文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「開発・設計のプロ集団として業界の長期安定と社員の永続的成長を図り技術を通じ社会に貢献する。」の経営理念にもとづき、技術者を第一に考えた会社作りに努め、付加価値の高い技術力をお客様に提供し、顧客満足度を高めることが重要であると考えております。
今後も技術者が生涯技術者として活躍していくための環境を創造し、プロの技術者の育成と、顧客への価値あるサービスの提供を行い、企業価値向上に努めてまいります。
また様々な分野のお客様に対し、専門性の高いプロフェッショナルサービスを提供するビジネスを中心として拡大を図り、強固な経営基盤を構築していくと共に、持続的成長並びに社会貢献を目指してまいります。
(2)経営戦略等
当社では、顧客企業の開発ニーズに対し、タイムリーな対応が出来る様に常に優秀な人材を確保し、人材の最適なマッチングを図ることにより、「人」を中心とした豊かな社会づくりに貢献することが、当社に課された社会的責任であると認識しております。当社は設立当初から、技術者が「生涯技術者」「プロの技術者」として安心して働ける会社作りを目指しております。
今後もプロの技術者が生涯活躍していけるよう、時代に合った様々な要素を取り入れながら事業体制を構築し、社員満足度の向上に努めるとともに、技術サービスを通じて技術革新に貢献し、顧客満足度の高いサービスが実現出来る会社へ向け、更なる事業拡大を目指してまいります。
技術者が生涯に渡って活躍できる環境の創造とプロの技術サービスの提供を、更に高いレベルへと押し上げるべく邁進し、中長期的な企業基盤の強化を図るとともに、企業価値向上に努めてまいります。
(3)経営環境
①企業構造
当社は単体企業、単一セグメントであり「アウトソーシング事業」以外の事業活動は行っておりません。本社に管理部門を集約し、事業運営の統括を行っております。全国を東日本、神奈川、中日本、西日本に分け、4つの事業部を設置しております。それぞれの事業部は各地域の営業所を統括し、綿密な営業、採用活動を管轄しております。
現在の企業体系は、業績の状況や事業運営の状況等から判断し、良好に機能していると考えております。
②市場環境
当社の中核事業であるアウトソーシング事業においては、製造業を中心とした顧客企業が開発投資を継続するなかで、慢性的な技術者不足の状況にあり、顧客企業からの技術者要請は今後も継続していくことが見込まれます。しかしながら、海外経済の減速や新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大等の国内経済への影響が懸念され、景気の先行きは不透明な状況となっています。顧客企業においては、大手企業を中心にテレワークの活用等が広がりを見せる中で、当社は顧客毎の新しい働き方への要望にしっかりと対応しております。また、新型コロナウイルス感染症の顧客業績への影響や、今後の動向見極めのため、派遣技術者の受け入れに慎重な姿勢も見られており、令和2年4月入社の当社新卒技術者の派遣開始の時期については例年に比べ遅れることが予想されます。一方で、毎年4月に実施している技術料金の契約交渉に関しては概ね交渉を終えており、例年並みのレートアップを獲得できております。顧客企業との綿密なコミュニケーションを図ることで、今後の動向を注視し、顧客要請に即座に対応できるよう努めてまいります。
③競争優位性
当社は経営理念にもとづき、設立当初から技術者を第一に考えた会社作りに努めており、「生涯技術者」「心の福利厚生」をキーワードに掲げた社員満足度を高めるための施策を実施しております。技術者の心に根差した施策が、技術サービスの良質なアウトプットや、優秀な人材の獲得などの効果を生み、顧客満足度の向上と事業成長へとつながっております。今後も時代に合った独自の施策を継続的に展開し、事業の拡大に努めてまいります。
④法改正
当社事業において、経営環境に影響を与える主なものは労働者派遣法や労働基準法が想定されます。平成27年9月30日に改正労働者派遣法が施行され、それまでの特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の区別は廃止され、すべての労働者派遣事業は、新たな許可基準に基づく許可制となりました。当社は平成30年1月1日に労働者派遣事業の許可を取得し、法令遵守のもと運営を行っております。働き方改革により、平成31年4月1日には改正労働基準法が施行され、時間外労働時間の上限規制の導入や年次有給休暇の一部取得の義務化が実施されました。また、令和2年4月1日において改正労働者派遣法が施行されました。改正の主な概要は派遣労働者の待遇改善に向けた「同一労働同一賃金」の実現が目的となっています。当社では改正内容を関係各所と確認し、必要な手続きと適切な対応を実施しております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、経営基盤、財務体質の強化を図る上で、企業規模を拡大することが重要であると考えており、中長期的には社員数1,000名体制を目標としております。第25期末時点では812名(前期比+2.9%)となっており、年々増加しております。目標へ向けて新卒及び中途採用を継続してまいります。
また、当社の目標とする経営指標は売上高と経常利益であり、中長期的に経常利益率10%という目標を掲げ、株主の皆様の期待にお応えするためにも収益力の向上に努めていく所存であります。第25期の業績においては10.3%と目標を上回っておりますが、今後の技術者確保のための施策や、社員満足度向上へ向けた福利厚生の充実、社員への還元等を勘案し、目標数値に変更はございません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①技術者の採用
Web説明会やWeb面談ツール等の活用により、応募者との接点を増やし、生涯技術者として活躍できる当社の魅力を、しっかり伝え続けていくことで、優秀な人材の採用に努めてまいります。
②営業展開
全国から入社する技術者の希望に応えるため、幅広い業種や地域での取引先の拡大を目指し、顧客との綿密なコミュニケーションを取ることで受注拡大を図ってまいります。また、営業担当者のレベルアップと事業部間をまたいだ顧客優先の営業展開を進めてまいります。
③技術者の育成
これまで築いてきた教育体制に最新技術動向を取り入れ、内容の充実を図ることで、顧客が求める高度な技術力と協調性を兼ね備えた技術者の育成に努めてまいります。
④サポート体制の充実
技術者人生をより豊かにするため、技術的なサポートに加え、公私に渡って支えていく制度の拡充を進め、社員が生涯技術者として働ける環境の整備に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①顧客メーカーの業績等による影響について
当社の主要顧客はメーカーであり、その技術開発部門などに対して技術サービスを提供しております。国内経済及び世界経済の景気が悪化し、顧客メーカーの業績低迷から、設計開発部門における開発費の削減や、アウトソース活用を抑制した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、現在新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によって、幅広い業種でその影響が見られるなかで、多くの企業の業績に影響を及ぼしており、当社の経営成績等にも影響を及ぼすことが予想されますが、その影響の程度は合理的な算定が困難であり現時点では把握できておりません。当社では新規開拓営業によって多種多様な業種や企業との取引先拡大を推進しており、年間約200社の顧客との取引実績を有しております。顧客との綿密なコミュニケーションなどから業種や企業毎の情報収集に注力し、状況に応じた戦略的な営業展開を図り、業績に及ぼす影響を最小限にとどめるよう努めております。
②法的規制について
当社の事業では、技術者派遣が主要事業となっており、「労働者派遣事業の適正な運用の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という。)に基づいて事業を行っております。当社では関係法令の遵守に努め労働者派遣事業を行っておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当したり、関係法令に違反するような行為や事象が発生した場合には当該事業の停止を命じられ、事業が営めなくなるリスクがあります。
また、今後新たに法規制の緩和や改正などが行われた場合、当社の事業に不利な影響を及ぼすものであれば、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
令和2年4月1日において改正労働者派遣法が施行されました。改正の主な概要は派遣労働者の待遇改善に向けた「同一労働同一賃金」の実現が目的となっています。当社では改正内容を関係各所と確認し、必要な手続きと適切な対応を実施しており、これによる業績への影響はないと認識しております。今後も、管轄官庁からの情報を漏れなく収集し、適時適法に対応するよう努めてまいります。
③競合について
当社が属するアウトソーシング業界において、新規参入や業界規模の縮小などにより、業界内での企業間競争が激化し、同業他社の低価格戦略や取引先からの値下げ要請を受ける可能性もあります。当社は、提供する技術サービス品質の向上を図るほか、戦略的営業・技術教育の推進により、適正な収益を確保しつつ事業の拡大を図るべく努めておりますが、競争の激化により受注が十分に確保できない、又は技術料金の低下等が生じた場合には当社の業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。
なお、当該リスクが顕在化した場合の経営成績等の状況に与える影響の程度につきましては、技術料金は当社事業の重要な構成要素であり、売上高の減少及び利益率の低下が見込まれます。顕在化する可能性の程度は現時点では認識しておりませんが、技術教育の充実により技術者のスキルアップなど提供する技術サービス品質の向上を図るほか、技術スキルに応じた適正な配属、顧客との継続的な契約条件の交渉を図り、適正な収益を確保しつつ事業の拡大に努めております。
④技術者の確保について
当社の事業では、サービスを提供する技術者が重要な経営資源であり、優秀な技術者の確保が事業拡大の必要条件であります。経済環境や雇用環境の変化により、技術者の確保が十分に行えない場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当該リスクが顕在化した場合の経営成績等の状況に与える影響の程度は想定しておりません。日本の雇用情勢は長期的には少子高齢化による生産年齢人口(15歳~64歳)の減少や、急速に進む技術革新によってIT人材不足が懸念されております。当社では、時代に合わせた様々な採用活動を全国的に行い、安定して優秀な人材を採用できるよう、これまでの対面式に加えWebを活用した説明会や面接などの採用活動を取り入れ、技術者第一の会社作りを進めてきた当社の魅力をしっかりと伝えることで、優秀な人材の採用に努めております。また、技術者が生涯技術者として働きやすい環境の整備を継続的に推進し、社員の定着率向上にも努めております。
⑤機密情報や個人情報の情報管理について
当社がサービスを提供するにあたり、顧客企業における機密性の高い情報や、数多くの顧客情報・個人情報を有しております。そのため、当社では全社員に情報管理の重要性を認識させるため指導・教育を行っており、情報の管理・取扱いには細心の注意を払い、厳正な管理に努めております。しかしながら、何らかの事由により、万一機密情報の漏えいが発生した場合、当社の社会的信用への影響や、その対応による多額の費用が発生する恐れがあります。これまでにそのような事実が発生したことはありませんが、発生した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、当該リスクが顕在化した場合の経営成績等の状況に与える影響の程度は想定しておりません。顕在化する可能性の程度は現時点では認識しておりませんが、時代に即した機密情報管理ルールへの更新や社員への機密情報管理教育の徹底、情報システムの管理に強化に力をいれ、機密情報の漏洩を未然に防ぐ体制の構築に努めております。
⑥業績の季節変動について
当社の事業では、新卒採用と中途採用を行っております。なかでも4月に入社する新卒社員が多くなっており、新卒社員は技術研修をベースとした教育を概ね3ヶ月程度受け業務に従事しております。このため上半期は、技術者の稼働率は低下する傾向にあり、教育研修費にかかる経費が増加します。下半期は新卒社員の取引先での業務開始が進み技術者の稼働率は上がります。このため、相対的に売上高及び利益は上半期が少なく、下半期に多くなる傾向があります。業績の季節変動は毎年発生しており、当事業年度及び前事業年度の上半期及び下半期の業績は以下のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、顧客企業において今後の動向見極めのために慎重な姿勢も見られており、本年4月に入社した新卒社員については、例年に比べ配属までの期間が長引くことが予想されます。当社では、新卒社員の早期派遣を図るため、実務に即した教育の充実や、顧客情報の収集と共有による迅速な営業活動に努めております。
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前事業年度(平成31年3月期) |
当事業年度(令和2年3月期) |
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上半期 |
下半期 |
通期 |
上半期 |
下半期 |
通期 |
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売上高 |
(千円) |
2,629,720 |
2,724,402 |
5,354,123 |
2,671,144 |
2,766,623 |
5,437,767 |
|
(構成比) |
(%) |
(49.1) |
(50.9) |
(100.0) |
(49.1) |
(50.9) |
(100.0) |
|
営業損益 |
(千円) |
227,617 |
276,389 |
504,006 |
228,087 |
332,112 |
560,200 |
|
(構成比) |
(%) |
(45.2) |
(54.8) |
(100.0) |
(40.7) |
(59.3) |
(100.0) |
|
経常損益 |
(千円) |
226,319 |
275,108 |
501,427 |
227,169 |
331,049 |
558,219 |
|
(構成比) |
(%) |
(45.1) |
(54.9) |
(100.0) |
(40.7) |
(59.3) |
(100.0) |
|
稼働率 |
(%) |
94.8 |
97.8 |
96.3 |
91.4 |
95.6 |
93.5 |
(注)1.上記金額には消費税等は含まれておりません。
2.下半期の業績は、通期の業績から上半期の業績を差し引いて算出しております。
3.稼働率(%)=稼働技術者数/技術社員総数×100であり、各期間の月末人数を累計した数値により算出しております。
⑦取引先業種の偏りについて
当社の顧客企業毎の業種別売上高をみると、自動車を中心とした輸送用機器業界への売上高構成比が高く、依存度の高い業界が不振となるなどの場合には、当社の業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。当社では、新規開拓営業などによって幅広い業種や企業との取引先拡大を推進しており、輸送用機器業界への売上高構成比は、平成30年3月期は43.1%、平成31年3月期は40.8%、令和2年3月期は38.1%と推移しており、偏りの緩和が進んでおります。なお、顕在化する可能性の程度は現時点では認識しておりませんが、全国に展開する営業所や事業部間の連携を強めた営業展開を推進し、新規開拓営業を中心とした幅広い業種への営業活動を行い、業種の偏りの緩和に取り組んでおります。
⑧自然災害等について
予期せぬ地震等の自然災害や事故等により、当社や顧客企業において事業活動の停止などの被害が発生した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、当該リスクが顕在化した場合、経営成績等の状況に与える影響の程度は災害規模等により想定することは困難ですが、売上高の逸失につながる可能性があります。顕在化する可能性の程度は現時点では認識しておりませんが、当社では社員の安否確認体制の構築、定期的な備蓄品の補充や更新、全社員への防災備蓄品の配布、重要データのバックアップなど緊急時における社内体制の整備に取り組み、業績への影響の低減に努めております。
⑨感染症の蔓延について
感染症が蔓延し、多くの当社社員の健康が損なわれることによる稼働率の低下や、顧客企業の経済活動が停滞し、業績低迷等による設計開発部門における開発費の削減や、アウトソース活用を抑制した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
現在、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によって、幅広い業種でその影響が見られており、多くの企業の業績に影響を及ぼしております。当社においては、新型コロナウイルス感染症が当社の経営成績等の状況に与える影響の程度は合理的な算定が困難であり現時点では把握できておりません。また、その他の感染症の蔓延が顕在化した場合の経営成績等の状況に与える影響の程度は想定しておりません。新型コロナウィルス感染症の今後の流行状況は不透明であり、また、その他の感染症の蔓延が顕在化する可能性の程度は現時点では認識しておりません。刻々と変化する感染症情報の的確な収集を行い、社員の健康状態のチェックや、健康維持の為に奨励される生活習慣を徹底するとともに、顧客企業との丁寧なコミュニケーションにより、顧客企業の要望などに適時適切に対応できるよう努めております。
業績等の概要
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用情勢や所得環境の改善が見られたものの、長引く米中貿易摩擦の影響に加え、年明け以降の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大等の影響により、先行きがこれまでよりも一層、不透明な状況で推移しております。
製造業を中心とした顧客企業においては、電気・半導体回路関連の一部では力強さにかけるものの、競争力を高めるための製品開発を継続しており、当社への技術者要請は活発な状況で推移しました。
このような状況のなか、当社事業においては、新規顧客開拓や事業部間の連携を強めた営業展開を推進するとともに、スキルレベルに応じた技術料金の契約交渉、優秀な技術者の採用に努めました。その結果、稼働工数においては顧客の残業管理への慎重さが見られる中で減少しましたが、技術者数及び稼働人員、並びに新規顧客獲得数が増加し、技術料金では新卒配属時の単価の向上や契約交渉が進捗し、前年同期を上回りました。
これらの結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(a)経営成績
当事業年度の売上高は5,437,767千円(前年同期比1.6%増)、売上原価は4,176,611千円(同0.6%増)、販売費及び一般管理費は700,956千円(同0.2%増)、営業利益は560,200千円(同11.1%増)、経常利益は558,219千円(同11.3%増)、当期純利益は379,700千円(同11.7%増)となりました。
(b)財政状態
(資産)
当事業年度末における流動資産合計は3,385,540千円となり、前事業年度末に比べ300,591千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が268,306千円増加したことなどによるものであります。
固定資産合計は1,527,857千円となり、前事業年度末に比べ1,498千円増加いたしました。これは主に有形固定資産合計が9,709千円減少、繰延税金資産が7,765千円増加、ソフトウエアが2,761千円増加したことなどによるものであります。
この結果、資産合計は4,913,398千円となり、前事業年度末に比べ302,090千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債合計は1,556,328千円となり、前事業年度末に比べ10,417千円減少いたしました。これは主に未払金が44,031千円減少、預り金が43,895千円減少、未払法人税等が27,088千円増加、流動負債のその他(未払消費税等)が45,022千円増加したことなどによるものであります。
固定負債合計は557,553千円となり、前事業年度末に比べ28,211千円増加いたしました。これは主に退職給付引当金が13,254千円増加、役員退職慰労引当金が10,856千円増加したことなどによるものであります。
この結果、負債合計は2,113,881千円となり、前事業年度末に比べ17,794千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,799,516千円となり、前事業年度末に比べ284,295千円増加いたしました。これは当期純利益379,700千円、剰余金の配当95,404千円によるものであります。
この結果、自己資本比率は57.0%(前事業年度末は54.5%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の増加、預り金の減少、未払金の減少、法人税等の支払等の要因により一部相殺されたものの、税引前当期純利益が558,219千円(前年同期比11.3%増)と増加したことなどにより、前事業年度末に比べ268,306千円増加し、当事業年度末には2,593,870千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は367,616千円となりました。これは主に税引前当期純利益558,219千円、法人税等の支払額165,475千円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は3,683千円となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出3,343千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は95,626千円となりました。これは主に配当金の支払額95,149千円などによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社の主たる業務であるアウトソーシング事業は、機械、電気・電子、ソフトウエアの設計開発などの技術提供サービス事業であり、提供するサービスの性格上、生産実績になじまないため、記載を省略しております。
(b)受注実績
当社のアウトソーシング事業はその形態から受注金額と販売金額がほぼ同等となるために、記載を省略しております。
(c)販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
アウトソーシング事業(千円) |
5,437,767 |
1.6 |
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであり、将来に関する事項は不確実性を有しており、実際の結果と異なる可能性もありますのでご留意下さい。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績の分析
当社の当事業年度の経営成績については、売上高は5,437,767千円(前年同期比1.6%増)となりました。当社への技術者要請は、電気・半導体回路関連の一部では力強さにかけるものの、ソフトウエア関連を中心に活発な状況で推移しました。営業面では新規顧客開拓や事業部間の連携を強めた営業展開や、スキルレベルに応じた技術料金の契約交渉を推進し、採用面では優秀な技術者の確保を継続しました。その結果、稼働率は技術者スキルのレベルアップに即した配属業務の絞り込みや、新規取引の開始等で一部開始時期にズレが生じた影響で前年同期比2.8ポイント減少したものの、新卒及び中途技術者の採用が進み、期末時点の技術者数は前年同期比3.1%増加し、稼働人員は前年同期比1.6%増加しました。稼働工数においては顧客の残業管理への慎重さが見られる中で前年同期比1.2%減少しましたが、技術料金では新卒配属時の単価の向上や契約交渉の進捗によって前年同期1.6%増となり、売上高が増加しました。
売上原価は、4,176,611千円(同0.6%増)となりました。技術料金の上昇に伴い利益率が改善し、売上高に対する構成比率が76.8%(同0.7ポイント減)と改善しました。
販売費及び一般管理費は、700,956千円(同0.2%増)となりました。効率的な営業活動及び採用活動に努め、売上に対する構成比率は12.9%(同0.2ポイント減)となりました。
営業利益及び経常利益は、売上高の増加に加え、技術料金の上昇による利益率の改善によって、3期連続の二桁増益となり過去最高額を更新しました。営業利益は560,200千円(同11.1%増)、経常利益は558,219千円(同11.3%増)となり、当期純利益は379,700千円(同11.7%増)となりました。
なお、当期業績において、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う大きな影響はありませんでした。
(b)財政状態の分析
財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(c)経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、景気動向や市場環境の変化、法的規制、同業他社等の様々なリスク要因があると認識しております。詳細については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(d)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、中長期的には社員数1,000名体制、経常利益率10%の目標を掲げております。当事業年度において、社員数は812名(前期比+2.9%)と年々増加しており、目標へ向けて新卒及び中途採用を継続してまいります。経常利益率は10.3%(同0.9ポイント増)と目標を上回っておりますが、今後の技術者採用のための施策や、社員満足度向上へ向けた福利厚生の充実、社員への還元等を勘案し、目標数値に変更はございません。顧客からの技術者要請に応え、更なる業績拡大を図るためには、優秀な技術者の確保が重要であり、今後も引き続き組織体制及び事業運営体制の強化を図る施策を展開し、技術者の採用及び社員定着率の向上に力を注いでまいります。
なお、現在新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によって、幅広い業種でその影響が見られるなかで、多くの企業の業績に影響を及ぼしており、今後の当社の経営成績等にも影響を及ぼすことが予想されますが、その影響の程度は合理的な算定が困難であり現時点では把握できておりません。顧客との綿密なコミュニケーションなどから業種や企業毎の情報収集に注力し、状況に応じた戦略的な営業展開を図り、業績に及ぼす影響を最小限にとどめるよう努めております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の当事業年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりとなります。
資本政策につきましては、内部留保の充実を図るとともに、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させることと、株主様への利益還元を考慮し、実施していくこととしております。
当社の資金需要の主なものは、主たる事業であるアウトソーシング事業に係る人件費のほか、販売費及び一般管理費の採用費、人件費等の事業に係る運転資金であります。
当社は必要となった資金については、主として内部留保資金及び営業活動によるキャッシュ・フローによるものを活用しておりますが、安定的な財源確保のため、金融機関からの資金調達は短期借入を基本としております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は655,245千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は2,593,870千円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び予測を行わなければなりません。見積り特有の不確実性が存在するため、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
当社の財政状態及び経営成績にとって重要であり、かつ、相当程度の経営判断や見積りを必要とする重要な会計方針について、以下のとおり説明いたします。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響は不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、停滞している社会経済活動は、令和2年夏頃にはある程度まで再開し、令和3年度には例年並みの需要が見込まれることを前提として見積りを行っております。
(a)貸倒引当金(債権の回収可能性)
当社は、売上債権その他これに準ずる債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、又、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。相手先の財政状態が悪化しその支払能力が低下した場合には、引当金を計上する必要が生じ、損益にマイナス影響を与える可能性があります。
(b)繰延税金資産
当社は、企業会計上の収益又は費用と、課税所得計算上の益金又は損金の認識時点が異なることから、会計上の資産・負債と課税所得計算上の資産・負債の額に一時的な差異が生じる場合において、一定期間内における回収可能性に基づき貸借対照表上に繰延税金資産を計上しております。当社の将来的な業績予想を検討して十分回収可能性があると考えておりますが、状況によっては繰延税金資産の全額又は一部を取崩す必要が生じる場合があります。
(c)退職給付債務
従業員退職給付制度に係る計算は、多くの仮定を用いた数理計算により決定されます。退職給付費用及び退職給付債務の決定に用いられる仮定には、割引率、平均残存勤務期間等があります。数理計算上の差異は、翌事業年度より5年にわたり按分して費用処理しております。
(d)役員退職慰労引当金
当社は、役員の退職慰労金の支出に備えるため、当社内規に基づき役員の在任期間に対応する役員退職慰労引当金を計上しております。
該当事項はありません。
当社は、研究開発活動を行っておりません。