当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
会社概要
日本に本拠地を置く当社は、中国及び米国に子会社を保有し、医薬品と医療機器を主な事業分野とするグローバル製薬企業です。
当連結会計年度における当社グループの目標は、力強い成長、安定性及び最先端の医薬品開発活動のバランスの取れた戦略を実現することです。当第2四半期連結累計期間においては、2つの核となる事業分野において、過去最高の売上収益と営業利益を達成することができました。医薬品事業では、北京コンチネント薬業有限公司(北京コンチネント)が、中国市場において、保険対象となるアイスーリュイの使用患者数の拡大に努めたことにより、売上が大幅に増加しました。また、米国市場においても、医療機器事業が売上及び利益の増加をもたらし、当社グループの好業績に貢献しました。さらに、当社グループの研究開発活動についても、創薬及び医薬品開発の双方において大きな進展が見られました。当社グループの後期開発品の開発を進める中で、中国におけるアイスーリュイの結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD)を適応症とする第3相臨床試験と、米国における肝線維症を適応症とするF351の第1相臨床試験が、それぞれ新たに開始されたほか、F573の急性肝不全・慢性肝不全急性増悪を適応症とした治験許可(IND)申請に対する承認を、中国国家食品薬品監督管理総局(CFDA)から取得しました。また、将来への投資として、新しく設立された子会社Cullgen Inc.(Cullgen)は、自社の創薬基盤技術であるuSMITE™(ユビキチン化を介した低分子標的タンパク質分解誘導技術)を活用した画期的な新規化合物開発のための研究活動を、中国及び米国の研究施設で開始しました。
当第2四半期連結累計期間の経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー及び研究開発活動は以下のとおりです。
(1)経営成績に関する分析
当第2四半期連結累計期間の経営成績
連結経営成績概要
(単位:千円)
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前第2四半期連結累計期間 |
当第2四半期連結累計期間 |
差額 |
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売上収益 |
711,897 |
2,158,783 |
1,446,885 |
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売上総利益 |
599,643 |
1,845,173 |
1,245,530 |
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営業利益(△損失) |
△144,349 |
239,566 |
383,915 |
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四半期利益(△損失) |
△209,395 |
△6,203 |
203,192 |
売上収益及び売上総利益
当第2四半期連結累計期間において、売上収益は前年同期比約203.2%増加の2,158,783千円となりました。利益率は改善し、当第2四半期連結累計期間の売上総利益は、前年同期比約207.7%増加の1,845,173千円となりました。前年同期に比べたこの大幅な増加は、北京コンチネントにおける売上が増加したことと、当第2四半期連結累計期間においてBerkeley Advanced Biomaterials LLC(BAB)の業績を取り込んだことによるものです。
営業利益(損失)
当第2四半期連結累計期間の営業利益は、前第2四半期連結累計期間の144,349千円の損失と比べ、383,915千円改善し、239,566千円の利益となりました。この営業利益の増加は、医薬品事業における売上総利益の増加と、医療機器事業の収益性によるものです。
四半期利益(損失)
当第2四半期連結累計期間の四半期損失は、前第2四半期連結累計期間の209,395千円の損失と比べ、203,192千円改善し、6,203千円の損失となりました。この四半期損失の減少は、継続的な営業利益の改善によるものです。
販売費及び一般管理費並びに研究開発費
(単位:千円)
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前第2四半期連結累計期間 |
当第2四半期連結累計期間 |
差額 |
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販売費及び一般管理費 |
△676,809 |
△1,337,278 |
△660,468 |
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人件費 |
△221,041 |
△648,937 |
△427,895 |
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研究開発費 |
△104,456 |
△249,362 |
△144,906 |
当第2四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、前第2四半期連結累計期間に比べ660,468千円増加し、1,337,278千円となりました。これは、主に、アイスーリュイの販売関連費用に加え、BAB及びCullgenの費用が発生したことによるものです。研究開発費が前年同期に比べ増加したのは、主として、米国におけるF351の臨床試験及び中国におけるアイスーリュイのCTD-ILDを適応症とする臨床試験を、それぞれ開始したことによるものです。
金融収益及び金融費用
(単位:千円)
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前第2四半期連結累計期間 |
当第2四半期連結累計期間 |
差額 |
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金融収益 |
17,573 |
13,424 |
△4,149 |
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金融費用 |
△16,489 |
△188,586 |
△172,096 |
金融収益
当第2四半期連結累計期間の金融収益は、前第2四半期連結累計期間の17,573千円と比べて、4,149千円減少し、13,424千円となりました。
金融費用
当第2四半期連結累計期間の金融費用は、前第2四半期連結累計期間の16,489千円と比べて、172,096千円増加し、188,586千円となりました。この増加は、主として、現金支出を伴わない為替差損によるもので、外貨建ての資産及び負債の評価替えにより生じた正味の為替差損は、当第2四半期連結累計期間において171,844千円となりました。
(2)財政状態に関する分析
連結財政状態
(単位:千円)
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前連結会計年度 |
当第2四半期連結会計期間 |
差額 |
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資産合計 |
15,879,339 |
15,849,166 |
△30,173 |
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負債合計 |
2,397,474 |
2,418,296 |
20,821 |
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資本合計 |
13,481,864 |
13,430,870 |
△50,994 |
資産合計
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて30,173千円減少し、15,849,166千円となりました。
負債合計
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて20,821千円増加し、2,418,296千円となりました。
資本合計
当第2四半期連結会計期間末における資本合計は、前連結会計年度末に比べて50,994千円減少し、13,430,870千円となりました。
連結キャッシュ・フロー
(単位:千円)
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前第2四半期連結累計期間 |
当第2四半期連結累計期間 |
差額 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
△221,066 |
139,275 |
360,342 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△341,445 |
△356,198 |
△14,752 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
6,602,648 |
△73,432 |
△6,676,080 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローの収入は、前第2四半期連結累計期間の221,066千円の支出と比べて360,342千円増加し、139,275千円となりました。主な収入は、税引前四半期利益64,404千円並びに営業債務及びその他の債務の増加による資金の増加42,663千円であります。
投資活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローの支出は、前第2四半期連結累計期間の341,445千円の支出と比べて14,752千円増加し、356,198千円となりました。主な支出は、有形固定資産の取得による支出の312,613千円であります。
財務活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローの支出は、前第2四半期連結累計期間の6,602,648千円の収入と比べて6,676,080千円増加し、73,432千円となりました。主な支出は、長期借入金の返済による支出の378,409千円であります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。また新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当社は、当第2四半期連結累計期間において、当社子会社Cullgenを設立し、研究開発部門を強化いたしました。また、F351については、中国では第2相臨床試験を継続して行い、米国では第1相臨床試験を開始しました。また、アイスーリュイのCTD-ILDを適応症とする第3相臨床試験を開始したほか、糖尿病腎症(DN)を適応症とする第2相臨床試験の準備を継続して行いました。これらの結果、研究開発費の総額は、249,362千円となりました。
〔創薬〕
Cullgenは、新しい創薬基盤技術であるuSMITE™(ユビキチン化を介した低分子標的タンパク質分解誘導技術)を活用した、がん、炎症性疾患及び自己免疫疾患の新規治療における画期的な新規化合物を開発する目的で設立されました。その試みのため、当社グループは、ユビキチン分野の優れた専門家であるノースカロライナ大学生化学・生物物理学ウィリアム・R・ケナン講座教授のYue Xiong博士と、マウント・サイナイ医科大学薬理科学教授のJian Jin博士を共同創業者に迎えました。
ユビキチン化を介した低分子標的タンパク質分解誘導技術は、標的タンパク質が原因となる疾患治療における低分子医薬品開発の新戦略として位置づけられています。Cullgenは、不要であったり、破損したりしているタンパク質を分解・破壊するユビキチン・プロテオソーム系の機能を利用した新薬開発を目指しております。Cullgenが追及する技術においては、E3リガーゼを介した分解誘導のため、特定のタンパク質が標的にされています。E3リガーゼは、標的タンパク質、その他タンパク質及びユビキチンと複合体を構成し、その後、ユビキチンが標的タンパク質をプロテオソームに誘導し、分解に導きます。疾患に関連する既知のタンパク質をユビキチンと共に標的にすることで、細胞自身の処理機能をその疾患の治療に利用することを考えています。低分子の酵素阻害剤は、酵素の活性部位に正確に適合しなければ機能しない上、その後、耐性が生じる可能性もありますが、それとは異なり、E3リガーゼを活用したユビキチン・プロテオソーム系を基礎とするシステムは、標的タンパク質の特定部位に適合することなく、従来、創薬ターゲットにできなかった酵素やタンパク質を含めたより広範なタンパク質を標的にすることができます。
Cullgenは、2018年1月に設立されて以来急速に成長し、米国と中国に拠点を置く一流の研究開発チームを保有するに至っており、当チームでは、従来の方法に比べコスト効率や作業効率の高い新しい創薬基盤技術であるuSMITE™を用いた新規化合物の開発に焦点を当てております。
〔臨床試験〕
■アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:Etuary®(一般名:ピルフェニドン)〕
放射線性肺炎(RP)
当社グループは、アイスーリュイの2番目の適応症として、RP治療薬の第3相臨床試験前パイロット試験を実施しております。これは、反復投与、多施設でのオープン試験を行うもので、2018年6月末現在、10の施設で11人の被験者登録が行われています。被験者登録は、2019年の年末までに終了する見込みです。
糖尿病腎症(DN)
DNは、Ⅰ型糖尿病又はⅡ型糖尿病により引き起こされる慢性腎臓病です。統計によれば、中国では、糖尿病の有病者が9,240万人に達すると報告されており、Ⅰ型又はⅡ型糖尿病患者の20~30%が腎疾患を引き起こすとされています。2016年8月、当社グループは、CFDAより、DN治療薬のIND申請に対する承認を取得し、DNに関し第2相臨床試験を直ちに開始することが認められました。当第2相臨床試験は、治験実施予定施設の改築完了をもって開始する予定ですが、その時期は2019年の第1四半期を見込んでおります。
結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD)
CTD-ILDとは、結合組織疾患(CTD)を持つ患者様の肺が、炎症及び線維症、又はいずれか一方の症状を引き起こす状態のことを指しますが、2016年9月、当社グループは、アイスーリュイの4番目の適応症としてのCTD-ILD治療薬のIND申請に対する承認をCFDAより取得しました。同承認により、当社グループは、CTD-ILDの2つの適応症である全身性強皮症(強皮症)及び皮膚筋炎(DM)に関し、第3相臨床試験を直ちに開始することが認められました。2018年6月、当社グループは、強皮症とDMに関する第3相臨床試験において、最初の患者様が被験者登録されたことを発表いたしました。本試験は無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、52週間の試験です。強皮症に関しては144名、DMに関しては152名の被験者が参加する予定で、2019年半ばまでに被験者登録が完了する見込みです。2018年6月末現在、強皮症に関しては1人、DMに関しては3人の被験者登録が行われています。
■F351(肝線維症等治療薬)
F351(一般名:ヒドロニドン)は、当社グループのパイプラインの中でも重要な創薬候補化合物で、臨床開発活動を世界の主要医薬品市場で展開する当社戦略に必要不可欠なものです。F351は、アイスーリュイの誘導体である新規開発化合物であり、内臓の線維化に重要な役割を果たす肝星細胞の増殖及びTGF-β伝達経路の両方の阻害剤です。当社グループは中国、日本、豪州、カナダ、米国及び欧州各国を含む主要な国でのF351の特許権を保有しております。
中国 - 当社グループは、中国において、F351の肝線維症治療薬としての第2相臨床試験を行っておりますが、これは、慢性B型肝炎ウイルス感染による肝線維症の治療におけるF351の安全性及び有効性を検証するもので、中国全土のクラスAAAの13の病院が参加し、最大240人の被験者に対して、無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、反復投与、多施設での試験を行うものです。2018年6月末日現在、複数の施設で、174人の被験者登録が行われています。現在、当試験の中間結果について、独立データモニタリング委員会による解析が行われております。中間解析の結果が判明次第、当委員会より当社に対して報告がなされる見込みです。
米国 - 2017年9月29日、当社の100%子会社であるGNI USA, Inc. (GNI USA)が、肝線維症治療薬としてのF351の米国におけるIND申請に対して、米国食品医薬品局より、第1相臨床試験開始の承認を取得いたしました。当第2四半期連結累計期間において、GNI USAは、オープン試験で、単回投与及び反復投与の第1相臨床試験を、米国において開始しました。本試験の主目的は、中国において先に実施された第1相臨床試験結果を補完するため、多人種においてF351の安全性、忍容性及び薬物動態を確認することです。
■タミバロテン(急性前骨髄球性白血病(APL)治療薬)
タミバロテンは、APL治療薬です。APLは、急性骨髄白血病の一種で、前骨髄球が「がん化」する白血病です。共同開発者である東光薬品工業株式会社と当社子会社のGNI-EPS (HONG KONG) HOLDINGS LIMITEDは、2015年10月に、アムノレイク®錠2mg(一般名:タミバロテン)を、輸入薬としてCFDAに登録申請を行いました。その後、書類審査や治験施設においてのGCP適応審査などが行われ、総合審査前の段階にあります。今後は専門部会などにおいての最終判断が行われることが予想されます。
■F573(急性肝不全・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬)
急性肝不全・ACLF治療薬F573は、アイスーリュイ及びF351に続く3つ目の新規開発化合物で、当社グループは、2011年7月にCFDAにIND申請を提出しました。F573は、ジペプチド化合物で、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、アルコール性肝硬変に起因する重症肝炎と関連した、細胞死や炎症反応をもたらす酵素の一種であるカスパーゼを阻害する可能性を持つものです。F573は、米国企業EpiCept Corporation(現Immune Pharmaceuticals, Inc.)からライセンス供与を受けたものであり、当社グループは、アジアにおいて、中国、日本、豪州及びニュージーランド他の権利を保有し、更には、その他の地域の権利も取得できる優先権も保有しております。2018年4月、当社グループは、CFDAより、F573の急性肝不全・ACLF治療薬としてのIND申請に対する承認を取得しました。本承認は、第1相臨床試験の結果が良好であった場合、第2相臨床試験も行うことができる内容となっており、当社は、第1相臨床試験開始に当たって、治験施設の選定を含めた準備を行っております。
■その他
以上のパイプラインの他、2015年12月には、当社の連結子会社である北京コンチネントが、酪酸ヒドロコルチゾンの温度により制御されるフォーム製剤(外用薬)のIND申請書を北京市食品薬品監督管理局(北京FDA)に提出し、受理されております。当フォーム製剤は、湿疹、乾癬、接触性皮膚炎等の外用薬として、北京コンチネントとGENEPHARM Biotech Corp.(台湾企業)により共同開発されたものです。当初提出したフォーム製剤に関するIND申請に一部データが不足していたため、北京コンチネントは、再提出に向けた当該データの準備を行っております。