第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが合理的であると判断または一定の前提に基づき予測したものであり、その達成及び将来の業績を保証するものではありません。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、組織に参加するメンバーの自己実現を支援し、変化の激しい市場環境に対して適応能力の高い自立した組織による継続的な事業成長の実現を「100年企業の創造」と掲げ、最大の経営目標と設定しております。

業務領域を「グループ経営」に特化することで、お客様の業務をより深く理解したソフトウエア製品やシステムを基本として、プロフェッショナルサービスの開発と提供を行い、お客様へより一層貢献することに専心するため、以下の5つを経営の原則としております。また、これらの原則は経営判断の優先順位も示しています。

 

① 信用

信用とは約束(コミットメント)を守ることです。お客様との関係においては、品質や期待に応えることを積み重ねることで得られるものであり、事業活動においては計画の精度を高め、その達成を繰り返すことで築かれるものと考えています。

② 高収益

高収益を志向することは、やりたいことを実践するための基礎であり、予期しない将来の変化へ柔軟に対応するための備えであると考えています。

③ 高生産性

人の命は有限であり、時間はその命を小分けにした単位とも考えられます。時間を有効に活用するために創意工夫することは、命を大切にすることに他なりません。企業にとり成長は大事ですが、その前に成長を支える仕組みを整えることが重要です。

④ 高成長

企業だけでなく、そこに働く人が共に成長しなければならないと考えます。日々新たな価値を生み出す努力をし、同じ仕事を繰り返さないことを目指しています。

⑤ 一芸の追求

一芸は万芸に通じるものであり、生き甲斐のもととも考えられます。仕事において、社員一人一人が「誰にも負けない」何かを有することが期待されています。また、そうした社員を一人でも多く増やして行きたいと考えています。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、①収益性(営業利益の対前年同期比増加率と対売上高比率)、②生産性倍率(≒売上高÷[社員人件費+外注費])及び③売上高成長率を重要な経営指標としておりますが、特に①の収益性を最重要視しています。それぞれの具体的な目標については中期経営計画において設定し、毎年、達成度合いや経済状況などに応じて見直しを行っています。

 

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

① 持続的な収益成長と事業拡大

 前回の当社グループの中期経営計画は、平成30年6月期を初年度として策定しており、平成29年8月に公表したものでありますが、最終年度である平成32年6月期に当期純利益10億円を達成するという目標を、平成30年6月期に2年前倒しで達成できたことから、今回、平成31年6月期を初年度とした新たな5ヶ年計画を作成しております。
 お客様企業におけるガバナンス強化やマネジメント力強化への要請の高まりを追い風として、既存の連結会計関連事業、ビジネス・インテリジェンス事業、及びアウトソーシング事業において、持続的な価値提供に集中して取り組んでまいります。また、この一環として、品質・生産性の向上や自動化の推進による収益成長を志向しています。
 一方で、当社グループの中長期的な成長のためには、お客様企業におけるニーズや周辺環境の変化を的確に反映した製品開発のための体制強化が非常に重要であるため、短期的な収益性向上のみにとらわれず、中長期的な視点で必要となる開発投資は継続的に行ってまいります。
 

② ビジネスモデルの転換

 当社グループでは、企業価値をより高めるにあたって、安定的・継続的な収益獲得に着目しており、中期経営計画において、ストック売上比率(売上に占める継続的な売上の割合)を持続的に高めていくことを目標として掲げております。この実現のために、アウトソーシング事業の拡大を加速化するとともに、その他の事業のクラウド化やビジネスモデル転換を推進していくことを意図しております。
 

③ M&Aによる成長

 既存事業の成長に加えて、当社グループの戦略に合致する企業とのM&Aの機会があった場合には、当社グループの企業価値向上に資するかどうかを慎重に判断の上、M&Aの実施が目的になることがないよう注意しながらも積極的に推進してまいります。

 

 

 (4) 会社の対処すべき課題

当社は株主様をはじめとする投資家の皆様、お客様、地域社会や社員等多様なステークホールダーに報いるために、以下の3つが特に重要な課題だと考えています。

 

1.持続可能な高品質・高付加価値製品とサービスの提供
2.ガバナンス・コンプライアンスを重視した適切な労務環境
3.CSR(企業の社会的責任)

 

1.持続可能な高品質・高付加価値製品とサービスの提供

当社はソフトウエアとサービスの提供により、お客様である企業の方々が的確かつ迅速な意思決定を行うために必要な経営情報の「見える化」「使える化」及び「任せる化」を果たし、お客様へ持続的に貢献することを目指しています。
 お客様が的確かつ迅速な意思決定を行うためには、良質な情報が欠かせませんし、更にそのためには当社から高品質かつ高付加価値の製品やサービスを提供することが不可欠と考えます。
 一方、製品やサービスの品質や価値の劣化はお客様とのトラブルや損失の発生だけではなく、弊社グループへの信用を毀損しかねません。事実、当社グループでも、過去においてお客様のご要望に沿った品質の製品やサービスを所与の期間内に提供することができなかった結果、受注損失を計上し、お客様の信用を失いかけた苦い経験があります。信用は一度失うとなかなか回復することができず、その間、企業価値の低下につながるだけでなく、従業員の士気にも影響を及ぼします。当社グループの事業子会社ではこうした負の連鎖を未然に防止する取り組みとして、過去の経験も活かし、それぞれに品質管理を行う専門部署を立ち上げており、今後ともこうした努力を継続してまいります。

 

2.ガバナンス・コンプライアンスを重視した適切な労務環境

高品質・高付加価値の製品やサービスを提供していくためにはそのような付加価値の高いサービスの提供が可能な人材を安定的に育成していくことが重要です。
 しかし一方で昨今の社会情勢を鑑みますと、
① 高すぎる目標設定に起因する不正発生のリスクを低減すること
② より豊かな人生との両立が可能な働き方へと従業員を導くこと
の重要性が時代の要請として非常に高まってきています。不正の防止や働き方改革と事業の成長を両立すべく、ガバナンス・コンプライアンスを重視した適切な労務環境にも十分配慮してまいります。

 

3.CSR(企業の社会的責任)

会社は社会の公器です。この使命感が当社グループの原点です。
当社はお客様が経営情報を未来の創造に役立てることにおいて価値を提供することを使命とし、社会に貢献することを見据えていますが、創業21年目に入り、社会とのつながりや絆の中で自己実現を目指すこと、共に働く人々や様々なステークホールダーの生活や人生を豊かにし、幸せな時間を提供することの大切さも感じています。また、東証1部への上場準備を進める中で、他の多くの企業が良質な雇用の創造や自社の事業収益/企業価値の最大化だけでなく、社会還元活動に力を入れていることにも注目する機会がありました。
 従来から行ってきた業界団体や自治体が主催するスポーツイベントのスポンサーに加え、昨年より東京国立近代美術館のスポンサーもさせていただき、僅かながら文化活動の支援も始めました。
 特に昨年は、同館の協力を得て株主総会を美術館内のホールで開催し、出席株主の皆様には総会終了後に観覧いただく機会を設けました。
 文化活動の支援をきっかけにして多くのグループ会社社員が美術館を訪れ、リフレッシュした気持ちで仕事に邁進するようになりました。
 当社グループでは今後もこうした活動に前向きに取り組んで行く所存であります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態及び株価等に影響をもたらす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、当社グループの事業活動はこれら以外にも様々な要因の影響を受けます。

また、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが合理的であると判断または一定の前提に基づき予測したものであります。

 

(1) 事業内容に関するリスク

①  連結会計・経営システムへの依存

当社グループはソフトウエア事業を営んでおり、中でも連結会計・経営システムの開発・販売、導入・サポート・サービスを主要な事業としております。このため当社グループは、お客様の連結会計、連結経営に対するニーズの変化や市場環境の変化について実績の検証に基づく研究開発や組織変更等の施策を実施しております。しかし、当社グループがお客様のニーズや市場環境を十分に予測できず商品開発及び組織体制の整備が適切に対応できなかった場合には、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループは計画・予算策定システム、経営情報活用システム等提供するソリューションの多様化により収益の拡大と事業基盤の強化を図っておりますが、現時点においては主力製品であるDivaSystemへの依存度が高くなっております。DivaSystemをご利用のお客様の多くは、多数の連結子会社を有し、連結決算の公表と連結経営を必要とする上場企業であります。このように連結会計・経営システムを必要とする市場は、企業の個別決算のための会計ソフトと比べると市場が限定される場合があり、当社グループはこれらのお客様(市場)ニーズに合致した製品開発を進めております。

②  連結経営・会計分野の事業環境

当社グループは、経営情報の活用業務と利用者の拡大、並びに当社グループの事業領域の拡大のため、計画・予算策定システム及び経営情報活用システムの市場創造と牽引を目指しておりますが、このシステム・ソリューション分野は、大手のERP企業やBI企業の事業再編が進み、変化の激しい市場となっております。

また、この分野の市場は日本では未成熟なことから、市場の成長速度や今後当社グループの開発する製品がお客様ニーズに適切に対応できない場合は、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 企業収益環境に関するリスク

①  IT投資の影響

当社グループは高い品質の製品を提供し、製品の成長とサポート体制の充実により継続的に利用されるシステムの提供に全力を尽くしておりますが、当社グループの受注動向は、お客様企業におけるIT投資に関する方針の影響を受ける場合があります。IT投資は、経済環境及び企業収益環境に大きく左右されるため、これらの動向によっては投資額を削減、中止される可能性があります。

また今後、当社グループが販売を予定している製品の中には、業務の効率化によりお客様企業のコスト削減に資するものだけではなく、企業の意思決定を支援するものも含まれます。これらの製品については、お客様企業の収益環境が悪化した際に、投資が先送りされる可能性があります。

②  大規模プロジェクトの影響

当社グループは、大型プロジェクトによる経験機会を通じて、業務に即した実践的な製品開発へとフィードバックすることにより、より付加価値の高い・信頼ある品質のパッケージ・ソフトウエアの開発を推進することとしており、積極的に大型プロジェクトの受注に努める方針としておりますが、これら大型案件の受注動向により、当社グループの業績及び財政状態は影響を受ける可能性があります。

③  競合

当社グループを取巻く競合環境は、大手SIベンダー及びERP企業へと変化しております。それらの会社は連結会計・経営システム専業ではなく総合的にシステム構築を行っており、企業規模や体力、投資能力において当社グループを大きく上回っております。これらの企業に対抗し、競争力を確保するために、お客様ニーズにきめ細やかに対応し、市場に対して魅力ある製品・サービスの開発、提供に全力を尽くしておりますが、価格競争等、規模と総合力による販売戦略を展開された場合、当社グループは対抗できず、事業環境と業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④  法的規制

現在、当社グループの事業活動を制約することとなる法的規制はないと認識しておりますが、今後、ソフトウエア分野に関する新たな規制、または、関連する分野及び環境等の変化による規制が強化され、当社グループの事業活動に制約を受けることとなった場合、影響を受ける可能性があります。

 

(3) 製品開発に伴うリスク

①  新製品開発

当社グループはお客様(市場)ニーズに対応した競争力のある製品・サービスの提供を目的として、中期的な製品開発方針を定め、当社グループの成長を牽引する新製品の開発に取組み、適切な時期に市場投入することに全力を挙げております。しかし、急激な技術の進歩、代替技術・競合商品の出現、依存する技術標準・基盤の変化等により、最適な市場投入ができない可能性、及び商品サイクル、市場動向の変化により十分な競争力を確保できない可能性もあり、継続的な製品開発力を維持できない場合、新製品の開発、投入に支障をきたし、業績及び財政状態が大きく変動する可能性があります。

②  データベースやOSに関する技術革新

当社グループは、ソフトウエア開発及びシステム構築に当たり、データベースについてはオラクル社、OSについてはマイクロソフト社等、業界の標準技術を利用して製品化を行っておりますが、技術の革新や市場の変化により、標準でなくなる可能性があります。この場合、当社グループ製品も競争力の低下を招く可能性があり、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

③  製品の欠陥(ソフトウエアの不具合に起因する訴訟等)

当社グループは、製品の開発、製品化に当たっては品質管理及びシステムテストによる検査に万全を期しておりますが、重大な不具合に起因してお客様企業に経済的な損失を与えた場合、損害賠償を請求される可能性があります。このほか、補修や対応作業に伴う費用による影響のほか、当社グループの社会的な信用力とブランドの低下により、業績及び財政状態に更なる影響を及ぼす可能性があります。

④  知的財産権

当社グループは、新製品・テンプレートの開発に当たり、実践に基づく製品化を進めることとしており、お客様要件により受託開発したシステム機能についてお客様企業より著作権の請求を受けた場合、製品機能に制約が生じる可能性があります。

なお、当社グループが開発したソフトウエアについて他者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償を請求される可能性があります。

また、競争力確保のため、当社グループの製品開発情報の管理には十分な注意を払い知的財産の保護に努めておりますが、他社からの侵害、及び業務用ソフトウエアの性質上、その機能の模造・類似品の出現により、期待される収益が失われ、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

⑤  企業会計制度、情報開示制度の改正

当社グループのソフトウエアは、企業会計制度や情報開示制度に基づき仕様の設計が行われておりますが、これら業務コンテンツを構成する基盤に急激な制度変化等が起こり、当社グループが適切に対応できなかった場合、グループ製品の競争力が低下し、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

また、会計分野に関連の大きい税制等の改正状況にも影響を受ける可能性があります。

 

(4) 情報管理及びセキュリティに関するリスク

①  お客様情報の管理

当社グループは事業遂行に関連してお客様の決算情報等インサイダー情報に該当する重要な企業情報を取扱っております。これらの情報についてはその管理に万全を期しておりますが、外部からの当社グループコンピューターへの不正アクセス、当社グループ役職員や業務委託先の過誤等による情報の漏洩のほか、予期せぬ事態により流出する可能性は皆無ではなく、このような事態が生じた場合、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

②  情報システム障害とセキュリティ

コンピュータネットワークや情報システムの果たす役割が高まり、情報システムの構築やセキュリティ対策の確立は、事業活動を継続する上で不可欠な存在となっておりますが、一方で障害の発生やコンピュータウィルス等による情報システムの停止、ネットワーク進入による情報漏えい等のリスク発生の可能性は高まっております。当社グループではセキュリティの高度化や社員教育を通じてシステムとデータの管理には万全を期しておりますが、万一これらの事故が発生した場合、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの事業所が地震等の自然災害や火災の被害を受けた場合、保存書類・データの喪失のため、事業活動に支障をきたし、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(5) 経営管理体制及び組織に関するリスク

①  経営者への依存

当社グループの組織は現在、人財の育成と組織体制の確立を課題として取組んでおりますが、代表取締役社長である森川徹治氏への経営依存度が高いと認識しており、社長に万が一の状況が起こった場合、事業活動の推進と業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、今後の業務領域・事業の拡大に対応すべく人財の強化と内部管理体制の充実を図っていく方針でありますが、人財等の拡充が予定どおり進まなかった場合や、許容範囲を超える人財の社外流出が発生した場合には、業務運営に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

②  人財確保・育成

当社グループの事業推進と成長の要件は、お客様ニーズや市場競争力のある製品の開発、サービスの提供を継続的に展開できるかどうかにあると考えており、変化の激しいIT技術と業務コンテンツを融合したソリューション創造能力とシステムへの転化を実現し得る有能な人財の確保と育成に依存するため、新卒研修、中途研修等を行い、実践の経験を積上げていくOJTを実施しておりますが、専門的な知識を有する有能な人財の確保と育成が予定どおりに進まない状態が複数年に亘り続く場合、当社グループの将来の成長性と業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③  サービスの供給能力及び品質確保

受託開発を伴うサービスについては、受注金額及び頻度が不明確なため、状況によってはサービス供給能力を超え、お客様からの発注を受けられないケースも発生し、売上の機会損失を生じさせる可能性があります。サービスの供給能力については、外部の協力会社への外注の活用による受注変動対応力やアライアンスによるお客様へのサービス品質・提供能力の向上に努めておりますが、これらの提携が予定どおりに進まない場合、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

また、プロジェクト品質管理の専門部署を設けてプロジェクト管理の強化推進を行い、プロジェクト損益には十分注意しておりますが、高度・複雑化するプロジェクト要件により、当社グループの想定を超える障害や仕様・納期の変更による見積もり誤差が発生した場合、プロジェクト収益の悪化、または赤字となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

④  持株会社制への移行(組織再編等)

当社グループは、平成25年10月1日をもって持株会社制へと移行し、経営と事業支援機能に特化し、各事業子会社が、各々の特性を活かしたサービスをお客様に提供しております。

今後のグループの組織再編、また、当社グループの成長機会としてM&A等によるグループの再編において、当社グループといたしましては、グループ内組織再編、M&A等による組織再編のノウハウを積上げて、その体制移行または経営統合作業を円滑に行えるよう整備し、当社グループの成長と企業価値向上を目指してまいりますが、グループ再編やM&A等には常にリスクも伴うため、万が一、当社の意図した組織再編による体制移行やM&A等による経営統合が行えなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(6) その他の事項

①  売上基準(検収時期のずれ込み)

当社グループのサービスにおいてはお客様による検収完了をもって売上計上しており、当社グループが役務の提供が完了したと認識しても、お客様による検収が遅れた場合には、売上の計上が遅れ、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

②  投資の効果

研究開発費をはじめ、商品競争力の強化、事業基盤の整備・拡充のため、重点分野については、中長期的な継続成長のため、業績及び財政状態の状況を勘案しつつ、積極的な投資を行う方針としておりますが、当社グループの成長に結びつく新製品の開発、投資に見合う効果を発揮する事業基盤の整備が常に実現できる保証はありません。この場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

③  発行済株式総数(流通株式)が少ないこと

当社グループは事業規模が小さく、発行済株式数も少ないため、市場の需給に対して流動性が十分に確保しきれない場合、株価が短期的に大きく上下する可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
 (以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況
 に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 (1) 経営成績
   当連結会計年度における連結業績は以下のとおりです。

(単位:百万円[単位未満切捨て])

 

第21期
(平成29年6月期)

第22期
(平成30年6月期)
(当連結会計年度) 

前連結会計年度比

増減額

増減率(%)

売上高

10,532

12,110

1,578

15.0

営業利益

1,306

1,631

325

24.9

経常利益

1,308

1,632

323

24.7

親会社株主に帰属する
当期純利益

663

1,062

398

60.0

 

連結売上高に関しては、すべての事業で順調に増収を実現し、中でも連結会計関連事業とアウトソーシング事業において大幅に伸長したことから、12,110百万円(前連結会計年度比15.0%増)と過去最高の連結売上高となりました。

 費用面では、売上の増加に伴う仕入や外注費の増加、前連結会計年度からの人材採用の強化による人件費、採用関連費用、オフィス費用の増加があったものの、いずれも売上伸長の範囲内に収められた結果、営業利益1,631百万円(前連結会計年度比24.9%増)、経常利益1,632百万円(前連結会計年度比24.7%増)と、共に増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は1,062百万円(前連結会計年度比60.0%増)と、特別損失を計上していた前期から大幅増益となり、平成32年6月期までの中期経営計画の目標を2年前倒しで実現するに至りました。

 当社グループでは、営業利益の平均成長率及び自己資本利益率を長期の重要な指標と位置づけておりますが、営業利益の成長率・自己資本利益率ともに長期の目標を上回る水準を達成しました。

 

 なお、当社グループでは中長期の戦略策定の過程において、「経営情報を未来の地図に変えていく」というミッションの下、経営情報の「見える化(ビジネス・インテリジェンス事業)」、「使える化(連結会計関連事業)」、「任せる化(アウトソーシング事業)」に取り組んで行く方針としているため、これに従って当連結会計年度より、従来の「ソフトウエア事業」の単一セグメントから、「連結会計関連事業」、「ビジネス・インテリジェンス事業」及び「アウトソーシング事業」の3つの報告セグメントへと変更しております。

 

各報告セグメントの経営成績は以下のとおりです。

a.売上高                                                    (単位:百万円 [単位未満切捨て])

 

第21期
(平成29年6月期)

第22期
(平成30年6月期)
(当連結会計年度)

前連結会計年度比

増減額

増減率(%)

連結会計関連事業

5,938

7,261

1,322

22.3

ビジネス・
インテリジェンス事業

3,648

3,953

304

8.4

アウトソーシング事業

1,034

1,313

278

26.9

セグメント間取引消去

△89

△417

△327

連結売上高

10,532

12,110

1,578

15.0

 

 

b.営業利益                                                  (単位:百万円 [単位未満切捨て])

 

第21期
(平成29年6月期)

第22期
(平成30年6月期)
(当連結会計年度)

前連結会計年度比

増減額

増減率(%)

連結会計関連事業

643

1,030

386

60.1

ビジネス・
インテリジェンス事業

363

324

△39

△10.8

アウトソーシング事業

99

213

114

114.9

全社費用及び当社と
セグメントとの取引消去等

199

63

△136

△68.4

連結営業利益

1,306

1,631

325

24.9

 

 

<連結会計関連事業>

連結会計関連事業については、IFRS対応や経営管理の高度化などを背景とした案件の受注が好調に推移したことで、売上高が7,261百万円(前連結会計年度比22.3%増)と大幅に増加しました。費用面では、売上の増加に伴い人員増強に関連した費用や外注費が増加しましたが、想定内の水準に収まりました。これらの結果、営業利益は1,030百万円(前連結会計年度比60.1%増)となりました。

 

<ビジネス・インテリジェンス事業>

 ビジネス・インテリジェンス事業については、情報活用のためのシステムインテグレーション・サービスへの需要は堅調に推移しており、売上高は3,953百万円(前連結会計年度比8.4%増)と順調に伸張しました。一方で、人員増強に関連した費用や大阪支社の開設費用などの増加により、営業利益は324百万円(前連結会計年度比10.8%減)となりました。

 

<アウトソーシング事業>

 アウトソーシング事業については、経営管理の高度化により経理部門の積極的な経営への参画の必要性が増していることに加え、慢性的な人員不足や働き方改革の推進などにより、連結決算・開示アウトソーシングに対する旺盛な需要が続いており、売上高1,313百万円(前連結会計年度比26.9%増)、営業利益213百万円(前連結会計年度比114.9%増)と、売上高・営業利益ともに大幅な増加を実現しました。

 

 

(生産、受注及び販売の実績)

a.  生産実績

該当事項はありません。

 

b.  受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

連結会計関連事業

7,732

18.0

2,433

24.0

ビジネス・インテリジェンス事業

4,221

11.3

929

40.5

アウトソーシング事業

1,488

42.1

675

35.0

セグメント間取引消去

△599

△203

合計

12,842

13.8

3,834

23.6

 

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.  販売実績 

 当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

連結会計関連事業

7,261

22.3

ビジネス・インテリジェンス事業

3,953

8.4

アウトソーシング事業

1,313

26.9

セグメント間取引消去

△417

合計

12,110

15.0

 

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の主要な相手先がいないため記載しておりません。

   2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、8,814百万円(前連結会計年度末比1,488百万円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,062百万円を主な要因とした現金及び預金の増加618百万円、売掛金及び受取手形の増加532百万円などにより、流動資産が1,261百万円増加したことによるものです。

 一方、負債合計は4,021百万円(前連結会計年度末比569百万円増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したことを主な要因とした未払法人税等の増加264百万円と、前受収益の増加128百万円、賞与引当金の増加128百万円等によるものです。

 また、純資産合計は親会社株主に帰属する当期純利益1,062百万円の計上と剰余金の配当150百万円の支払いにより、4,792百万円(前連結会計年度末比919百万円増)となりました。この結果、自己資本比率は54.4%(前連結会計年度末は52.9%)と、前連結会計年度に比べ1.5%向上し、安定性の高い財務バランスを保っているものと考えております。


 

 

  (3) キャッシュ・フローの状況                                           

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ619百万円増加し、4,566百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果獲得した資金は、1,159百万円となりました。(前連結会計年度は1,070百万円の獲得)
 増加要因の主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,652百万円等であり、減少要因の主な内訳は、法人税等の支払額425百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は、353百万円となりました。(前連結会計年度は297百万円の使用)
 支出の主な内訳は、ソフトウエアの増加に伴う無形固定資産の取得146百万円、投資有価証券の取得131百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は、184百万円となりました。(前連結会計年度は232百万円の使用)
 支出の主な内訳は、配当金の支払額150百万円と長期借入金の約定返済28百万円等であります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループでは、持続的な企業価値の向上とそれを通じた株主還元の向上を実現するために、資本効率を向上させつつ、財務の健全性・柔軟性も確保された最適な資本構成を維持・追求することを基本方針としております。
 当社グループの主な所要資金は、オフィス及びIT関連の設備投資や、経常の運転資金であり、これら所要資金については、適宜、自己資金及び銀行からの借入により調達しております。
 なお、当連結年度末において借入金の残高はありません。また、現金及び預金4,564百万円を保有しており、必要な資金は確保されていると認識しております。
 資金の流動性については、グループ間の資金管理契約によりグループ各社における余剰資金の有効活用に努め、更に金融機関との間にコミットメントライン契約を締結していることにより、急な資金需要や不測の事態にも備えております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 当社と当社の100%子会社である株式会社ディーバ(以下「ディーバ」という。)は、平成29年7月21日開催の取締役会において、当社が新たに株式会社フィエルテ(以下「フィエルテ」という。)を設立し、ディーバのアウトソーシングに関する事業を会社分割(吸収分割)の上、承継することを決議いたしました。ディーバとフィエルテは、平成29年9月15日開催の取締役会において、平成29年10月1日を効力発生日とした吸収分割契約を締結し、平成29年10月1日に承継いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

 

 

 

 

 

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、ソフトウエアを知的製造品と考え、業務プロセスを標準化・パッケージ化することで生産性の高い付加価値を提供していくために、ソフトウエア機能を業務的な側面及び技術的な側面の両面から、データの処理とその結果であるコンテンツについて検討し、高い技術が集約された信頼性のあるソフトウエアの開発を推進しております。

また、当社グループの中長期的な成長のためにお客様企業におけるニーズを的確に反映した製品開発体制を強化します。当社グループではこれまでも多くのお客様企業との関係を構築することで、様々なニーズにお応えできるよう製品開発を進めてきました。今後も引き続きお客様企業との関係を強化し、より効果的な製品開発のインプットを求めていきます。

当連結会計年度において支出した研究開発費の総額は151百万円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと以下のとおりであります。

 

(1) 連結会計関連事業

 お客様からの多様なニーズに応え課題の解決に貢献するために、DivaSystemの開発に引続き取組んでまいりました。平成30年1月には新しいユーザーインタフェースを搭載した連結経営管理システム「DivaSystem SMD SX」を提供開始しております。「DivaSystem SMD SX」では、従来の「DivaSystem SMD」とは異なり、オンプレミス版・クラウド版の双方が利用可能になりました。

 

(2) ビジネス・インテリジェンス事業

当セグメントに係る研究開発費はありません。

 

(3) アウトソーシング事業

当セグメントに係る研究開発費はありません。