第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度につきまして、当社グループは、基本方針である「出前館事業の持続的成長」と「通信販売事業の体質強化とさらなる発展」に向けて、様々な施策に取り組んでまいりました。

(出前館事業の持続的成長に向けた施策の状況)

昨年10月下旬には、数年来の懸念事項であったデータセンターの移転を完了いたしました。今後さらに拡大が見込まれるオーダーを安定的に処理出来るよう、受注システム基盤のキャパシティを強化することと併せて、様々なチャネルとの連携により増加し続ける流入窓口及び加盟店システムのためのネットワーク基盤を再構築いたしました。

昨年11月より、シニアや単身者、オフィスワーカーを主な顧客ターゲットとして、当日の10:30までに注文すれば、ランチタイムまでにお一人様分の食事が届くという新サービス「おひとりさま便」の提供を本格的に開始いたしました。「おひとりさま便」では配送時間をピークタイムよりも前に設定し、ルート配送することで、加盟店はアイドルタイムを有効活用し、効率的に新規顧客を獲得することが可能です。

4月より、スマートフォンでテイクアウトの予約を受注する新サービス「お持ち帰り予約システム」の提供を開始し、第一弾として、株式会社吉野家の各店舗においてサービスを導入いただきました。ユーザーは、受取り店舗を検索した上で、商品を選択し、受取り時間を指定すれば、簡単に注文が完了します。同社の確立されたオペレーションを活かし、「最短15分」で受取り可能なネット予約が実現しております。

5月には、アマゾンジャパン株式会社が提供を開始した「Amazonログイン&ペイメント」を日本で初めて導入いたしました。Amazonのお客様は、Amazonアカウントで「出前館」にログインし、Amazonに登録済みの配送先住所やクレジットカード情報などをそのまま利用し、簡単に会員登録から注文、支払いを行うことが可能です。また、Amazonサイト上に「出前特集ページ」を設置し、Amazonのお客様に対して、WEBでの出前注文サービスを訴求し、「出前館」への流入を図っております。

また、期を通じて、新規会員登録及び初回注文時にTポイントをプレゼントするキャンペーン、「出前館」会員及び購買履歴データの分析によるパーソナライズされたレコメンドメール配信などのマーケティング施策、スマートフォンのUI改善やモバイルフレンドリー対策等のユーザビリティを高めるための取り組みを継続的に行ってまいりました。

(通信販売事業の体質強化とさらなる発展に向けた施策の状況)

焼酎に関しては、販売商品の絞込みと発送時のオペレーション効率化に取り組みました。焼酎に次ぐ主力販売商品として、2月から甲類焼酎、5月から白・赤ワインの販売を開始いたしました。商品ラインナップの拡充により、飲食店の規模、ジャンル、客層、客単価等の特徴に応じた提案が可能となり、これまで取引が出来ていなかった飲食店との新規取引の開始、クロスセルによる得意先の拡大につながっております。

また、7月からは、ワインの販売強化、関東に拠点を設置することによる注文から配達までの時間短縮、配送コストの削減を企図し、9月からの正式オープンに備え、物件や備品の手配、人材採用や研修の実施など、山梨営業所の開設準備を行いました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,661,309千円(前期比2.9%増)、経常利益は541,369千円(前期比48.1%増)、当期純利益は96,999千円(前期比42.0%減)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

<出前館事業>

出前館事業セグメントにおきましては、当連結会計年度末における会員数は約714万人を突破いたしました。また、加盟店舗数は12,213店舗、オーダー数に関しましては約1,055万件となっております。その結果、当連結会計年度の出前館事業セグメントにおける売上内訳は、基本運営費277,149千円、オーダー手数料1,204,437千円、広告収入64,942千円、システム受託開発101,303千円、その他320,252千円、セグメント売上高は1,968,084千円(前期比14.3%増)となりました。

 

 

<通信販売事業>

通信販売事業セグメントにおきましては、機動的なコールセンターを運営し、高品質な焼酎を中心に、飲食店向けの通信販売を行っております。当連結会計年度の売上高は、1,693,224千円(前期比7.8%減)となっております。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度に比べ172,351千円増加し、1,371,941千円となりました。

なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動の結果増加した資金は、593,576千円(前連結会計年度は481,194千円の増加)であります。主な増加の要因は、売上債権の増加額11,333千円、新株予約権戻入益10,582千円及び法人税等の支払額213,467千円等に対し、税金等調整前当期純利益218,948千円、投資有価証券評価損267,985千円、減価償却費181,304千円及びのれん償却額114,421千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動の結果減少した資金は312,590千円(前連結会計年度は390,772千円の減少)であります。主な減少の要因は、無形固定資産の取得による支出162,386千円、有形固定資産の取得による支出51,851千円及び投資有価証券の取得による支出48,391千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動の結果減少した資金は、106,498千円(前連結会計年度は169,640千円の減少)であります。主な減少の要因は、自己株式の処分による収入38,247千円に対し、長期借入金の返済による支出113,896千円及び配当金の支払額49,496千円等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

区分

当連結会計年度

(自  平成26年9月1日

至  平成27年8月31日)

前年同期比

(千円)

(%)

出前館事業

基本運営費

277,149

101.8

オーダー手数料

1,204,437

118.9

広告収入

64,942

95.5

システム受託開発

101,303

86.8

その他

320,252

126.8

小計

1,968,084

114.3

通信販売事業

1,693,224

92.2

合計

3,661,309

102.9

 

(注)  上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

高齢人口の増加、女性の社会進出定着による家庭内調理時間の短縮、生活スタイルの多様化による個食化などにより、食品宅配サービスの需要は今後も拡大基調にあると認識しております。(食品宅配市場規模:平成26年度1兆9,348億円 / 前年度比102.9%-矢野経済研究所調べ)。

酒類市場については、市場全体及び乙類焼酎市場は縮小傾向にあるものの、ワイン市場については好調な推移を見せており、酒類市場を牽引しております。(酒類市場規模(全体):平成26年度3兆6,054億円 / 前年度比99.3%、乙類焼酎市場規模:平成26年度3,665億円 / 前年度比96.5%、ワイン市場規模:平成26年度1,900億円 / 前年度比103.3%-矢野経済研究所調べ)

また、世帯1人当たり外食支出額が増額したことや訪日外国人が増加したこと、法人交際費が増加したことと見込まれることから、アルコール飲料を扱う料飲店の市場規模は前年より1.2%増加の3兆8,797億円と推計されております(一般社団法人日本フードサービス協会「平成26年外食産業市場規模推計について」)。

このような状況下で、当社グループが事業を引き続き伸展させ、事業基盤をより確固たるものとするために、以下の5点が特に重要であると考えております。

 

(1)「出前館事業」の成長の持続

現在の「出前館」オーダー数の成長率に関しては、マーケット全体の伸び率を上回っているとは言うものの、デリバリーポータルサイトのNo.1企業として、さらに絶対的な地位を確立するためには、より高い成長率を持続する必要があると認識しております。

そのために、「出前館」システムの各種機能追加によるユーザビリティ向上、「出前館」の認知度向上によるユーザー数及びユーザー層のさらなる拡充、クレジットカード及び「Amazonペイメント」決済可能な店舗数の拡大による利便性向上、提携先やサービスの拡大による基盤強化等に取り組んでまいります。

また、持続的な成長のためには、加盟店舗数の増加、さらには魅力的な加盟店の増加という点も重要となるため、新規で宅配サービスを導入する店舗へのノウハウ提供、既存店舗に対するオーダー数増加及び注文単価向上のための提案やコンサルティング実施等の各種施策についても引続き実施してまいります。

 

(2)「通信販売事業」の再成長

従来のマスマーケティングからOne to Oneマーケティングへの転換を図り、各飲食店のニーズを適切に捉えた商品やサービスの提案を行うことで、顧客とのリレーションシップを強化し、再成長に向けた顧客基盤と販売の仕組みづくりに取り組みます。

また、ワインの販売と発送に特化した山梨支店の立上げを早期化するため、引続き、人材採用と育成を強化することに加え、焼酎と同様に、各飲食店の顧客特性や客単価等のニーズに応じた商品の提案が出来るよう、現在は白・赤各1種類ずつとなっているワインの商品ラインナップを拡充いたします。輸入ワインはもちろん、山梨支店の地の利を活かし、世界的な和食ブームの広がりに伴い、急激に認知度が高まりつつある国産ワインも導入する予定です。

販売チャネルについては、現在はTELセールスによる販売がメインとなっておりますが、「出前館事業」におけるE-Commerceサイトの運営及びマーケティングに関するノウハウを活用し、「通信販売事業」における電話以外のチャネル拡充にも取り組んでまいります。

 

(3) 海外事業展開

海外ビジネスについては、既存事業の早期での黒字化と成長に加えて、「出前館」の運営により培ってきたノウハウをベースに、今後の成長が見込めるエリアへの展開を図ります。

 

(4) 人材の確保・育成

当社グループ事業の拡大においては、優秀な人材の継続的確保は不可欠であります。また、コア事業の競争力強化と同時に新規事業の展開を図ろうとする現在の成長フェーズにおいては、幅広い視野に基づきチームやプロジェクトをマネジメント出来る人材の確保・育成が特に重要と考えております。適切な人材配置を行い、評価制度や給与体系をさらに整備・充実させることにより、重要な人材の流出を防ぐとともに、最大限のパフォーマンスを発揮し継続的にモティベーションを高められる環境づくりを行います。

 

 

(5) 個人情報管理の強化

「出前館事業」での出前注文の受注代行においては、加盟店・サイト利用者双方の個人情報の収集が必須となるため、情報管理責任の明確化、情報システム上の対策、従業員教育の一層の徹底を含む情報管理体制の継続的な強化を図ることが重要であると認識しております。また、「通信販売事業」においても、多数の個人情報を保有しており、同様の情報管理を行う必要があるため、情報管理に関する各種ルールの順守、従業員教育の実施など、情報管理体制の強化に取り組んでおります。引続き、当社グループ全体で継続的改善に取り組み、より高いレベルでの情報管理を目指してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

以下に、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。

なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。

なお、将来に関する事項は「有価証券報告書」提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 当社グループの事業環境について

①インターネットの普及状況について

「出前館事業」においては、インターネットを利用したサービス提供を行っており、スマートフォンやタブレット型端末機器の普及により、インターネットの利用環境が引続き整備されていくと共に、同関連市場が今後も拡大していくことが事業の成長のための必要条件となっております。今後、パソコンとスマートフォンやタブレット型端末機器の両面でより安価で快適にインターネットを利用出来る環境が整い、情報通信や電子商取引を含むインターネット関連市場は拡大を続けるものと想定しております。

ただし、今後新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改定を含む通信事業者の動向など、当社グループの予期せぬ要因によりインターネット関連市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

②食品宅配市場動向について

日本における食品宅配市場規模は、平成26年度は前年より2.9%増加の1兆9,348億円と堅調に推移しており、その後も約2.0%の成長率で市場規模が拡大していくと予想されております(矢野経済研究所「食品宅配市場に関する調査結果2015」)。

しかしながら、景気の悪化による付加価値サービスに対する消費の低下や何らかの予期せぬ要因により、予想通りに食品宅配市場が成長しない場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

③外食産業におけるアルコール飲料を扱う料飲主体部門の動向について

日本における平成26年度の酒類市場規模は、前年より0.7%縮小し、3兆6,054億円とマイナス成長となっており、酒類カテゴリー別では、乙類焼酎が前年比3.5%縮小の3,665億円、ワインが前年比3.3%増加の1,900億円となっております(矢野経済研究所「酒類市場に関する調査結果2015」)。

日本における平成26年度の外食産業市場規模は、世帯1人当たり外食支出額が増加したことや訪日外国人が増加したこと、法人交際費が増加したと見込まれることから、前年比1.5%増加し、24兆3,686億円と推定されております。そのうち、料飲主体部門においてアルコール飲料を扱うカテゴリーである「居酒屋・ビヤホール等」「料亭・バー等」の合計市場規模は前年より1.2%増加の3兆8,797億円と推計されております(一般社団法人日本フードサービス協会「平成26年外食産業市場規模推計について」)。

しかしながら、景気の悪化によるアルコール飲料の需要減少や何らかの予期せぬ要因により、酒類市場がさらに縮小、アルコール飲料を扱う料飲店の市場規模が縮小する場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

④通信販売事業における焼酎等の酒類販売について

焼酎等の原材料である芋・麦・米については、天候や自然災害等による収穫状況や需給バランスにより価格変動の影響を受けるため、仕入コストの上昇に繋がり、また市場の状況等により販売価格に転嫁できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、ガソリンの高騰により宅配便の送料が上昇する場合も、販売数が減少し、同様に影響を与える可能性があります。

酒類販売に関しては、酒類販売業免許、酒税等を定める酒税法の規制を受けております。税法の改正等により、今後の事業展開において影響を受ける可能性があります。また、酒税の税率の変更によって販売価格、販売動向等に影響を受ける可能性があります。

 

⑤海外での事業活動について

当社グループでは、インドネシアの子会社において、事業活動を行なっております。海外での事業活動には、予期しない法律や規制の変更、産業基盤の脆弱性、人材の採用・確保の困難など、経済的に不利な要因の存在または発生、テロ・戦争・その他の要因による社会的または政治的混乱などのリスクが存在します。

こうしたリスクが顕在化することによって、海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び将来計画に影響を与える可能性があります。

 

(2) 当社グループの事業について

①特定事業への依存度合いについて

当社グループは、平成27年8月期の売上高に占める「出前館事業」の割合が53.8%、「通信販売事業」の割合が46.2%となっております。このため、「出前館事業」において、計画通りオーダー数や加盟店数が増加しない場合もしくは減少する場合、システム障害や個人情報流出等のトラブル、法的規制の変化、通信ネットワークコストの高騰、その他の予測不能な要因により、業績が悪化した場合、また、「通信販売事業」において、原材料価格の高騰、景況の悪化による飲食店のニーズ減少、ガソリンの高騰による宅配便の送料改定、酒類販売に関する法的規制の変化や税法の改正により、業績が悪化した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

②提携サイトについて

当社グループは国内の「出前館事業」において、株式会社NTTドコモが提供する「dデリバリー」、ヤフー株式会社が運営する「Yahoo!ロコ」、「任天堂WiiU」等の他のサイトへのコンテンツ提供を行っております。これにより、「出前館」のオーダー数はコンテンツ提供が行われていない状態に比べて増加しております。

しかしながら、コンテンツ提供先が同様のサービスを開発した場合や、当社との競合サービスを提供する企業と連携するなどにより、当社との提携を解消した場合、「出前館」のオーダー数が減少し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

③他社との競合について

「出前館」の運営においては、宅配チェーンから個人飲食店まで幅広いジャンルの店舗の加盟、コールセンターによる加盟店や利用者に対するサポートの充実、快適なユーザビリティを考慮したサイトの構築等に取り組むことで、競争力の向上に努めております。

しかしながら、当社グループと同様にインターネット上で宅配注文を仲介するサイトを運営する競合企業が数社存在しており、これらの企業や新規参入企業との競合の激化が発生した場合、また、加盟店が独自のサイトでの宅配サービスを強化した場合にも、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

「通信販売事業」においては、飲食店や法人を顧客ターゲットとしたBtoBビジネスに特化することに加え、焼酎やワイン等のボトルにオリジナルラベルを貼ることで商品の差別化を図っております。また、コールセンターにおける新規開拓及びリピートオーダー獲得のためのノウハウ、顧客基盤自体が競争力の源泉であると考えております。

しかしながら、現時点では強力な競合企業は存在しないものの、新規参入があった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

④システム障害について

当社グループの事業は、パソコン、スマートフォンやタブレット、TV等の端末機器や電話回線、光ケーブル等の通信ネットワークが必要条件となっており、端末機器の不具合が発生した場合や通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

また、当社グループのコンピューターシステムは、適切なセキュリティ対策やサーバーの二重化等、安定稼動のために努めておりますが、急激なアクセスの集中化やコンピューターウイルスの蔓延、ハッキング等によりサーバーが停止した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

⑤個人情報管理について

当社グループは、サービスの提供にあたり住所等の個人情報を取得して利用しているため、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者であります。個人情報については、当社管理本部長を責任者とし、法令を遵守したサイト表示に留意するとともに加盟店に対しては情報管理体制の強化を要請しております。また、個人情報にアクセス可能な社員を制限することで、個人情報管理体制を整備しております。

しかしながら、何らかの理由により当社グループで管理する個人情報の流出等により、重大なトラブルが発生した場合には、損害賠償請求、運営サイトの信用低下及び当社グループの信用低下により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥技術・サービスの陳腐化について

当社グループが展開している「出前館事業」は、インターネット関連のサービスであり、パソコン、スマートフォンやタブレット等の端末機器の高機能化に代表されるように技術革新のスピードが速く、それに伴うサービスモデルの変更や新機能に対応した開発を行う必要があります。

このような技術進歩に起因するビジネス環境の変化に当社が適切に対応できない場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

⑦経営上の重要な契約について

当社グループの「出前館事業」においては、株式会社Tポイント・ジャパンとの間で、「出前館」上で会員登録者に対するTポイントの付与と還元を行うためのポイントプログラム使用に関する契約を締結しております。

また、「通信販売事業」においては、主力商品である高級焼酎の仕入れに関して、複数の酒造会社とオリジナル焼酎に関しての専売契約を締結しております。これらの契約については、更新を予定しておりますが、各相手先の事業戦略の変更等から、期間満了、更新拒絶、解除その他の理由でこれらの契約が終了した場合やこれらの契約が当社グループに不利な形で変更された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 事業体制について

①知的財産権について

当社グループは、「出前館」のサイト名称について商標登録を行っております。しかし、当社グループの事業内容に関するビジネスモデルについては、既に類似の内容にて他社数社が特許を申請中であります。これら他社が特許を取得し当社に対して権利の主張や訴訟等を起こした場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

②小規模組織による運営体制について

当社は平成27年8月末現在、取締役5名、監査役3名並びに従業員57名と小規模組織であり、社内管理体制もこの規模に応じたものとなっております。

また、連結子会社である株式会社薩摩恵比寿堂は平成27年8月末現在、取締役5名(当社取締役2名が同社取締役を兼務)、監査役1名(当社取締役が同社監査役を兼務)並びに従業員33名と同様に小規模組織となっております。

今後は事業拡大に伴い人員の増強を図っていく方針であり、内部管理体制を併せて強化・充実させていく予定ですが、事業の拡大や人員の増強に対して適切かつ十分な組織対応ができなかった場合には、当社グループの事業遂行及び拡大に制約が生じ、事業及び業績に影響を与える可能性があります。

③グループ経営について

当社グループは平成24年8月期より連結財務諸表を作成し、連結グループ経営を開始しております。当社は連結子会社についてその運営にあたり、適切な管理及び支援を行なっております。

しかしながら、当社による連結子会社への管理及び支援が適切に行われず、当該連結子会社の業績の悪化や不祥事等が発生した場合、支援費用の発生や企業イメージの悪化等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④海外進出に伴う内部管理体制の充実について

当社グループは、連結グループ運営を開始し、海外へ進出し、事業の拡大を図っております。それに伴い、適正な連結財務諸表の作成、内部統制の徹底、コンプライアンス対策の強化等、当該事業拡大を支える内部管理体制の充実に努めております。

しかしながら、体制の整備が事業の拡大に追いつかず、内部管理体制が不十分になり、不祥事が発生した場合、当社グループへの法的責任の追求や企業イメージの悪化等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) その他
①新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、会社法第236条、238条及び第240条の規定に従って、平成26年11月12日開催の取締役会決議、平成26年12月25日開催の取締役会決議に基づき、当社役員及び従業員並びに当社子会社の役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。また、今後においても役員及び従業員への報酬やインセンティブを目的とする新株予約権を発行する可能性がございます。

現在付与されている新株予約権が権利行使された場合、新株式が発行され株式価値が希薄化する可能性があります。平成27年8月末現在、これらの新株予約権等による潜在株式数は621,400株であり、発行済株式総数11,097,600株の5.6%に相当しております。

②配当政策について

当社グループは、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題と認識しており、当社グループ全体の経営成績、財政状態、配当性向及び将来の事業展開のための内部留保の充実などを総合的に勘案し、剰余金の配当を行うことについて決定していくことを基本方針としております。

しかしながら、当社グループの事業が計画通りに進展しない場合など、当社グループの業績が悪化した場合には配当の実施を行えない可能性があります。

③災害等について

地震、台風、津波等の自然災害、火災、停電、未知の感染症の伝染等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおいては、大規模災害等が発生した場合に備え、有事の際の対応策の検討を進めております。

しかしながら、大規模災害等による通信網障害等、不慮の事態の発生可能性が皆無とは言えず、大規模災害等による物的、人的損害が甚大である場合には事業の継続自体が不可能となる可能性があります。 

 

5 【経営上の重要な契約等】

    委託に関する契約

 

相手先

契約名

契約期間

契約内容

ヤフー株式会社

オンライン情報
掲載委託契約

平成16年9月1日~

平成17年8月31日

一年毎の自動更新

「出前館」のヤフーサイト掲載および運用

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。

なお、以下の記載事項及び本項以外の記載事項は、特に断りがない限り「有価証券報告書」提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営成績及び財政状態の分析

①  経営成績

当連結会計年度につきまして、当社グループは、基本方針である「出前館事業の持続的成長」と「通信販売事業の体質強化とさらなる発展」に向けて、様々な施策に取り組んでまいりました。

(出前館事業の持続的成長に向けた施策の状況)

昨年10月下旬には、数年来の懸念事項であったデータセンターの移転を完了いたしました。今後さらに拡大が見込まれるオーダーを安定的に処理出来るよう、受注システム基盤のキャパシティを強化することと併せて、様々なチャネルとの連携により増加し続ける流入窓口及び加盟店システムのためのネットワーク基盤を再構築いたしました。

昨年11月より、シニアや単身者、オフィスワーカーを主な顧客ターゲットとして、当日の10:30までに注文すれば、ランチタイムまでにお一人様分の食事が届くという新サービス「おひとりさま便」の提供を本格的に開始いたしました。「おひとりさま便」では配送時間をピークタイムよりも前に設定し、ルート配送することで、加盟店はアイドルタイムを有効活用し、効率的に新規顧客を獲得することが可能です。

4月より、スマートフォンでテイクアウトの予約を受注する新サービス「お持ち帰り予約システム」の提供を開始し、第一弾として、株式会社吉野家の各店舗においてサービスを導入いただきました。ユーザーは、受取り店舗を検索した上で、商品を選択し、受取り時間を指定すれば、簡単に注文が完了します。同社の確立されたオペレーションを活かし、「最短15分」で受取り可能なネット予約が実現しております。

5月には、アマゾンジャパン株式会社が提供を開始した「Amazonログイン&ペイメント」を日本で初めて導入いたしました。Amazonのお客様は、Amazonアカウントで「出前館」にログインし、Amazonに登録済みの配送先住所やクレジットカード情報などをそのまま利用し、簡単に会員登録から注文、支払いを行うことが可能です。また、Amazonサイト上に「出前特集ページ」を設置し、Amazonのお客様に対して、WEBでの出前注文サービスを訴求し、「出前館」への流入を図っております。

また、期を通じて、新規会員登録及び初回注文時にTポイントをプレゼントするキャンペーン、「出前館」会員及び購買履歴データの分析によるパーソナライズされたレコメンドメール配信などのマーケティング施策、スマートフォンのUI改善やモバイルフレンドリー対策等のユーザビリティを高めるための取り組みを継続的に行ってまいりました。

(通信販売事業の体質強化とさらなる発展に向けた施策の状況)

焼酎に関しては、販売商品の絞込みと発送時のオペレーション効率化に取り組みました。焼酎に次ぐ主力販売商品として、2月から甲類焼酎、5月から白・赤ワインの販売を開始いたしました。商品ラインナップの拡充により、飲食店の規模、ジャンル、客層、客単価等の特徴に応じた提案が可能となり、これまで取引が出来ていなかった飲食店との新規取引の開始、クロスセルによる得意先の拡大につながっております。

また、7月からは、ワインの販売強化、関東に拠点を設置することによる注文から配達までの時間短縮、配送コストの削減を企図し、9月からの正式オープンに備え、物件や備品の手配、人材採用や研修の実施など、山梨支店の開設準備を行いました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,661,309千円(前期比2.9%増)、経常利益は541,369千円(前期比48.1%増)、当期純利益は96,999千円(前期比42.0%減)となりました。

 

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

<出前館事業>

出前館事業セグメントにおきましては、当連結会計年度末における会員数は約714万人を突破いたしました。また、加盟店舗数は12,213店舗、オーダー数に関しましては約1,055万件となっております。その結果、当連結会計年度の出前館事業セグメントにおける売上内訳は、基本運営費277,149千円、オーダー手数料1,204,437千円、広告収入64,942千円、システム受託開発101,303千円、その他320,252千円、セグメント売上高は1,968,084千円(前期比14.3%増)となりました。

 

<通信販売事業>

通信販売事業セグメントにおきましては、機動的なコールセンターを運営し、高品質な焼酎を中心に、飲食店向けの通信販売を行っております。当連結会計年度の売上高は、1,693,224千円(前期比7.8%減)となっております。

 

②  財政状態

当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度に比べ99,721千円増加し、3,107,149千円となりました。増加の主な要因は、投資有価証券の減少186,079千円、のれんの減少132,809千円等に対し、現金及び預金の増加172,351千円、未収入金の増加85,006千円、差入保証金の増加47,105千円及び繰延税金資産の増加38,249千円等によるものであります。

負債は前連結会計年度に比べ24,670千円減少し、961,586千円となりました。減少の主な要因は、未払金の増加116,401千円等に対し、長期借入金の減少91,753千円及び未払法人税等の減少26,182千円等によるものであります。

純資産は前連結会計年度に比べ124,392千円増加し、2,145,562千円となりました。増加の主な要因は、剰余金の配当を49,439千円、自己株式処分差損を40,068千円計上した一方、当期純利益を96,999千円、自己株式の処分を78,315千円計上したこと等によるものであります。

 

(2) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

①  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度に比べ172,351千円増加し、1,371,941千円となりました。

なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動の結果増加した資金は、593,576千円(前連結会計年度は481,194千円の増加)であります。主な増加の要因は、売上債権の増加額11,333千円、新株予約権戻入益10,582千円及び法人税等の支払額213,467千円等に対し、税金等調整前当期純利益218,948千円、投資有価証券評価損267,985千円、減価償却費181,304千円及びのれん償却額114,421千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動の結果減少した資金は312,590千円(前連結会計年度は390,772千円の減少)であります。主な減少の要因は、無形固定資産の取得による支出162,386千円、有形固定資産の取得による支出51,851千円及び投資有価証券の取得による支出48,391千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動の結果減少した資金は、106,498千円(前連結会計年度は169,640千円の減少)であります。主な減少の要因は、自己株式の処分による収入38,247千円に対し、長期借入金の返済による支出113,896千円及び配当金の支払額49,496千円等によるものであります。

 

 

②  財務政策

当社グループの財務方針は、中長期にわたる持続的な成長を可能とする十分な資金源を確保するとともに、バランスシートを強化することにあります。資金調達については、新株式発行による収入が大半を占めておりますが、今後はよりいっそう営業活動によるキャッシュ・フローの強化やスポットでの資金需要に対応できる金融機関借入枠の確保等を図ってまいります。バランスシートについては、過重な投資を避け、有利子負債の少ないスリムなものをめざしてまいります。