(1)経営方針
当社グループは、当社グループ全員の共通の価値観として「Beyond Everything Internet ~インターネットの全てを越えていく~」というビジョンを持ち、世界中の人々に「なにこれすげー こんなのはじめて」と言われることを目指し、本当の意味でそこで働く人々が成長できる場であること、このような当社グループ代表の使命を言葉にしたものが「人儲け」という経営理念であります。
当社グループは、何より人間中心の企業集団であります。当社グループは、人間的資質の向上を背景とした技術と頭脳の集団として、世界に通用するサービスの提供を行う独自のアイデンティティを持った企業グループとして成長し続けることを目指しております。
(2)経営環境及び対処すべき課題等
当連結会計年度におけるインターネット広告市場は市場全体が引き続き拡大する一方、スマートフォンビジネスのサービスの多様化や新しいテクノロジーの発生が見られております。また全世界においては、インターネット及びスマートフォンの普及が今後さらに拡大していくと予想されます。
このような環境のもと、当社グループは、広告事業においては、スマートフォン向け広告サービスの取引拡大を目指すとともに、当社グループの主力広告主(クライアント)であるゲーム開発会社のみならず、それ以外の業種の広告主(クライアント)の獲得等による事業の拡大を図っております。また、アプリ・メディア事業においては、自社グループメディアにおける収益効率化を図り、ユーザーへのリーチの拡大を図っております。海外事業においては、アジア・インドを中心にスマートフォン向けサービスを充実させ、海外における広告主(クライアント)のニーズに応えていくことで当社グループの広告ネットワークの拡大を図ってまいります。
今後の収益拡大のためには、広告事業のさらなるサービス領域の拡大と既存商品の深耕、新規サービスによるサービスの総合力の底上げと品質の向上、海外における事業の拡大が重要な課題と認識しております。また、現在のビジネスの規模拡大を進めていくためには、当然の課題として、経営体制をより強固にしていくことも重要な課題と認識しております。
①広告事業の拡大
従来の携帯電話端末向け広告の市場は縮小傾向にあるため、スマートフォン向け広告とPC向け広告の事業規模の拡大が必要不可欠であると認識しております。当社グループは、広告主(クライアント)と提携メディアのニーズを的確に把握し、両者をつなぐASPとしての地位を確固たるものへと築きつつ、他社との戦略的提携により広告ネットワークの拡充を行う等、事業規模の拡大を図ってまいります。そのためには、優秀な人材の確保や利便性が高いソフトウエアの開発等による差別化及び意思決定の迅速化を行うとともに、海外における広告事業の拡大を図ってまいります。
②経営体制のさらなる強化
スマートフォンの普及は、ユーザーの携帯電話からインターネットの利用形態に大きな変化をもたらしており、そのプラットフォーム上で事業を行う企業は、従来のPC・携帯電話の垣根がない市場への対応を迫られております。また国際間でのプラットフォームの共有化は、海外企業の日本市場への参入を容易にしております。
当社グループは、今まで培ってきたPC・携帯電話双方の経験とスキルを生かし、比較的短期間でスマートフォンのビジネスを急拡大することができたと認識しております。また、国内の市場だけでなく成長著しいアジア市場や北米市場にいち早く進出し、各国で事業の足場を築きました。
今後は、世界に通用するようなサービスを提供し、有力な競合企業との差別化を行い、各拠点で安定した事業展開を進めていく段階だと認識しております。そのためには各国のニーズを的確に察知し、迅速な意思決定と統制のとれた体制を構築してまいります。
それらに対し最も効果的な対応を迅速に行えるよう、さらに強固な経営体制を構築してまいります。
当連結会計年度末において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。それに加え、当社グループとして必ずしも特に重要なリスクとは考えていない事項についても、投資判断の上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と判断した事項について記載しております。
当社グループは、これらのリスクの発生可能性を考慮した上でのリスク回避、または問題が発生した場合の対応に努める方針であります。ただし、以下の記載は、当社グループにおける全てのリスクを網羅するものではありませんのでご留意ください。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、記載が適当であると当社が判断したものであります。
(1)事業について
①業界動向について
インターネット広告市場は、これまで市場の拡大や利用者の増加、端末の普及、企業等の活動におけるインターネット利用の増加により成長を続けてまいりました。このような傾向は、今後も継続していくと考えておりますが、景気の変動等による業況感の悪化により、インターネット広告を含む広告出稿全般が低減する可能性があります。
②競合について
当社グループが属するインターネット広告業界は複数の競合会社で占められ、相互に競争関係にあります。当業界は特に大規模なシステム投資を必要とするものではないため、参入障壁は一般的に高くないとされ、また複数の競合他社と当社グループは料金体系等が同様の条件で事業運営をしておりますので、厳しい競争環境にあると判断しております。
特に、資金力が豊富な大手企業が、当社と同様のビジネスモデルを有する競合他社をM&Aにより傘下におさめ、その大手企業の同じく傘下にあるインターネットに関連するビジネスと連携させ、相乗効果を実現することにより、当社グループのビジネスに対して、多大な脅威を与える可能性があります。
当社グループとしては、今後もより広告主(クライアント)の利便性を重視した営業を推進し、競争優位の維持に尽力してまいりますが、将来、競合他社がより競争力の高い営業戦略を掲げて優位性を築いたり、新規参入者が新たなビジネスモデルを創造する等をした場合、当社グループの優位性が損なわれること等により、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③当社営業活動における代理店への依存について
当社グループの営業活動は、主に営業員が直接広告主(クライアント)へ働きかけ広告主(クライアント)を獲得しておりますが、当社における代理店の活用による広告主(クライアント)の獲得が約21%を占めております。
当社グループが代理店を活用して広告主(クライアント)を獲得する行為は、当社グループの営業戦略が代理店を通じて広告主(クライアント)に届くという仕組みにおいて、広告主(クライアント)に直接働きかける機会が相対的に少なくなることにより、当社グループが掲げる営業戦略が浸透するスピードが比較的遅くなること、かつ、これを徹底することが困難となることが考えられ、サービスに対する広告主(クライアント)の要望が充分に反映しにくくなる可能性が考えられます。また、代理店に依存する比率が高まれば、代理店の圧力が強くなり、当社グループの営業戦略を容易に変更しにくくなることも考えられます。
今後、当社グループは代理店に過度に依存することなく広告主(クライアント)を獲得してまいりますが、事業環境の動向によっては、代理店への依存度が更に高まり、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④新しい広告手法が出現することについて
当社グループが主に提供するアフィリエイト広告サービスは、純広告等の広告手法と比較して、客観的に効果を明確に把握しやすく費用対効果が高い、画期的な広告手法として広告主(クライアント)の理解が得られやすいことから、インターネット広告の中でも成長を遂げております。
しかしながら、アフィリエイト広告サービス以上に、客観的に効果を明確に把握しやすく費用対効果が高い、広告手法が開発された場合、その変化に対応するための技術開発に多大な費用が生じ、当社グループの収益を圧迫し、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、新しい広告手法の出現により、技術の変化への対応が遅れた場合、または、当社グループのサービスもしくは使用している技術等が陳腐化した場合には、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤法的規制等について
当社グループの取り組む国内外の事業に関連して、現在のところ、ビジネス継続に著しく重要な影響を与える法規制はありません。しかしながら、今後の法整備や法律に基づく広告手法の規制等の結果により、当社グループの取り組む事業のうち、スマートフォンアプリ等の開発・販売に関する事業において、例えばApple Inc.の運営するAppStoreやGoogle Inc.の運営するGoogle Playといったプラットフォーム等において課金方法や広告手法の一部が何らかの規制を受けた場合、当社グループの事業展開に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑥M&Aについて
当社グループは、国内外における業務拡大を目指しておりますが、その中でM&Aを有効な手段のひとつとして位置付けており、今後も必要に応じてM&Aを実施する方針です。M&Aに際しては、対象企業のビジネス、財務内容及び法務等について詳細なデューデリジェンスを行い、各種リスクの低減を図る方針でありますが、デューデリジェンスの段階で確認又は想定されなかった事象がM&A実行後に発生又は判明する場合や、M&A実施後の事業展開が計画通りに進まない可能性があります。その場合は当社グループが当初想定した業績への寄与が得られない可能性があることに加え、対象企業の投資価値の減損処理が必要になることも考えられ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦個人情報保護について
当社グループが事業展開する中で、「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)の遵守は、事業展開上、重要な経営課題と位置付けて取り組んでおります。例えば、当社グループは個人でサイトを運営するメディアと契約、取引しておりますが、その過程で当社グループはサイト運営者の個人情報を入手しております。このように当社グループは上記の個人情報に限らず、様々な個人情報に接する機会があり、その管理に万全を期すため、関連する社内規程を整備の上、役員、従業員への啓蒙、教育活動の実施等に取り組む等、その保護、管理には細心の注意を払っております。しかし、不測の事態によって、個人情報の外部漏洩が発生した場合には、当社グループとして責任を問われる可能性もあり、信用低下や損害賠償請求等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧システムトラブル等の問題について
当社グループは、インターネットを通じた広告配信及び成果発生実績の集計管理をシステムを通じて提供しております。そのため、これらのシステムに障害が発生し機能不全に陥った場合には、サービス提供が中断する等により、当社グループの事業に重大な影響が生じるおそれがあります。
また、システム上の仕組みの間隙やシステム障害によるセキュリティホール等を通じて、不正な成果発生が生じることにより、当社グループの事業に重大な影響が生じるおそれがあります。
このようなシステム障害や不正な成果の発生は、当社グループが使用するハードウエア、ソフトウエアの不具合、人為的ミスやシステムへの悪意あるアクセスによるものの他、アクセス数の急激な増大、通信回線の障害、コンピュータウィルス、停電及び自然災害等によっても生じ得るものであります。
当社グループはインターネット上でのサービス提供を主業務としているため、これらシステムの安定稼動を業務運営上の重要課題と認識しており、かかる障害や不正の発生による混乱及び損害発生の軽減に努めております。
しかしながら、当社グループの何らかの不備、あるいは現段階では予測できない原因により、システム障害や不正が発生した場合に適切な対応の遅れ、または適切な対応がなされなかった場合には、信用低下や損害賠償請求等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨事業環境の変化へ対応するための投資について
当社グループでは、顧客のニーズに対応したシステムの作り込みや、当社グループで利用する業務管理用のシステムの開発投資を行っております。当社グループの事業環境が想定以上に激変し、開発投資対象となっている課題が世の中の動きから大きく乖離する場合、開発投資を回収できなくなり、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑩海外子会社におけるカントリーリスクについて
当社グループの海外子会社について、中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、インド、フィリピン、ベトナムのアジアの国と地域、並びに北米に子会社があり、それらの国においてインターネットマーケティング事業及びスマートフォンアプリ開発事業等を展開しております。海外事業の展開が加速するのに伴い、海外子会社や海外拠点の所在地によって、その国情や今後の法令改正、及び新たな法令の制定、あるいは取引慣行や諸規制等によって、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2)組織体制について
①特定人物への依存について
当社グループの事業の推進者は、当社代表取締役である岡村陽久であります。岡村陽久は、当社設立以来の当社の最高経営責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業を中心とする各方面の事業推進において重要な役割を果たしております。
このため、当社グループでは最高経営責任者に過度に依存しない経営体制を構築すべく、取締役会の監督機能を高めるため、法律や会計の専門家の役員就任や、執行役員制の導入など組織整備を推進しておりますが、現時点で何らかの理由により、岡村陽久の業務遂行が困難となった場合、事業推進及び業績その他に影響を及ぼす可能性があります。なお、岡村陽久は、当連結会計年度末現在において発行済株式総数(自己株式を除く)の21.03%の株式を所有しております。
②有能な人材の確保や育成について
当社グループでは、急激な事業拡大に伴って優秀な人材の確保とその育成は重要な課題となっており、内部での人材育成と抜擢及び外部からの人材登用に努めております。しかしながら、当社グループの属する市場が今後拡大し、競争が激化すれば、競合他社との人材獲得競争も激化し、当社グループの人材が外部に流出することや、人材確保に影響をきたす可能性もあります。かかる事態が生じた場合、当社グループの競争力に影響を及ぼす可能性があります。
③内部管理体制について
当社グループでは、企業価値の持続的な増大を図るためにコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の有効性及び効率性を確保し、財務報告の信頼性を高め、健全な倫理観に基づく法令遵守を徹底することを目的に、社長直轄の独立した組織としてコンプライアンス室を設置し、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、「財務報告に係る内部統制の評価」(日本版SOX法)への対応に支障が生じる可能性、または当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)その他
①知的財産権について
当社グループが日常的な事業活動を行う過程において使用しているソフトウエア及びシステムは、第三者の知的財産を侵害するものではないものと認識しておりますが、不測の事態あるいは何らかの不備により、当社グループが所有するまたは使用許諾を得ているもの以外の知的財産権を侵害してしまう可能性があります。
②訴訟について
当社グループは、当連結会計年度末において開示すべき損害賠償を請求されている事実及び訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、システムダウンによりサービスが停止した場合、外部侵入等による個人情報の漏洩や知的財産権の侵害等の予期せぬトラブルが発生した場合や取引先との関係に何らかの問題が生じた場合、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起される場合があります。また、損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、財政状態及び業績並びに社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
③有価証券の時価評価について
当社グループは、M&Aや資本・業務提携等により関係会社、取引先等の株式を保有しております。そのうち市場性のある株式については、株価が著しく下落した場合に減損処理を行う可能性があります。市場性のない株式については、当該株式の発行会社の財政状態が著しく悪化した場合に減損処理を行う可能性があります。減損処理が必要な場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費が持ち直すなど緩やかな回復傾向で推移しましたが、海外経済においては後退が懸念され先行き不透明な状況で推移いたしました。このような経済の下、当社グループが属するインターネット広告業界は、引き続き消費者のモバイルシフトが進み、モバイルでの運用型広告・動画広告が伸長した結果、2018年のインターネット広告市場は1兆7,589億円(前年比16.5%増)と引き続き二桁成長を続け、国内広告市場全体の前年比率が2.2%増で推移する中で順調に拡大しております。(参考:株式会社電通「2018年日本の広告費」)
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)における当社グループは、主力のインターネット広告事業におけるスマートフォン領域において、2017年5月にリリースした全自動マーケティングプラットフォームのUNICORNが順調に伸長したものの、海外事業においては収益性向上を図るべく拠点体制の再構築及び事業の選択と集中を実施いたしました。
この結果、当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)の当社グループにおける連結業績は、前連結会計年度に対して、売上高は微増となったものの販売費及び一般管理費の抑制により営業利益は大幅な増益となりました。また、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益におきましても、海外子会社における貸倒引当金に対する戻入及び投資先株式の売却等による特別利益を計上したことにより、大幅な増益となりました。
[連結業績] (単位:千円、端数切捨て)
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前連結会計年度 (2018年3月期) |
当連結会計年度 (2019年3月期) |
増減額 (増減率) |
|
売上高 |
41,501,338 |
41,857,486 |
356,148 (0.9%) |
|
営業利益 |
299,346 |
722,568 |
423,221 (141.4%) |
|
経常利益 |
575,959 |
903,588 |
327,628 (56.9%) |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
9,977 |
738,756 |
728,779 (-) |
※親会社株主に帰属する当期純利益の増減率は、1,000%以上のため表記しておりません。
[報告セグメント別業績] (単位:千円、端数切捨て)
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前連結会計年度 (2018年3月期) |
当連結会計年度 (2019年3月期) |
増減額 (増減率) |
|
外部 売上高 |
①広告 事業 |
スマートフォン 向け広告 |
18,600,459 |
19,102,203 |
501,743 (2.7%) |
|
PC向け広告 |
17,197,900 |
17,875,426 |
677,526 (3.9%) |
||
|
合計 |
35,798,359 |
36,977,629 |
1,179,270 (3.3%) |
||
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②アプリ・ メディア 事業 |
アプリ事業 |
221,037 |
20,325 |
△200,712 (△90.8%) |
|
|
メディア事業 |
465,606 |
562,125 |
96,519 (20.7%) |
||
|
合計 |
686,643 |
582,451 |
△104,192 (△15.2%) |
||
|
③海外事業 |
5,003,200 |
4,084,146 |
△919,053 (△18.4%) |
||
|
④その他 |
13,134 |
213,259 |
200,125 (-) |
||
|
セグメント利益 又は セグメント損失 (△) |
①広告事業 |
2,047,217 |
2,613,138 |
565,920 (27.6%) |
|
|
②アプリ・メディア事業 |
△191,840 |
△21,497 |
170,342 (-) |
||
|
③海外事業 |
25,138 |
△130,084 |
△155,222 (-) |
||
|
④その他 |
△237,561 |
△84,429 |
153,132 (-) |
||
当連結会計年度より従来、グローバル展開を想定したプロダクトの開発及び運営並びにサービス提供に係る事業は「海外事業」セグメントとしておりましたが、広告関連事業の管理区分の見直しに伴い、国内企業を対象として提供する広告関連事業を「広告事業」、現地企業と各国における外国企業を対象として提供する広告関連事業を「海外事業」に含めて開示しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報においても、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを記載しております。
①広告事業
広告事業は、スマートフォンアプリ向け広告サービス「AppDriver」及び「UNICORN」、モバイル向けアフィリエイト広告サービス「Smart-C」、PC向けアフィリエイト広告サービス「JANet」を中心に、日本でのインターネット上で事業展開を行う企業に対して、インターネット広告を総合的に提供しております。
当連結会計年度における広告事業のスマートフォン向け広告は、既存の国内広告事業のサービスが伸長したこと、2017年5月にリリースいたしました「UNICORN」が売上高を伸ばしていること等により、売上高は19,102,203千円(前年同期比2.7%増)となりました。
PC向け広告は、金融関連企業及びEコマース関連企業の広告取引が堅調に推移するとともに、スマートフォンブラウザを介したweb広告の売上高が増加したことにより、売上高は17,875,426千円(前年同期比3.9%増)となりました。
この結果、広告事業の売上高は36,977,629千円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は広告運用支援システムの開発及びその効果により広告運用の効率化が進み販売費及び一般管理費が抑制され、2,613,138千円(前年同期比27.6%増)となりました。
なお、スマートフォン向け広告は主にアプリ向け広告の売上高で、スマートフォンブラウザを介したweb広告の売上高はスマートフォン向け広告ではなく、PC向け広告に含まれております。
②アプリ・メディア事業
アプリ・メディア事業は、主にスマートフォンアプリの開発・運営を行うアプリ事業と、連結子会社である株式会社サムライ・アドウェイズにおいて士業向けのポータルサイト等のメディア運営等を行っているメディア事業を展開しております。
当連結会計年度におけるアプリ事業は、アプリ事業を運営しておりましたADWAYS TECHNOLOGY LTD.においてMBOが行われたことにより、同社及びその子会社である任拓数据科技(上海)有限公司(旧愛徳威信息科技(上海)有限公司)、ADWAYS TECHNOLOGY HONGKONG LTD.を第2四半期連結会計期間より連結の範囲から除外したこと等により、売上高は20,325千円(前年同期比90.8%減)となりました。
また、メディア事業では、株式会社サムライ・アドウェイズにおいて新規顧客開拓を積極的に行ったこと等により、売上高は562,125千円(前年同期比20.7%増)となりました。
この結果、アプリ・メディア事業の売上高は582,451千円(前年同期比15.2%減)、セグメント損失は21,497千円(前年同期は191,840千円の損失)となりました。
③海外事業
海外事業は、中国・香港・台湾・韓国・米国・シンガポール・インド等において、現地企業と各国における外国企業を対象として、インターネットマーケティングの総合支援サービスを提供しております。
当連結会計年度における海外事業は、各国子会社の組織体制見直しに注力しており、売上高4,084,146千円(前年同期比18.4%減)、セグメント損失は130,084千円(前年同期は25,138千円の利益)となりました。
④その他
その他は、日本及び海外における新規事業等により構成されております。
当連結会計年度におけるその他については、インフルエンサー関連事業が好調に推移したことにより、売上高は213,259千円(前年同期は13,134千円)と増加し、セグメント損失は84,429千円(前年同期は237,561千円の損失)となりました。
※売上高の増減率は、1,000%以上のため記載しておりません。
(2)キャッシュ・フロー (単位:千円、端数切捨て)
|
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前連結会計年度 (2018年3月期) |
当連結会計年度 (2019年3月期) |
増減額 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
1,095,023 |
947,371 |
△147,652 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
188,958 |
△172,673 |
△361,631 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△156,710 |
△100,009 |
56,700 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
46,670 |
1,271 |
△45,398 |
|
現金及び現金同等物の増減額 |
1,173,942 |
675,959 |
△497,982 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
8,317,330 |
9,491,272 |
1,173,942 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
9,491,272 |
10,167,232 |
675,959 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に対して、675,959千円増加し、10,167,232千円となりました。当社グループにおけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
・営業活動によるキャッシュ・フローは、947,371千円の収入(前期は1,095,023千円の収入)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益1,113,034千円、売上債権の減少706,833千円、減価償却費149,425千円であり、主な支出の要因は、仕入債務の減少575,700千円、貸倒引当金の減少236,671千円、投資有価証券売却及び評価益144,643千円によるものであります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
・投資活動によるキャッシュ・フローは、172,673千円の支出(前期は188,958千円の収入)となりました。主な要因は、投資有価証券の売却による収入359,260千円があったものの、投資有価証券の取得による支出392,085千円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出140,759千円があったことによるものであります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
・財務活動によるキャッシュ・フローは、100,009千円の支出(前期は156,710千円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払いによる支出91,918千円があったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループは、生産活動により製品を製造販売する製造業には属しておりませんので、生産実績を記載しておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度におきましては、受注取引はありません。
(3)販売実績
[報告セグメント別販売実績]
(単位:千円、端数切捨て)
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月 1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比 (%) |
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広告事業 |
36,977,629 |
3.3 |
|
アプリ・メディア事業 |
582,451 |
△15.2 |
|
海外事業 |
4,084,146 |
△18.4 |
|
報告セグメント 計 |
41,644,227 |
0.4 |
|
その他 |
213,259 |
- |
|
合計 |
41,857,486 |
0.9 |
(注)1.上記金額は、連結会社間の取引高を消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次の通りです。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月 1日 至 2019年3月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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株式会社デジタルガレージ |
3,501,312 |
8.4 |
4,226,826 |
10.1 |
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.その他の前年同期比は、1,000%以上のため記載しておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(2)財政状態の分析
①資産、負債及び純資産の状況 (単位:千円、端数切捨て)
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前連結会計年度 (2018年3月期) |
当連結会計年度 (2019年3月期) |
増減額 (増減率) |
|
資産合計 |
17,901,807 |
17,820,343 |
△81,464 (△0.5%) |
|
負債合計 |
6,878,903 |
6,297,007 |
△581,895 (△8.5%) |
|
純資産合計 |
11,022,904 |
11,523,335 |
500,431 (4.5%) |
[資産合計]
・流動資産は、前連結会計年度末より87,124千円減少し15,108,459千円となりました。主な要因は、現金及び預金が675,959千円増加並びに貸倒引当金が231,646千円減少したものの、受取手形及び売掛金が870,364千円減少したことによるものであります。
・固定資産は、前連結会計年度末より5,660千円増加し2,711,883千円となりました。主な要因は、無形固定資産に含まれるのれんが77,866千円、建物が26,251千円、工具、器具及び備品が20,889千円減少したものの、無形固定資産に含まれるソフトウエアが22,783千円、繰延税金資産が119,250千円増加したことによるものであります。
[負債合計]
・流動負債は、前連結会計年度末より568,527千円減少し6,162,854千円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が565,279千円減少したことによるものであります。
・固定負債は、前連結会計年度末より13,367千円減少し134,153千円となりました。主な要因は、資産除去債務が17,896千円増加したものの、繰延税金負債が25,722千円減少したことによるものであります。
[純資産合計]
・前連結会計年度末より500,431千円増加し11,523,335千円となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が106,942千円及びその他有価証券評価差額金が73,949千円減少したものの、利益剰余金が660,133千円増加したことによるものであります。
(3)経営成績の分析
①売上高
売上高は国内の広告事業が順調に推移したことにより、前連結会計年度より356,148千円増加し、41,857,486千円(前期比0.9%増)となりました。
②売上原価、売上総利益
売上原価は、売上高の増加に伴い掲載料等が増加したため、前連結会計年度より303,886千円増加し、34,631,784千円(前期比0.9%増)となりました。その結果、売上総利益は、前連結会計年度より52,261千円増加し、7,225,702千円(前期比0.7%増)となりました。
③販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、海外拠点の営業体制整備により人件費、外注費を抑制し、前連結会計年度より370,959千円減少し、6,503,133千円(前期比5.4%減)となりました。
④営業利益
営業利益は、販管費の抑制により前連結会計年度より423,221千円増加し、722,568千円(前期比141.4%増)となりました。
⑤経常利益
経常利益は、営業利益の増加により前連結会計年度より327,628千円増加し、903,588千円(前期比56.9%増)となりました。
⑥税金等調整前当期純損益
税金等調整前当期純損益は、前連結会計年度より910,233千円増加し、1,113,034千円の利益(前期比448.8%増)となりました。
⑦親会社株主に帰属する当期純損益
親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度より728,779千円増加し、738,756千円の利益(前連結会計年度は9,977千円の利益)となりました。
(4)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フロー」の項目をご参照ください。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、掲載料などの売上原価のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、事業又は技術上のシナジー効果、情報収集などを目的とした出資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、運転資金や設備投資に必要な資金は、自己資金のほか必要に応じて銀行借入により調達しております。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
当社グループは、広告事業において、世界中でスマートフォン広告の効果測定を可能にするトラッキングシステムの開発や、アフィリエイト広告等において広告主(クライアント)と提携Webサイトの連携するためのシステムのバージョンアップ、他の広告サービスのシステムと連携するためのシステム開発、EC支援システムの開発等の研究開発活動を実施しております。
当連結会計年度における研究開発費は、