第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、広告業を通して「地域社会への貢献」を理念に、地域経済の活性化のために社会貢献することで発展し続けていくことを目指しております。そのためには、持続的な成長と安定的な収益確保の両立を重視しております。これらを通して企業価値を高め、長期に亘って地域社会、顧客、株主、従業員を含むステークホルダーの期待に応えてまいりたいと考えております。当社が定める経営原則及び理念等は以下の通りです。

① 経営原則

我々は、あらゆる地域で、ローカルな事業を営み、グローバルな企業を目指します。

セールスプロモーション事業とメディア事業を通じ、地域住民の豊かさと、顧客の事業展開に尽くし「地域社会への貢献」につとめます。

企業の成長に必要で適正な利潤を得ることにより、従業員と株主に、個人の目的を達成する喜びを与えます。

② 理念

地域社会への貢献

③ 社是

人が命・人が宝・人が財産
機会損失の排除

④ 社訓

飲水不忘掘井人

当社は、1978年5月に中日新聞の広告代理店として設立し、広告セールスプロモーション事業を展開してまいりました。1994年に地域フリーマガジン『Kanisan club』を創刊し、自社媒体(メディア)を有する広告会社に業態転換いたしました。以来、新規創刊や増刷及びVC※契約などにより発行部数及び発行エリアを拡大することで、自社メディア事業を強化し収益基盤を安定させることを経営方針としてまいりました。

※ VC契約とは

Voluntary Chain(ボランタリー・チェーン)契約。お互いの自由度を認めながら各戸配布型の無料情報誌をハッピーメディア(R)「地域みっちゃく生活情報誌(R)」ブランドで発行します。この契約により、当社はVC加盟契約先企業より、商標使用料及び編集サイト(C-side)の使用料を得ております。VC契約を推進する目的は、当社のフリーマガジンの考え方(地域みっちゃく・厳格な掲載基準・正確な配布部数)に賛同する企業とともにフリーマガジン事業を全国展開することで、地域経済の活性化に貢献するとともに、全国規模の広告インフラを迅速に整備することです。これにより当社は、広告媒体のスケールメリットを生かした提案営業を展開し、ナショナルスポンサーをはじめ、より多くの広告主を獲得し、収益拡大に繋げてまいります。

 

(2)経営環境・経営戦略等

当社グループは、地域フリーマガジンの月間発行部数を1,000万部とすることを短期的な目標とし、中長期的には国内全ての都道府県において地域フリーマガジン及び各種ハッピーメディア(R)を発行することを目指しています。発行部数・発行エリアの拡大については、直営誌発行エリアにおいては各県での世帯カバー率を高める戦略(ドミナント戦略)を主とする一方、それ以外のエリアにおいては継続してVC加盟社と協働するとともに、VC加盟社の増強に努めます。また、一般社団法人日本地域情報振興協会(NiCoA)との業務提携により、全国の地域情報誌の検索・問い合わせ・申し込みが可能な無料各戸配布型媒体ポータルサイト「日本地域メディアネットワーク(JAPAN LOCAL MEDIANETWORK, JLMN)」の運用を開始するなど、自社メディアの拡充のみならず、全国でのフリーメディア自体の地位を確立するとともに、そのなかで当社グループも競争発展していくことを企図しています。

当社主力のメディア広告事業を取り巻く経営環境は、フリーマガジン発行事業において、広告業界における安価なインターネット広告へのシフト、いわゆるデジタルシフトが続く中、旧来の紙の広告メディアにおいて雑誌や新聞の長期的な減少が継続しており、当社主力のフリーマガジン広告においても広告出稿の減少が続いている状況です。こうした中、当社グループは、紙の広告メディアのもつ優位性にこだわり、地域フリーマガジンの発行エリア拡大を図るとともに県内世帯到達率を高めることで、行政機関を含め、発行エリアの飲食・教育・美容や不動産等の広告主を網羅するエリア広告として定着を図るべく取り組んでまいりました。当連結会計年度末時点の状況は28道県131誌、月間総発行部数は873万部となっており、地域住民を購読対象とした毎月各戸配布型の無料の紙メディアとして競合他社に対する競争優位性を確立していると考えております。

こうした状況のもと、当社グループは44期スローガン「感謝の心で日本を元気に!」及び同テーマ「地域にDX化を!」のもと、メディア広告事業においては、紙媒体とネットの融合(IoP)をさらに進化させた「フリモ」アプリの推進によるフリーマガジンの広告受注単価の引上げや、『お仕事ノート』などハッピーメディア(R)のさらなる拡充などに加え、地域社会が直面しているコロナ禍を含む課題のソリューションに資する広告やDX商材の提供により収益拡大を図ります。

その他に含むEC事業及びIT事業については、巣ごもり需要で拡大しているEC事業の強化に加え、メディアミックスとしてのインターネット分野の強化など、IT事業による広告営業支援を推進します。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 事業の拡大と収益力の向上

メディア広告事業の地域フリーマガジンを月間発行部数1,000万部(VC加盟を含む)とすることを当面の目標に、既発行誌の収益化を図りつつ発行部数・発行エリアの拡大を図っております。全国の7県で約半数から9割の家庭に配布する拡散力はイノベーション事業における広域エリアでの広告営業提案にとって強力な推進力となるものの、創刊後間もない情報誌は認知度不足等により収益力が乏しく、一定期間収益の下押し要因となり、特に競合媒体の多い都市部における早期収益化が課題となっております。こうした課題に対し、当社グループは、巻頭特集の充実等、様々な情報誌の魅力向上プログラムを実践することで地域に欠かせないメディアとして早期定着を図るとともに、IoPとしての「フリモ」アプリの推進によるフリーマガジンの広告受注単価の引き上げや、高収益を生む新たなハッピーメディアの開発とDX商材の販売を推進することで、事業の拡大と収益力の向上に取り組んでまいります。

② DX化の強化推進

当社グループは、メディア広告事業の地域フリーマガジンを国内全ての都道府県において発行する目標に対し、新規顧客の開拓と既存顧客へのアプローチを図るためには営業人員の増強が必要な中、慢性的に不足しているのが現状であり、デジタルトランスフォーメーション推進による業務効率の向上が最優先課題であると考えております。この課題に対応するため、当社グループは主に営業人員の事務負担軽減を主軸とした営業支援システムの開発やフリモWEB版・フリモアプリのアクセス解析、マーケティング・オートメーションツールやRPA(Robotics Process Automation)の活用等により更なる生産性向上を図るとともに、第44期テーマ「地域にDX化を!」の実現に向け地域フリーマガジンの広告主を中心とした経営改善提案によるDX商材の販売強化を図ってまいります。

③ コストの削減

当社グループの主力商品である地域フリーマガジンは、印刷用紙代や配布コストの上昇に晒されております。それに対応すべく当社グループは、継続的にコスト削減を徹底しており、具体的には印刷会社に発注する印刷用紙代を含む印刷費用の洗い直し、配布の内製化に加え、拠点運営経費等の販売費及び一般管理費の削減等を行ってまいります。

④人的リソースの確保及び育成

当社グループは、営業戦力となる人員の確保を図るため、新卒採用に加え随時中途社員の採用を図っております。当社は従業員評価の適正化を図るため、従業員の目標設定及び人事査定方法の明確化を実施するとともに、OJTを中心とした徹底した社員教育により営業戦力となる人員育成を図ってまいります。

⑤CSV活動

当社グループは、「地域社会への貢献」の理念のもと、主要な地域フリーマガジン発行エリアにおけるCSV(Creating Shared Value)活動として、岐阜県や群馬県における「児童虐待防止」キャンペーンや愛知県での「交通事故死連続ワースト脱却」キャンペーンの実施など、当社グループの地域フリーマガジンの媒体特性(高い県内世帯カバー率)を活かした地域課題解決の取り組みを主体的に実施してまいります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは経営上の目標を示す客観的な指標(KPI)として、月間発行部数、売上高、営業利益、売上高営業利益率を目標数字として業績管理しております。当社グループは当面の目標として地域フリーマガジンの月間発行部数1,000万部に押し上げるとともに、各発行エリアにおける地域にみっちゃくした情報発信により早期定着を図ることで、売上高10,000,000千円、営業利益1,000,000千円、売上高営業利益率10%を目指します。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

以下には、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、事業上のリスクとして具体化する可能性は必ずしも高くないと見られる事項を含め、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 新型コロナウイルス感染症拡大の影響について

新型コロナウイルス感染症の日本国内における感染拡大が続いており、緊急事態宣言の発出による外出やイベント開催の制限により、特に広告需要が激減する中、2020年3月以降、メディア広告事業において広告受注減少の影響が出ております。これを受け、当社グループはメディア広告事業において、地域フリーマガジン発行拠点の成長戦略をいったん止め、テレワークによる在宅勤務や感染拡大状況を踏まえた臨時休業日の設定など、感染拡大防止と従業員の安全確保を最優先とする対策を講じました。今後その影響が想定以上に長期化した場合、事業活動に更なる支障が生じることで、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 景気動向の影響に関するリスク

企業の広告費は、一般的に景況に応じて調整されるため、景気動向の影響を受けやすい傾向があります。このため、国内景気が悪化した場合、広告主の広告支出を減少させる要因となり、当社グループの売上が減少する可能性があります。この対応として当社グループはコスト削減等の対応により収益性確保を図りますが、売上減少の影響を完全に回避できるものではなく、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 拠点展開計画について

当社グループのメディア事業は、当社の知名度及び収益力の向上と地域経済の活性化をねらい、地域フリーマガジンの発行エリア拡大を目的に、基本的には年次計画に基づき拠点展開に経営資源を投入していく方針です。

しかし、目的とする地域に拠点を展開できなかった場合や、新たに発行したフリーマガジンにおいて計画どおりの広告掲載が得られず、投下資本の回収までに長期間を要するような場合や、大規模な拠点展開計画の修正を行った場合、当社グループが目指す中長期的な事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 競合について

当社グループは「地域密着」を特徴とした事業展開を行っており、地域フリーマガジンにおいては、「一軒一軒手配り」、「全世代が安心して読める」、「ご当地の話題」、「クーポン・サービスの反響」の4つのこだわりをモットーに、地域経済の活性化に役立ち、読者に愛されるフリーマガジン制作を心掛け、競争優位性の確保に取り組んでおります。また、広告集稿・編集・印刷という発行プロセスの効率化を図り、発行コストの優位性の確保にも努めております。

しかし、それぞれの発行エリアに競合誌が存在する場合、もしくは将来的に出現する可能性が高い場合、競合の状況変化による広告掲載件数や、掲載単価の低下等が生じる可能性があり、売上の減少により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 広告メディアのデジタル化について

広告市場においてデジタルメディアの成長は著しく、広告主は従前より多様な広告手段を選択できる環境となっています。

当社グループの主力事業である地域フリーマガジンは、紙のメディアとして展開する各戸配布(ポスティング)型フリーマガジンである一方、急速に拡大するデジタルメディア需要に応えるため、当社グループは、フリーマガジンとインターネットを融合した広告(IoP:Internet of Paper)の取り組みとして、「QRコード」を介した紙媒体とWebとのメディアミックス強化として「フリモ」アプリを導入するとともに、スマートフォン向けAR(拡張現実)アプリ「フリモAR」(拡張現実)等のデジタルメディアへの対応を進めることで「紙」「アプリ」「Web」の親和性の最適化による事業の拡大を図っております。

しかし、今後当社グループの想定を超えてデジタルメディアが成長し、適切に対応できない場合、広告収入の減少等を通じて、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 天災地変等について

当社グループは、北海道、宮城県、東京都、群馬県、埼玉県、長野県、岐阜県、愛知県、三重県、滋賀県、福井県、奈良県、和歌山県、鳥取県、福岡県、佐賀県で拠点を展開しており、これらのエリアにおいて大規模な地震、風水害等の自然災害やテロ、その他不測の事態により、当該エリアの拠点や人的資源等において直接の被害、あるいはVC契約先や印刷業務及び、フリーマガジンの配布業務を委託している外注先等が被害を被り、事業活動に支障が生じる可能性があります。当社グループでは、リスク管理規程において緊急事態対応等を定めるとともにBCP導入の検討を進めていますが、当該リスクを完全に排除できるものではなく、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 人材の採用、教育について

当社グループでは、メディア広告事業を核とした積極的な事業展開をしており、毎年、営業戦力となる優秀な人材の採用を行うとともに、能力・スキルアップのための教育研修カリキュラムを通年で実施しております。

しかし、採用及び教育研修が計画どおりに進捗せず、あるいは事業拡大計画に応じた優秀な人材確保ができない場合、当社グループの事業計画及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 知的財産権について

当社グループが制作する広告等には、第三者の著作権・商標権、出演者等の肖像権その他の多様な知的財産権が含まれており、広告制作に際しては、契約時にこれらの権利の帰属、範囲及び内容等を明確にし、知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っております。
 しかし、当社グループの何らかの業務行為等が、上記のような知的財産権の侵害に至り、差止請求・損害賠償請求等を受ける可能性は排除できず、そのようなことがあった場合には、当該請求自体による支出等のほか、当社グループの社会的信頼が失われるなどして、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 有利子負債残高について

当社グループの資金調達の状況は、負債純資産合計に占める有利子負債の比率が2021年3月末では24.5%となっております。

今後の事業展開や経済情勢、経営環境の変化等によって、機動的に資金調達を行うこともあり、有利子負債の比率が高まり金利負担が増加する場合や、調達金利が上昇するようなことがあった場合には、資金調達コストの増加により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 資金調達について

資金調達に際しては、当社グループは特定の金融機関に依存することなく、複数の金融機関と友好的な関係を継続しておりますが、何らかの理由により資金調達に支障が生じた場合、当社グループの事業展開を妨げる可能性があります。

(11) 個人情報について

当社グループは、広告の取り扱い及び、通信販売事業及び地域みっちゃく生活情報総合ポータルサイト「フリモ\FRIMO(R)」 (furimo.jp)や「フリモ」アプリの運営等に関連して、個人情報等を取得しておりますが、取得した個人情報については利用目的を明示し、その範囲内でのみ利用しております。

また、その管理につきましても情報の機密を保持し、セキュリティを確保するために個人情報保護管理責任者をはじめ、個人情報保護監査責任者によるチェックを行う個人情報管理体制を整備しております。しかし、外部からの不正アクセス等による不測の事態によって、個人情報が社外に漏洩する可能性は排除できず、そのようなことがあった場合には、当社に対する社会的信用の低下や損害賠償請求等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12) 与信リスクについて

当社グループは、取引先に対し、与信リスクを回避するため与信管理体制の強化と滞留把握の徹底等、債権金額に合わせた様々な施策を講じており、多額の回収不能はここ数年発生しておりませんが、今後大口の取引先において信用状況の悪化や経営破綻等が発生し、その債権が回収できないこととなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(13) 不適切な広告掲載によるリスク

当社グループが取り扱う広告につきましては、その広告内容が法令に抵触せず、さらに当社及び広告を掲載する媒体の掲載基準を満たす場合のみ掲載する方針として品質管理を徹底しております。

しかしながら、広告を掲載したのちに、当該広告が景品表示法等の法令に抵触したり、当社グループ及び媒体の掲載基準を満たさないことが判明する可能性は排除できず、そのようなことがあった場合には、法的責任の発生や社会的信用の低下により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(14) 健康食品及び化粧品の安全性によるリスク

当社グループは通信販売事業において、健康食品及び化粧品等を取り扱っております。これらの販売した商品に法令違反又は瑕疵等があり当該商品の安全性等に問題が生じる可能性は排除できず、そのようなことがあった場合には、監督官庁による処分に加え、商品回収や損害賠償責任等の費用の発生、当社グループの通信販売サイトへの社会的信用が低下による販売の減少等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(15) 減損会計について

当社グループは、2006年3月期から減損会計を適用し、保有資産の時価や資産の収益性の確認を定期的に行っておりますが、当該資産の時価の下落や収益性の悪化等により、投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失を計上する可能性があります。減損損失を計上した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(16) 業績の季節的変動について

当社グループの業績は、第3四半期及び第4四半期において、他の四半期に比べて売上高が増加する傾向にあります。これは事業拡大のため採用した新卒社員の育成効果が業績に表れるのが下半期になることや、メディア広告事業は忘新年会シーズンにあたることから第3四半期に飲食店等からの広告の受注が増加すること及び行政・民間企業等からの受注が第4四半期に増加する傾向があるためであり、第2四半期までの業績が、年間の業績の動向を示さない可能性があります。

なお、当連結会計年度及び前事業年度における四半期の売上高及び営業利益の推移は、次のとおりです。ただし、2020年3月期と2021年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響により、通常の季節的変動要因とは異なっております。

 

      (2020年3月期事業年度)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高 (千円)

1,689,236

1,698,936

1,778,179

1,770,355

6,936,706

(構成比 %)

(24.4)

(24.5)

(25.6)

(25.5)

(100.0)

営業利益(千円)

△15,681

△75,348

10,888

25,356

△54,785

(構成比 %)

(28.6)

(137.5)

(△19.9)

(△46.3)

(100.0)

 

 

      (2021年3月期連結会計年度)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高 (千円)

1,406,228

1,584,942

1,774,294

1,785,766

6,551,231

(構成比 %)

(21.5)

(24.2)

(27.1)

(27.3)

(100.0)

営業利益(千円)

△186,279

△155,034

36,359

12,603

△292,349

(構成比 %)

(63.7)

(53.0)

(△12.4)

(△4.3)

(100.0)

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループは、「広告業を通して地域社会への貢献」を理念とし、1)各戸配布型フリーマガジン『地域みっちゃく生活情報誌(R)』(以下、地域フリーマガジン)などの各種ハッピーメディア(R)(自社媒体)を発行するメディア事業、2)広告・宣伝や集客などの販売促進及び企業・団体への経営ソリューション商材提供などを行うセールスプロモーション事業、3)その他EC事業・IT事業、を営んでおります。

当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)は、前期末から続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による経済活動の停滞が断続的に続きましたが、特に、上半期においては4月の初めての緊急事態宣言の影響により、都市・地方にかかわらず広告需要が大幅に低減しました。下半期前半は政府による施策もあり年末に向けた回復が見られましたが、11月頃からの第3波の感染再拡大により年明け1月には緊急事態宣言が再発出されるなど、広告業を取り巻く事業環境は年度を通して厳しい状況で推移しました。

このような状況のもと、当社グループは、当期経営方針である“付加価値の創造”に沿って、地域フリーマガジンの優位性(各戸配布による全世代読者への確実なリーチ、長い保持期間による高い広告効果)と必要性(読者が求める地元の元気が出る情報)を再確認するとともに、ネット広告の補完性(紙媒体でQRコードを配布するメディアミックス)を強化するなど、自社メディアの商品性を高める取り組みを行いました。また、コロナ禍による全体的な広告需要の減退に対して、コロナ対策にかかる企業や団体及び地方自治体などの広告ニーズの掘り起こしに加え、DX化など経営ソリューションの提案を積極展開いたしました。業務効率化については、営業システムの増強やITインフラ整備などデジタル化、DX化を進めました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,551,231千円となりました。四半期毎の業績推移として、前期との比較が可能な単体売上高の前年同期比は、(第1四半期)78.3%、(第2四半期)86.1%、(第3四半期)92.1%、と、年度後半に向け減少幅が縮小しましたが、年明けの緊急事態宣言再発出や年度末における第4波の顕在化により、第4四半期の単体売上高前年同期比は92.5%と、回復傾向にブレーキがかかる結果となりました。

利益面では、前期に引き続き原価低減に努め、四半期別の原価率は大幅に悪化した第1四半期に60.5%となって以降、第2四半期57.9%、第3四半期56.9%と改善を続けたものの、第4四半期には再び58.8%に上昇した結果、通期売上原価は3,828,688千円、同売上総利益は2,722,542千円となりました。経費につきましては従業員の安全と雇用維持を図りつつ、販管費の抑制と削減に努めたことで、第3四半期及び第4四半期において営業利益を確保しました。しかしながら、上半期における大幅な営業損失を取り戻すに及ばず、結果として通期において292,349千円の営業損失となりました。また、経常損失は274,404千円となり、減損損失131,207千円の計上や繰延税金資産の増額による法人税等調整額56,286千円の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純損失は367,912千円となりました。

 

メディア広告事業及びその他(EC事業、IT事業)の経営成績は次のとおりであります。

a.メディア広告事業

メディア広告事業は、全国の地域フリーマガジンの発行拠点である編集室と、主要拠点に配置されたセールスプロモーション部署が一体となって営業展開を行っております。

コロナ禍がデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に拍車をかける中、ハッピーメディア(R)を中心とした広告営業に加え、地域フリーマガジン発行エリアの市町村や企業・団体を中心にデジタル商材による経営効率化(DX化)提案営業を展開しました。

地域フリーマガジンの2021年3月末時点における状況(VC加盟を含む)は、28道県、月間発行部数873万部となり、主な県の県内世帯到達率は、岐阜県90.0%、愛知県73.0%(うち名古屋市71.4%)、三重県80.3%、滋賀県75.8%、鳥取県68.6%、群馬県52.1%となっております。

第1四半期に新たなハッピーメディア(R)として創刊した小学生のためのキャリア教育副読本『お仕事ノート』は、第1四半期に岐阜県で岐阜市版を創刊後、第2四半期に三重県で桑名市版、滋賀県で近江八幡市版、当社連結子会社の株式会社アド通信社西部本社(以下、アド通信社)における福岡県糟屋郡の神宮町・古賀市版及び佐賀県で鳥栖市版の創刊、第3四半期には岐阜県で多治見市版、各務原市版、大垣市版、関市・美濃市版、可児市版、三重県で鈴鹿市版、滋賀県で栗東市版、大津市版、アド通信社において福岡県での北九州市版の創刊に加え、第4四半期には愛知県で名古屋市版、刈谷市版、岐阜県で瑞穂市・本巣市・北方町版、高山市版、三重県で伊賀市版、滋賀県で長浜市・米原市版、アド通信社において福岡県で糟屋郡版、直方市・宮若市・鞍手郡版を創刊し、6県で12万部発行へと拡大いたしました。

また、高校生のための就職応援本『Start![スタート!]』(4月・12月発行)は、6県6版、総発行部数7万部、季刊誌として園児のいる家庭を配布先とするハッピーメディア(R)『ままここっと(R)』(1・4・7・10月発行)は、4道県5版、総発行部数22万部となっております。

このような状況のもと、メディア広告事業における売上高は6,022,437千円となりました。下半期の売上は上半期に比べ20.2%増となった結果、セグメント利益は、上半期 148,297千円のセグメント損失から下半期251,009千円のセグメント利益へと大幅に回復し、セグメント利益は102,712千円となりました。

 

b.その他(EC事業、IT事業)

当社が営むEC事業及びIT事業のうち、EC事業に含まれる通信販売事業では、コロナ禍の影響による巣ごもり消費需要の高まりから、大型家具や生活家電、アパレル商品などの販売が好調に推移いたしました。

IT事業においては、地域みっちゃく生活情報総合ポータルサイト「フリモ\FRIMO(R)」(furimo.jp)やスマートフォン向けAR(拡張現実)アプリ「フリモAR」など、フリーマガジンとインターネットを融合した広告(IoP:Internet of Paper)を推進しました。また、地元のお得な情報やクーポンに容易にアクセスできて簡単・便利に利用できる独自のマルチプラットフォーム・アプリケーションの開発を行いました。

なお、地域みっちゃく生活情報総合ポータルサイト「フリモ\FRIMO(R)」(furimo.jp)の会員数は152,546名、掲載店舗数は37,174件となっており、スマートフォン向けAR(拡張現実)アプリ「フリモAR」のダウンロード数は169,150件となっております。

このような状況のもと、その他における売上高は528,793千円となりましたが、EC事業及びIT事業の原価及び費用がEC事業の売上高を上回ったことから、セグメント損失は30,991千円となりました。

 

(注)発行部数、拠点数、会員数、掲載店舗数、ダウンロード件数は2021年3月末現在

 

当連結会計年度末における総資産は3,861,351千円となりました。その内訳は、流動資産2,637,691千円、固定資産1,223,659千円です。

当連結会計年度末における負債の残高は2,144,453千円となりました。その内訳は、流動負債1,946,016千円、固定負債198,437千円です。

当連結会計年度末における純資産の残高は1,716,897千円となりました。この結果、自己資本比率は44.5%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、235,268千円となりました。

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

営業活動の結果使用した資金は、8,196千円となりました。これは主に、未払消費税等の増加152,756千円、減損損失の計上131,207千円、売上債権の減少64,301千円、減価償却費45,422千円及び賞与引当金の増加20,436千円等資金の増加要因があった一方、税金等調整前当期純損失417,401千円の計上等資金の減少要因があったためです。

〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

投資活動の結果使用した資金は、256,884千円となりました。これは主に、定期預金の払戻により590,679千円の収入があったものの、定期預金の預入により841,202千円を支出したためです。

〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

財務活動の結果得た資金は、324,104千円となりました。これは主に長期借入金の返済により42,856千円支出したものの、短期借入金が250,000千円増加したこと及び長期借入れにより130,000千円の収入があったためです。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社グループは、メディア広告事業を主体としており生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。

 

b. 仕入実績

連結会計年度の仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

メディア広告事業

3,446,548

その他

380,250

合計

3,826,799

 

(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2. 当連結会計年度より連結財務諸表を作成しておりますので、前年同期比は記載しておりません。

 

c. 受注実績

当社グループは、受注生産を行っていないため受注実績の記載はしておりません。

 

d. 販売実績

連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

メディア広告事業

6,022,437

その他

528,793

合計

6,551,231

 

(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2. 当連結会計年度より連結財務諸表を作成しておりますので、前年同期比は記載しておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

第43期は第1四半期において、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言が4月7日に7都府県に発出され、同月16日には対象が全国に拡大されるとともに、岐阜、愛知を含む13都道府県が特定警戒都道府県に指定されました。緊急事態宣言は5月中旬から下旬にかけて順次解除されましたが、夏季における第2波の到来など上半期を通した経済活動の抑制および停滞により、特に当社が主力とするプロモーションメディア事業において広告需要が低減しました。その結果、第2四半期累計(連結)の売上及び売上総利益は、前年同期(単体)に比べ88.3%及び81.8%と低迷、経常損失334,281千円となりました。下半期においては、政府によるGoToキャンペーンなどにより一時的な回復が見られたものの、新年及び年度末における緊急事態宣言の再発出など、地域経済を担う広告主(スポンサー)の経営環境は厳しい状況が続き、広告需要の回復も限定的となりました。このような事業環境下、当社グループは従業員の安全と雇用の維持に努めつつ、原価や経費の削減及びウィズコロナ施策に取り組んだ結果、下半期では経常利益を確保いたしました。しかし、上半期の損失を埋めるには至らず、第43期通期(連結)では、売上高6,551,231千円、営業損失292,349千円、経常損失274,404千円、当期純損失367,912千円となりました。また、このような業績結果を踏まえ、期末の現金配当をゼロ円(無配)といたしました。

当社の主要メディアである『地域みっちゃく生活情報誌(R)』は、第43期末において28道県で131誌、月間総発行部数 8,732,542部となり、全国7県で過半のご家庭に直接届く、比類なきフリーメディアとなっております(世帯カバー率%:岐阜90.0、三重80.3、愛知73.0、滋賀75.8、鳥取68.6、山形60.2、群馬52.1)。また、新たなハッピーメディア(R)として、小学生3、4年生をターゲットとするキャリア教育副読本『お仕事ノート』を6月に岐阜市で創刊、3月までに22版(25市10町)、計12万部発行しました。

第44期は、ウィズコロナで鍛えられ、デジタル・トランスフォーメーションで進化した当社グループのポスティング型フリーメディアの価値向上により、業績のV字回復及び復配を目指します。具体的には、QRコード掲載によるハイブリッド広告化や、もぎり機能の付いたご近所クーポンアプリ「フリモ」など、自社媒体「ハッピーメディア(R)」の領域拡大と質的向上とともに、VC加盟社など全国の同志と協業して国内に比類なきポスティング型フリーメディアの地位を確立してまいります。

 

メディア広告事業及びその他(EC事業及びIT事業)の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

キャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは、事業活動のための資金の財源として、主に手元の資金と営業活動によるキャッシュ・フローによっており、事業拡大を継続するために必要な運転資金及び設備投資のための資金を金融機関からの借入により調達します。当連結会計年度末時点において、有利子負債残高は947,349千円、資金の手元流動性については現金及び預金残高が1,653,424千円と月平均売上高に対し3.0ヶ月分となっており、資金の流動性は確保されていると考えております。

 

③ 連結財務諸表の作成に当たって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

広告の取扱いに関する契約

当社は、株式会社中日新聞社との間に「広告の取扱いに関する契約」(広告代理店契約)を締結しております。

契約期間:1978年5月1日から満2年間(自動更新条項付)

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。