(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府が推進する経済対策や金融緩和策の効果等により雇用・所得環境の改善がみられるなど、緩やかな回復基調が続いておりますが、中国の景気減速懸念や新興国経済の下振れリスク等の影響により、先行きは不透明な状況にあります。
不動産金融業界におきましては、資金調達環境が引き続き良好であり、J-REITの公募増資が活発に行われるなど投資資金の流入が続いている他、私募REIT組成の動きが広がるなか、投資家層の多様化が期待されております。また、不動産売買市場においては、デフレ脱却への期待や円安、良好な資金調達環境を背景に国内外の投資家等の投資意欲は依然として高く、不動産の取得競争が活発化し、空室率低下や賃料上昇に対する期待の高まり等の追い風も受け、大都市圏の不動産において価格高騰が見られるなど、比較的不動産投資案件の売却に適した事業環境となっております。
このような事業環境の中、当社グループは、顧客の資産を私募ファンドの形式で運用する投資運用事業においては、投資案件の売却を積極的に進めるなど、引き続き顧客の満足を重視した資産運用サービスの提供を行いました。また、自己勘定投資等を行う投資銀行事業においては、公募増資により調達した資金を活用し、当社グループの成長戦略として掲げる①当社グループの組成する私募ファンドへの共同投資(セイムボート投資)、②安定収益源となる賃貸不動産等への投資、③既存事業のプラットフォームや強みを活用した収益機会の拡大、の3つの施策に積極的に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,557,189千円(前年同期比57.5%減)、営業利益は2,832,007千円(同26.7%増)、経常利益は2,658,021千円(同23.4%増)、当期純利益は1,661,006千円(同152.5%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(投資運用事業)
投資運用事業につきましては、投資案件の売却に伴うディスポジションフィー、インセンティブフィーを計上したことに加え、期中の運用に係るアセットマネジメントフィーを計上したこと等により、売上高は2,663,678千円(前年同期比94.5%増)、営業利益は2,191,688千円(同145.7%増)となりました。
(投資銀行事業)
投資銀行事業につきましては、セイムボート投資案件の売却に伴うキャピタルゲイン(匿名組合配当益)及び賃貸不動産からの賃料収入に加え、不動産以外の分野での自己勘定投資案件からの収益を計上したこと等により、売上高は1,908,470千円(前年同期比80.0%減)、営業利益は1,246,236千円(同38.5%減)となりました。
なお、投資銀行事業において、前期比で売上高及び営業利益が大幅に減少しておりますが、これは次の理由によるものです。
(ア)自己勘定投資案件(賃貸不動産等)の売却の有無による変動
当社グループは、投資銀行事業における自己勘定投資の一環として賃貸不動産等を取得し保有しております。これらの投資案件を売却する際には、その売却額が売上として計上されることとなりますが、現時点においては投資案件ごとの金額規模が当社グループの業績数値に対して比較的大きいものであることから、当社グループの各連結会計年度の売上高は、当該期における自己勘定投資案件(賃貸不動産等)の売却の有無や規模により大きく変動いたします。前連結会計年度の投資銀行事業の売上高9,532,519千円には、自己勘定投資案件(賃貸不動産等)の売却による収入2,975,171千円が含まれておりましたが、当連結会計年度においては自己勘定投資案件(賃貸不動産等)の売却がなかったため、売上高が減少しております。
(イ)特殊なファイナンス手法を用いた特別目的会社を連結の範囲から除外したことによる変動
前連結会計年度において、当社グループの連結の範囲には、特殊なファイナンス手法を用いた特別目的会社(合同会社半蔵門リアルティであり、以下「当該SPC」といいます。詳細につきましては、下記(※)をご参照ください。)が含まれていたため、前連結会計年度の投資銀行事業の売上高9,532,519千円及び営業利益2,024,922千円には、当該SPCに係る当社グループに帰属しない業績数値としてそれぞれ5,257,588千円及び1,065,837千円が含まれておりました。当該SPCは前期(平成26年11月期)中に連結の範囲から除外しているため、当連結会計年度の業績にはその影響がありません。
(※)当該SPCは、外部から金銭消費貸借によりシニアローン、優先匿名組合出資によりメザニンファイナンスの提供を受け、当社グループが劣後匿名組合出資によりエクイティを拠出するという特殊なファイナンス手法を用いていたため、会計上は当社グループが支配権を有すると判断して連結の範囲に含めておりました。
当該SPCにおける優先匿名組合出資者に対しては、メザニンファイナンスの性格から、その出資額に対し定率の期中配当が当該SPCより支払われておりました。また、当該配当が支払われない場合には、未払いの配当として累積するとともに、未払配当の累積額は、劣後匿名組合出資の元本償還に優先する約定となっており、当該SPCの物件保有期間中においては、未払いの配当が累積しておりました。
当社の連結決算においては、当該SPCについて以下のとおりの会計処理をしておりました。
①保有物件の評価損計上
保有物件の評価額が簿価を下回った場合、当該SPCの単体決算においては、税務基準を採用しているため評価損を認識しないものの、連結決算においては、鑑定評価額等に基づき評価損を認識し、優先匿名組合出資契約及び劣後匿名組合出資契約に従って、各出資者に評価損を配当したものとみなしておりました。なお、優先匿名組合出資者への配当は、連結損益計算書においては少数株主利益(損失)に含めておりました。
②保有物件の評価損の戻入益
保有物件が連結貸借対照表上の簿価を超える額にて売却された場合、連結決算においては、当該売却益を優先匿名組合出資契約及び劣後匿名組合出資契約に従って各出資者に配当したものとみなしておりました。
当該SPCの保有物件について、上記の会計処理①に従い、連結決算において過去に評価損を計上しておりました。前連結会計年度において、当該物件を連結貸借対照表上の簿価よりも高値で売却したことから、連結決算においては当該物件の売却にかかる売上及び売上原価とそれらに基づく利益を計上し、上記の会計処理②に従い、評価損の戻入益の全額を優先匿名組合員に配当しておりました。劣後匿名組合出資者である当社グループに帰属する利益がなかったため、連結損益計算書においては、少数株主利益として当該物件売却にかかる利益の全額が控除されておりました。
以上の会計処理の結果、当該SPCを連結の範囲に含めることにより、当社グループの連結ベースの売上高、売上総利益、営業利益及び経常利益には当社グループに帰属しない利益が含まれておりました。当社グループの収益構造をより平易に理解して頂く事を目的とし、当該SPCにかかる損益数値を控除した前連結会計年度の数値を算出すると、以下のとおりとなります。
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(単位:千円) |
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平成26年11月期 前連結会計年度 |
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売上高 |
5,466,014 |
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売上総利益 (売上総利益率(%)) |
2,324,911 (42.5) |
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営業利益 |
1,169,415 |
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経常利益 |
1,124,804 |
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当期純利益 |
657,917 |
なお、当該SPCについては、前連結会計年度に、その保有する不動産信託受益権を売却し、劣後匿名組合契約が終了したことに伴い、当社グループの実質的な支配力がなくなったことから、連結の範囲から除外しました。また、ファンド組成上の要請から当該SPCに関連して設立した㈱半蔵門エステートについても、同様の理由により、前連結会計年度に、連結の範囲から除外しました。上記2社の社員持分の保有者である一般社団法人エフ・ビー・ホールディングについても、当該SPCの匿名組合契約が終了したことに伴い重要性がなくなったことから、連結の範囲から除外しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により10,351,754千円減少し、投資活動により210,336千円減少し、財務活動により13,295,981千円増加し、現金及び現金同等物に係る換算額により765千円増加したことにより、当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末に比べ2,734,657千円増加し、4,040,609千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は10,351,754千円(前年同期は5,213,998千円の収入)となりました。これは主に、たな卸資産の増加額12,631,623千円、税金等調整前当期純利益2,652,103千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は210,336千円(前年同期は8,334千円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出147,821千円、投資有価証券の取得による支出51,094千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は13,295,981千円(前年同期は2,933,195千円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入10,505,000千円、株式の発行による収入2,557,523千円によるものであります。
(1)生産実績
当社グループで行う事業につきましては、生産実績を定義することが困難であるため、当該記載を省略しております。
(2)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成26年12月1日 至 平成27年11月30日) |
前年同期比(%) |
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投資銀行事業(千円) |
12,522,438 |
339.3 |
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合計(千円) |
12,522,438 |
339.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.投資運用事業については、仕入実績がないため、記載を省略しております。
(3)受注実績
当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成26年12月1日 至 平成27年11月30日) |
前年同期比(%) |
|
投資運用事業(千円) |
2,648,718 |
222.4 |
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投資銀行事業(千円) |
1,908,470 |
20.0 |
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合計(千円) |
4,557,189 |
42.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成25年12月1日 至 平成26年11月30日) |
当連結会計年度 (自 平成26年12月1日 至 平成27年11月30日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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合同会社ゆめ咲商業開発(注)4 |
- |
- |
1,507,957 |
33.1 |
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合同会社花京院開発(注)4 |
- |
- |
456,268 |
10.0 |
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常和不動産株式会社(注)5 |
2,740,000 |
25.6 |
- |
- |
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株式会社FPG(注)5 |
2,651,280 |
24.7 |
- |
- |
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ケネディクス・レジデンシャル投資法人 (注)5 |
1,360,000 |
12.7 |
- |
- |
|
株式会社フージャースコーポレーション (注)5 |
1,153,000 |
10.8 |
- |
- |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.前連結会計年度の合同会社ゆめ咲商業開発、合同会社花京院開発に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
5.当連結会計年度の常和不動産株式会社、株式会社FPG、ケネディクス・レジデンシャル投資法人、株式会社フージャースコーポレーションに対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
当社グループは、急速に変化していく資産運用ビジネスの分野において、「最高のプロフェッショナルであり続ける」という企業理念のもと、「クライアントファースト」、「パフォーマンスファースト」、「コンプライアンスファースト」を行動規範とし、豊富な知識と経験によって培われたノウハウを活かし、既存の考え方にとらわれない、時代の流れに応じた柔軟な発想で業務に取り組み、顧客に満足度の高いサービスを提供することを目指しております。その上で、さらなる経営基盤の安定を図り継続的な成長を実現する観点から、以下の項目を対処すべき課題として認識しております。
(1)不動産市況に左右されにくい収益体制の構築について
当社グループは、顧客である機関投資家に対し、私募ファンドの形式で主として不動産又は不動産信託受益権に対する投資機会を提供する資産運用(アセットマネジメント)事業を行っております。一般的に、資産運用会社の規模は、その運用資産の残高で評価されるものであり、また、資産運用の対価として定期的に得られるアセットマネジメントフィー(管理報酬)は、通常は運用資産の額によってその金額が決まるものであるため、資産運用会社にとっては、運用資産残高を積み上げる方向にインセンティブが働く可能性があります。しかしながら、当社グループは、上記の企業理念のもとで、顧客の満足を第一に考える投資サービスの提供を最重要視しており、最も利益の出るタイミングにおいて投資案件の売買を行うことこそが資産運用会社の使命であり、資産運用会社が自らの運用資産残高にこだわるあまり、顧客の投資案件の売却機会を逃すようなことは決してあってはならないと考え行動しております。このため、過去においては、不動産売買市況の変動等にあわせ、当社グループの運用資産残高も大きく変動しております。
当社は、中長期的に見れば、顧客にとって望ましい行動を繰り返すことにより、顧客からの信頼が増大し、当社グループのブランド力が高まり、ひいては当社グループの成長にもつながるものと考えております。実際に、当社グループの投資方針や、過去にとってきた投資行動、それらに基づく投資実績に対して信頼を得てきたことが、顧客との継続的な取引につながっていると認識しております。したがって、今後も、当社グループは、運用資産残高を経営上の目標指標とせず、顧客の満足を第一に考える投資サービスを提供する方針を維持いたします。
これらの事業特性により、当社グループの投資案件の取得又は売却に係るフィーやセイムボート投資に係る売却益(売却損)等の計上時期に偏りが生じるおそれがあり、当社グループの業績を短期間で区切った場合には、業績変動の振幅が比較的大きくなる可能性があります。
しかしながら、当社は、安定的に利益を出すことの必要性も強く認識しております。上記の方針を維持しつつ、不動産売買市況に左右されにくい収益基盤を早期に確立するため、当社グループは、自己資金により、中長期的に高い稼働率を見込むことができる優良な賃貸不動産等の取得を積極的に行っており、これを継続してまいります。不動産売買市況と異なり、不動産賃貸市況の変動は比較的小さいため、それらから得られる賃貸収益は当社グループの安定的な収益となります。
なお、自己資金により取得した不動産は、安定収益を享受しつつ、その価値を向上させる施策を行いながら保有いたしますが、好条件の買い手が現れた場合や、より優良な投資案件が発掘された場合等、適切なタイミングにおいては機動的に売却し、保有資産の入替えも図るという観点から、貸借対照表上は「販売用不動産」(流動資産)に計上しております。
(2)当社グループ全体の長期的な成長戦略について
当社グループはこれまでのところ、オルタナティブ投資分野において主として不動産又は不動産信託受益権を対象として投資・運用事業を展開してまいりました。しかし、今後のグループ全体の更なる発展に向けては、これまでの事業領域から、当社グループの強みを活かせる他の分野へと事業の対象を広げていく必要があると認識しております。
これまでに培ってきた当社グループの強みとして、資産のオフバランス化や流動化、証券化手法の知識経験はもとより、不動産投資の目利きやバリューアップの実績、これらの活動を通じて築いた顧客や金融機関等関係各社からの信頼、幅広い営業チャネル等が挙げられます。当社グループは、既に、こういった事業プラットフォームを活用して、再生可能エネルギー関係分野への投資や、ベンチャー企業投資などの投資活動、さらには、事業再生支援やM&Aに係る助言等を含む各種コーポレートアドバイザリーサービスの提供を始めております。このように、当社グループの強みを活かし、より広範な投資対象を捉えた投資運用ビジネスを展開し、さらには、関連するビジネス分野に事業の裾野を広げていくことが、不動産投資分野のみの環境に左右されない、長期的かつ持続的な成長を達成するために必要であると考えております。
(3)優秀な人材の確保と社内育成、流出の防止について
当社グループの顧客に対する投資サービスの提供及び自己資金による投資(自己勘定投資)は、オルタナティブ投資やファイナンスにかかる専門的知識はもとより、豊富な業務経験やノウハウの裏付けがあって初めて実現するものであります。当社グループには、弁護士や公認会計士、不動産鑑定士、一級建築士といった専門性の高い人材や、日本における不動産証券化ビジネスの黎明期から当該分野で活躍してきた経験豊富な人材が多数所属しており、当社グループの業務において中心的な役割を担う優秀な人材の厚みは、現在の当社グループの大きな強みであると考えております。
今後においても、継続的に質の高いサービスの提供及び自己勘定投資による利益成長を実現していくために、十分な経験を積んだ専門性の高い人材を確保する他、未経験であっても有望な若手を採用し、社内において教育を行うことにより、優秀な人材を育成していくことが当社グループの重要な課題であると認識しております。また、当社グループが属する業界は比較的人材の流動性の高い業界ではありますが、従業員のモチベーションを高めるような人事制度や働きやすい職場環境を整備する等、人材の外部流出を最小限に留める工夫も継続して行ってまいります。
以下において、当社グループの事業展開その他に関連するリスク要因となる可能性があると考えられる主な項目を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因とは考えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対処に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の事項等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
1. 経営環境について
(1) 金融環境の変化について
今後、金利水準が上昇した場合には、資金調達コストの増加、顧客投資家の期待利回りの上昇、不動産市場の流動性の低下等の事象が生じる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 不動産市況の動向について
今後、経済のファンダメンタルズの急速な悪化や税制・金融政策の大幅な変更が行われた場合には、不動産投資市場も中期的に悪影響を受け、投資環境が悪化し、国内外の投資家の投資マインドの低迷等が生ずる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 競合の状況について
今後、新規参入会社や既存会社との競合が激化し、市場価格の上昇等により安定した収入の獲得が期待できる不動産の取得が困難となった場合には、投資案件の取得速度の低迷や投資収益率の低下が生じる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 法的規制について
当社グループは、金融商品及び不動産等の資産運用会社として、「金融商品取引法」、「不動産投資顧問業登録規程」及び「宅地建物取引業法」の規制を受けているほか、「貸金業法」の規制を受けております。
また、これら法令等に基づき、以下の許認可及び登録を受けております。
(ファーストブラザーズ㈱)
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許認可等の名称 |
登録番号 |
規制法 |
有効期間 |
取消事由 |
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貸金業
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東京都知事(4) 第30213号 |
貸金業法 |
平成27年8月1日~ 平成30年7月31日 |
同法第24条の6の4、第24条の6の5、第24条の6の6 |
(ファーストブラザーズ投資顧問㈱)
|
許認可等の名称 |
登録番号 |
規制法 |
有効期間 |
取消事由 |
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投資運用業 |
関東財務局長 (金商)第2600号 |
金融商品取引法 |
有効期間の定めはありません。 |
同法第52条、第54条 |
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投資助言・代理業 |
関東財務局長 (金商)第2600号 |
金融商品取引法 |
有効期間の定めはありません。 |
同法第52条、第54条 |
|
第二種金融商品取引業 |
関東財務局長 (金商)第2600号 |
金融商品取引法 |
有効期間の定めはありません。 |
同法第52条、第54条 |
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総合不動産投資顧問業 |
国土交通大臣 総合-第126号 |
不動産投資顧問業登録規程 |
平成23年12月1日~ 平成28年11月30日 |
同規程第30条 |
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宅地建物取引業 |
東京都知事(1) 第93154号 |
宅地建物取引業法 |
平成23年7月9日~ 平成28年7月8日 |
同法第66条、第67条 |
(ファーストブラザーズキャピタル㈱)
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許認可等の名称 |
登録番号 |
規制法 |
有効期間 |
取消事由 |
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宅地建物取引業 |
東京都知事(2) 第90107号 |
宅地建物取引業法 |
平成26年1月17日~ 平成31年1月16日 |
同法第66条、第67条 |
(ファーストスタンダード投資顧問㈱)
|
許認可等の名称 |
登録番号 |
規制法 |
有効期間 |
取消事由 |
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投資助言・代理業 |
関東財務局長 (金商)第2732号 |
金融商品取引法 |
有効期間の定めはありません。 |
同法第52条、第54条 |
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宅地建物取引業 |
東京都知事(1) 第95591号 |
宅地建物取引業法 |
平成25年7月27日~ 平成30年7月26日 |
同法第66条、第67条 |
当社グループは、コンプライアンスを重視した経営を行っており、法規制の変更に対しても迅速に対応できるよう努めておりますが、法令の改廃や解釈の変化など何らかの理由により当社グループが業務の遂行に必要となる登録の取消しなどを受けた場合には、当社グループの事業活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおいて、現状、これらの許認可及び登録が取消しとなる事由は発生しておりません。
2. 当社グループの事業体制について
(1) 小規模組織であることについて
当社は、平成27年11月30日現在において、取締役5名、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、グループ全体で従業員数49名と小規模組織であり、内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。当社グループでは、今後の事業拡大に対応すべく人員増強等によりさらなる組織力の充実を図っていく所存でありますが、人材の確保及び内部管理体制の充実が円滑に進展しない場合、既存の人材が社外に流出した場合には、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 特定人物への依存について
当社の代表取締役社長である吉原知紀は、最高経営責任者として経営方針や事業戦略の決定をはじめ、当社グループの事業推進上、重要な役割を果たしております。
このため当社では、代表取締役社長へ過度に依存しない経営体制を目指し、人材採用、育成による経営体制の強化を図り、経営リスクの軽減に努めておりますが、不測の事態により、同氏が当社の経営者として業務を遂行することが困難になった場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 有能な人材の確保、育成について
当社グループの営む事業は、金融及び不動産の分野において高い専門性と豊富な経験を有する人材により成り立っており、今後の事業展開において有能な人材を確保・育成し、成長への基盤を確固たるものとする方針であります。しかし、必要とする人材の確保・育成が計画どおりに実現できなかった場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
また、人材の確保・育成が順調に行われた場合でも、採用・研修に係るコスト、人件費等の固定費が増加することが想定され、当該コスト増に見合う収益の成長がない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
3. 当社グループの業績について
(1) 特別目的会社の連結に係る方針について
当社グループが私募ファンドの組成のために設立し、アセットマネジメント業務を受託している特別目的会社(SPC)については、当社グループの匿名組合出資比率や支配力等の影響度合いを勘案し、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号)、「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第22号)、及び「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(企業会計基準委員会実務対応報告第20号)に基づき、個別に連結の要否を決定しております。
当連結会計年度末現在において、当社グループが顧客の資産を運用する私募ファンドに係るSPCについては、顧客との共同投資(セイムボート投資)の有無にかかわらず、当社グループが実質的な支配力を有していないため、上記の会計基準をふまえ、連結の範囲に含めておりません。
今後、SPCの連結の範囲に関する会計基準が改正された場合には、当社グループの連結の範囲に変更が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社は、今後においては、連結の範囲にSPCが含まれることとなるようなセイムボート投資を行うことを想定しておりませんが、個別に連結の要否を判断した結果、セイムボート投資に係るSPCが連結の範囲に含まれることとなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 自己勘定投資(自己資金による投資)が業績に与える影響について
当社グループは、顧客との共同投資(セイムボート投資)の形で、投資ビークル等に対して投資を行っております。また、中長期的な企業価値の向上を目的として、賃貸不動産等の安定的な収益を見込むことが期待できる投資案件に対する投資に加え、再生可能エネルギー関係分野への投資や、ベンチャー企業への投資等、当社グループが強みを持つ分野における新規投資を積極的に行っております。
これらの自己勘定投資については、投資リスクの吟味のため、社内諸規程に従い経営会議、取締役会等により慎重な審議を経た上で行うこととしておりますが、外部環境の変化等により投資収益が悪化し、あるいは投資対象の評価損が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 四半期及び通期業績の変動と投資案件の取得、売却時期の変動について
当社グループの運用するファンド又は自己勘定投資において投資案件の取得又は売却を行う際には、取得・売却に伴うフィー(アクイジションフィー、ディスポジションフィー及びインセンティブフィー)や売却益(売却損)により、多額の利益(損失)が計上される可能性があります。また、投資案件の取得・売却は市況を勘案しながら行っているため、その時期が偏る可能性があります。これらにより、当社グループの四半期及び通期業績は大きく変動する可能性があります。
また、投資案件の取得、売却の時期については、売買相手先の意向が反映されるため、当社グループが想定した時期に実施することが必ずしも可能ではなく、それらの時期が見込みどおりとならない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ご参考までに、投資案件の取得、売却額が時期により異なる一例として、直近4期(平成24年11月期~平成27年11月期)の各期の運用資産残高(AUM)の増減額及びその結果としての運用資産残高(AUM)は以下のとおりであります。
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|
平成24年11月期 |
平成25年11月期 |
平成26年11月期 |
平成27年11月期 |
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AUM増加額 |
54,130百万円 |
56,430百万円 |
30,400百万円 |
19,911百万円 |
|
AUM減少額(△) |
△14,228 |
△50,805 |
△100,243 |
△39,559 |
|
AUM残高 |
156,591 |
162,216 |
92,373 |
72,725 |
(4) 有利子負債の水準と資金調達について
当社グループが自己勘定投資(自己資金による投資)として投資案件の取得を行う際には、資本効率を上げること等を目的として、自己資金に加え金融機関からの借入金を投資資金に充当しております。
当連結会計年度末における当社グループの連結有利子負債残高は13,313百万円であり、連結総資産額に占める有利子負債残高の割合は57.2%の水準でありますが、今後においても自己勘定により積極的に投資案件(賃貸不動産等)を取得することを計画しており、これに伴い有利子負債残高の水準は上昇することが想定されます。現時点では、取得した賃貸不動産等からの収益が十分に支払金利と元本返済の合計額を上回っている状態であり、今後もそのような条件での調達を継続する予定ですが、経済情勢の変化等により市場金利が大幅に上昇した場合には、支払利息の増加等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、借入金の調達にあたっては、特定の金融機関に依存することなく、投資案件毎にその性質や状況等を総合的に勘案したうえで最も適切と考えられる手法及び期間、借入先等を選択しております。現時点では、複数の金融機関から超長期の借入金を安定的に調達できておりますが、外部環境の変化や当社グループの信用力の低下等により、当社グループの希望する条件での融資が受けられない等、資金調達に制約を受けた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
4.災害等によるリスクについて
当社グループの運用するファンドの投資対象となっている不動産や、自己勘定投資の対象として保有している不動産の所在する地域において、台風、洪水、地震等の自然災害や、火災、テロ、戦争その他の人災等を含む何らかの異変が発生した場合には、想定していた収入の減少及び消失、当該不動産の価値の毀損等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、それらの多くは東京及びその周辺地域に集中しているため、当該地域において何らかの異変が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
5.個人情報の取扱いについて
当社グループでは、事業活動を通じて取得した個人情報及び当社グループの役職員に関する個人情報を保有しております。当社グループでは、個人情報の取扱いについては個人情報保護規程を策定の上、細心の注意を払っております。
しかしながら、万一、当社グループの保有する個人情報が外部に漏洩した場合あるいは不正使用された場合には、信用の失墜又は損害賠償等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
6.不動産の瑕疵について
当社グループは、資産運用会社として、主に不動産を中心に投資を行っておりますが、不動産には土壌汚染や建物の構造上の欠陥など、不動産固有の瑕疵が存在している可能性があります。
当社グループは、投資不動産の瑕疵等による損害を排除するため、投資前には専門業者によるエンジニアリングレポート(対象不動産の施設設備等の詳細情報や建物の修繕履歴、地震リスクや地盤調査の結果等を記したもの)等を取得するなど十分なデューデリジェンス(投資対象の調査)を実施しておりますが、投資不動産取得後に瑕疵が判明し、それを治癒するために追加の費用負担が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
7.配当政策について
当社は現在、当社グループが成長過程にあると考えており、まずは確固たる収益基盤の確立と事業の拡大のための投資を優先し、さらなる企業価値の向上を目指すことが株主に対する最大の利益還元につながるとの認識でおります。そのため、現時点では配当を実施しておりません。
将来的には、各期の財政状態や経営成績、キャッシュ・フローの状況等を総合的に勘案しながら株主に対する利益還元を実施していく所存でありますが、現時点においては、配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。
8.新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、役員及び従業員の業績向上に対する意欲を高めることを目的として、役員及び従業員にストック・オプション(新株予約権)を付与しております。平成27年11月30日現在、新株予約権による潜在株式数は193,500株であり、同日現在の発行済株式総数7,222,500株の2.7%に相当しており、これらの新株予約権が行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化することになります。
なお、新株予約権の詳細は、後記「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況(2)新株予約権等の状況」及び「(9)ストック・オプション制度の内容」をご参照ください。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択及び適用を行い、決算日における資産、負債、収益及び費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。
経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ16,481,498千円増加し、22,555,659千円となりました。
これは主に、販売用不動産が12,516,956千円増加したこと、現金及び預金が2,734,657千円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ295,172千円減少し、725,764千円となりました。
これは主に、その他の関係会社有価証券が484,333千円減少したこと等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ832,664千円増加し、1,559,417千円となりました。
これは主に、未払法人税等が419,295千円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が270,304千円増加したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ10,699,221千円増加し、13,821,421千円となりました。
これは主に、長期借入金が10,056,609千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ4,654,439千円増加し、7,900,585千円となりました。
これは主に、新規上場に伴う増資等により資本金が1,289,830千円、資本剰余金が1,643,110千円増加したこと、当期純利益の計上により利益剰余金が1,661,006千円増加したこと等によるものであります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、4,557,189千円(前年同期比57.5%減)となりました。
セグメント別の売上高は、投資運用事業が2,663,678千円(前年同期比94.5%増)、投資銀行事業が1,908,470千円(同80.0%減)であります。投資運用事業の売上高は、投資案件の売却に伴うフィー等が増加したことにより前期比で大幅に増加いたしました。投資銀行事業の売上高は、前連結会計年度の売上高に含まれていた①自己勘定による不動産投資案件の売却に係る売上、②連結の範囲に含まれていたSPCの物件売却等に係る売上が当連結会計年度において計上されなかったため、前期比で大幅に減少いたしました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」をご参照ください。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、567,417千円(前年同期比92.2%減)となりました。
売上原価は、主に投資運用事業における業務委託費及び投資銀行事業における賃貸不動産の賃貸原価の計上によるものであります。なお、売上原価は、前連結会計年度の投資銀行事業の売上原価に含まれていた①自己勘定による不動産投資案件の売却に係る原価、②連結の範囲に含まれていたSPCの物件売却等に係る原価が当連結会計年度において計上されなかったため、前期比で大幅に減少いたしました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」をご参照ください。
この結果、売上総利益は3,989,772千円(前年同期比16.5%増)となりました。また、売上総利益率は87.5%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,157,764千円(前年同期比2.7%減)となりました。
販売費および一般管理費は、主に人件費、地代家賃、支払報酬及び支払手数料の計上によるものであります。
この結果、営業利益は2,832,007千円(前年同期比26.7%増)となりました。
セグメント別の営業利益につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」をご参照ください。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は16,216千円となり、営業外費用は190,202千円となりました。
営業外費用は、主に支払利息120,550千円、支払手数料36,073千円の計上によるものであります。
この結果、経常利益は2,658,021千円(前年同期比23.4%増)となりました。
(当期純利益)
当連結会計年度における特別損失は5,917千円となりました。
特別損失は、主に関係会社出資金評価損4,282千円の計上によるものであります。
また、当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税は1,016,097千円となり、法人税等調整額が△24,220千円となりました。さらに、少数株主損失が780千円となりました。
以上の結果、当期純利益は1,661,006千円(前年同期比152.5%増)となりました。
(4)キャッシュ・フローの分析
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの業績は、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、様々な要因により変動する可能性があります。
(6)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、急速に変化していく資産運用ビジネスの分野において、「最高のプロフェッショナルであり続ける」という企業理念を掲げ、主に機関投資家を顧客として私募ファンドの形式で不動産への投資機会を提供する資産運用を軸に事業を拡大してまいりました。一般的に、資産運用会社の規模はその運用資産の残高によって評価されるものでありますが、当社グループは、資産運用会社の使命は顧客に最大限の投資リターンを提供することであり、タイミングを捉えた投資案件の売買の実行が重要であるとの認識のもとで資産運用を行っているため、当社グループの運用資産の残高は不動産売買市況の変動に伴って大きく増減いたします。
当社は、中長期的に見れば、顧客にとって望ましい行動を繰り返すことにより、顧客からの信頼が増大し、当社グループのブランド力が高まり、ひいては当社グループの成長にもつながるものと考えております。したがって、今後も、当社グループは、運用資産残高を経営上の目標指標とせず、顧客の満足を第一に考える投資サービスを提供する方針を維持いたします。
これらの事業特性により、当社グループの投資案件の取得又は売却に係るフィーやセイムボート投資に係る売却益(売却損)等の計上時期に偏りが生じるおそれがあり、当社グループの業績を短期間で区切った場合には、業績変動の振幅が著しくなる可能性があります。
しかしながら当社は、安定的に利益を出すことの必要性も強く認識しております。上記の方針を維持しつつ、不動産売買市況に左右されにくい収益基盤を早期に確立するため、当社グループは、自己資金により、中長期的に高い稼働率を見込むことができる優良な賃貸不動産等の取得を積極的に行っており、これを継続してまいります。不動産売買市況と異なり、不動産賃貸市況の変動は比較的小さいため、それらから得られる賃貸収益は当社グループの安定的な収益となります。また、取得した賃貸不動産は、安定収益を享受しつつ、その価値を向上させる施策を行いながら保有いたしますが、好条件の買い手が現れた場合や、より優良な投資案件が発掘された場合など、適切なタイミングにおいては機動的に売却することで売却益を獲得するとともに、保有資産の入れ替えも図ってまいります。