第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針および経営環境

当社グループは、「M&A業務を通じて企業の存続と発展に貢献する」ことを経営理念として掲げております。企業は社会の公器であります。その公器たる企業の深刻な後継者問題・先行き不安問題を解決し事業を存続させること、そして更に相乗効果の発揮によりその事業を発展させ譲渡側・譲受側の両当事者はもとより、従業員、取引先等のステークホルダー全員が幸福になる友好的M&Aを実践すること、このことが当社グループの社会的ミッションであり、当社は構築した全国的情報ネットワークを背景にこのようなM&Aのいわばプラットフォームの役割を担うべきものと考えております。
 以上の経営理念に基づき、企業の存続と発展のためのM&A仲介業務を通じて顧客に対して常に付加価値の高い役務を提供することにより積極的な成長カーブでの業績アップを図り、配当も確実に実行していくことを通じて株主の皆様方をはじめとするステークホルダーの方々に報いることを経営方針としております。

国内M&Aマーケットの中でも当社グループがメインターゲットとしている後継者問題解決のための中堅中小企業のM&Aマーケットは、少子高齢化や中堅中小企業をとりまく厳しい経済環境等を背景に今後も安定的に拡大を続け、短期的にそのトレンドが大きく変化することは現時点では考えにくいものと当社グループでは考えております。

 

(2)優先的に対処すべき課題

当社グループでは、企業理念の実現を通じて企業価値の向上を図るため、以下のテーマを自らに課して業務を推進しております。

 

①M&A総合企業への取組

近年、当社グループは、従前の中堅中小企業のM&A仲介事業にとどまらず、上場企業から小規模事業者までの多様な対象企業に対し、M&Aにおけるすべてのプロセスにおいて付加価値の高いサービスを提供できるよう、M&A総合企業への取組を段階的に進めてまいりました。
 そこで当社グループはその取組をより一層発展させるべく、創業30周年の節目にあたる翌連結会計年度の2021年10月1日をもって純粋持株会社体制に移行することといたしました。純粋持株会社体制移行に伴い、グループ各社に権限を委譲することで優秀な経営者人材を育成し、グループ各社がさらなる発展を遂げることで企業価値の最大化につながると考えております。
 今後とも当社およびグループ各社を通して国内はもとよりアセアン諸国を中心とする海外を含むあらゆる地域の多様な対象企業に対し、経営戦略、マーケティング、PMI(M&A成立後の統合)等のコンサルティング分野、あるいは、バリュエーション、デュー・ディリジェンスを中心とするエグゼキューション分野等、すべてのプロセスにおいて付加価値の高いサービスを提供できるよう、“世界No.1のM&A総合企業”を目指してまいります。

 

②コロナ禍の中にある経営者の方々に最適なM&Aソリューションを

新型コロナウイルス感染症の感染が拡大し、経済活動の先行きが不透明な現況において当社グループが果たすべき社会的使命はこれまで以上に極めて重要なものとなっております。
 今後、中小単独での生き残りに不安を抱えている経営者の方や後継者不在という潜在的課題の解決を先送りにしていた経営者の方のうちの多くがM&Aによる事業承継を決断なされるものと考えられます。

また、今後、再編が加速する業界や再生事案が多発する業界も数多く見受けられるものと推察いたします。

当社グループは、感染拡大防止を第一義に直ちにテレワーク体制、オンラインコミュニケーション体制を整えました。感染拡大が終息するまでは一定の制限のもとでの営業活動にならざるをえませんが、リーマンショックや東日本大震災等の際と同様、今こそ当社グループは困難を乗り越えてその社会的使命を完遂すべき時であり、企業の存続と発展のためになお一層尽力する所存であります。

 

③コンサルタントの積極的採用と研修制度のさらなる充実等による人材の育成

中堅中小企業のM&Aの潜在的全需要からすれば当社のシェアは数パーセントに過ぎないものと当社グループでは考えております。
 今後、より多くの経営者の方々にM&Aによるソリューションを提供し、業績拡大を実現するために、当社グループでは、引続きコンサルタントの採用を推進し毎年着実な増員を図っていく予定であります。

併せて、採用した人材の早期戦力化を図るために、社歴3年未満のコンサルタントを部署の垣根を外した競争原理により切磋琢磨させ、当社で成功しているコンサルタントのノウハウを共有化し、継承すべき当社コンサルタントとしての基本理念・基本行動を伝承する企画を前連結会計年度より実施し成果を挙げております。
 このような企画と現場でのOJTにより、今後も社歴の浅いコンサルタントの着実な育成を図ってまいります。

 

(3)目標とする経営指標と達成状況

目標とする経営指標と達成状況につきましては、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載しております。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 情報セキュリティについて

当社グループは、顧客の機密情報について、秘密保持契約等により守秘義務を負っています。そのため、就業規則等にて機密情報の社員の守秘義務について明確に規定し、かつ全社員から秘密保持に関する誓約書を提出させる等、当該義務の周知徹底を図っています。また、当社が保有する情報及び情報システムを保護・管理することを目的として、「情報セキュリティマネジメントシステム」を構築し、情報セキュリティ方針を定めております。2016年5月には、一定の業務範囲において国際規格ISO27001の認証を取得しました。

このように、当社グループでは情報セキュリティの確保が最も重要であるとの認識から、「システム面」「運用面」の双方における強化を継続して取組んでおります。

しかしながら、何らかの理由で機密情報が外部に漏洩した場合において、それが当社グループの責に帰すべきものであるときは、当社グループの信用失墜等につながりそれが当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 訴訟等に係る事項

当社グループは、有効なコンプライアンス体制の確立に努めておりますが、事業遂行にあたり、当社グループの法令違反の有無に拘わらず何らかの原因で当社グループが訴訟等を提起される可能性があります。

これらの訴訟が提起されること及びその結果によっては、当社グループの社会的な信頼性に影響が及ぶ可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 法的規制等にかかる事項

M&A仲介業務を遂行するに際しては、現在のところ、特に関係省庁の許認可等の制限を受けることはありませんが、今後、法令等の制定改廃により何らかの制限を受けることとなった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、近年の法整備に伴い、M&A取引の形態が多様化しており、これが当社グループのビジネスチャンスの拡大につながっていますが、今後、M&Aの取引に関連する税法、会社法等の制定改廃があった場合において、それがM&A取引の促進に負の影響を及ぼすものであったときは、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) M&A仲介事業が経営成績上大きなウエイトを占めることについて

当社グループは、国内の中堅中小企業のM&Aの仲介事業を中心に専門的な役務提供を行っています。

国内M&Aマーケットの中でも当社グループがメインターゲットとしている後継者問題解決のための中堅中小企業のM&Aマーケットは、少子高齢化や中堅中小企業をとりまく厳しい経済環境等を背景に今後も安定的に拡大を続け、短期的にそのトレンドが大きく変化することは現時点では考えにくいものと当社グループでは分析しています。

しかしながら、将来的に中堅中小企業のM&Aマーケットが逆に縮小に転じるようなことがあった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、M&A仲介事業は、基本的には成功報酬型のビジネスであり、今後、案件完了が長期化した場合や成約率が低下した場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 競合について

当M&A業界は、仲介業務を遂行するために必要な許認可等が存在するわけでもなく、基本的に参入障壁が低い業界といえます。

当社グループが、優良な案件情報を全国から継続的、安定的に入手するために構築した全国規模の情報ネットワークやこれまでの仲介実務の中で培ってきた当業界の固有のノウハウは、短期間には模倣できるものではなく、当社グループが他社との差別化を図り競争優位を確保できる重要な要因であると認識しています。

また、新規参入者の増加等による当業界の拡大は、当社グループが主に取扱っている国内の中堅中小企業のM&Aマーケットの底辺の需給拡大に直接的につながり、当業界の先駆者である当社グループにとっては逆にそれが有利に働くのではないかとも考えております。

しかしながら、今後、競合他社と多くの案件でバッティングし受託価額が下落するようなことがあれば当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 代表取締役会長及び代表取締役社長への依存について

当社の創業期からの取締役でかつ事業の推進者である代表取締役会長 分林保弘及び代表取締役社長 三宅卓は、経営方針や経営戦略の決定をはじめとして当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしております。

現時点において、同代表取締役会長及び同代表取締役社長が当社グループの事業から離脱することは想定されておりませんが、退任その他の理由により当社グループの経営から外れるような事態が発生した場合は、当社グループの事業戦略や経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。

 

(7) 新型コロナウイルス感染症等の異常事態リスク

世界的な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、当社グループにおいても、事業を取り巻く環境について先行き不透明な状況が生じております。

この対策として、次のとおり感染予防に取り組んでおります。

・安全衛生の徹底(マスク着用、検温、手指のアルコール消毒等)

・在宅勤務、時差出勤の推進

・Web会議等の活用

・不要不急の出張の抑制

今後も事業に対する影響につきましては、動向を注視していく必要があるものと考えております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①財政状態及び経営成績の状況

A.財政状態

(a)資産の部

流動資産は、前連結会計年度末に比べて85.6%増加し、47,765百万円となりました。これは、現金及び預金が21,584百万円、売掛金が2,140百万円増加し、有価証券が1,700百万円減少したことなどによります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて58.0%減少し、7,793百万円となりました。これは、投資有価証券が2,720百万円、繰延税金資産が157百万円増加し、長期預金が13,993百万円減少したことなどによります。

 この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて25.4%増加し、55,558百万円となりました。

 

(b)負債の部

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて30.1%増加し、9,739百万円となりました。これは、未払法人税等が1,105百万円、未払費用が677百万円増加したことなどによります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて54.8%減少し、391百万円となりました。これは、長期借入金が500百万円減少したことなどによります。

  この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて21.3%増加し、10,131百万円となりました。

 

(c)純資産の部

 純資産合計は、45,427百万円となりました。これは、主として利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益による増加額11,415百万円及び配当金の支払による減少額4,593百万円により、6,822百万円増加し、新株予約権の行使により資本金が1,196百万円、資本剰余金が1,196百万円増加したことなどによります。

 この結果、前連結会計年度末に比べて26.4%の増加となりました。

 

B.経営成績

(a)売上高

当連結会計年度の売上高は36,130百万円と、前連結会計年度に比べて4,120百万円の増加となりました。

売上内訳といたしましては、M&A仲介事業が35,078百万円、その他の事業が1,051百万円であり、前連結会計年度と比べて、M&A仲介事業は3,887百万円の増加、その他の事業は233百万円の増加となりました。

 

(b)経常利益

当連結会計年度の経常利益は16,540百万円と、前連結会計年度に比べて2,073百万円の増加となりました。

売上原価は13,800百万円で、前連結会計年度に比べて1,243百万円の増加となりました。

販売費及び一般管理費は5,921百万円で、前連結会計年度に比べて716百万円の増加となりました。

営業利益は16,408百万円で、前連結会計年度に比べて2,160百万円の増加となりました。

営業外収益は155百万円で、主なものは持分法による投資利益107百万円であります。

営業外費用は23百万円で、主なものは投資事業組合運用損14百万円であります。

この結果、経常利益は16,540百万円となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、41,863百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益が16,688百万円となり、また、法人税等の支払額4,394百万円、投資有価証券の取得による支出2,733百万円及び定期預金の払戻による収入23,200百万円、長期借入金の返済による支出1,056百万円、配当金の支払額4,593百万円があったこと等により前連結会計年度末に比べて30,685百万円増加したものです。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は11,458百万円と前年同期に比べ1,145百万円(11.1%)の増加となりました。

収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益16,688百万円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額4,394百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は22,324百万円(前年同期は5,801百万円の使用)となりました。

これは、主に定期預金の払戻による収入が23,200百万円あったことや投資有価証券の取得による支出が2,733百万円あったこと及び譲渡性預金の純減額が1,700百万円あったこと等を反映したものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は3,095百万円(前年同期は2,327百万円の使用)となりました。

これは主に株式の発行による収入が2,383百万円あったことや、配当金の支払額が4,593百万円あったこと及び長期借入金の返済による支出が1,056百万円あったこと等を反映したものであります。

 

③生産、受注及び販売の状況

A.生産実績、受注状況

該当事項はありません。

 

B.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

M&A仲介事業

35,078,868

+12.5

その他の事業

1,051,598

+28.5

合計

36,130,466

+12.9

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定は次のとおりであります。

 

A. 繰延税金資産の回収可能性

(a) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額

繰延税金資産の金額は、連結財務諸表「注記事項(税効果会計関係)」の1.に記載の金額と同一であります。

 

(b) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報

当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が影響し、業績が著しく悪化する等して、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

A. 設立30年の節目に当社グループが蓄積したノウハウを活用し、社会的使命を果たす

当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い2度にわたる緊急事態宣言が発出され、事業承継問題を抱える経営者にとってM&Aのニーズが急増しました。一方で県をまたぐ移動の制限や各種セミナーが中止となる等、当社グループの営業活動は大きく制限されました。

このような厳しい状況が続く中、当社グループにおいては感染拡大防止に最大限留意しつつ、サテライトオフィスを各都道府県に機動的に設置したり、Web会議を活用した面談を行う等の様々な工夫を凝らし、「M&A業務を通じて企業の存続と発展に貢献する」という当社グループの社会的使命を完遂すべく尽力いたしました。

現在も変異した新型コロナウイルス感染症が拡大しつつあり、今後も予断の許さない経済状況が続く中、中小企業単独での事業継続に不安を抱えている経営者の方々や先送りしていた後継者問題に直面している経営者の方々にこれまで以上に懇切に寄り添い、創業30年で培った当社グループのM&Aの品質やノウハウを最大限活用し、適時適切にM&Aによるソリューションを提供することで当社グループの社会的使命を全うしてまいります。

 

B. 11期連続過去最高益を更新

当連結会計年度の当社グループの経営成績は、下表のとおり、売上高で前連結会計年度を12.9%、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益で前連結会計年度を11.1%~15.2%上回り、11期連続で過去最高益を更新することができました。

当連結会計年度においては顧客との面談が思うように出来ない中で、当社グループは過去最多となる914件(譲渡・譲受は別カウント)のM&A仲介を成約いたしました。これは、前連結会計年度実績の885件から29件(+3.3%)の増加となっております。

好調な案件成約状況に加えて、譲渡案件の受託状況についても好調を維持しており、豊富な受託残を擁して当連結会計年度を終えることができました。

 

 

当連結会計年度の
業績予想

当連結会計年度の実績

前連結会計年度の実績

業績予想の
 達成率

前年
同期比

売上高

33,000百万円

36,130百万円

32,009百万円

109.5%

+12.9%

営業利益

15,000百万円

16,408百万円

14,247百万円

109.4%

+15.2%

経常利益

15,000百万円

16,540百万円

14,467百万円

110.3%

+14.3%

親会社株主に帰属する当期純利益

10,500百万円

11,415百万円

10,273百万円

108.7%

+11.1%

 

 

当社グループは「2022年3月期までに連結経常利益150億円を達成」という第3期中期経営目標を掲げておりましたが、堅調なM&Aニーズに加え、当社グループ一丸となって上述の工夫を凝らしたことにより、このコロナ禍においても1年前倒して達成することができました。また、通期業績予想に対しても達成率110.3%の実績を計上することができました。

 

 

C. 当連結会計年度の営業の取組

(a) ウェブの有効活用

Ⅰ.各種オンラインセミナー

例年であれば東京、大阪、名古屋、福岡といった大都市圏や各地方ごとにエリアを細分化して短期集中的にセミナーをリアルで展開しておりましたが、当連結会計年度におきましては他社との協賛でのオンラインセミナーにおいては約15,000名、当社単独のオンラインセミナーにおいては約10,000名の参加お申込みをいただきました。これらのセミナーによって受託した案件を次連結会計年度においても着実に成約するよう尽力いたします。

 

Ⅱ.オンラインM&Aマッチングサイト「BATONZ」

全企業(個人事業主)の85%を占める年商1億円未満の小規模事業者のM&Aニーズに対応するべく、子会社の株式会社バトンズが運営するBATONZにてオンラインマッチングサイトを展開しております。

当連結会計年度末時点においては、ユーザー登録数は100,000名を超え、有料会員であるパートナープログラム会員も募集開始から1年で1,000社を突破しております。パートナープログラム会員は総合M&Aアドバイザー(譲渡企業・譲受企業に代わりM&Aの交渉から最終契約の全体を取りまとめるM&Aコンサルタント)や専門アドバイザー(BATONZへの顧客紹介やM&Aで発生する企業評価デューデリジェンスなどの専門支援ニーズに応える専門家)として、売り手、買い手に対して専門的なサポートを提供できるため、M&Aの成約率の増加につながっております。

 

Ⅲ.ウェブ会議システムの導入

これまで商談の際は必ず対面で行っておりましたが、ウェブ会議システムを用いた面談も導入することで、新型コロナウイルス感染拡大防止に寄与するだけでなく、当社従業員の移動にかかる工数や出張費を削減することができました。

また、お客様のもとへ往訪する現地担当者に加えて上席の管理職は東京からウェブ参加するといった「ハイブリッド面談」も多数実施し、現在も積極的に活用しております。

 

これらのウェブを活用したイノベーションにより、当社グループの生産性はこのコロナ禍においても向上しております。

 

(b) サテライトオフィスの活用

各地域のお客様のご要望に応じて首都圏や大都市圏からの往訪を極力避け、安心して当社グループのサービスを受けていただくべく、15サテライトオフィス(青森・秋田・盛岡・仙台・千葉・富山・大津・四日市・奈良・和歌山・岡山・高知・大分・熊本・鹿児島)に加え、従来からの営業所等を含めて国内合計22拠点で営業活動を行っております。

また、それ以外の地域についても順次出張所を開設し、引続き有効な営業拠点の増設を図るとともに、移動に伴う新型コロナウイルス感染症の感染リスクを極力最小化し、各地域に寄り添った懇切なサービスの提供を心掛けてまいります。この取組は提携先の地域金融機関、会計事務所や各地域のお客様からご好評をいただいております。


(c) TOKYO PRO Market上場支援サービスを通じた地方創生

 東京証券取引所が運営するプロ投資家向けの株式市場であるTOKYO PRO Marketへの上場を支援すべく、当社は2019年7月にJ-Adviser資格を取得しております。これは、本質的な地方創生の実現のためには、後継者問題をM&Aによって解決することにとどまらず、地元に若者を魅了する“スター企業”を創出し、雇用の創出や地域経済の活性化に貢献することが必要不可欠だと考えているためです。当連結会計年度においては、当社がJ-Adviserを担当した4社(株式会社エージェント、株式会社一寸房、北海道歯科産業株式会社、株式会社ジェイ・イー・ティ)がTOKYO PRO Marketへの上場を果たしております。

 今後も多くの企業にTOKYO PRO Marketを活用した成長を実現していただけるよう、TOKYO PRO Marketへの上場をサポートするだけでなく、M&Aのリーディングカンパニーとして、一般市場への市場変更や海外進出、新規事業の創出等、TOKYO PRO Market上場のさらに先を見据えた成長支援サービスを提供していく所存です。

 

 

D.当社グループの資本の財源及び資金の流動性について

 資本政策については、財務体質と経営基盤の強化を図るとともに、株主に対する長期的な利益還元を経営の最重要課題と認識しております。内部留保については、財務体質の強化、将来にわたる安定した株主利益の確保、事業の拡大のために有効活用してまいります。

 当連結会計年度末における1年内返済予定の長期借入金残高は500百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は41,863百万円となっております。キャッシュ・フローの状況は、前記「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 吸収分割契約

当社は、2021年1月29日付で、2021年10月1日を目途に会社分割の方式により持株会社体制へ移行する旨を公表しております。

当社は、2021年4月30日開催の取締役会において、吸収分割の方式により、当社の事業のうちM&A仲介事業に関して有する権利義務を、当社100%出資の分割準備会社である株式会社日本M&Aセンター分割準備会社(以下、「承継会社」といいます。)へ移行する決議を行い、同日4月30日に、承継会社との間で吸収分割に関する契約を締結しました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

(2) 日本M&Aセンターグループ加盟契約書

当社グループは、各地域の会計事務所が運営する地域M&Aセンター(2021年3月31日現在969拠点)と全国的な情報ネットワークを構築しています。

当社は、地域M&Aセンターとして当社グループに加盟する会計事務所と「日本M&Aセンターグループ加盟契約書」を締結しています。

当該契約の概要は次のとおりであります。

 

・ 当社と当社グループに加盟する会計事務所(以下、「加盟会計事務所」という。)とは、顧客の存続と発展に寄与することを目的としてM&A等に関する仲介業務を相互に協力して行う。

・ 加盟会計事務所は、本加盟契約締結後当社に会費等を支払うものとする。

・ 加盟会計事務所は、M&A等に関する仲介業務の遂行に必要なノウハウ等を習得するために、当社の各種研修に参加できる。

・ 当社及び加盟会計事務所は、相互の情報交換により知り得た秘密情報を上記の業務目的以外に使用してはならず、また、相手方の事前の書面による同意なしに第三者へ漏洩または開示してはならない。

・ 案件の仲介手数料等の配分等については案件毎に当社と加盟会計事務所とが別途協議のうえ決定する。

・ 加盟会計事務所が当社グループを退会する場合には、退会の1か月前までに当社に書面で通知する。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。