第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 医療・医薬の充実と進展は、私たち一人ひとりが健康で文化的な生活を送るために必要不可欠なものであります。当社グループは、医学・医薬のエビデンスの普及、知識・経験の共有を通じて、患者がより質の高い医療を効率よく受けられる社会の実現に貢献する企業であり続けます。

 

(2)目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、医師・医療従事者に教育コンテンツを提供するwebサイト「CareNet.com」を運営しております。当連結会計年度末時点におきましては、18万人の医師が会員登録をしており、満足度の高い医療情報を提供し続けることで、医師会員を増やしております。「CareNet.com」において多くの医師会員を確保することにより、製薬企業に対し、医薬品の営業・適正普及活動を支援するサービスを提供することが可能となっております。

 当社グループは、現時点において成長過程にあると認識しており、財務基盤の充実は不可欠であるため、具体的には、次の経営指標を伸ばすことを目標としております。

  ①成長性の視点:売上高及び成長の鍵となる医師会員数の推移

  ②収益性の視点:売上総利益率、販売費及び一般管理費比率及び営業利益率の状況

  ③健全性の視点:自己資本比率、流動比率、流動資産比率の水準及び営業活動によるキャッシュ・フローの状況

 また、当社グループは上記の目標とする経営指標を踏まえ、中長期的な会社の経営戦略は、医師会員を増やし収益性の高い医薬営業支援サービスの売上高を伸ばすため、新たな市場においてより多くの顧客の獲得を図り、環境に合わせたサービス・事業を開発し続けることが必要であると考えております。

 

(3)経営環境

 当社グループの主要顧客が属する製薬業界においては、大型薬剤の特許切れや薬価制度の変更、ジェネリック医薬品の使用促進などに直面し、製薬企業の営業環境は、厳しい状況が続いております。そのため、製薬企業は、新薬の研究開発や営業・適正普及活動において、さらなる生産性向上を求めております。また上市される新薬の中心が、スペシャリティ医薬品になるなかで、製薬企業はスペシャリティ医薬品に合った新たな適正普及支援を必要としております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①医師会員との関係性の強化

当社グループのサービスは、「CareNet.com」の医師会員が基盤となっております。当社グループは、今後の成長のためには、医師会員との関係性の強化が極めて重要な課題であると考えております。満足度の高い医療情報を提供し続けられるwebサイトの構築を図り、有用性や利便性が高まるよう改善に取り組むことで、医師会員数の増加はもちろん、会員の満足度、アクティブ度の一層の向上を図ってまいります。

 

②既存事業の収益基盤の強化

当社グループの主要顧客である製薬企業は、大型薬剤の特許切れや薬価制度の変更、ジェネリック医薬品の使用促進などに直面し、製薬企業の営業環境は、厳しい状況が続いております。これらの環境に適応するため、営業体制や運用体制を整備すると同時に、費用対効果の高く競争力のあるサービスやスペシャリティ医薬品などの今後上市される新薬に適したサービスを開発し、提供することで、当社グループのさらなる発展を図ってまいります。

 

③新規事業の開発

当社グループの、医療分野を取り巻く環境は、AI、ビッグデータの活用が進み、急速に変化しております。当社グループが中長期的に発展するためには、従来通り会員基盤を活かしつつ、その変化に対応した競争力のある新事業が必要であると考えております。そのため、社内の体制を強化すると同時に、最先端の技術を持ったベンチャー企業に対して、企業買収や戦略的提携、資本参加を必要に応じて行い、事業ポートフォリオを拡げてまいります。

 

 

管理体制の強化

当社グループは、今後も売上成長を見込むなか、営業及び制作部門の営業・販売活動を一層円滑にするためにも、管理体制の強化は必要であると考えております。そのため、管理本部機能の強化を目的に教育を実施し早期に戦力アップを図ってまいります。

 

⑤企画・制作体制の強化

当社グループは、製薬企業の課題解決につながるソリューションを提供するうえで、コンテンツ制作部門の強化が、今後も成長の鍵になると考えております。

そのためには、製薬企業のニーズに合う専門性の高い企画力や制作力を有する人材の採用や研修などの社員教育を実施することにより、社内の企画・制作部門の強化を図ってまいります。

 

(新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響への対応)

新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経営環境に与える影響は限定的であると考えておりますが、現時点では不透明かつ未確定要素が多いことから今後の推移状況を注視してまいります。

なお、当社グループでは、長期化する新型コロナウイルス感染症対策として、リモートワークを実施し、顧客との商談、セミナー等についてもオンラインで実施しております。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、将来に関する事項については、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において入手し得る情報に基づいて当社が判断したものであります。

 

(最も重要なリスク)

(1)医療業界・製薬業界への依存に関するリスク

当社グループの売上高は、大部分が製薬企業、医師及び医療従事者からの収入となっております。今後、医療費・薬価引き下げ、ジェネリック医薬品の普及、医療制度の変更などにより医療・ヘルスケア市場の停滞、縮小や新たな市場動向に当社グループが対応できない場合には、それらの事象が当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、製薬業界においては、グローバルな企業間競争が展開され、業界再編の動きが加速しております。企業間競争は当社が提供する各種サービスの採用を加速する可能性がある一方、再編された既存顧客による取引見直しの可能性もあり、その場合には当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、製薬企業等のニーズに合わせたサービス提供及び新商品の開発を進めることで、取引先等を特定の国・地域・企業に集中させず、様々な企業へ対応できる仕組みを構築することにより、リスクの分散化を図ります。また、取引先に対して定期的な与信管理を適切に実行することにより、取引先の喪失リスクの低減に努めております。

 

(2)競合参入・医師の獲得及び確保に関するリスク

当社グループは、多くの医師の協力を得る必要があり、当社グループは既に18万人(当連結会計年度末時点)の医師会員を有していることから本サービスにおける当社グループの優位性は高いものと認識しております。しかしながら、サービス実現には多くの医師の協力を得る必要があり、今後新規の参入や、医師会員を保有する他の企業又は製薬企業自らにより類似のサービスが提供される等で競争が激化し、当社グループの優位性が保てなくなった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、医師・医療従事者向け会員制サイト「ケアネット・ドットコム(CareNet.com)」等を通じて、医師会員へ満足度の高い医療情報を提供することで、医師会員の新規獲得を実現しております。これに加え、当社グループでは医師会員の協力を得ることにより、より一層の専門性の高いサイト構築に努めております。このような医師会員の増加により、インターネットを利用した製薬企業の営業・適正普及活動の支援に繋げていくことで、優位性の確保に努めてまいります。

 

(3)技術、システム面のリスクに関するリスク

当社グループは、主にインターネットを利用したサービスを行っており、サービス水準の維持向上を図るために、継続的な設備投資と保守管理を行っております。しかしながら、ハードウェア又はソフトウェアの不備、アクセスの急激な増加、人為的ミス、インターネット回線のトラブル、コンピュータウィルス、不正アクセス等、その他予測困難な様々な要因によって当社グループのシステムに被害又は途絶が生じた場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、当社グループの想定しない新しい技術の普及等により技術環境が急激に変化した場合、当社グループの技術等が陳腐化し、当社グループの事業展開に影響を与える可能性と、変化に対応するための費用が生じ、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、適宜新しいシステム技術やセキュリティ関連技術等を取り入れながらシステムの構築、運営を行い、サービス水準の維持、向上に努めております。

 

(重要なリスク)

(1)人材の確保及び育成に関するリスク

当社グループの事業は、医療・医薬及びこれらに関わる諸法令の知識を基に、医療・医薬に関わる情報コンテンツを制作するための企画力や制作力を有する人材が必要であり、今後の事業の成長においても不可欠であります。しかしながら、このような人材を獲得するのは容易ではないため、社内での人材育成や、社外への人材流出を防ぐことに力を注いでいく必要があります。しかし、人材流出の発生や人材の育成に充分な手立てができず、事業の遂行に遅れが生じたり、また遂行不能となった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、中長期的ビジネスを担う人材を質と量を伴って採用・育成しています。採用においては事業成長見込みや事業部門のニーズを勘案して採用目標数を定義し、デジタル技術の素養のある人材や、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進できる素養のある人材の採用の強化及び即戦力となる経験者採用の強化を推進しております。また、先進技術領域や急速に利活用が進むデジタル領域において卓越した専門性を有し、即座に当社ビジネスの拡大・牽引に寄与できる人材の獲得に取り組んでおります。労働環境の面では、育児・介護と仕事の両立、女性の活用や定年退職後の雇用継続等、当社グループの維持的成長を支える人事制度の構築や働きやすい職場環境作りに取り組んでおります。

 

(2)企業買収と戦略的提携に関するリスク

当社グループは、事業拡大の手段の一つとして戦略的提携、M&A及び投融資等を行う可能性があります。戦略的提携、M&A等の投融資の実施に際しては十分な検討のもとに実行に移してまいりますが、実施した戦略的提携、M&A及び投融資等が、当初期待した成果をあげられない場合や、投融資先の業績が悪化した場合や、損失が発生することにより、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、戦略的提携、M&A及び投融資等を行う際はその目的、意義を明確にした上でリスクを把握し、投下資本に対する回収実績の定量的な評価を行い、取締役会で審議を行っております。M&A及び投融資後は投資回収に努めるものの、経済情勢の変化に伴い中長期的に損失が見込まれる場合は、一定の仮定のもとで将来の回収可能見込額を見積り、必要に応じた会計処理を決算に反映させております。

 

(3)個人情報の取り扱いに関するリスク

当社グループの事業は、医師の協力を得ることで成り立っており、事業遂行上、多くの医師等の個人情報を保有しております。そのため、当社グループは2005年3月に、JIS Q15001(個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項)規格に準拠したプライバシーマークの付与認定を受けており、個人情報保護に関する社内規程の整備及び運用状況の監査を行うなど、個人情報管理の徹底を図っております。これらの対策により医師等の個人情報が漏洩する可能性は極めて低いと考えておりますが、万一医師等の個人情報の漏洩が発生した場合には、医師等からの信用を失うこととなり、医師会員の協力により支えられている当社グループのほぼ全てのサービスに支障が生じる等、その後の当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

これらの個人情報の管理に関しては、研修等により継続的に啓蒙活動を行い役職員の個人情報保護に対する意識を高めるとともに、個人情報保護の具体的な業務手続きを定めた個人情報保護規程に則って業務を遂行しております。また、コンピュータシステム・サーバー等のセキュリティ・アクセス権限は対象者に限定するなど、システム部門との連携を構築し、情報漏洩の防止対策を実施しております。

 

(4)知的財産に関するリスク

当社グループは、ブランドによる知名度向上を図ることや競合参入に障壁を築く手段のひとつとして、商品及びサービスに対し、商標権や特許権等の知的財産権を確保していくことを、事業推進上の重要事項として認識しております。しかしながら、商標権や特許権等は、特許庁に出願すれば必ず取得できるわけではなく、当社グループのブランドが確実に保護される保障はありません。また、これらが取得できたとしても、当社グループのビジネスに対し完全な参入障壁を築ける保障もありません。今後、類似ブランドの出現等によるブランド浸透力の弱まり、競合参入を防ぐ手段である知的財産権の確保の失敗、又はその確保が有効な手段となり得なかった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

一方、当社グループはインターネットを利用したサービスの提供及び医療コンテンツの提供にあたり、他社の知的財産を侵害することがないよう弁護士など専門家の助言を得ながら十分注意を払っているものの、他社知的財産への侵害リスクを完全否定することはできません。したがって、万一当社グループが他社の知的財産を侵害するような事態が発生した場合には、損害賠償請求や当社グループサービスの提供の中止等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、知的財産の適正権利化や第三者権利調査、知的財産権に関する専門家からの各種相談対応や当社グループ内での教育・啓発活動を実施し、当社グループの知的財産の保護・活用、第三者の知的財産権侵害防止に努めております。

 

(5)法的規制に関するリスク

a.インターネットについて

当社グループは、インターネットを利用した医療・医薬情報の提供サービスを展開しております。現在は、当該サービスに影響を及ぼすようなインターネットに係わる法規制はされておりませんが、今後、当社グループのインターネットを利用したサービスや、インターネット業界全体を対象とした法規制がされ事業運営の変更を余儀なくされた場合、又は事業運営を中止しなければならない事態が生じた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

b.医薬品医療機器等法等について

当社グループは、医療従事者向けにインターネットや紙媒体などにより医療・医薬情報の提供を行っており、また製薬企業へは広告宣伝に係わる制作請負を行っております。このため、これら媒体等に記載される表示・表現には、医薬品医療機器等法、医療用医薬品プロモーションコード、医療用医薬品製品情報概要記載要領、医療用医薬品専門誌(紙)広告作成要領、及び医薬品等適正広告基準の規制を受けます。これら法規制は、ウェブサイト等に掲載される医療・医薬に係わる名称の使い方、効能・性能・安全性、及び他社製品の取り扱い等の表現や必要記載事項を制限しております。このような法規制に仮に当社グループが違反した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

これらの法的規制に関するリスクに対して、当社グループでは、関係法令の制定、改廃に関する情報収集やモニタリングを専門分野ごとに確実に行い、事前の対策を図るとともに、法令等の定められた専門家や役職員への関係法令の周知徹底に努めるとともに法的規制のリスクの低減に努めております。

 

(6)自然災害、事故災害等に関するリスク

地震、台風、洪水等の自然災害や火災等の事故災害が発生した場合、当社グループの設備等の損壊や、電力、ガス、水の供給困難により、一部又は全部の業務が中断し、サービスの提供が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、防災、減災、適切な管理体制の構築を行うとともに、リスク発生時には、対策本部を設置し、迅速な判断・対応ができる体制を整備しております。

なお、新型コロナウイルス感染症対策として、リモートワークを実施し、顧客との商談、セミナー等についてもオンラインで実施しております。

 

(7)風評に関するリスクに関するリスク

当社グループは、法令順守違反などの不適切な行為が発覚した場合は、速やかに適切な対応を図って参りますが、当社グループに対する悪質な風評が、マスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・流布し、また商号等を騙った詐欺又は詐欺的行為が発生した場合は、それが正確な事実に基づくものであるか否かにかかわらず、当社グループの社会的信用が毀損し、経営成績等に影響を与える可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、教育研修等による人材育成を行うことで、医師会員・製薬企業等からの満足度の向上を図り、さらに第三者からの誹謗・中傷等の抑制・防止に努めております。なお、トラブルが生じた場合には、専門部署による迅速な対応を行うとともに、クレーム案件に関しては事例を分析し、再発防止に向けた取り組みを行っております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により急速な悪化が続いており、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国を始めアジア新興国等の経済動向、金融資本市場の変動に加え、米中貿易摩擦や米国政策運営の不透明感の継続など、世界経済の不確実性は高く、国内外の景気の先行きには留意する必要があります。

当社グループの主要顧客が属する製薬業界においては、大型薬剤の特許切れや薬価制度の変更、ジェネリック医薬品の使用促進などに直面し、製薬企業の営業環境は、厳しい状況が続いております。そのため、製薬企業は、新薬の研究開発や営業・適正普及活動において、さらなる生産性向上を求めております。また上市される新薬の中心が、スペシャリティ医薬品になるなかで、製薬企業はスペシャリティ医薬品に合った新たな適正普及支援を必要としております。

なお、当社グループでは、長期化する新型コロナウイルス感染症対策として、リモートワークを実施し、顧客との商談、セミナー等についてもオンラインで実施いたしました。また、製薬企業はMRの医療機関への訪問自粛が続いている背景から、医薬営業支援サービスの各既存サービスのニーズが高まり、受注が増加する要因となりました。

この結果、当連結会計年度においては、売上高5,304百万円(前期比62.3%増)、売上総利益3,712百万円(前期比68.3%増)、営業利益1,510百万円(前期比149.3%増)、経常利益1,506百万円(前期比153.9%増)となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は815百万円(前期比82.0%増)となりました。

 

セグメントごとの業績は、次のとおりであります。

医薬営業支援サービス

当サービスにおいては、既存サービスの販売体制強化及び販売管理費のコスト削減や効率化等の諸施策などの取り組みを進めるなか、医薬営業支援サービスの売上高は4,816百万円(前期比67.8%増)、営業利益は2,669百万円(前期比80.7%増)となりました。

b.医療コンテンツサービス

当サービスにおいては、医師向け教育コンテンツ「ケアネットDVD」及び「その他」の売上高は193百万円(前期比30.4%増)、医療教育動画サービス「CareNeTV」の売上高は293百万円(前期比17.7%増)となりました。

この結果、医療コンテンツサービスの売上高は487百万円(前期比22.5%増)、営業利益は29百万円(前期比45.6%減)となりました。

 

また、医師・医療従事者向け医療専門サイト「ケアネット・ドットコム(CareNet.com)」においては、医師会員獲得及び維持を目的に、前期に引き続き積極的に投資を行っております。これにより、当連結会計年度末の医師会員数は18万人となりました。

 

②財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ2,239百万円増加の5,319百万円となりました。

流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,849百万円増加の4,325百万円となりました。これは主に、現金及び預金973百万円、受取手形及び売掛金904百万円の増加によるものであります。

また、固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ389百万円増加の993百万円となりました。これは主に、投資有価証券202百万円、のれん80百万円、ソフトウェア44百万円の増加によるものであります。

(負債)

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,309百万円増加の2,234百万円となりました。

流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ1,299百万円増加の2,209百万円となりました。これは主に、未払法人税等526百万円、未払金262百万円、未払消費税等171百万円、ポイント引当金171百万円、役員賞与引当金122百万円の増加によるものであります。

また、固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ10百万円増加の24百万円となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ929百万円増加の3,085百万円となりました。これは主に、利益剰余金753百万円、その他有価証券評価差額金167百万円の増加によるものであります。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、2,306百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、1,358百万円(前年同期は278百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,386百万円の計上、未払金の増加274百万円、未払消費税等の増加171百万円、ポイント引当金の増加171百万円、役員賞与引当金の増加122百万円、投資有価証券評価損の計上120百万円などによる資金の増加と、売上債権の増加904百万円、法人税等の支払額144百万円などによる資金の減少との差引によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は、332百万円(前年同期は138百万円の支出)となりました。これは主に、事業譲受による支出109百万円、投資有価証券の取得による支出100百万円、無形固定資産の取得による支出85百万円などによる資金の減少によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により支出した資金は、47百万円(前年同期は307百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額61百万円によるものであります。

 

④生産、受注及び販売の状況

外注実績

当連結会計年度における外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

前年同期比(%)

医薬営業支援サービス(千円)

1,120,822

+55.7

医療コンテンツサービス(千円)

63,258

+18.9

合計(千円)

1,184,080

+53.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.医薬営業支援サービスにおける主な外注内容は、医薬営業コンテンツの制作委託であります。

3.医療コンテンツサービスにおける主な外注内容は、インターネットによる動画配信番組及びDVDの制作委託であります。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

医薬営業支援サービス

5,227,133

+83.4

520,308

+373.5

医療コンテンツサービス

487,668

+22.5

合計

5,714,802

+75.9

520,308

+373.5

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

前年同期比(%)

医薬営業支援サービス(千円)

4,816,704

+67.8

医療コンテンツサービス(千円)

487,668

+22.5

合計(千円)

5,304,372

+62.3

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

武田薬品工業株式会社

480,106

14.7

452,958

8.5

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて判断したものであります。なお、今後の予測しえない経済状況の変化等様々な要因があるため、その結果について当社が保証するものではありません。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは過去の実績や取引状況、経済等の事象及び状況並びにその他の要因を勘案し、会計基準の範囲内で且つ合理的に算定しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることがあります。

当社グループの重要な会計方針のうち、見積り、判断及び仮定による算定が含まれる重要な項目は以下の通りであります。

 

固定資産の減損

当社グループの保有する固定資産について、減損の兆候がある場合には、減損の要否を検討しております。この検討は一定の仮定に基づき見積もった将来キャッシュ・フロー等をもとに行っております。対象となる資産又は資産グループの帳簿価額に減損が生じていると判断した場合、その帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額)まで減額し、当該減少額を減損損失として計上します。なお、当連結会計年度末時点で減損の兆候はないと判断しております。

 

繰延税金資産の回収可能性

当社グループでは繰延税金資産の計上に当たり、策定した経営計画をベースに将来減算(加算)一時差異の解消スケジュールに基づく加減算を加えた将来の課税所得の予測を行っております。その結果、将来の法人税等を減少させる効果が見込まれない繰延税金資産については、回収可能性がないものと判断し、評価制引当額を計上しております。将来の課税所得の予測については、製薬企業からの受注見込、医師会員数の推移予測等に基づき見積を行っております。

 

貸倒引当金

当社グループで保有する金銭債権について、将来回収不能と見込まれる金額について貸倒引当金を計上しております。将来回収不能と見込まれる金額については、債権金額から債務者の財政状態及び経営成績等をもとに見積った回収見込額を差し引くことにより算定しております。回収可能見込額の見積に当たっては、債務者が営む事業の将来予測等を考慮した一定の仮定に基づき見積を行っております。

 

なお、当連結会計年度末現在、新型コロナウイルス感染症が引き続き流行しておりますが、上記見積、判断及び仮定に与える影響は限定的であると判断しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、次の3つの視点から経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況を分析しております。

a.成長性の視点:売上高及び成長の鍵となる医師会員数の推移

b.収益性の視点:売上総利益率、販売費及び一般管理費比率及び営業利益率の状況

健全性の視点:自己資本比率、流動比率、流動資産比率の水準、及び営業活動によるキャッシュ・フロー及び有利子負債残高の状況

 

 

.成長性

当社グループは、医師会員の協力を得ることにより、製薬会社向けの医薬営業支援サービスを提供し、一方で医師・医療従事者向けの医療コンテンツサービスの提供を行っております。

これらサービス別の売上高と売上構成比の推移の状況及び医師会員数の推移は、次のとおりであります。

 

回次

第22期

第23期

第24期

第25期

第26期

 

決算年月

2016年12月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

 

売上高

(千円)

構成比

(%)

売上高

(千円)

構成比

(%)

売上高

(千円)

構成比

(%)

売上高

(千円)

構成比

(%)

売上高

(千円)

構成比

(%)

 

医薬営業支援サービス

1,819,997

82.8

2,447,843

85.7

2,511,870

86.5

2,870,287

87.8

4,816,704

90.8

 

医療コンテンツサービス

376,834

17.2

407,133

14.3

390,484

13.5

398,155

12.2

487,668

9.2

 

ケアネットDVD他

176,347

8.1

188,045

6.6

160,872

5.6

148,700

4.6

193,976

3.7

 

CareneTV

200,486

9.1

219,088

7.7

229,612

7.9

249,455

7.6

293,692

5.5

 

合計

2,196,831

100.0

2,854,977

100.0

2,902,355

100.0

3,268,443

100.0

5,304,372

100.0

 

 

回次

第22期

第23期

第24期

第25期

第26期

 

決算年月

2016年12月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

 

 

前年同期比(%)

 

前年同期比(%)

 

前年同期比(%)

 

前年同期比(%)

 

前年同期比(%)

 

医師会員数(千人)

132

+3.5

138

+4.6

144

+4.0

153

+6.4

180

+17.6

 

当連結会計年度においては、医師会員獲得及び維持を目的に、前期に引き続き積極的に投資をした結果、医師会員は前年同期比17.6%増となり、医薬営業支援サービスの売上高の伸長に繋がっております。

 

b.収益性

 

回次

第22期

第23期

第24期

第25期

第26期

 

決算年月

2016年12月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

 

 

前年同期比(%)

 

前年同期比(%)

 

前年同期比(%)

 

前年同期比(%)

 

前年同期比(%)

 

売上総利益率(%)(注)1

61.6

△1.0

60.3

△1.4

63.0

+2.7

67.5

+4.5

70.0

+2.5

 

販売費及び一般管理費比率(%)(注)2

52.8

△1.8

46.0

△6.8

46.8

+0.8

48.9

+2.1

41.5

△7.4

 

営業利益(千円)

194,119

-

407,870

-

469,310

-

605,801

-

1,510,077

-

 

営業利益率(%)(注)3

8.8

+0.8

14.3

+5.5

16.2

+1.9

18.5

+2.3

28.5

+10.0

(注)1.売上総利益率は、売上総利益を売上高で除して算出しております。

2.販売費及び一般管理費比率は、販売管理費及び一般管理費を売上高で除して算出しております。

3.営業利益率は、営業利益を売上高で除して、算出しております。

 

当連結会計年度においては、売上高5,304百万円(前年同期比62.3%増)、売上総利益率は70.0%(前年同期比2.5ポイント改善)、販売費及び一般管理費率は41.5%(前年同期比7.4ポイント改善)となり、営業利益は1,510百万円(前年同期は営業利益605百万円)、営業利益率は28.5%(前年同期比10.0ポイント改善)となりました。

 

 

.健全性

 

回次

第22期

第23期

第24期

第25期

第26期

 

決算年月

2016年12月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

 

総資産額(千円)

2,029,830

2,778,358

3,020,804

3,079,895

5,319,411

 

純資産額(千円)

1,528,087

1,904,236

2,250,497

2,155,570

3,085,357

 

自己資本比率(%)

75.3

68.5

74.3

69.8

57.8

 

現金及び現金同等物(千円)

1,129,553

1,700,485

1,502,361

1,333,080

2,306,402

 

営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)

339,749

689,710

205,940

278,050

1,358,138

 

流動比率(%)(注)1

368.6

296.9

305.6

272.1

195.8

 

流動資産比率(%)(注)2

88.3

91.9

76.4

80.4

81.3

 

有利子負債残高(千円)

-

-

-

-

10,000

(注)1.流動比率は、流動資産合計額を流動負債合計額で除して算出しております。

2.流動資産比率は、流動資産合計額を総資産額で除して算出しております。

 

当連結会計年度末時点での現金及び現金同等物残高2,306百万円、自己資本比率57.8%の水準と各指標から健全性を確保していると判断しております。

 

(資本の財源及び資本の流動性)

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資及びM&Aであります。当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達によっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

相手方の名称

契約品目

契約内容

契約期間

株式会社葦の会

業務提携契約

新サービスの開発・販売を目的とした業務提携

2010年3月31日から2011年3月31日まで(自動更新規定あり)

(注)

ケアネット・イノベーション

投資事業有限責任組合

資本提携契約

組合出資元企業との業務提携の推進を目的とした資本提携

上記「業務提携契約」に応じた期間

株式会社フェーズワン

資本提携契約

製薬企業向け医薬品プロモーション支援事業の立ち上げを目的とした資本提携

2011年9月12日から2013年3月31日まで(自動更新規定あり)

(注)

株式会社マクロミル

株主間契約

業務提携契約

資本提携契約

合弁会社を共同設立し、相互協力の基、経営資源及びノウハウを活用、提供し、合弁会社の収益及び利益の増大を目的とした資本提携

2014年12月25日から株主間契約により定める終了事由等の発生により、契約の終了するまでの期間

サンバイオ株式会社

資本業務提携契約

SB623における調査・分析、疾患啓発アドボカシー等を含む開発支援業務及び適正普及支援業務

2018年9月10日から2023年9月9日まで(自動更新規定あり)

東京海上ホールディングス

株式会社

資本業務提携契約

データとテクノロジーを駆使した新たなヘルスケアサービスや保険商品の開発等を目的とした資本提携

2020年11月30日から2023年11月29日まで(両社の合意で契約

更新できる規定あり)

(注)自動更新規定に従い、2021年3月31日まで契約期間を延長しております。

 

(事業の譲受)

当社は、2020年2月25日開催の取締役会において、株式会社フェーズワンが運営するインターネットによる動画コンテンツ配信サイト「がん@魅せ技」事業を譲受けることについて決議し、2020年2月28日付で同社と事業譲受に関する契約を締結いたしました。また、2020年4月1日付で同事業の譲受を実施いたしました。

詳細につきましては、連結財務諸表における「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(企業結合等関係)をご参照ください。

 

(取得による企業結合)

当社は、2021年2月17日開催の取締役会において、株式会社アドメディカの全株式を取得し、子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結し、2021年2月18日付で全株式を取得しました。

詳細につきましては、連結財務諸表における「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。