(1)経営成績に関する分析
第49期(平成28年4月1日から平成29年3月31日)におけるわが国経済は、海外の政治・経済情勢が不安定な状況となる中、雇用環境の改善及び賃金の上昇により景気は総じて緩やかな回復傾向で推移しております。こうした経済環境の中、当社関連市場においては、新車販売台数・中古車登録台数はほぼ前期並みの水準となり、日本の中古車輸出台数は前期比で減少いたしました。
このような状況の中、当社グループは、平成28年12月14日公表「当社一部事業の撤退及び特別損失の計上に関するお知らせ」の通り、平成29年3月末をもってオークション事業から撤退し、従来から注力しておりましたシステム事業に経営資源を集中し収益基盤の安定及び拡大を図ることとしました。今後、継続的な事業の成長を目標に、当社の基本商品である「RV Doctor」、「PV Doctor」、「車種DB」を組み込んだプラットフォームの利用拡大を促進し、お客様のニーズに対応した当社開発システムの普及を推進いたします。
再販業務支援について、上述の通り、平成29年3月末の事業撤退が大きく影響し、公表以降は特に、当社グループオークションへの出品台数が前年同期対比で大きく減少しました。システム業務支援においては、新規顧客層の拡大、自動車ファイナンス業界を中心とする既存顧客への売上拡大に注力いたしました結果、売上高は概ね期首想定通りに推移しました。
その結果、再販業務支援売上は183,769千円で前期比47.5%の減収となり、システム業務支援売上は781,064千円で同14.4%の増収となりました。これらを合わせた当期の連結売上高は964,833千円で同6.5%の減収となりました。
原価については、再販業務支援において固定費割合の高さから出品台数激減に連動するほど減少せず、一方システム業務支援において償却費の増加もあって原価は引き続き増加傾向にありますが、当期において新製品を稼働できなかったこともあり、期首想定に対して減少することとなりました。売上総利益としては633,843千円と前期比7.6%減となりました。販売費及び一般管理費は、コスト削減及び既述の新製品販促予算の未消化により、425,913千円と前期比3.9%減となりました。
以上の状況から利益面は、営業利益で207,929千円と前期比14.3%の減益となり、韓国の持分法適用会社が投資を先行させシェア拡大を図っており前期比で減益となっていることから持分法投資利益が大きく減少し、経常利益で228,346千円と前年同期比18.8%の減益となり、入札会事業撤退による特別損失を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益で126,975千円と前期比30.0%の減益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の計上、仕入債務の減少、法人税等の支払額及び投資有価証券の取得による支出等により、1,071,665千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は17,812千円(前期は179,770千円の支出)となりました。
主なプラス要因は、税金等調整前当期純利益193,167千円の計上及び、減価償却費62,868千円の計上によるものであります。主なマイナス要因は、仕入債務の減少額187,715千円、法人税等の支払額77,772千円及び持分法による投資利益11,957千円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は661千円(前期は179,800千円の支出)となりました。
主なプラス要因は、投資有価証券償還による収入101,052千円によるものであります。主なマイナス要因は、投資有価証券の取得による支出50,146千円及び無形固定資産の取得による支出47,459千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は59,882千円で前期比92千円の減少(0.2%減)となりました。
これは、配当金の支払額59,882千円によるものです。
(1)生産実績
該当事項はありません。
(2)受注状況
該当事項はありません。
(3)販売実績
当社グループでは「業務支援」事業は再販業務支援とシステム業務支援を融合した不可分一体の事業を行っており、単一セグメントであるためセグメント区分は行っておりませんが、売上高における再販業務支援及びシステム業務支援による各売上は、以下のとおりであります。
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売上高の内訳 |
当連結会計年度 (自平成28年4月1日 至平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
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再販業務支援(千円) |
183,769 |
△47.5 |
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システム業務支援(千円) |
781,064 |
14.4 |
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合計(千円) |
964,833 |
△6.5 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満であるため、記載を省略しております。
今後、当社グループが企業価値を高め、成長シナリオを実現していくため、事業基盤、経営基盤の強化拡充を図ります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、裾野の広い自動車関連事業の中で、「自動車関連事業者向け業務支援事業」という新たなビジネスモデルを創造し、当社が独自に開発した基本商品である「RV Doctor」、「PV Doctor」、「車種DB」を組み込んだプラットフォームの利用拡大を企図し、お客様のニーズに対応した業務支援サービスを提供することにより成長しております。
「お客様と共に新たな価値を創造する、安定性と成長性を兼ね備えたユニークな企業」であり続けることを信念に、更に新しいサービスの事業化に積極的に取組み、株主の皆様のご期待に沿える事業成長・企業価値向上の実現に努めてまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、当連結会計年度に至るまで、リースアップ車に特化した入札会運営を主とする再販業務支援と、自動車関連事業者のニーズに対応したシステム提供を主とするシステム業務支援と、性質の異なる事業を行ってまいりました。
再販業務支援では再販業務のシステム化や査定端末の導入、インターネットを通じた情報の直接提供などをいち早く手掛けることで付加価値を高め、業界の発展に貢献してまいりました。しかしながら昨今においてはオートオークション市場での持続的な成長拡大を見通すことが困難となったため、ここに至るまでに当社の役割は十分に遂げたと判断し、当連結会計年度末をもって当該事業から撤退することにいたしました。今後はシステム業務支援に経営資源を集中し収益基盤の安定及び拡大をはかります。
今後の戦略につきまして、当社グループは次の3点に注力してまいります。
・これまで再販業務支援及びシステム業務支援にて培った知見を活かし、自動車ファイナンス事業者への業務支援サービスを拡大してまいります。
・自動車流通分野へも事業領域を拡大し、自動車販売事業者への業務支援サービスを拡大・提供してまいります。
・ICT対応力と営業力を強化し、サービスの最適化スピードを向上させ、成長速度を加速してまいります。
これらの実現を通して、「お客様と新たな価値を創造する安定性と成長性を兼ね備えたユニークな企業」になることを目指してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、経営の基本方針に基づき、安定的かつ持続的な成長を兼ね備えた企業であり続けるために、財務体質の強化を図り、収益性と安定性を総合的に向上させるべく株主資本利益率(ROE)を重要な経営指標として捉えております。
(4)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外の政治・経済情勢が不安定な状況となる中、雇用環境の改善及び賃金の上昇により景気は総じて緩やかな回復傾向で推移しております。こうした経済環境の中、当社関連市場においては、新車販売台数・中古車登録台数は、ほぼ前期並みの水準となっております。
しかしながら自動車販売事業者では少子高齢化などの社会構造変化に対応するため、社内体制効率化や店舗配置の最適化などの課題も多くなってきております。こういった環境下においての自動車販売事業者向けの業務支援サービスの重要性は増してきております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
①システム事業の推進
当社のASP型のシステムサービスメニューをより拡充・進化させ、個々のメニューを有機的に組み合わせて新たなドメインへの展開を図ります。具体的にはこれまでの自動車ファイナンス市場を中心とした展開に加え、自動車流通市場へのサービス提供へと拡大させることにより、潜在顧客層へのアプローチを行い、システムサービスメニューによる収益力の向上に努めます。
②海外事業の展開
当社グループの将来的な発展のため、事業モデルの海外展開を進めます。当社では平成20年1月の韓国関連会社設立に続き、平成25年6月に中国に子会社を設立しております。
今後も成長する海外市場に対して全社的視点で当社のグローバル戦略を立案するため、またグローバル市場において活躍ができる人材の育成と確保のため、海外事業の強化を図ります。
③人材の採用と育成
事業の継続と拡大、成長戦略の実現などすべての企業活動において、優れた人材の確保が重要と認識しております。また事業規模の成長スピード、事業収益力の確実性を高めるには、組織の活性化が必要と認識しており、今後もさらなる優秀な人材の採用とその育成を図ります。
④経営組織力の強化と内部統制
事業環境の変化、今後の競争激化に対応するべく業務執行を効率的に進めるため、経営判断スピードを向上させるとともに、的確な内部統制制度の整備運用に努め、スピードと正確性・適正性を両立する強固な経営組織力の構築を目指します。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、文中における将来に関する事項は、平成29年3月期有価証券報告書提出日(平成29年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 新商品開発と新規事業
当社グループの成長性の確保のため、自動車関連ファイナンス事業者に限らず広く自動車関連事業者向けの新たな業務支援サービスの開発を行うとともに、それらに伴う新規事業への参入を行っており、開発また新規事業参入に必要な先行投資を行う可能性があります。当該先行投資を行った場合に、一定期間内に当初予測した収益を上げられなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 有能な人材の確保と育成
当社グループでは、自動車関連事業者に向けた統合された広い範囲での業務支援サービスを提供しており、当社グループが提供するサービスの質の向上あるいは維持のためには優秀なスタッフによる開発体制が必要になると考えております。今後の更なる成長に向け、現在当社グループに在籍しておりますスタッフと同等もしくはそれ以上の人材を採用して確保し、また、育成していくことが重要になります。当社グループは引続きこうした人材の確保、育成に努める所存ですが、十分な人材を適時に得られない場合、あるいは現在在籍している人材が急に退職した場合には当社グループの提供するサービス品質や事業展開の計画に悪影響を及ぼす可能性があります。また、将来的に人材投資コストが増加する可能性があります。
③ 人為的過誤、自然災害等によるシステムトラブル
当社グループでは、コンピュータシステム及びネットワークを活用することで事業の拡充を実現しております。そのため、セキュリティの強化をはじめ、ハッカー/ウィルス等に対しても現時点における最善の対策を講じるとともに、データ量やアクセス数の増加に応じた、データのバックアップ体制の構築及びハードウェアの増強等のシステムトラブル対策を講じております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、人為的過誤、自然災害等によりシステムトラブルの発生した場合には、発生した損害の賠償や当社グループが提供するサービスに対する信頼の低下などによって、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ システム開発の外部委託
当社グループでは、システム開発の規模によっては、グループ外の企業に委託しております。また特定の委託先に依存しないよう、複数の委託先を持ち、それぞれと良好な関係を継続するよう努めております。当社グループがシステム開発を委託する企業は、開発実績もあり、安定的な取引を行っておりますが、これらの企業の経営環境等に問題が発生し、開発の委託が継続できなくなった場合、開発スケジュール等に支障をきたす等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 法的規制等
当社グループの業務遂行に関しては、様々な法律や規制の適用を受けております。これらの法律、規制等を遵守すべく、社内体制の確立や従業員教育等に万全を期しておりますが、万一当社グループに対して訴訟や法的手続きが行われた場合には、多額の訴訟対応費用の発生や、損害賠償金の支払いの可能性があります。このような場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 情報管理
当社グループは、自動車関連事業者へのITサービスを提供する立場として、業務受託やシステム開発において、顧客の機密情報や個人情報に関与する業務があります。これらの情報管理を徹底することはもとより、当社自体の保有する内部情報、機密情報やノウハウの社外への流出を防止することを経営の重要課題のひとつと位置づけており、情報セキュリティ委員会の設置をするなど、情報管理に対する重要性を認識した体制作りに取り組み、プライバシーマークを取得しております。しかしながら、不正アクセスその他予期せぬ事態により、万が一、情報漏洩が発生した場合、当社グループの信用失墜につながり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 知的財産権
当社グループでは、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しておりますが、当社グループの事業分野における知的財産権の完全な現況を把握することは困難であり、当社グループが把握できていないところで他社が特許権等を保有している可能性は否めません。また、今後当社グループの事業分野における第三者の特許権が新たに成立し、損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性はあり、その場合当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 大規模災害等
地震、台風、津波等の自然災害や火災等の事故災害が発生し、当社グループの拠点等が被災した場合、その一部または全部の操業が中断し、当社サービスの提供ができなくなる可能性があります。また大規模災害等により、当社サーバーの保管場所への損害が発生し、システム提供に支障が発生した場合は、当社システム事業の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 海外進出
当社グループは、新たな成長機会を求めて当社ビジネスモデルの海外展開を進めておりますが、各国政府の予期しない法律や規制の変更、各種税制の変更、政治・社会及び経済情勢の変化や治安の悪化、為替変動や為替制限、商習慣の違いによる信用リスク、労働環境の違いや変化による労働争議リスク、人材確保の困難度、疾病の発生等、不測・不可避の事態が生じた場合は、投下資本の回収計画の遅延や、撤退等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
以上の他にも当社グループが事業を遂行する限りにおきましては、同業他社及び他業種企業と同様に、経済環境、自然災害、金融・株式市場の動向等、様々なリスクが内包されております。これらについて、どのような影響が発生しうるかについて予測することは困難でありますが、場合によっては業績に影響を及ぼすおそれがあります。
該当事項はありません。
当社グループは、当社グループのビジネスモデルの根幹をなすシステム業務支援で顧客に提供している「プラットフォームサービス」の一層の充実を実現するため、研究開発に取り組んでおります。
現在の研究開発は、当社、企画開発部において推進しております。当連結会計年度における研究開発費の総額は13,310千円となっており、主に情報収集費用等に充てております。
当連結会計年度(自平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
当社グループでは、自動車関連事業者向け業務支援サービスのためのシステムを商品化して、リースアップ車等中古自動車の再販業務支援サービスのための入札会の運営・管理サービスの受託とともに一体化して提供しています。従いまして、当社のビジネスモデルは、業務支援事業の単一セグメントにより成立しておりますが、その内訳はシステム業務支援と、そのシステムを利用して行われる再販業務支援により構成されています。
(1)財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、2,187,957千円であり、負債総額は341,020千円、純資産は1,846,937千円です。自己資本比率は84.4%となっております。資産のうち流動資産は1,185,778千円、固定資産は1,002,179千円であり、流動資産のうち1,071,665千円は現金及び預金により構成されております。総資産は124,552千円(前期比5.4%減)減少いたしました。これは、現金及び預金の増加580,355千円(同118.1%増)、有価証券の減少625,631千円及び建物及び構築物の減少40,739千円(同32.0%減)が主因であります。
(2)経営成績の分析
<経営成績>
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前連結会計年度 第48期 |
当連結会計年度 第49期 |
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売上高 |
(千円) |
1,032,434 |
964,833 |
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売上原価 |
(千円) |
346,585 |
330,990 |
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売上総利益 |
(千円) |
685,849 |
633,843 |
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販売費及び一般管理費 |
(千円) |
443,178 |
425,913 |
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営業利益 |
(千円) |
242,670 |
207,929 |
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経常利益 |
(千円) |
281,240 |
228,346 |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
(千円) |
181,481 |
126,975 |
<売上高の内訳>
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前連結会計年度 第48期 |
当連結会計年度 第49期 |
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再販業務支援 |
(千円) |
349,944 |
183,769 |
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システム業務支援 |
(千円) |
682,490 |
781,064 |
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合 計 |
(千円) |
1,032,434 |
964,833 |
詳細は、「1 業績等の概要 (1)経営成績に関する分析」をご参照ください。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。