当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
会社概要
日本に本社を置く当社は、主に中国及び米国の子会社にてオペレーションを行うグローバル製薬企業で、その事業分野は医薬品事業と医療機器事業です。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループでは、引き続き売上及び利益が拡大し、当社にとって最も重要かつ将来性の高い創薬候補化合物の一つであるF351の複数国における開発が大きく進展する等、重要な節目を迎えました。具体的には、中国において、F351の、慢性B型肝炎ウイルス感染に伴う肝線維症を適応症とする第2相臨床試験を審査する独立データモニタリング委員会(Independent Data Monitoring Committee:IDMC)より、本試験における良好な結果を受け、新規被験者登録を停止すべきとの勧告を受領し、また、米国においては、F351の第1相臨床試験に関し全ての被験者群の登録が成功裏に完了しました。肝線維症の確立された治療法は現在存在しないため、当社グループは、これらF351臨床試験の特筆すべき進展が、患者の皆様に希望をもたらすことになると期待しております。
創薬研究活動については、当社の米国子会社であるCullgen Inc.(Cullgen)が上海にオペレーションを拡大し、Cullgen独自のuSMITE™技術(ユビキチン化を介した低分子標的タンパク質分解誘導技術)を用いて多数の新規化合物を合成しました。Cullgenの研究開発活動は、製薬業界等からの注目を集め、研究内容の発表を目的に、複数の国際的な創薬関連のカンファレンスに招待されております。当社グループの中国における事業については、中国子会社である北京コンチネント薬業有限公司(北京コンチネント)が、アジア市場における上場の可能性を視野に入れ、今後の同社の事業拡大に向けた資金の確保やグループ全体への付加価値の実現を目標に、組織再編成を開始しました。
当第3四半期連結累計期間の経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー及び研究開発活動は以下のとおりです。
(1)経営成績に関する分析
当第3四半期連結累計期間の経営成績
連結経営成績概要
(単位:千円)
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前第3四半期連結累計期間 |
当第3四半期連結累計期間 |
差額 |
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売上収益 |
1,463,578 |
3,617,088 |
2,153,509 |
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売上総利益 |
1,203,977 |
3,034,469 |
1,830,492 |
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営業利益(△損失) |
△118,460 |
420,118 |
538,579 |
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四半期利益(△損失) |
△214,186 |
203,972 |
418,158 |
売上収益及び売上総利益
当第3四半期連結累計期間において、売上収益は前年同期比約147.1%増加の3,617,088千円となりました。利益率は改善し、当第3四半期連結累計期間の売上総利益は、前年同期比約152.0%増加の3,034,469千円となりました。前年同期に比べたこの大幅な増加は、北京コンチネントにおけるアイスーリュイの売上が引き続き大きく増加したことと、当第3四半期連結累計期間においてBerkeley Advanced Biomaterials LLC(BAB)の業績を通期で取り込んだことによるものです。
営業利益(損失)
当第3四半期連結累計期間の営業利益は、前第3四半期連結累計期間の118,460千円の損失と比べ、538,579千円改善し、420,118千円の利益となりました。当社グループの主要事業の収益性向上により、営業利益は引き続き増加しております。
四半期利益(損失)
当第3四半期連結累計期間の四半期利益は、前第3四半期連結累計期間の214,186千円の損失と比べ、418,158千円改善し、203,972千円の利益となりました。この四半期利益の達成は、継続的な営業利益の改善が、当第3四半期連結累計期間で発生した現金支出を伴わない為替差損及び法人所得税費用を上回ったことによるものです。
販売費及び一般管理費並びに研究開発費
(単位:千円)
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前第3四半期連結累計期間 |
当第3四半期連結累計期間 |
差額 |
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販売費及び一般管理費 |
△1,179,606 |
△2,169,998 |
△990,391 |
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人件費 |
△408,439 |
△997,837 |
△589,398 |
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研究開発費 |
△170,629 |
△429,252 |
△258,622 |
当第3四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、前第3四半期連結累計期間に比べ990,391千円増加し、2,169,998千円となりました。これは、主に、アイスーリュイの販売関連費用に加え、BABの費用を通期で取り込んだことと、Cullgenの費用が追加されたことによるものです。研究開発費が前年同期に比べ増加したのは、主として、現在実施中の、中国におけるアイスーリュイの適応拡大及び米国におけるF351に関する臨床試験並びにCullgenにおける創薬研究活動の拡大によるものです。
金融収益及び金融費用
(単位:千円)
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前第3四半期連結累計期間 |
当第3四半期連結累計期間 |
差額 |
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金融収益 |
18,282 |
16,213 |
△2,069 |
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金融費用 |
△25,819 |
△83,788 |
△57,969 |
金融収益
当第3四半期連結累計期間の金融収益は、前第3四半期連結累計期間の18,282千円と比べて、2,069千円減少し、16,213千円となりました。
金融費用
当第3四半期連結累計期間の金融費用は、前第3四半期連結累計期間の25,819千円と比べて、57,969千円増加し、83,788千円となりました。この増加は、主として、現金支出を伴わない為替差損によるもので、外貨建ての資産及び負債の評価替えにより生じた正味の為替差損は、当第3四半期連結累計期間において56,749千円となりました。
(2)財政状態に関する分析
連結財政状態
(単位:千円)
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前連結会計年度 |
当第3四半期連結会計期間 |
差額 |
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資産合計 |
15,676,746 |
15,840,881 |
164,135 |
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負債合計 |
5,764,941 |
5,859,527 |
94,586 |
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資本合計 |
9,911,805 |
9,981,354 |
69,549 |
資産合計
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて164,135千円増加し、15,840,881千円となりました。
負債合計
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて94,586千円増加し、5,859,527千円となりました。
資本合計
当第3四半期連結会計期間末における資本合計は、前連結会計年度末に比べて69,549千円増加し、9,981,354千円となりました。
連結キャッシュ・フロー
(単位:千円)
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前第3四半期連結累計期間 |
当第3四半期連結累計期間 |
差額 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
△599,857 |
202,596 |
802,453 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△6,492,930 |
△578,105 |
5,914,825 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
8,658,673 |
△75,186 |
△8,733,859 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローの収入は、前第3四半期連結累計期間の599,857千円の支出と比べて802,453千円増加し、202,596千円となりました。主な収入は、税引前四半期利益352,542千円であります。
投資活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローの支出は、前第3四半期連結累計期間の6,492,930千円の支出と比べて5,914,825千円減少し、578,105千円となりました。主な支出は、有形固定資産の取得による支出の513,887千円であります。
財務活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローの支出は、前第3四半期連結累計期間の8,658,673千円の収入と比べて8,733,859千円増加し、75,186千円となりました。主な支出は、長期借入金の返済による支出の375,203千円であります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。また新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な進展が見られました。まず、中国のF351の第2相臨床試験を審査する独立データモニタリング委員会より、中間解析における良好な結果を受け、新規被験者登録停止の勧告を受領しました。また、米国のF351の第1相臨床試験について、全ての被験者群の登録が完了しました。さらに、アイスーリュイの追加適応症に関する臨床試験を中国において継続して実施したほか、創薬研究活動に焦点を当てた米国子会社Cullgenにおいて多数の新規化合物を合成しました。これらの結果、研究開発費の総額は、429,252千円となりました。
〔創薬〕
当社グループの創薬研究活動はCullgenを中心に展開されておりますが、Cullgenは、新しい創薬基盤技術であるuSMITE™を活用した、がん、炎症性疾患及び自己免疫疾患の新規治療における画期的な新規化合物の研究開発を行う目的で設立されました。その試みのため、当社グループは、ユビキチン分野の優れた専門家であるノースカロライナ大学生化学・生物物理学ウィリアム・R・ケナン講座教授のYue Xiong博士と、マウント・サイナイ医科大学薬理科学教授のJian Jin博士を共同創業者に迎えました。
カリフォルニア州サンディエゴに拠点を構えるCullgenは、2018年1月に米国で設立されました。同社設立後間もなく、中国においてCullgen (Shanghai), Inc.が設立され、当社グループ内で研究開発部員の異動を行いました。Cullgenは、設立以来、uSMITE™を活用したがん領域の新規化合物を多数合成し、その技術と開発戦略を検証することにより、国際的かつトップクラスの研究開発組織に成長しました。さらに、最近、この分野やがん研究分野に優れた専門知識を持つ著名な人材をCullgenの科学諮問委員会に迎えましたが、新委員の知識は、同社の研究開発活動チームにとって非常に有用になると考えられます。
〔臨床試験〕
■アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:Etuary®(一般名:ピルフェニドン)〕
放射線性肺炎(RP)
当社グループは、アイスーリュイの2番目の適応症として、RP治療薬の第3相臨床試験前パイロット試験を実施しております。これは、反復投与、多施設でのオープン試験を行うもので、2018年9月末現在、10の施設で11人の被験者登録が行われています。被験者登録は、2019年末までに終了する見込みです。
糖尿病腎症(DN)
DNは、Ⅰ型糖尿病又はⅡ型糖尿病により引き起こされる慢性腎臓病です。統計によれば、中国では、糖尿病の有病者が9,240万人に達すると報告されており、Ⅰ型又はⅡ型糖尿病患者の20~30%が腎疾患を引き起こすとされています。2016年8月、当社グループは、CFDAより、DN治療薬のIND申請に対する承認を取得し、DNに関し第2相臨床試験を直ちに開始することが認められました。当第2相臨床試験は、治験実施予定施設の改築完了をもって開始する予定ですが、その時期は2019年の第1四半期を見込んでおります。
結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD)
CTD-ILDとは、結合組織疾患(CTD)を持つ患者様の肺に、炎症及び線維症、又はいずれか一方の症状を引き起こす状態のことを指しますが、2016年9月、当社グループは、アイスーリュイの4番目の適応症としてのCTD-ILD治療薬のIND申請に対する承認をCFDAより取得しました。同承認により、当社グループは、CTD-ILDの2つの適応症である全身性強皮症(強皮症)及び皮膚筋炎(DM)に関し、第3相臨床試験を直ちに開始することが認められました。2018年6月、当社グループは、強皮症とDMに関する第3相臨床試験において、最初の患者様が被験者登録されたことを発表いたしました。本試験は無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、52週の試験です。強皮症に関しては144名、DMに関しては152名の被験者が参加する予定で、2018年9月末現在、強皮症に関しては4人、DMに関しては10人の被験者登録が行われています。
■F351(肝線維症等治療薬)
F351(一般名:ヒドロニドン)は、当社グループの開発パイプラインの中でも重要な創薬候補化合物で、臨床開発活動を世界の主要医薬品市場で展開する当社戦略に必要不可欠なものです。F351は、アイスーリュイの誘導体である新規開発化合物であり、肝星細胞の増殖及び内臓の線維化に重要な役割を果たすTGF-β伝達経路の両方の阻害剤です。当社グループは中国、日本、豪州、カナダ、米国及び欧州各国を含む主要な国でのF351の特許権を保有しております。
中国 - 当社グループは、中国において、F351の肝線維症治療薬としての第2相臨床試験を行っておりますが、これは、慢性B型肝炎ウイルス感染による肝線維症の治療におけるF351の安全性及び有効性を検証するもので、中国全土の三級甲の13の病院が参加し、最大240人の被験者に対して、無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、反復投与、多施設での試験を行うものです。2018年9月末日現在、複数の施設で、175人の被験者登録が行われています。2018年9月、当社グループは、中国におけるF351の肝線維症を適応症とする第2相臨床試験を審査する独立データモニタリング委員会(IDMC)より、これまでの試験において良好な結果が認められたことから、本試験に対する新規被験者登録を停止すべきとの勧告を受領しました。また、IDMCは、本試験終了前に、まだ52週間の経過観察期間が残っている36名の被験者については試験を継続するよう勧告しております。同委員会の勧告に従い、当社グループは、中国における当第2相臨床試験を2019年夏頃に終了し、その後、当試験の最終結果は国際学会の場で発表される予定です。その間、当社グループは、中国におけるF351の第3相臨床試験の準備を継続して進めていきます。
米国 - 当第3四半期連結累計期間において、肝疾患を対象に実施されていたF351の米国における第1相臨床試験に関し、全ての被験者群(4群、総数48名)の登録が完了となりました。本試験の目的は、中国において先に実施された第1相臨床試験結果を補完するため、アジア人以外の人種において、F351の薬物動態、安全性および忍容性を確認することでした。当第1相臨床試験中、F351は、過去に中国において実施された試験と同様の忍容性を示しました。当第1相臨床試験に関する全ての試験も完了しており、現在、治験報告書が作成されておりますが、当社は、治験統括報告書受領後に、米国における第2相臨床試験について検討を開始いたします。
■タミバロテン(急性前骨髄球性白血病(APL)治療薬)
タミバロテンは、APL治療薬です。APLは、急性骨髄白血病の一種で、前骨髄球が「がん化」する白血病です。共同開発者である東光薬品工業株式会社と当社子会社のGNI-EPS (HONG KONG) HOLDINGS LIMITEDは、2015年10月に、アムノレイク®錠2mg(一般名:タミバロテン)を、輸入薬としてCFDAに登録申請を行いました。その後、書類審査や治験施設においてのGCP適応審査などが行われ、総合審査前の段階にあります。
■F573(急性肝不全・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬)
急性肝不全・ACLF治療薬F573は、アイスーリュイ及びF351に続く3つ目の新規開発化合物で、当社グループは、2011年7月にCFDAにIND申請を提出しました。F573は、ジペプチド化合物で、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、アルコール性肝硬変に起因する重症肝炎と関連した、細胞死や炎症反応をもたらす酵素の一種であるカスパーゼを阻害する可能性を持つものです。2018年4月、当社グループは、CFDAより、F573の急性肝不全・ACLF治療薬としてのIND申請に対する承認を取得しました。本承認は、第1相臨床試験の結果が良好であった場合、第2相臨床試験も行うことができる内容となっており、当社は、第1相臨床試験開始に当たって、治験施設の選定を含めた準備を行っております。
■その他
以上のパイプラインの他、2015年12月には、当社の連結子会社である北京コンチネントが、酪酸ヒドロコルチゾンの温度により制御されるフォーム製剤(外用薬)のIND申請を北京市食品薬品監督管理局(北京FDA)に提出し、受理されております。当フォーム製剤は、湿疹、乾癬、接触性皮膚炎等の外用薬として、北京コンチネントとGENEPHARM Biotech Corp.(台湾企業)により共同開発されたものです。当初提出したフォーム製剤に関するIND申請に一部データが不足していたため、北京コンチネントは、再提出に向けた当該データの準備を行っております。