文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループの経営の基本方針は、高付加価値のソフトウェア製品を研究開発する知的創造活動を持って、お客様及び情報通信業界の発展に貢献することであります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、ソフトウェア製品の研究開発型企業集団であり、ソフトウェア製品の市場優位性を確保して競争力を高め、成長し続けることが経営の重要な課題となっております。従いまして、目標とする経営指標は、ソフトウェア製品売上の伸長率、売上高に対する研究開発費の比率等となります。また、安全性の視点からは、ソフトウェア製品売上の限界利益率が高いという事業特性から売上高に対する固定費の比率等が挙げられます。これらを併せて、営業利益率、経常利益率を向上し続けることで高収益企業として成長し続けてまいりたいと考えております。
(3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
これからの高度情報化社会の中で、企業においては、IT技術を企業の様々な業務プロセスに適用することにより市場における企業の優位性を高めていくことが重要な経営課題となっております。一方、企業内のコンピュータ・システムはハードウェアの低価格化とともにますます分散化する傾向にあり、これからのIT技術の中核を担う要素技術はネットワーク技術とデータベース技術と考えられます。
一方、企業における業務システムの構築では、日々進化するIT技術への追従やビジネスの変化に伴う業務システムの変更を想定した場合、業務システムの特性に依存しない汎用性の高い機能を提供する基盤型ソフトウェアを活用してシステム構築することで、高い投資収益率を期待できることになります。
当社グループは、通信ネットワークシステムとして企業間システムのデータ交換を担うEDIソフトウェア分野で、長年に亘り基盤型ソフトウェアとしてのミドルウェア製品を中心に研究開発を行ってまいりました。そして、その導入実績と製品信頼性から、ミドルウェア分野、EDI分野で市場から高いご評価をいただくことができました。
今後は、インターネット技術を利用した企業間データ交換の普及や、分散する企業内システム間におけるプロセス連携、データ連携といったコンピュータ・システム間のデータ交換技術を活用し、企業システムを全体として最適化する需要がますます高まってくると考えられます。このような市場の要望に答えるべく、企業の様々な業務プロセスを支える基盤型ソフトウェアを市場に投入し、企業成長を図っていく所存です。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループは、ソフトウェア製品の開発・販売・保守を中核事業とする研究開発型の企業集団であり、今後の事業成長において、以下の項目を対処すべき課題と認識し、企業価値の向上に取り組んでまいります。
① 市場動向への対応
企業間のデータ交換である電子商取引は、従来通信網からインターネット通信網を利用した電子商取引へ転換しており、さらに企業間データ交換も含めたシステムの全体最適化を目指して、分散化する企業内のシステム間におけるプロセス連携、データ連携といったデータ交換需要が拡大することも予想されます。従いまして、当該分野に対してのソフトウェア製品の開発及び販売を強化し、売上の拡大を図ってまいります。
② 研究開発体制の強化
当社グループは、研究開発型企業集団であり、市場における製品の優位性を確保し向上し続けることが経営の重要な課題となっております。これを担う研究開発業務が抱える課題としては、「研究開発の効率化」、「品質管理の強化」が挙げられます。従いまして、研究開発業務プロセスの改善や製品開発における標準化技法の改善を推進するとともに、他企業との共同研究や共同開発等にも柔軟に対応可能な体制とすべく、今後の事業成長のための研究開発基盤の強化を行っていく方針であります。
③ 人材の確保と育成
当社グループは、ソフトウェア製品の開発・販売・保守を主たる事業として行っておりますので、ソフトウェア製品の研究開発のための高度な専門技術や知識を有する技術者が必要不可欠となっております。従いまして、事業の状況に応じて、適時、適切な人材を確保していくことは重要であり、当社グループでは、計画的な採用活動を通じて新卒採用及び中途採用を実施し、市場の優秀な人材の確保に注力していく方針であります。また、人材育成面においても、教育研修を計画的に実施し、専門性の高い技術者の育成を課題としております。
④ 業務提携・資本提携等
近時の情報技術の発展・進化やそれに伴う顧客要望の変化等、事業環境の変化は著しいものがあります。当社グループは、これらの環境変化に迅速に対応し市場における競争力を維持・強化するために、事業展開の速度を重視し、必要に応じた他企業との業務提携あるいは資本提携も課題と考えております。
以下において、当社グループにおける事業の状況、経営の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項、並びに投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を記載しております。
また、事業上のリスクとして具現化する可能性は必ずしも高くないと見られる事項も含め、投資者の投資判断上重要と考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループの有価証券に関する投資判断は、本項目以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)事業内容に関して
① 事業内容について
当社グループは、データ交換系ミドルウェアを中心とした企業の業務プロセスを支える基盤型ソフトウェア製品の開発、販売、保守及び製品関連サービス事業を行っております。当社グループのソフトウェア製品は、ますます分散化するコンピュータ・システム環境下におけるデータ連携やプロセス連携等で業務プロセスを支えるソフトウェア基盤として利用していただくことにより、ユーザーのシステム開発コストや業務コストの低減を実現し、ユーザーに高い投資収益率を提供することを目指しております。しかしながら、国内景気の悪化・低迷等の外的要因、あるいは当社グループ固有の問題発生等により、当該事業の展開に何らかの支障が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
② 新技術や外部環境について
近時のネッワーク技術やソフトウェア技術等の情報技術の発展・進化に伴う技術環境の変化は急激であり、ソフトウェア市場においても、日々、激しい開発競争、販売競争が行われております。このような状況下、当社グループは常に市場動向、技術動向を分析し新技術や製品の研究開発に努めております。しかしながら、事業を取り巻く市場環境や技術環境が当社グループの予測を超える速度で変化していくことも想定されます。さらに、新規参入者を含めた競争激化による価格低下の圧力の高まり、競合会社の競争優位な新製品の投入や競合会社同士の戦略的提携といったことも想定され、当社グループの技術や製品の陳腐化が発生すること、あるいは何らかの要因で技術変化への対応が困難となることにより、当社グループの市場での競争優位性が確保できず、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 製品の致命的不具合(バグ)の発生による販売への影響の可能性
当社グループのソフトウェア製品において、ソフトウェアの不具合を無くすことは重要な課題であります。当社グループでは、自社製品の開発工程においてソフトウェアを厳格に試験することに努めておりますが、一般的に今日のような高度で複雑なソフトウェア上で不具合を皆無にすることは不可能と云われております。そのため、顧客が当社グループ製品を導入後に不具合を発見する可能性があります。顧客との契約において、このような不具合が発見されたとしても当社グループに直接的な損失は生じないことになっておりますが、該当製品のその後の売上が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 間接販売(パートナーモデル)への依存について
当社グループの製品及び保守サービスは、主に、システムインテグレーター等のパートナー(販売代理店等)との協業によって販売されております。当社グループの顧客は、製造業、流通業、金融業、通信業、サービス業等業種、業態を問わず多岐にわたっており、規模的にも大企業から中小規模事業者まで広範囲となっております。当社グループでは、これらの幅広い顧客ニーズにきめ細かく応えるため、パートナーを経由した間接販売に注力しており、ソフトウェア製品における間接販売による売上高は、当連結会計年度においても大部分を占めております。従いまして、パートナーとの継続的信頼関係の維持は、当社グループの将来にとって重大な意義を持ちます。例えば、パートナーとの関係が悪化した場合、競合会社が当社グループのパートナーと戦略的提携を行った場合、パートナーの財政状態が悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(2)組織・管理体制に関して
① 小規模組織による管理体制について
当社グループは、平成30年3月31日現在で従業員数94名の小規模な組織であり、社内管理体制もこの規模に応じたものとなっております。従いまして、経営陣はもとより、管理部門社員に業務遂行上の支障が生じた場合に、代替要員の確保の遅延、事務引継手続の遅滞等の理由によって当社グループの業務に支障が生じる恐れがあります。今後、当社グループの業容が拡大した場合、現状のままでは適切かつ十分な人的・組織的対応ができなくなる恐れがあるため、当社グループは、今後とも人員の増強や社内管理体制の一層の充実を図っていく方針であります。
② 情報セキュリティ管理について
当社グループは、事業遂行に関連して取引先役職員、顧客企業役職員、協力会社役職員等の情報を有しています。これらの個人情報については、社内規程の制定、従業員への教育等管理を徹底しておりますが、予期せぬ事態により流出する可能性が皆無ではなく、このような事態が生じた場合、当社グループの社会的信用に影響を与えるとともに、その対応のための多額の費用負担が発生する可能性があります。
③ 人材の確保と育成について
当社グループの主力事業でありますソフトウェア製品の開発は知的集約型の業務であり、一定水準以上の専門技術、知識を有する技術者要員を確保する必要があります。当社グループは、計画的な採用活動を通じて新卒採用及び中途採用を実施し、人材の確保を図ると同時に、人材育成面においても、教育研修を計画的に実施し、専門性の高い技術を有する人材の育成に注力しております。しかしながら、計画通りの人材を確保できない場合、人材の流出等があった場合や、想定通りの人材育成ができなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)財政状態等に関して
① 財政状態及び経営成績の異常な変動に関わるものについて
当社グループを含めたパッケージソフトウェア事業の特徴として、人件費等の固定費水準が高く、変動費比率が低いことが挙げられます。そのため、売上高が増加した場合の増益額が他の事業形態に比べ大きい一方、売上高が減少した場合の減益額も他の事業形態に比して大きく、利益の変動額が大きい傾向にあります。また、システムインテグレーター等のパートナー(販売代理店等)との間接販売であることより、販売計画立案時に行政機関等からの秘匿性の高い案件を事前に察知することが困難な場合があり、開示している業績予想との乖離が発生する可能性があります。
② 特定の売上項目への依存について
当社グループの売上高は、ソフトウェア製品並びにそのソフトウェア製品に関するサポートサービスが大半を占めております。当連結会計年度におけるソフトウェア売上高構成比は37.4%、メンテナンス売上高構成比は61.3%となっており、ソフトウェア製品の販売動向は当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(4)法的規制・その他に関して
① 知的財産権等について
当社グループは、業務遂行にあたり、第三者の知的財産権の侵害を行わないように留意しておりますが、不可抗力により第三者の知的財産権を侵害する可能性は皆無ではありません。また、いわゆるビジネスモデル特許についても、米国等において既に一般化していること、及び今後国内においても当該特許の認定が進むと想定されることから、第三者の知的財産の侵害予防の重要性は増大すると考えております。従いまして、当社グループの事業分野において第三者の特許等が成立した場合、又は現在当社グループの事業分野において当社グループが認識していない特許等が成立している場合、当該第三者より損害賠償及び使用差止等の訴えを起こされる可能性並びに当該特許等に関する対価の支払等が発生する可能性があり、この場合は当社グループの経営成績及び財政状態等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 災害等について
地震等の自然災害や火災などにより、従業員や設備が被害を受ける可能性があります。また、販売代理店等の販売活動が影響を受ける可能性もあります。従いまして、これらに伴う受注活動の低下等による売上高の減少、設備の修復又は代替のための費用発生等、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の先行き等に留意すべき状況が続いているものの、個人消費の持ち直しや設備投資の増加、企業収益及び雇用環境の改善などにより、緩やかな回復基調で推移いたしました。
情報サービス産業においては、このような経済状況を背景として、産業総売上高、ビジネス向けソフトウェア売上高ともに、前年度に対して増加となっております。
当社グループでは、この経営環境下、当連結会計年度は、当社製品の主要適用分野であるEDI関連業務での問題解決力の強化及び戦略製品の市場への訴求の強化等、販売力の強化に努めてまいりました。
他方、研究開発面では、既存ソフトウェア製品の機能強化や、エンタープライズ・データ連携基盤『ACMS Apex』をはじめとする、今後の企業成長を担う戦略製品に対して継続投資を実施してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ319百万円増加し3,769百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ95百万円減少し777百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ415百万円増加し2,991百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は2,224百万円(前年同期比8.3%減)となりました。利益面では、売上総利益は1,822百万円(前年同期比7.8%減)、売上総利益率は81.9%となっております。
一方、販売費及び一般管理費が1,199百万円となったことにより、営業利益は622百万円(前年同期比0.5%増)、経常利益は627百万円(前年同期比0.6%増)となり、税金等調整後の親会社株主に帰属する当期純利益は474百万円(前年同期比8.7%増)となりました。
なお、当連結会計年度で当社のサーバー系ソフトウェア製品は新たに883本を出荷し、累計出荷実績は10,775本に至っております。
当社グループの事業は、データ交換系ミドルウェア等の企業の業務プロセスを支える基盤型ソフトウェア製品等の開発・販売・保守及びこれらソフトウェア製品の導入や運用を支援するサービス等の提供を行う単一セグメントのソフトウェア関連事業であります。
売上区分別の経営成績は、次のとおりであります。
ソフトウェア売上
ソフトウェア売上におきましては、主要適用分野であるEDI関連業務での問題解決力の強化及び応用可能な市場への提案力の強化等、売上の拡大に努めてまいりました結果、大型案件のあった前年同期には及ばず、833百万円(前年同期比21.8%減)となりました。
メンテナンス売上
メンテナンス売上は、当社ソフトウェア製品の導入にあたり保守契約を締結し、毎年一定の保守料金をいただき、製品に関するサポートサービスを提供しております。従いまして、このメンテナンス売上は累計導入企業数の増加とともに、安定的な収益基盤となっております。
メンテナンス売上高は、継続した保守契約の推進活動の実施等により、1,363百万円(前年同期比11.7%増)となりました。
サービス売上その他
サービス売上やその他の売上として、ソフトウェア製品販売に付帯するサービスの提供や、通信機器の販売等があります。当該売上は、平成29年4月1日をもって吸収合併いたしました株式会社ホロンテクノロジーで行っておりました、オープンソースサポートサービス事業終了に伴い、28百万円(前年同期比79.9%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から144百万円減少し2,750百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は434百万円(前連結会計年度の得られた資金は766百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益626百万円、売上債権の減少38百万円、前受金の減少28百万円、法人税等の支払額157百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は512百万円(前連結会計年度の得られた資金は91百万円)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出501百万円、差入保証金の回収による収入8百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は66百万円(前連結会計年度の使用した資金は53百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額66百万円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業内容は、主にソフトウェア製品の開発、販売及び保守の提供であることから、生産実績は記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは、主にソフトウェア製品の開発、販売及び保守の事業を行っており、また、販売に付帯する受託開発の割合も少ないため、受注実績は記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を売上区分別に示すと、次のとおりであります。
|
区分の名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
ソフトウェア売上 |
833,110 |
△21.8 |
|
メンテナンス売上 |
1,363,381 |
11.7 |
|
サービス売上その他 |
28,236 |
△79.9 |
|
合計 |
2,224,728 |
△8.3 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社日立ソリューションズ・クリエイト |
310,897 |
12.8 |
- |
- |
(注)当連結会計年度の株式会社日立ソリューションズ・クリエイトについては、総販売高の100分の10未満のため記載しておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産の額は3,769百万円と、前連結会計年度末から319百万円の増加となりました。資産の増加の主な原因は、現金及び預金の減少144百万円、売掛金の減少38百万円、投資有価証券の増加511百万円によるものです。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債の額は777百万円と、前連結会計年度末に比べ95百万円の減少となりました。負債の減少の主な原因は、未払金の減少38百万円、前受金の減少28百万円、未払法人税等の減少13百万円、その他流動負債の減少16百万円によるものです。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の額は2,991百万円と、前連結会計年度末に比べ415百万円の増加となりました。純資産の増加の主な原因は、利益剰余金の増加408百万円によるものです。なお、自己資本比率は79.4%となりました。
b.経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は前年同期比8.3%減と落ち込んだものの、営業利益は前年同期比0.5%増、経常利益は前年同期比0.6%増、税金等調整後の親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比8.7%増となり、3期連続で過去最高益を更新いたしました。
売上高減少の主な要因は、業績寄与度の高い大型案件がなかったことに加え、連結子会社であった株式会社ホロンテクノロジーが行っておりました、オープンソースサポートサービス事業からの撤退によるものであります。
一方、売上総利益率は前年同期比0.4%増の81.9%と高水準を保っており、また、株式会社ホロンテクノロジーの吸収合併により組織運営を効率化した結果、売上原価は前年同期比10.3%減、販売費及び一般管理費は前年同期比11.7%減といずれも10%を超える削減効果が出ております。なお、コスト削減を進めながらも研究開発費は前年同期比1.1%減の515百万円と僅かな減少にとどめ、今後の企業成長を担う戦略製品への投資は継続して行っております。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、人件費等の固定費水準が高く、変動費比率が低いことが挙げられます。そのため、売上高が増加した場合の増益額が他の事業形態に比べ大きい一方、売上高が減少した場合の減益額も他の事業形態に比して大きく、利益の変動額が大きい傾向にあります。また、シスムインテグレーター等のパートナー(販売代理店等)との間接販売であることより、販売計画立案時に行政機関等からの秘匿性の高い案件を事前に察知することが困難な場合があり、開示している業績予想との乖離が発生する可能性があります。
e.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、売上原価に係るもののほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。運転資金は自己資金を基本としており、金融機関からの借入は行っておりません。
該当事項はありません。
当社グループは、研究開発企業集団として、市場及び技術動向を的確にとらえるとともに、データ交換系ミドルウェア等の企業の業務プロセスを支える基盤型ソフトウェア製品を中心とした開発を独自に行っており、当該分野における市場優位性を確立、強化することを目的に、研究開発活動に注力しております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は515百万円となっており、主な内訳は、研究開発部門の人件費及び開発外注費であります。
当連結会計年度においては、顧客ニーズの充足及び付加価値の拡大を図るべく、以下の研究開発活動を行っております。
EDI系サーバー製品(主な製品:ACMS B2B)
・任意のコマンドを起動する機能の追加
・通信プロトコルのセキュリティ強化
・各種クラウド環境への追随対応
・バージョンアップされた各種商用データベースソフトへの追随対応
EDI系クライアント製品(主な製品:ACMS Lite NEO)
・JX手順(*1)クライアントのセキュリティ強化
・OSバージョンアップへの追随対応
エンタープライズWeb-EDIシステム基盤製品(ACMS WebFramer)
・機能強化及び改善
・Webアプリケーションを自動生成する構築支援ツールの機能強化及び改善
エンタープライズデータ連携基盤製品(ACMS Apex)
・少量多頻度データの処理性能の高速化
・通信プロトコル追加(メールEDI(*2)、ebXML MS 3.0(JEITA)(*3)、BACREX手順(*4)の実装)
・新たなOSへの対応
・バージョンアップされた各種商用データベースソフトへの追随対応
データハンドリングプラットフォーム製品(RACCOON)
・変更履歴管理等の開発支援機能の強化及び改善
・バージョンアップされた各種商用データベースソフトへの追随対応
なお、当社グループの事業は、ソフトウェア製品の開発・販売・保守等及びこれらソフトウェア製品の導入や運用を支援するサービスの提供を行う単一セグメントのソフトウェア関連事業であるため、セグメント別の記載は省略しております。
(注)*1 JX手順
日本独自の規格で、SOAP-RPC(XMLを使って遠隔手順呼び出しを行うプロトコル)をベースに中小企業向けのプル型データ交換を可能にした通信プロトコル。
*2 メールEDI
メール送信(SMTP)及びメール受信(POP3)を行う通信プロトコル。
*3 ebXML MS 3.0(JEITA)
UN/CEFACT(国連機関)とOASIS(標準技術普及活動団体)によって開発された通信プロトコル。アジアを中心に利用され、国内ではバージョン3が電子機器・電子部品業界(JEITA)で利用されている。
*4 BACREX手順
インターネットで企業間取引を行うソフト「BACREX」との間の取引データ授受を自動化した通信プロトコル。