第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 平成29年3月期第3四半期累計期間(自 平成28年4月1日 至 平成28年12月31日)における当社の財政状態及び経営成績は、以下のとおりです。

 

(1)業績の状況

 当第3四半期累計期間における当社の業績につきましては、IP無線ソリューション関連の自社ライセンス販売の増加や通話録音製品販売の増加があった一方で、前年同四半期において売上貢献が大きかった他社ライセンス製品販売が減少したことや、海外ベンダー製品の保守案件が減少したことから、売上高は1,548,518千円(前年同四半期比10.6%の減少)となりました。

 損益面につきましては、売上において収益性の高い自社ソフトウェアライセンス販売の占める割合が増えたこと、及び経営努力による保守コスト削減により保守サービス事業の収益力が回復したこと等で、売上総利益は前年同四半期比10.9%の増加となる618,359千円となり、事業拡大を見込んだ人員増加等による販売管理費増額を吸収した結果、営業損失は65,570千円(前年同四半期は営業損失90,088千円)、経常損失は69,770千円(前年同四半期は経常損失93,843千円)、四半期純損失は58,137千円(前年同四半期は四半期純損失99,479千円)となり、それぞれ赤字幅が減少しております。

 受注面につきましては、IP無線ソリューション関連の構築支援、保守事業の新規案件は、堅調に推移しているものの、大型案件の受注時期が変動したことにより、受注残高は506,723千円(前年同四半期比13.5%の減少)となりました。

 

(単位:千円)

 

前第3四半期

累計期間

当第3四半期

累計期間

増減額

増減率

売上高

1,731,190

1,548,518

△182,672

△10.6%

売上総利益

557,559

618,359

60,800

10.9%

営業損失(△)

△90,088

△65,570

24,518

四半期純損失(△)

△99,479

△58,137

41,341

受注残高

585,842

506,723

△79,119

△13.5%

 

 当第3四半期累計期間におけるソリューション・サービス分野別のトピックは、以下のとおりであります。

 

〔通信システム・ソリューション〕

 通信事業者の大規模ネットワークで利用される通信システムのライセンス販売、SI、周辺アプリケーション、及びネットワークセキュリティ・コンサルティングサービスを提供。

・前事業年度に引き続き、大手通信事業者が提供している企業向け及び一般ユーザー向けIP電話の利用者数増大により、ソフトウェアSBC(*1)製品のライセンスの追加注文を獲得。

・前事業年度に引き続き、大規模コールセンター向けの増設案件を獲得。

・ソフトウェアSBC製品をNFV(仮想化システム基盤)上で動作させる案件を継続して獲得。

・大手通信事業者へソナス・ネットワークス製のIP通信機器を導入。

・大手通信事業者よりVoIPサービスの運用監視ソリューション「NX-C6000」の導入案件を獲得。

・新規サービスであるMVNO関連ビジネス拡大の基盤となるMNO/MVNO製品の評価、品質検証案件を獲得。

・2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた通信インフラのセキュリティ強化を背景にセキュリティ関連案件が増加。

 

・大手ISP及び大手国内ベンダーより、フルMVNO(*2)化ソリューションに関する技術コンサルティング案件を獲得。

・携帯通信事業者より、MVNOを含めた携帯通信事業者間の相互接続を実現するための技術コンサルティング案件を継続して獲得。

・国内通信事業者及び通信機器メーカーより、IMS(*3)製品及びスマートフォンVoIPアプリケーションに対するセキュリティ診断案件を獲得。

・大手通信事業者移動体通信網への、大型セキュリティソリューション案件を獲得。当社独自開発の脆弱性診断ツールを活用した。

 

 以上の結果、通信システム・ソリューションの当第3四半期累計期間の売上高は、481,651千円(前年同四半期比42.1%の減少)となりました。

 

〔エンタープライズ・ソリューション〕

 通信事業者以外の企業や官公庁に向けて、通信システムのライセンス販売、SI、周辺アプリケーション、及びネットワークセキュリティ・コンサルティングサービスを提供。

・既存顧客である大手電機メーカー、大手金融機関、大手損害保険企業、官公庁関係、運転指令所(鉄道)等に新たな通話録音製品を導入。

・新規顧客である大手人材派遣企業等にソフトウェアベースの統合通話録音ソリューションの新製品である「VoISplus」と「LA-6000」を導入。

・SIPを利用した新サービスを提供するための技術コンサルティング案件を獲得。

・IP無線ソリューションの販売先となる顧客に対する開発・構築支援大型案件を獲得し、新製品となる自社ライセンスの導入・検収が完了。

・通信事業者のクラウドPBXサービスのユーザ増加により当社製品の追加ライセンスを獲得。

 

 以上の結果、エンタープライズ・ソリューションの当第3四半期累計期間の売上高は、386,354千円(前年同四半期比145.9%の増加)となりました。

 

〔保守サポート・サービス〕

 通信システム・ソリューションで培ったパートナーシップの強化により、通信事業者及びエンタープライズ向けに全国24時間・365日対応の保守サポート業務を提供。

・保守契約の更新及び新規案件については堅調に積み上がり、計画通りに売上が推移。

・一方で収益性の低い海外ベンダー保守案件の契約を見直したことでトータルの売上としては前年比で減少。

・経営努力により保守コストが削減され収益力が回復。

 

 以上の結果、保守サポート・サービスの当第3四半期累計期間の売上高は、680,512千円(前年同四半期比8.3

%の減少)となりました。

 

(*1)ソフトウェアSBC(セッション・ボーダー・コントローラー)

SBCはIP電話システムで利用されるゲートウェイ装置で、異装置間でのSIP信号の差分吸収やインターネット上でのセキュリティ確保等、SIPを利用したサービス提供時の課題を解決する装置です。当社のソフトウェアSBCは、SBCの機能を汎用サーバ上で提供するソフトウェア製品でありながら、他社アプライアンス製品と同等のパフォーマンスを実現しています。

 

(*2)フルMVNO

現在のMVNO(仮想移動体通信事業者)は、設備所有者である携帯通信事業者の設備・機能を利用してサービスを提供しているが、フルMVNOは、顧客契約情報を管理するデータベース、音声サービスを提供する設備、SIMカードを自社で発行する機能等を自前で所有・運用する事業者で、独自のサービスを提供することが可能となります。

 

(*3)IMS(IP Multimedia Subsystem)

接続方式が異なる携帯通信網や固定通信網間におけるIP接続を可能とする国際標準化された技術方式であり、テレビ電話等の音声や映像をインターネット上で送受信するマルチメディアサービスを実現するために用いられます。

 

(2)財政状態の分析

 資産、負債、純資産の状況

(資産)

 当第3四半期会計期間末における総資産は、2,371,315千円となり、前事業年度末と比べて341,142千円減少となりました。増加の主な要因は、仕掛品が26,611千円、原材料及び貯蔵品が4,622千円、外注費の前払い等に伴う前払費用が36,852千円、繰延税金資産が14,668千円、ソフトウエア資産が161,881千円(新規開発及び取得等により368,399千円増加、減価償却により206,517千円減少)、投資その他の資産「その他」に含まれる長期前払費用が22,729千円増加したことによるものであり、減少の主な要因は、現金及び預金が50,904千円、前事業年度末に計上された売掛金が回収により511,980千円、製品が23,644千円、のれんが15,138千円減少したことによるものであります。

 

(負債)

 当第3四半期会計期間末における負債の総額は、996,073千円となり、前事業年度末と比べて333,403千円減少となりました。増加の主な要因は、年間保守売上の前受け等により前受金が54,955千円、未払費用が7,860千円増加したことによるものであり、減少の主な要因は、買掛金が94,057千円、未払金が34,118千円、未払法人税等が82,008千円、未払消費税等が35,422千円、長期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が156,765千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

 純資産は1,375,241千円となり、前事業年度末と比べて7,739千円減少いたしました。増加の要因は、株式報酬費用の計上等により新株予約権が8,777千円、株式報酬としての新株式発行並びに新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金が23,803千円それぞれ増加したことによるものであり、減少の要因は、四半期純損失の計上等により利益剰余金が64,062千円減少したことによるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は、22,102千円であります。なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動に重要な変更はありません。

 

(5)従業員数

 当第3四半期累計期間において、当社の従業員数は12名増加しております。主な理由は、新卒採用や事業拡大に伴い期中採用が増加したことによるものです。

 

(6)生産、受注及び販売の実績

 当社は、通信技術に関するソリューション提供を事業とする単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

① 生産実績

 当社は、ソフトウェアの開発・販売を主たる事業としており、生産という概念は薄く、かつ受注形態が多岐にわたり生産実績の把握が困難であるため、生産実績の記載を省略しております。

② 受注状況、販売実績

 

当第3四半期累計期間

(自 平成28年4月1日

至 平成28年12月31日)

前年同四半期比(%)

受注高(千円)

1,251,977

78.0

受注残高(千円)

506,723

86.5

販売実績(千円)

1,548,518

89.4

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(7)主要な設備

 当第3四半期累計期間において、主要な設備の著しい増減はありません。