第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 事業環境については、エネルギー資源・原材料価格の高騰や世界的な金融資本市場の変動等により、依然として先行きの不透明な状況が続くことが想定されますが、当社としては「顧客のビジネス変革を企画・実行・成果創出まで支援できるグローバルDXパートナーの実現」をスローガンとした、2022~2025年度までの中期経営計画を引き続き推進してまいります。

 ・クラウド、サブスクリプションへの転換

 ・ユーザーが主体の「アジャイル開発+内製化」が主流化することにあわせローコード製品を充実

 ・業務プロセス改善コンサルティング~ローコードによるシステム開発~保守まで、ビジネス変革全般でのサポートを強化

 ・ユーザーニーズを取り入れながら業務アプリケーションのターゲット市場拡大に注力

 2024年度におきましては、引き続きライセンス販売におけるサブスクリプション型への転換や第3の柱となるSaaSビジネス推進のための各種施策を強化してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 サステナビリティの課題解決には、DX (デジタルトランスフォーメーション)の実現が必要不可欠である一方、社会全体でのデジタル人財の不足が大きな課題となっています。

 当社グループはローコード開発や業務のデジタル化のソリューションを通じて、お客様と共にサスティナビリティの課題解決に取り組むとともに、今までデジタルと距離があった人材をデジタル人財にする事でこの課題を解決していきます。

 

(1)ガバナンス

 当社は、取締役会において、中長期的な企業価値の向上の観点から、サステナビリティに関する基本方針及び重要課題の特定を実施しております。

 取締役会は、毎月1回定期開催する他、必要に応じて臨時取締役会を開催しており、法令で定められた事項や経営に関する重要な事項についての意思決定及び監督を行っております。

また、当社は、執行役員制度を導入しており、経営の意思決定の強化を図るとともに、経営監視機能・業務執行力を強化し、さらなるコーポレート・ガバナンスの徹底を図っております。

 経営会議は、常勤役員及び執行役員で構成され、原則月2回の定期開催をする他、必要に応じて臨時経営会議を開催しており、経営に関する重要な事項についての円滑各迅速な審議及び意思決定を行っております。

 

(2)戦略

 当社グループは中期経営計画(2022年度-2025年度)において、「顧客のビジネス変革を企画・実行・成果創出まで支援できるグローバルDXパートナーの実現」をスローガンとして掲げ、その中で、ESG経営への取組を進めております。

 具体的には、当社グループはローコード開発や業務のデジタル化のソリューションを通じて、お客様と共にサステナビリティの課題解決に取り組むとともに、今までデジタルと距離があった人材をデジタル人財にする事でこの課題を解決していきます。

 また、当社ではSDGsを参照しながら、事業通じた貢献と、企業活動を通じた貢献に分類したうえで、E(環境)S(社会)G(ガバナンス)に分類し、特定した重要課題を中心に、お客様やステークホルダーの皆さまと価値を協創していきます。

 

 

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(3)リスク管理

 当社では総合的なリスク管理については、予見可能なリスクを未然に防止するには各本部間の情報連携が必須との観点から、経営会議等において相互に監視及びチェックしており、重要事項については取締役又は取締役会において検討、承認しております。

 また、毎年主な重点リスク項目を定め、その取り組み状況等を取締役会に報告しています。

 

①多様な人材の採用・育成

a. 基本方針

 当社は、常にお客様視点に立ち、価値あるサービスを提供するため、性別・年齢・国籍といった属性のみならず、様々な経歴・能力・価値観などの個性豊かな人財を積極的に採用します。

 また、公正・公平に活躍の機会や自主的に学習する機会を提供し、会社全体が継続的に育成支援を行う風土を醸成することにより、従業員一人ひとりが最大限に個性を発揮し、自律的にキャリアを形成できるよう努めます。

 自ら考え行動し、イノベーション創出に寄与する人財の持続的成長を促すことで、会社の基盤を確固たるものにしていきます。

 

b. 育成・キャリア自律の考え方

 

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② 健康経営

a. 健康経営宣言

 エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートは、社員の健康が企業活力につながると考え、社員とその家族が心身ともに健康で充実した生活を送れるよう、健康増進のための取組みを推進することを宣言します。

 ・健康意識の向上に努めます。

 ・ワークライフバランスをサポートします。

 ・コミュニケーションの活性化を推進します。

 

b. 健康経営推進体制

 

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c. 健康経営戦略

 社員の健康が企業活力につながるという基本的な考え方のもと、経営課題やその経営課題解決につながる健康課題、「心と体」両面での健康の保持・増進に関する取り組みを明確にするため、健康経営戦略マップを定めております。

 具体的な指標等を定めることで、社員等に結びつきの意識を持ってストーリーとして理解してもらい、PDCAサイクルを回すことで取り組みの実効性を高めています。

d.健康経営戦略マップ

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e.各種指標

・健康投資施策の取り組みに関する指標

KPI

2024年度目標

2023年度実績

2022年度実績

過重労働者への

産業医面談実施率

100%

100%

100%

定期健診受診率

100%

100%

100%

有所見者の保健指導実施率

100%

97.8%

97%

メンタルヘルス研修受講率

100%

99.1%

96.6%

健康セミナー参加率

35%

25%

15%

 

・従業員等の意識変容・行動変容に関する指標

KPI

2024年度目標

2023年度実績

2022年度実績

年次有給休暇取得率

70%

79%

74.9%

平均総労働時間

1,890h

1,875h

1,842h

ストレスチェック受験率

99%

99.4%

98.8%

生活習慣病(BMI25)割合

20%

21.4%

26.5%

 

・健康関連の最終目標指標

KPI

2024年度目標

2023年度実績

2022年度実績

有所見者率

35%

37.8%

37.3%

高ストレス者割合

9%

9.8%

10.9%

アプセンティーイズム

3.9

4.62

2.21

ワークエンゲージメント

8.5

8.17

8.23

 

f. 各種取り組み

〇カフェテリアプランの導入

 2021年4月より、社員個々人のニーズに合わせて選択できるよう福利厚生制度にカフェテリアプランを導入しました。社員だけでなくその家族も含め心身の健康増進の取り組みを強化するとともに、ワークライフバランスの充実のため、育児や介護、スキルアップから財産形成まで幅広くサポートしています。

 また、社員間のコミュニケーション活性化のため、カフェテリアプランで使用できるポイントの一部を社員間で贈りあえるピアボーナスの仕組みも取り入れております。

 

〇メンタルヘルス対策

 セルフケア研修や管理者向けのラインケア研修の実施だけでなく、ストレスチェックの結果を組織単位で分析し、各組織にフィードバックすることで、組織長を中心に職場改善のため活動をしています。

 また、テレワークなどの新しい働き方を推進する中で、パルスサーベイの仕組みを取り入れ、管理者が社員の変化に早期に気づけるようにしています。

 

〇その他

・EAP(Employee Assistance Program:社員支援プログラム)サービスの提供

・インフルエンザ予防接種の社内実施

・生活習慣病予防のための食習慣改善アプリの提供

 

g. 外部認定

 2024年3月に当社は、経済産業省と日本健康会議が進める健康経営優良法人認定制度において、「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」 に認定されました。

 

③ ダイバーシティ&インクルージョン

a. 基本方針

 当社は、社内における多様な価値観・バックグラウンドを持つ従業員等の存在が重要であるとの認識のもと、性別・国籍を問わず、従業員一人ひとりが能力を最大限発揮できるよう、ワークライフバランスの推進や女性の活躍推進をはじめとする環境・制度の整備を目指します。

 そして、多様な人々が互いに個性を認め、一体感を持って働くことで、より相互触発が多い活性化した組織を形成します。

 

b. 中期目標

 女性の活躍推進のため、管理職に占める女性の割合10%を中期の目標としております。

 

c. 各種取り組み

〇女性活躍推進の取り組み

・株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画

男女ともに全社員が個性と能力を十分に発揮できるように、以下の行動計画を策定します行動計画が実践できているかを定期的に確認し、課題がある場合は対策を都度実施します

 

1.計画期間 2024年4月1日~2026年3月31日

 

2. 内容

目標1(職業生活に関する機会の提供)

女性採用比率を35%以上にする

 

<対策>

女性社員が活躍できる企業であることをPRします(ホームページに掲載)

仕事と育児・介護の両立に関する社内制度およびキャリア形成支援を充実させ、継続的に周知徹底、情報提供します

(イントラネットおよびホームページ掲載)

(現有制度)

育児・介護休暇取得、男性社員の育児休業・育児事由休暇の取得、職場復帰サポート体制、働き方に関する管理職向け研修、キャリアデザイン研修等

 

目標2(職業生活に関する機会の提供)

管理職に占める女性割合を10%にする

 

<対策>

仕事と育児・介護の両立など様々な事情を抱えた社員に対する理解を深め受け入れる風土の醸成を目的に、研修を実施します

仕事と育児・介護の両立など様々な事情を抱えた社員のリーダー・マネジメント経験の機会を増やすため、社内の育成制度・管理職登用制度の見直しを実施します

女性特有の課題(キャリア・健康等)に対して、理解促進を目的にセミナーや研修等を実施します

管理職候補となる女性社員を対象に、キャリアアップへの意識啓発を目的としたプログラムを追加し、マネジメント育成研修を行います

 

目標3(職業生活と家庭生活との両立に関する目標)

以下の(1)または(2)のいずれかを目指します

(1) 計画期間内において配偶者が出産した男性社員の育児休業取得率10%以上

(2) 計画期間内において配偶者が出産した男性社員の育児休業・育児目的休暇取得率について20%以上、かつ育児休業取得者が1名以上

 

<対策>

・育児に関する社内制度について情報提供(社内イントラネット内コンテンツの充実含む )を継続的に実施します

・相談体制を維持します

・育児に関する社内制度について自社の利用状況や好事例を社員向けに公開し、制度利用に対する理解と関心を促します

・育児休業取得中の社員に対し、社内情報の定期的な共有や上長との面談調整を行い、職場復帰をサポートします

 

〇LGBTQ 等性的マイノリティに関する取り組み

 

〇育児・介護制度の充実

・株式会社 NTTデータ イントラマート 次世代育成支援行動計画

全ての社員が仕事と私生活の調和を図りながら、個々の能力を十分に発揮できるよう、次のように行動計画を策定します

 

1. 計画期間 2023年12月20日~2026年2月28日

 

2.内容

目標1:男性社員向けに育児休業や育児目的休暇に関する制度周知を継続的に実施し、職場内の理解・意識の向上を図った上で次の(1)または(2)のいずれかを目指します

(1)計画期間内において配偶者が出産した男性社員の育児休業取得率10%以上

(2)計画期間内において配偶者が出産した男性社員の育児休業・育児目的休暇取得率について20%以上、かつ育児休業取得者が1名以上

 

<対策>

・育児に関する社内制度について情報提供(社内イントラネット内コンテンツの充実含む )を継続的に実施します

・相談体制を維持します

・育児に関する社内制度について自社の利用状況や好事例を社員向けに公開し、制度利用に対する理解と関心を促します

・育児休業取得中の社員に対し、社内情報の定期的な共有や上長との面談調整を行い、職場復帰をサポートします

 

目標2:計画期間内において、出産した女性社員の育児休業取得率を75%以上とします

<対策>

・育児に関する社内制度について情報提供(社内イントラネット内コンテンツの充実含む )を継続的に実施します

・仕事と子育てを両立している女性社員、また、両立を目指す女性社員へのキャリア形成支援を長期的に実施します

・女性社員の妊娠、出産、復職時における不安解消のために個別面談を行います

・育児・介護等の時間制約を有する社員同士のネットワーク化による具体的ノウハウの共有を継続的に実施します

・育児休業取得中の社員に対し、社内情報の定期的な共有や上長との面談調整を行い、職場復帰をサポートします

 

目標3: 年次休暇の取得促進を図る取り組みを継続的に実施し平均取得率70%以上を維持します

<対策>

・計画的取得促進の為、年次休暇取得奨励日の年間スケジュールを共有し年間取得計画の策定を促します

・年次休暇取得率の目標値および実績値を社員向けに発信します

・社員の年次休暇取得状況をモニタリングし、取得日数の少ない社員に向けて定期的な連絡を行います

 

(4)指標及び目標

 人財は当社の競争力の源泉であり、最も重要な経営資源です。 中期経営計画(2022年度-2025年度)では、「社員のProfessionality最大化」を戦略テーマの一つとして掲げており、人材育成プログラムの創出や人材獲得手段の多様化、SDGsへの積極的な取り組みを推進し、従業員エンゲージメントを向上するとともに、当社の持続的な成長を実現してまいります。

 なお、人材の多様性の確保に関する指標及び目標並びに実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績(当連結会計年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2025年3月末まで10

6.3

 

3【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、事態の発生回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は本項目以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、当社グループの事業に関連するリスクを全て網羅するものではありません。

(1)日本電信電話㈱、㈱NTTデータグループ、㈱NTTデータ及びそのグループ会社との関係について

① 日本電信電話㈱、㈱NTTデータグループ及び㈱NTTデータを中心とした企業グループ内における位置付けについて

 当社は、㈱NTTデータ(以下、「NTTデータ」という。)の子会社であり、NTTデータは㈱NTTデータグループ及び日本電信電話㈱(以下、「NTT」という。)の子会社であります。

 NTTを中心とするNTTグループは、総合ICT事業、地域通信事業、グローバル・ソリューション事業を主な事業内容としています。また、NTTグループに属するNTTデータを中心とするNTTデータグループは、公共・社会基盤分野、金融分野、法人分野、テクノロジーコンサルティング&ソリューション分野の4つの分野による事業活動を営んでおります。なお、NTTグループの主たる業務である通信事業とNTTデータグループの主たる事業であるIT事業は事業領域が異なります。

 当社グループは、NTTデータグループにおけるテクノロジーコンサルティング&ソリューション分野に属しており、Webシステム構築のための汎用化した商用フレームワーク及び業務コンポーネント群等を開発しパッケージソフト「intra-mart」として販売しているほか、「intra-mart」を利用したWebシステム構築に関するコンサルティング及びシステム開発等を行っております。NTTデータグループにおいて、パッケージソフトの販売、システム開発を行う会社はありますが、当社グループのようにWebシステム構築に活用されるフレームワークの開発・販売をしている会社はありません。また、NTTデータグループはホストコンピュータからWebシステムまで幅広く手がけておりますが、当社グループはWebシステムの構築基盤に特化しており、当社グループ製品と同じような機能を提供する他社製品と同一の条件で選定されるものであるため、直接的な競合等は現在発生しておりません。

 しかしながら、今後、NTTデータグループの経営方針に変更があり、当社株式の保有比率に大きな変更があった場合、あるいは、同グループの事業戦略が変更された場合等には当社グループの事業運営及び経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② NTTデータグループとの取引関係について

 当連結会計年度におけるNTTデータグループとの取引の内容は以下のとおりであります。

(イ)製品の販売及びサービスの提供について

 当社の特約店パートナーの一部はNTTデータグループであり、当連結会計年度末では特約店パートナーのうち30社はNTTデータグループであります。また、特約店パートナーとしての取引の他、自社のシステム開発の用途としてNTTデータグループ各社に対し「intra-mart」を販売しており、当連結会計年度における売上高に占めるNTTデータグループの割合は19.7%であります。取引条件については、特約店パートナーやエンドユーザと同様の条件となっております。

 

(ロ)その他

 上記の他、当連結会計年度において、NTTデータグループ各社とシステム開発等の業務委託、ソフトウェアライセンス料の支払、研修の委託等の取引があります。なお、NTTデータグループを除くNTTグループとの取引は製品の販売及びサービスの提供等の取引があります。

 

③ 役員の兼務関係について

 本書提出日現在、当社は、NTTデータから重彰記を取締役として招聘しております。

 重彰記については、当社の事業に関する知見を有し、かつ法人向けビジネスに関して優れた見識を兼ね備えているものと当社は判断しており、事業に関する助言を得ることを目的として、当社が招聘したものであります。また、当社及びNTTデータにおける役職は下表のとおりであります。なお、今後とも、NTTデータグループの役職員による当社役員の兼任体制は必要最小限にとどめる方針であります。

当社における役職

氏名

NTTデータにおける役職

取締役(非常勤)

重 彰記

ソリューション事業本部 デジタルビジネスソリューション事業部長

 

④ NTTデータの影響力について

 当社グループは、自ら経営責任を負って、独立して事業経営を行っておりますが、当社がNTTデータの社内ベンチャー制度により設立された経緯から、重要な問題についてはNTTデータに対して報告を行っております。ただし、現状、当社の意思を妨げたり、拘束したりするものではなく、NTTデータにおいても、同様の考え方と確認しております。また、NTTデータは、当期末現在、当社の議決権の47.8%を保有しており、議決権の所有割合は50%以下でありますが、実質的な支配力基準により、当社は同社の連結子会社となります。このような影響力を背景に、NTTデータは当社の株主総会における取締役の任免等を通じて当社グループの経営判断に影響を及ぼし得る立場にあることから、議決権の行使にあたり、NTTデータの利益は、当社のほかの株主の利益と一致しない可能性があります。

 

(2)事業内容に関するリスクについて

① 各種事業に共通のリスクについて

(イ)特定事業に依存していることについて

 当社グループの事業は「intra-mart」をコアとして、「ソフトウェア事業」及び「サービス事業」を展開しております。「intra-mart」は、全社共通のシステム基盤上でオープンなアプリケーションの構築を図り、IT投資の最適化を図ろうとする顧客ニーズに対応した製品であります。しかし、今後、顧客ニーズが当社グループの想定どおりに進まない場合、「intra-mart」が他社製品に対して機能面、価格面で競争力を失った場合、また、製品自体の信頼性を失墜させる問題を起こした場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、新技術に対する見通しを誤った場合、又はWebと異なる予測不能な何らかの技術革新等により「intra-mart」が陳腐化した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(ロ)競合について

 現在のIT環境は、ホスト・コンピュータ、クライアント・サーバ、そしてWebシステムが混在しております。ホスト・コンピュータ、クライアント・サーバシステムが多く採用されている基幹業務と呼ばれる大規模システムと、Webシステムが多く採用されている情報系システム及び誰もが利用する身近な中小規模のシステムにおいて、大きな競合は発生しておりませんが、技術的問題点や既存システムとの整合性の問題によっては、競合が発生することが考えられます。

 また、Webシステムの世界は比較的参入障壁が低く、海外及び国内の競合各社から新製品が相次いで発表されております。当社グループは、Webシステム構築基盤の中で新技術への迅速な対応、オープン性、ワークフロー等の日本企業特有の内部統制制度に対応した独自の機能及び価格等を通じて、競合製品に対する差別化に努めておりますが、競合他社による製品強化等により、当社グループ製品のマーケットシェアが低下するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(ハ)特約店パートナーとの関係について

 当社グループの事業における開発・販売は、特約店パートナーとの関係に大きく依存しております。当社グループは製品開発及びシステム開発のため、特約店パートナーから技術者を受け入れており、外注コストの変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。現時点では、優良な特約店パートナーとの長期的かつ安定的な関係を維持しており、外注コストも適正レベルで管理しているものと考えておりますが、今後何らかの理由により適時適切に優良な外注先が確保できなくなった場合、又は外注単価が急激に上昇した場合等には、売上と外注コストとの適正なバランスが崩れ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、販売にあたっては、主に特約店パートナーを通じた販売体制を全国的に構築しており、今後も事業拡大に向け特約店パートナーの支援強化を図ってまいります。当連結会計年度末では136社と特約店契約を締結し、安定的かつ長期的な取引関係の構築に努めておりますが、特約店パートナーの事業方針変更等により当該特約店契約が維持・更新できなくなった場合、特約店パートナーが当社グループ製品を利用しない場合、又は想定どおりに特約店の新規開拓が進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(ニ)品質・不具合について

 当社グループ製品は、完成後に各特約店パートナーを通じて一斉に販売されます。そのため、万一、販売後に不具合が発覚した場合には、その対応のために多大の時間と労力が必要となる可能性があります。とりわけ不具合により顧客の事業が停止した場合には、その損害を賠償する義務が生じる可能性があるほか、製品に対する信用を失うことになります。現状、このような重大な不具合が発生した場合には、障害対応マニュアルに従い、可及的速やかに当該情報を特約店パートナーやエンドユーザに公開、通知し、被害を最小限に留めると共に、不具合修正等を最優先して対応する方針をとっております。

 現時点では、重大な欠陥にあたるものはなく、製品の品質管理等については、計画している維持管理費用内で対応できておりますが、上記の理由の他、何らかの理由により不具合が発生し、当初の計画を大幅に上回る時間とコストがかかった場合などには、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 同様に、システム開発においても、開発したアプリケーションの品質・不具合によっては、開発工数の増加及び顧客への賠償が発生する可能性があります。

 

(ホ)知的財産権について

 当社グループは、ソフトウェア事業、サービス事業を展開するにあたり、第三者の特許権、商標権、意匠権等(以下、「知的財産権」という。)を侵害していないものと認識しております。しかしながら、当社グループが把握できていないところで第三者が知的財産権を保有している可能性は否めません。また、当社グループの事業分野における第三者の知的財産権が新たに成立する可能性もあります。かかる第三者から、知的財産権侵害を理由として損害賠償又は使用差止等の請求を受けた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは自社開発のシステムやビジネスモデルに関して、知的財産権の対象となる可能性があるものについては、その取得の必要性を検討していますが、現在までのところ権利を申請し取得したものはありません。

 他方、当社グループの知的財産権が第三者により侵害される可能性も否定できず、その場合には顧客の喪失、損害賠償請求又は使用差止請求等の訴訟費用の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(ヘ)情報管理と情報漏洩について

 当社グループで扱う情報は、大きく「技術情報」と「個人情報」があります。「技術情報」はオープンソース・ソフトウェアではない当社グループの商用製品に関するもの、そして顧客システムに関するものです。また「個人情報」は製品サポートの登録者情報、セミナー・イベントの参加者情報、そして営業活動の訪問者情報となります。

 当社グループでは、これら情報を取り扱う役職員を限定し、個人情報へのアクセスに当たってはパスワード管理、アクセスのログ管理を行い、サーバは施錠された別室で管理しており、ソフト・ハードの両面から個人情報の管理体制を構築しております。

 しかしながら、当社グループが保有する情報の流出が万が一発生した場合には、当社グループの信頼喪失及び当社グループの企業イメージ悪化につながり、損害賠償請求訴訟等により経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(ト)訴訟等を提起される可能性について

 本書提出日現在、当社グループにおいて係属中の訴訟はありません。

 しかしながら、当社グループの開発・販売等の事業活動に関連して、前述の“(ニ)品質・不具合について”、“(ホ)知的財産権について”、“(ヘ)情報管理と情報漏洩について”で説明したリスク等により、当該第三者が当社グループに対して損害賠償請求訴訟等を提起する可能性があります。これらの結果、訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② ソフトウェア事業特有のリスクについて

(イ)開発計画等について

 当社グループの事業であるWebシステム開発の分野は技術革新が非常に速く、最先端の技術を常に製品に反映していくには多大な経営努力とコストを要します。現時点では、適正レベルの投資によって最新技術情報の収集及び製品への迅速な反映を実現しているものと考えておりますが、今後も継続できる保証はありません。また、技術革新に上手く対応できた場合においても、何らかの理由により製品開発の完了時期及び新製品の販売時期が当初計画よりも遅延した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、今後当社グループが、最新技術を熟知・習得した技術者の確保・育成に失敗した場合、それら最新技術を製品に反映するにあたって計画を大幅に上回る時間とコストがかかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(ロ)オープンソース・ソフトウェアへの依存について

 当社グループ製品である「intra-mart」には、オープンソースのアプリケーション・サーバである
「Resin」及びオープンソースのビジネス・プロセス・マネージメント実行エンジンである「Activiti」及び
Apache Software Foundation、Eclipse Foundationなどのオープンソース・ソフトウェアが組み込まれておりますが、何らかの理由により当該ソフトウェアが使用できなくなる場合、当該ソフトウェアの更新がされず品質の改善や技術革新に追従しない場合、当該ソフトウェア自体が無くなる場合、又はオープンソース・ソフトウェアの利用が減速する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(ハ)使用許諾を受けているソフトウェアについて

 当社グループ製品である「intra-mart」のコンポーネントのうちグラフ描画機能、帳票デザイン機能、シングルサインオン機能等については、他社製品のライセンス提供を受けて、「intra-mart」のオプション機能としてOEM販売しております。これらの他社製品に係る使用許諾契約が更新拒絶・解除等により終了した場合、当社グループは当該製品を販売できなくなりますが、それにより「intra-mart」の利便性等が減退し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響する可能性があります。

 

(ニ)クラウドサービスの提供について

 当社グループは、インターネット環境への接続が可能なユーザーを対象としたクラウドサービスの開発、運営を行っております。このため、クラウドサービスの前提となる利用契約が継続されない等により想定したリカーリングレベニューが得られない場合やサポートコスト等クラウドビジネスの運営に関する費用が事前の想定を上回って増加した場合、自然災害、戦争、テロ、事故等による通信インフラの破壊や故障、Amazon Web Services Inc.等のクラウドサービスの運営に欠くことのできないアライアンスパートナー及び当社グループにおけるシステムダウンや障害、コンピュータウイルスやハッカーからの攻撃等により、当社グループが運営するクラウドサービスが正常に稼働しない状態となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ③ 新規サービスについて

 当社グループは、事業規模の拡大と新たな収益基盤の構築に向けて、新規サービスの開発への取組みを進めていく方針です。人材の確保やプロダクトの開発など追加投資が発生し、損益が悪化する可能性があるほか、新規サービスが安定して収益を生み出すまでには一定の期間と投資を要することも予想され、全体の利益率を低下させる可能性があります。当社では、新規サービスの開発に当たっては、各種リスクを加味した上で回収計画を策定しておりますが、将来の環境変化等により、新規サービスが当初の計画どおりに推移せず、十分な回収を行うことができなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ④ 海外展開について

 当社グループはグローバルな事業展開を進めておりますが、海外市場への事業進出には、各国政府の法律又は規制への対応、保護貿易諸規則の発動、為替制限や為替変動、輸送・電力・通信等のインフラ障害、各種法律又は税制の不利な変更、移転価格税制による課税、社会・政治及び経済情勢の変化や我が国との関係の悪化、異なる商慣習による取引先の信用リスク、労働環境の変化や現地での人材を確保できないリスク等、海外事業展開に共通で不可避のリスクがあります。これら様々な要因の影響により、事業展開が当初の事業計画どおり進まなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)事業体制に関するリスクについて

① 優秀な技術者の確保について

 当社グループの事業の継続的な発展及び急速な技術革新への対応には、優秀な技術者の確保が不可欠であります。現時点では、優秀な人材の中途採用及び新入社員の計画的な育成により、必要な人員は確保されておりますが、さらに、今後の事業拡大に伴い、優秀な人材の採用及び育成の強化を進める方針です。

 しかしながら、一般的に、IT業界は優秀な技術者にとっては売り手市場であると言われており、人材確保が難しく、今後従業員が大量に退職した場合、又は労働市場の流動性低下等により、計画どおりに必要とする優秀な人材を確保できなかった場合には、当社グループの事業の円滑な運営に支障をきたす可能性又は機動的な事業拡大を行えない可能性があります。さらに、優秀な人材を確保・維持し又は育成するために費用が増加する可能性もあります。

 

② 特定人物への依存について

 当社の代表取締役社長である中山義人は、NTTデータにおけるイントラマートプロジェクトの創設者であり、当社設立以来代表取締役を務め、その豊富な知識、経験及び人脈により、当社グループの事業運営において重大な役割を担っております。従って、何らかの理由により、中山義人が現状の役割を果たせなくなった場合、又は離職した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)その他リスクについて

① 自然災害について

 当社グループは、地震等の自然災害、伝染病、その他の災害等の発生時にも、重要な事業活動継続のための事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しております。しかしながら、想定外の自然災害、事故等の発生により、当社グループの事業所及び従業員の多くが被害を被った場合には、販売等事業活動に大きな影響が生じるため、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② M&Aについて

 当社グループは、パートナー企業との業務提携や資本提携等を通じて事業の拡大、スピードアップに取り組んでいく方針であり、当社と提携先の持つ技術やノウハウ等を融合することにより、事業シナジーを発揮することを目指しております。M&Aを行う場合には、対象企業の財務内容、契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行い、リスクを回避するように努めておりますが、時間的な制約等から十分なデューデリジェンスが実施できない可能性のほか、買収後に偶発債務の発生等の可能性があります。また、新サービスを目的とした提携においてはその性質上、当該新サービスによる当社の事業及び業績への影響を確実に予測することは困難であり、当初見込んだ効果が発揮されない場合やこれらの提携等が何らかの理由で解消された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 ①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、経済活動の正常化に向けた動きが進み回復基調が続く一方で、世界的なエネルギー価格・原材料価格の高騰による物価上昇や不安定な世界情勢により、先行き不透明な状況が続きました。

 このような情勢のもと、当社グループは「①ローコード開発ツールの充実とシェア拡大」「②業務アプリケーションのターゲット市場を拡大」「③クラウド・サブスクリプションへの転換」「④ビジネス変革全般のサポート強化」を重点方針として掲げ、業績の向上に努めてまいりました。

 具体的には「①ローコード開発ツールの充実とシェア拡大」として、当社の主力製品である「intra-mart®」において、テンプレートを元にアプリケーションを自動作成・管理できる「Accel Studio」をはじめ、ローコード開発ツールの機能を一段と強化いたしました。また、システム開発に活用できるコンポーネントやアプリケーションテンプレート、各種アプリケーションを公開・提供する「IM-マーケットプレイス」をオープンいたしました。クラウド型ローコード開発サービス「Accel-Mart Quick」では、利用する企業がシステム開発を内製化できるよう伴走しながら定着・活用を図る新メニュー「カスタマーサクセス支援サービス」の提供を開始いたしました。これまで製品強化とサービス向上を積み重ねた結果、当社製品が株式会社富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場2023年版』の「ワークフロー市場」分野において、16年連続第1位を獲得しました。

 「②業務アプリケーションのターゲット市場を拡大」として、業務特化型ソリューションのさらなる充実を図るにあたり、株式会社プロレド・パートナーズ(東京都港区、代表取締役:佐谷 進)より購買SaaS事業を譲り受け、「intra-mart Procurement Cloud」として新たに展開するとともに、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会が認証する「電子取引ソフト法的要件認証」を取得いたしました。また、AIやIoT等を活用した高度な開発技術力と業務ノウハウを保有する株式会社ジェイエスピー(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:稲田 彰典 以下、ジェイエスピー社)を完全子会社化し、当社の業務改善コンサル力を掛け合わせ、今後マーケットの拡大が期待される、DTO(Digital Twin Organization)プラットフォームの構築ノウハウを蓄積することで、デジタルツイン市場の開拓と機会創出を狙います。

 「③クラウド・サブスクリプションへの転換」として、Digital Process Automation Platform「intra-mart®」を年間利用型「Customer Success License」として提供を開始いたしました。年間利用型の販売方式によって製品/サービス導入後のカスタマーサクセスを一層強化するとともに、運用データを活用することでお客さまにおける利活用を促進し、継続的な企業のDXを実現してまいります。

 「④ビジネス変革全般のサポート強化」につきましては、当社が運営するユーザー会「intra-mart User Group」の会員企業が当年度末時点で188社を数え、IT技術者の育成及びICTに情報共有/情報発信等を通じ、顧客リレーションを強化してまいりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,052,839千円増加し、8,530,406千円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ855,592千円増加し、3,607,559千円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ197,246千円増加し、4,922,847千円となりました。

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高9,257,866千円(前期比16.2%増)、営業利益376,335千円(前期比53.6%減)、経常利益402,041千円(前期比47.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益350,128千円(前期比12.3%減)となりました。

 セグメントの業績は、次のとおりです。

ソフトウェア事業

 年間利用型ライセンス「Customer Success License」のプロモーションが遅れ、新規顧客への販売活動の遅延に影響しました。一方、既存顧客を対象とした従来型ライセンス販売が好調だったことや、「Accel-Mart(クラウドサービス)」の導入社数が伸長したことにより売上高は堅調に推移しましたが、当初計画は下回りました。

 この結果、売上高は4,762,336千円(前期比0.7%減)となりました。

サービス事業

 「intra-mart®」を利用したシステム開発やコンサルティングなどの周辺サービスは、第3四半期よりジェイエスピー社が当社の完全子会社となったことから、売上高が伸長いたしました。一方、当社の期初における一部受注の遅れが影響し、前期比の連結売上高は増加したものの、当初計画は下回りました。

 この結果、売上高は4,495,530千円(前期比41.9%増)となりました。

 ②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ1,042,677千円減少し、当連結会計年度末には、2,272,022千円となりました。

 また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は876,584千円で、前連結会計年度末に比べ34,023千円減少しました。

 これは主に、売上債権が増加したことによるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は1,697,687千円で、前連結会計年度末に比べ384,190千円増加しました。

 これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出及び事業譲受による支出が増加したことによるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は222,348千円で、前連結会計年度末に比べ52,698千円増加しました。

 これは主に、借入金の返済による支出が増加したことによるものであります。

 

 営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いた当期のフリー・キャッシュ・フローは、△821,103千円で、前連結会計年度末に比べ418,214千円減少しました。

 

 ③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループで行う事業の生産実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、「c.販売実績」を参照してください。

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア事業

4,964,884

99.7

1,466,426

116.0

サービス事業

5,111,627

142.4

1,998,481

232.4

合計

10,076,511

117.6

3,464,907

163.2

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア事業

4,762,336

99.3

サービス事業

4,495,530

141.9

合計

9,257,866

116.2

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a.経営成績等

 当社グループの事業セグメントは、ソフトウェア事業及びサービス事業で構成されております。ソフトウェア事業は主に当社の収益の基盤となる事業であります。当連結会計年度では、ソフトウェア事業において、サブスク型ライセンス「Customer Success License」のプロモーションや販売活動の遅延等が影響し、売上高は業績予想を下回りました。一方、従来の売切り型ライセンス販売が好調だったことや、サービス事業において、DX案件等の収益性の高い案件に注力したことにより、営業利益は業績予想を上回りました。また、2023年9月に公表した株式会社ジェイエスピーの子会社化による既存保有株式の評価益や保険解約返戻金等の影響により、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ業績予想を上回りました。

 (ソフトウェア事業)

 ソフトウェア事業の当連結会計年度の売上高は4,762,336千円、営業利益は744,506千円となり、当初計画を下回りました。

 サブスク型ライセンス「Customer Success License」のプロモーションが遅れ、新規顧客への販売活動が遅延した一方、既存顧客への従来の売切り型ライセンス販売が好調で、前年度並みの売上高を堅持しました。

 (サービス事業)

 サービス事業の当連結会計年度の売上高は4,495,530千円、営業利益は820,449千円となり、当初計画を下回りました。

 当社の期初における一部受注の遅れが影響し計画を下回ったものの、第3四半期よりジェイエスピー社が当社の完全子会社となったことから、前年比で売上高、営業利益ともに伸長いたしました。

 

 b.経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループは創業以来、Webシステム基盤を構築するためのパッケージソフトウェア「intra-mart」の開発・販売及び関連サービスを主な事業としております。Webシステム開発の分野は技術革新が非常に早く、最先端の技術を常に製品に反映していくには多大な経営努力とコストを要し、そのための開発体制の確保が重要となります。また、製品開発の完了時期や販売時期が当初計画より遅延した場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 高品質のパッケージと充実したサービスを計画的に提供していくため、優秀な人材の確保・育成を最重要課題として取り組むと同時に、高い技術力と業務ノウハウを持つ企業との事業提携も視野に入れ、開発体制の強化を図ってまいります。また、IoT(Internet of Thing)やAI、RPA(Robotic Process Automation)等の新たなテクノロジーを融合させ、「intra-mart」をDigital Transformation Platformへと進化させるための研究開発にも積極的に取組んでまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.資本の財源及び資産の流動性

 当社グループでは、運転資金及び投資資金は基本的に自己資金で賄うこととしており、フリーキャッシュ・フローの状況や流動比率から見ても、事業運営に必要な資金を調達することは可能と考えております。

流動性について

 当社グループは、パッケージ製品の販売代金や製品保守料の前受などを中心として、流動性資金は十分な水準を確保しているものと考えております。

資金需要の主な内容

 当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、ソフトウェア事業における製品の新規開発投資及び既存製品の維持管理費用等、サービス事業における顧客向けシステム製造費用等の他、両セグメントに共通した受注獲得のための販売費や新技術へ対応するための研究開発費用等になります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)事業の譲受

 当社は、2023年4月28日開催の取締役会において、株式会社プロレド・パートナーズからプロサインBSM事業を譲り受けることを決議し、同日に事業譲渡契約を締結いたしました。また、2023年5月31日付けで対象事業を譲り受けました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合関係)」をご参照ください。

 

(2)株式取得

 当社は、2023年9月22日開催の取締役会において、株式会社ジェイエスピーの株式を取得し、子会社化することについて決議し、同日付けで株式譲渡契約を締結しました。また、2023年10月2日付けで同社の株式を取得しました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合関係)」をご参照ください。

 

6【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動は、ソフトウェア事業、サービス事業に関する研究開発活動として、急速に進歩する技術、VUCA「Volatility(激動)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(不透明性)」時代のデジタル産業における企業変革に対応するため、開発本部を中心に取り組んでおります。

 当連結会計年度の研究活動は、今後成長が見込まれる下記の技術分野において、研究開発活動を行いました。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、93,281千円であります。

 

(1) デジタルビジネス推進に関する技術

 Web3時代のプロセス管理に向けて、プラットフォームに依存せずプロセス管理ができ、デジタルトランスフォーメーションのためのプロセス管理として、非定型業務、特にシステム化されていない業務を含めて管理対象にできるソリューションの研究及び検証

 

(2) クラウドプラットフォーム技術

 クラウド管理、クラウドストレージ、運用監視、運用自動化のオープンソース技術や、各クラウドプラットフォームベンダーのシングルサインオン機能、サイバーセキュリティ、クラウドポータル機能、マルチデバイス管理、機械学習等の提供サービス、APIとその連携に関する調査研究

 

(3) AI技術

 システム操作の熟練度に応じて操作ガイドを行い、作業効率を向上する研究と、その派生としてシステム操作と操作者のユーザエクスペリエンスの関係に関する調査研究、並びに、既存システムのクラウドシフトを促進するシステムの構造解析・再現技術の研究

 

(4) 次世代アプリケーション開発技術

 ユーザインターフェース(UI) / ユーザエクスペリエンス(UX)に対するヒューリスティックリサーチノーコード/ローコードにおける Business Analyst に最適なプロセスデザイン手法とUI/UXに関するデザイン手法における調査及び研究