文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、企業理念を「高付加価値サービスの創造・提供を通じて お客様の満足と豊かな社会の発展に貢献します」と定めています。
具体的には、「エネルギー(電力・ガス)」、「鉄道・道路」、「航空・宇宙」、「防災」、「情報通信」、「デジタル・サービス」などの社会インフラなどの暮らしを支えるICTシステムと、「次世代EV自動車」「医療機器」「産業機器」「スマート工場」向けに、AIとセキュリティを兼ね備えた先進的なIoTテクノロジーを提供し、「日本のモノづくり」のDX化に貢献してまいりました。
引続き、ICTソリューションの提供を通じて、「安心」「安全」「快適」「環境」に配慮した持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
中長期的なICT投資需要として、社会インフラ領域(電力・ガスのエネルギー、自動車、道路、鉄道、航空、宇宙、防災、情報通信、決済等)における安定した更新需要、及び、先進インダストリー領域(自動車、医療機器、産業機器、工場設備等)におけるスマート・システムや、制御・組込みソフトウェア需要など、底堅いICTニーズがあります。
加えて、あらゆる産業において、新サービスの創出、労働人口減少対策、効率化、働き方改革につながる職場環境の改善など、様々な課題解決に向けたDX (Digital Transformation)の動きは活発化し、AI・IoTはそのキーテクノロジーとして重要性が増しています。
さらに、情報のデジタル化が急速に進展する中、サイバー攻撃の脅威は益々高まり、社会システム全体に加え、機密情報やデジタル・データの保護など、安全保障につながるセキュリティ対策・サイバー攻撃対策が、重要課題となっており、その対策が急がれております。
当社の事業領域である、社会インフラ領域、及び先進インダストリー領域における、主なICT投資需要は次の通りです。
・エネルギー関連のICT投資は、「安定供給」・「サービスの充実」・「エネルギー効率化」・「環境負荷問題」など、自由化・分社化の次を見据えた局面に移行しつつあります。
・医療・介護関連では、「医療機器の高度化」・「デジタル化」・「新サービスの創造」など、安心・安全な長寿社会に対応した取り組みが進展しています。
・「労働人口減少」・「効率化」・「働き方改革」につながる「DX」への取組みが全産業で活性化し、AIやIoTはそのキーテクノロジーとして重要性が高まっています。
・情報のデジタル化が急速に進展する中、サイバー攻撃の脅威はますます高まっております。また、新型コロナウイルス感染症の影響によりテレワークの推進が求められておりますが、機密情報やデジタル・データの保護など、「セキュリティ対策」・「サイバー攻撃対策」が、最重要課題となっています。
・新型コロナウイルス感染症によるICT投資への影響としては、社会インフラ関連のICTシステム開発では、ライフラインに深く結びついていることから、スケジュール通りに開発が進められておりますが、サービス関連では、システム開発の縮小や延期の動きが一部で見られます。
当社は、
・長期的な安定成長を支える事業基盤の整備・拡充
・利益成長の中核となるアドバンスト・ソリューションの創造・提供
・ガバナンス・コンプライアンスの充実
・持続的成長と企業価値向上を支える新たな価値の創造
を経営上の重要な対処すべき課題と認識しており、具体的な対応策を、以下、「事業戦略」「重点戦略」として取りまとめ、推進しております。
①事業戦略
事業戦略は次の通りです。
a.社会インフラ事業
電力・ガスのエネルギー分野における事業基盤の更なる強化と、「供給の安定性」、「サービスの充実」、「エネルギー効率」、「環境負荷問題」等、自由化・分社化対応に加え、2022年以降を見据えたICT投資需要への対応を強化します。更に、「道路・鉄道・航空」「公共・防災」「宇宙」や「情報通信(5G)」等の領域で、対応領域の拡大と新サービス創出に向けた取組みを加速します。
b.先進インダストリー事業
自動車(自動運転や次世代EV等の先端研究)、メディカル(医療機器、医療情報システムや、介護関連システム等)、産業機器やスマート工場などの日本のモノづくりのDX・IoT化を積極的に展開すると共に、デジタル・イノベーションを支えるICTサービスやソリューション展開を拡充することに加え、「施設」・「設備」「デジタル・データ」の安心・安全を創造する「セキュリティ・ソリューション」の拡充を図ります。
②重点戦略
重点戦略は次の通りです。
a.成長戦略
・先進的なDX・IoTソリューションとセキュリティ・ソリューションを中核に、社会インフラ及び全産業向けに、デジタル・イノベーションを支えるエンジニアリング事業を展開し、利益成長型企業を目指します。
b.提携戦略
・資本提携やM&Aにより、「アドソル・グループ」を形成すると共に、業務提携によるビジネス・エコシステムを構築し、成長戦略の加速を図ります。
c.グローバル戦略
・アジア・アセアン圏における開発体制を拡充し、社会インフラ事業及び先進インダストリー事業の成長を支えます。
d.価値創造戦略
・国内外の大学・研究機関との共同研究や他企業との連携、米国サンノゼ・シリコンバレーの100%子会社「Adsol-Nissin San Jose R&D Center, Inc.」を活用し、新たな価値の創造に挑戦します。
・DX・IoTテクノロジーの研究開発を促進し、デジタル・イノベーションを支える先進的なソリューションを創造します。
e.コーポレート戦略
・社員のモチベーションを刺激する制度・環境を整備し、一人ひとりがキラリと輝き、成長する施策を展開します。
・ステークホルダーからの「大いなる期待」「ゆるぎない信頼」をベースに、「ガバナンス」体制の充実に取組みます。
③SDGsへの取組み
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)への取組みとしては、事業活動・企業活動を通じて、SDGsの課題解決を進めると共に、持続可能な社会の実現に貢献します。
④新型コロナウイルス感染症の影響と対応
2020年1月より、事業継続計画に基づき、「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、感染防止・抑制に努め、事業活動を推進しております。
新型コロナウイルス感染症の今後の影響としては、新型コロナウイルス感染症が終息に向かわず、今後更に拡大し、開発スケジュールの著しい延伸、縮小、中止が発生した場合は、当社の経営環境や事業戦略に影響を与える可能性があります。この対応として、テレワーク、及び国内地方や海外オフショア開発を活用した分散開発を拡充し、システム開発への影響を抑制してまいります。
「Withコロナ」を見据え、「DX」「IoT」「AI」「セキュリティ」などの最先端技術を融合させ、就業時におけるソーシャル・ディスタンス対策や、テレワークにおけるセキュリティ・リスクを低減するソリューション等の提供を通じて、ニューノーマル時代のICT投資需要に応えてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。尚、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から開示しています。尚、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針であります。
本項における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在している為に、実際の結果と異なる可能性があります。
(1) 顧客の投資計画に係るリスクについて
顧客の投資計画の実行は、経済環境や収益動向等に影響を受け、それらが悪化したことにより、顧客のICT投資が凍結・延期・削減される可能性があり、当社の経営成績、及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、当社は、特定の事業セグメントや特定の顧客に過度に依存しないバランス経営を図ると共に、事業セグメント毎の主要顧客別戦略を推進しています。
(2) プロジェクトに係るリスクについて
当社が顧客にシステムやソリューションを提供する場合、顧客との間で予め対価を契約により定めておりますが、受注時におけるコスト見積の誤り、品質管理、及び工程管理等に問題が生じた場合は、技術者の追加投入や賠償等が発生することにより採算性が低下する可能性があります。
また、顧客との間で予め定めた期日迄に作業を完了・納品できなかった場合には遅延損害金が、最終的に作業完了・納品できなかった場合には損害賠償責任が、作業完了・納品後に不具合等が発見された場合には瑕疵担保責任が発生することに加え、当社の信用の失墜により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、当社は、次の施策により、高品質な情報システムの提供を図っています。
・「ISO9001:品質マネジメント・システム」に準拠した品質保証推進活動
・品質保証推進の専任組織を中心とした、全社横断的な各品質向上施策の推進
・見積書提出時や、プロジェクトの進捗過程における定期的なリスク診断、当社独自のプロジェクト監視ツールによる各プロジェクトの進捗状況等の「見える化」、情報の一元管理、及び社内各層における情報共有の推進
・品質監査の充実による、品質保証推進の活動形骸化の防止
・プロジェクト・マネジメントの国際的な資格である「PMP資格」の取得を推進し、有資格者によるプロジェクト管理、品質管理、及びリスク・マネジメントを強化
(3) 協力会社の活用に係るリスクについて
当社は、顧客から受注したICTシステム開発は、多くの協力会社と協業し、推進しておりますが、協力会社との協業が計画通り推移しない場合、最先端技術を活用したICTシステムの提供や、旺盛なICT投資ニーズに応える開発体制の提供が難しくなることから、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
当社は、協力会社との円滑なアライアンス体制の維持・強化を通じて、これらのリスクの低減に努めています。
(4) 海外オフショア開発に係るリスクについて
当社は、オフショア開発を推進することで、不足する人材顧客ニーズの一つである「開発コストの抑制」に取組んでいますが、地政学リスクや、災害、人件費の高騰等により、安定した発注が出来なくなる可能性があり、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、当社は、海外オフショア開発を推進する100%子会社「アドソル・アジア社(2020年4月1日 営業開始)」を設立し、開発委託国の多様化や開発拠点の整備・拡充に継続して取り組むことで、安定した海外オフショア開発体制の維持と、最適化を推進しています。
(5) 情報漏洩に係るリスクについて
秘密情報、及び個人情報の保護、並びにその漏洩対策は極めて重要な課題となっており、万が一、情報漏洩等の事故等が生じた場合、損害賠償責任や信用失墜により、当社の事業活動、及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社では、「ISO27001:情報セキュリティ・マネジメント・システム」、「JIS Q 15001:プライバシー・マーク」の各認証を取得し、運用の徹底を図っております。当社社員はもとより協力会社とも連携し、開発業務に従事する技術者を対象としたセキュリティ教育や啓蒙活動により秘密情報や個人情報の安全性・信頼性の確保を図っています。
(6) 情報システムの障害発生にかかるリスクについて
当社は、事業の特性上、多数のコンピュータ機器を利用していることから、大規模な災害・停電、システムやネットワーク障害、不正アクセスやコンピュータ・ウイルス等による被害が発生した場合、プロジェクトの中止や延期に伴う損害賠償責任や信用失墜により、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社では外部のデータセンタを活用し、データの保全、電源確保、対不正アクセス等の対策を講じています。又、セキュリティ技術に関する研究を推進し積極的な活用を図っています。
(7) 知的財産権に係るリスクについて
当社が保有する独自技術については、特許権の取得に取組んでいることに加え、第三者の知的財産権を侵害する事態を可能な限り回避すべく特許事務所等にて適時確認をする等の最善の努力をしています。
しかし、当社が事業の展開を進めている分野において既に成立している特許権の全てを検証し、更に将来どのような特許権その他知的財産権が成立するかを正確に把握することは困難であります。
その為、現在、又は将来利用する技術と抵触する特許権等の知的財産権を第三者が既に取得している可能性も否定できず、万一そのような事態が発生した場合には、当該知的財産権侵害に関する提訴を受け、当社に損害賠償義務が発生する等、当社の経営成績、及び財政状態に影響が生じる可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社が保有する独自技術については、特許権の取得に取組み、あわせて、第三者の知的財産権侵害を回避すべく特許事務所等にて適時確認をする施策を推進しています。
尚、当事業年度末現在、13件の特許を取得し、加えて4件の特許を申請中です。
(8) 有能な人材の確保・育成に係るリスクについて
当社は、最も重要な経営資源である人材の確保、及び育成こそが企業の成長・発展の源泉であるとの方針から、有能な技術者、業務ノウハウの保有者、管理者等の確保・育成に努めています。
有能な人材の確保・育成が著しく停滞した場合、又は、退職者が増加した場合は、受注活動の停滞やプロジェクトの進捗遅延及び中止につながり、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社は、多様性にも配慮した積極的な採用活動(新卒・経験者)を推進し、人材確保に注力しております。また、人材育成においては、階層別・職種別の教育研修体系を整備し、年度教育計画を定め、社員一人ひとりの育成プランにつなげるなど、専門知識・実務知識や、最先端技術の習得をキャリア形成とともに育成を図っています。
(9) 労務管理に係るリスクについて
プロジェクトにおいては、予期しえないシステムの障害対応、開発遅延対応、開発品質の低下対応等により、追加的な労働時間の発生やストレスによる健康不良等が社員の健康問題や労務問題につながり、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります
これらリスクの低減を図るため、当社は、プロジェクト管理と連動した労務管理の徹底、有給休暇の取得推進、テレワークの奨励などの「働き方改革」に取り組み、労務環境の改善とリスク低減に努めています。
(10)法令遵守に係るリスクについて
当社が事業活動を行うに当たり、「個人情報保護法」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」、「外国為替及び外国貿易法」等の関連法令の適用を受けています。これらの法令に違反した場合、それぞれの法令で定められている罰則の適用を受ける可能性に加え、社会的信用の失墜により、当社の事業活動に影響を与える可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、法令遵守に係るリスクを的確に把握していく必要があるという認識に立ち、当社は次の施策により、法令遵守体制を確立・推進しています。
・企業活動を行うに当たっての基本的な方針を纏めた「企業行動規範」の制定
・企業倫理の遵守に関する説明会や階層別教育による、従業員の意識向上と周知徹底の推
・公益通報保護や内部通報制度の確立による、小さな問題が法令等違反へ発展することの未然防止
・顧問弁護士と連携した、法的リスクの回避体制の確立
(11)自然災害・パンデミック発生に係るリスクについて
地震・台風・集中豪雨等の自然災害や、新型コロナウイルス感染症などのパンデミックの発生は、プロジェクトにおける納期遅延等のみならず、当社の事業活動の継続そのものに多大な影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社は、事業継続計画にて、事業活動に中断が生じた場合でも、確実に復旧するための対応方針を定めています。
また、当社オリジナルのリモート開発ツールを活用することで、テレワークや分散開発を推進し、自然災害やパンデミックが発生した場合においても、システム開発への影響を抑制する効果があります。
今回のような新型コロナウイルス感染症への対応としては、事業継続計画に基づき、2020年1月より、「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、テレワークや分散開発により、感染防止・抑制に努め、システム開発への影響を最小限にとどめています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における我が国の経済は、海外における貿易問題や、消費増税等、国内景気の下押しリスクが懸念さ
れる状況にありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済への影響が、より一層、不透明感を強
める状況にあります。
当社が属する市場及び顧客におけるICT投資需要は、社会インフラの更新、IoT(Internet of Things)化の進展、
DX(Digital Transformation)をキーワードにした新サービスの創出、生産性の向上や労働人口の減少対策、セキ
ュリティ対策等をテーマに、底堅く推移しました。
市場ニーズとしては、日本の社会インフラは、エネルギー、自動車、道路、鉄道、航空、宇宙、情報通信、防
災、医療等のあらゆる分野において、IoT、AI(Artificial Intelligence:人工知能)、ビッグデータ、ロボット
等の先進技術を活用した、新たな需要の創出と生産革命に向けた取組みが進展しています。
又、自動車、医療機器、産業機器、工場設備等の製造業のスマート化は更に加速し、制御・組込み分野におい
て、ソフトウェアの重要性は高まっています。
加えて、情報セキュリティの領域では、「スマート工場の制御システム」等のIoT化が本格的に進展する中で、
情報漏洩や標的型サイバー攻撃の脅威は高まっており、情報システム全体やIoT機器、産業機器に対するセキュリ
ティ対策・サイバー攻撃対策による「データ保護」が、大手の製造メーカー様や公益企業様、インフラ関連企業
様、医療をはじめとしたユーザー様を中心に急がれています。
このような環境下において、当社は、中期経営計画「Vision2021」において、「IoXで未来をつなぐICTエンジニ
アリング企業」を、中長期的に目指す姿として掲げ、その達成に向けた事業活動を推進しました。
この結果、最終年度(2021年3月期)の業績目標(売上高:126億円、営業利益12億円)を、1年前倒しで達成
することが出来ました。
当事業年度における、重点施策の取組み状況は、次の通りです。
事業領域の拡大としては、エネルギー(電力・ガス)の自由化後の保守対応や事業再編に伴う需要に積極的に対応し、2022年に予定されるガス会社の法的分離に対応した大型案件を受注しました。加えて、宇宙、次世代通信
5G、メディカル、次世代自動車(先進EV、自動運転)、決済・カード関連での対応領域拡大に取組みました。
新たな価値の創造・提供への挑戦としては、新事業領域の展開として、「宇宙・安全保障分野」向けに、米国Lynx Software Technologies社との日米・共同事業展開に合意しました。この日米・共同事業展開の端緒として、2019年11月に開催された日本初の防衛・セキュリティ総合展示会である、「DSEI Japan 2019」に、サイバー・セキュリティ・ソリューションやIoTソリュ―ションを共同でご紹介しました。
プロモーション活動として、5年連続となる「IoT時代のセキュリティ・フォーラム(2019年10月11日)」を開催しました。このフォーラムでは、400名を超えるお客様をご招待し、欧米や国内での最先端のIoTやDXへの取組みと、IoTに必要不可欠なサイバー攻撃対策、データ保護の最新動向や、導入事例をご紹介しました。又、GIS:地理情報システムでは、「スタジアムのエリアマーケティング活用事例」をご紹介するなど、顧客等と連携し、各種展示会に出展しました。
提携戦略として、健康管理の総合アウトソーシング事業を展開する東証1部上場のバリューHR社と、高セキュリティにデータを保護する「IoTプラットフォーム」の開発と、この基盤を活用した「最適なサービス提供」を目指し、資本業務提携契約を締結しました。
競争優位の発揮としては、先端IT研究所を中心に、AI、エッジ、プラットフォーム等をキーワードにした研究開発や、人材育成・教育研修にも積極的に取組みました。
産学連携への取組みとして、立命館大学とIoTセキュリティをキーワードに、コンソーシアムの設立や業界標準を目指した産学連携協定を締結し、IoTセキュリティセンターの4月1日の開設に向け準備を進めました。又、「次世代IoT機器向け、組み込み『マルチコア制御システム』」に関する共同研究に継続して取組み、中間発表を行いました。この他、慶應義塾大学(GIS:地理情報システム)や名古屋工業大学(IoT・セキュリティ)、早稲田大学(EMS:エネルギー・マネジメント・システム)等との共同研究に継続して取組んだ他、千葉大学と教育用AI・VR(Virtual Reality)等の基礎研究を推進しました。
品質力やプロジェクト・マネジメント力の強化として、プロジェクト管理の国際標準資格であるPMP(Project Management Professional)人材の育成に継続して取組みました。
増加する開発需要への対応として、まず、アジア地域での海外オフショア開発を推進する100%子会社「アドソル・アジア株式会社」を設立しました(2020年4月1日営業開始)。次に、2019年5月及び11月に、東京本社にてオフィスを増床し、開発プロジェクトルームを増設しました。この増床に合わせ、メディカル・ヘルスケア関連のシステム開発と、大学などとの共同研究・開発を推進する拠点として「メディカル・ヘルスケア開発センター」を開設しました。加えて、ICT投資需要の拡大を見据え、大阪及び福岡にて、更なるオフィスの増床・プロジェクトルームを増設しました。
新たな試みとして、米国サンノゼ・シリコンバレーの100%子会社:アドソル日進サンノゼR&Dセンターにて、日本の大学生向けに海外インターンシップを開講しました。
尚、2020年1月より、「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、感染防止・抑制に努めています。
以上の結果、当事業年度は、社会インフラ事業におけるエネルギー分野や交通・運輸分野が堅調に推移し、先進インダストリー事業における基盤システム分野が計画通り推移したことから、売上高は13,315百万円と前年同期比9.2%の増収となりました。
利益面では、研究開発やオフィスの増床等、将来の事業拡大につながる投資を継続して行いましたが、増収効果に加え、プロジェクト管理の徹底による不採算案件の抑止、生産性向上に向けた改善活動に継続して取り組んだことから、営業利益は1,213百万円(前年同期は1,012百万円)、経常利益は1,236百万円(前年同期は1,012百万円)、当期純利益は824百万円(前年同期は687百万円)といずれも増益となり、過去最高の売上高を更新すると共に、10期連続の営業増益となりました。
尚、新型コロナウイルス感染防止対策として、開発プロジェクトでのスケジュール変更や、国内外出張・会議・研修の中止等が一部ありましたが、業績への著しい影響は見られませんでした。
セグメントごとの経営成績は次の通りであります。
①社会インフラ事業
社会インフラ事業における分野別の状況は次の通りであります。
エネルギー分野(電力・ガス関連)では、自由化後の保守対応や事業再編関連、新サービス創出に向けたシステム開発需要への取組みを強化し増加しました。
交通・運輸分野(道路・鉄道、航空・宇宙、旅行等)では、旅行関連が堅調に推移し、宇宙関連が計画通りに推移しました。
通信・ネットワーク分野(次世代通信5G等の通信関連)では、5Gを中心とした基地局関連が計画通り推移しましたが、機器開発等が終了しました。その結果、当事業年度の売上高は、8,862百万円と前年同期比19.2%の増収となりました。
②先進インダストリー事業
先進インダストリー事業における分野別の状況は次の通りであります。
制御システム分野(次世代自動車、産業機器、設備機器、医療機器等)では、メディカル関連や、IoT基盤関連等が堅調に推移し、次世代自動車(先進EVや、自動運転)は計画通り推移しました。
基盤システム分野(キャッシュレス、決済やクレジットカード・システムを中心とした、基盤系システム)では、データサービス関連が拡大し、決済基盤システムが計画通りに推移しました。
ソリューション分野(セキュリティや、近距離無線通信、GIS:地理情報システム等、当社独自のソリューションの提供)では、セキュリティ・ソリューション:LynxSECUREが医療関連ネットワークシステムで採用され、また、GIS:地理情報システムを活用したマーケティング・ソリューションの提案・実証実験など、独自ソリューションの提供・展開に注力しましたが、大手公益企業向けに提供していたセキュリティ・コンサルティング・サービスが終了しました。
その結果、当事業年度の売上高は、4,452百万円と前年同期比6.4%の減収となりました。
「安心・安全につなぐ」をキーワードに、当社のIoTへの取り組みを示す「IoX総合エンジニアリング事業」は次の通りであります。
AIを活用したIoTプラットフォーム関連や、先進的なIoTデバイス制御関連が堅調に推移しましたが、セキュリティ・コンサルティング・サービスが終了しました。その結果、当事業年度の売上高は、3,421百万円(全売上高の25.7%)となりました。
※当事業の売上高は、社会インフラ事業、又は先進インダストリー事業に含まれております。
|
事 業 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
|||||
|
|
分 野 |
売上高(百万円) |
売上高(百万円) |
||||
|
実績 |
構成比(%) |
前期比(%) |
実績 |
構成比(%) |
前期比(%) |
||
|
社会インフラ |
7,435 |
61.0 |
8.6 |
8,862 |
66.6 |
19.2 |
|
|
|
エネルギー |
5,680 |
46.6 |
19.3 |
6,863 |
51.5 |
20.8 |
|
|
交通・運輸 |
935 |
7.7 |
△22.9 |
1,317 |
9.9 |
40.9 |
|
|
公共 |
198 |
1.6 |
△17.8 |
160 |
1.2 |
△19.2 |
|
|
通信・ネットワーク |
621 |
5.1 |
△0.7 |
521 |
3.9 |
△16.0 |
|
先進インダストリー |
4,758 |
39.0 |
14.6 |
4,452 |
33.4 |
△6.4 |
|
|
|
制御システム |
2,047 |
16.8 |
24.0 |
1,943 |
14.6 |
△5.1 |
|
|
基盤システム |
1,939 |
15.9 |
3.2 |
1,958 |
14.7 |
1.0 |
|
|
ソリューション |
772 |
6.3 |
24.2 |
549 |
4.1 |
△28.8 |
|
(IoX総合エンジニアリング) |
3,917 |
32.1 |
9.0 |
3,421 |
25.7 |
△12.6 |
|
|
全社合計 |
12,194 |
100.0 |
10.9 |
13,315 |
100.0 |
9.2 |
|
(注) 上記金額は販売金額であり、消費税等は含まれておりません。
IoX総合エンジニアリング事業の売上高は、社会インフラ事業、又は先進インダストリー事業に含まれております。
(2)生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
|
事 業 |
当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
||
|
|
分 野 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
社会インフラ |
6,657 |
16.4 |
|
|
|
エネルギー |
5,105 |
18.0 |
|
|
交通・運輸 |
1,013 |
38.7 |
|
|
公共 |
124 |
△20.4 |
|
|
通信・ネットワーク |
414 |
△18.2 |
|
先進インダストリー |
3,341 |
△9.2 |
|
|
|
制御システム |
1,426 |
△10.4 |
|
|
基盤システム |
1,546 |
△0.7 |
|
|
ソリューション |
368 |
△30.8 |
|
合 計 |
9,998 |
6.3 |
|
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
|
事 業 |
当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
||||
|
|
分 野 |
受注高 (百万円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比 (%) |
|
社会インフラ |
9,780 |
25.3 |
2,273 |
67.7 |
|
|
|
エネルギー |
7,828 |
28.6 |
2,003 |
93.0 |
|
|
交通・運輸 |
1,311 |
39.2 |
176 |
△3.4 |
|
|
公共 |
137 |
△30.9 |
9 |
△70.5 |
|
|
通信・ネットワーク |
502 |
△13.1 |
83 |
△18.4 |
|
先進インダストリー |
4,478 |
△2.1 |
893 |
3.0 |
|
|
|
制御システム |
2,006 |
2.1 |
372 |
20.4 |
|
|
基盤システム |
1,900 |
△1.7 |
431 |
△11.9 |
|
|
ソリューション |
571 |
△15.8 |
88 |
32.0 |
|
合 計 |
14,259 |
15.2 |
3,167 |
42.5 |
|
(注1)上記金額は実際受注額であり、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
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事 業 |
当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
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分 野 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
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社会インフラ |
8,862 |
19.2 |
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エネルギー |
6,863 |
20.8 |
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交通・運輸 |
1,317 |
40.9 |
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公共 |
160 |
△19.2 |
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通信・ネットワーク |
521 |
△16.0 |
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先進インダストリー |
4,452 |
△6.4 |
|
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制御システム |
1,943 |
△5.1 |
|
|
基盤システム |
1,958 |
1.0 |
|
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ソリューション |
549 |
△28.8 |
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合 計 |
13,315 |
9.2 |
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(注)1.上記金額は販売金額であり、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
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相手先 |
前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
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金額 (百万円) |
割合 (%) |
金額 (百万円) |
割合 (%) |
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三菱電機(株) |
2,511 |
20.6 |
2,751 |
20.7 |
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東京ガスiネット(株) |
1,797 |
14.7 |
2,316 |
17.4 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
尚、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の事業年度の財政状態及び経営成績は、次の通りであります。
「流動資産」は、4,963百万円と前事業年度末に比べ564百万円増加しました。
主な変動要因としては、現金及び預金が1,899百万円と526百万円増加、売掛金が2,711百万円と133百万円増加し
たこと等によると分析しております。
「固定資産」は、2,650百万円と前事業年度末に比べ399百万円増加しました。
主な変動要因としては、投資有価証券が713百万円と216百万円増加、関係会社株式が204百万円と166百万円増加
したこと等によると分析しております。
これにより、資産合計は、7,613百万円と前事業年度末に比べ964百万円増加しました。
一方、「流動負債」は、2,165百万円と前事業年度末に比べ439百万円増加しました。
主な変動要因としては、買掛金が640百万円と90百万円の増加、未払金が371百万円と99百万円増加、未払法人税等が257百万円と49百万円増加、未払消費税等170百万円と85百万円増加したこと等によると分析しております。
「固定負債」は、893百万円と前事業年度末に比べ28百万円減少しました。
主な変動要因としては、長期借入金が87百万円と57百万円増加した一方で、退職給付引当金が794百万円と86百
万円減少したこと等によると分析しております。
これにより、負債合計は、3,059百万円と前事業年度末に比べ410百万円増加しました。
「純資産」は、4,554百万円と前事業年度末に比べ553百万円増加しました。
主な変動要因としては、利益剰余金が3,553百万円と550百万円増加したことによると分析しております。
以上の結果、「自己資本比率」は58.3%であり、前事業年度末に対して0.4ポイント減少しておりますが、高いい財務健全性を維持しております。
当事業年度は、売上高は13,315百万円と前年同期比9.2%の増収となりました。これは、社会インフラ事業におけるエネルギー分野や交通・運輸分野が堅調に推移し、先進インダストリー事業における基盤システム分野が計画通り推移したことによるものと分析しております。
利益面では、営業利益は1,213百万円(前年同期は1,012百万円)、経常利益は1,236百万円(前年同期は1,012百万円)、当期純利益は824百万円(前年同期は687百万円)といずれも増益となり、過去最高の売上高を更新すると共に、10期連続の営業増益となりました。これは、研究開発やオフィスの増床等、将来の事業拡大につながる投資を継続して行ったことによる増収効果に加え、プロジェクト管理の徹底による不採算案件の抑止、生産性向上に向けた改善活動に継続して取り組んだことによるものと分析しております。
当事業年度における重点施策の取組み状況、セグメント別ごとの経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。又、当社の経営方針、対処すべき課題及びその課題に対応するための事業戦略、重点戦略等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
尚、新型コロナウイルス感染防止対策として、開発プロジェクトでのスケジュール変更や、国内外出張・会議・研修の中止等が一部ありましたが、業績への著しい影響は見られませんでした。
② キャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度中における「現金及び現金同等物」の残高は、前事業年度末と比較して526百万円増加し、1,899百万円(前期は1,372百万円)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税引前当期純利益は1,235百万円となりました。減価償却費の計上により95百万円、仕入債務の増加により90百万円、未払金の増加により86百万円、未払消費税の増加により85百万円増加した一方、退職給付引当金の減少により86百万円、法人税等の支払額により350百万円減少したこと等により、1,208百万円(前期は436百万円)の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の取得により364百万円減少、関係会社株式の取得により150百万円減少したこと等により、596百万円(前期は611百万円)の支出となりました。
以上により、フリー・キャッシュ・フローは、612百万円の収入(前期は175百万円の支出)となりました。
尚、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うキャッシュ・フローへの影響については、当事業年度末時点において著しい影響はありませんが、感染症拡大の収束の時期によっては、当社のキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
b.資金需要
当社の資金需要として主なものは、運転資金として、システム開発のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費としての人件費、経費等の他、研究開発投資や、M&A並びに資本業務提携といった投資戦略も資金需要の一つと考えております。当事業年度において、健康管理の総合アウトソーシング事業を展開する東証1部上場のバリューHR社と、資本業務提携契約を締結しました。
c.財務政策
必要となる資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じて有利子負債の調達を実施することを基本としております。当事業年度末の有利子負債は292百万円であり、金融機関からの借入によるものであります。
又、運転資金の調達手段の利便性確保を目的として総額700百万円のコミットメントライン契約を締結しております。尚、この契約に基づく当事業年度末の借入残高はありません。
d.経営資源の配分
当社は企業価値向上を持続させるための積極的な戦略投資と、財務体質の安定化に向けた内部留保、さらに、株主の皆様に対する利益還元との適正なバランスを確保することを目指し、成長投資、手許資金、株主還元としての経営資源の配分を決定しております。株主還元については、持続的な安定配当に留意し、業績に裏付けられた成果の配分を行っております。具体的には、「配当性向35%以上」「年2回(中間・期末)」を配当方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、この財務諸表の作成に当たっては、経営者より一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴う為に、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
尚、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定における新型コロナウイルスの感染拡大による影響につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載している通り、一定程度その影響が続くものと仮定して、会計上の見積りを行っております。当該見積りは現時点においての最善の見積りであるものの、新型コロナウィルスの収束時期及び経営環境への影響が変化した場合には、見積りと実際の結果に乖離が生じる可能性があります。
会計上の見積りのうち、特に重要な判断を要するものは以下の通りです。
a. 完成工事高及び完成工事原価
当社は、「(重要な会計方針)6.収益及び費用の計上基準」に記載の通り、当事業年度末迄の進捗部分について成果の確実性が認められる工事については、工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)により計上しております。想定していなかった原価の発生等により、工事進捗率が変動した場合には、完成工事高、完成工事原価が影響を受け、当期純利益及び利益剰余金に影響を及す可能性があります。
b. 工事損失引当金
当社は、「(重要な会計方針)5.(4)工事損失引当金」に記載の通り、工事契約における未引渡し工事のうち、損失の発生が高く、工事損失額を合理的に見積ることができる工事等については、損失発生に備えるため、当該損失見込額を工事損失引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、前事業年度末及び当事業年度末において、工事損失引当金は発生していないため、貸借対照表に計上しておりません。
c. 退職給付費用及び退職給付引当金
当社は、「(重要な会計方針)5.(3)退職給付引当金」に記載の通り、従業員の退職給付に備える為、当事業年度末における退職給付債務の見込み額に基づき計上しております。
退職給付債務は、割引率、退職率及び死亡率など数理計算上の基礎率に基づき見積られております。実績と見積りとの差は数理計算上の差異として、発生年度に一括して費用処理しており、退職給付費用及び退職給付引当金に影響を及ぼします。この数理計算上の仮定を適切と考えておりますが、実績との差異や仮定の変動により当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、退職給付費用及び退職給付引当金に関する見積りや前提条件については、「注記事項(退職給付関係)」に記載の通りです。
d. 繰延税金資産
当社は、繰延税金資産についてその発生の原因ごとに回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる項目については、評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断については、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合には、回収可能性の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、繰延税金資産の発生の主な原因別の内訳については、「注記事項(税効果会計関係)」に記載の通りです。
e. 固定資産の減損
当社は、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、対象資産のグルーピングを行い、減損の兆候の有無を判定しております。
減損するか否かを判断するための対象資産の収益性の評価は、その時の業績等により変動するため、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合には、固定資産の減損を実施し、当社の当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、前事業年度及び当事業年度において減損損失の認識はしていないため、注記に記載はしておりません。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
(株式会社バリューHRとの資本・業務提携契約の締結)
2019年5月22日の取締役会において、株式会社バリューHR(本社:東京都渋谷区、代表取締役会長:藤田美智雄、東証1部)と、資本・業務提携契約を締結することについて決議し、同日、締結致しました。
(1) 業務提携の目的
データを保護する高セキュリティなIoTプラットフォーム開発と、関連する新サービス
(2) 提携の内容等
①データ保護を実現する「高セキュリティ」な「IoTプラットフォーム」の共同開発
②個人データをはじめとした様々な重要データの保管サービス
③特に高いセキュリティが求められる医療機関や健康保険組合での重要データ保護
④製造業、工場等のIoT化の推進に伴い対策が急がれるIoTサイバーセキュリティ対策
⑤上記のほか、「データバンク」「データ保護」「IoTセキュリティ」等をキーワードに関連サービスの提供
(3)資本提携の内容
当社およびバリューHR社は、長期的な発展と継続性のある協業を追求するため、相互に相手方の株式を市場買付等により、発行済株式の2%を上限に取得しました。
当社の社名である「アドソル」とは、「Advanced Solution(アドバンスト・ソリューション)」を意味し、「デジタル・イノベーションで未来を拓く 創造エンジニアリング企業」を目指しています。
「DX」「IoT」「AI」「セキュリティ」などの最先端技術を駆使し、持続可能な社会、及び豊かな社会の発展に寄与する革新的なソリューションの創出を目指すことが、研究開発活動の基本的な方針です。
この方針に基づき、DX時代の根幹となる「デジタル・データ」を中核に、「新時代エンジニアリング」「開発環境」「データ指向基盤技術」「高度なAI・データ分析」等の技術領域に係る研究開発活動を大学・研究団体・企業等と推進することで、「セキュリティ」「GIS:地理情報システム」「OS」「エネルギー」の重点ソリューションの強化・拡充を図っています。
尚、当社における研究開発活動は、個別の事業セグメントに特化するものではなく、事業横断的に適用可能であるため、セグメント別に分計はしていません。
尚、当事業年度における研究開発活動の総額は、