第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

 当社グループは、「組織を超えた連携を実現するソフトウェアを開発し世界規模で提供する」ことを使命(ミッション)としています。そのために、当社自体が「『つなぐ』エキスパート」として社会的な価値を生み出し、社会に貢献することを目指しています。

 また、当社グループは「『売上収益』は当社が社会に生み出した価値、『利益』は当社が生み出した価値と消費した価値の差分」との考え方を基本に、社会的価値の提供を通じて企業価値の増大に努めてまいります。

 

(2)経営環境、戦略

 当社グループは、創業時より「世界で通用するソフトウェアを開発し提供する」ことを事業のミッションとして掲げています。世界で通用するソフトウェアとは、米Microsoft社や米Google社のソフトウェアなど世界の大半の国や地域で使われるソフトウェア(サービス含む)を指し、当社グループはかかるミッションの実現のためのソフトウェアの開発と販売を基本的な事業としています。当社グループは、顧客からの注文に基づく受託開発ではなく、独自の製品を自ら企画開発して提供する事業形態であるために、市場やニーズの変化に先行して製品化を行う必要があり、そのために将来有望な新規技術に関する研究開発が必要です。そして、このような研究開発には先行投資が必要となります。当社グループがこれから世界市場での展開をより具体化させていくにあたり、研究開発のスピードも競合他社と同等又はそれ以上のものが必要となるため、以下に記載の重点技術領域における、現行製品・サービスの次世代版、ブロックチェーン、AIなどに関連する研究開発を推進しております。

 

 当社グループは、これからの投資分野として4つの”D”「Data(データ)」、「Device(デバイス)」、「Decentralized(分散化)」及び「Design(デザイン)」の領域を対象とすることとしています。クラウドをベースとしたビジネス基盤が構築される現代において、当社がこの4つの”D”を加速させるソフトウェアを提供してまいります。

<「Data(データ)」データのみがIT資産になる>

  クラウドによって、ハードウェアもソフトウェアも企業のIT資産ではなくなり、データのみが企業のIT資産となります。そして、ビッグデータ技術や、機械学習/深層学習などのAI(人工知能)技術が進展します。当社では、これらの技術をつなぐことで、企業の価値向上に貢献してまいります。

<「Device(デバイス)」デバイスが不可欠なインフラになる>

  インターネットが始まって以来初めて、コンピュータよりIoTなどの周辺機器の接続数が増える時代になります。当社では、「Handbook」によりスマートデバイス※への対応だけでなく、「Platio」(プラティオ)や「Gravio」(グラヴィオ)でIoT機器をつなぐことで、新たなデバイスを活用するシステムの価値向上に貢献してまいります。

<「Decentralized(分散化)」分散して協調ができるようになる>

  クラウドの普及が進展し、非中央集権型のシステムが構築可能となります。ブロックチェーンやピア・ツー・ピアの技術を活用することで、これまでは不可能だった非中央集権型組織のサービスも構築と可能となり、当社でも当該サービスの提供を通じて未来型組織の実現に貢献してまいります。

<「Design(デザイン)」機能ファーストからデザインファーストへのシフトが起こる>

  企業向けソフトウェアにおいても、近い将来デザイン志向のソフトウェア開発が重要になる時代が訪れると確信しています。当社が買収したデザイン戦略コンサルティング企業のThis Place社とのシナジーを活かし、デザイン指向の次世代ソフトウェアの研究開発を行ってまいります。

 

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループが重視している経営指標は、従業員一人当たり売上収益、売上総利益率および営業利益率です。それぞれの指標の今期の実績は以下のとおりです。当社グループの業績は、世界的な新型コロナウイルス感染 拡大の影響を受けながらも増収および上場来最高の利益(営業利益320.3%増、税引前利益288.5%増、当期利益 247.4%増)となりました。売上収益は、欧米(特に米国と英国)において、年間を通じて流行した新型コロナウイルスの影響を受け、デザイン事業が前期比で減収となったものの、「ASTERIA Warp」(アステリア ワープ)を主力製品とするソフトウェア事業が伸張したことが全体の売上収益を押し上げました。利益は、中期経営計画「STAR」に沿った人員の拡充やマーケティング施策を重点的に実施したことにより、ソフトウェア事業は販売費及び一般管理費が増加し、加えて子会社This Place Limitedに関するのれんの減損が発生したものの、企業投資事業による収益が大幅増益の要因となりました。

 

前期実績

当期実績

従業員一人当たり売上収益

21,680千円

22,482千円

売上総利益率

81.3%

84.0%

営業利益率

30.5%

116.1%

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の世界経済は、世界的なコロナ禍からの回復傾向が顕著にある一方で、世界的な安全保障上の課題が増大し、世界的なインフレーションを起こし始めていると同時に場合によっては世界経済に予測不可能な重大な影響を及ぼすことが懸念されています。このような世界情勢の影響を受け、当社グループにおいては、社員の安全を確保しつつ事業活動を継続するために、在宅テレワークをはじめとした各種施策を迅速に実施し、影響の最小化と新しい働き方モデルの構築に尽力しています。

 中長期的には、「ニューノーマル」と言われる新たな社会の常態においては「遠隔化」「自動化」を実現するためのクラウドサービスやツールの適用が必須となり、従来予測されていたよりも短期間に新技術の普及が進んでいきます。当社グループは以前より未来のニーズを先取りした製品開発を行ってきましたので、これからの大きな変化は中長期的には追い風であり、その風を業績に反映させるべく以下の課題に取り組んでいきます。

 

① コーポレート・ガバナンスの強化

 当社は創業時より一貫して社外取締役を2名以上選任し、また2015年6月以降は社外取締役を過半数の構成とし社外の目と知見による意思決定と執行の監督を実行しておりますまた東証が定めるコーポレートガバナンス・コードには全てComplyの状況としております今後も株主との対話や構成の多様性を重視した継続的なコーポレート・ガバナンスの維持・充実が必要であると認識しております

 

② 戦略的な投資と投資後の管理

当社は、新たな技術の獲得や将来的な投資先企業との協業により市場拡大を期しています。そのため、100%子会社の投資専門子会社ASTERIA Vision Fund Inc.(米国テキサス州)を通じて積極的な投資を実施し、当社の事業セグメントの1つを構成しています。投資先企業の財務状況や市場環境に基づく公正価値評価によっては当社の営業損益に大きな影響を与えることが考えられるため、投資先の増加に伴い投資後の管理を行うための体制を強化することが重要となると認識しております。

 

③ デザイン事業の伸長

当社は主力事業の1つとしてデザイン事業を掲げていますデザイン事業は主として顧客企業のDXにかかるデザイン戦略コンサルティングを提供するものですがコロナ禍により既存顧客の多くがダメージを受けて減収となったことから今後持続的な伸長を実現するためにはニューノーマルの時代における成長分野に市場をシフトしていくことが必要であると認識しております

 

④ ソフトウェア市場における新市場の開拓

当社製品による売上収益のさらなる伸長のためには、当社製品を活用した具体的な用途を提案し、その市場に確固たる地位を確立することが課題となります。当社グループとしては、特に市場性の見込まれる以下のような新たな市場開拓を図る計画です。

(ア) クラウド連携市場

新型コロナウイルス感染予防対策として、これから情報システムのクラウド化が加速すると予想されています。データ連携はクラウド上のシステムとの連携の基盤としての用途として大きな成長が期待されています。「Warp」シリーズは、クラウドの課金形態に即した月額利用料(サブスク型)モデル「Warp Core」の販売を順調に拡大しており、中期的に売上収益の安定化に貢献できる製品に成長させてまいります。

(イ) AI連携市場

企業におけるDX(Digital Transformation)の進展とともに、機械学習(Machine Learning)をベースとしたAIの市場が中長期的に大きな市場に育つと見込まれており、この市場において、世界的に先進のAIを当社製品/サービスに取り込んで行くことが重要です。当社では、AIの研究開発専業のアステリアART合同会社を子会社に持ち、社外のAI技術提供企業とも資本提携などを通じた協業を進めてまいります。

(ウ) IoT/エッジコンピューティング連携市場

IoT/エッジコンピューティングは、大きな市場拡大が見込まれています。企業におけるIoT活用のためには、機器連携、クラウド連携、システム連携が重要であり、いずれも当社の得意とする領域です。特に、AI搭載エッジウェア「Gravio」において当該領域における企業協業を推進し、市場の開拓を進めます。

 

⑤ ブロックチェーン技術の普及

当社は、大きな将来性が見込まれるブロックチェーン技術において、非暗号資産分野での展開を図ります。「ASTERIA Warp」とブロックチェーンの接続アダプター、文書改ざん検知ソリューション、場所の定めのない株主総会での質問や議決権行使など、業種にとらわれないブロックチェーンのソリューションを提供してまいります。

 

⑥ 海外市場への展開

当社グループは、設立時より海外に通用するソフトウェアの開発と提供を目指しています。特に世界的にプラットフォーム(技術基盤や販売環境)が統一されているネットサービスにおいては、積極的に海外展開を行っています。当社グループのソフトウェアは、日本語、英語、中国語の3ヶ国語で開発していますが、多言語展開を含めた海外市場への取り組みが引き続き重要な課題であると認識しています。

 

⑦ 成長のための人材の強化

当社製品やサービスの顧客企業数が増え、ターゲットとなる業種業態も幅が大きく広がっています。また、今後マルチプロダクト/サービス化、グローバル化により様々なターゲット分野における成長をより確固たるものにするために、開発、マーケティング、営業、管理などの各職務において優秀な人材をタイムリーに採用することが重要な課題となっており、グローバル化の強化の為に、日本国籍以外の人材採用を積極的に行っております。

また、グローバルビジネスを展開する上で必要な海外の法的リスクに関する研修を充実し、グローバル人材を育成することが重要であると認識しております。

 

2【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。

また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しています。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。なお、本書に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが入手可能な情報から判断したものであります。

 

① 新型コロナウイルスの影響について

今般の新型コロナウイルス感染症の流行拡大は、世界的な規模で経済活動に影響を及ぼしております。当社グループは、BCPガイドラインに基づき、テレワークや時差出勤等により柔軟に事業を継続できる体制に努めておりますが、今後、事態が長期化した場合には、商談機会の減少による新規取引案件の減少、出張や客先訪問が困難になることによるサービスレベルの一時的・部分的な低下が生じるおそれがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

② 海外事業の展開について

当社グループは、経営方針に基づき積極的な海外展開を実施しております。その市場は現在、北米市場、欧州市場を主としておりますが、今後はアジア市場もターゲットとして市場開拓を実施してまいります。

これらの進出国において、法令、政治、経済の変化、文化や宗教及び新型コロナウイルス感染症の影響等の様々なカントリーリスクを有しているため、不測の事態が発生し事業の推進に障害が発生する場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

これらの進出国において、法令、政治、経済の変化、文化や宗教影響等の様々なカントリーリスクを有しているため、不測の事態が発生し事業の推進に障害が発生する場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの海外関係会社の業績、資産及び負債について現地通貨で発生したものは、円換算した上で連結財務諸表を作成していますが、完全に当該リスクを回避することは難しく、外国為替相場の変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 新製品・新サービスについて

当社グループでは、価値ある新しい製品や新しいサービスを世に送り出すことによる収益向上を図っており、魅力的な新製品・新サービスの開発による売上収益の増加が、企業の成長にとって重要な要素であると考えています。そのため、これまでにも、スマートデバイス技術、IoT関連技術、ブロックチェーン関連技術など近年開発された革新的な技術について早期に積極的に経営戦略の主題として取り組んでいます。しかしながら、ソフトウェア業界の技術革新のスピードは速く、その技術革新を予測することは極めて難しいため、当社が常に技術革新に適合した魅力的な新製品をタイムリーに開発できるとは限りません。当社の予測に見込み違いが生じ、技術革新や市場動向に遅れをとった場合、企業収益に大きな見込み違いが生じ当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 訴訟リスク

本書提出日現在において、当社グループが訴訟を提起されている事実はありません。一方で、当社グループの事業は知的財産権をその価値の根源とするという性格上、また、当社グループが海外でも事業を展開しているため海外においても予期しない訴訟が発生する可能性があります。

当社グループでは、「コンプライアンス規程」の制定、リスクマネジメント委員会の設置及び社内教育による法令遵守の周知徹底等、多様な手段を講じ可能な限り訴訟を受ける可能性を排除するための体制を整備しています。しかしながら、何らかの訴訟を受けた場合、その内容及び結果によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ M&Aについて

当社グループは海外市場への展開を目指していますが、その中でM&Aをその有効な手段の1つとして位置付けており、今後も必要に応じてM&Aを実施する方針です。

M&Aに際しては、対象企業のビジネス、財務内容及び法務等について詳細なデューデリジェンスを行い、各種リスクの低減を図る方針でありますが、これらの調査の段階で確認又は想定されなかった事象がM&Aの実行後に発生又は判明する場合や、M&A実施後の事業展開が計画通りに進まない可能性があり、その場合は当社グループが当初期待した業績への寄与の効果が得られない可能性があることに加えて、対象企業の投資価値の減損処理が必要になることも考えられ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 新製品/新バージョンの収益性について

当社グループでは、常に新製品や新バージョンの研究開発を行っています。これらの新製品や新バージョンは、今後大きく成長する市場を見込んで開発し提供を行っているものですが、当該市場が見込み通りに成長しなかったり、想定外の競合製品が出現したりすることによって、収益が計画通りに確保できない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑦ 人材の確保について

当社グループは、市場のニーズに合った良質の製品を提供していくために、高い能力と志をもった人材を少数精鋭で揃えることに注力しています。今後も事業の拡大に伴い、積極的に優秀な人材を採用・教育し、また魅力的な職場環境を提供していく方針でありますが、そうした人材が十分に確保できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑧ 当社グループ提供のソフトウェアの不具合について

当社グループでは、当社グループの責めに帰すべき事由によるソフトウェアの不具合(誤作動、バグ等)を発生させないよう品質管理に最善の注意を払っており、またソフトウェア使用許諾契約書や損害保険への加入等によって不具合が発生した場合のリスクの低減措置等を講じており、製品リリース以降、そのような重大な不具合は発生していませんが、将来にわたって当社の責めに帰すべき不具合が発生しないとは限りません。そのため、ソフトウェアの不具合に起因する損害賠償責任の発生や当社に対する社会的信頼を喪失することにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑨ 知的財産権についてのリスク

当社グループは、本書提出日現在において、当社グループの事業活動に影響を及ぼすような特許権、商標権その他知的財産権が第三者によって取得されているという事実は確認しておりません。また創業以来、第三者から知的財産権に関する警告を受けたり、侵害訴訟等を提起されたりしたことはありません。しかしながら、将来の当社の事業活動に関連して、第三者が知的財産権の侵害を主張し、当社の事業が差し止められたり、損害賠償など金銭的な負担を余儀なくされた場合、または第三者の知的財産権につき実施許諾が必要となりロイヤリティの支払いが発生したり、あるいは実施許諾が得られない場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の状況

① 資産

当連結会計年度末における資産合計は、12,594,718千円となり、前連結会計年度末に比べ4,687,275千円増加しました。この主な要因は、その他の金融資産4,837,541千円の増加によるものです。

② 負債

負債合計は、3,613,357千円となり、前連結会計年度末に比べ1,427,199千円増加しました。この主な要因は、繰延税金負債1,139,262千円、営業債務及びその他の債務347,891千円の増加によるものです。

③ 資本

資本合計は、8,981,362千円となり、前連結会計年度末に比べ3,260,076千円増加しました。この主な要因は、その他の資本の構成要素397,153千円、利益剰余金2,416,423千円及び非支配持分447,264千円の増加によるものです

(2) 経営成績の状況

 当連結会計年度(2021年4月~2022年3月)における当社グループの業績は、世界的な新型コロナウイルス感染 拡大の影響を受けながらも増収および上場来最高の利益(営業利益320.3%増、税引前利益288.5%増、当期利益 247.4%増)となりました。売上収益は、欧米(特に米国と英国)において、年間を通じて流行した新型コロナウイルスの影響を受け、デザイン事業が前期比で減収となったものの、「ASTERIA Warp」(アステリア ワープ)を主力製品とするソフトウェア事業が伸張したことが全体の売上収益を押し上げました。利益は、中期経営計画「STAR」に沿った人員の拡充やマーケティング施策を重点的に実施したことにより、ソフトウェア事業は販売費及び一般管理費が増加し、加えて子会社This Place Limitedに関するのれんの減損が発生したものの、企業投資事業による収益が大幅増益の要因となりました。

 

  ≪当社グループの取り組み≫

 当社グループでは、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて積極的な対応を継続しております。全 ての拠点において、各国の感染状況に合わせ全社的なテレワークを継続するとともに、働く環境の多様化を推進す ることで、事業のスムーズな遂行と社員の感染予防を両立しています。また、当社の製品/サービスにおいても、当社が主催する全てのイベント/セミナーをオンライン化して顧客企業の感染拡大防止に努めるとともに、個別の製品/サービスにおいて、顧客企業のクラウド化(Cloud)、自動化 (Automation)、遠隔化(Remote)を支援するための数々の取り組みを実施しています。

 

≪当社の報告セグメント≫

当社の報告セグメントは、当社の経営資源の配分の決定及び業績の評価を行うための区分を基礎とし、「ソフトウェア事業セグメント」と「投資事業セグメント」の2つを報告セグメントとしています。「ソフトウェア事業セグメント」は、当社が創業来拡大している企業向けの「ソフトウェア事業」と、2017年に買収したThis Place社にて提供する「デザイン事業」の2つの事業で構成されます。「投資事業セグメント」は、2019年に開始したAsteria Vision Fund Inc.で実施する企業投資事業で構成されます。

 

≪ソフトウェア事業セグメント≫

 ソフトウェア事業セグメントは2つの事業で構成されそれぞれの売上収益の状況は以下の通りです

<ソフトウェア事業>

 「ASTERIA Warp」は、幅広い業界でDXに向けた取り組みが活発になっていることに加えて、改正電子帳簿保存法の施行に伴う新たな連携ニーズの拡大が継続し、製品シリーズ全体として販売が好調でした。特に、旗艦製品となるライセンス版の売上は40%を超える増収を記録するなど、ソフトウェア事業全体を牽引しています。

 AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio」は、オフィス空間・医療機関・外食産業等における“自動化”や“遠隔化”のニーズに対応。販売パートナーとの協業による新たなビジネス機会も拡大し約2倍の増収を記録しました。

 モバイルアプリ作成ツール「Platio」は、現場のDX推進や業務アプリの内製化を実現するノーコード開発ツールとして各種プロモーション施策を展開した結果、観光業・チェーンストアなど幅広い業界からの引き合いが好調です。

 「Handbook」は、新製品「Handbook X」を発表。商談を支援する豊富な機能を装備し、副業やフリーランスなど多様な働き方にも対応する新世代アプリとして2022年2月末に発売を開始しました。

 このような活動の結果、本事業の売上収益は前連結会計年度比117.2%となりました。

 

<デザイン事業>

 年間を通じた世界的な新型コロナウイルス感染拡大による影響で、顧客企業におけるプロジェクト受注が減少しました。一部の既存顧客においては追加受注を獲得できたほか、新規顧客獲得に向けた動きを強化したものの、前年同期比で減収となりました。

 このような活動の結果、本事業の売上収益は前連結会計年度比82.5%となりました。

 

≪投資事業セグメント≫

 投資事業セグメントは、2019年に開始したAsteria Vision Fund Ⅰ,L.P.(AVF-1)を通じた企業投資事業です。

AVF-1は「4D戦略」(Data, Device, Decentralized, Design)に基づく投資を実施しており、その業績は、国際会計基準に基づき投資先の評価額の増減を計上しています。

 当連結会計年度において、AVF-1の出資先であるGorilla Technology社(台湾)が米国証券取引委員会(SEC)に、米国NASDAQへの上場を申請しました。同社の上場予定は、2022年4~6月と公表されております。当社では、同社が上場に向けて公表している事業計画に基づき、DCF法による公正価値評価を実施し、評価増を計上しております。また、当連結会計年度において、AVF-1の出資先の中でImagine Intelligent Material社(オーストラリア)において全額評価減、JPYC社(日本)とWorkspot社(米国)において評価増が発生しました。AVF-1では、第4四半期においてSpace X社(米国)、他1社への出資を行っております。

 ※連結損益計算書において、投資事業の評価額増減総額は「その他の収益」に含まれております。

 

また、当連結会計年度における、セグメント状況は下記のとおりです。

① 報告セグメントの概要

 当企業グループの報告セグメントは、当企業集団の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。

 当社グループは、「ソフトウェア事業」および「投資事業」の2つを報告セグメントとし、2つの事業を基礎として組織が構成されております。「ソフトウェア事業」は、当社が創業来拡大している企業向けの「ソフトウェア事業」と「デザイン事業」の2つの事業で構成されます。

 「投資事業」は、米国に拠点を置く100%子会社Asteria Vision Fund Inc.が管理する投資で構成されています。

 

② 報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、及び資産の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

報告セグメント

 

調整額

(注)1

 

連結

 

ソフトウェア事業

 

投資事業

 

 

 

 

千円

 

千円

 

千円

 

千円

 

千円

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部収益

2,688,371

 

-

 

2,688,371

 

-

 

2,688,371

セグメント間収益

64

 

25,467

 

25,531

 

△25,531

 

-

合計

2,688,434

 

25,467

 

2,713,901

 

△25,531

 

2,688,371

セグメント利益(注)2

524,485

 

226,906

 

751,391

 

356

 

751,747

その他の収益及び費用(注)2

 

 

 

 

 

 

 

 

68,010

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

 

220,413

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

 

13,737

持分法による投資損益(△損失)

 

 

 

 

 

 

 

 

△788

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

 

1,025,645

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

195,794

 

226

 

196,021

 

-

 

196,021

(注)1.「調整額」は、主としてセグメント間取引消去額を表示しております。

2.セグメント利益は、売上収益から売上原価及び販売費及び一般管理費を控除しておりますが、その他の収益及び費用のうち、Asteria Vision Fund Ⅰ,L.P.で保有する純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関する評価損益(注記「26.その他の収益及び費用」参照)は投資事業のセグメント利益に振り替えております。

 

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

報告セグメント

 

調整額

(注)1

 

連結

 

ソフトウェア事業

 

投資事業

 

 

 

 

千円

 

千円

 

千円

 

千円

 

千円

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部収益

2,967,587

 

-

 

2,967,587

 

-

 

2,967,587

セグメント間収益

67

 

26,980

 

27,048

 

△27,048

 

-

合計

2,967,654

 

26,980

 

2,994,634

 

△27,048

 

2,967,587

セグメント利益(注)2

42,784

 

3,969,655

 

4,012,439

 

125

 

4,012,564

その他の収益及び費用(注)2

 

 

 

 

 

 

 

 

△567,310

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

 

553,121

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

 

11,256

持分法による投資損益(△損失)

 

 

 

 

 

 

 

 

△2,728

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

 

3,984,392

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

161,478

 

356

 

161,835

 

-

 

161,835

減損損失

603,899

 

-

 

603,899

 

-

 

603,899

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(注)1.「調整額」は、主としてセグメント間取引消去額を表示しております。

2.セグメント利益は、売上収益から売上原価及び販売費及び一般管理費を控除しておりますが、その他の収益及び費用のうち、Asteria Vision Fund Ⅰ,L.P.で保有する純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関する評価損益(注記「26.その他の収益及び費用」参照)は投資事業のセグメント利益に振り替えております。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループが重視している経営指標は、従業員一人当たり売上収益、売上総利益率および営業利益率です。それぞれの指標の今期の実績は以下のとおりです。当社グループの業績は、世界的な新型コロナウイルス感染 拡大の影響を受けながらも増収および上場来最高の利益(営業利益320.3%増、税引前利益288.5%増、当期利益 247.4%増)となりました。売上収益は、欧米(特に米国と英国)において、年間を通じて流行した新型コロナウイルスの影響を受け、デザイン事業が前期比で減収となったものの、「ASTERIA Warp」(アステリア ワープ)を主力製品とするソフトウェア事業が伸張したことが全体の売上収益を押し上げました。利益は、中期経営計画「STAR」に沿った人員の拡充やマーケティング施策を重点的に実施したことにより、ソフトウェア事業は販売費及び一般管理費が増加し、加えて子会社This Place Limitedに関するのれんの減損が発生したものの、企業投資事業による収益が大幅増益の要因となりました。

 

前期実績

当期実績

従業員一人当たり売上収益

21,680千円

22,482千円

売上総利益率

81.3%

84.0%

営業利益率

30.5%

116.1%

 

(4) キャッシュ・フローの状況

① 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より635,322千円減少し、1,816,106千円となりました。

  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は58,041千円(前年同期775,955千円の獲得)となりました。主にその他の収益4,057,696千円(主に投資有価証券の評価)の発生に対し、税引前利益3,984,392千円の獲得及び営業債務及びその他の債務204,222千円の増加によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は498,690千円(前年同期598,745千円の使用)となりました。主に投資の償還による収入400,063千円に対し、貸付けによる支出333,390千円及び投資の取得による支出550,830千円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は224,968千円(前年同期357,740千円の使用)となりました。主に長期借入金の返済による支出142,800千円及び配当金の支払額75,332千円によるものです。

 

② 当社の資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは、顧客からの注文に基づく受託開発ではなく、独自の製品を自ら企画開発して提供する事業形態であるために、市場やニーズの変化に先行して製品化を行っております。そのため、先端技術を習得した技術者の採用によって研究開発を推進することに加え、企業買収等によって時間と優秀な技術者を獲得することや、世界的な視野において当社の投資領域である「4D」(Data, Device, Decentralized, Design)に合致する企業への効率的な投資を行うために2020年3月期に金融機関から借入金10億円を調達し投資を行っており、当連結会計年度においても、事業からの利益を効率的な投資にあてております。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されております。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。

 見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しております。会計上の見積りの見直しによる影響は、見積りを見直した会計期間及びそれ以降の将来の会計期間において認識致します。

 経営者が行った連結財務諸表の金額に重要な影響を与える判断及び見積りは以下のとおりであります。

 

① 非金融資産の減損(注記「3.重要な会計方針(9)非金融資産の減損」)

当社グループは、有形固定資産及び無形資産について、減損テストを実施しております。減損テストにおける回収可能額の算定においては、資産の耐用年数、将来キャッシュ・フロー、税引前割引率及び長期成長率等について一定の仮定を設定しております。これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経営条件の変動の結果により影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表等において認識する金額に重要な影響を及ぼす可能性があるため、当社グループでは、当該見積りは重要なものであると判断しております。

 

② のれんの減損(注記「3.重要な会計方針(8)のれん及び無形資産」)

のれんは非上場の子会社であるThis Place Limited社(以下、TP社)に関連するものであり、2022年3月31日現在、のれんを449,860千円計上しております。また、当連結会計年度において、減損損失を603,899千円計上しております。

当社グループは、毎期一定の時期又は減損の兆候が存在する場合には随時に減損テストを実施しております。

のれんを配分した資金生成単位の回収可能価額は使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方を採用しております。使用価値は、将来キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しております。将来キャッシュ・フローの見積額は、経営者が承認したTP社の事業計画を基礎とし、事業計画後の期間のキャッシュ・フローについては永久成長率を0%としております。

英国に本社を置くTP社の主要な事業内容は、ソフトウェア事業に関するデザインサービス事業であり、事業計画における主要な仮定は、既存顧客からの継続受注と、新たな地域における新規顧客の獲得や受注見通しであり、割引計算に使用した割引率は、資金生成単位の加重平均資本コストを基礎に算定しております。

これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経営条件の変動の結果により影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を及ぼす可能性があるため、当社グループでは、当該見積りは重要なものであると判断しております。

 

③ 繰延税金資産の回収可能性(注記「3.重要な会計方針(13)法人所得税」及び注記「16.法人所得税」)

当社グループは、資産及び負債の連結財政状態計算書上の帳簿価額と税務上の基準額との間に生じる一時差異に対して、繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しております。当該繰延税金資産及び繰延税金負債の算定には、期末日において施行され、又は実質的に施行されている法令に基づき、関連する繰延税金資産が実現する時、又は繰延税金負債が決済される時において適用されると予想される税率を使用しております。繰延税金資産は、将来の課税所得を稼得する可能性が高い範囲内で、全ての将来減算一時差異及び全ての未使用の繰越欠損金及び税額控除について認識しております。将来の課税所得の見積りは、経営者により承認された事業計画等に基づき算定しております。当該前提とした状況の変化や将来の税法の改正等により、繰延税金資産や繰延税金負債の金額に重要な影響を及ぼす可能性があるため、当社グループでは、当該見積りは重要なものであると判断しております。

④ 金融商品の公正価値の測定(注記「3. 重要な会計方針(4)金融商品」及び注記「31. 金融商品」)

当社グループが保有する公正価値で測定する金融資産及び金融負債が、活発な市場における公表価格によって測定できない場合には、当該資産又は負債について直接に又は間接に観察可能な前述の公表価格以外のインプットを使用して算定された公正価値、もしくは観察不能なインプットを含む評価技法によって算定された公正価値を用いて評価しております。特に、観察不能なインプットを含む評価技法によって算定される公正価値は、適切な基礎率、仮定及び採用する計算モデルの選択など、当社グループの経営者による判断や仮定を前提としております。これらの見積り及び仮定は、前提とした状況の変化等により、金融商品の公正価値の算定に重要な影響を及ぼす可能性があるため、当社グループでは、当該見積りは重要なものであると判断しております。

2022年3月31日現在、公正価値で測定する金融資産(レベル3)のうち、Gorilla Technology Inc. (以下、Gorilla社)に関する株式を6,084,389千円計上しております。

当該金融資産は連結子会社であるAsteria Vision Fund I, L.P.(以下、AVF-I)の投資先である非上場株式であり、割引キャッシュ・フロー法(以下、DCF法)を利用して公正価値を測定しております。

DCF法においては、Gorilla社の事業計画及び同社が保有する主要資産の定量的情報に加え、割引率、永久成長率等の外部より観察不能なインプットを総合的に考慮しております。

台湾に本社を置くGorilla社の主要な事業内容は、AI画像認識製品サービスの販売であり、複数の海外拠点において事業を展開しております。また、特別買収目的会社(SPAC)との合併による米国のナスダック市場への上場を申請済みであり、ナスダック市場への上場を前提としたGorilla社の事業計画における主要な仮定は以下のとおりであります。

・ ナスダック市場への上場に伴う資金調達や知名度向上によって実現することが見込まれる、新たな国におけ

 る新規顧客の獲得や受注見通し

・ Gorilla社の従来の主要な事業であるAI画像認識製品サービスの販売に加えて、新たに計画しているEdge AI

 Paasの販売展開に関する新規顧客の獲得や受注見通し

 公正価値測定の前提となる事業計画には上記の重要な仮定が織り込まれていることから、将来キャッシュ・フ

ローの見積りは不確実性を伴い、経営者の判断が必要となります。

 これらの見積り及び仮定は、前提とした状況の変化等により、金融商品の公正価値の算定に重要な影響を及ぼ

す可能性があるため、当社グループでは、当該見積りは重要なものであると判断しております。

 

(6) 生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

 事業の特性上、事業区分別の生産規模を金額あるいは数量で示すことはいたしておりません。

② 受注実績

 事業の特性上、事業区分別の受注規模を金額あるいは数量で示すことはいたしておりません。

③ 販売実績

 当連結会計年度の販売実績を売上区分ごとに示すと、次のとおりであります。なお、全てソフトウェア事業からになります。

売上区分

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

ライセンス(千円)

820,440

142.0

サポート(千円)

1,052,533

107.0

サービス(千円)

1,094,613

97.2

合計

2,967,587

110.4

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

SCSK株式会社

343,561

12.78

366,718

12.36

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

ASTERIAマスターパートナー契約

契約書名

相手方の名称

主な契約内容

契約日及び契約期間

ASTERIAマスターパートナー契約書

パナソニックインフォメーションシステムズ株式会社

「ASTERIA Warp」の販売権の付与、販売条件などを定めたもの。

2007年4月27日締結。

契約期間は締結の日より1年間。ただし、終了日の1ヵ月前までに契約終了の意思表示がない場合、自動的に1年間延長し、以降も同様とする。

 

 

 

5【研究開発活動】

(1)研究開発活動の概要

 当社グループは、企業情報システム、クラウドサービス、ハードウェア機器などを「つなぐ」(文字情報、数値情報、画像情報などデジタル化可能なさまざまな情報の交換)ためのソフトウェアを開発し、不特定多数の顧客に提供しているソフトウェア事業を営んでいます。

 これらのソフトウェアに関するアイディアを具現化し、また機能の強化を行いながら、より多くの企業におけるデジタル・コミュニケーションを円滑化し、それらをもって顧客企業の活動の価値を高めるためのソフトウェア開発を提供し続けることを、研究開発の目的としています。

 インターネットの普及と進化に伴い、多くの企業がクラウド環境に接続されている状況においては、さまざまなソフトウェア同士が必要に応じて自在に繋がりながらも密なコミュニケーションを行う重要性が増しています。そのため、当社においては、クラウドに関する研究開発を行うとともに、スマートフォンやタブレット端末※などのスマートデバイスと呼ばれるインターネットへの常時接続機能を持ったコンピュータや機器に関する研究開発、さらにブロックチェーンや機械学習(Machine Learning)/深層学習(Deep Learning)に関する研究開発を行っています。

 また、当社グループでは、ビジネス現場の人達が理解できるソフトウェア開発技法として「グラフィカル・ランゲージ」を確立し、「ASTERIA Warp」や「Gravio」に搭載しています。これは、JavaやC言語のような文字によるコーディング※ではなく、グラフィックを使用した独自の開発技法であり、この技法をさらに成長させるべく研究開発活動を行っています。

 

(2)当連結会計年度における研究開発活動の成果

 主力製品「ASTERIA Warp」においては、新しい市場ニーズや動向に応えるための製品ラインアップを提供するための研究開発を行いました。

 スマートデバイス向け製品「Handbook」においては、新版「Handbook X」に搭載する各種新機能の研究開発に加え、新たに提供されるOSや機器に対応させるための研究開発を行いました。

 モバイルアプリ制作プラットフォーム「Platio」においては、新バージョンに搭載する各種新機能の研究開発を行いました。

 AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio」においては、新バージョンに搭載する各種新機能の研究開発を行いました。

 さらに基礎研究として、ブロックチェーンや機械学習(Machine Learning)/深層学習(Deep Learning)に関する研究開発を行いました。

 このような研究開発活動の結果、当連結会計年度における研究開発費は196,599千円となりました。