第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生はありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクに重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当第2四半期累計期間の業績は、売上高2,174,086千円(前年同四半期比11.7%減)、売上総利益732,895千円(前年同四半期比16.9%減)、営業利益115,156千円(前年同四半期比64.8%減)、経常利益117,830千円(前年同四半期比64.2%減)、四半期純利益80,412千円(前年同四半期比61.0%減)となりました。前第2四半期累計期間は新型コロナウイルス感染症の影響による巣ごもり需要や、大型案件受注などが重なり、E-Commerce事業が大幅な増収増益となりましたが、当第2四半期累計期間のE-Commerce事業は、前事業年度に発生した顧客事情による大型案件中断の影響を大きく受け、減収減益となりました。この影響により、当社の売上高、利益ともに前年同四半期比で減収減益となっています。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を第1四半期会計期間の期首から適用しております。収益認識会計基準等の適用による影響の詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項」の(会計方針の変更)(収益認識に関する会計基準等の適用)をご参照ください。

当事業年度は、中期経営計画「SDGs Mind 2021」の2年目であり、中期経営計画で掲げた①「既存事業の拡大とブランド力向上」、②「海外展開」、③「新事業の収益化」、④「社員のスキル向上」、⑤「アジアTOPの合理化企業」という5つの目標に向けて取り組んでおります。新型コロナウイルス感染症のマイナス影響が薄まる中、日本におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を背景にIT業界は追い風が吹いています。当社は、この堅調な市場環境下で既存事業を拡大しつつ、新製品の早期収益化(黒字化)を目指して、中期経営計画で掲げた目標の達成に向け邁進しています。

セグメント別の業績は次のとおりです。なお、組織変更に伴い、第1四半期会計期間から、「ERP・AI事業」として区分していた報告セグメントを「ERP事業」と「AI事業」に区分変更しております。前年同四半期比較については、変更後の報告セグメントに組み替えた数値で比較・分析しております。

 

a)Object Browser事業

Object Browser事業は、データベース開発支援ツール「SI Object Browser」、データベース設計支援ツール「SI Object Browser ER」、統合型プロジェクト管理ツール「OBPM Neo」及びアプリケーション設計ツール「SI Object Browser Designer」の4製品から構成されています。

「SI Object Browser」と「SI Object Browser ER」は、ソフトウエア開発の生産性を向上させるツールとして業界で多く利用されており、安定した収益源となっています。「SI Object Browser」は2022年7月に最新バージョンである「SI Object Browser for SQL Server 22」をリリースし、「Windows 11」「Windows Server 2022」「SQL Server 2019」に対応したほか、ユーザーの皆様から要望の多かった機能を追加し、更に利便性を向上させています。

アプリケーション設計ツール「SI Object Browser Designer」は、ソフトウエア開発におけるCADという新しい発想の製品で、特許も取得しています。2019年6月からクラウドサービスとして販売を開始し、設計作業の生産性を大幅に向上させるツールとして販売しておりますが、契約継続率を良化するために機能強化が課題として残っております。

統合型プロジェクト管理ツール「OBPM」は、プロジェクト管理を合理化するツールとしてIT業界を中心に着実にユーザーを増やしています。2021年3月からクラウドサービスモデル「OBPM Neo」へとリニューアルし、導入実績は約240社にのぼります。本製品はサブスクリプション型のクラウドサービスなので、従来の売り切り型販売に比べ短期的には売上高成長率が鈍化しますが、新規契約数は順調に推移しており、中長期的には安定した売上を確保できるものと考えております。

また、2022年7月から「OBPM Neo」のユーザーに対し、オンラインでPMO業務を支援する「リモートPMOサービス」の提供を開始しました。DX やビジネス変革などにより、全社横断的にプロジェクトの状況を監視・支援するPMOのニーズが高まっております。しかしながら、PMOは高度なスキルが求められるため、人材の採用や、自社での育成のハードルが高く、ノウハウの構築に時間がかかります。「リモートPMOサービス」は、当社がこれまで培ってきたPMOに関するノウハウと「OBPM Neo」を利用して、お客様に代わってプロジェクト管理を支援するという画期的なサービスになります。

これらの新たな取り組みを積極的に行った結果、当第2四半期累計期間の売上高は、344,352千円(前年同四半期比0.1%減)となりましたが、利益率の高い「OBPM Neo」の契約数が順調に推移していることから、営業利益は78,245千円(前年同四半期比4.8%増)と増益となりました。

 

b)E-Commerce事業

E-Commerce事業は、日本初のECサイト構築パッケージ「SI Web Shopping」を主力製品として構成されています。当社は20年以上もECサイト構築事業を行ってきたノウハウを生かして、大規模ECサイトの構築を強みとしております。

当事業年度からは新たに「SI Web Shopping」とクロスセルする以下の2つのビジネスを立ち上げています。

・内製化を支援する「EC&リテールDXサポート」

・多機能PaaS 「Adobe Commerce」

昨今、大手ユーザー企業がIT子会社を設立し、内製化を進めてDX戦略を本格化させています。当社の強みは顧客の内製化を支援してきたことです。お客様の体制ごとに最適なテクニカルサポートプランを新たに提供しています。

「Adobe Commerce」は、中堅から大規模事業者に対応するソリューションで、「SI Web Shopping」のターゲットから外れる中規模案件の獲得を目指しています。提案の選択肢が増えたことにより、柔軟に提案ソリューションを変更することで、受注確度の向上が可能となりました。

以上のように新たな取り組みを積極的に行っており、提案活動による成果も出てきていますが、前事業年度に発生した顧客事情による大型案件中断の影響に加え、新規案件獲得に苦戦していることから、E-Commerce事業の当第2四半期累計期間の売上高は442,938千円(前年同四半期比27.3%減)、営業利益は89,223千円(前年同四半期比61.1%減)と減収減益となりました。なお、案件中断の影響は上期のみであり、新規案件獲得活動を積極的に行っております。

 

c)ERP事業

ERP事業は、Web-ERPパッケージ「GRANDIT」を主力製品としています。

「GRANDIT」はコンソーシアム方式なので、同一製品を複数のコンソーシアム企業が販売しています。当社はGRANDITコンソーシアム内において、1年間に最も「GRANDIT」を販売した企業に与えられる「GRANDIT AWARD Prime Partner of the Year」を過去6回受賞しており、名実ともにERP事業をリードしています。当社は「GRANDIT」の企画・開発から携わった開発力と業務知識を強みに、以下のアドオンモジュールを自社で開発し、当社のお客様だけでなく他のコンソーシアム企業にも販売しています。

・生産管理アドオンモジュール

・工事管理アドオンモジュール

・原価管理アドオンモジュール

・プロジェクト管理アドオンモジュール

これら製品の効果で製造業、工事・エンジニアリング業及びプロジェクト管理を必要とする業種向けに販売数が増えています。当社の強みは、自社の基幹業務に「GRANDIT」を利用し、自らがIT企業における理想的な合理化モデルを実現している点です。自社内で運用することで、利用している企業ならではの効果的な提案ができます。

最近はクラウド上に基幹業務システムを構築するケースがほとんどです。当社でも2019年3月から「GRANDIT」のサブスクリプションモデルも提供しており、2021年11月には業種特化型クラウドERPサービス「GRANDIT SaaS」IT企業モデルの提供を開始しました。今後は製造業、工事・エンジニアリング業など対象業種モデルを順次リリースし、中小企業も含めてターゲット範囲を拡大してまいります。

ここ数年のIT業界はエンジニア不足が深刻となっており、特にERP事業では基幹業務システムの更改ニーズに対して開発リソース不足による提案辞退などが事業拡大の足かせになっています。このためERP事業では前事業年度から人材育成投資を積極的に行うとともに、多数の新卒社員をエンジニア採用しております。これらの取り組みによる影響で当第2四半期累計期間ではERP事業の間接コストが前年同四半期比で増加し、利益率を低下させる要因となっておりますが、事業拡大推進のための計画投資であり、ERP事業の状況は計画通り順調に進捗しております。

以上の結果、ERP事業の当第2四半期累計期間の売上高は1,345,739千円(前年同四半期比9.3%減)、営業利益は36,338千円(前年同四半期比72.3%減)と減収減益となりました。

 

d)AI事業

AI事業は、ディープラーニング異常検知システム「AISI∀ Anomaly Detection(アイシアAD)」を主力製品としています。前事業年度までERP事業と同一セグメントで管理しておりましたが、第1四半期会計期間からAI事業を報告セグメントとして記載しております。

「AISI∀ Anomaly Detection(アイシアAD)」は、製造業の生産工程における目視検査を自動化したい、検査の精度を高めたいというニーズを受け、AIによる自動検査の実用化に向けたPoC(概念実証)を多数実施してまいりました。2021年度後半から実用化レベルの実証結果が得られるようになり、本番運用に向けた開発導入に複数着手しています。日本企業が求める高品質基準に対応するため、日々進化するAI技術をキャッチアップしながら、より高度な実用化レベルを目指してまいります。

以上の結果、AI事業の当第2四半期累計期間の売上高は18,661千円(前年同四半期比191.6%増)、営業損失は31,666千円(前年同四半期は54,893千円の営業損失)と増収及び損失改善となりました。

 

e)その他の事業

その他の事業には、プログラミングスキル判定サービス「TOPSIC」、カスタマーサクセス支援サービス「VOICE TICKETS」、アイデア創出プラットフォーム「IDEA GARDEN」の3つの新規事業が含まれています。

「TOPSIC」は、オンライン・リアルタイムで受験者のプログラミングスキルを判定できるクラウドサービスです。中途採用における受験者のスクリーニングや社員のプログラミング教育などのニーズをとらえて、契約社数は順調に増加しています。また、2021年2月より、TOPSICの新たなシリーズ製品として、データベース言語であるSQLのスキルを判定する「TOPSIC-SQL」をリリースしました。これにより、TOPSICは、アルゴリズム能力を問う「TOPSIC-PG」とSQLスキルを問う「TOPSIC-SQL」の2つのサービスとなりました。

イベント事業としては、2018年から毎年開催しているプログラミングコンテスト「PG Battle」に加え、SQLのコーディング力を競うイベント「TOPSIC SQL CONTEST」の第一回大会を2022年7月に開催し、初回ながら392名もの方に参加(会員数781名)頂き、大いに盛り上がりました。また、2022年9月に第二回大会を開催し、248名の方に参加(会員数1,079名)頂きました。短い期間で実施したため参加者は減少したものの、会員数は着実に増加しております。「PG Battle」は、年々知名度が高まり、直近の第4回大会では、432チーム1,269名が参加する大きなイベントに成長しました(スポンサーは過去最多の37社を記録)。10月に第5回開催を予定しており、本イベントを通じてIT業界全体の活性化にも貢献してまいります。

「VOICE TICKETS」は2021年10月にエンドユーザーの声を蓄積・管理できるカスタマーサクセス支援サービスとしてリリースしました。2022年6月には、「Salesforce AppExchange」でアプリを提供している約200社のサービス事業者に向けて、Salesforce上のアプリでご利用いただける機能を追加しましたが、新規顧客を獲得するための製品認知度向上が課題として残っています。

「IDEA GARDEN」は2021年11月にアイデアの創出と育成を促すアイデア創出プラットフォームとして誕生し、すでに複数社と契約を締結しております。大手企業のアイデアソンなどで活用され、運営の効率化及びアイデアの財産化を実現しております。

以上の結果、その他事業の当第2四半期累計期間の売上高は22,394千円(前年同四半期比19.4%増)、営業損失は56,982千円(前年同四半期は53,298千円の営業損失)となっています。

 

 

②財政状態

(資産)

流動資産は、前事業年度末に比べ78,845千円増加し2,880,703千円となりました。これは主として、現金及び預金の増加274,709千円、受取手形の増加27,590千円、契約資産の増加405,966千円、売掛金の減少502,777千円、仕掛品の減少138,471千円などによるものであります。

なお、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項」の(会計方針の変更)(収益認識に関する会計基準等の適用)に記載のとおり、収益認識会計基準等を適用したため、前事業年度の貸借対照表において「流動資産」に表示していた「売掛金」は第1四半期会計期間より「売掛金」と「契約資産」に区分して表示しております。

固定資産は、前事業年度末に比べ59,114千円減少し719,658千円となりました。これは、ソフトウエア(ソフトウエア仮勘定を含む)の減少69,558千円、有形固定資産の増加5,824千円、投資その他の資産の増加4,620千円などによるものであります。

この結果、総資産は、前事業年度末に比べ19,731千円増加し3,600,361千円となりました。

 

(負債)

流動負債は、前事業年度末に比べ91,493千円増加し952,147千円となりました。これは、買掛金の減少29,064千円、前受金の減少340,312千円、契約負債の増加439,313千円、受注損失引当金の増加16,524千円などによるものであります。

なお、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項」の(会計方針の変更)(収益認識に関する会計基準等の適用)に記載のとおり、収益認識会計基準等を適用したため、前事業年度の貸借対照表において「流動負債」に表示していた「前受金」は第1四半期会計期間より「契約負債」に区分して表示しております。

固定負債は、前事業年度末に比べ2,856千円増加し8,296千円となりました。これは、業績連動報酬引当金の増加2,856千円によるものであります。

 

(純資産)

純資産は、前事業年度末に比べ74,617千円減少し2,639,918千円となりました。これは主として、四半期純利益の計上80,412千円、配当金の支払121,194千円などによるものであります。

 

③キャッシュ・フローの状況

当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、1,906,000千円となりました。主な要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは494,325千円のプラス(前年同四半期は293,320千円のプラス)となりました。これは主に税引前四半期純利益117,830千円、売上債権及び契約資産の減少247,948千円、契約負債の増加85,828千円、減価償却費の計上106,176千円などの資金増加要因が、仕入債務の減少29,064千円、未払消費税等の減少33,058千円、法人税等の支払額28,785千円などの資金減少要因を上回ったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは51,420千円のマイナス(前年同四半期は45,681千円のマイナス)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出14,172千円、無形固定資産の取得による支出28,269千円、敷金及び保証金の差入による支出9,997千円などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは168,195千円のマイナス(前年同四半期は88,015千円のマイナス)となりました。これは自己株式の取得による支出47,749千円、配当金の支払額120,445千円によるものであります。

 

(2)経営方針、経営戦略等

当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 

 

(4)研究開発活動

当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は19,354千円であります。

なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。