1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………6
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………7
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………7
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………9
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………11
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………13
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………15
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………15
(表示方法の変更) ………………………………………………………………………………………………15
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………15
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………15
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………15
企業経営において、デジタル技術を駆使した戦略的な業務改革が重要視されており、デジタル・トランスフォーメーション(DX)への投資が継続的に増加しています。
当社グループはこの潮流を長期的な成長機会と捉え、お客様のDXを支援することに加えて当社自身の変革を目指す「コムチュア・トランスフォーメーション(CX)」を推進し、10年先を見据えた戦略として、グローバルベンダー各社との連携強化を主軸に、当社独自のテンプレートやソリューションを付加価値として組み合わせて提供することで、お客様のビジネスモデル変革の担い手として事業活動を拡大してまいりました。
そのために、より高度なベンダー資格取得の促進による技術力向上に加え、業務コンサルティングなどの付加価値の高いサービスを提供する組織として2023年10月に「コンサルティング本部」を立ち上げ、提案力の強化とビジネス機会の創出に取り組み始めました。既存のお客様向けのコンサルティングサービスのクロスセル提案に加え、新規のお客様の開拓活動を進めております。
提案・営業活動においては、お客様の「ささやき」を提案という「カタチ」にするための営業活動を強化するため、日々の営業報告はSFAシステム(Salesforce)を活用し、経営層を含む全社でタイムリーな情報共有を行っています。
受注環境が好調な一方で、エンジニアの確保が最優先課題です。中でも社員の待遇の向上は重要な課題の一つであり、前連結会計年度は平均8.1%、当連結会計年度も平均8.1%の昇給を実施しました。社員とのエンゲージメントの強化にも一層取り組んでおり、その効果を把握するためのエンゲージメントサーベイも新たに実施いたしました。また、2024年4月には人事制度の改定も行いました。キャリアパスや研修体系を拡充させ、貢献度やスキルに応じた報酬体系を導入し、これにより社員が自己成長をより具体的に感じられるような環境の整備を進めております。
人材育成においては、213名の新卒社員の早期戦力化に加え、既存社員を対象にしたリスキリングによる成長領域へのリソースシフト等、来期以降の収益性の更なる向上にもつながる取り組みを行いました。リソース確保においては、中途採用では採用エージェントとの連携強化や社員紹介制度等の取組みによる即戦力のエンジニアの採用を進めており、採用以外にも前連結会計年度に100名のエンジニアを有するタクトシステムズ株式会社の株式を取得するなど、グループの成長を加速させるためのM&Aにも積極的に取り組みました。
また、協力会社からのエンジニアの調達の増加に向け、主要な協力会社をコアパートナー化するなどの戦略的な連携を進め即戦力エンジニアの優先的な提供を実現するとともに、当社グループのIT研修会社であるエディフィストラーニング株式会社の教育コンテンツを活用した成長領域での人材育成支援を行うなど、エンジニアの確保を積極的に進めております。
エンジニアの確保だけでなく、さらなる事業の拡大にも取り組んでおります。当連結会計年度に伊藤忠商事株式会社(以下「伊藤忠」)との業務提携契約を締結し、伊藤忠グループ各社へのDX支援の共同提案、伊藤忠グループのIT企業各社との連携によるマーケット拡大の取り組みなど、システム開発(CRM/ローコード開発、ERP)やデータ分析などの領域での協業を開始し、成果につながっております。
新たな事業領域への取り組みでは、生成AIへの取り組みも積極的に進めております。クラウド事業での生成AIのメニュー化の検討、システム開発プロセスへの活用の検証、生成AIの活用を検討している企業向けの研修コースの提供開始など、グループ各社の強みを生かした事業展開を進めております。社内活用においては、コーポレート部門にて社内独自の使用環境による活用を100名体制で開始し、業務の効率化や意思決定の迅速化を進めております。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は以下のとおりとなりました。
(百万円)
売上高は、DX関連ビジネスへのさらなるシフト、プラットフォーマーやツールベンダー各社との連携の強化による営業活動の推進などに加え、新卒社員やリスキリングした既存社員の戦力化が進んだこと、協力会社のリソース確保が二桁成長したこと、M&Aの寄与などにより前年同期比で17.7%の増収となりました。
売上総利益は、社員満足度向上のための労務費が大幅に増加し、リスキリングに伴う研修コストも発生しましたが、提案力の強化やサービス品質・生産性の向上、コンサルティング業務の拡大、成長領域へのシフトなどによる一人当たり売上高の伸長などにより、社員一人当たり売上総利益(※)は2.1%増加し、前年同期比で17.3%の増益となりました。なお、従来、新卒社員の4月および5月の研修期間中の人件費については「売上原価」に含めて表示しておりましたが、当連結会計年度より「販売費及び一般管理費」として表示する方法に変更しております。この変更により前連結会計年度の売上総利益は、84百万円増加しております。
営業利益は、来期にかけてのさらなる成長に向け、採用、人事制度改定、コラボレーションスペースの増床、対面での全社イベント開催などの人的資本投資が増え、M&Aに伴う販管費も増加しましたが、前連結会計年度に発生したのれんの即時償却に関連する費用計上の終了の影響もあり、前年同期比で13.1%の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に発生した受取保険金がなくなった一方で、投資有価証券評価損もなくなったことにより、前年同期比で16.3%の増益となりました。
企業経営の健全性の指標である自己資本比率は71.7%となり、健全性の高い経営を実践しております。
(※)売上総利益を当連結会計年度の連結の就業人員数(役員を除く)で除した金額
事業別の業績についてですが、当社の事業は以下の5つの区分です。
事業別の売上高と売上総利益の状況は、以下の通りです。
クラウドソリューション事業は、新卒社員の教育コストや既存社員のリスキリングに伴う一時的な研修コスト負担が増加したものの、当連結会計年度より連結した子会社の寄与に加え、日本マイクロソフト社やセールスフォース・ジャパン社などとの連携による顧客情報システム構築、また大手企業を中心とした社内の情報系システムのクラウド化、業務プロセスのデジタル化に向けたコンサルティングなどの需要の増加により売上高、売上総利益ともに増加いたしました。
デジタルソリューション事業は、新卒社員の教育コストや既存社員のリスキリングに伴う一時的な研修コスト負担が増加したものの、SASやDatabricksによるデータ分析ビジネスの拡大や、Google Cloud Platform上での大量データを蓄積する環境構築などのデータマネジメントビジネスの拡大に加え、金融業向けアンチマネーロンダリングシステム構築により、売上高、売上総利益ともに増加いたしました。
ビジネスソリューション事業は、リスキリングの取り組みでクラウドソリューション事業などへ社員をリソースシフトしたものの、S/4 HANA化などSAP関連ビジネスの継続的な成長、金融関連のお客様向けクロスセルによるビジネス拡大、および前連結会計年度に発生したトラブル案件の終息により、売上高、売上総利益ともに増加いたしました。
プラットフォーム・運用サービス事業は、クラウド環境の運用ビジネスの拡大に加え、システム運用業務のアウトソーシングやセキュリティサポートなどの需要の増加により売上高、売上総利益ともに増加いたしました。
デジタルラーニング事業は、新人研修・DX研修などの企業向けの企画型研修の需要が増えた一方で、グループ向けの研修業務に講師リソースを振り分けたことなどにより、売上高、売上総利益ともに減少いたしました。
(百万円)
(注) 当連結会計年度より事業区分の一部を見直したことにより、前連結会計年度のクラウドソリューション事業、デジタルソリューション事業、ビジネスソリューション事業およびプラットフォーム・運用サービス事業の売上高は、それぞれ1,965百万円減少、1,029百万円増加、858百万円増加および76百万円増加しております。
また、上記に加え、新卒社員の4月および5月の研修期間中の人件費を「販売費及び一般管理費」として表示する方法に変更したことにより、前連結会計年度のクラウドソリューション事業、デジタルソリューション事業、ビジネスソリューション事業、プラットフォーム・運用サービス事業およびデジタルラーニング事業の売上総利益は、それぞれ325百万円減少、194百万円増加、160百万円増加、52百万円増加および1百万円増加しております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,704百万円増加し、23,442百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の増加等により現金及び預金が1,921百万円、売上高の増加等により受取手形及び売掛金が482百万円それぞれ増加した一方で、投資その他の資産のその他に含まれている保険積立金が解約により652百万円、償却によりのれんが338百万円それぞれ減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて4百万円減少し、6,637百万円となりました。これは主に、当連結会計年度末が休日であったこと等により未払費用が369百万円、売上原価の増加等により買掛金が200百万円それぞれ増加した一方で、返済により短期借入金が500百万円、一部連結子会社の退職給付制度終了による退職金支給等により退職給付に係る負債が95百万円それぞれ減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて1,708百万円増加し、16,805百万円となりました。これは主に、剰余金の配当1,450百万円を上回る親会社株主に帰属する当期純利益3,135百万円を計上したことによるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1,921百万円増加し、12,123百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果獲得した資金は3,424百万円(前年同期比75.8%増)となりました。これは主に、法人税等の支払額が1,752百万円、売上債権の増加額が482百万円あった一方で、税金等調整前当期純利益が4,553百万円、のれん償却額が338百万円、減価償却費が161百万円、未払費用の増加額が369百万円、仕入債務の増加額が200百万円あったことによるものであります。
投資活動の結果獲得した資金は449百万円(前連結会計年度は1,707百万円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が205百万円、有形固定資産の取得による支出が40百万円あった一方で、保険積立金の解約による収入が653百万円あったことによるものであります。
財務活動の結果使用した資金は1,952百万円(前年同期比49.8%増)となりました。これは主に、配当金の支払額が1,452百万円及び短期借入金の純減額が500百万円あったことによるものであります。
当社グループが事業を展開するDX市場は、企業の関心の高まりと投資の増加に伴い、急速な成長を遂げており、この成長は今後も続くと見ております。
特に、生成AIなどの新しい技術の登場により、経営環境は大きく変化しており、これらの技術を取り入れることで、企業は多様な働き方の実現や新たなビジネスモデルの創出を目指しています。これらの目標を達成するためには、クラウドサービスなどのデジタル技術の活用は不可欠であり、社内システムのクラウド化、データの分析・活用、DX人材の育成などのニーズは、今後さらに増大すると見込まれています。また、システム開発の手法においても、ローコード開発やアジャイル開発などより迅速かつ柔軟な開発が求められており、これらを支えるプラットフォームやツールの需要は高まり続けると見ております。
このような環境の中で、当社はさらなる成長と高付加価値を目指し、新たな中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を策定しました。ステークホルダーの皆様からの期待に応えるべく、サステナビリティ方針やビジョンを明確にし、これらを実現するための経営計画として位置づけております。DX領域へのシフトを加速し、2032年3月期には「売上高 1,000億円企業」へ挑戦いたします。
売上高はオーガニック(M&Aなどの影響を除いたもの)で年平均成長率10.0%以上の持続的な成長、営業利益率は13.0%を目標とする高成長・高収益経営を追求します。これを実現するため、お客様のDX支援だけでなく当社自身の変革も図る「コムチュア・トランスフォーメーション(CX)」の推進、プラットフォーマーやツールベンダーとの連携を強化し、次なるステージに向けた成長を加速します。
成長領域であるDX領域の売上構成比を現在の67%から80%以上へと高める目標のもと、グループ会社のエディフィストラーニング株式会社を活用したリスキリングを継続し、Microsoft、Salesforce、SAP、データ分析の4つの重要な成長領域へのリソースシフトをグループ横断で推進します。
そのために、「ベンダー連携」を軸にした営業プロセスの徹底による受注及び売上の拡大、ソリューションやテンプレートメニューの拡大による「提案力の強化」、適性の高い人材の積極的な採用と育成に加え協力会社との連携強化による「人材リソース拡大」という3つの主要な戦略を引き続き進めていきます。
加えて、成長加速のための戦略としてM&Aに積極的に取り組み、成長スピードの加速へと繋げます。さらに、優秀な人材の確保と継続的な待遇改善、エンゲージメントの向上、新人事制度における教育研修体系の充実など人的投資も強化します。
新たな事業領域として、お客様向けの生成AIの活用支援や教育サービスの提供を拡大します。また、社内のDX推進や基幹システムの刷新を進め、経営基盤の強化にも注力します。これらの取り組みを通じ、持続可能な成長と高い収益性を維持し、今後に向けた連結業績のさらなる向上を図ります。
これらの取組みにより、新中期経営計画の初年度である2025年3月期の連結業績予想における売上高を37,700百万円、前年同期比で10.3%増加と15期連続の増収を見込んでおります。
また、高付加価値化、生産性の向上、不採算案件の抑制のための品質管理の強化などの取組みによる利益増加により、社員の待遇改善、新規事業創出のための研究開発などの投資を行った上で、2025年3月期の営業利益4,900百万円、経常利益4,900百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,250百万円と14期連続の増益を見込んでおります。
なお、本見通しは、現時点で入手可能な情報に基づき判断した見通しであり、今後の業績予想については、適時、速やかに開示してまいります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループの業務は現在日本国内に限定されており、海外での活動がないことから、当面は日本基準を採用することとしておりますが、今後の外国人株主比率の推移及び国内他社のIFRS(国際財務報告基準)採用動向を踏まえつつ、IFRS適用の検討を進めていく方針であります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
従来、新卒社員の4月および5月の研修期間中の人件費については「売上原価」に含めて表示しておりましたが、当連結会計年度より「販売費及び一般管理費」として表示する方法に変更しております。新卒社員は、入社後2か月間研修のため特定のプロジェクトに関与せず、売上高に直接的に貢献しないことから、当社グループの実態をより適切に表示するために行ったものであります。当該表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結損益計算書の組替を行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「売上原価」に表示していた84百万円は、「販売費及び一般管理費」84百万円として組替えております。また、この変更により前連結会計年度の売上総利益は、84百万円増加しております。
【セグメント情報】
単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益について、希薄化効果を有する潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
該当事項はありません。