第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

平成24年11月

平成25年11月

平成26年11月

平成27年11月

売上高

(千円)

2,746,356

3,297,697

10,723,603

4,557,189

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

48,453

49,952

2,153,729

2,658,021

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

127,291

254,406

657,917

1,661,006

包括利益

(千円)

22,547

181,544

1,677,366

1,651,717

純資産額

(千円)

4,168,790

3,914,970

3,246,145

7,900,585

総資産額

(千円)

10,411,880

9,122,464

7,095,098

23,281,423

1株当たり純資産額

(円)

497.31

457.40

577.30

1,093.89

1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)

(円)

22.16

44.88

117.00

242.21

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

242.06

自己資本比率

(%)

27.3

28.2

45.8

33.9

自己資本利益率

(%)

22.6

29.8

株価収益率

(倍)

6.07

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

35,557

1,153,512

5,213,998

10,351,754

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

110,014

46,402

8,334

210,336

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

499,268

1,106,576

2,933,195

13,295,981

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

344,372

319,581

1,305,952

4,040,609

従業員数

(人)

50

44

42

49

 (注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第9期及び第10期は、1株当たり当期純損失金額であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第11期は、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。第12期は、当社が平成27年2月18日に東京証券取引所マザーズ市場に上場したため、新規上場日から当連結会計年度の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

3.自己資本利益率については、第9期及び第10期は当期純損失が計上されているため記載しておりません。

4.株価収益率については、第9期から第11期まで当社が期中を通じて非上場であるため、記載しておりません。

5.従業員数は就業人員(契約社員を含む。)であり、使用人兼務役員は含んでおりません。

6.第9期は、投資案件の売却による収益等が低調となったことにより、経常損失48,453千円となっております。また、経常損失の計上に加え、少数株主利益等の計上があり、当期純損失127,291千円となっております。

7.第10期は、保有不動産の評価減を計上したことにより、経常損失49,952千円となっております。また、経常損失の計上に加え、資産の評価見直しによる貸倒引当金繰入額等の計上により、当期純損失254,406千円となっております。

8.連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、清友監査法人の監査を受けております。

9.第9期より、「1株当たり当期純利益に関する会計基準」(企業会計基準第2号 平成22年6月30日公表分)、「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第4号 平成22年6月30日公表分)及び「1株当たり当期純利益に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第9号 平成22年6月30日公表分)を適用しております。

  平成26年10月30日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っておりますが、第9期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額を算定しております。

10.「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 表示方法の変更」に記載のとおり、第12期において、表示方法の変更を行っております。これに伴い、第11期におけるキャッシュ・フロー区分に関し、純投資目的の出資金について、投資活動によるキャッシュ・フローから営業活動によるキャッシュ・フローへの表示区分の組替を行っております。

 

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第8期

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

平成23年11月

平成24年11月

平成25年11月

平成26年11月

平成27年11月

売上高

(千円)

1,179,117

233,094

403,827

1,683,990

2,530,493

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

28,728

42,238

126,494

945,008

1,960,503

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

31,588

164,282

596,965

682,125

1,266,413

資本金

(千円)

300,000

300,000

300,000

300,000

1,589,830

発行済株式総数

(株)

58,480

58,480

58,480

5,848,000

7,222,500

純資産額

(千円)

3,256,205

3,080,616

2,453,449

3,140,680

7,406,290

総資産額

(千円)

5,455,187

5,288,887

4,481,628

3,770,684

8,226,313

1株当たり純資産額

(円)

56,649.36

538.76

436.32

558.54

1,025.45

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

()

()

()

()

()

1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)

(円)

542.35

28.60

105.32

121.31

184.67

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

184.55

自己資本比率

(%)

59.6

58.2

54.7

83.3

90.0

自己資本利益率

(%)

0.9

24.4

24.0

株価収益率

(倍)

7.96

配当性向

(%)

-

従業員数

(人)

28

10

11

15

12

 (注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

    2.発行済株式総数については、平成26年10月30日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っており、また、平成27年2月17日付の公募増資による増加1,075,000株、平成27年3月17日付の第三者割当増資による増加299,500株により7,222,500株となっております。

3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第8期は、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第9期及び第10期は、1株当たり当期純損失金額であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第11期は、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。第12期は、当社が平成27年2月18日に東京証券取引所マザーズ市場に上場したため、新規上場日から当事業年度の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

4.自己資本利益率については、第9期及び第10期は当期純損失が計上されているため記載しておりません。

5.株価収益率については、第8期から第11期まで当社が期中を通じて非上場であるため、記載しておりません。

6.従業員数は就業人員(契約社員を含む。)であり、使用人兼務役員は含んでおりません。

7.第9期期首に、当社のアセットマネジメント事業をファーストブラザーズ投資顧問株式会社に吸収分割しております。当該会社分割に伴い、当社の投資運用事業にかかる売上高がファーストブラザーズ投資顧問株式会社において計上されることとなったため、第9期の当社の売上高が大幅に減少しております。また、当該会社分割に伴い、当社の従業員19名がファーストブラザーズ投資顧問株式会社に出向したため、第9期の当社の従業員数が大幅に減少しております。

8.第9期は、投資案件の売却による収益等が低調となったことにより、経常損失42,238千円となっております。また、経常損失の計上に加え、IT事業撤退に伴う関係会社株式売却損等の計上により、当期純損失164,282千円となっております。

9.第10期は、当社資産の評価見直しによる貸倒引当金繰入額等の計上に伴い、当期純損失596,965千円となっております。

10.財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しております。

  なお、第9期から第12期の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、清友監査法人の監査を受けておりますが、第8期の財務諸表については、当該監査を受けておりません。

11.第9期より、「1株当たり当期純利益に関する会計基準」(企業会計基準第2号 平成22年6月30日公表分)、「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第4号 平成22年6月30日公表分)及び「1株当たり当期純利益に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第9号 平成22年6月30日公表分)を適用しております。

  平成26年10月30日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っておりますが、第9期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額を算定しております。

 

2【沿革】

年月

事項

平成16年2月

東京都千代田区大手町に投資銀行事業を目的として資本金10百万円で設立、投資銀行事業を開始

平成16年12月

投資運用事業を開始

平成17年7月

本店を東京都千代田区丸の内に移転

平成17年8月

投資顧問業の登録(関東財務局長第1427号)

平成18年1月

信託受益権販売業の登録(関東財務局長(売信)第307号)

平成18年7月

貸金業の登録(東京都知事(1)第30213号)

平成19年8月

宅地建物取引業免許取得(東京都知事(1)第88075号)

平成19年9月

投資助言・代理業、第二種金融商品取引業の登録(関東財務局長(金商)第991号)

平成19年11月

総合不動産投資顧問業の登録(国土交通大臣 総合-第27号)

平成19年11月

不動産保有のための子会社として、エフビーインベストメントツー株式会社を設立

平成20年4月

投資運用業の登録(関東財務局長(金商)第991号)

平成20年6月

債権管理回収業務を行う子会社として、エフビー債権回収株式会社を設立

平成20年11月

エフビープロパティーズ株式会社を株式取得により100%子会社化、不動産に関する管理運営業務を開始

平成21年1月

エフビープロパティーズ株式会社が宅地建物取引業免許取得(東京都知事(1)第90107号)

平成21年3月

エフビー債権回収株式会社が債権管理回収業の営業許可取得(法務大臣第117号)

平成21年11月

エフビーインベストメントツー株式会社を商号・目的変更により、エフビーキャピタルインベストメント株式会社とし、投資事業を行う会社として営業開始

平成21年12月

社内システム開発等のため株式会社コスモ・サイエンティフィック・システムの株式取得、IT事業を開始

平成22年9月

エフビープロパティーズ株式会社をファーストブラザーズリアルエステート株式会社に商号変更

平成22年11月

事業再生ファンドの管理運営を行う子会社として、エフビー企業投資株式会社を設立

平成22年12月

エフビー企業投資株式会社を当社及び日本アジア投資株式会社の合弁会社とし(持株比率 当社65%、日本アジア投資株式会社35%)、FB-JAIC事業再生2号投資事業有限責任組合の共同運営につき合意

平成23年6月

アセットマネジメント事業に特化した子会社設立の準備のため、エフビーエーエム準備会社株式会社を設立

平成23年7月

エフビーエーエム準備会社株式会社が宅地建物取引業免許取得(東京都知事(1)第93154号)

平成23年8月

エフビーエーエム準備会社株式会社がファーストブラザーズ投資顧問株式会社に商号変更

平成23年11月

ファーストブラザーズ投資顧問株式会社が総合不動産投資顧問業の登録(国土交通大臣 総合-第126号)

平成23年12月

 

平成23年12月

ファーストブラザーズ投資顧問株式会社が投資運用業、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業の登録(関東財務局長(金商)第2600号)

より厳格な運用体制の構築のため当社のアセットマネジメント事業をファーストブラザーズ投資顧問株式会社に吸収分割

平成24年6月

商業施設の運営業務等を行う子会社として、ユニモマネジメント株式会社を設立

平成24年6月

エフビー企業投資株式会社を株式追加取得(35%)により100%子会社化

 

 

年月

事項

平成24年7月

経営資源集中のため、株式会社コスモ・サイエンティフィック・システムの全保有株式を譲渡、IT事業から撤退

平成25年6月

他社との合弁プロジェクトにおいてアセットマネジメント事業を行う子会社として、ファーストスタンダード投資顧問株式会社を設立

平成25年7月

ファーストスタンダード投資顧問株式会社が宅地建物取引業免許取得(東京都知事(1)第95591号)

平成25年10月

ファーストスタンダード投資顧問株式会社が投資助言・代理業の登録(関東財務局長(金商)第2732号)

平成25年10月

エフビー債権回収株式会社がエフビーエス株式会社に商号変更

平成25年11月

平成26年3月

平成27年2月

エフビーエス株式会社を解散

エフビーエス株式会社を清算結了

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

平成27年6月

 

平成27年7月

平成27年8月

グループ全体の業務効率化のため自己勘定投資に係る機能をファーストブラザーズリアルエステート株式会社に集約し、商号をファーストブラザーズキャピタル株式会社に変更

エフビーキャピタルインベストメント株式会社を解散

BPC福島株式会社を株式取得(51.2%)により子会社化

平成27年10月

エフビーキャピタルインベストメント株式会社を清算結了

 

3【事業の内容】

当社グループは、当社(ファーストブラザーズ株式会社)及び連結子会社7社(ファーストブラザーズ投資顧問株式会社、ファーストブラザーズキャピタル株式会社、ユニモマネジメント株式会社、エフビー企業投資株式会社及びその他3社)及び持分法適用関連会社3社により構成されており、投資運用事業及び投資銀行事業を行っております。

 

 当社グループにおける事業セグメントと当社及び当社の関係会社の位置付けは、次のとおりであります。

 なお、以下に示す区分はセグメントと同一であります。

 

(1)投資運用事業

 当社グループにおける投資運用事業とは、主な顧客である機関投資家の資産運用(アセットマネジメント)(※1)を行う事業であり、私募ファンド(※2)の形式で顧客の資産運用を行っております。当社は、創業初期である平成10年代の日本国内において、資産のオフバランス化及び流動化が加速していた中で、オルタナティブ投資(※3)の魅力的な一選択肢として、当時黎明期にあった不動産の証券化の手法を活用した資産運用を開始した経緯があり、現時点では、当社グループの組成する私募ファンドは主に不動産又は不動産信託受益権を対象とするものとなっております。

 当社グループが行う、不動産又は不動産信託受益権を投資対象とした私募ファンド運営における主な業務の内容は、以下のとおりであります。

 

① 投資戦略の企画・立案

 当社グループは、顧客との継続的なコミュニケーションを通じ、その資産運用ニーズを把握するように努めております。その上で、当社グループが多くの投資案件に関与した経験やノウハウに基づき、顧客の投資目的、投資期間、目標リターン、リスク許容度といった要望に合致する投資戦略を企画・立案し、顧客に提案するものであります。

 

② アクイジション

 顧客の資産運用ニーズに合致する投資戦略を実現すべく、投資案件の選定及び取得、ストラクチャリング(投資の枠組みの設計)、ファイナンスのアレンジメント等を通じ、個々の投資案件を金融商品化し、顧客に投資機会を提供するものであります。アクイジションの完了の際には、アクイジションフィーを受領いたします。

(ア) ソーシング(投資案件の探索)、取得交渉

 日常的に入手する多くの案件情報の中から、顧客の求める投資リターンに見合う投資案件を探索し、売主と取得の交渉を行うものであります。

(イ) デューデリジェンス(投資対象の調査)、バリュエーション(価値算定)

 投資対象となった案件について、取得交渉の段階で得られる情報に基づき詳細な調査を行い、投資リスクを把握するとともに、現時点及び将来時点において見込まれるキャッシュ・フロー等から適正な投資価値を算出するものであります。

(ウ) 投資スキーム(※4)の立案、ストラクチャリング(投資の枠組みの構築)

 投資戦略を実現すべく、関連する法務、税務、会計に係る諸規則等様々な要素を考慮し、投資案件ごとに最適な手法を用いた投資スキームを立案し、この投資スキームに沿って、倒産隔離(※5)及び導管性(※6)の要件を満たす特別目的会社(SPC)(※7)等の投資ビークル(※8)を設立し、投資効率の高いストラクチャーを構築するものであります。

(エ) ファイナンスのアレンジメント(資金調達手法の選択、条件調整)

 投資案件の性質を勘案し、最適なファイナンス(ローン等による借入)手法と金融機関(銀行等)を選択するとともに、交渉により顧客にとって望ましい条件を実現するものであります。

(オ) ドキュメンテーション(各種契約書類等の内容調整)

 構築した投資ストラクチャーを具現化するために必要な各種契約書類等の内容の調整を、法律事務所等の専門家と連携して行うものであります。

(カ) クロージング(契約、決済)

 投資対象である不動産又は不動産信託受益権は、投資案件の取引金額が比較的大きく、1案件が数百億円に及ぶものもあります。そのため、多数の関係者と多岐に亘る契約交渉を行い、合意に至って初めて、描いた投資スキームの最初の段階が実現されることとなります。

 

 ③ 投資期間中の運用

  投資案件を取得してから売却するまでの間、ファンドの運営・管理を行うとともに、様々な施策により投資案件のバリューアップを行い、投資価値を最大化するものであります。投資期間中の資産運用に対して、定期的にアセットマネジメントフィー(管理報酬)を受領いたします。

(ア) 運用プランの策定

 取得した投資案件のキャッシュ・フローを改善し、投資価値の向上を図るため、当社グループが多くの投資案件に関与した経験やノウハウに基づき、投資案件ごとに投資期間中の戦略的かつ緻密なシナリオを描くものであります。

(イ) 運用プランの実行

 投資案件及びファンド全体について、キャッシュのマネジメント、ファイナンスのコベナンツ(※9)管理、アカウンティング、顧客に対するレポーティングなど必要となる一連の投資関連サービスを総合的に提供するとともに、策定した運用プランに基づき、テナントの入替えや入居率の改善、管理コストの削減、リノベーション等を行い、投資案件のキャッシュ・フローを向上させるものであります。

(ウ) リファイナンス

 投資案件のバリューアップの状況や、複数の案件を束ねることによるリスク分散の効果により、既存の条件と比較してより有利な条件で融資を受けられると想定される場合等に、金融機関と交渉の上、借換えを行うものであります。

 

 ④ ディスポジション

  外部環境を勘案し、当該投資案件のバリューアップの状況、ファンド全体のバランスといった要素も考慮しながら、投資リターンが最大化すると考えられる時点において投資案件を売却するものであります。ディスポジション完了の際には、ディスポジションフィーを受領いたします。また、投資案件によっては、売却額が一定の額を上回った場合には、インセンティブフィーを受領いたします。

(ア) 売却戦略の企画・立案

 投資回収額の最大化を図るため、売却時期、売却手法等を含む緻密な出口戦略を描くものであります。

(イ) 売却先の探索・選定、売却交渉

 描いた売却戦略に基づき、売却対象の投資案件に最大の価値を見出すと考えられる属性を持つ買い手候補を探索・選定し、売却条件の交渉を行うものであります。

(ウ) ドキュメンテーション(各種契約書類等の内容調整)

 売却戦略を踏まえた条件交渉を経て、双方の合意した内容を実現するために必要な各種契約書類等の内容の調整を、法律事務所等の専門家と連携して行うものであります。

(エ) クロージング(契約、決済)

 ディスポジションにおいても、アクイジションと同様に、多数の関係者と多岐に亘る契約交渉を行い、合意に至って初めて、描いた投資戦略の全てが実現され、ファンドへの投資の最大の目的であるキャピタルゲイン(※10)の顧客への提供が可能となります。

 

⑤ 運用業務の受託

 既に当社グループ外で運用されているファンドがデフォルトし、その債権者からの要請を受ける等の理由で当社グループが運用業務を受託するものであり、上記のうち主に③及び④の業務を行うものであります。

 

⑥ プロパティマネジメント(※11)業務

 当社グループが運用する個別の不動産について、アセットマネジメントの補佐的な位置付けで、投資期間中のリーシングやテナントへの対応、建物の保守管理、委託者への報告書の作成等の業務を行うものであります。

 

投資運用事業の主な業務の流れを図示すると以下のようになります。なお、上記「⑤運用業務の受託」は「③投資期間中の運用」及び「④ディスポジション」からなり、「⑥プロパティマネジメント業務」は「③投資期間中の運用」の一部であるため、いずれも以下の図においては省略しております。

0101010_001.png

(主な関係会社)

ファーストブラザーズ投資顧問株式会社(上記①~⑤)、ファーストブラザーズキャピタル株式会社(上記⑥)

 

(2)投資銀行事業

当社グループにおける投資銀行事業とは、当社グループの自己資金の運用、並びに、当社グループの有する知識や経験を活かした各種アドバイザリー業務であります。

投資銀行事業において行う主な業務の内容は、以下のとおりであります。

 

① 自己勘定投資(自己資金による投資)

(ア) 顧客との共同投資(セイムボート投資)

 投資運用事業において運営・管理するファンドに対して、当社グループが自己資金により顧客との共同投資(セイムボート投資)の形式でエクイティの拠出やメザニンローン(※12)等によるファイナンスを行うものであります。当社グループの出資割合やその形態に応じて、キャピタルゲイン及びインカムゲイン(※10)を獲得いたします。

(イ) 不動産投資

 安定的な収入を得ることを目的として、規模が小さい等の理由によりファンドでの取得対象となりにくい物件のうち、将来に亘って高い利回りを得ることが期待できる賃貸不動産等について、当社グループが自らの判断に基づいて自己の資金により取得するものであります。取得後においては、テナントの入替えや入居率の改善、管理コストの削減、リノベーション等を行い、不動産から獲得するキャッシュ・フローの最大化を図ります。また、好条件の買い手が現れた場合や、より優良な投資案件が発掘された場合等、適切なタイミングにおいては機動的に売却し、保有資産の入替えを図ります(したがって、自己勘定投資により取得した不動産は貸借対照表上「販売用不動産」(流動資産)に計上しております)。

(ウ) その他の投資

 事業のポートフォリオを多様化し収益機会を拡大することを目的として、当社グループが培ってきた投資及び資産運用に係る高度な知識や、そこから派生した事業再生やM&Aに係る助言等の業務経験に関連し、当社グループの強みを活かすことのできる分野の優良な投資案件に対して、当社グループが自らの判断に基づいて自己の資金により投資するものであります。具体的には、再生可能エネルギー関連分野やベンチャー企業等への投資を行っております。

 

② 各種アドバイザリーサービス

当社グループがこれまでに実現してきた、資産のオフバランス化や不動産証券化スキームの構築、ファイナンスのアレンジメント等の経験に基づき、信託受益権取引の媒介、事業再生支援やM&Aに係る助言等、顧客のニーズに応じた様々なサービスを行うものであります。サービスの対価として、各種アドバイザリーフィーを受領いたします。

 

(主な関係会社)

当社(上記①、②)、ファーストブラザーズキャピタル株式会社(上記①(イ)(ウ)、②)、ユニモマネジメント株式会社(上記②)、エフビー企業投資株式会社(上記①(ウ)、②)

 

[主なグループ会社関係図]

0101010_002.png

FBAM:ファーストブラザーズ投資顧問株式会社

FBC:ファーストブラザーズキャピタル株式会社

UNIMO:ユニモマネジメント株式会社

FB企業投資:エフビー企業投資株式会社

 

[事業系統図]

以下の図は、当社グループの事業系統の一例を簡略化して示したものであり、実際には案件ごとに異なる場合があります。なお、通常は信託受益権を投資対象とするため信託受託者が介在しますが、平易にご理解いただくことを目的として、以下の図においては省略しております。

(1)投資運用事業

① 投資戦略の企画・立案(当社グループが投資戦略を企画・立案し顧客に提案。事業系統図は省略)

② アクイジション

0101010_003.png

 

③ 投資期間中の運用

0101010_004.png

 

④ ディスポジション

 

0101010_005.png

⑤ 運用業務の受託(当社グループが主に③及び④の業務を受託。事業系統図は省略)

⑥ プロパティマネジメント(※11)業務 (事業系統図③のPMに該当)

(2)投資銀行事業

① 自己勘定投資(自己資金による投資)

(ア) 顧客との共同投資(セイムボート投資)

0101010_006.png

 

(イ) 不動産投資

0101010_007.png

(ウ) その他の投資

0101010_008.png

 

② 各種アドバイザリーサービス

0101010_009.png

 

[凡例]

事業上の関係性   0101010_010.png

当社グループの収益 0101010_011.png

 

[有価証券報告書(以下、本書という。)における用語集]

番号

用語

解説

※1

アセットマネジメント

(Asset Management、AM)

投資家から委託を受けて行う不動産や金融資産の総合的な運用・運営・管理業務。対象資産のマネジメント計画の策定、資産の購入、売却の実施や管理方針の策定等が含まれる。

※2

私募ファンド

特定又は少数の機関投資家等から資金を募って不動産に投資するファンド。投資家のニーズに合わせた柔軟な商品設計が可能。

※3

オルタナティブ投資

基本資産投資と異なる投資及び投資対象をいい、株・債権等の有価証券を運用対象資産としていた機関投資家が実物資産やプライベートエクイティを投資対象とする場合等を指す。日本では、不動産投資はオルタナティブ投資に含めることが多い。

※4

投資スキーム

(不動産投資スキーム)

投資家から集めた資金を原資として不動産に投資して運用・管理を行い、運用収益等を投資家に配分する仕組み。

※5

倒産隔離

不動産の証券化において、原資産(不動産)保有者等が倒産した場合に、投資ビークル(※8)がその資産に関する業務の遂行を妨げられないようにすること。また、投資ビークル自体が倒産しにくい性質を持つようにすること。

※6

導管性

法人課税と配当課税等との二重課税を回避する仕組み。不動産の証券化に際しては、法人税の課税を受けずに収益を直接投資家への配当に回すことができる仕組みを持つビークル(導管体)を活用する。

※7

特別目的会社(SPC)

(Special Purpose Company)

不動産証券化の際、投資ストラクチャーを組成するために必要な、ある特定の目的を持って設立される会社。

※8

投資ビークル

不動産証券化の際に証券発行主体となり、証券化対象資産と投資家を結ぶ機能を担う器。ビークルの形態としては、SPC等の会社形態や商法上の匿名組合、民法上の任意組合等の組合形態、あるいは特定目的信託等がある。

※9

コベナンツ

金融機関等が融資を行う際に、一定の事項が発生した場合に契約解除や条件の変更ができるように契約条項中に盛り込まれる制限条項等。

※10

キャピタルゲイン、インカムゲイン

取得価格と売却価格の差額から得られる譲渡益をキャピタルゲイン、投資用資産を保有することから得られる利子所得・配当所得等をインカムゲインという。

※11

プロパティマネジメント

(Property Management、PM)

不動産所有者、アセットマネージャー(アセットマネジメントを行う者)等から業務委託を受けて行う投資対象不動産の収益向上等を目的とした不動産の運営・管理業務。テナント管理業務(新規テナント募集、契約条件の交渉、窓口業務等)、物件管理業務(建物・設備の保守管理業務、管理に関する予算計画の策定等)等が含まれる。

※12

メザニンローン

リスク・リターンの特性がデット(借入金・社債等により調達された返済義務のある資金)とエクイティ(株式等により調達された返済義務のない資金)との中間の位置付けにあるファイナンス手法。

参考:一般社団法人不動産証券化協会 不動産証券化ハンドブック ARES Hand Book 2015

 

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な事業の内容

議決権の所有割合又は被所有割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

ファーストブラザーズ

投資顧問㈱

(注)7

東京都千代田区

50

投資運用事業

100.0

役員の兼任

経営指導・業務委託契約

出向契約

ファーストブラザーズ

キャピタル㈱

(注)3,8

東京都千代田区

80

投資運用事業

投資銀行事業

100.0

役員の兼任

経営指導・業務委託契約

出向契約

債務保証

ユニモマネジメント㈱

東京都千代田区

10

投資銀行事業

100.0

役員の兼任

エフビー企業投資㈱

東京都千代田区

30

投資銀行事業

100.0

役員の兼任

業務委託契約

ファーストスタンダー

ド投資顧問㈱

東京都千代田区

20

投資運用事業

100.0

役員の兼任

合同会社青葉地所

(注)2

東京都千代田区

0.1

投資銀行事業

100.0

(100.0)

不動産投資スキームにおける投資ビークル

BPC福島㈱

(注)4

東京都中央区

2.05

投資銀行事業

51.2

役員の兼任

金銭の貸付

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

 

合同会社ライジングプロパティツー

(注)6

東京都千代田区

0.1

投資銀行事業

不動産投資スキームにおける投資ビークル

合同会社中洲地所

(注)6

東京都千代田区

0.3

投資銀行事業

不動産投資スキームにおける投資ビークル

クレジット・ギャランティ2号合同会社

(注)6

東京都千代田区

0.01

投資銀行事業

売掛債権再保証(クレジット・デフォルト・スワップ)スキームにおける投資ビークル

 (注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報の名称を記載しております。

        2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。

    3.ファーストブラザーズリアルエステート㈱は、平成27年6月1日付でファーストブラザーズキャピタル㈱に商号変更しております。

    4.BPC福島㈱は、平成27年8月31日付で株式取得したことから、連結の範囲に含めております。

    5.エフビーキャピタルインベストメント㈱は、平成27年10月26日付で清算結了いたしました。

    6.当社は、持分法適用関連会社である合同会社ライジングプロパティツー、合同会社中洲地所、クレジットギャランティ2号合同会社を営業者とする匿名組合に対し、出資をしております。なお、平成27年11月30日現在、各社に対する匿名組合出資比率は以下のとおりであります。

名称

出資比率(%)

合同会社ライジングプロパティツー

29.0

合同会社中洲地所

20.0

クレジット・ギャランティ2号合同会社

45.0

 

 

7.ファーストブラザーズ投資顧問㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

  主要な損益情報等  (1)売上高      2,317百万円

            (2)経常利益      472百万円

            (3)当期純利益     269百万円

            (4)純資産額      545百万円

            (5)総資産額      854百万円

8.ファーストブラザーズキャピタル㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

  主要な損益情報等  (1)売上高      1,285百万円

            (2)経常利益       77百万円

            (3)当期純利益      34百万円

            (4)純資産額      146百万円

            (5)総資産額    16,811百万円

 

 

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

平成27年11月30日現在

 

セグメントの名称

従業員数(人)

投資運用事業・投資銀行事業

34

 

全社(共通)

15

 

合計

49

 

 (注)1.従業員数は就業人員(契約社員を含む。)であり、使用人兼務役員は含んでおりません。

2.当社グループはセグメントごとの組織としておらず、同一の従業員が複数の事業に従事しております。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。

4.従業員数が前連結会計年度末に比べ7名増加しましたのは、主として業容拡大に伴う期中採用によるものであります。

 

(2)提出会社の状況

平成27年11月30日現在

 

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

12

32.0

3.5

7,589,321

 

セグメントの名称

従業員数(人)

全社(共通)

12

 

合計

12

 

 (注)1.従業員数は就業人員(契約社員を含む。)であり、使用人兼務役員は含んでおりません。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。

    4.従業員数が前事業年度末に比べ3名減少しましたのは、主として子会社への出向者が増加したことによるものであります。

 

(3)労働組合の状況

 当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。