(1)経営方針
当社グループは、「組織を超えた連携を実現するソフトウェアを開発し世界規模で提供する」ことを使命(ミッション)としております。そのために、当社自体が「『つなぐ』エキスパート」として社会的な価値を生み出し、社会に貢献することを目指しております。
また、当社グループは「『売上収益』は当社が社会に生み出した価値、『利益』は当社が生み出した価値と消費した価値の差分」との考え方を基本に、社会的価値の提供を通じて企業価値の増大に努めてまいります。
(2)経営戦略
当社グループは、これからの投資分野として4つの”D”「Data(データ)」、「Device(デバイス)」、「Decentralized(分散化)」及び「Design(デザイン)」の領域を対象とすることとしております。クラウドをベースとしたビジネス基盤が構築される現代において、当社がこの4つの”D”を加速させるソフトウェアを提供してまいります。
<「Data(データ)」データのみがIT資産になる>
クラウドによって、ハードウェアもソフトウェアも企業のIT資産ではなくなり、データのみが企業のIT資産となります。そして、ビッグデータ技術や、機械学習/深層学習などのAI(人工知能)技術が進展します。当社では、これらの技術をつなぐことで、企業の価値向上に貢献してまいります。
<「Device(デバイス)」デバイスが不可欠なインフラになる>
インターネットが始まって以来初めて、コンピュータよりIoTなどの周辺機器の接続数が増える時代になります。当社では、「Handbook」によりスマートデバイスへの対応だけでなく、「Platio」(プラティオ)や「Gravio」(グラヴィオ)でIoT機器をつなぐことで、新たなデバイスを活用するシステムの価値向上に貢献してまいります。
<「Decentralized(分散化)」分散して協調ができるようになる>
クラウドの普及が進展し、非中央集権型のシステムが構築可能となります。ブロックチェーン※やピア・ツー・ピアの技術を活用することで、これまでは不可能だった非中央集権型組織のサービスも構築と可能となり、当社でも当該サービスの提供を通じて未来型組織の実現に貢献してまいります。
<「Design(デザイン)」機能ファーストからデザインファーストへのシフトが起こる>
企業向けソフトウェアにおいても、近い将来デザイン志向のソフトウェア開発が重要になる時代が訪れると確信しております。当社が買収したデザイン戦略コンサルティング企業のThis Place社とのシナジーを活かし、デザイン指向の次世代ソフトウェアの研究開発を行ってまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが重視している経営指標は、従業員一人当たり売上収益、売上総利益率および営業利益率です。それぞれの指標の今期の実績は以下のとおりです。
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|
前期実績 |
当期実績 |
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従業員一人当たり売上収益 |
21,335千円 |
25,914千円 |
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売上総利益率 |
86.6% |
70.0% |
|
営業利益率 |
18.6% |
18.6% |
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
2018年3月期において、当社グループは過去最高の売上収益を達成することができました。しかし、今後継続的な成長のためには以下に挙げるような対処すべき課題が存在します。
① コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、コーポレート・ガバナンス強化のため、2015年11月にはコーポレート・ガバナンスに対する当社の取り組みを公表し、2018年4月13日には「業務の適正を確保するための体制」を一部改定しております。また当社は創業時より一貫して社外取締役を2名以上選任し、社外の目と知見による取締役会の監督を実行しております。今後も株主との対話を重視したコーポレート・ガバナンスの更なる強化・充実を意識した経営が必要であると認識しております。
② 戦略的な投資と事業連携強化
当社は、新たな技術の獲得や将来的な投資先企業との協業により市場拡大を期しています。投資先企業の財務状況や市場環境によっては減損処理を行う必要性が生じることもあるため、ガイドラインに則った慎重な投資判断及び投資後の管理(PMI = Post Merger Integration)を行うことが今後ますます重要となると認識しております。
③ 新市場の開拓
当社製品による売上収益のさらなる伸長のためには、当社製品を活用した具体的な用途を提案し、その市場に確固たる地位を確立することが課題となります。当社グループとしては、特に市場性の見込まれる以下のような新たな市場開拓を図る計画です。
(ア) クラウド連携市場
企業で進展している情報システムのクラウド化において、データ連携基盤は新たにクラウド連携の基盤としての用途も大きな成長が期待されています。「ASTERIA」シリーズは、クラウドの課金形態に即した月額課金モデル「サブスクリプション」の販売を開始し、中期的に売上収益の安定化に貢献できる製品に成長させてまいります。
(イ) フィンテック連携市場
フィンテックの進展において、データ連携とブロックチェーンによる価値移転、自律的契約履行は中長期的に大きな市場に育つと見込まれています。このような市場において、「ASTERIA」シリーズだけでなく、新製品においてもブロックチェーンやフィンテック連携の機能やサービスを提供していくことが重要であり、各種アダプターや連携機能の研究開発を進めてまいります。
(ウ) IoT連携市場
IoTは、大きな市場拡大が見込まれています。企業におけるIoT活用のためには、機器連携、クラウド連携、システム連携が重要であり、これは当社の得意とする領域でもあるため、IoT連携における市場開拓を進めてまいります。当連結会計年度においては、2017年2月にIoT対応モバイルアプリ開発基盤「Platio」の販売開始に続き、2017年6月にエッジ型IoTをノン・プログラミングで実現する「Gravio」の販売を開始いたしました。
④ ブロックチェーン技術の普及
当社は、フィンテックの中核技術であるブロックチェーンと「ASTERIA」との接続アダプターを通じ、さまざまな業種におけるブロックチェーンの適用を推進し、「ASTERIA」シリーズを拡販してまいります。ブロックチェーン技術は金融業界だけでなく、幅広い分野で応用できる技術と注目されております。このような新技術が幅広く活用されるためには、市場における新たな技術の普及促進、啓発活動が課題となります。
⑤ 海外市場への展開
当社グループは、設立時より海外に通用するソフトウェアの開発と提供を目指しております。特に世界的にプラットフォーム(技術基盤や販売環境)が統一されているネットサービスにおいては、積極的に海外展開を行っています。当社グループのソフトウェアは、日本語、英語、中国語の3ヶ国語で開発していますが、多言語展開を含めた海外市場への取り組みが引き続き重要な課題であると認識しております。
⑥ 成長のための人材の強化
「ASTERIA」や「Handbook」の顧客企業数が増え、ターゲットとなる業種業態も幅が大きく広がっています。また、今後マルチプロダクト/サービス化、グローバル化により様々なターゲット分野における成長をより確固たるものにするために、開発、マーケティング、営業、管理などの各職務において優秀な人材をタイムリーに採用することが重要な課題となっており、グローバル化の強化の為に、日本国籍以外の人材採用を積極的に行っております。
また、グローバルビジネスを展開する上で必要な海外の法的リスクに関する研修を充実し、グローバル人材を育成することが重要であると認識しております。
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。
なお、本書に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが入手可能な情報から判断したものであります。
① 海外事業の展開について
当社グループは、経営方針に基づき積極的な海外展開を実施しており、当期において売上収益の41.8%が海外市場からのものとなっております。その市場は現在、北米市場、欧州市場を主としておりますが、今後はアジア市場もターゲットとして市場開拓を実施してまいります。
これらの進出国において、法令、政治、経済の変化及び文化や宗教などの影響等の様々なカントリーリスクを有しているため、不測の事態が発生し事業の推進に障害が発生する場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの海外関係会社の業績、資産及び負債について現地通貨で発生したものは、円換算した上で連結財務諸表を作成していますが、完全に当該リスクを回避することは難しく、外国為替相場の変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 新製品・新サービスについて
当社グループでは、価値ある新しい製品や新しいサービスを世に送り出すことによる収益向上を図っており、魅力的な新製品・新サービスの開発による売上収益の増加が、企業の成長にとって重要な要素であると考えております。そのため、これまでにも、スマートデバイス技術、IoT関連技術、ブロックチェーン関連技術など近年開発された革新的な技術について早期に積極的に経営戦略の主題として取り組んでおります。
しかしながら、ソフトウェア業界の技術革新のスピードは速く、その技術革新を予測することは極めて難しいため、当社が常に技術革新に適合した魅力的な新製品をタイムリーに開発できるとは限りません。当社の予測に見込み違いが生じ、技術革新や市場動向に遅れをとった場合、企業収益に大きな見込み違いが生じ当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
③ 訴訟リスク
本書提出日現在、当社グループが訴訟を提起されている事実はありません。一方で、当社グループの事業は知的財産権をその価値の根源とするという性格上、また、当社グループが海外でも事業を展開しているため海外においても予期しない訴訟が発生する可能性があります。
当社グループでは、「コンプライアンス規程」の制定、リスクマネジメント委員会の設置及び社内教育による法令遵守の周知徹底等、多様な手段を講じ可能な限り訴訟を受ける可能性を排除するための体制を整備しております。しかしながら、何らかの訴訟を受けた場合、その内容及び結果によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ M&Aについて
当社グループは海外市場への展開を目指しておりますが、その中でM&Aをその有効な手段のひとつとして位置付けており、今後も必要に応じてM&Aを実施する方針です。
M&Aに際しては、対象企業のビジネス、財務内容及び法務等について詳細なデューデリジェンスを行い、各種リスクの低減を図る方針でありますが、これらの調査の段階で確認又は想定されなかった事象がM&Aの実行後に発生又は判明する場合や、M&A実施後の事業展開が計画通りに進まない可能性があり、その場合は当社グループが当初期待した業績への寄与の効果が得られない可能性があることに加えて、対象企業の投資価値の減損処理が必要になることも考えられ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 関係会社の再編の可能性について
当社グループは、経営の効率化及び経営基盤の強化のため、関係会社の再編を行う可能性があります。仮に再編を実行する場合、一時的にそれに伴う費用が発生する可能性があり、その場合は当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 新製品の収益性について
当社グループでは、出荷から2年に満たない製品が「Platio」「Gravio」の2製品存在します。これらの製品は、今後大きく成長する市場を見込んで開発し提供を行っているものですが、当該市場が見込み通りに成長しなかったり、想定外の競合製品が出現したりすることによって、新製品における収益が計画通りに確保できない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑦ 人材の確保について
当社グループは、市場のニーズに合った良質の製品を提供していくために、高い能力と志をもった人材を少数精鋭で揃えることに注力してきました。そのために、もし中核となる社員が予期せぬ退社をした場合にはメンバー構成に重大な変化が生じる可能性があります。
このような事態を避けるために、今後も事業の拡大に伴い、積極的に優秀な人材を採用・教育し、また魅力的な職場環境を提供していく方針でありますが、そうした人材が十分に確保できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑧ 当社グループ提供のソフトウェアの不具合について
当社グループでは、当社グループの責めに帰すべき事由によるソフトウェアの不具合(誤作動、バグ等)を発生させないよう品質管理に最善の注意を払っており、またソフトウェア使用許諾契約書や損害保険への加入等によって不具合が発生した場合のリスクの低減措置等を講じており、製品リリース以降、そのような重大な不具合は発生していませんが、将来にわたって当社の責めに帰すべき不具合が発生しないとは限りません。そのため、ソフトウェアの不具合に起因する損害賠償責任の発生や当社に対する社会的信頼を喪失することにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑨ 知的財産権についてのリスク
当社グループは、現時点において、当社グループの事業活動に影響を及ぼすような特許権、商標権その他知的財産権が第三者によって取得されているという事実は確認しておりません。また創業以来、第三者から知的財産権に関する警告を受けたり、侵害訴訟等を提起されたりしたことはありません。しかしながら、将来の当社の事業活動に関連して、第三者が知的財産権の侵害を主張し、当社の事業が差し止められたり、損害賠償など金銭的な負担を余儀なくされた場合、または第三者の知的財産権につき実施許諾が必要となりロイヤリティの支払いが発生したり、あるいは実施許諾が得られない場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑩ 配当政策についてのリスク
当社グループの配当政策につきましては、当社グループの利益成長とそれを支える礎となる財務体質の強化が重要との認識から当期グループの業績の状況をベースに、内部留保の充実と配当性向等とのバランスを図りながら、株主に対して積極的に利益還元を行うことを基本方針としております。
当社グループの剰余金の配当は、期末配当のみの年1回を基本方針としております。配当の決定機関は取締役会であります。
当社グループは、1株当たり第16期には3円00銭、第17期には3円00銭、第18期には3円10銭、第19期には3円90銭を実施し、第20期には6円00銭の期末配当を決議しておりますものの、配当の有無および金額については業績を重視して判断しているため、業績次第では今後とも安定的な配当を行うことができるかについてはリスクが存在します。
⑪ 新株予約権についてのリスク
本有価証報告書提出日現在、新株予約権による潜在株式数は1,050,000株であり、これは、発行済株式総数17,480,165株の6.01%に相当します。また、役員や従業員へのインセンティブおよび資金調達の手段として、今後も新株予約権を発行する可能性があります。今後これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化し、当社株式の価格形成に影響を与える可能性があります。
(1) 財政状態の状況
① 資産
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,958,940千円増加し、7,559,644千円となりました。このうち、流動資産は2,114,492千円増加し、4,643,799千円となり、非流動資産は1,844,448千円増加し、2,915,845千円となりました。これらの主な要因は、流動資産において、現金及び現金同等物等が2,479,102千円増加、その他の金融資産が600,000千円減少したことに加え、非流動資産において、のれん1,383,073千円及びその他の金融資産が333,560千円増加したことによるものです。
② 負債
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,198,879千円増加し、1,926,030千円となりました。このうち、流動負債は460,123千円増加し、1,128,623千円となり、非流動負債は738,756千円増加し、797,407千円となりました。これらの主な要因は、流動負債において未払法人所得税等が171,113千円増加及びその他の流動負債が295,784千円増加し、非流動負債において、その他の金融負債が673,772千円増加したことによるものです。
③ 資本
当連結会計年度末における資本は、前連結会計年度末に比べ2,760,062千円増加し、5,633,615千円となりました。この主な要因は、新株の発行(新株予約権の行使)による資本金1,129,947千円及び資本剰余金1,129,947千円が増加したことによるものです。
(2) 経営成績の状況
当連結会計年度における売上収益は3,109,710千円(前連結会計年度比91.8%増)、営業利益は577,195千円(前連結会計年度比91.8%増)、税引前利益は443,849千円(前連結会計年度比46.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は196,998千円(前連結会計年度比14.5%減)となりました。
背景となる経済環境
当連結会計年度における国内経済は、米国のトランプ政権発足や北朝鮮情勢の緊迫化など、国際情勢や政治が大きく揺れ動く中、安定的な拡大基調を辿り設備投資と個人消費がともに底堅く推移しました。そのような中、当社グループが属するIT(情報技術)産業においては、働き方改革の推進を背景にIoT、RPA(運用自動化)などに対するIT投資意欲が引き続き高い傾向がみられました。また、AI/ディープラーニング、ブロックチェーンといった新たな領域では先行投資を進める企業も増加しつつあります。
≪当社グループの取り組み≫
このような国内経済状況の中、当社グループは、国内のみならず国外市場での大きな成長を目指しています。日本国内においては、当連結会計年度を通じて主力製品「ASTERIA」(アステリア)においてさらなる事業の拡大に尽力しつつ、当社グループが得意とするクラウド技術、スマートデバイス技術を製品化した「Handbook」(ハンドブック)において精力的な営業・マーケティング活動を行い、さらにIoT関連製品として、人とモノをつなぐ「Platio」(プラティオ)、システムとモノをつなぐ「Gravio」(グラヴィオ)の出荷を開始するなど、積極的な事業展開を行っております。国外においては、これまでに中国杭州市、中国香港特別行政区及びシンガポールに研究開発子会社、中国上海市と米国カリフォルニア州に販売子会社を有し、さらにデザインサービスを提供するための子会社であるThis Place社を英国ロンドン市と米国ワシントン州に有しております。
当連結会計年度における、売上収益区分別の経営成績の分析は以下のとおりです。
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ライセンス |
売上収益 |
前年同期 |
前年同期比 |
|
646,214千円 |
559,425千円 |
115.5% |
|
|
定性的情報 |
|||
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「ライセンス売上収益」は、当社ソフトウェアの半永久的使用権の対価です。そのため、季節変動や、企業のIT投資の状況の影響を受け易く売上収益が安定しないという特徴があります。 主な構成要素は、「ASTERIA」のライセンス売上収益で、その他の製品のライセンス売上収益が若干計上されております。 当連結会計年度においては、株式会社電通国際情報サービスと「ASTERIA」の一次代理店であるASTERIAマスターパートナー契約を締結し、販売網を強化しました。また、2017年12月に情報系SaaSとの連携機能を強化した「ASTERIA WARP」の新バージョン「ASTERIA WARP 1712」の出荷を開始し、大手建設業、不動産業、保険業における大型案件が売上収益に貢献いたしました。 当連結会計年度の「ASTERIA」の導入事例として、東急不動産ホールディングス株式会社様、ワタベウェディング株式会社様、株式会社フォーバルテレコム様をはじめとする13件の事例を新たに公開いたしました。 2018年3月末におけるASTERIAシリーズの累計導入社数は6,771社と7,000社突破目前となり、国内市場における11年連続市場シェアNo.1を獲得いたしました(出典:テクノ・システム・リサーチ社「2017年ソフトウェアマーケティング総覧EAI/ESB市場編」)。 このような活動の結果、ライセンス売上収益は、前期比で115.5%となりました。 |
|||
|
サポート |
売上収益 |
前年同期 |
前年同期比 |
|
831,119千円 |
764,818千円 |
108.7% |
|
|
定性的情報 |
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「サポート売上収益」は、既存のお客様から製品のサポート(技術支援、製品の更新など)を行う対価をいただく売上収益です。そのため、季節変動を受けにくいという特徴がありますが、保守契約更新料など僅かながら一時的な売上収益も存在します。 当社では、サポート売上収益の着実な伸張のために、「保守割」サービスから移行した「インフォテリアポイント」サービスを引き続き提供するなど、サポート契約をいただいているお客様の満足度向上を図っております。 このような活動の結果、サポート売上収益は前期比で108.7%となりました。 |
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サービス |
売上収益 |
前年同期 |
前年同期比 |
|
1,632,377千円 |
297,214千円 |
549.2% |
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|
定性的情報 |
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「サービス売上収益」は、以下の4つのサービスで構成されております。 《ネットサービス》 スマートデバイス向け情報配信・共有サービス「Handbook」を中心とするインターネットを介してソフトウェアを提供するサービスです。 「Handbook」は、スマートデバイス向けの情報配信・共有サービスで、主に企業や教育機関で活用されております。 当連結会計年度においては、ブックオフコーポレーション株式会社様の法人向けiPadレンタルサービスへの標準添付を開始したほか、キヤノン電子株式会社様のドキュメントスキャナーとの連携を行うなど協業を進めることで新たな利用用途の拡大や販売網の強化を行いました。 当連結会計年度の「Handbook」の導入事例として、平田機工株式会社様、株式会社南都銀行様、日本たばこ産業株式会社様、秋田県仙北市をはじめとする16件の事例を新たに公開いたしました。 このような活動の結果として、2018年3月末における「Handbook」の累計契約件数は1,384件となりました。 この他、2017年2月にIoTソフトウェア基盤事業の第1弾としてIoT機器の現場業務での活用を実現するモバイルクラウド基盤「Platio」(プラティオ)の販売を開始いたしました。 |
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サービス |
《サブスクリプションサービス》 「ASTERIA WARP」をクラウド使用などの新しい使用形態に対応した月額使用料型で提供するサービスです。「ASTERIA WARP」とほぼ同等の製品を使用可能な期間限定版と、基本的な機能に絞り多彩な用途に利用が可能な「ASTERIA WARP Core」があります。この「ASTERIA WARP Core」を専門で取り扱うASTERIAサブスクリプションパートナー制度を昨年度より開始し、当連結会計年度においてはRPAテクノロジーズ株式会社、株式会社システナ、株式会社神戸デジタル・ラボをはじめとする22社とパートナー契約を締結いたしました。このような活動の結果、これらの売上収益は、前期比で169.5%と伸長しました。 《デザインサービス》 This Place社買収の結果、2017年4月から提供を開始したサービスで、顧客企業のブランディング戦略のコンサルティング、ウェブやモバイルアプリのデザインに関するコンサルティング、開発支援を提供するサービスです。当連結会計年度においては、欧州大手のスーパーマーケットチェーン企業や、米国大手携帯キャリア企業などへサービスを提供いたしました。 《教育サービス》 当社が当社製品の研修を提供するものです。 このような活動の結果、サービス売上収益は前期比で549.2%と伸長しました。 |
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合 計 |
売上収益 |
前年同期 |
前年同期比 |
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3,109,710千円 |
1,621,456千円 |
191.8% |
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また、利益につきましては、主力製品の販売が好調に推移したことに加え、買収した海外子会社の事業活動が好調に推移したことから、営業利益、税引前利益ともに前期を上回ることとなりました。しかしながら、子会社買収に伴うアーンアウト(成果報酬型買収対価)にかかる費用は税制上の損金算入ができないことから、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年を下回る結果となりました。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが重視している経営指標は、従業員一人当たり売上収益、売上総利益率および営業利益率です。
当社グループの経営者はこれらの指標を、各年度の予算や中期経営計画およびM&Aにおいて、これら指標を重要な検討要素としております。また、予実管理や決算において、これら指標の内容を分析して以降の経営に活かしております。それぞれの指標の今期の実績は以下のとおりです。
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前期実績 |
当期実績 |
|
従業員一人当たり売上収益 |
21,335千円 |
25,914千円 |
|
売上総利益率 |
86.6% |
70.0% |
|
営業利益率 |
18.6% |
18.6% |
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より2,479,102千円増加し、4,219,277千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は853,312千円となりました。主に法人所得税の支払額192,224千円の減少に対し、税引前利益443,849千円及び減価償却及び償却費173,446千円の増加によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は324,363千円となりました。これは主に定期預金の増加600,000千円に対し、投資の取得による544,346千円及び子会社株式の取得による722,283千円の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は1,913,529千円となりました。これは主に新株の発行(新株予約権の行使)2,250,100千円によるものです。
(5) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
事業の特性上、事業区分別の生産規模を金額あるいは数量で示すことはいたしておりません。
②受注実績
事業の特性上、事業区分別の受注規模を金額あるいは数量で示すことはいたしておりません。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績を売上区分ごとに示すと、次のとおりであります。
|
売上区分 |
当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
ライセンス(千円) |
646,214 |
115.5 |
|
サポート(千円) |
831,119 |
108.7 |
|
サービス(千円) |
1,632,377 |
549.2 |
|
合計 |
3,109,710 |
191.8 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2.当連結会計年度において、企業のウェブやアプリケーション等のデザインを作成するデジタル・デザインのサービスを提供しているThis Place Limitedの持分を100%取得し、子会社化したことにより、サービス売上が著しく増加しております。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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|
T-Mobile Inc |
- |
- |
840,894 |
27.04 |
|
Delhaize Group Ltd |
- |
- |
375,619 |
12.08 |
|
SCSK株式会社 |
230,481 |
14.2 |
- |
- |
|
パナソニックインフォメーションシステムズ株式会社 |
203,553 |
12.6 |
- |
- |
(注)1.T-Mobile Inc及びDelhaize Group Ltdの前連結会計年度における総販売実績に対する割合は実績がないため、当連結会計年度については記載はありません。SCSK株式会社及びパナソニックインフォメーションシステムズ株式会社の当連結会計年度における総販売実績に対する割合は100分の10未満であるため、当連結会計年度については記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(表示の組替)
・日本基準では、金融収益、費用を除くその他の営業外損益と特別損益項目は営業損益に含まれませんが、IFRSでは、これらの項目も営業損益に含まれています。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、その他の収益が3,748千円、その他の費用が6,084千円増加しております。
当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
(表示の組替)
・日本基準では、金融収益、費用を除くその他の営業外損益と特別損益項目は営業損益に含まれませんが、IFRSでは、これらの項目も営業損益に含まれています。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、その他の収益が5,947千円、その他の費用が10,362千円増加しております。
(1)ASTERIAマスターパートナー契約
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契約書名 |
相手方の名称 |
主な契約内容 |
契約日及び契約期間 |
|
ASTERIAマスターパートナー契約書 |
パナソニックインフォメーションシステムズ株式会社 |
ASTERIAの販売権の付与、販売条件などを定めたもの。 |
2007年4月27日締結。 契約期間は締結の日より1年間。ただし、終了日の1ヶ月前までに契約終了の意思表示がない場合、自動的に1年間延長し、以降も同様とする。 |
(2)当社は、2017年4月4日開催の取締役会において、企業のウェブやアプリケーション等のデザインを作成するデジタル・デザインのサービスを提供しているThis Place Limitedの持分を100%取得し、子会社化すること、また、本件買収対価の一部とするために、自己株式の処分を行うことについて決議し、2017年4月4日に株式譲渡契約を締結いたしました。なお、当社グループは2017年4月20日付で同社を子会社化しております。
(1)研究開発活動の概要
当社グループは、企業情報システム、クラウドサービス、ハードウェア機器などを「つなぐ」(文字情報、数値情報、画像情報などデジタル化可能なさまざまな情報の交換)ためのソフトウェアを開発し、不特定多数の顧客に提供しております。
これらのソフトウェアに関するアイディアを具現化し、また機能の強化を行いながら、より多くの企業におけるデジタル・コミュニケーションを円滑化し、それらをもって顧客企業の活動の価値を高めるためのソフトウェア開発を提供し続けることを、研究開発の目的としております。
インターネットの普及と進化に伴い、多くの企業がクラウド環境に接続されている状況においては、さまざまなソフトウェア同士が必要に応じて自在に繋がりながらも密なコミュニケーションを行う重要性が増しています。そのため、当社においては、クラウドに関する研究開発を行うとともに、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスと呼ばれるインターネットへの常時接続機能を持ったコンピュータや機器に関する研究開発、さらにブロックチェーンや機械学習(Machine Learning)/深層学習(Deep Learning)に関する研究開発を行っております。
また、当社グループでは、ビジネス現場の人達が理解できるソフトウェア開発技法として「グラフィカル・ランゲージ」を確立し、「ASTERIA」に搭載しております。これは、JavaやC言語のような文字によるプログラミングではなく、グラフィックを使用した独自の開発技法であり、この技法をさらに成長させるべく研究開発活動を行っております。
(2)当連結会計年度における研究開発活動の成果
主力製品「ASTERIA」においては、新しい市場ニーズや動向に応えるための製品ラインアップを提供するための研究開発を行いました。
スマートデバイス向け製品「Handbook」においては、新バージョンに搭載する各種新機能の研究開発に加え、新たに発売されるOSや機器に対応させるための研究開発を行いました。
前連結会計年度に提供を開始したIoT対応モバイルアプリ開発基盤「Platio」においては、新たなIoT機器の対応や、ユーザーインタフェイスに関する研究開発を行いました。
当連結会計年度に提供を開始したエッジコンピューティングミドルウェア「Gravio」においては、新たなIoT機器の対応や、新たな通信プロトコルに関する研究開発を行いました。
さらに基礎研究として、ブロックチェーンや機械学習(Machine Learning)/深層学習(Deep Learning)に関する研究開発を行いました。
このような研究開発活動の結果、当連結会計年度における研究開発費は90,408千円となりました。