文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念を「高付加価値サービスの創造・提供を通じて お客様の満足と豊かな社会の発展に貢献します」と定めています。
具体的には、「エネルギー(電力・ガス)」「交通」「次世代通信」「公共・防災」「デジタル・サービス」などの社会インフラや、暮らしを支えるICTシステムと、「スマート・モビリティ」「先進医療」「産業機器」向けに、AIとセキュリティを兼ね備えた先進的なデジタル・テクノロジーを提供し、「日本のモノづくり」のDXに貢献してまいりました。
引き続き、ICTソリューションの提供を通じて、「安心」「安全」「快適」「環境」に配慮した持続可能な社会の実現(SDGsの達成)に貢献してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
当社グループの事業領域である、社会インフラ領域、先進インダストリー領域ともに底堅いICT需要が見込まれます。
社会インフラ領域では、電力・ガスのエネルギー、宇宙、航空、鉄道、道路、次世代通信、公共、防災、デジタル・サービス等の暮らしと社会を支えるICTシステム、先進インダストリー領域では、EVや自動運転等のスマート・モビリティ、先進医療、産業機器等の日本の「高度なモノづくり」を支える先進的なICT領域が引き続き拡大することが見込まれます。
さらに、全産業で「デジタル化」が注目され、中でも「DX」への取り組みが進展し始めています。DXは、「ビジネス変革」「高付加価値サービスの創出」「競争優位の発揮」など、企業のサステナビリティに不可欠なテーマとして認識されており、DXイノベーションの実現に向け「デジタル・データ」の利活用や、サービスの早期化に向けたICTシステム開発の進化・高速化対応、「AI」「IoT」「データ・アナリティクス」をはじめとした最新テクノロジーの活用など、多岐にわたる対応が求められています。
また、社会インフラのエネルギー分野(電力・ガス)では、脱炭素、エネルギー効率化、スマートグリッドなど、多くのICT投資が計画されており、エネルギー・システム改革の早期実現が強く望まれております。
さらに、情報のデジタル化が急速に進展する中、サイバー攻撃の脅威は益々高まり、社会システム全体に加え、機密情報やデジタル・データの保護など、安全保障につながるセキュリティ対策・サイバー攻撃対策が重要課題となっており、その対策が急がれております。
このような経営環境及び課題に対し当社グループは、「 Change & Challenge 」をコンセプトに「DX・デジタル化」に貢献し、新たな価値を共創する企業へと進化を図り、中長期な事業拡大と持続的成長に向け取り組んでおります。具体的な対応策として事業戦略を取りまとめ、「変革・成長戦略」「ビジネス戦略」「提携戦略」「グローバル戦略」「デジタル戦略」「コーポレート戦略」「SDGsへの取り組み」の、各戦略を推進しております。
事業戦略
2023年3月期の事業戦略は次の通りです。
「ICTシステム」や、「システム・インテグレーション・サービス」を提供する事業モデルは、「DX・デジタル化」の進展により、転換期にあります。
この潮流に対応するため、当社グループは
・経営課題をICTで解決するコンサルティング・サービスの提供
・デジタル・データの利活用
・AIをはじめとした最先端テクノロジーの活用
・サービスの早期開始を実現するICTシステム開発の進化・高速化
・革新的なソリューションを掛け合わせた新サービスの創出
これらのサービスやソリューションをワンストップで提供し、新たな価値の共創を実現する企業への進化を目指します。
そこで、2023年3月期は、”Change & Challenge”をコンセプトに、以下の重点戦略を推進し、中長期な事業拡大と持続的成長に向け取り組んでまいります。
a.変革・成長戦略
・ICTシステム開発で培った当社独自のエンジニアリング・サービスに、AIなどの最新技術やオリジナルDXソリューションの提供を通じて、顧客のデジタル・シフトに貢献します。
・エネルギー・システム改革(電力・ガス)における全国展開を進めるとともに、対応領域の深化と拡大を図ります。
b.ビジネス戦略
・顧客のビジネス変革の早期実現に貢献する「Hybridデジタル・インテグレーション・サービス」の確立を目指し、「DX」「コンサルティング」「ソリューション」「デジタル」「高速開発モデル」「デジタル・マーケティング」「データ分析・利活用」などをテーマに事業構造改革に取り組みます。
・当社グループが長年培ってきた「プロフェッショナル・テクノロジー」の一層の強化を図るとともに、AIなどの最新テクノロジーを融合した新たなValueソリューションの創出・提供や、アライアンス企業との共創を通じて、デジタル・シフトへの対応を強化するとともに、「DX・デジタルのアドソル日進」ブランドの確立を目指します。
c.提携戦略
・「アドソル・グループ」の成長に向け、資本提携やM&Aを展開します。
・「先進的なソリューション・サービス」の創出と、全国展開に向けたエコ・システムを構築・拡充します。
d.グローバル戦略
・アジア・アセアン圏を中心としたグローバル・サプライチェーンの強化・拡充と、当社オリジナルのデジタル・イノベーション・サービスの国内外展開を推進します。
e.デジタル戦略
・国内外の大学・研究機関や他企業とのオープン・イノベーションに加え、米国サンノゼのR&Dセンター(100%子会社)を活用した、新たなキーテクノロジーの創造に挑戦します。
・AIなどの先進技術の研究やDX人材の育成を推進し、あらゆる産業の「DXイノベーション」に取り組みます。
f.コーポレート戦略
・「変革・成長戦略」を支える多様な人材の育成を強化します。
・デジタル経営の推進と、働き方改革に継続して取り組みます。
g.SDGsへの取り組み
・デジタル・ソリューションとICTシステムの提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献します。
・国内外の大学・研究機関、団体との活動等を通じて、環境や健康をはじめとした社会課題の解決に貢献するとともに、グローバル基準に基づくESG/SDGs関連情報開示の充実化を図ります。
(3)新型コロナウイルス感染症の影響と対応
2020年1月より、事業継続計画に基づき、「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、感染防止・抑制に努め、事業活動を推進しております。
新型コロナウイルス感染症の今後の影響としては、顧客ICT投資の縮小や延期の判断があった場合、当社グループの事業戦略に影響を与える可能性があります。
当社グループは、顧客企業の新型コロナウイルス感染症対策への貢献として、テレワーク・ソリューション:セキュア・ラップトップを提供するほか、「DX」「IoT」「AI」「セキュリティ」などの最先端技術を融合させたソーシャル・ディスタンス・ソリューションの創造・提供に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。尚、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から開示しています。尚、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針であります。
本項における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在している為に、実際の結果と異なる可能性があります。
(1) 顧客の投資計画に係るリスクについて
顧客の投資計画の実行は、経済環境や収益動向等に影響を受け、それらが悪化したことにより、顧客のICT投資が凍結・延期・削減される可能性があり、当社グループの経営成績、及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、当社グループは、特定の事業セグメントや特定の顧客に過度に依存しないバランス経営を図ると共に、事業セグメント毎の主要顧客別戦略を推進しています。
(2) プロジェクトに係るリスクについて
当社グループが顧客にシステムやソリューションを提供する場合、顧客との間で予め対価を契約により定めておりますが、受注時におけるコスト見積の誤り、品質管理、及び工程管理等に問題が生じた場合は、技術者の追加投入や賠償等が発生することにより採算性が低下する可能性があります。
また、顧客との間で予め定めた期日迄に作業を完了・納品できなかった場合には遅延損害金が、最終的に作業完了・納品できなかった場合には損害賠償責任が、作業完了・納品後に不具合等が発見された場合には瑕疵担保責任が発生することに加え、当社グループの信用の失墜により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、当社グループは、次の施策により、高品質な情報システムの提供を図っています。
・「ISO9001:品質マネジメント・システム」に準拠した品質保証推進活動
・品質保証推進の専任組織を中心とした、全社横断的な各品質向上施策の推進
・見積書提出時や、プロジェクトの進捗過程における定期的なリスク診断、当社グループ独自のプロジェクト監視ツールによる各プロジェクトの進捗状況等の「見える化」、情報の一元管理、及び社内各層における情報共有の推進
・品質監査の充実による、品質保証推進の活動形骸化の防止
・プロジェクト・マネジメントの国際的な資格である「PMP資格」の取得を推進し、有資格者によるプロジェクト管理、品質管理、及びリスク・マネジメントを強化
(3) 協力会社の活用に係るリスクについて
当社グループは、顧客から受注したICTシステム開発は、多くの協力会社と協業し、推進しておりますが、協力会社との協業が計画通り推移しない場合、最先端技術を活用したICTシステムの提供や、旺盛なICT投資ニーズに応える開発体制の提供が難しくなることから、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、協力会社との円滑なアライアンス体制の維持・強化を通じて、これらのリスクの低減に努めています。
(4) 海外オフショア開発に係るリスクについて
当社グループは、オフショア開発を推進することで、不足する人材顧客ニーズの一つである「開発コストの抑制」に取組んでいますが、地政学リスクや、災害、人件費の高騰等により、安定した発注が出来なくなる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、当社グループは、海外オフショア開発を推進する100%子会社「アドソル・アジア社」が中心となり、開発委託国の多様化や開発拠点の整備・拡充に継続して取り組むことで、安定した海外オフショア開発体制の維持と、最適化を推進しています。
(5) 情報漏洩に係るリスクについて
秘密情報、及び個人情報の保護、並びにその漏洩対策は極めて重要な課題となっており、万が一、情報漏洩等の事故等が生じた場合、損害賠償責任や信用失墜により、当社グループの事業活動、及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社グループでは、「ISO27001:情報セキュリティ・マネジメント・システム」、「JIS Q 15001:プライバシー・マーク」の各認証を取得し、運用の徹底を図っております。当社グループ社員はもとより協力会社とも連携し、開発業務に従事する技術者を対象としたセキュリティ教育や啓蒙活動により秘密情報や個人情報の安全性・信頼性の確保を図っています。
(6) 情報システムの障害発生にかかるリスクについて
当社グループは、事業の特性上、多数のコンピュータ機器を利用していることから、大規模な災害・停電、システムやネットワーク障害、不正アクセスやコンピュータ・ウイルス等による被害が発生した場合、プロジェクトの中止や延期に伴う損害賠償責任や信用失墜により、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社グループでは外部のデータセンタを活用し、データの保全、電源確保、対不正アクセス等の対策を講じています。又、セキュリティ技術に関する研究を推進し積極的な活用を図っています。
(7) 知的財産権に係るリスクについて
当社グループが保有する独自技術については、特許権の取得に取組んでいることに加え、第三者の知的財産権を侵害する事態を可能な限り回避すべく特許事務所等にて適時確認をする等の最善の努力をしています。
しかし、当社グループが事業の展開を進めている分野において既に成立している特許権の全てを検証し、更に将来どのような特許権その他知的財産権が成立するかを正確に把握することは困難であります。
その為、現在、又は将来利用する技術と抵触する特許権等の知的財産権を第三者が既に取得している可能性も否定できず、万一そのような事態が発生した場合には、当該知的財産権侵害に関する提訴を受け、当社グループに損害賠償義務が発生する等、当社グループの経営成績、及び財政状態に影響が生じる可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社グループが保有する独自技術については、特許権の取得に取組み、あわせて、第三者の知的財産権侵害を回避すべく特許事務所等にて適時確認をする施策を推進しています。
尚、当連結会計年度末現在、17件の特許を取得し、加えて9件の特許を申請中です。
(8) 有能な人材の確保・育成に係るリスクについて
当社グループは、最も重要な経営資源である人材の確保、及び育成こそが企業の成長・発展の源泉であるとの方針から、有能な技術者、業務ノウハウの保有者、管理者等の確保・育成に努めています。
有能な人材の確保・育成が著しく停滞した場合、又は、退職者が増加した場合は、受注活動の停滞やプロジェクトの進捗遅延及び中止につながり、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社グループは、多様性にも配慮した積極的な採用活動(新卒・経験者)を推進し、人材確保に注力しております。また、人材育成においては、階層別・職種別の教育研修体系を整備し、年度教育計画を定め、社員一人ひとりの育成プランにつなげるなど、専門知識・実務知識や、最先端技術の習得をキャリア形成とともに育成を図っています。
(9) 労務管理に係るリスクについて
プロジェクトにおいては、予期しえないシステムの障害対応、開発遅延対応、開発品質の低下対応等により、追加的な労働時間の発生やストレスによる健康不良等が社員の健康問題や労務問題につながり、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社グループは、プロジェクト管理と連動した労務管理の徹底、有給休暇の取得推進、テレワークの奨励などの「働き方改革」に取り組み、労務環境の改善とリスク低減に努めています。
(10)法令遵守に係るリスクについて
当社グループが事業活動を行うに当たり、「個人情報保護法」「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」「下請代金支払遅延等防止法」「外国為替及び外国貿易法」等の関連法令の適用を受けています。これらの法令に違反した場合、それぞれの法令で定められている罰則の適用を受ける可能性に加え、社会的信用の失墜により、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、法令遵守に係るリスクを的確に把握していく必要があるという認識に立ち、当社グループは次の施策により、法令遵守体制を確立・推進しています。
・企業活動を行うに当たっての基本的な方針を纏めた「企業行動規範」の制定
・企業倫理の遵守に関する説明会や階層別教育による、従業員の意識向上と周知徹底の推進
・公益通報保護や内部通報制度の確立による、小さな問題が法令等違反へ発展することの未然防止
・顧問弁護士と連携した、法的リスクの回避体制の確立
(11)自然災害・パンデミック発生に係るリスクについて
地震・台風・集中豪雨等の自然災害や、新型コロナウイルス感染症などのパンデミックの発生は、プロジェクトにおける納期遅延等のみならず、当社グループの事業活動の継続そのものに多大な影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、当社グループは、事業継続計画にて、事業活動に中断が生じた場合でも、確実に復旧するための対応方針を定めています。
また、当社グループオリジナルのリモート開発ツールを活用することで、テレワークや分散開発を推進し、自然災害やパンデミックが発生した場合においても、システム開発への影響を抑制する効果があります。
新型コロナウイルス感染症への対応としては、事業継続計画に基づき、2020年1月より「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、テレワークや分散開発を推進することで、感染防止・抑制に努め、システム開発への影響を最小限にとどめています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における我が国経済は、コロナ禍による影響に加え、グローバル・サプライチェーンの混乱や人材不足、国際情勢不安とこれによる資源・エネルギー価格の高騰などから、依然として国内景気の下押しリスクが懸念される状況が継続しました。
当社グループ(当社及び連結子会社)が属する市場においては、全産業で「デジタル化」が注目され、中でも「DX:デジタル・トランスフォーメーション」への取り組みが進展し始めています。また、レガシーシステムの次世代型への移行(脱ホスト/オープン化/クラウド化)といった、いわゆる「2025年の崖」への対応、ICTシステム開発の進化・高速化(アジャイル型開発、ローコード開発の拡大)、AIの活用など、多岐にわたるテーマでICT市場は拡大・成長が続いております。
中でもDXは、「ビジネス変革」「高付加価値サービスの創出」「競争優位の確立」など、企業のサステナビリティに不可欠なテーマとして認識されています。DXに必要な「デジタル・データ」の利活用は、「情報システム」や「制御システム」のデータのみならず、「宇宙・衛星データ」へと広がりを見せています。
当社グループの主要顧客(社会インフラを支える企業や、日本のモノづくりを担う先進的なインダストリー企業等)においてもDXの取り組みは進展しています。
次に、前連結会計年度においてコロナ禍の影響を大きく受けた電力・ガスのエネルギー市場では、顧客の投資マインドが徐々に回復しています。延期された「電力制度改革関連」が再開に向け動き出したほか、脱炭素・エネルギー効率化・スマートグリッドなどの「エネルギー・システム改革関連」「DX関連」なども、それぞれ検討が開始されています。
このような環境下において、当社グループでは、創業から半世紀を迎える2026年3月期を節目として「ビジョン」、並びに「新・中期3ヵ年計画(2022年3月期~2024年3月期)」を策定しました。
◆スローガン : 「 イノベーションで未来を共創する エンジニアリング企業へ 」
◆Vision2026 : 売上高 200億円、営業利益率 10%以上(2026年3月期)
この新・中期3ヵ年計画に基づき、次の重点施策に取り組みました。
先ず、DXへの取り組みとしては、現在、DXプロジェクトのコンサルティングなど超上流工程に参画・推進しています。加えて、フランスを拠点に事業展開する「シュナイダーエレクトリック ホールディングス株式会社」とのグローバル・レベルでのDX・IoTソリューション提供、「日本電産株式会社」との位置情報ソリューション事業での共同展開など、DXを中核としたアライアンス活動や、「東京大学大学院 工学系研究科」との「宇宙・衛星データの利活用」「人材育成(宇宙×IT)」をテーマとしたオープン・イノベーションによる研究開発活動等を推進しています。
次に、電力・ガスのエネルギー市場に向けては、コンサルティングや仕様検討等を顧客とともに推進しています。加えて、ICT投資需要の拡大を見据え、「SYSホールディングス株式会社(東証スタンダード市場 上場)」とのエネルギー分野(電力・ガス)での全国対応や中部地方での協業ビジネスの推進、グローバル・サプライチェーンの拡充と開発体制の強化(ベトナム等)に向けた準備等、国内外での開発体制の強化・拡充に取り組んでいます。
新たな価値の創造・提供への挑戦としては、Withコロナにおけるテレワーク・ニーズへの対応と、自治体の働き方改革に貢献する「セキュア・ラップトップ」が、兵庫県・芦屋市役所にて正式採用・運用開始しました。並行して、全国自治体での採用に向けた提案活動や実証実験に取り組んでおります。
また、より堅牢なセキュリティ・高度な機密情報保護が要求されるビジネス・ニーズにお応えする新ソリューション「セキュア・アイソレーション」を販売開始しました。
顧客提案を一層強化するため、「当社オリジナル・ソリューション」や、創業以来培ってきた「基盤技術(プロフェッショナル・テクノロジー)」をご紹介するウェブサイト(https://www.adniss.jp/products/)をリニューアルしました。
当社グループが戦略的に推進する「IoT」「地図情報」「セキュリティ」分野において、最先端企業や学術機関・大学との連携によるオープン・イノベーションの実現拠点として、当社オリジナルの「5つのソリューション(製造・エネルギー・防災・自治体・医療)」をご体感いただける、「デジタル・イノベーション・ラボ」を関西支社にオープンしました(国内2拠点目)。
競争優位の発揮としては、「AI」に関する先端技術研究を強化・推進し、顧客の「DX」に、より貢献することを目的に、「AI研究所」を開設しました。
研究開発活動として、「国立研究開発法人 産業技術総合研究所」とともに、「AIの品質ガイドライン」策定プロジェクト、及び「AIの品質評価プラットフォーム」開発プロジェクトに継続して取り組みました。
産学連携への取り組みとして、東京大学との共同研究に加え、産学官連携の研究・交流拠点として「IoTセキュリティ研究コンソーシアム」を、立命館大学と共同で設置しました。なお、立命館大学とは「次世代IoT機器向け、組み込み『マルチコア制御システム』」に関する共同研究にも継続して取り組んでおります。加えて、慶應義塾大学(GIS:地理情報システム)や早稲田大学(EMS:エネルギー・マネジメント・システム)等との共同研究に継続して取り組みました。
研究開発活動による技術力強化の成果として、独自技術の特許化に注力しており、セキュリティ関連や位置検知関連で特許を取得し、保有特許数は17件となりました。
品質力やプロジェクト・マネジメント力の強化として、プロジェクト管理の国際標準資格であるPMP(Project Management Professional)資格取得者の増員に継続して取り組みました。
グローバル開発技術者の育成に向け、「オンライン教育プラットフォーム:StudyArts(スタディアーツ)」の一般サービス提供を開始しました。
ESG/SDGsへの取り組みとして、「サステナビリティ方針」を策定するとともに、ウェブサイトをリニューアルし(https://www.adniss.jp/esg/)、「ESG データブック(環境・社会・ガバナンス関連データ集)」や気候変動に関する取り組み等、情報開示の充実化を図りました。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、TCFDコンソーシアムに加盟しました。今後、TCFD提言の枠組みに基づき、自主的かつ積極的な情報開示に取り組んでまいります。
以上の結果、当連結会計年度においては、顧客における「DX」の取り組みに、本格化の兆しが伺えました。
一方、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発令や、まん延防止等重点措置の実施等により、当社グループが注力するエネルギー関連等で、ICT投資の実施判断に影響が生じました。
その結果、収益貢献が大きいICTシステムの開発フェーズが遅延・先送りされ、売上高は12,247百万円(前連結会計年度は13,518百万円)となりました。
利益面では、減収影響を踏まえ各種費用の内容・実施時期の精査に努める一方、人材育成(DX・AI人材や新入社員等)や関西支社におけるデジタル・イノベーション・ラボの設置等、持続的成長に繋がる投資を推進しました。
その結果、営業利益は1,088百万円(前連結会計年度は1,285百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①社会インフラ事業
エネルギー分野(電力・ガス)では、事業再編や、自由化後のシステム更新需要等に継続して取り組みましたが、コロナ禍によるICT投資の実施判断への影響に加え、予定されていた電力制度改定の実施時期延期等により、収益貢献が大きいICTシステム開発が遅延・先送りとなりました。
公共分野(防災等)や、交通・運輸分野(道路・鉄道、航空・宇宙等)では、国土強靭化につながる防災関連や、宇宙関連が計画通り推移しました。
通信・ネットワーク分野(次世代通信5G等の通信関連)では、5Gを中心とした基地局関連が拡大しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、7,348百万円(前連結会計年度は8,585百万円)となりました。
②先進インダストリー事業
制御システム分野(スマート・モビリティ、先進医療、産業機器等)では、スマート・モビリティ(先進EVや、自動運転等)が堅調に推移しましたが、先進医療関連やオフィス機器関連(複合機)が減少しました。
基盤システム分野(キャッシュレス、決済やクレジットカード・システムを中心としたペイメント・システムや、業務基盤システム関連)では、ペイメント関連や業務基盤関連でのDX案件が拡大しました。
ソリューション分野では、「テレワーク・ソリューション:セキュア・ラップトップ」が兵庫県・芦屋市役所にて採用されました。加えて、機密情報保護などのより高度なセキュリティが要求されるビジネス・ニーズにお応えする新ソリューション「セキュア・アイソレーション」を販売開始しました。また、「GISソリューション:地理情報システム」、DX・IoT関連(次世代スマートメータやスマート物流等)での対応に注力しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、4,899百万円(前連結会計年度は4,933百万円)となりました。
2022年3月期(連結業績) セグメント別売上高
|
事 業 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
||||
|
|
分 野 |
実績(百万円) |
構成比(%) |
実績(百万円) |
構成比(%) |
前期比(%) |
|
社会インフラ |
8,585 |
63.5 |
7,348 |
60.0 |
△14.4 |
|
|
|
エネルギー |
7,309 |
54.1 |
6,092 |
49.7 |
△16.6 |
|
|
交通・運輸 |
523 |
3.9 |
473 |
3.9 |
△9.5 |
|
|
公共 |
197 |
1.5 |
141 |
1.2 |
△28.7 |
|
|
通信・ネットワーク |
554 |
4.1 |
641 |
5.2 |
15.6 |
|
先進インダストリー |
4,933 |
36.5 |
4,899 |
40.0 |
△0.7 |
|
|
|
制御システム |
1,889 |
14.0 |
1,437 |
11.7 |
△23.9 |
|
|
基盤システム |
2,517 |
18.6 |
2,849 |
23.3 |
13.2 |
|
|
ソリューション |
526 |
3.9 |
612 |
5.0 |
16.3 |
|
全社合計 |
13,518 |
100.0 |
12,247 |
100.0 |
△9.4 |
|
(2)生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
|
事 業 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
|
分 野 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
社会インフラ |
5,617 |
△12.4 |
|
|
|
エネルギー |
4,628 |
△14.5 |
|
|
交通・運輸 |
359 |
△9.1 |
|
|
公共 |
116 |
△24.9 |
|
|
通信・ネットワーク |
513 |
14.4 |
|
先進インダストリー |
3,604 |
△2.8 |
|
|
|
制御システム |
1,086 |
△24.8 |
|
|
基盤システム |
2,116 |
10.9 |
|
|
ソリューション |
400 |
13.9 |
|
合 計 |
9,222 |
△8.9 |
|
(注)当社グループの生産実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
|
事 業 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||||
|
|
分 野 |
受注高 (百万円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比 (%) |
|
社会インフラ |
7,199 |
△6.2 |
1,133 |
△11.6 |
|
|
|
エネルギー |
5,888 |
△8.3 |
910 |
△18.4 |
|
|
交通・運輸 |
513 |
12.3 |
72 |
123.5 |
|
|
公共 |
165 |
△23.6 |
53 |
86.0 |
|
|
通信・ネットワーク |
632 |
9.6 |
96 |
△8.5 |
|
先進インダストリー |
5,187 |
7.5 |
1,160 |
33.8 |
|
|
|
制御システム |
1,391 |
△21.6 |
211 |
△18.1 |
|
|
基盤システム |
3,124 |
23.5 |
805 |
53.5 |
|
|
ソリューション |
671 |
28.5 |
142 |
69.6 |
|
合 計 |
12,386 |
△0.9 |
2,293 |
6.7 |
|
(注)当社グループの受注実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
|
事 業 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
|
分 野 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
社会インフラ |
7,348 |
△14.4 |
|
|
|
エネルギー |
6,092 |
△16.6 |
|
|
交通・運輸 |
473 |
△9.5 |
|
|
公共 |
141 |
△28.7 |
|
|
通信・ネットワーク |
641 |
15.6 |
|
先進インダストリー |
4,899 |
△0.7 |
|
|
|
制御システム |
1,437 |
△23.9 |
|
|
基盤システム |
2,849 |
13.2 |
|
|
ソリューション |
612 |
16.3 |
|
合 計 |
12,247 |
△9.4 |
|
(注)最近2連結会計年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
金額 (百万円) |
割合 (%) |
金額 (百万円) |
割合 (%) |
|
|
三菱電機(株) |
2,533 |
18.7 |
2,346 |
19.2 |
|
東京ガスiネット(株) |
2,305 |
17.1 |
1,635 |
13.4 |
|
東京ガス(株) |
1,622 |
12.0 |
1,227 |
10.0 |
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次の通りであります。
「流動資産」は、5,155百万円となり、前連結会計年度末と比べ334百万円減少しました。
主な変動要因としては、現金及び預金の増加1,130百万円、売掛金及び契約資産の減少1,468百万円等によります。
「固定資産」は、2,914百万円となり、前連結会計年度末と比べ262百万円増加しました。
主な変動要因としては、有形固定資産が11百万円、無形固定資産が61百万円、投資有価証券が217百万円増加したこと等によります。
これにより、資産合計は8,069百万円となり、前連結会計年度末と比べ72百万円減少しました。
「流動負債」は、1,351百万円となり、前連結会計年度末と比べ677百万円減少しました。
主な変動要因としては、買掛金が99百万円、1年内返済予定の長期借入金が87百万円、未払金が152百万円、未払法人税等が171百万円、未払消費税等が118百万円減少したこと等によります。
「固定負債」は、749百万円となり、前連結会計年度末と比べ31百万円減少しました。
主な変動要因は、退職給付に係る負債が31百万円減少したことによります。
これにより、負債合計は、2,101百万円となり、前連結会計年度末と比べ709百万円減少しました。
「純資産」は、5,968百万円となり、前連結会計年度末と比べ637百万円増加しました。
主な変動要因は、利益剰余金が442百万円、その他有価証券評価差額金が151百万円増加したこと等によります。
以上の結果、「自己資本比率」は、72.4%となり前連結会計年度末と比べ8.4ポイント増加しました。
当連結会計年度は、売上高は12,247百万円となりました。これは、顧客における「DX」の取り組みに、本格化の兆しが伺える一方、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発令や、まん延防止等重点措置の実施等により、当社が注力するエネルギー関連等で、ICT投資の実施判断に影響が生じ、収益貢献が大きいICTシステムの開発フェーズが遅延・先送りされたことが要因であると分析しております。
利益面では、営業利益は1,088百万円、経常利益は1,130百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は784百万円となりました。これは、減収影響を踏まえ各種費用の内容・実施時期の精査に努める一方、人材育成(DX・AI人材や新入社員等)や関西支社におけるデジタル・イノベーション・ラボの設置等、持続的成長に繋がる投資を推進したことが要因であると分析しております。尚、新型コロナウイルス感染症への影響及びその対応につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)新型コロナウイルス感染症の影響と対応」に記載の通りであります。
当連結会計年度における重点施策の取組み状況、セグメント別ごとの経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。又、当社グループの経営方針、対処すべき課題及びその課題に対応するための事業戦略、重点戦略等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
② キャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
(a)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは1,781百万円の収入(前年同期は187百万円の収入)となりました。主な要因は税金等調整前当期純利益は1,137百万円、売上債権の減少1,435百万円、法人税等の支払額493百万円等によるものであります。
(b)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは241百万円の支出(前年同期は6百万円の支出)となりました。主な要因は無形固定資産の取得による133百万円の支出、敷金及び保証金の差入による69百万円の支出等によるものであります。
以上により、フリー・キャッシュ・フローは、1,540百万円の収入となりました。
(c)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは410百万円の支出(前年同期は481百万円の支出)となりました。主な要因は長期借入金の返済による支出87百万円、配当金の支払い343百万円等によるものであります。
尚、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うキャッシュ・フローへの影響については、当連結会計年度末時点において著しい影響はありませんが、感染症拡大の収束の時期によっては、当社グループのキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
b.資金需要
当社グループの資金需要として主なものは、運転資金として、システム開発のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費としての人件費、経費等の他、研究開発投資や、M&A並びに資本業務提携といった投資戦略も資金需要の一つと考えております。
c.財務政策
必要となる資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じて有利子負債の調達を実施することを基本としております。
又、運転資金の調達手段の利便性確保を目的として総額700百万円のコミットメントライン契約を締結しております。尚、この契約に基づく当連結会計年度末の借入残高はありません。
d.経営資源の配分
当社グループは企業価値向上を持続させるための積極的な戦略投資と、財務体質の安定化に向けた内部留保、さらに、株主の皆様に対する利益還元との適正なバランスを確保することを目指し、成長投資、手許資金、株主還元としての経営資源の配分を決定しております。株主還元については、持続的な安定配当に留意し、業績に裏付けられた成果の配分を行っております。具体的には、「配当性向35%以上」「年2回(中間・期末)」を配当方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴う為に、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
尚、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定における新型コロナウイルスの感染拡大による影響につきましては、一定程度その影響が続くものと仮定して、会計上の見積りを行っております。当該見積りは現時点においての最善の見積りであるものの、新型コロナウィルスの収束時期及び経営環境への影響が変化した場合には、見積りと実際の結果に乖離が生じる可能性があります。
会計上の見積りのうち、特に重要な判断を要するものは以下の通りです。
a. 一定の期間にわたり履行義務を充足する収益認識
「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
b. 完成工事補償引当金
「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
c. 工事損失引当金
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載の通り、工事契約における未引渡し工事のうち、損失の発生が高く、工事損失額を合理的に見積ることができる工事等については、損失発生に備えるため、当該損失見込額を工事損失引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度末において、工事損失引当金は発生していないため、連結貸借対照表に計上しておりません。
d. 退職給付費用及び退職給付に係る負債
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (4)退職給付に係る会計処理の方法」に記載の通り、従業員の退職給付に備える為、当連結会計年度末における退職給付債務の見込み額に基づき計上しております。
退職給付債務は、割引率、退職率及び死亡率など数理計算上の基礎率に基づき見積られております。実績と見積りとの差は数理計算上の差異として、発生年度に一括して費用処理しており、退職給付費用及び退職給付に係る負債に影響を及ぼします。この数理計算上の仮定を適切と考えておりますが、実績との差異や仮定の変動により親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、退職給付費用及び退職給付に係る負債に関する見積りや前提条件については、「注記事項(退職給付関係)」に記載の通りです。
e. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産についてその発生の原因ごとに回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる項目については、評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断については、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合には、回収可能性の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、繰延税金資産の発生の主な原因別の内訳については、「注記事項(税効果会計関係)」に記載の通りです。
f. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、対象資産のグルーピングを行い、減損の兆候の有無を判定しております。
減損するか否かを判断するための対象資産の収益性の評価は、その時の業績等により変動するため、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合には、固定資産の減損を実施し、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度において減損損失の認識はしていないため、注記に記載はしておりません。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
該当事項はありません。
当社の社名である「アドソル」とは、「Advanced Solution(アドバンスト・ソリューション)」を意味し、「イノベーションで未来を共創する エンジニアリング企業へ」を、スローガンとして掲げております。
国内外の大学・研究機関との共同研究や最先端企業との連携に加え、AI研究所や、米国サンノゼ・シリコンバレーの100%子会社:アドソル日進サンノゼR&Dセンタを通じて、「DX」「AI」「IoT」「セキュリティ」などの最先端技術を駆使し、持続可能な社会と豊かな社会の発展に寄与する革新的なキーテクノロジーの融合(セキュリティ・地図情報・IoT)による、Valueソリューションの創造と、強化・拡充が、研究開発活動の基本的な方針です。
加えて、ローコードやノーコードなどの高速開発技術を活用した当社グループ独自の開発モデルや、多様化する開発スタイルに適応した新たなインテグレーション・サービスの研究開発に取り組んでいます。
尚、当社グループにおける研究開発活動は、個別の事業セグメントに特化するものではなく、事業横断的に適用可能であるため、セグメント別に分計はしていません。
尚、当連結会計年度における研究開発活動の総額は、