第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、緩やかな回復基調は継続しているものの、英国のEU離脱による円高・株安の進行など海外経済状況の影響について先行きの懸念材料もあり、業況判断について慎重な判断をする企業の増加傾向が見られる状況となっております。

ソフトウエア・情報サービス業界におきましては、クラウド、ビッグデータ、IoT、AI(人工知能)など、企業のITサービスへの新たなニーズは高まりを見せておりますが、その一方でIT投資について慎重な判断をする企業も増加しつつあり、受注競争は依然厳しいものとなっております。

このような状況下、当社グループは、わが国を代表する数々の企業グループをお客様に持ち、そうしたお客様の継続的な企業価値向上に寄与するために、①自社開発パッケージ・ソフトウエアのライセンス販売及びサポート・サービス、②連結会計・連結経営、BI(経営情報の活用)、ERPなど専門性の高い分野におけるコンサルティング・サービス、③お客様の連結会計・連結納税業務等を引き受けるアウトソーシング・サービスなど、業務効率の改善やガバナンスの高度化に資する専門性の高いソフトウエア及びサービスを提供しております。

当期においては、連結会計・経営に関する分野で、ライセンス販売、アウトソーシング・サービスやコンサルティング・サービスが順調に伸長し、BIに関する分野でも、話題性があり、かつ価値の高いプロジェクトを複数完遂するなど、良好な成果を実現することができました。

また、平成28年6月30日にグループ会社である株式会社ディーバと株式会社ディーバ・ビジネス・イノベーションの合併を行い、経営資源の集約による財務状態の改善及び経営効率の向上を図っておりますが、合併に伴う税務処理の影響から、結果的にこれも親会社株主に帰属する当期純利益を押し上げる要因となっております。

その一方で、不採算プロジェクトの収束のための追加予算投入やプロジェクトに起因する顧客からの損害賠償に備えた引当金の計上を行っており、これらについては利益を低下させる要因となっております。

これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高9,612,878千円(前連結会計年度比7.7%増)、営業利益1,109,914千円(同37.9%増)、経常利益1,112,546千円(同39.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益660,729千円(同64.3%増)となりました。
 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ589,110千円増加し、3,406,066千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、1,135,934千円となりました。(前連結会計年度は471,276千円の獲得)

収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益936,098千円、前受収益の増加額308,335千円、のれんや固定資産の償却費236,501千円等であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払い351,017千円の他、たな卸資産の増加額66,727千円、仕入債務の減少額72,566千円、前払費用の増加額162,509千円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、301,484千円となりました。(前連結会計年度は146,861千円の使用)

支出の主な内訳は、オフィスの増床などに伴う有形固定資産の取得100,810千円、投資有価証券の取得82,677千円、保険積立金の積立44,656千円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、243,579千円となりました。(前連結会計年度は315,743千円の使用)

支出の主な内訳は、配当金の支払84,487千円と長期借入金の約定返済122,460千円であります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度の受注状況を事業形態別に示すと、次のとおりであります。

事業形態別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ライセンス販売

753,860

+8.6

コンサルティング・サービス

5,589,137

+3.5

667,946

△9.7

サポート・情報検索サービス

3,476,400

+19.3

1,296,209

+27.3

合計

9,819,397

+9.0

1,964,156

+11.7

 

(注)1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.従来、独立掲記しておりました「サポート・サービス」・「情報検索サービス」は当連結会計年度より合算して「サポート・情報検索サービス」と表示しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業形態別に示すと、次のとおりであります。

事業形態別

当連結会計年度

(自  平成27年7月1日

至  平成28年6月30日)

前年同期比(%)

ライセンス販売(千円)

753,860

+8.6

コンサルティング・サービス(千円)

5,660,538

+4.9

サポート・情報検索サービス(千円)

3,198,479

+12.7

合計(千円)

9,612,878

+7.7

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の主要な相手先がいないため記載しておりません。

   2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.従来、独立掲記しておりました「サポート・サービス」・「情報検索サービス」は当連結会計年度より合算して「サポート・情報検索サービス」と表示しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは、平成25年10月1日をもって持株会社制へと移行し、当社は経営と事業支援機能に特化し、各事業子会社が、各々の特性を活かしたサービスをお客様に提供しております。
 現在の中期経営計画においては、その最終年度である平成30年6月期にかけて、年平均10%程度の売上成長の実現と、生産性向上による年平均19%以上の営業利益成長の実現という2つの高い目標の達成を目指しております。
 これらの目標を達成するためには、今後当社グループでは、お客様の数を増やし、お客様1社当たりの売上を伸ばし、また、グループ従業員1人当たりの生産性を更に高めていくことに積極的に取り組んでいく必要があります。具体的には以下の課題を認識しており、これらをひとつひとつ確実に解決していくことにより、企業体質の一層の強化と持続的な成長を実現してまいります。

なお、各課題に対して、検討または取組み状況を記載しております。

① 労働生産性の向上

・付加価値の高いサービスの提供が可能な人財の採用と社内育成

② R&D予算の確保

・新規の製品開発と既存製品のバージョンアップなど製品保守上の開発とを区別し、前者については投資基準を設け、別途予算を設定

③ 新規商材、パイプラインの多様化

・上記②の解決とグローバル・ベンダーとの関係を構築し、その商材を取り扱うことで、お客様のニーズへの対応を徹底

④ 価値相当の価格設定

・高付加価値サービスの提供と競合が少ない新たな市場の発掘と開拓

⑤ 直販から販売チャンネルとの協業

・システムインテグレーターなどのパートナー企業との関係構築・強化による販売チャンネルの拡大と多様化

⑥ お客様との接点の拡張

・今後の事業の広がりを意識し、例えば経営企画や情報システム部門などお客様の様々な部門との多面的な接
  触

⑦ グローバル水準の製品開発

・グローバル・ベンダー製品の取り扱いにより蓄積するノウハウを自社製品開発にも役立て、グローバル・ベンダーへ補完材(部品)として提供可能な自社製品の開発

⑧ 持続的な高品質の追求

・製品はもとより、お客様に提供するサービス、そして、そのサービスを支える人やガバナンスやセキュリティなどの社内インフラに関わる品質への徹底的な拘りと、絶え間ない改善と向上へのコミットメント

⑨ ガバナンスの強化

・持株会社傘下の各事業会社がそれぞれ独自色を帯びて来ており、グループとしての求心力や経営の透明性を維持するために、各社のマネジメント層に対する当社グループの経営理念の浸透を図る一方で、社外取締役が子会社取締役会にオブザーバーとして参加することで監視機能を高めるとともに、グループ経営会議の定例開催や管理部門のシェアード化を通じて、経営資源すなわちヒト、カネ及び情報の可視化を推進

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態及び株価等に影響をもたらす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、当社グループの事業活動はこれら以外にも様々な要因の影響を受けます。

また、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年9月27日)現在において、当社グループが合理的であると判断または一定の前提に基づき予測したものであります。

 

(1) 事業内容に関するリスク

①  連結会計・経営システムへの依存

当社グループはソフトウエア事業を営んでおり、中でも連結会計・経営システムの開発・販売、導入・サポート・サービスを主要な事業としております。このため当社グループは、お客様の連結会計、連結経営に対するニーズの変化や市場環境の変化について実績の検証に基づく研究開発や組織変更等の施策を実施しております。しかし、当社グループがお客様のニーズや市場環境を十分に予測できず商品開発及び組織体制の整備が適切に対応できなかった場合には、業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは計画・予算策定システム、経営情報活用システム等提供するソリューションの多様化により収益の拡大と事業基盤の強化を図っておりますが、現時点においては主力製品であるDivaSystemへの依存度が高くなっております。DivaSystemをご利用のお客様の多くは、多数の連結子会社を有し、連結決算の公表と連結経営を必要とする上場企業であります。このように連結会計・経営システムを必要とする市場は、企業の個別決算のための会計ソフトと比べると市場が限定される場合があり、当社グループはこれらのお客様(市場)ニーズに合致した製品開発を進めております。

②  連結経営・会計分野の事業環境

当社グループは、経営情報の活用業務と利用者の拡大、ならびに当社グループの事業領域の拡大のため、計画・予算策定システム及び経営情報活用システムの市場創造と牽引を目指しておりますが、このシステムソリューション分野は、大手のERP企業やBI企業の事業再編が進み、変化の激しい市場となっております。

また、この分野の市場は日本では未成熟なことから、市場の成長速度や今後当社グループの開発する製品がお客様ニーズに適切に対応できない場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 企業収益環境に関するリスク

①  IT投資の影響

当社グループは高い品質の製品を提供し、製品の成長とサポート体制の充実により継続的に利用されるシステムの提供に全力を尽くしておりますが、当社グループの受注動向は、お客様企業におけるIT投資に関する方針の影響を受ける場合があります。IT投資は、経済環境及び企業収益環境に大きく左右されるため、これらの動向によっては投資額を削減、中止される可能性があります。

また今後、当社グループが販売を予定している製品の中には、業務の効率化によりお客様企業のコスト削減に資するものだけではなく、企業の意思決定を支援するものも含まれます。これらの製品については、お客様企業の収益環境が悪化した際に、投資が先送りされる可能性があります。

②  大規模プロジェクトの影響

当社グループは、大型プロジェクトによる経験機会を通じて、業務に即した実践的な製品開発へとフィードバックすることにより、より付加価値の高い・信頼ある品質のパッケージ・ソフトウエアの開発を推進することとしており、積極的に大型プロジェクトの受注に努める方針としておりますが、これら大型案件の受注動向により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

③  競合

当社グループを取巻く競合環境は、大手SIベンダー及びERP企業へと変化しております。それらの会社は連結会計・経営システム専業ではなく総合的にシステム構築をおこなっており、企業規模や体力、投資能力において当社グループを大きく上回っております。これらの企業に対抗し、競争力を確保するために、お客様ニーズにきめ細やかに対応し、市場に対して魅力ある製品・サービスの開発、提供に全力を尽くしておりますが、価格競争等、規模と総合力による販売戦略を展開された場合、当社グループは対抗できず、事業環境と業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④  法的規制

現在、当社グループの事業活動を制約することとなる法的規制はないと認識しておりますが、今後、ソフトウエア分野に関する新たな規制、または、関連する分野及び環境等の変化による規制が強化され、当社グループの事業活動に制約をうけることとなった場合、影響を受ける可能性があります。

 

(3) 製品開発に伴うリスク

①  新製品開発

当社グループはお客様(市場)ニーズに対応した競争力のある製品・サービスの提供を目的として、中期的な製品開発方針を定め、当社グループの成長を牽引する新製品の開発に取組み、適切な時期に市場投入することに全力を挙げております。しかし、急激な技術の進歩、代替技術・競合商品の出現、依存する技術標準・基盤の変化等により、最適な市場投入ができない可能性、及び商品サイクル、市場動向の変化により十分な競争力を確保できない可能性もあり、継続的な製品開発力を維持できない場合、新製品の開発、投入に支障をきたし業績が大きく変動する可能性があります。

②  データベースやOSに関する技術革新

当社グループは、ソフトウエア開発及びシステム構築にあたり、データベースについてはオラクル社、OSについてはマイクロソフト社等、業界の標準技術を利用して製品化を行っておりますが、技術の革新や市場の変化により、標準でなくなる可能性があります。この場合、当社グループ製品も競争力の低下を招く可能性があり、業績に影響を与える可能性があります。

③  製品の欠陥(ソフトウエアの不具合に起因する訴訟等)

当社グループは、製品の開発、製品化に当たっては品質管理及びシステムテストによる検査に万全を期しておりますが、重大な不具合に起因してお客様企業に経済的な損失を与えた場合、損害賠償を請求される可能性があります。このほか、補修や対応作業に伴う費用による影響のほか、当社グループの社会的な信用力とブランドの低下により、業績に更なる影響を及ぼす可能性があります。

④  知的財産権

当社グループは、新製品・テンプレートの開発に当たり、実践に基づく製品化を進めることとしており、お客様要件により受託開発したシステム機能についてお客様企業より著作権の請求を受けた場合、製品機能に制約が生じる可能性があります。

なお、当社グループが開発したソフトウエアについて他者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償を請求される可能性があります。

また、競争力確保のため、当社グループの製品開発情報の管理には十分な注意を払い知的財産の保護に努めておりますが、他社からの侵害、及び業務用ソフトウエアの性質上、その機能の模造・類似品の出現により、期待される収益が失われる可能性があります。

⑤  企業会計制度、情報開示制度の改正

当社グループのソフトウエアは、企業会計制度や情報開示制度に基づき仕様の設計がおこなわれておりますが、これら業務コンテンツを構成する基盤に急激な制度変化等が起こり、当社グループが適切に対応できなかった場合、グループ製品の競争力が低下し、業績に影響を与える可能性があります。

また、会計分野に関連の大きい税制等の改正状況にも影響を受ける可能性があります。

 

(4) 情報管理及びセキュリティに関するリスク

①  お客様情報の管理

当社グループは事業遂行に関連してお客様の決算情報等インサイダー情報に該当する重要な企業情報を取扱っております。これらの情報についてはその管理に万全を期しておりますが、外部からの当社グループコンピューターへの不正アクセス、当社グループ役職員や業務委託先の過誤等による情報の漏洩のほか、予期せぬ事態により流出する可能性は皆無ではなく、このような事態が生じた場合、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

②  情報システム障害とセキュリティ

コンピュータネットワークや情報システムの果たす役割が高まり、情報システムの構築やセキュリティ対策の確立は、事業活動を継続する上で不可欠な存在となっておりますが、一方で障害の発生やコンピュータウィルス等による情報システムの停止、ネットワーク進入による情報漏えい等のリスク発生の可能性は高まっております。当社グループではセキュリティの高度化や社員教育を通じてシステムとデータの管理には万全を期しておりますが、万一これらの事故が発生した場合、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの事業所が地震等の自然災害や火災の被害を受けた場合、保存書類・データの喪失のため、事業活動に支障を来たし、業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 経営管理体制及び組織に関するリスク

①  経営者への依存

当社グループの組織は現在、人財の育成と組織体制の確立を課題として取組んでおりますが、代表取締役社長である森川徹治への経営依存度が高いと認識しており、社長に万が一の状況が起こった場合、事業活動の推進と業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、今後の業務領域・事業の拡大に対応すべく人財の強化と内部管理体制の充実を図っていく方針でありますが、人財等の拡充が予定どおり進まなかった場合や、許容範囲を超える人財の社外流出が発生した場合には、業務運営に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

②  人財確保・育成

当社グループの事業推進と成長の要件は、お客様ニーズや市場競争力のある製品の開発、サービスの提供を継続的に展開できるかどうかにあると考えており、変化の激しいIT技術と業務コンテンツを融合したソリューション創造能力とシステムへの転化を実現し得る有能な人財の確保と育成に依存するため、新卒研修、中途研修等をおこない、実践の経験を積上げていくOJTを実施しておりますが、専門的な知識を有する有能な人財の確保と育成が予定どおりに進まない状態が複数年に亘り続く場合、当社グループの将来の成長性及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③  サービスの供給能力

受託開発を伴うサービスについては、受注金額及び頻度が不明確なため、状況によってはサービス供給能力を超え、お客様からの発注を受けられないケースも発生し、売上の機会損失を生じさせる可能性があります。サービスの供給能力については、外部の協力会社への外注の活用による受注変動対応力やアライアンスによるお客様へのサービス品質・提供能力の向上に努めておりますが、これらの提携が予定どおりに進まない場合、業績に影響を与える可能性があります。

また、プロジェクト管理の強化推進をおこない、プロジェクト損益には十分注意しておりますが、高度・複雑化するプロジェクト要件により、当社グループの想定を超える障害や仕様・納期の変更による見積もり誤差が発生した場合、プロジェクト収益の悪化、または赤字となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

④  持株会社制への移行(組織再編等)

当社グループは、平成25年10月1日をもって持株会社制へと移行し、経営と事業支援機能に特化し、各事業子会社が、各々の特性を活かしたサービスをお客様に提供しております。

今後のグループの組織再編、また、当社グループの成長機会としてM&A等によるグループの再編において、当社グループといたしましては、グループ内組織再編、M&A等による組織再編のノウハウを積上げて、その体制移行または経営統合作業を円滑に行えるよう整備し、当社グループの成長と企業価値向上を目指してまいりますが、グループ再編やM&A等には常にリスクも伴うため、万が一、当社の意図した組織再編による体制移行やM&A等による経営統合がおこなえなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(6) その他の事項

①  季節変動と売上基準(検収時期のずれ込み)

当社グループでは比較的お客様の事業年度に依存することがないサービスや受託開発の提案をおこない収益構造の平準化策を実施しているものの、お客様企業の事業年度にあわせて3月にサービス納品となる割合が高く、また、四半期の最後の月に売上高が増加する傾向があります。従って、販売傾向の変化及びサービスの納品時期がずれ込んだ場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、当社グループのサービスにおいてはお客様による検収完了をもって売上計上しており、当社グループが役務の提供が完了したと認識しても、お客様による検収が遅れた場合には、売上の計上が遅れ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

②  投資の効果

研究開発費をはじめ、商品競争力の強化、事業基盤の整備・拡充のため、重点分野については、中・長期的な継続成長のため、業績の状況を勘案しつつ、積極的な投資をおこなう方針としておりますが、当社グループの成長に結びつく新製品の開発、投資に見合う効果を発揮する事業基盤の整備が常に実現できる保証はありません。この場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③  発行済株式総数(流通株式)が少ないこと

当社グループは事業規模が小さく、発行済株式数も少ないため、市場の需給に対して流動性が十分に確保しきれない場合、株価が短期的に大きく上下する可能性があります。

また、小規模なために株価の動向や資本政策がうまくいかなかった場合には、M&Aの対象とされる危険性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成28年5月6日開催の取締役会におきまして、平成28年6月30日を効力発生日として、当社の連結子会社である株式会社ディーバと株式会社ディーバ・ビジネス・イノベーションを合併させることを決議し、両社は、平成28年6月30日付で吸収合併いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、ソフトウエアを知的製造品と考え、業務プロセスを標準化・パッケージ化することで生産性の高い付加価値を提供していくために、ソフトウエア機能を業務的な側面及び技術的な側面の両面から、データの処理とその結果であるコンテンツについて検討し、高い技術が集約された信頼性のあるソフトウエアの開発を推進しております。

当連結会計年度の研究開発活動は、グローバルにビジネス展開するお客様からの「グローバル経営管理の高度化、グループ各社のガバナンス強化」という要件に対応するため、DivaSystem の開発に引続き取組んでまいりました。

以上の結果、当連結会計年度において支出した研究開発費の総額は106,687千円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

(売上高)
①  ライセンス販売

連結決算関連の自社開発パッケージの販売については、前年度に機能や操作性などを大幅に向上した新バージョン「DivaSystem 10」をリリースした効果もあり、前連結会計年度を上回る成果を実現することができました。これに加え、より幅広い経営情報の活用に関する提案の成果として、その他の製品ライセンス販売を大幅に伸ばすことができており、これらの結果、ライセンスの売上高は753,860千円(前連結会計年度比8.6%増)となっております。

②  コンサルティング・サービス

ERPの導入コンサルティング・サービスに関しては、不採算プロジェクトの収束に全力を注ぐべく、積極的な営業活動を控えた影響で伸び悩んだものの、その他のグループ会社が実施している経営管理の高度化ニーズに対応するためのコンサルティング・サービスや経営情報の活用を推進するコンサルティング・サービスについては、IFRS(国際財務報告基準)の適用やグループ・ガバナンス高度化への要請などを背景に順調に推移しており、パートナーから表彰を受けるなど、その取組内容についての評価も高まっています。この結果、コンサルティング・サービスの売上高は5,660,538千円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。

③  サポート・情報検索サービス

DivaSystem製品の保守売上は継続利用率の高さを背景に堅調に推移しており、継続的なバージョンアップによる機能強化や、サポート業務の顧客満足度向上に注力することで顧客基盤の安定・強化に努めております。また、連結決算業務や連結納税業務等のアウトソーシング・サービスも旺盛な顧客ニーズにより大幅に増加しており、サポート・情報検索サービスの売上高は3,198,479千円(前連結会計年度比12.7%増)となりました。

(費用・利益)

当連結会計年度は、売上・費用共に増加しており、売上原価は前年同期比319,292千円増の5,452,901千円となりましたが、売上高が9,612,878千円と前年同期比684,101千円増加したことで、売上高総利益率は43.3%となっております。

なお販売費及び一般管理費についても増加しており、総額は前年同期比60,034千円増の3,050,061千円となり、販売費及び一般管理費比率は31.7%となっております。

この結果、営業利益は1,109,914千円となり、売上高営業利益率は11.5%となっております。

また、税金等調整前当期純利益は936,098千円となっております。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の資産合計は、6,709,167千円(前連結会計年度末比1,027,636千円増加)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益660,729千円を主な要因とした現金及び預金の増加587,849千円などにより、流動資産が956,505千円増加したことに加え、オフィスの増床やネットワーク整備などによる有形固定資産の増加や投資有価証券・保険積立金の増加、償却によるのれんの減少などにより、固定資産が71,658千円増加したことによるものです。

一方、負債合計は3,398,077千円(前連結会計年度末比456,040千円増加)となりました。これは主に前受収益の増加及び損害賠償引当金の計上などにより流動負債が582,327千円増加したことに加え、長期借入金の約定返済などにより固定負債が126,287千円減少したことによるものです。

また、純資産合計は親会社株主に帰属する当期純利益660,729千円の計上と剰余金の配当84,487千円の支払いにより、3,311,089千円(前連結会計年度末比571,596千円増加)となりました。この結果、自己資本比率は49.4%(前連結会計年度末は48.2%)と、前連結会計年度に比べ1.2%向上しており、安定的な財務バランスを保っているものと考えております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,135,934千円の収入であったのに対し、投資活動によるキャッシュ・フローは301,484千円の支出となり、営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュフローは834,449千円となっております。

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、3,406,066千円と売上増に伴う運転資金需要や投資活動を賄うには十分な水準であり、また取引金融機関とも円滑な関係を築いており、安定的な資金の調達・運用を行っております。

 

(4) 経営方針の現状と見通し及びそれらに重要な影響を与える要因について

当社グループは、連結会計・経営システムの開発・販売に加え、事業領域拡大のため計画・予算策定システム及び経営情報活用システムの市場創造と牽引を目指しておりますが、日本での市場性と今後の展開によっては、当社グループの見込みどおりにならない可能性があり、その場合には、事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、製品開発力の強化に努め、ライセンス販売比率の向上とお客様に高い付加価値を提供できる、市場ニーズに対応した製品を適切に開発し、市場投入していくことに全力で取組んでおりますが、開発計画が予定どおり進捗できない場合や、企業の収益動向等によりIT投資の動向が変化した場合には、販売計画に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当社グループの事業計画を推進していく人財の育成に努めておりますが、適切な製品・サービスの開発・提供を担う人財の確保・育成が予定どおり進まない場合にも、当社の将来の成長及び業績に影響を及ぼすと考えております。

 

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年9月27日) 現在において、当社グループが合理的であると判断または一定の前提に基づき予測したものであります。