第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大による当社グループの事業及び業績への影響につきましては、以下のとおりであります。

当社グループの従業員及び関係者へ新型コロナウイルス感染防止対策を実施するとともに、製品の供給維持を中心とした事業の継続的運営をはかっております。現在、製品供給等の事業運営に関する懸念はございません。

しかしながら、米国において病院が新型コロナウイルスの患者の収容能力を維持するために他の患者の受け入れを一時停止し、外科的処置を受ける患者にとっては治療を受けられない状況となりました。結果として、病院の外科部門に当社の医療機器を供給している医療機器業者の主要取引先からの受注が減少いたしました。他方、中国市場での医薬品事業が好調であるため、現時点においては業績予想を修正するには至らないとの見通しであります。また、開発中のプロジェクトによっては、実施中の治験等の進捗が影響を受けております。

今後とも、当社グループの従業員及び関係者への感染防止対策を実施するとともに事業活動及び業績への影響に留意して取り組んで参ります。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間において、当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大による影響を最小限にすることに留意しながら事業計画の遂行を行い、対前年同期比で増収、増益を達成いたしました。

売上収益は4,380,805千円となり、対前年同期比28.1%増加しました。また、売上総利益も3,639,738千円となり対前年同期比20.3%増加しました。これは主に、医薬品事業セグメントの売上が引き続き堅調に推移したことによるものです。

営業利益は861,725千円となり、対前年同期比26.5%増加しました。売上総利益が増加したことに加え、売上収益対比で販売費及び一般管理費を効率的に費消したことにより、収益性が改善したためです。

四半期利益につきましては税金の増加により、526,789千円と対前年同期比5.1%増加となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

①医薬品事業

主力製品であるアイスーリュイの売上収益が医薬品事業の約90%を占めておりますが、当第2四半期連結累計期間の売上収益は対前年同期比30.0%増加と順調に推移しております。加えて、新型コロナウイルス対策関連製品の売上収益が好調であったため、ヘルスケア製品の売上伸長もまた中国市場における新型コロナウイルスの影響は受けておりません。

以上の結果、医薬品事業における売上収益は3,543,247千円(対前年同期比42.9%増)、セグメント利益は546,623千円(対前年同期比159.2%増)となりました。

②医療機器事業

米国における新型コロナウイルスの感染拡大は、当第2四半期に医療機器産業に著しい影響を及ぼしました。全国の病院が新型コロナウイルスの患者の収容能力を維持するために他の患者の受け入れを一時停止し、外科的処置を受ける患者にとっては治療を受けられない状況となりました。結果として、病院の外科部門に当社の医療機器を供給している医療機器業者の主要取引先からの受注が減少いたしました。

以上の結果、医療機器事業における売上収益は837,558千円(対前年同期比10.9%減)、セグメント利益は314,799千円(対前年同期比33.1%減)となりました。

 

 

 

販売費及び一般管理費並びに研究開発費

(単位:千円)

 

前第2四半期連結累計期間

当第2四半期連結累計期間

差額

販売費及び一般管理費

△2,045,143

△2,212,614

△167,471

人件費

△756,007

△865,503

△109,495

研究開発費

△304,360

△582,468

△278,107

 

当第2四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、前第2四半期連結累計期間に比べ167,471千円増加し、2,212,614千円となりました。販売費及び一般管理費の増加は、アイスーリュイ関連のマーケティング費用および人件費の増加に伴うものです。また、研究開発費の増加は、アイスーリュイの新しい適応症の開発とCullgen Inc.(以下、Cullgenという。)で進行中の新規分解剤の研究によるものです。

 

 

金融収益及び金融費用

(単位:千円)

 

前第2四半期連結累計期間

当第2四半期連結累計期間

差額

金融収益

31,190

24,523

△6,666

金融費用

△108,657

△68,365

40,292

 

金融収益

 当第2四半期連結累計期間の金融収益は、前第2四半期連結累計期間の31,190千円と比べて、6,666千円減少し、24,523千円となりました。

 

金融費用

 当第2四半期連結累計期間の金融費用は、前第2四半期連結累計期間の108,657千円と比べて40,292円減少し、68,365千円となりました。この金融費用は、主として、支払利息並びに現金支出を伴わない外貨建ての資産及び負債の評価替えによる為替差損によるものです。

 

(2)財政状態に関する分析

連結財政状態

(単位:千円)

 

前連結会計年度

当第2四半期連結会計期間

差額

資産合計

20,607,389

21,265,336

657,947

負債合計

7,511,555

8,001,150

489,594

資本合計

13,095,833

13,264,186

168,352

 

資産合計

 当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて657,947千円増加し、21,265,336千円となりました。

 

負債合計

 当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて489,594千円増加し、8,001,150千円となりました。

 

資本合計

 当第2四半期連結会計期間末における資本合計は、前連結会計年度末に比べて168,352千円増加し、13,264,186千円となりました。

 

連結キャッシュ・フロー

(単位:千円)

 

前第2四半期連結累計期間

当第2四半期連結累計期間

差額

営業活動によるキャッシュ・フロー

307,609

808,203

500,594

投資活動によるキャッシュ・フロー

△322,021

△186,332

135,688

財務活動によるキャッシュ・フロー

1,477,163

122,388

△1,354,775

 

営業活動によるキャッシュ・フロー

 当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間の307,609千円の収入と比べて500,594千円増加し、808,203千円の収入となりました。主な増加要因は、税引前四半期利益の増加及び営業債権等の回収によるものであります。

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

 当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間の322,021千円支出と比べて135,688千円減少し、186,332千円の支出となりました。主な支出は、有形固定資産の取得による支出であります。

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

 当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間の1,477,163千円の収入と比べて1,354,775千円減少し、122,388千円の収入となりました。主な収入は、短期借入金の増加によるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。また新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

 

〔研究活動〕

 

当社グループの創薬活動はCullgenを中心に展開しており、同社は、新しい創薬基盤技術であるuSMITE™(ユビキ チン化を介した標的タンパク質分解誘導技術)を活用した、がん、炎症性疾患及び自己免疫疾患の新たな治療における革新的な新規化合物を見出し、医薬品として開発を行う目的で設立されました。

Cullgenは現在、がんを対象とした5つの新規分解剤の開発に注力し、標的タンパク質分解技術の未来と考えられている、新規E3リガンドの同定と評価のための独自のプラットフォームを確立し、5つのE3リガーゼ開発プログラムを進めています。そのうちから1つを2021年中にINDへと進めることを目指しております。

また、上海ジェノミクス有限公司の研究部門では慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease: COPD)をターゲットとした研究を進めております。

 

〔開発活動〕

 

■アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:Etuary®(一般名:ピルフェニドン)

放射線性肺炎(RP)

当社グループは、アイスーリュイの2番目の適応症として、RP治療薬の第3相臨床試験前パイロット試験を実施しております。これは、反復投与、多施設でのオープン試験を行うものです。前事業年度第2四半期に治験実施計画書の登録基準が変更され、2020年6月末時点で58名の被験者が登録されております。

 

糖尿病腎症(DN)

DNは、Ⅰ型糖尿病またはⅡ型糖尿病により引き起こされる慢性腎臓病です。中国では9,240万人が糖尿病に脅かされており、このうち20~30%がⅠ型糖尿病またはⅡ型糖尿病を患い、腎疾患を引き起こすと言われております。本第1相臨床試験につきましては、2020年6月末時点で予備研究として6名の治験者が登録されております。

結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD)

2016年9月、結合組織疾患の患者の肺の炎症や線維症を引き起こすCTD-ILDの治療に対する4番目のアイスーリュイ適応症のNMPA承認を受けました。このINDの承認により、全身性硬化症(強皮症)と皮膚筋炎(DM)の2つの適応症について、直接第3相臨床試験に移行することが承認されました。

2018年6月には、強皮症およびDMの治療を対象とした第3相臨床試験の各段階において、無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、52週間の試験に第1期被験者を登録しました。強皮症には144名、DM試験には152名の被験者が登録される予定です。

なお、新型コロナウイルス感染拡大により、当第2四半期における治験者の登録が遅延しておりましたが、感染が収まれば登録は速まる見込みです

 

じん肺治療薬Pneumoconiosis Disease

2019年5月、当社グループは、アイスーリュイの適応症として、じん肺治療薬としてIND申請に対する承認をNMPAより取得しました。じん肺疾患は、肺に炎症や瘢痕化(線維化)を引き起こす慢性的な肺疾患で、吸い込まれた粉塵や微粒子が、肺の細胞に蓄積することによって引き起こされます。中国には、およそ43万3千人の患者様がおり、更に、適格な診断を受けていない患者様が、最大60万人いると推定されており、中国のみならず、世界中でアンメット・メディカル・ニーズ(有効な治療方法がない疾患に対する医療ニーズ)が存在しております。北京コンチネント薬業有限公司は、病院と提携して治験実施計画書を策定し、第3相臨床試験の準備を進めて参ります。

 

■F351(肝線維症等治療薬)

 F351(一般名:ヒドロニドン)は、当社グループの医薬品ポートフォリオにおける重要な創薬候補化合物であり、他の世界の主要医薬品市場へ臨床開発活動を拡大する戦略の重要な部分を占めています。

 F351は、アイスーリュイの誘導体である新規開発化合物であり、肝星細胞の増殖及び内臓の線維化に重要な役割を果たすTGF-β伝達経路の両方の阻害剤です。当社グループは中国、日本、豪州、カナダ、米国及び欧州各国を含む主要な国でのF351の特許権を保有しております。

 

中国 - 2019年8月にF351の中国における第2相臨床試験のデータ集積の終了を発表いたしました。本第2相臨床試験は中国全土の10の病院が参加し、無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、エンテカビル併用投与、用量範囲、多施設との条件で試験を行い、登録された177名の被験者の内、適切な試験を行うことが出来た149名の被験者の試験データ集積をもって本試験を終了致しました。

 当社グループはNMPAが要求するその他の関連臨床試験または非臨床試験や肝生検から得られた多くの病理学的データを含む、第2相臨床試験の試験データの解析を実施しております。他方、臨床試験プロセスの監査を実施しており、監査が完了しますと結果が発表できます。

 第2相臨床試験は完了しておりませんが、完了後は第3相臨床試験の実施方法や早期条件付き承認の可能性を含め、F351が早期に承認されるよう準備する予定です。

米国 - 米国の開発活動は、中国の第2相臨床試験の結果が発表されるまで一時保留しております。当社グループは、米国および中国における試験で収集されたデータに基づき、米国で実施可能な試験の疾患適応および用法・用量を決定いたします。

 

■タミバロテン(急性前骨髄球性白血病(APL)治療薬)

タミバロテンはAPLの治療薬です。APLは急性骨髄性白血病の一種で、前骨髄球が「がん化」する白血病です。共同開発者である東光薬品工業株式会社および当社グループのGNI Hong Kong Limitedは、2015年10月に「アムノレイク®錠2mg (一般名:タミバロテン)」を輸入医薬品としてNMPAに登録申請しており、その後、NMPAは治験施設において文書審査および医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)査察を実施いたしました。NMPAは審査後、申請側に対しより多くのCMC(化学、製造、品質管理)データを求めており、申請側は2020年6月に追加データの提出を行いNMPAにおいて審査が行われております。

 

■F573(急性肝不全・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬)

F573はアイスーリュイ及びF351に次ぐ3番目の創薬候補化合物として、カスパーゼを阻害する可能性を持つ強いジペプチド化合物であり、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、アルコール性肝硬変による重症肝炎に関連して発生する細胞死や炎症反応に重要な化合物です。

2019年3月にF573に関する権利はGNI Hong Kong LimitedよりContinent Pharmaceutical Inc.に譲渡されており、当社グループは治験実施計画書を作成し、第1相臨床試験実施の準備をしております。

 

以上の結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、582,468千円となりました。

3【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結はありません。