文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念を「私たちは、人々が『安心して働ける環境』と企業の『活力ある個と組織』を皆様と共に創り出します。」と定め、コーポレートメッセージとして掲げる「企業に未来基準の元気を!」の下、企業と働く人々を取り巻く様々なリスクや課題を解消するための解決策の提供と企業の健康経営推進への取り組みを支援してまいります。
私どもは、従業員が心身ともに元気で、一人ひとりが自分の能力を最大限に発揮できるとき、企業の生産性も大幅に向上し、企業も活性化すると考えております。こうしたプロセスを経て、企業の元気を創り出し、企業を支援し続けることを目指し、以下の行動準則に従って業務を遂行してまいります。
また、当社は以下のとおり、健康経営推進の目的と体制図を定めております。
(2)経営戦略
当社は、予測されるビジネスチャンスの拡大に積極的に取り組むとともに、経営環境の変化に機敏に対応すべく、経営管理体制の向上を図りつつ、以下の諸施策を実施してまいります。
第1に、当社の中核事業であるメンタリティマネジメント事業及び就業障がい者支援事業については、積極的に投資を行い、競合他社との差別化をより一段と強めるとともに、シェア拡大に取り組んでおります。
第2に、業務提携やM&Aの機会を得るべく積極的に取り組むとともに、既存事業を強化し、その周辺分野への展開を図ります。また、既存事業とシナジーの高い事業の拡大や新規サービスの事業化の確立も積極的に行っております。
第3に、事業の拡大を支えるための経営体制を整備するとともに、事業運営を担うマネジメント層の育成に努めております。
また、当社は、ESG/SDGsを踏まえた経営戦略に基づく事業運営を推進しており、すべてのステークホルダーとの信頼関係を構築することにより企業価値の向上に努めております。具体的な取り組み例は以下のとおりであります。
・震災やコロナ禍における当社サービスを活用した社会貢献
-顧客企業の従業員向け無料カウンセリングサービス提供
・当社サービスを通じた顧客企業の多様な組織課題解決への貢献
-あらゆる年齢のすべての働く人の健康的な生活の確保
-ジェンダー平等達成の促進
-働きがいのある職場づくり
・ダイバーシティを意識した経営・組織体制の構築
-取締役5名のうち社外取締役が過半以上の3名(2021年3月末時点)
-女性管理職比率3割以上(2021年3月末時点)
・「健康経営」と「高エンゲージメント」の最先端企業を目指した、従業員の健康維持・増進諸施策の推進と働きがいのある職場環境の構築
-ヘルスリテラシー向上のためのワークショップ、セミナー開催
-運動習慣改善のためのウォーキングイベント開催、活動量計配布
-食習慣改善のためのアプリ配布、特定保健指導サービスの活用
-マネジメント力強化のための1on1研修、フィードバックスキル向上研修実施
-キャリア開発のための社内公募制度、キャリア体験研修制度の導入
-社会人としての基礎スキルアップのための職種別研修、ITスキル向上研修実施
-従業員の働きがいを高めるためのインセンティブプランJ-ESOPの導入
(3)経営環境
①市場環境
当社グループの事業は、例えば、メンタル疾患による労災認定件数や企業における心の病の増加、従業員の死亡リスクから生きるリスクへの備えへの変化、人事部門における福利厚生関連事務といった主要業務以外のアウトソースの促進、公的保障への期待の低下と生活保障準備に対する高い自助努力意識など、社会的な問題意識の高まりや環境変化を背景とした企業と働く人々の課題解消ニーズに対応した各種サービスの開発及び提供を行っております。
最近では、あらゆる企業に共通する経営課題として「働き方改革」と「健康経営」への取り組みが認識されております。当社グループの事業は、正にこのような経営課題への企業の取り組みを支援するための商品及びサービスの提供であり、市場環境が追い風の中、増大するビジネスチャンスを着実に捕捉し、さらなる企業価値の増大を目指してまいります。
②競合の状況
メンタリティマネジメント事業については、労働安全衛生法の一部改正によるストレスチェック義務化を契機として新規参入企業が増加しております。その中で、当社グループは、トップシェア企業としての強みを活かした事業展開を図ることにより、サービスレベルや専門性の点で優位性を確保しているものと認識しております。
GLTD販売を中心とする就業障がい者支援事業については、他社に先行してGLTDに付随するサービスの開発に取り組み、また、マーケットを保有する保険会社や事業会社との提携を推進してきたため、サービスレベルや専門性の点で優位性を確保しているものと認識しております。
(4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
メンタリティマネジメント事業、就業障がい者支援事業及びリスクファイナンシング事業、並びに全事業共通の対処すべき課題は、以下のとおり考えております。
① メンタリティマネジメント事業
主にメンタル不調による就業不能発生の予防や職場の高ストレス者に対応するためのメンタルヘルスケアにとどまらず、組織や個人に対して生産性向上の観点からポジティブサイドのアプローチも行う事業として推進しております。競合企業が増加する中、市場のニーズに対応した新商品を適時に投入し、競合他社との差別性を確保しつつ、シェアを拡大していくことが重要な課題と考えております。
1)企業のストレスチェック義務化への対応
法制化にフルラインアップで対応するアドバンテッジタフネスシリーズの安定的運用を図るとともに、顧客要望等を踏まえた上で、提供するサービスのクオリティ向上に取り組んでまいります。
2)大企業マーケットの顧客基盤拡大
一定の規模以上の顧客に対して、外部チャネルの積極的な活用やセミナーの開催をはじめとしたマーケティング活動等の様々な手段により継続的にアプローチを行い、積極的な営業展開を図ってまいります。
3)ミドルマーケットの開拓
中堅企業に対して、多様な商品・サービスを個々のニーズに応じて提案し、ミドルマーケットにおける新規顧客開拓を推進してまいります。
4)地方マーケットの開拓
地方拠点の営業リソースや販売チャネルを活用し、地方の新規顧客開拓を積極的に推進してまいります。
5)効率的なオペレーション体制の構築
導入企業数、対象従業員数の拡大に伴う課題として、業界トップレベルの品質である商品・サービスを安定供給するためにも、オペレーション体制の更なる効率化に取り組んでまいります。
6)人事課題解決型プラットフォームの構築
従業員の心身の健康状態や人事労務情報についての各種ビッグデータを分析し、分析結果に基づいて組織・従業員個人のパフォーマンス向上を図ることにより企業の健康経営を実現する人事課題解決型「アドバンテッジDXプラットフォーム(仮称)」の構築・提供を進めてまいります。
② 就業障がい者支援事業
就業障がい者支援事業で展開しているサービスについては、競合他社との差別化を意識した開発を行っておりますが、競争が激しくなる市場において、優位性を確保しつつシェアを拡大していくことが重要な課題と考えております。
1)GLTD販売
イ.新規顧客の獲得の強化
一定の規模以上の顧客に対して、GLTDに注力しているパートナー企業との連携や積極的なマーケティング活動等、様々な手段によりアプローチを行います。第4類団体(共通目的をもつ者により組織される会員団体)への本格展開等、より一層の新規顧客の獲得活動に取り組んでまいります。
ロ.ミドルマーケット参入のための基盤づくり
ミドルマーケット参入のため、同マーケット向けの商品開発、中堅企業との取引に業務基盤を有する企業との提携に取り組んでまいります。
ハ.新たな優位性の確立
GLTDの普及が進むことによって、これまでの実績や知見・ノウハウ面での優位性が相対的に低下していくことが考えられるため、新たな優位性の確立に取り組んでまいります。
2)休業者管理支援システムの顧客開拓
GLTDの付帯サービスとして提供していた休業者管理業務支援システムを改良、刷新し、会社と休業中の従業員を繋ぐクラウドサービスとして商品化した休業者管理支援システム「ADVANTAGE HARMONY(アドバンテッジ ハーモニー)」の利用顧客拡大を推進いたします。
③ リスクファイナンシング事業
当該事業は成熟したマーケットを対象としております。また、当事業では職域等のチャネルを通じて主に個人に対してサービス提供も行っており、適切な募集体制の構築に取り組むことや提供するサービス及びオペレーション体制を適宜見直すこと等により、効率的な業務運営を行うことが重要な課題と考えております。
④ 全事業共通
当社の属する各市場の競争環境が激化する中において、顧客企業の生産性向上を通じた企業価値の向上と、従業員の真のウェルビーイングを同時に実現することで優位性を確保していくことが重要な課題と考えております。この課題に対応するため、資本業務提携により持分法適用関連会社となるリソルライフサポート株式会社との連携を図り、当社が有する健康経営支援事業・両立支援事業におけるDXプラットフォームおよび課題解決のためのソリューション商品と、同社が提供する総合的福利厚生サービスを活用し、「健康経営・両立支援」と「福利厚生」が一体化した従業員エンゲージメント向上のための共通基盤の構築を進めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
目標とする経営指標
当社グループでは、各事業において提供している各種サービスを多くの方に提供し、かつ、長期にわたって提供することを基本方針とし、事業規模の拡大と収益性の向上が当面の間重要な課題と認識しております。従いまして、連結売上高及び連結売上高経常利益率を重要な経営指標として位置付け、当該指標の向上に努めたいと考えております。
直近の状況を示すと、次の通りであります。
|
回次 |
第19期 |
第20期 |
第21期 |
第22期 |
第23期 |
|
決算年月 |
2017年3月 |
2018年3月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
|
連結売上高(百万円) |
3,964 |
4,482 |
4,897 |
5,263 |
5,452 |
|
経常利益(百万円) |
630 |
827 |
926 |
954 |
730 |
|
連結売上高経常利益率(%) |
15.9 |
18.5 |
18.9 |
18.1 |
13.4 |
当社グループの経営成績、財政状態及び株価等、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
当社グループはこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループの株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意ください。
(1)事業に関するリスクについて
① 個人情報の取扱いについて
当社グループが行っている事業においては、ストレスチェック結果やカウンセリング情報といった、個人情報の中でも要配慮個人情報を多く扱っております。万一、要配慮個人情報を含む個人情報について、「個人情報の保護に関する法律」に抵触する取扱いを行った場合、または、人為的、機械的その他何らかの理由により個人情報の漏洩が発生し、当社グループが適切な対応をとれない場合、事業に影響を与える可能性があります。その程度については、当該事象の事案の内容により様々であると認識しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性は現時点では認識しておりません。当該リスクへの対応については、社内体制の構築とともに、顧問弁護士等との連携により個人情報保護法の遵守に努めております。また、2017年9月にJIS Q 15001個人情報マネジメントシステムに加えISO/IEC27001情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得し、情報セキュリティ対策強化を図っております。
② 法的規制について
1)メンタリティマネジメント事業について
当社グループが販売しているストレスチェック義務化対応商品は、労働安全衛生法の定める内容に適合している必要があります。新規に開発したストレスチェック義務化対応商品が労働安全衛生法の定める内容に適合していない場合、または労働安全衛生法の改正により既存のストレスチェック義務化対応商品が労働安全衛生法の定める内容に適合しなくなった場合、事業に影響を与える可能性があります。その影響の程度及び顕在化の可能性については、当社で軽減または排除できる性質のものではないことから、確定的な予測を行うことは困難であると認識しております。なお、当社グループとしては、現状において直接的に関係当局の監督等による規制は認識しておらず、当該リスクが顕在化する可能性は現時点では認識しておりません。当該リスクへの対応については、顧問弁護士及び担当部署による商品内容のチェックに努めております。また、今後当該事業に影響する何らかの規制を認識した場合には、適宜適切な対応を行っていく予定です。
2)就業障がい者支援事業及びリスクファイナンシング事業について
就業障がい者支援事業におけるGLTD販売及びリスクファイナンシング事業は、保険業法及びその関連法令並びにそれに基づく関係当局の監督等による規制、さらには社団法人生命保険協会及び社団法人日本損害保険協会による自主規制を受けた保険会社の指導等を受けて事業を運営しております。また、保険募集に際しては、上記「保険業法」のほか、「金融商品取引法」、「金融商品の販売等に関する法律」、「消費者契約法」、「不当景品類及び不当表示防止法」等の関係法令を遵守する必要があります。
しかしながら、保険契約者、関係当局その他の第三者から、当社グループの行為について、法令違反等の指摘を受ける可能性を完全に否定することはできず、関係当局等により法令違反と判断された場合は、登録取り消し等の罰則の適用を受ける可能性があります。その場合、当社グループの事業及び事業の継続性自体が重大な影響を受ける可能性があります。また、これらの法令や規制、制度等が変更された場合には当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。なお、当該リスクが顕在化する可能性は現時点では認識しておりません。当該リスクへの対応については、当社グループは、社内にコンプライアンス専任者を設置するとともに、各部にコンプライアンス担当者を設置し、これらの法令遵守に努めております。
そのほか、保険会社に対する関係当局の監督等により保険会社自身が行政処分を受けた場合、処分内容(商品の販売停止等)が保険会社だけでなく、行政処分を受けた保険会社の代理店全般に及ぶ場合があります。保険会社に対する処分内容によっては当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。当社グループでは複数の損害保険会社及び生命保険会社と代理店契約を結び、継続的にサービス提供が可能な体制を構築しております。
③ システム障害について
当社グループの各事業は、サービス提供にあたり積極的にシステムを活用しております。そのため、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故あるいはコンピュータウィルス等の外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入等により、ネットワークの切断、機器の作動不能や誤作動等の事態が生じた場合に、当社グループの事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は皆無ではないものの、その蓋然性は低いものと認識しております。当該リスクへの対応については、耐障害性を高めるためのシステム投資を今後も継続的に行うとともに、外部の専門サービスを積極的に活用していく予定です。
④ 提携先及び業務委託先との関係並びに代理店契約について
1)メンタリティマネジメント事業について
アドバンテッジEAPについては、当該サービスの提供を東京海上日動メディカルサービス株式会社と共同で行っておりますが、仮に同社との運用体制の見直し等が発生した場合には、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。しかしながら、その影響は限定的であると判断しており、また、当該リスクが顕在化する可能性は現時点では認識しておりません。当該リスクへの対応については、同社との良好な関係維持に努めております。
また、WEB上で提供している各種サービスについては、システムの開発及び運用業務をシステム会社に委託しておりますが、システム会社が業務を円滑に遂行できない状況に陥った場合には、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応については、委託先の分散、及び委託先に過度に依存しない社内体制の構築に努めております。
なお、その他のサービスについても、業務委託契約に基づき他社のサービスを利用しているものもございますが、仮に当該業務委託契約の見直し等が発生した場合には、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。しかしながら、その影響は限定的であると判断しており、また、当該リスクが顕在化する可能性は現時点では認識しておりません。当該リスクへの対応については、委託先との良好な関係維持に努めております。
2)就業障がい者支援事業について
GLTD販売については、当社グループは損害保険会社からの代理店手数料収入という形で収益を確保することにより、顧客に対し安定的なサービス提供を図っております。しかしながら、万一取引保険会社の財政状態が悪化し、当該保険会社が破綻した場合、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
3)リスクファイナンシング事業について
当社グループでは複数の損害保険会社及び生命保険会社と代理店契約を結ぶことで、顧客に対し安定的なサービス提供を図っております。しかしながら、取引保険会社の財政状態が悪化し、当該保険会社が破綻した場合、当該保険会社に係る当社グループの保有保険契約が失効・解約されること等により、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、当該事業においては、アフラック生命保険株式会社の売上が大きな比重を占めております。今後、上記理由等により当該保険会社に係る当社グループの保有保険契約が継続されない場合、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
⑤ 競合について
1)メンタリティマネジメント事業について
メンタリティマネジメント事業は、今後も成長性が見込まれており、新規参入企業が増加しております。将来において、競合他社が画期的な商品やサービスを開発することにより、当社グループの優位性が失われた場合には、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応について、当社グループでは、常に市場や顧客ニーズに対応した商品開発を行い、サービスレベルや専門性の向上に努め、トップシェア企業としての優位性を確保し続けてまいります。
2)就業障がい者支援事業について
当社グループは、GLTD販売を中心に就業障がい者支援事業を展開しておりますが、保険代理店業界においては、競争が激しく集約化と淘汰が急速に進んでおります。競合他社の専門性高まりや提携関係の見直し等の結果、当社の優位性が失われた場合には、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応について、当社グループは、GLTDの周辺領域での新サービス提供等による差別化を図り、かつ、マーケットを保有する保険会社や事業会社と提携することにより、競争優位性を確保しております。
3)リスクファイナンシング事業について
リスクファイナンシング事業では、保険代理店間の競争が激しく集約化と淘汰が急速に進んでおります。当該集約化等がなされることにより、当社グループの事業に影響を与える可能性があります。
(2)当社の組織体制について
① 代表取締役社長への依存について
当社グループの創業者であり代表取締役社長である鳥越慎二は、当社グループの経営方針や戦略の決定を始め、取引先との交流等に重要な役割を果たしております。しかしながら、何らかの要因により鳥越慎二が意思決定または業務執行することが出来ない事態が生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応について、当社グループは、業容の拡大に伴い外部から高い能力の人材を確保するとともに、内部昇進や権限委譲により、鳥越慎二に過度に依存しない経営体制の構築を進めております。
② 人材の確保について
当社グループが今後成長していくためには、法人顧客へ適切な提案を行う営業担当者、業務効率改善を進めることができる事務担当者、各事業の専門分野に精通した専門家等、事業拡大のために人材の確保が必要不可欠と考えております。当社グループが求める人材が十分に確保できなかった場合、あるいは現在在職している人材が流出するような場合には、当社グループの事業及び経営成績、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応について、当社グループは現在、中途採用を中心に新卒採用も含めて採用活動を通年にわたって展開し、人事制度や就業環境の整備等を通じて優秀な人材の確保に努めるとともに、階層別に体系化した各種研修制度を導入することにより人材の育成に取り組んでおります。
(3)その他のリスクについて
① M&A、資本業務提携、CVC投資について
当社グループは、事業規模の拡大や営業基盤の強化による収益性及び競争力の向上を図るため、当社グループの事業内容と関連性があり、事業シナジーを見込める企業を対象としたM&A、資本業務提携、CVC投資を実施しております。当社グループといたしましては、今後もこうした活動を積極的に行う予定ですが、譲受対価によっては償却費用が増加し、あるいは提携・出資先企業の業績によっては評価損を計上する等の状況となり、結果として当社の業績の変動を大きくする可能性があります。また、M&Aにおいては、のれん計上後の事業環境の変動により、のれんの超過収益力が著しく低下した場合には、減損損失が発生し当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。なお、当該リスクが顕在化する可能性は現時点では認識しておりません。当該リスクへの対応について、当社グループでは、投資委員会において案件の妥当性及び合理性等を慎重に審議して投資を決定し、投資後の事業計画の進捗についても必要に応じて取締役会において報告を行い、投資案件を適切に管理する体制を整備しております。
② ソフトウェア投資について
当社グループは、新しい商品及びサービスの開発を事業展開の重要課題に掲げており、競合他社との差別化を図り、市場競争力を強化するためのソフトウェア投資を実施しております。当社グループといたしましては、今後もこうした投資を積極的に行う予定ですが、開発スケジュールの遅延、開発コストの増加、収益計画の下振れ等の要因により、投資回収が当初計画どおりに進展しない見込みとなった場合には、減損損失が発生し当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。なお、当該リスクが顕在化する可能性は現時点では認識しておりません。当該リスクへの対応について、当社グループでは、投資委員会において案件の妥当性及び合理性等を慎重に審議して投資を決定し、投資後の事業計画の進捗についても必要に応じて取締役会において報告を行い、投資案件を適切に管理する体制を整備しております。
③ 事業の売却等について
当社グループは、キャッシュ・フロー及び財務基盤の強化や事業の経営資源の集中等を図るため、事業の売却や保有契約の売却等を実施してきております。今後もこうした事業の売却等を当社の置かれている経営環境に応じて実施していくものと考えておりますが、当該事業の売却等による事業構造の変化等により、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。なお、当該リスクが顕在化する可能性は現時点では認識しておりません。当該リスクへの対応について、当社グループでは、事業の売却等の実施前に、発生しうる損益インパクトやその他の事業に与える影響、様々なリスク等を考慮した上で、実施いたします。
④ 知的財産権について
当社グループは、保有する知的財産権については重要な経営資源としてその保護に努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害することのないよう留意して業務を遂行しております。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立しているケース、新たに知的財産権が成立するケース等、不可抗力により第三者の知的財産権を侵害する可能性は皆無ではありません。当社グループが提供する商品またはサービスに対して、第三者から知的財産権を侵害することによる損害賠償請求、使用差止請求、あるいは使用料請求等を受けた場合には、当社グループの事業及び経営成績、その後の事業展開等に影響を与える可能性があります。なお、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えておりますが、当社グループでは、様々なリスクを想定した商標権の調査体制強化等の施策を講じることにより当該リスクの低減に努めております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症の影響により、景気は極めて厳しい状況で推移いたしました。先行きにつきましては、政府の各種政策の効果により持ち直しの動きがみられるものの一部に弱さがあり、また、秋口以降の感染再拡大による経済活動停滞への懸念が広がる等、依然として不透明な状況が続いております。
このような経済状況の下、当社は、2018年8月に策定した「中期経営計画2020」(2018年度~2020年度)に基づき、新規顧客の開拓や既存顧客との取引深耕に取り組むとともに、既存事業で培ってきた強みを活かして周辺領域へのビジネス拡大を推進いたしました。メンタリティマネジメント事業においては、健康経営・人材開発支援事業のプラットフォームを確立し、また、就業障がい者支援事業においては、仕事と傷病のほか出産・育児・介護等との両立支援事業のプラットフォームを確立することにより、企業の生産性を最大化するとともに人々が安心して働ける環境を整備することを経営ビジョンとした事業活動を展開いたしました。さらに、「健康経営・両立支援」と「福利厚生」が一体化した従業員エンゲージメント向上のための共通基盤の構築を目的として、リソルライフサポート株式会社の株式を取得し持分法適用関連会社とすることを本年3月の取締役会にて決議いたしました。
当連結会計年度の売上高につきましては、メンタリティマネジメント事業及び就業障がい者支援事業が伸長し、増収となりました。
一方、費用面につきましては、各事業の成長戦略を見据えた人材採用やシステム投資等の諸施策を実施した結果、経費負担が増加いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は5,452百万円(前期比3.6%増)、営業利益は726百万円(前期比23.7%減)、経常利益は730百万円(前期比23.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は496百万円(前期比22.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は以下の通りです。
(メンタリティマネジメント事業)
当事業におきましては、健康経営・人材開発支援事業のプラットフォーム確立に向け、ストレスチェック結果に基づく職場環境改善や組織活性化のためのソリューション商品のラインアップ拡充を図り、企業の健康経営・人材開発を支援する事業領域でのビジネス拡大に取り組みました。また、ミドルマーケットをターゲットとした新規顧客開拓、WEBを活用した遠隔地向けリモート営業体制構築等、営業活動の効率化を図るとともに、ポストコロナ・ウィズコロナ時代におけるメンタルヘルス対策やハラスメント対策、健康経営推進といった、顧客企業の組織課題解決への関心の高まりに対応したプロモーションを推進いたしました。なお、昨年2月以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により一部のソリューション商品の提供が困難になりましたが、オンラインによる研修サービス提供やSNSを活用した手軽に利用可能な個別相談機能の開始、在宅勤務が急速に進む中でのストレス対処スキル向上サポートプログラム提供等、今後の業務環境の変化を見据えた対応を実施いたしました。
当連結会計年度の売上高につきましては、集合研修の延期や中止等の影響があった一方で、法制化対応商品「アドバンテッジタフネスシリーズ」に加え、産業医紹介サービス及び健診管理システムが伸長し、増収となりました。費用面につきましては、中期経営計画を踏まえた新たな商品及びサービス開発体制の強化や、ストレスチェック後のソリューション商品提供に注力した営業活動への積極的な人的資源の投下を実施した結果、経費負担が増加しました。
これらの結果、メンタリティマネジメント事業の売上高は4,024百万円(前期比2.2%増)、営業利益は899百万円(前期比15.1%減)となりました。
(就業障がい者支援事業)
当事業におきましては、特に、新たな連携先との関係構築及び既存連携先との関係深化によるGLTD(Group Long Term Disability:団体長期障害所得補償保険)の新規顧客開拓に取り組みました。また、両立支援事業のプラットフォーム確立に向け、既存の休職者・復職者管理システム「H-ARM-ONY(ハーモニー)」の改良、刷新による新システム開発を推進し、本年1月、休業者管理支援システム「ADVANTAGE HARMONY(アドバンテッジハーモニー)」をリリースいたしました。新システムにつきましては、傷病休のほか産休・育休・介護休業等、多様な顧客ニーズに対応することを第一義としており、同システム活用による休業者・復職者管理実務のリスクと負担軽減を訴求した営業活動を展開した結果、顧客開拓は順調に進展いたしました。
当連結会計年度の売上高につきましては、新規契約獲得による増収が売上伸長に寄与いたしました。費用面につきましては、今後の事業展開を見据えた先行的な要員の配置及び新システム開発に係る投資を実施した結果、人件費及びIT関連費用が増加いたしました。
これらの結果、就業障がい者支援事業の売上高は1,089百万円(前期比10.2%増)、営業利益は163百万円(前期比41.2%減)となりました。
(リスクファイナンシング事業)
主に企業等に勤務する個人を対象として保険商品を販売している当事業におきましては、当連結会計年度の売上高は前期比でほぼ横ばいとなりました。費用面につきましては、効率的なオペレーション業務体制を維持することによりコスト抑制に努めました。
これらの結果、リスクファイナンシング事業の売上高は338百万円(前期比0.9%増)、営業利益は270百万円(前期比0.8%増)となりました。
なお、財政状態については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態の分析」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末より226百万円減少し、2,756百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は712百万円(前期比16.7%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が741百万円となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は772百万円(前期比131.4%増)となりました。これは主に、無形固定資産の取得に伴う支出が709百万円になったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は166百万円(前期比0.7%増)となりました。これは、配当金の支払が186百万円生じたことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前期比(%) |
|
メンタリティマネジメント事業(千円) |
4,024,759 |
2.2 |
|
就業障がい者支援事業(千円) |
1,089,674 |
10.2 |
|
リスクファイナンシング事業(千円) |
338,319 |
0.9 |
|
合計(千円) |
5,452,753 |
3.6 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
東京海上日動火災保険株式会社 |
529,625 |
10.1 |
584,047 |
10.7 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末より391百万円増加し、5,866百万円となりました。流動資産は140百万円減少し、4,141百万円となりました。これは主に、当期間の経営成績の結果により現金及び預金が減少したことによるものです。固定資産は532百万円増加し、1,724百万円となりました。これは主に無形固定資産の取得によるものです。
当連結会計年度末の負債は前連結会計年度末より72百万円増加し、2,173百万円となりました。流動負債は65百万円増加し、2,096百万円となりました。これは主に、前受収益が増加したことによるものです。固定負債は7百万円増加し、77百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末より319百万円増加し、3,692百万円となりました。これは主に、当連結会計年度の経営成績の結果により利益剰余金が増加したことによるものです。
なお、保険会社に帰属する保険料で当社の口座に残高のあるものについては、保険代理店勘定及び保険料預り金として対照勘定処理を行っております。これらを除いた場合の自己資本比率は66.9%となります。
② 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前期比3.6%増の5,452百万円となりました。メンタリティマネジメント事業の売上高は、法制化対応商品「アドバンテッジタフネスシリーズ」に加え、産業医紹介サービス及び健診管理システムが伸長し、前期比2.2%の増収となりました。就業障がい者支援事業につきましては、新規契約獲得における加入者数増加等の要因により前期比10.2%の増収となりました。また、リスクファイナンシング事業につきましては、前期比0.9%増と若干の増収となりました。
当連結会計年度の営業利益は、前期比23.7%減の726百万円となりました。これは、各事業の成長戦略を見据えた人材採用やシステム投資等の諸施策を実施した結果、経費負担が増加したためによるものです。
当連結会計年度の経常利益は、前期比23.5%減の730百万円となりました。
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前期比22.3%減の741百万円となりました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比22.4%減の496百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(741百万円)及び減価償却費(212百万円)の計上に対して、法人税等の支払(296百万円)等があり、712百万円の資金の増加となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得(709百万円)を主な要因として772百万円の資金の使用となり、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払(186百万円)があり、166百万円の資金の使用となりました。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は前連結会計年度末から226百万円減少し、2,756百万円となりました。
当社グループの資金の流れは、数ヶ月間の営業活動を実施の後、サービス提供に応じた売上が計上され、役務提供の開始後約1ヶ月後に現金が振り込まれる、という構造をとる事業が大半であり、資金の収支に関するタイムラグはあまり大きくはありません。その一方で、当社グループはM&Aの機動性を高めるために、ある程度手元流動性を厚めに保有しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。
(1)メンタリティマネジメント事業
東京海上日動メディカルサービス株式会社との契約が該当します。
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相手方 |
東京海上日動メディカルサービス株式会社 |
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契約書名 |
共同事業に関する業務提携契約書 |
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契約締結日 |
2002年4月1日 |
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契約期間 |
契約締結日より1年間。但し、1ヶ月前までに当事者双方のいずれからも異議の申し立てのない場合は、1年ごとに自動的に更新される。 |
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主な契約内容 |
メンタルヘルスケアに関わるサービスを共同開発、運営することに関する契約 |
(2)就業障がい者支援事業
損害保険会社との代理店委託契約が該当します。一般的に、保険代理店委託契約は品目別に委託契約を締結するという内容ではなく、代理店契約を締結することによって契約相手である保険会社が許認可を受け、販売している商品を原則扱うことが出来るという内容となっております。当社グループが保険代理店として代理店委託契約を締結している損害保険会社については、以下のとおりとなっております。
(3)リスクファイナンシング事業
生命保険会社及び損害保険会社との代理店委託契約が該当します。一般的に、保険代理店委託契約は品目別に委託契約を締結するという内容ではなく、代理店契約を締結することによって契約相手である保険会社が許認可を受け、販売している商品を原則扱うことが出来るという内容となっております。当社グループが保険代理店として代理店委託契約を締結している生命保険会社及び損害保険会社は、以下のとおりとなっております。
代理店委託契約状況
① 損害保険会社との代理店契約(11社)
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
アメリカンホーム医療・損害保険株式会社
AIG損害保険株式会社
共栄火災海上保険株式会社
損害保険ジャパン株式会社
Chubb損害保険株式会社
東京海上日動火災保険株式会社
日立キャピタル損害保険株式会社
三井住友海上火災保険株式会社
明治安田損害保険株式会社
ユーラーヘルメス信用保険会社
② 生命保険会社との代理店契約(7社)
アフラック生命保険株式会社
オリックス生命保険株式会社
SOMPOひまわり生命保険株式会社
第一生命保険株式会社
東京海上日動あんしん生命保険株式会社
三井住友海上あいおい生命保険株式会社
メットライフ生命保険株式会社
該当事項はありません。