第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

(1)事業等のリスク

 当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書提出日現在までに変更があった事項は以下のとおりであります。

 当社グループは、取引金融機関との間で締結したシンジケートローン契約に付されている財務制限条項に抵触しておりましたが、2023年12月29日に全額返済したことから、第1四半期連結会計期間末において当該事象は解消しております。よって、前事業年度の有価証券報告書に記載した「3.その他リスクについて (3)提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象について」のうちシンジケートローン契約における財務制限条項に抵触に関するリスクは解消しております。

 

(2)継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループは、2024年9月期第1四半期会計期間において、「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により高水準な借入を実行したことから、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があるため、当社の継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在していると認識しておりました。

 しかしながら、当第2四半期累計期間においては、これまで実施してきた改革の成果が現れており、本業による収入で営業キャッシュ・フローが改善してきたことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況は現時点では存在しないものと判断し、「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載を解消しております。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

  当第2四半期連結累計期間(2023年10月1日~2024年3月31日)における我が国経済において、円安を背景としたインバウンド需要や個人消費の改善により回復が緩やかに継続しております。また一方でウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化により継続してエネルギー価格等の高騰を背景とした景気下押しリスクがあり、依然として先行き不透明な情勢が続いております。

  当社グループの主要販売先である外食市場におきましては、行動制限や営業制限が解除されたことにより回復傾向にある一方で、労働力不足の深刻化や原材料・食材・エネルギー等の仕入価格の高騰といった店舗運営コストの上昇が続いており、依然として厳しい経営環境が継続しております。

  このような環境のもと、当社グループは、創業時より一貫し、外食企業を中心とした顧客に対し「情報システムインフラ企業」として、利益追求のための食材ロス削減を実現する「飲食店経営管理システム(R)」、人件費の最適化や生産性を高めるための勤怠集計管理システム「Timely」を主力に「食材費」・「人件費」の二大原価の透明化をパッケージシステムとクラウド型、ハイブリッドクラウド型で提供するとともに、業界に特化したPOSシステム、オーダーリングシステム、配膳ロボットなどの周辺サービス等を通してトータルソリューションシステムを提供しております。また、連結子会社においてナチュラルグリーンパークホテルを運営しております。

  当第2四半期連結累計期間は、当社グループ主要顧客の外食市場におきましても、行動制限や営業制限が解除されたことにより回復傾向にありますが、労働力不足の深刻化や、資源・原材料価格の高騰による仕入価格や物流費等の上昇、物価上昇による節約志向の高まりなどから、依然として厳しい経営環境が継続しておりシステム投資控えの状況下であるものの、ほぼ予定通りのシステム機器や配膳ロボットなどの周辺機器の設置により、売上高1,079,987千円(前年同四半期比55.4%増)、営業利益120,397千円(前年同四半期は営業損失106,527千円)、経常利益144,786千円(前年同四半期は経常損失116,696千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益166,149千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する当期純損失97,699千円)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

(ASPサービス事業)

 当社グループは、ASPサービス事業を核として、顧客である飲食店舗にASP/パッケージシステム事業、システム機器事業、周辺サービス事業を一体として提供しております。当事業におきましては、システム機器事業売上が順調に推移し、売上高は1,064,389千円(前年同四半期比57.9%増)となり、セグメント利益は183,323千円(前年同四半期はセグメント損失50,861千円)となりました。

 なお、前事業年度までシステム機器事業に含んでいたコロナ禍対策製品関連事業の売上は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことによりコロナ禍対策製品としての計上を中止し、省人化・省力化対策製品として事業部門を見直したことにより、第1四半期連結会計期間から周辺サービス事業に売上を計上しております。

 

①ASP/パッケージシステム事業

 当事業におきましては、新規、既存顧客へ「飲食店経営管理システム(R)」「自動発注システム」等のソフトウエアなどの販売および月額サービスの提供拡大を行いましたが、当該顧客のソフトウエア投資控えもあり、売上高は426,683千円(前年同四半期比20.1%増)となりました。
 なお、月額サービス料は、コロナ禍の影響による価格調整や閉店もあり、6ヶ月累計で339,239千円(前年同四半期比3.3%減)となりました。

②システム機器事業

  当事業におきましては、従来からのPOSシステム、オーダーエントリーシステム及びテーブルオーダリングシステムの販売において、半導体不足などの影響で遅れていた納品が再開したことから、新規、既存顧客ともに導入店舗が増加しており、売上高は462,344千円(前年同四半期比55.9%増)となりました。

③周辺サービス事業

 当事業におきましては、保守インテグレーション、サプライ製品に加えて、配膳ロボット、掃除ロボット、案内ロボットなどのAIロボットの売上を当事業計上にしたため大きく増収しており、売上高は175,361千円(前年同四半期比683.2%増)となりました。

 

(ホテル関連事業)

 当社グループは、ASP/パッケージシステム事業、システム機器事業、周辺サービス事業のトータルシステムを実施運用するためにナチュラルグリーンパークホテルの管理運営及びレストラン・カフェの運営を行っております。ナチュラルグリーンパークホテルにおいて、自社製品/サービスの実証実験店を兼ね、管理運営しており、自社製品のすべてを同ホテル内に導入稼働し、運営を実践しております。当事業におきましては、売上高は15,597千円(前年同四半期比25.9%減)となり、セグメント損失は62,925千円(前年同四半期はセグメント損失55,665千円)となりました。

 

(2)財政状態の状況

 当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、1,427,747千円となり、前連結会計年度末に比べ60,819千円減少いたしました。これは主に、売掛金24,738千円などの増加の一方、現金及び預金13,366千円、商品52,054千円などの減少があったことによるものであります。

 負債合計は1,691,963千円となり、前連結会計年度末に比べ199,273千円減少いたしました。これは主に買掛金46,629千円、前受金70,738千円などの増加の一方、短期借入金51,674千円、1年内償還予定社債10,000千円、1年内返済予定の長期借入金14,417千円、預り金183,771千円、長期借入金59,604千円の減少があったことなどによるものであります。

 純資産は△264,215千円となり、前連結会計年度末に比べ138,454千円増加いたしました。これは主に四半期純利益139,239千円の計上などによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動、投資活動及び財務活動により、前事業年度末に比べ6,865千円減少し、当第2四半期会計期間末には122,276千円となりました。

 当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果使用した資金は、220,515千円(前年同四半期は得られた資金2,043千円)となりました。これは主に、減価償却費180,684千円の計上、売上債権の増加による32,425千円などの資金の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果得られた資金は、74,495千円(前年同四半期は得られた資金69,058千円)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入6,500千円、無形固定資産の取得による支出9,115千円などによる資金の増加によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果得られた資金は、152,885千円(前年同四半期は使用した資金105,744千円)となりました。これは主に、長期借入による収入200,000千円、株式発行による収入73,048千円による資金の増加の一方で、長期借入金の返済による支出16,804千円などによる資金の減少によるものであります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は15,639千円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。