第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

「財政状態及び経営成績の状況」において使用する名称の正式名称及びその説明は、下記のとおりであります。

使用名称

正式名称

説  明

web3

web3

巨大プラットフォーマーを介さずに、ユーザー同士で直接データやコンテンツ等のやり取りができる分散型の次世代インターネットの概念

Trusted Web

Trusted Web

内閣官房デジタル市場競争本部が発表している「Trusted Webホワイトペーパー」の中で提唱される「Webで流通される情報やデータの信頼性を保証する仕組み」に関する概念

特定のサービスに過度に依存せずに、データの検証及びそのデータのやり取りを検証できる領域を拡大し、Trust(信頼)を向上する仕組み

非中央集権型ID(DID)

Decentralized Identity

「分散型ID」とも呼ばれ、ブロックチェーンなどの技術を用いて個人が自身のIDを自分自身でコントロールし、必要な情報だけを必要な範囲で共有することができるIDの仕組み

Web2.0

Web2.0

ユーザーがインターネット上で生成したコンテンツを、SNSなど中央集権型のプラットフォームを通じて共有・配信できるインターネットの形態

AI

Artificial Intelligence

計算機(コンピュータ)を用いて、人間の知的行動を研究または行わせる技術

DX

Digital Transformation

データとデジタル技術を活用して製品やサービス、ビジネスモデル等を変革すること

5G

5th Generation

第5世代移動通信システムの略称で、次世代通信規格の1つ

MVNO

Mobile Virtual Network Operator

仮想移動体通信事業者

IoT

Internet of Things

モノに通信機能を持たせてモノ同士が相互通信することにより、ヒトが介在することなく自動認識や自動制御などが行える仕組み

MVNE

Mobile Virtual Network Enabler

MVNOの支援事業者

クラウド

Cloud Computing

ソフトウエア等をネットワーク越しに利用者に提供する仕組みやそのデータが蓄積・運用されているデータセンターやサーバー群の総称

 

各報告セグメントの事業内容は、下記のとおりです。

報告セグメント名

主なサービス

5Gインフラ支援事業

・ISP向け事業支援サービス

・MVNO向け事業支援(MVNE)サービス

・法人向けクラウドサービス

5G生活様式支援事業

・個人向けモバイル通信関連サービス

・個人向けインターネット接続関連サービス

・集合住宅向けインターネット接続関連サービス

・不動産関連サービス

・web3関連プラットフォーム

企業・クリエイター5G DX支援事業

・インターネットマーケティング関連サービス

・アドテクノロジー関連サービス

・クリエイター向け支援プラットフォーム

 

経営成績の状況

当社グループは、2021年から2030年の10ヵ年計画を視野に入れた企業経営を推進しており、2027年4月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画『SiLK VISION 2027』を2025年4月期よりスタートしております。中期経営計画『SiLK VISION 2027』では世界規模で直面している社会課題の解決に必要なものとして「信用の所在地」を追求することをテーマとしております。これは、我々を取り巻く環境が不透明な情報で溢れていることに対して、信用のおける状態を作っていくことが重要であると考え、当社が有するweb3や特許技術等を活用し、その実現に取り組むものです。当社グループは、「Trusted Web」構想のもと、非中央集権型ID(DID)や当社が独自開発したレイヤ1ブロックチェーン技術と、これまで培ってきた通信分野におけるノウハウを組み合わせ、Web2.0とweb3をハイブリッドで段階的・補完的に運用しながら様々なモノを「Trust化」してまいります。そして、通信事業にとどまらない、web3/AI事業へとカテゴリーチェンジし、「通信生まれのweb3実装企業」として、社会課題の解決を目指すとともに、中期経営計画『SiLK VISION 2027』の最終年度である2027年4月期の連結業績においては、売上高630億円~700億円、営業利益80億円を目標とし、当社グループ全体で総力をあげて事業領域の拡大と中期経営計画の達成を推し進めてまいります。

当中間連結会計期間においては、米国の通商政策や関税の影響、物価上昇の継続による消費者マインドの下振れ、原材料・エネルギー価格の高止まりなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。一方で、生成AIをはじめとする先端技術への投資意欲の高まりや、業種・業態を問わず加速するDX化を背景に、国内のIT市場環境は堅調な成長を続けております。さらに、5Gの普及に伴い、インターネットサービスにおいてはWeb2.0(中央集権型)からweb3(非中央集権型)への移行という新たな概念が台頭し、非中央集権型インフラやサービスを活用した新しいビジネス創出が国内外で活発化しております。

このような環境の中、中期経営計画『SiLK VISION 2027』の2年目となる当連結会計年度では、『SiLK VISION 2027』で掲げた売上高の年平均成長率(CAGR)7%~10%という指標に基づき、前年比8.9%増を目標に持続的な成長を図り、最終年度の目標達成に向け、成長投資と事業リファクタリングを積極的に推進してまいります。

また、ソフトバンク株式会社との資本業務提携及び株式会社ギガプライズ(以下、「ギガプライズ」)の100%子会社化(議決権)を契機として、グループ一体での経営体制、共同調達、共同セールス、共同技術/サービス開発体制といった事業構造の抜本的な改革を徹底的に行い、シナジー効果を発揮してまいります。

さらに、web3領域における事業強化として、非中央集権型ID(DID)をはじめ、医療データ管理、クリエイター支援など、web3技術を応用した多様なユースケースの創出と社会実装を一層加速させることを目指しております。

これまで通信事業を中核としてきた当社グループは、完全web3実装型基盤技術「Portfolia」を活用した非中央集権型プラットフォームを創出し、独自のブロックチェーンやAI、DID(分散型ID)ウォレットといった最先端テクノロジーを社会に実装することで、社会課題の解決に貢献するとともに、「Platformers Maker」として高収益かつ持続可能な事業体への変革を目指してまいります。

当社グループは、「One freebit~Giga-speed for freedom~」をスローガンに掲げ、非中央集権型の自由な社会の実現と、よりオープンで自由な世界を全ての人が体験できる未来を目指し、常識を超えるスピードで前進し続けます。

 

各報告セグメントの経営成績は、次のとおりです。

① 5Gインフラ支援事業

固定回線網においては、働き方や生活スタイルの変化に伴い、自宅でのオンライン動画視聴やゲームなどのリッチコンテンツ利用、SNS利用の拡大に加え、オンライン形式の会議や学習の一般化など、インターネットを介したサービスが増加し続けております。これにより、回線利用量の増加が進み、ネットワーク原価は高止まりの状態で推移しております。

モバイル回線網においては、大手モバイル通信キャリアによる格安プランやサブブランドの強化が独自型MVNOに影響を与える状況が続いております。一方で、IoT分野やインバウンド向けの利用が増加するなど、モバイル市場全体としての成長は堅調に推移し、5Gの活用シーンの広がりも期待されており、中期的にも拡大が見込めると捉えております。

このような状況のもと、5Gインフラ支援事業においては、MVNEとしてのMVNO向け事業支援サービスの規模拡大が堅調に推移した結果、売上高は5,850,251千円(前年同中間期比13.2%増)、セグメント利益は1,001,532千円(前年同中間期比45.3%増)となりました。

 

② 5G生活様式支援事業

上述の「5Gインフラ支援事業」における説明のとおり、固定回線網サービス市場においては、ネットワーク原価は上昇しているものの、5G Homestyle(集合住宅向けインターネットサービス)につきましては、建物の資産価値及び入居率の向上を目的とした高速ブロードバンド環境が標準設備として定着しつつあり、テレワークやオンライン学習、動画コンテンツ視聴などの利用がスタンダードなものとして認識されたことから、その市場規模は引き続き着実な成長が見込まれると捉えております。このような事業環境を踏まえ、集合住宅向けインターネットサービスや戸建賃貸住宅向けインターネットサービスをベースに、防犯・監視クラウドカメラサービスといったセキュリティ関連サービスを拡充し、提供範囲のさらなる拡大を進めることで収益基盤の強化を図ってまいりました。

5G Homestyleを提供するギガプライズでは、新築・既存の両物件でサービス提供戸数を順調に伸ばし、集合住宅向けISPサービスの提供戸数は、前連結会計年度末の134.2万戸から6.4万戸増加し、140.7万戸となりました。

また、5G Lifestyle(個人向けのモバイル通信・インターネット接続関連サービス)においては、当社グループ独自のテクノロジーを活用したスマートフォンサービス「トーンモバイル」で培った技術とサービスを、他社のスマートフォンや多様な機器でも利用可能とし、IoTをはじめとする他分野への展開を目指す「TONE IN」戦略の実現に向けて取り組んでおり、対応スマートフォン機種の拡大を進め、より幅広い利用者層の獲得を図っております。

このような状況のもと、5G生活様式支援事業においては、主に5G Homestyle(集合住宅向けインターネットサービス)におけるサービス提供戸数が順調に推移した結果、売上高は13,977,228千円(前年同中間期比10.8%増)、セグメント利益は1,995,993千円(前年同中間期比21.9%増)となりました。

③ 企業・クリエイター5G DX支援事業

連結子会社である株式会社フルスピード及び株式会社フォーイットが中心となり展開しているインターネットマーケティング、アドテクノロジーサービス領域では、広告市場全体が回復基調となる中、生成AIの活用拡大やデジタル施策の高度化を背景に、企業のデジタルマーケティング投資は引き続き増加いたしました。こうした市場環境の中、アドテクノロジーサービスにおけるアフィリエイト事業は需要の高まりに対応して取引を拡大し同事業も堅調に推移いたしました。

また、5G/web3時代を見据えたファンコミュニティ形成やクリエイターエコノミー(クリエイターが自らのスキルによって収益化を行う経済圏)の拡大を目指し、「StandAlone」プラットフォームの提供を進めております。個人クリエイターが大手プラットフォーマーを介さずに情報発信し、自らの価値を最大化できる新たな収益モデルとして、その可能性を広げており、引き続き提供件数の拡大に向けた取り組みを強化してまいります。

このような状況のもと、企業・クリエイター5G DX支援事業においては、アフィリエイト事業を中心に需要の取り込みが堅調に推移し売上高が拡大した一方、成長を企図したアフィリエイト事業の拡販に伴う費用や貸倒引当金の発生等により、売上高は12,137,398千円(前年同中間期比20.5%増)、セグメント利益は469,411千円(前年同中間期比33.8%減)となりました。

以上の結果、売上高は30,799,356千円(前年同中間期比15.7%増)、営業利益は3,463,694千円(前年同中間期比14.5%増)、経常利益は3,308,492千円(前年同中間期比7.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は2,269,940千円(前年同中間期比28.4%増)となりました。

セグメント別売上高及びセグメント損益                         (単位:千円)

区分

売上高

セグメント利益

又は損失(△)

5Gインフラ支援事業

5,850,251

1,001,532

5G生活様式支援事業

13,977,228

1,995,993

企業・クリエイター5G DX支援事業

12,137,398

469,411

その他

△10,778

調整額

△1,165,521

7,535

合計

30,799,356

3,463,694

 

 

連結財政状態

当中間連結会計期間末の資産合計は39,096,499千円となり、前連結会計年度末と比べて1,462,396千円減少しました。これは主として、のれんが478,343千円増加したものの、現金及び預金が2,001,315千円減少したことによるものです。

負債合計は28,995,641千円となり、前連結会計年度末と比べて3,026,718千円減少しました。これは主として、未払法人税等が548,164千円増加したものの、未払金が1,230,550千円及び長期借入金が2,516,152千円減少したことによるものです。

純資産合計は、利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末と比べて1,564,321千円増加の10,100,858千円となり、この結果、自己資本比率は20.3%となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)の残高は18,676,221千円となり、前連結会計年度末と比較して2,001,315千円減少しました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動による資金は3,206,427千円の増加(前年同中間期は2,016,498千円の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払額が478,750千円あったものの、税金等調整前中間純利益が3,472,908千円及び減価償却費が328,007千円あったことによるものです。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動による資金は678,984千円の減少(前年同中間期は674,833千円の減少)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が484,726千円及び資産除去債務の履行による支出が134,730千円あったことによるものです。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動による資金は4,534,643千円の減少(前年同中間期は3,398,548千円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が2,376,202千円、配当金の支払額が651,651千円及び連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が1,287,117千円あったことによるものです。

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

(4)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(6)研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、5,166千円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【重要な契約等】

該当事項はありません。