第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

1.経営方針について

 当社は「食文化の発展に情報システムで貢献する」ことを社是に、以下の経営理念及び行動指針のもと、事業を推進しております。

(1) 経営理念

一、企業はなによりも人であり、自主性と起業家精神を重んじ、ひとりひとりの行動を重視します

二、製品・サービスのすべての基準は、お客様であり、お客様に密着する姿勢を日々の基本とします

三、提供するすべての製品・サービスの基本はローコストであり、我々自らが簡素な組織、小さな本社を実践し、“ひと”を通じての生産性向上に心がけます

四、“食”という基軸から離れず、価値観に基づく実践を忘れません

五、厳しさと緩やかさの両面を同時にもった、フラットで柔軟な組織づくりに心がけます

 

(2) 行動指針

1.我が社の製品・サービスは、

 一、“お客様の身になって考えた”ものであり、高品質なものでなければならない。

 二、“お客様に驚きと感動を与えるもの”でなければならない。

2.我が社の社員は、

 一、個人として尊重され、常に提案ができる環境、能力開発の機会、家族に対する責任を十分果たすことのできる環境でなければならない。

 二、常に自己研鑽し、高い倫理観で、すべてのステークホルダーを意識して、時に組織の枠を超えて、判断しなければならない。

3.我が社は事業を通じて

 一、地球環境の改善、外食産業の発展、地域社会の発展に貢献しなければならない。

 二、企業と企業、人と人との“グッドコミュニケーション”で“共創未来”に努めなければならない。

4.我が社は、すべてにバランスある企業として、

 一、適正な利益を確保し、お客様、社員、株主に配分しなければならない。

 二、我が社が集中する分野に於いて、圧倒的に強い地位を確立し、維持しなければならない。

 

 また、当社株主、顧客及び従業員、取引先などステークホルダーの満足度向上や信頼構築を努めるとともに共存共栄できる共創未来を基軸に経営展開を計っております。

 

2.経営環境について

 当社の主要販売先である外食業界におきましては、消費税増税による消費者の節約志向が強く、食材価格の高騰や人材確保の競争激化による人件費の高騰が依然として続いてはいるものの、当社は創業時より一貫し、外食企業を中心とした顧客に対し、利益追求のための食材ロス削減を実現する「飲食店経営管理システム(R)」、人件費の最適化や生産性を高めるための勤怠集計管理システム「Timely」による「食材費」・「人件費」の二大原価の透明化を掲げたASP/パッケージシステム、業界に特化したPOSシステム、オーダーリングシステム、周辺サービス等を通してトータルソリューションシステムを提供しております。「食品ロス対策」や「働き方改革」に通じる当社製品群は、現在外食企業が抱える課題の解決に役立つため、情報システム導入による効果とメリットが導入店舗先において認識されてきており、外食産業における当社製品に対する投資意欲は高まりつつあると思われます。

3.目標とする経営指標

 当社は、食品ロス対策の一助となる「飲食店経営管理システム(R)」拡張機能の「自動発注システム」を中心とした事業拡大を通じて、地球環境の改善と外食業界への利益貢献により企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。経営指標としては利益の確保に加え、資本効率の観点からROE(自己資本利益率)20%以上を目標とする企業価値の増大に努めてまいります。また、配当性向について、将来の事業展開や経営環境の変化などを勘案のうえ、30%を基本方針とし、かつ安定配当の継続に努めてまいります。

 

4.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(1)自動発注システム」の開発体制について

 当社のPOSシステムとオーダーエントリーシステムに加え、他社製品とも積極的な連動を行い「飲食店経営管理システム(R)」、ASP/クラウド型の統合業務パッケージ「FOOD GENESIS」との融合を高め、すべての業態のニーズに合致し、人手不足の解消や食品ロス対策として、安定的かつ効率的な「自動発注システム」の構築を図るため、人員増員も含め開発体制を強化してまいります。

 

(2)サポート体制について

 当社システムを安定的かつ長期的に提供できるかどうかが成約の重要なファクターとなっております。これまでも、サポート人員の教育を推進してまいりましたが、今後見込まれる「自動発注システム」の受注増加等に対して、人材の確保、社内及び社外研修制度等を充実させてまいります。

 

(3)販売提携及び代理店契約について

 これまでは、大手外食企業を中心とした販売活動を直接販売体制のみで行ってまいりました。今後は直接販売体制に加え、業態規模にとらわれず、外食・中食・給食、ホテルなどの顧客を有する企業等との連携強化、販売提携及び代理店契約を行い、各々の特長を活かしたサービス提供力を高め、販売網の拡大及び収益構造の多様化並びに安定性確保を図ってまいります。

 

(4)情報セキュリティの継続的な強化について

 ASPサービスの運営を行うにあたって、情報セキュリティ及びサービス提供にかかわるシステムを安全・安定に稼働させることが重要な課題であると認識しております。2010年9月より当社データセンターは、ISO27001を取得し更新しております。また、2017年に完成した新データセンターでも厳格な情報管理を徹底しておりますが、今後につきましては、更なるレベルアップを目指し、対象範囲を拡大するなどの強化を図ってまいります。

 

(5)ガバナンス体制及び内部統制の整備・運用について

 当社は、2018年9月期におけるコンサルティング売上の早期計上、2017年9月期、2018年9月期、及び2019年9月期における未収入金に係る貸倒引当金の過少計上、2017年9月期におけるシンジケートローンに係るアレンジメントフィーの過少計上、及びホテル関連事業の不動産に係る固定資産の減損損失未計上等の不適切な会計処理が行われていました。この再発防止策として、適切会計処理を実施するための体制整備、経理部門の強化のほか、監査等委員会設置会社への移行、社外取締役の機能の強化、会計監査人との連携の強化及び取締役会決議事項の拡充を通じた取締役・取締役会による代表取締役社長の職務執行に対する監視・監督機能の強化、社内規程等の再整備による恣意的な事務処理を防止するための体制整備、監査等委員会監査の着実な実施、内部監査体制の整備と着実な実施、役職員間における情報連携・情報共有の円滑化、新規事業の検討から開始までの手続に係る業務プロセスの確立、内部通報制度の改善、経営監視委員会の設立を進めております。

 脆弱であったガバナンス体制と内部統制を強化すべく、実効性のある内部統制の整備を実施するとともに、法令遵守を徹底するための社員教育とコンプライアンス体制の整備・運用を進め、財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用が重要であると認識しております。

 コーポレート・ガバナンスに関しては、内部監査による定期的なモニタリングの実施と監査等委員や監査法人との連携を図ってまいります。また、ステークホルダーに対して経営の適切性や健全性を確保し、効率化された組織体制の構築に向けて更に内部管理体制の整備と運用に取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

 以下には、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また当社ではコントロールできない外部要因や必ずしも重要なリスクとは考えていない事項についても、投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

 当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の予防及び発生時の対応に努力する方針ですが、当社の経営状況及び将来の事業についての判断、本株式の投資判断については、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで投資家及び株主ご自身が行っていただくようお願いいたします。

1.当社事業に関するリスクについて

(1)ASPサービス事業における配信機能の停止について

 当社は、自社所有のデータセンターを活用した外食企業向けのASPサービスが主な事業となっております。その性格上、社内外における様々なネットワーク・システム及びコンピュータ・システムに依存しております。
 データセンターにおいては、セキュリティを重視したシステム構成、ネットワークの負荷を分散する装置及び24時間365日体制での監視等に取り組んでおり安全性を重視することはもちろんのこと、災害に強いといわれる外部電力に依存しない当社独自仕様のオフグリッド型のデータセンターを提供しております。当社データセンターは、アクセスの急激な増加等から負荷が一時的に増大することによるサーバーの動作不能、火災・震災・台風等による自然災害のための予期せぬ停電が長引くこと等から発生するシステム及びサーバーの障害が生じた場合、当社のサービスを停止せざるを得ない状況が起こる可能性があります。この場合、当社のシステム管理体制への不信を招き当社の業績に影響を与える可能性があります。

(2)人為的顧客データの流出について

 当社では勤怠管理サービスを提供するため顧客企業の従業員に関する個人情報を保有しております。一方、2005年4月1日に施行された「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)にともない、当社では情報を取り扱う役職員を限定し、当社データセンターの監視者には入退室時の指紋認証、サーバーアクセス時のパスワード管理等を行い、ソフト、ハード面から個人情報の保護体制を構築しております。しかし、書類の盗難及びネットワークへの不正侵入等による個人情報漏洩の可能性は否定できず、万が一このような事態が発生した場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)システム機器の品質について

 当社は、自社商品であるPOSシステム及びオーダーエントリーシステムの販売において、顧客企業への導入前の動作確認等の品質管理に重点をおいております。しかし、世界的な通信障害、急激なアクセス増加によるアクセス障害、自然災害等、予期せぬ不具合等が発生した場合は、顧客からの損害賠償訴訟等の発生は否定できず、当社の業績に影響を与える可能性があります。

(4)顧客のシステム投資計画について

 当社の主たる顧客は外食企業であり、外食業界を取り巻く経営環境や季節要因等によるシステム投資計画によって当社のシステム導入スケジュールが左右される傾向にあります。その結果、売上高に影響を及ぼし、固定費(人件費、家賃、リース料等)が先行することによって利益に影響を与える可能性があります。

2.当社組織に関するリスクについて

人材の獲得・育成について

 当社が今後成長していくためには、外食業界に精通したシステム営業、ITに精通した人材、データセンターの企画・運営及び組織拡大に対応できる管理担当など、様々な分野での優秀な人材の獲得及び育成が重要になってまいります。当社では優秀な人材の獲得及び育成に努めておりますが、適切な人材の配置が円滑に行えない場合は業績に影響を与える可能性があります。

 

 

3.その他リスクについて

(1)顧客対象が外食業界に特化していることについて

 当社のASPサービス及び商品は外食業界に特化したものであり、売上高に占める割合も外食業界に集中しております。外食業界は、BSE、鳥インフルエンザ等による食材調達の問題及び食中毒等による衛生上の問題等、食の安全にかかる不測の事態、さらには新型コロナウイルス感染拡大により、業績に多大な影響を受けることがあります。外食業界の業績が低迷する事態においては、情報システム投資等も抑制される傾向にあり、そのような事態が発生した場合は当社の業績に影響を与える可能性があります。

(2)知的財産について

 当社は、自社企画した製品の名称及びサービスの名称の一部について商標登録を行なっており、独自に企画した顧客の注文をとる際に使う携帯型のオーダー端末「オーダーショット」に関しては2007年10月に、また「飲食店経営管理システム(R)」拡張機能の「自動発注システム」については、2017年1月に、それぞれ特許を取得しております。
 当社は、第三者の知的財産権を侵害しないよう努めており、現時点において侵害していないと認識しておりますが、将来において第三者の知的財産権への侵害が生じてしまう可能性は排除できません。
 当社が、自社企画商品及びサービスを提供する上で、第三者の知的財産権を侵害していることが発覚した場合、当社への損害賠償請求、信用の低下及びブランド力の劣化等により、当社の事業運営及び業績に影響を与える可能性があります。

(3)新型コロナウイルス感染症の影響について

 当社は、新型コロナウイルス感染症の影響による当社の主要顧客である外食業界を取り巻く経営環境の変化と業績悪化により、当社のASPサービスの月額利用料の値引き要請の受け入れによる減収や、新規システムの導入見送りを継続することを決意し実施いたしました。そのため、当事業年度末時点においては、手元資金が減少しております。今後、新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響が長期化することが懸念されており、当該リスクが顕在化した場合には、当社の経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象について

 当社は、2020年2月7日付「特別調査委員会の設置及び2020年9月期第1四半期決算発表の延期のお知らせ」にてお知らせしたとおり、当社のエネルギーコスト削減事業に関する売上計上時期の適切性等について外部から指摘を受けたことから、会計処理の適切性に疑念があることを認識し、特別調査委員会を設置の上、調査を開始いたしました。

 その後、2020年3月16日付「特別調査委員会の調査報告書の受領及び調査結果等に関するお知らせ」にてお知らせしたとおり調査結果を受け過年度の有価証券報告書並びに四半期報告書を訂正しております。

 また、有価証券報告書の虚偽記載内容があったことから、2020年6月26日に証券取引等監視委員会による課徴金納付命令を当社に対し発するよう金融庁へ勧告がなされております。2020年6月29日付「東京証券取引所への「改善報告書」の提出に関するお知らせ」にてお知らせしたとおり、過年度決算短信等を訂正した件につき日本取引所自主規制法人より、有価証券上場規程に基づく措置審査を受けました。その後、2020年7月15日付「課徴金についての審判手続開始決定に対する答弁書の提出及び特別損失計上について」ならびに2020年9月14日付「金融庁による課徴金納付命令の決定について」にてお知らせしたとおり、当該課徴金(35,770千円)の納付決定に伴い特別損失を計上しております。

 上記のような状況から、特別調査委員会による調査報告書で指摘された再発防止策の策定、内部管理体制の不備の是正を優先的に対応すべき状況にあり、現在内部管理体制の強化等を通じて再発防止策に取り組むとともに全役職員一丸となって会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に励み、信頼回復に取り組んでおります。ただし、こうした当該課徴金(35,770千円)、特別調査費用(97,940千円)その他、内部管理体制の構築費用といった一定の資金を要しております。

 当事業年度(2020年9月期)においては、売上高は1,291,206千円(前事業年度比41.8%減)と減収となりました。利益面に関しましては、営業損失508,257千円(前事業年度は営業利益335,163千円)、経常損失532,603千円(前事業年度は経常利益267,747千円)、当期純損失655,473千円(前事業年度は当期純利益126,401千円)となり、当社は、新型コロナウイルス感染症の影響による当社の主要顧客である外食業界が甚大な影響を受けたことに伴い、当事業年度において多額の当期純損失を計上致しました。さらに財務面においては、当事業年度末の純資産合計は42,698千円と前事業年度末に比べ717,082千円減少しております。これらにより当社が取引金融機関との間で締結しているコミットメントライン契約及びシンジケートローン契約における財務制限条項に抵触致しました。これにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

 なお、抵触した財務制限条項は以下の通りです。

 

(コミットメントライン契約)

 各年度の決算日の貸借対照表における純資産の部の金額を前年同期比で80%以上に維持すること。

(シンジケートローン契約)

 各年度の決算日の貸借対照表における純資産の部の金額を2016年9月期の決算日の貸借対照表における純資産の部の金額の80%以上に維持すること。

 

 取引金融機関との間で締結しているコミットメントライン契約及びシンジケートローン契約における財務制限条項に抵触したことにより、各取引金融機関とは調整を行った結果、同契約条件での借入を維持しております。

 当社としては、このような状況を解消すべく取引金融機関と協議を行っており、財務制限条項に係る期限の利益喪失につき権利行使をしないことについて、当該取引金融機関の合意が得られる見込みと判断しております。

 また、当該事象又は状況を解消するための対応策として、当社は引き続き以下のような収支改善施策に取り組んでおります。

 

① 高粗利の「飲食店経営管理システム(R)」「自動発注システム」への経営資源の集中

 2018年9月期の62店舗の「自動発注システム」導入先の獲得から、市場ニーズの増大により、2019年9月期第4四半期のみで302店舗、2019年9月期通期では458店舗の「自動発注システム」の導入を獲得しております。特に今後の外食産業のニーズから「飲食店経営管理システム(R)」「自動発注システム」周辺のサービス事業が当社の継続的な収益拡大に貢献できる重要事業であると認識しており、当社のPOSシステムとオーダーエントリーシステムに加え、他社製品とも積極的な連動を行い「飲食店経営管理システム(R)」、ASP/クラウド型の統合業務パッケージ「FOOD GENESIS」との融合を高め、すべての業態のニーズに合致し、人手不足の解消や食品ロス対策として、安定的かつ効率的な「自動発注システム」の構築を図ることが必要であると認識しております。「自動発注システム」は収益性が高く、こうした人手不足の解消や食品ロス対策に対するクライアントニーズも存在することから、今後、需要の拡大が続くものと予想しており、当システム分野に経営資源を集中させることで、収支の改善が見込まれるものと考えております。

 

② 更なるソフトウェア販売へのシフトと、代理店販売の拡充

 当社の創業時はソフトウェア販売のみに集中し、販売チャネルはほぼ全てを代理店経由として、自社としての販売諸経費を極限まで圧縮していたため、営業利益率67.7%%の水準でありました。2020年9月期は外部からの指摘事項を受けての対策費用の一時的増加及び、新型コロナウイルス感染拡大による影響により508百万円の営業赤字に転落しておりますが、新型コロナウイルスの影響のなかった2019年9月期においても、営業利益率が15.1%と創業当初と比較しても大きく減少しております。当社としてはこうした利益率の改善を課題として考えております。当社ハードウェア専用機とソフトウェアをセット販売することで、これまで「飲食店経営管理システム(R)」を販売していた大手ハードウェアベンダーが競合相手となったため、すべてを直販に切り替えざるを得なくなり、直販体制に移行しました。しかしながら、ハードウェアについては製造委託先の人件費や部品代の高騰、さらに為替の影響等により仕入コストは上昇傾向にあるため、さらなる仕入コストの増加が予測されていたため、当社ハードウェア専用機型から安価な汎用機型にシフトし、ソフトウェア開発販売を主軸とする事業展開を推進しております。今後は、ハードウェアの競合から外れた上で、現在の直販体制を、過去の代理店ルートを再開拓し、代理店販売体制に移行することにより、収益力の向上を図ってまいります。

 このようにソフトウェア販売への注力を進め、現在の一部残っている直販体制を、緩やかに代理店販売体制への移行による販売諸経費圧縮を実施し、創業時に近づけるべく営業利益率の向上を目指します。

 

 また、上記の収支改善施策に加え、第三者割当増資等も含めた資本政策により財務基盤安定に取り組んでまいります。

 以上より、主要取引銀行の支援体制も十分確保できており、借入に関しては問題なく借り入れができていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

(5)配当政策について

 当社は、安定的かつ継続的な配当による利益還元によって株主に対する責任を果たすことを経営の重要課題として考えております。外食業界に特化したシステムソリューション開発に努め、積極的な設備及び開発投資と、さらなる業績の向上により内部留保を充実させ、配当の継続的実施に努めていく方針であります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 当事業年度(2019年10月1日~2020年9月30日)における我が国経済は、消費税増税後の家計支出が減少し景況感も悪化した中で、期の後半からは新型コロナウイルス感染症の広がりから国内外の経済活動に急速に影響を及ぼしており、先行きを見通すことが難しい状況が続いております。

 当社の主要販売先である外食市場におきましては、消費税増税による消費者の節約志向に続き、新型コロナウイルス感染症の広がりから、当社の顧客先である外食企業は、大変厳しい状況が続いております。

 このような環境のもと、当社は、創業時より一貫し、外食企業を中心とした顧客に対し、利益追求のための食材ロス削減を実現する「飲食店経営管理システム(R)」、人件費の最適化や生産性を高めるための勤怠集計管理システム「Timely」を主力に「食材費」・「人件費」の二大原価の透明化を掲げたシステムをASP/パッケージシステムで提供するとともに、業界に特化したPOSシステム、オーダーリングシステム、周辺サービス等を通してトータルソリューションシステムを提供しております。

 その結果、売上高は1,291,206千円(前事業年度比41.8%減)と減収となりました。利益面に関しましては、営業損失508,257千円(前事業年度は営業利益335,163千円)、経常損失532,603千円(前事業年度は経常利益267,747千円)、当期純損失655,473千円(前事業年度は当期純利益126,401千円)となりました。

 

 セグメント別の業績は、以下のとおりであります。

 

セグメントの名称

 

 前事業年度

    (自 2018年10月1日

     至 2019年9月30日)

 当事業年度

    (自 2019年10月1日

     至 2020年9月30日)

  金額(千円)

 前年同期比(%)

  金額(千円)

 前年同期比(%)

 

ASPサービス事業

2,137,251

115.4

1,238,463

57.9

 

ASP/パッケージシステム事業

1,559,709

130.7

851,423

54.6

 

システム機器事業

450,680

95.7

325,189

72.2

 

周辺サービス事業

126,860

67.7

61,851

48.8

 

ホテル関連事業

81,129

116.6

52,742

65.0

    合   計

2,218,381

115.5

1,291,206

58.2

 

(ASPサービス事業)

 当社は、顧客である飲食店舗に対し、ASPサービス事業を核としたASP/パッケージシステム事業、システム機器事業、周辺サービス事業を一体として提供しております。当事業におきましては、売上高は1,238,463千円(前事業年度比42.1%減)となり、セグメント損失は477,569千円(前事業年度はセグメント利益317,308千円)となりました。

①ASP/パッケージシステム事業

 当事業におきましては、「自動発注システム」導入におけるASP/パッケージシステムの月額サービス利用料の新規計上及び既存顧客への同システムサービス拡大と、「飲食店経営管理システム(R)」の販売を行った結果、軽減税率対応によるシステム投資が終了したことにより、売上高は851,423千円(前事業年度比45.4%減)となりました。

 なお、月額サービス料は12ヶ月累計で839,064千円(前事業年度比11.1%減)となりました。

②システム機器事業

 当事業におきましては、従来からのPOSシステム、オーダーエントリーシステム及びテーブルオーダリングシステムについて、新規及び既存顧客の出店対応に伴うシステムの入れ替えを行う過程で、既存で使用されている安価な他社機器との連動を積極的に行った結果、売上高は325,189千円(前事業年度比27.8%減)となりました。

③周辺サービス事業

 当事業におきましては、提携先製品の販売、機器修理、サプライ製品など、他社製品やサービスとの組み合わせによる販売を行い、また、自社ハードウェア機器の販売には注力せずに当社ソフトウェア製品の販売を重視したことにより、売上高は61,851千円(前事業年度比51.2%減)となりました。

 

(ホテル関連事業)

 当社は、ASP/パッケージシステム事業、システム機器事業、周辺サービス事業のトータルシステムを実施運用するためにナチュラルグリーンパークホテルの管理運営及びレストラン・カフェの運営を行っております。ナチュラルグリーンパークホテルにおいて、自社製品/サービスの実証実験店を兼ね、管理運営しており、自社製品のすべてを同ホテル内に導入稼働し、運営を実践しております。当事業におきましては、売上高は52,742千円(前事業年度比35.0%減)となり、セグメント損失は30,687千円(前事業年度はセグメント利益17,855千円)となりました。

 

② 財政状態の状況

当事業年度末における資産合計は2,183,122千円となり、前事業年度末に比べ294,159千円減少いたしました。

当事業年度末における負債合計は2,140,423千円となり、前事業年度末に比べ422,922千円増加いたしました。

当事業年度末における純資産合計は42,698千円となり、前事業年度末に比べ717,082千円減少いたしました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローにより使用した資金や、財務活動によるキャッシュ・フローによって得られた資金により、前事業年度末に比べ132,532千円減少し、当事業年度末には286,156千円となりました。

 また、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において営業活動の結果使用した資金は、646,283千円(前事業年度は得られた資金575,257千円)となりました。これは主に、減価償却費216,663千円などの資金の増加の一方で、税引前当期純損失680,521千円の計上などによる資金の減少によるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、166,453千円(前事業年度は使用した資金234,649千円)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出125,016千円及び有形固定資産の取得による支出29,840千円による資金の減少であります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において財務活動の結果得られた資金は、680,205千円(前事業年度は使用した資金65,890千円)となりました。これは長期借入金の返済による支出130,339千円及び配当金の支払いによる支出61,050千円などによる資金の減少の一方で、短期借入れによる収入230,000千円及び長期借入れによる収入660,000千円などによる資金の増加によるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a. 販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2019年10月1日

至 2020年9月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ASPサービス事業

1,238,463

57.9

 

ASP/パッケージシステム事業

851,423

54.6

システム機器事業

325,189

72.2

周辺サービス事業

61,851

48.8

ホテル関連事業

52,742

65.0

合計

1,291,206

58.2

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2018年10月1日

至 2019年9月30日)

当事業年度

(自 2019年10月1日

至 2020年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社あきんどスシロー

137,632

10.7

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.前事業年度の株式会社あきんどスシローにつきましては、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

b. 売上原価実績

 当事業年度の売上原価実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2019年10月1日

至 2020年9月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ASPサービス事業

1,058,620

101.5

 

ASP/パッケージシステム事業

533,939

98.9

システム機器事業

455,783

114.5

周辺サービス事業

68,897

65.4

ホテル関連事業

11,613

46.4

合計

1,070,233

100.2

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年12月28日)現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。また、財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績の分析

(売上高)

 売上高に関しては、1,291,206千円(前事業年度比41.8%減)と、前事業年度に比べ減少いたしました。これは、消費税増税による消費者の節約志向に続き、新型コロナウイルス感染症の広がりから、当社の顧客先である外食企業は、大変厳しい状況が続いており、システム導入時期が延期するなど、当社業績に甚大な影響を及ぼしたことによるものであります。

 

(売上総利益・営業利益)

 新型コロナウイルスの感染拡大が直撃し、当社業績に甚大な影響を及ぼしております。費用に関しましては人件費の削減、外注委託費のカット及びその他経費の見直しなどにより、売上原価、販売費及び一般管理費の削減を実施いたしました。この結果、売上総利益220,972千円(前事業年度比80.8%減)、営業損失508,257千円(前事業年度は営業利益335,163千円)となりました。

 

(当期純利益)

 当期純利益に関しては、営業損失508,257千円を計上したこと、及び過年度決算の訂正に伴い特別損失で特別調査費用97,940千円、課徴金35,770千円を計上したことなどにより当期純損失655,473千円(前事業年度は126,401千円の当期純利益)となりました。

 

b. 財政状態の分析

 当事業年度における資産につきましては、流動資産が前事業年度末と比較して114,268千円減少し、1,055,264千円となりました。これは主に、未収還付法人税等109,614千円、未収消費税等28,619千円の増加などの一方で、現金及び預金132,532千円、売掛金132,911千円の減少などによるものです。固定資産は前事業年度末と比較して182,885千円減少し、1,122,155千円となりました。これは主に、ソフトウエア仮勘定28,315千円の増加などの一方で、工具、器具及び備品45,822千円、繰延税金資産82,511千円の減少などによるものであります。

 負債につきましては、流動負債が前事業年度末と比較して169,130千円減少し、1,094,781千円となりました。これは主に、短期借入金130,000千円の増加などの一方で、未払法人税等147,734千円、買掛金47,821千円、賞与引当金43,299千円の減少などによるものです。固定負債は、前事業年度末と比較して592,052千円増加し、1,045,642千円となりました。これは主に長期借入金513,334千円、社債98,500千円の増加などによるものであります。

 純資産につきましては、前事業年度末と比較して717,082千円減少し、42,698千円となりました。これは、当期純損失655,473千円及び支払配当金61,587千円の計上などに伴う利益剰余金717,061千円の減少などによるものであります。

 

c. 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

d. 資本の財源及び資金の流動性

 当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社の事業運営上必要な運転資金、設備資金については、自己資金または、状況に応じた金融機関からの借入等により資金調達を行い、対応することとしております。当事業年度末においては、取引銀行2行と総額300,000千円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、機動的かつ安定的な投資資金の調達の実現を図っております。

 なお、現時点において、特記すべき重要な資本的支出の予定はありません。

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2018年9月期

2019年9月期

2020年9月期

 自己資本比率(%)

29.8

30.7

2.0

 時価ベースの自己資本比率(%)

148.3

137.8

84.4

 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

603.4

179.1

△288.7

 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

16.7

53.7

△54.3

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い金

株式時価総額は期末株価終値×自己株式を除く期末発行済株式数により算出しております。

キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。

有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

 

e.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等

 当社は、資本効率の観点から自己資本利益率(ROE)向上による企業価値の増大を意識した経営を心がけており、収益力の強化と、企業価値の向上を目指しております。ROEの目標数値は20%以上でありましたが、当事業年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより当期純損失を計上し、ROEはマイナスとなりました。外部環境の影響等により目標数値には届かなかったものの、ソフトウェア販売に比重を置いた戦略は着実に奏功しており、今後も戦略を推し進めてまいります。

 当事業年度の配当に関しましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響による当期純損失の計上等により、1株当たり配当額を無配といたしました。また、配当性向について、将来の事業展開や経営環境の変化などを勘案のうえ、30%を基本方針とし、かつ安定配当の継続に努めてまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

オーダーショット製造委託に関する契約

相手方の名称

契約の名称

契約内容

契約期間

株式会社中日諏訪オプト電子ファインフィットデザインカンパニー

製造委託契約書

「FOODαシリーズ」と「オーダーショット」の製造委託及び購買についての基本契約

2009年1月5日から

2010年1月4日

(解約通知がない場合は1年間自動更新)

(注)株式会社中日諏訪オプト電子ファインフィットデザインカンパニーは、2018年4月1日付でテクノホライゾン・ホールディングス株式会社(2020年10月1日付でテクノホライゾン株式会社に社名変更)の子会社である株式会社中日諏訪オプト電子に事業移管された会社であり、契約を承継しております。

 

技術協力及びサービスの販売協力を目的とした業務提携契約

相手方の名称

契約の名称

契約内容

契約期間

日栄インテック株式会社

業務提携契約

エネルギーコスト削減事業におけるボイラー工事などの技術協力と、サービスの販売協力

2018年11月26日から

2019年10月25日

(解約通知がない場合は

 1年間自動更新)

 

 

5【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。