第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、入手可能な情報に基づいて判断したものです。

 

(1)経営成績の分析

① 当第2四半期連結累計期間の経営成績

                                          (単位:百万円)

 

前第2四半期

連結累計期間

(自 2019年4月1日

   至 2019年9月30日)

当第2四半期

連結累計期間

(自 2020年4月1日

   至 2020年9月30日)

増減額

増減率

売上高

17,628

18,638

1,009

5.7%

営業利益

2,074

2,949

875

42.2%

経常利益

3,119

3,852

732

23.5%

親会社株主に帰属する

四半期純利益

2,319

2,775

455

19.6%

 

 当社グループは「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをグループミッションに掲げています。介護、医療、ヘルスケア、シニアライフを高齢社会における事業領域として定義し、日本及びアジア・オセアニア等において、価値提供先である従事者・事業者・エンドユーザに情報をコアとした様々なサービスを提供しています。高齢社会を取り巻く人々を情報を介してサポートする情報インフラの構築を通じ、高齢社会で生じる様々な課題を解消し、生活の質の向上に貢献していきます。

 

 当社グループの事業領域である高齢社会に関連する市場は年々拡大し、今後もさらに拡大が見込まれています。日本においては、高齢者人口(65歳以上)が2020年4月1日時点で約3,605万人、人口構成比28.6%に達し、世界で最も高い水準となっています。また、それに伴い介護費、医療費も急増し、それぞれ10兆円、43兆円に達しています(注1)。アジア・オセアニア地域においては、人口増加や経済発展を背景に医療やヘルスケアの市場が急拡大しており、医療費は1兆ドルと日本の2倍を超える規模となっています(注2)。

 

 このように高齢社会に関連する市場が年々拡大する中で、介護や医療、ヘルスケア等に関する情報の量は飛躍的に増加し、その情報は多様化・複雑化しています。このため、適正な情報に対するニーズはますます高まり、当社グループにとって膨大な事業機会が生まれるものと認識しています。

 

 当社グループはキャリア分野、介護事業者分野、海外分野を主力事業とし、ヘルスケアやシニアライフ等の領域においても数多くの新規事業を開発・育成しています。

 

 キャリア分野においては、高齢者人口の増加に伴い大きな課題となっている、介護・医療等の領域における従事者不足解消に貢献していきます。当社グループは介護・医療系職種を対象とした求人情報や人材紹介の市場をパイオニアとして創造し、圧倒的なポジションを確立してきました。特に2025年に34万人の不足が見込まれる介護職(注3)に対しては、多様なキャリアサービスの提供を通じ、人手不足の解消に貢献していきます。既存従事者の転職支援のみならず、他業界からの新規就業を促し従事者数の増加に寄与すると共に、最適なマッチングや定着支援、従事者教育を通し、生産性向上や離脱防止にも寄与していきます。また、2017年に柔道整復師/あはき師(注4)向けキャリア関連サービスに進出したほか、2018年には保育士向け人材紹介を立ち上げるなど、看護師・介護職等に続く成長事業を育成しています。今後も既存サービスにおけるシェアの拡大、展開サービス拡充及び他職種へのサービス拡張により従事者・事業者への提供価値を最大化し、キャリア分野全体で長期にわたり持続的な成長を実現していきます。


 介護事業者分野においては、サブスクリプション型の経営支援プラットフォーム「カイポケ」を通じ、介護事業者の経営改善とサービス品質向上に貢献していきます。保険請求サービスに加えて求人・業務支援・金融・購買等の40以上のサービスをワンストップで提供することにより、介護事業者の経営を総合的に支援しています。今後もシェアの拡大、展開サービス拡充及び対応事業所種別の拡張により、経営支援プラットフォームとしての提供価値を最大化し、長期にわたり持続的な成長を実現していきます。

 

 海外分野においては、2015年10月にアジア・オセアニアで医薬情報サービスを展開するMIMSグループを子会社化し、現在17の国と地域でサービスを提供しています。1963年に創業し50年以上にわたる歴史をもつMIMSブランドは域内で圧倒的な知名度を誇り、医療従事者の会員数は約265万人にのぼります。MIMSがもつ圧倒的なブランド力、医療従事者の会員基盤、製薬会社や医療機関との取引基盤を活用して、医療・ヘルスケア関連事業者のマーケティング支援等の事業を展開しています。さらに、2017年にマレーシアの看護師人材紹介会社Melorita社の子会社化によりグローバルキャリアビジネスを本格的に開始し、主に中東の病院向けにクロスボーダーでの医療従事者の就転職を支援しています。2018年にはフィリピンに、2019年にはアイルランド・オーストラリアに進出しており、今後もサービス展開国を拡大し、グローバルでの医療従事者紹介で圧倒的なポジションを確立していきます。今後もMIMSをアジア・オセアニア等における事業展開のプラットフォームとして海外戦略を強力に推進し、さらなる成長を実現すると共に、グローバルに医療の向上に貢献していきます。

 

 上記に加え、当社グループでは、今後の成長が見込まれるヘルスケア領域及びシニアライフ領域を中心に数多くの新規事業を開発・育成しています。介護費・医療費の増大を背景に、今後は認知症・慢性疾患の予防や公的保険外のサービスに対するニーズが高まることが見込まれます。こうした流れを捉え、ヘルスケア領域においては、健康保険組合に対するICTを活用した遠隔での特定保健指導サービスや企業に対する産業保健サービス等を提供しています。当社グループが有する医療従事者ネットワーク、ICTの知見及び官公庁等との実証事業の実績という強みを活用することで、利用者の健康や病気予防のための安価で実効性のあるソリューションを実現しています。今後も展開サービス拡充及びサービス提供対象の企業・健保の拡大によりサービス利用者数を伸ばし、健康な労働力人口の増加に貢献していきます。また、シニアライフ領域においては、高齢社会に特有のテーマである「住まい」「終活」「介護」を重点領域として、リフォーム事業者情報、葬儀社情報、高齢者向け食事宅配情報、介護の悩みや不安を相談できるコミュニティサイト等のサービスを提供しています。今後も高齢社会において人々が必要とする情報を収集し、分かりやすく伝達することで情報の「ひずみ」を解消し、エンドユーザの意思決定の質の向上とより良い暮らしの実現に貢献していきます。


 当社グループは今後も拡大する市場から生まれる様々な事業機会を捉え、国内外において新たなサービスを数多く生み出すことで社会課題の解決に貢献し、長期的かつ持続的な成長を実現していきます。

 

 2020年1月以降拡大した新型コロナウイルス感染症は、未だ収束しておりませんが、こうした環境下においても当社グループが果たすべき社会的な情報インフラとしての役割は変わらないものと認識しています。当社グループでは、顧客・取引先・従業員等をはじめとした関係者の健康・安全の確保と感染拡大防止を最優先としながら、オンラインでの情報提供の拡充やオンラインでの就職イベントの実施等、事業継続のための取り組みを推進することで、これまでと同様に事業を通じた社会への貢献を続けていきます。

 

 当第2四半期連結累計期間における当社グループの経営成績は、以下のとおりです。

 売上高は、キャリア関連事業の拡大及び「カイポケ」の会員数増加等により、18,638百万円(前年同期比5.7%増)となりました。

 営業利益は、新規人材採用の抑制等により、2,949百万円(前年同期比42.2%増)となりました。

 経常利益は、3,852百万円(前年同期比23.5%増)となりました。

 親会社株主に帰属する四半期純利益は、2,775百万円(前年同期比19.6%増)となりました。

 

(注1)高齢者人口・構成比:総務省   介護費:2018年度、医療費:2017年度、厚生労働省

(注2)2017年、WHO統計

(注3)厚生労働省

(注4)あん摩マッサージ師、はり師、きゅう師のこと

 

 

 

② 分野別の概況

 当社グループでは、キャリア・介護事業者・海外・事業開発の4分野を事業部門として開示しています。また、キャリア分野は介護キャリア・医療キャリアに細分化し開示しています。

 

<事業部門別売上高>

                                         (単位:百万円)

事業部門

前第2四半期

連結累計期間

(自 2019年4月1日

至 2019年9月30日)

当第2四半期

連結累計期間

(自 2020年4月1日

至 2020年9月30日)

増減額

増減率

キャリア分野

12,797

13,419

621

4.9%

 

 

介護キャリア

5,426

5,992

565

10.4%

医療キャリア

7,371

7,427

56

0.8%

介護事業者分野

2,282

2,775

492

21.6%

海外分野

2,046

1,885

△160

△7.9%

事業開発分野

501

557

56

11.2%

合計

17,628

18,638

1,009

5.7%

 

<キャリア分野>

 介護キャリアにおいては、介護職向け人材紹介サービス「カイゴジョブエージェント」を中心に、順調に進捗しました。

 医療キャリアにおいては、看護師向け人材紹介サービス「ナース人材バンク」を中心に、順調に進捗しました。

 なお、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、キャリア分野においては、人材紹介サービスにおける受注活動への一時的なマイナス影響が発生しています。

 以上の結果、キャリア分野の当第2四半期連結累計期間の売上高は、13,419百万円(前年同期比4.9%増)となりました。

 

<介護事業者分野>

 介護事業者分野においては、介護事業者向け経営支援プラットフォーム「カイポケ」が順調に成長しました。会員数の増加に加え、タブレットやスマートフォン等の有料オプションサービス及びファクタリングサービス等の利用拡大が成長に寄与しました。

 なお、新型コロナウイルス感染拡大に伴う介護事業者分野の業績への影響は限定的です。

 以上の結果、介護事業者分野の当第2四半期連結累計期間の売上高は、2,775百万円(前年同期比21.6%増)となりました。

 

<海外分野>

 海外分野においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、製薬会社のイベント開催中止・延期やグローバルキャリアビジネスにおける医療従事者の渡航延期等の一時的なマイナス影響が発生しています。一方で、コロナ影響下でデジタルシフトが進みつつあり、オンラインイベント・デジタル商材等は好調に推移しています。

 以上の結果、海外分野の当第2四半期連結累計期間の売上高は、1,885百万円(前年同期比7.9%減)となりました。

 

<事業開発分野>

 事業開発分野においては、ヘルスケア領域におけるICTを活用した遠隔での特定保健指導・産業保健等のサービス、シニアライフ領域における高齢者向け食事宅配情報やリフォーム事業者情報等のサービスを中心に新規事業の開発・育成が進みました。

 以上の結果、事業開発分野の当第2四半期連結累計期間の売上高は、557百万円(前年同期比11.2%増)となりました。

 

(2)財政状態に関する説明

① 財政状態の分析

 当第2四半期連結会計期間末における総資産は、52,048百万円(前連結会計年度末比1,052百万円増)となりました。これは主に、業容の拡大による現金及び預金の増加によるものです。

 負債は、30,913百万円(前連結会計年度末比684百万円減)となりました。これは主に、長期借入金の返済が進んだことによるものです。

 純資産は、21,135百万円(前連結会計年度末比1,737百万円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことによるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、13,108百万円(前連結会計年度末比2,614百万円増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、5,565百万円の収入(前年同期は3,727百万円の収入)となりました。これは主に、業容の拡大により税金等調整前四半期純利益が3,786百万円となったこと、非資金項目として「カイポケ」のソフトウェアやMIMSグループの顧客関係資産の償却等により減価償却費が657百万円、のれん償却額が407百万円となったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、918百万円の支出(前年同期は1,128百万円の支出)となりました。これは主に、「カイポケ」におけるシステム開発投資等で無形固定資産の取得による支出が717百万円、業容拡大に伴う事業拠点拡充のための投資等で有形固定資産の取得による支出が159百万円となったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、2,003百万円の支出(前年同期は1,885百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が1,266百万円、配当金の支払による支出が732百万円となったことによるものです。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更又は新たな発生はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)従業員数

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数は業容の拡大に伴い、前連結会計年度末より143名増加し、3,111名となっています。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。