気動向の影響について
当社グループは、企業間取引に係るサービスとして「情報」と「決済」に関するサービス及び「売掛金」や「家賃」を保証するサービスを提供しております。そのため、国内外の経済情勢や景気動向等の理由によりサービスを利用する企業や保証する企業の経営状況が悪化する場合、また市場環境が著しく変化する場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
リオープニングにより様々な規制緩和がされ、経済活動が正常化しつつあります。企業活動が活発になることで、当社グループの各サービスの需要が増加する一方で、政府の支援策等の終了により企業倒産件数が増加するリスクが懸念されております。フィナンシャル事業においては、審査を慎重に行うとともに審査の精度をより向上させていくことで現状、デフォルトの発生状況を通常起こりうる変動範囲内にコントロールできていると認識しております。しかしながら、今後の景気動向の見通しは依然として不透明であり、サービスを利用する企業や保証する多くの企業の経営状況が大幅に悪化した場合、当社グループの事業成長が阻害される可能性があります。また、想定をはるかに超える保証履行が発生した場合には当社グループの事業運営及び財政状態、業績に影響を与える可能性があります。
③競合について
当社グループは企業間取引に必要な機能のうち、「情報」と「決済」に関するサービスを提供しております。当社グループの提供する各サービスと同様のサービスを提供する企業はサービスごとにそれぞれ存在しております。当社グループでは、これまで蓄積してきた企業間取引特有の商慣習に対するノウハウを背景に、企業と企業の取引を、よりスピーディーで効率的で便利なものにしていくために、常にユーザビリティの向上を意識した仕組みの構築、商品構成、安心して取引できる環境の提供等に取り組むことで差別化を図っております。しかしながら、当社グループと同様のサービスを提供する企業及び今後新たに参入する企業との競合が激化した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(2)事業内容について
①フィナンシャル事業の与信リスクについて
フィナンシャル事業の売掛保証は、顧客である事業会社から徴収する売掛債権の保証料を売上高として計上し、保証を引き受けた結果発生するコスト(保証履行や貸倒等の費用)を差し引いた金額が売上総利益となっております。売掛債権保証の市場は、近年、売掛債権の保全や与信管理の強化に関する企業ニーズの高まりを受け拡大しつづけております。家賃保証は、入居者から徴収する保証料を売上として計上し、保証を引き受けた結果発生するコスト(保証履行や貸倒等の費用)を差し引いた金額が売上総利益となっております。家賃保証の市場についても、民法改正の影響等による物件オーナーからの保証ニーズの高まりを受け拡大しつづけております。
当社グループでは、売掛保証、家賃保証の保証残高を積み上げるとともに、保証履行の発生率を適切にコントロールすべく、最適な保証引受審査を行うことがビジネスモデル上、重要であると考えております。そのため、日々の営業活動を積極的に行うことで保証残高を積み上げることに尽力する一方で、保証履行を適切な水準に抑えるために、保証先企業及び入居者の審査基準についても随時見直し、設立当初から現在までにおける保証履行実績とその時々の経済情勢を反映させて、極度に保証履行率が悪化しないように努めております。また、保険会社等との再保険契約の活用により、保証履行が発生した場合には当社グループが被る損害の一部を担保させることで、当社が負担する保証履行金額を軽減させるよう努めております。さらに、事業会社から徴収する保証料についても、これまでの保証履行実績とその時々の経済情勢を反映させ、随時見直しております。しかしながら、当社グループが想定する以上の保証履行が発生した場合には業績に影響を与える可能性があります。
なお、2023年4月末現在の保証事業保証残高は108,910,022千円(株式会社ラクーンフィナンシャル分43,933,285千円、株式会社ラクーンレント分64,976,737千円)です。そのうち、当社グループでリスクを保有している保証残高は80,014,899千円であります。
②新規事業展開に伴う影響について
当社グループは、「企業活動を効率化し便利にする」ことを経営理念としております。この経営理念に基づき、これまで、Paid、CORECといった企業間取引にかかる分野での新しいサービスを生み出しており、今後も、企業間取引にかかる分野の新規事業の開発等に取り組んでいく方針です。新規事業の開発にかかる人材、システム、広告等に対する追加的な支出の発生及び事業が安定して収益を生み出すまでにはある程度の時間がかかることから、新規事業展開によって、当社グループ全体の利益が一時的に低下する可能性があります。また、新規事業を開始した際には、当該事業固有のリスク要因が加わる可能性があるとともに、事業展開が計画通りに進まない場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)法的規制について
①当社の事業を取り巻く法的規制について
EC事業の主力事業である「スーパーデリバリー」では、取り扱う商品の中で一部下記の様な法規制を受ける商品が存在しております。
a.ブランド品の販売について
ブランド品の販売にあたっては、当該ブランド・メーカーの商標権、意匠権、著作権その他の知的財産権等に抵触しないことに留意し、必要に応じてインボイス等の証明書類の提出を求めて出展審査を行っております。また、「出展規約」に特則(「ブランド品などの出展に関する特則」)を規定することで、当該ブランド・メーカーの商標権、意匠権、著作権その他の知的財産権を侵害するものでないことを出展企業に保証させております。
また、並行輸入品も含めた海外ブランド品の取り扱いに関しましては、別途真正商品である旨、偽ブランド品や知的財産権侵害商品を取り扱った場合には出展企業が責任を取る旨の誓約書の提出を求めることで関連法規・法令等の遵守に努めております。しかしながら、販売した商品に万が一、上記記載の知的財産権等を侵害するような事態が生じた場合には、当社グループがその責任を問われかねず、当社グループに対する社会的信用力は低下し、事業の遂行に支障をきたす可能性があります。
b.医薬部外品、化粧品、加工食品、酒類等の販売について
「スーパーデリバリー」の取り扱い商品のひとつであります医薬部外品、化粧品、加工食品(健康食品を含む)、酒類は、販売及び広告表現について主に下表の法律による規制を受けております。当社グループは、出展企業に対し、必要に応じて化粧品等の製造販売業許可を取得した証明書や成分分析表等の証明書類の提出を求め、酒類の販売においては、出展企業が酒類販売業の免許を取得していることを確認しております。また、「出展規約」に特則(「医薬部外品・化粧品などの出展に関する特則」及び「加工食品などの出展に関する特則」)を規定し、関連法規・法令等を遵守していることを保証させるとともに、出展後も広告表現等の法的規制に抵触する内容がないかを当社グループ内において随時チェックすることで関連法規・法令等の遵守に努めております。
しかしながら、将来的に法的規制が強化された場合や、現行の法的規制における法令の解釈・適用によっては、新たな対策が必要となり、これらの商品の販売に支障をきたす可能性があります。また、販売した商品に関し法的規制に抵触するような事態が生じた場合には、当社グループがその責任を問われかねず、当社グループに対する社会的信用力は低下し、事業の遂行に支障をきたす可能性があります。
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法令名 |
主な法的規制の内容 |
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私的独占の禁止及び公正取引の確保 に関する法律 |
不当廉売・再販売価格維持行為・誇大広告の禁止 |
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医薬品、医療機器等の品質、有効性 及び安全性の確保等に関する法律 |
医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生 医療等製品の製造販売の承認と許可 虚偽・誇大広告の禁止、医薬品的表現の規制 |
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健康増進法 |
栄養表示基準の明示、誇大表示の禁止 |
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食品衛生法 |
飲食に起因する衛生上の危害発生の防止 誇大表示・広告の禁止 |
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食品表示法 |
名称、アレルゲン、保存の方法、消費期限、原材料、 添加物、栄養成分の量及び熱量、原産地等の食品へ の表示義務 |
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知的財産基本法 |
特許権、著作権、商標権等の知的財産権侵害の禁止 |
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酒税法 |
酒類取引者の納税義務、酒類製造販売の免許取得義務 |
c.フィナンシャル事業の売掛債権保証について
フィナンシャル事業の売掛債権保証は、「保険業法」上の保険業、「債権管理回収業に関する特別措置法」上の債権管理回収業、「金融商品取引法」上の金融商品取引業、及び「貸金業法」上の貸金業のいずれにも該当いたしません。また、Paid事業についても、「割賦販売法」上の包括信用購入あっせん、「貸金業法」上の貸金業、及び「銀行法」上の為替取引のいずれにも該当いたしません。従って監督官庁は存在せず、いわゆる業法上の法的規制の対象とはなっておりません。しかしながら、今後新たな法律の制定や現行法の解釈に変化があった場合には、これらの事業が法的規制の対象となる可能性があり、その場合、事業の継続に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
②取引先情報の管理体制について
当社グループは、事業の性質上、個人情報を含む取引先情報を多数取り扱っており個人情報保護法の適用を受けております。当社グループでは、個人情報の保護を図るため、管理システムへのアクセス者の制限やアクセス履歴の管理、また社員教育の実施等、管理運用面について細心の注意を払っております。しかしながら、万一これらの情報が外部に流出した場合、当社グループの事業の遂行に支障をきたす可能性があります。
(4)事業体制について
①優秀な人材の獲得・育成について
当社グループは顧客や業界を理解した上でITを使ったサービスを提供できるのが強みです。今後、事業成長していくためには、当社グループの経営理念に共感し、事業成長に強い意欲を持った優秀な人材の継続的な獲得が必要であると考えております。特に、当社グループのサービスは、顧客ニーズに応じた利便性の高いシステムを提供していることから、システムの開発やその運用・管理を適切に行うことが事業上重要であり、これを実行するための優秀なエンジニアの獲得・育成することが重要であると認識しております。しかしながら、エンジニアの人材獲得競争は激しく、業務上必要とされる知識及び経験を備えた人材を確保できないリスクがあり、その場合、システム開発の遅延や運営・管理の不備等が発生する可能性は否定できず、その場合、当社グループの業務運営に支障をきたす可能性があります。
②システムの障害について
当社グループの事業の多くは、モバイル端末やパソコン等のコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しております。そのため、自然災害や事故などにより通信ネットワークが破壊された場合においては事業の全体、あるいはその一部が中断され、事業の遂行に重大な支障をきたす可能性があります。
また、当社グループでは、サービスの安定供給を図るためのセキュリティ対策とコンピューターウイルスの感染、ハッカーの侵入による妨害など、不正アクセスを回避するよう努めておりますが、こうした要因によるシステム障害が生じた場合も同様に、事業の遂行に重大な支障をきたす可能性があります。
さらに、サーバー等の管理を委託しているデータセンター等の管理会社のサービス低下、アクセスの集中によるサーバーのダウン等によりインターネットへの接続及びシステムの稼動がスムーズに行うことができない状態になった場合においても当社グループの事業の遂行に支障をきたす可能性があります。
③災害による影響について
当社グループは、東京都中央区に本社を置き、グループ全体の経営管理体制機能を集約しております。そのため、大規模な自然災害やその他の事業活動の継続に支障をきたす事象が、本社エリアに発生した場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
(5)その他
①M&Aについて
当社グループは、グループ全体の成長戦略を推進していくために必要に応じてM&Aを実施する方針です。M&Aの実行に際しては対象企業の財務内容や契約関係等についての詳細な事前審査を行い、十分にリスク検討を行う方針でありますが、これらの調査で確認・想定されなかった事象がM&A等の実行後に判明あるいは発生した場合や、市場環境の変化等により事業展開が計画どおりに進まない場合には、対象企業の投資価値の減損処理を行う等、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
また、M&A等により、当社グループが従来行っていない新規事業が加わる際には、当該事業固有のリスク要因が加わる可能性があります。
②ストック・オプションについて
当社グループは、役員及び従業員の経営参画意識高揚のために会社法第236条、第238条及び第240条の規定に従って、新株予約権(以下、「ストック・オプション」という。)を付与しております。これらストック・オプションの権利行使がなされた場合には、新株式が発行され当社グループ株式価値の希薄化が生じる可能性があります。
なお、2023年4月30日現在でのストック・オプションによる潜在株式数は158,900株であり発行済株式総数に対して0.7%に相当します。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は以下のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より1,117,832千円増加して15,178,663千円になりました。流動資産は、1,183,357千円増加して12,979,819千円になりました。増加の主な要因は、取引の増加に伴い売掛金が827,583千円増加したことによるものです。固定資産は、65,525千円減少して2,198,843千円になりました。減少の主な要因は、のれんの減損損失の計上等により62,782千円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より1,053,417千円増加して9,749,659千円になりました。流動負債は2,073,148千円増加して9,702,724千円になりました。増加の主な要因は、取引の増加に伴い買掛金が1,090,571千円増加したことと、1年内返済予定の長期借入金が841,664千円増加したことによるものです。固定負債は1,019,731千円減少して46,935千円になりました。減少の主な要因は長期借入金が返済及び1年内返済予定の長期借入金への振替により1,020,000千円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より64,414千円増加して5,429,003千円になりました。増加の主な要因は、配当金の支払い423,594千円の計上と親会社株主に帰属する当期純利益668,803千円の計上により利益剰余金が245,208千円増加と、新株予約権の行使により資本金と資本剰余金が合計で16,098千円増加したものの、自己株式の消却により、その他資本剰余金が262,037千円減少したことによるものです。
②経営成績の状況
当連結会計年度(2022年5月1日~2023年4月30日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が継続する中、社会経済活動の制約が徐々に解除され正常化に向かい始めました。個人消費も回復傾向となり景気の持ち直しが期待される一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、世界的な金融引き締めに伴う景気の下振れ懸念、円安を背景とした資源・原材料価格の高騰等の影響により引き続き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループでは、次の成長へ向け、当連結会計年度を初年度とする中期経営計画を推進しております。中期経営計画では、「広さを深さに~LTVの向上によるサステナブルな事業成長へ」をテーマに掲げ、コロナ禍で増加した会員を強固な顧客基盤に育てるために既存の事業に投資を集中しLTV(Life Time Value)を高めることでサステナブルな事業成長を目指します。
当連結会計年度は、物価高騰による消費者の消費意欲減退の懸念がある中、社会経済活動の制約が徐々に解除され、ようやく本格的に正常化に向けて動き出しました。当社グループのサービスの需要環境の良化は継続しており、販促投資強化の施策の効果も加わった結果、EC事業、フィナンシャル事業ともに増収となりました。この結果、当連結会計年度における売上高は5,320,983千円(前期比11.1%増)となりました。
費用面におきましては、戦略的投資により、EC事業、フィナンシャル事業ともに広告宣伝費・販売促進費が前期比22.7%増、人件費が前期比12.8%増となりましたが、売上高の順調な増加により、営業利益1,193,227千円(前期比6.0%増)、EBITDA 1,310,572千円(前期比3.3%増)、経常利益1,225,968千円(前期比8.0%増)となりました。なお、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の減損損失80,145千円の他、のれんの減損損失52,998千円を特別損失に計上しております。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益668,803千円(前期比88.6%増)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
ⅰ.EC事業
EC事業の主力事業である「スーパーデリバリー」は、購入客数の成長維持と客単価の向上により流通額を増加させることに取り組んでおります。当連結会計年度におきましては客単価向上を目的としたポイント・クーポンなど販促活動を強化いたしました。
当連結会計年度につきましては、国内の外部環境は、コロナ禍における社会経済活動の制約が徐々に解除され正常化に向けて進みつつある状況です。対面による個人消費の持ち直しの動きが見られ、加えて海外からの渡航制限の解除も進みインバウンド需要も回復し始めております。厳しい経営環境が続いていた小売業以外の事業者、特に飲食業を中心に回復傾向が顕著にでており購入客数、客単価ともに順調に増加し、国内の流通額の増加に寄与いたしました。一方で、国内流通額の構成比が高い国内小売店は、大手百貨店や大手アパレルメーカーの業績の回復が顕著になっている中、スーパーデリバリーの国内小売店に多い中小小売店については業績回復に遅れが出ている影響で、客単価の増加ペースが抑制されました。この結果、国内流通額は前期比9.1%増となりました。
海外は、香港を除くアジア圏の流通額の成長が回復傾向となっており、これに加え、注力地域であるアメリカの流通額も順調な成長を継続しております。この結果、海外流通額は前期比11.8%増となり、当連結会計年度の「スーパーデリバリー」の流通額は23,823,038千円(前期比9.8%増)となりました。
なお、当連結会計年度末における「スーパーデリバリー」の会員数は332,426店舗(前期末比54,207店舗増)、出展企業数は3,127社(前期末比44社減)、商材掲載数は1,479,071点(前期末比47,871点増)となりました。
この結果、EC事業の売上高は3,165,319千円(前期比7.3%増)になりました。費用面においては、ポイント、クーポンなど販促活動を強化しているため広告宣伝費・販売促進費は前期比27.0%増となりましたが、販管費の増加が抑制された結果、セグメント利益は1,277,699千円(前期比8.4%増)となりました。
ⅱ.フィナンシャル事業
「Paid」におきましては、加盟企業の積極的な獲得を継続するとともに、加盟企業単価を向上させることに取り組んでおります。決済業務のアウトソーシング需要は継続しており、加盟企業数、稼働企業数ともに順調に増加いたしました。加えて、経済活動のリオープニングによる影響で加盟企業単価が向上したことで取扱高は順調に増加し、グループ外の取扱高は31,114,626千円(前期比21.5%増)、全体の取扱高(グループ内の取扱高10,591,400千円を含む)は、41,706,027千円(前期比20.4%増)となりました。
「保証」におきましては、2022年5月に「T&G売掛保証」を「URIHO」に統合いたしました。「URIHO」では契約社数を増やすことにより保証残高を増加させ、売上高成長に繋げることに取り組んでおります。経済活動のリオープニングにより景気が回復基調となる中、コロナ禍に実施した資金繰り融資の返済開始と不透明な経済情勢が継続していることで、サービスの需要環境は良好な状態が継続しており「URIHO」の契約企業数は順調に増加し、保証残高も順調に積みあがりました。
「家賃保証」におきましては、引き続き、事業用家賃保証、居住用家賃保証ともに不動産会社に対する知名度向上に取り組みました。
当連結会計年度末の保証残高は、108,910,022千円(株式会社ラクーンフィナンシャル分43,933,285千円、株式会社ラクーンレント分64,976,737千円)と前期末比12.2%増になりました。この結果、フィナンシャル事業の売上高は2,431,359千円(前期比17.2%増)となりました。費用面においては、与信審査基準の緩和を継続していることで売上原価率が若干上昇しておりますが、審査水準の適切な管理により、概ね新型コロナウイルス感染症拡大前の適切な水準に近づいてきている認識です。なお、広告宣伝費は引き続きプロモーションを強化している影響で前期比15.9%増となりました。この結果、セグメント利益は525,946千円(前期比21.9%増)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末より93,764千円増加し5,427,680千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は1,122,289千円(前期比734,297千円の資金の増加額の減少)になりました。この主な要因は、仕入債務が1,090,571千円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は165,720千円(前期比31,726千円の資金の減少額の減少)となりました。この主な要因は、ソフトウエア開発等による無形固定資産の取得による支出149,005千円と投資有価証券の取得による支出20,000千円を計上したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は862,804千円(前期比265,287千円の資金の減少額の減少)となりました。この主な要因は、自己株式の取得による支出262,284千円と配当金の支払額423,594千円、長期借入金の返済による支出178,336千円を計上したことによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
該当事項はありません。
(2)受注実績
該当事項はありません。
(3)販売実績
①当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年5月1日 至 2023年4月30日) |
前期比(%) |
||
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EC事業 |
(千円) |
3,165,319 |
107.3 |
|
|
フィナンシャル事業 |
(千円) |
2,155,664 |
117.2 |
|
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合計 |
(千円) |
5,320,983 |
111.1 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
②EC事業の販売実績を売上種類別に示すと、次のとおりであります。
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売上種類別 |
当連結会計年度 (自 2022年5月1日 至 2023年4月30日) |
前期比(%) |
||
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システム利用料売上 |
(千円) |
2,578,807 |
111.2 |
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会員小売店向け売上(会費) |
(千円) |
296,726 |
94.8 |
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出展企業向け売上(基本料等) |
(千円) |
269,600 |
89.7 |
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その他 |
(千円) |
20,184 |
113.3 |
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合計 |
(千円) |
3,165,319 |
107.3 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に関する見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、EC事業、フィナンシャル事業ともに増加したことにより5,320,983千円(前期比11.1%増)となりました。
(売上総利益)
売上原価は、フィナンシャル事業において与信の審査基準緩和の継続により緩やか上昇したことにより前期比23.7%の増加となりました。
この結果、売上総利益は4,284,155千円(前期比8.4%増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、EC事業、フィナンシャル事業ともに広告宣伝費・販売促進費が前期比22.7%増加、人件費が前期比12.8%増加となりましたが、その他費用の抑制により3,090,927千円(前期比9.4%増)となりました。
この結果、営業利益は1,193,227千円(前期比6.0%増)となりました。
(経常利益)
長期借入金等の支払利息4,650千円とコミットメントライン契約の手数料支払いによる支払手数料4,551千円を営業外費用に計上した結果、経常利益は1,225,968千円(前期比8.0%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の減損損失80,145千円の他、子会社であるフィナンシャル事業の株式会社ラクーンレントののれんの減損損失52,998千円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は668,803千円(前期比88.6%増)となりました。
(ROE)
中長期的な目標であるROE25%に対して連結会計年度におけるROEは12.6%となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものはPaid事業の販売側企業に対する買掛金の支払いになります。Paid事業の取引代金の回収・支払のサイクルは基本的には取引先企業から回収の後に販売側企業へ支払いとなり、手元資金で賄える状況ですが、事業戦略上、多種多様な回収・支払のサイクルに対応していくために、必要に応じて銀行からの借入を行う方針です。
今後、既存事業の事業成長を図りながら、積極的に新規事業の創出や、必要に応じてM&Aを実施し成長性のあるビジネスを当社の成長に取り込んでいく考えでありますが、資金需要の必要性に応じて柔軟に資金調達を実施いたします。
なお、当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うために複数の金融機関との間で合計5,750百万円の当座貸越及びコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高0円)。
該当事項はありません。
該当事項はありません。