第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 経営成績に関する説明

再生可能エネルギー業界では、2015年12月採択のパリ協定*1(国連気候変動枠組条約締結国会議COP21)を契機に、化石燃料から再生可能エネルギーへのシフトが急速に進み、温室効果ガスの削減、脱炭素化社会の実現に向けた取り組みは世界的に広がりを見せています。国内市場では、2018年7月に閣議決定された「第5次エネルギー基本計画」において、固定価格買取制度(FIT)*2の適切な運用と自立化を図りつつ、再生可能エネルギーには国内エネルギー供給の一翼を担う長期安定的な主力電源としての役割が期待されています。2030年度における電源構成比22~24%の導入水準を目標に、エネルギーミックスの確実な実現と脱炭素化への取り組みを強化していくと共に、エネルギー技術と蓄電との組み合わせにより再生可能エネルギーの有用性が一層高まることが指摘されています。

当社グループにおきましては、先進的な商品・業務・サービスの提供を中心に、価値の創造を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献することを企業理念として、ESG*3の視点を経営に取り入れています。持続的な開発目標(SDGs*4)の趣旨に根差したグリーンエネルギー事業を中核に、太陽光発電所の建設をはじめとする各プロジェクトの投資分析・意思決定に際しては、採算性のみならずESGの要素である環境、社会、企業統治の各面から検討を重ねることにより、持続可能な脱炭素化社会への貢献とグループの持続的成長の両立を図ると共に、最適な事業ポートフォリオを形成しております。

 

(グリーンエネルギー事業)

太陽光発電の建設及び運営管理等は、一般的にはサプライチェーンが長いことから発電設備一式を単独で準備することは困難と言われていますが、当社グループはWWB株式会社、株式会社バローズを主体に、企画から発電システムの調達、設計、モジュール製造*5、工事請負、運用・保守までワンストップソリューションにより提供可能な体制を構築しており、他社との差別化要因となっています。

当第1四半期連結累計期間におきましては、発電所の販売を継続しつつ、自社保有に基づく安定収益を確保する収益構造の転換(発電所の販売収入→自社保有による売電収入+O&M*6収入)を引き続き進めており高梁第一太陽光発電所、勝間太陽光発電所等から売電収入を収受しております。建設中の大型発電所としては、宮城県角田市太陽光発電所があり、2021年3月以降の売電開始を目標に、2019年2月にプロジェクトファイナンスを組成のうえ、合同会社角田電燃開発に係る匿名組合出資により事業参画しています。

2019年9月9日に上陸した台風第15号の影響については、甚大な被害が発生した千葉県内における当社建設・保有・管理対象の太陽光発電所に係る被害状況を確認したところ、一部の太陽光発電設備に係る外溝フェンスの破損等が発見されたものの、いずれも軽微なもので発電設備自体への重大な人的・物的被害は確認されておりません。

O&M事業については、WWB株式会社の実績のほか、株式会社バローズエンジニアリングにおいて、落雷対策で効果のあるアース線配線の対策、施設内カメラの設置によるセキュリティの確保、RPAシステムを通じた異常点探知等、豊富な実績と共に順調な推移を示し、安定収益源として定着しております。

新規事業としましては、北海道における風力事業(陸上・小型)の建設に着工しているほか、災害時の家庭用電源等の利用に最適な折りたたみ式軽量モジュールとセットしたポータブルバッテリーの自社開発等、蓄電池事業を推進しております。

海外事業においては、ベトナム、台湾、マレーシア等、東南アジア諸国の旺盛な電力需要に対してグリーンエネルギーを供給するため、現地企業との合弁等により、ホーチミン近辺に所在する工業団地内の工場屋根へのソーラーパネル設置、EGE(ECOBA RENEWABLE ENERGY SOLUTION JOINT STOCK COMPANY) の工場屋根へのソーラーパネル設置事業等を海外事業に係る先行投資として推進しております。

 

(建機販売事業)

建機販売事業では、国内建機販売のほか、海外事業としては、バングラディッシュ人民共和国での日本ODA対象の道路等、SDGs推進に関連するインフラ整備への建機販売及びレンタル事業を引き続き行いました。WWB株式会社は中古建機の取扱いにも実績があり、中国の世界的建機メーカーである三一重工(ブランド名:SANY)やサンワードの正規代理店となっております。グリーンエネルギー事業との連携を図り、太陽光発電プロジェクトの建設現場での建機利用も推進しております。また、東日本大震災の福島第一原発事故の発生時において、提供協力に尽力したSANY製ポンプ車(通称:大キリン)の交換部品を寄付させていただきました。

 

(IT事業)

IT事業に関しては、少子高齢化、労働人口の逓減から生じるマンパワーの不足等を社会的背景として、ホワイトカラーのナレッジの共有や業務プロセスの再構築を促し非効率的な作業のスリム化による付加価値活動へのシフト、労働生産性の向上を支援するKnowledgeMarket®の提供やRPA導入支援に係る製品・サービス等を提供いたしました。

IoT、RPA、AI 等の成長分野に係る市場ニーズへの機動的な対応やリソースの集中化を主眼として、従前、Abalance株式会社の一事業として行ってきたIT事業は、2019年10月1日から会社分割(簡易会社分割)の手法により新規設立したAbit 株式会社に事業承継しております。

 

これらの結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は1,828,565千円(前年同四半期比14.5%減)、営業利益は253,123千円(前年同四半期比10.5%減)、経常利益は183,376千円(前年同四半期比33.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は106,473千円(前年同四半期比40.1%減)となりました。

 

*1   パリ協定とは、京都議定書に代わる地球温暖化対策の国際ルール。産業革命前からの気温上昇を2度より十分低く保つと共に、1.5度以内に抑える努力をすることを目標に掲げている。

*2   固定価格買取制度(FIT)とは、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度をいう。太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスのいずれかを使い、国が定める要件を満たす事業計画を策定し、その計画に基づき新たに発電を開始する者を対象に、発電した電気は全量が買取対象になるが、住宅の屋根に載せるような10kW未満の太陽光の場合、自家消費した後の余剰分が買取対象となる。

*3   ESGとは、企業や機関投資家が持続可能な社会の形成に寄与するために配慮すべき3つの要素とされる「環境・社会・企業統治」を示す用語。年金基金等、大きな資産を長期運用する機関投資家を中心に、企業経営のサステナビリティを評価する概念が普及し、後述のSDGsと合わせて世界的に注目を集めている。

*4   SDGsとは、2015年に国連において全会一致で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」であり、2030年を目標年度とした国際的な共通目標をいう。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成される。

*5   グループのベトナム現地法人VSUN(Vietnam Sunergy Company Limited)において、モジュール製造事業に関与している。

*6   O&Mとは、太陽光発電設備等の保守管理業務をいい、データ解析を含む日常的な発電状況の把握及び監視、並びに定期点検を通じた設備性能の維持、事故発生の早期発見、部品・機器交換等を適時に行う事業をいう。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

1.グリーンエネルギー事業

 ソーラーパネル、関連製品の販売及び太陽光発電設備の工事請負、並びに太陽光発電所の運営管理等の結果、売上高1,735,103千円(前年同四半期比12.7%減)、セグメント利益396,831千円(前年同四半期比4.5%増)となりました。

2.建機販売事業

建機(建設機械)の国内、バングラディッシュ等の海外への販売及びレンタルを実施した結果、売上高39,933千円(前年同四半期比70.6%減)、セグメント損失30,282千円(前年同四半期はセグメント利益5,047千円)となりました。

3.IT事業

当社主力製品「Knowledge Market」の顧客への導入、マイクロソフト関連事業におけるライセンス販売、SI(システムインテグレーション)、運用保守等の結果、売上高15,804千円(前年同四半期比1.2%増)、セグメント損失31,329千円(前年同四半期はセグメント利益2,925千円)となりました。

4.その他

日本光触媒センター株式会社において、チタンコーティング剤とそれを利用した製品の製造販売等を行った結果、売上高37,723千円、セグメント利益6,990千円となりました。

 

(2)財政状態に関する説明

  資産、負債及び純資産の状況

(資産)

当第1四半期連結会計期間末における流動資産は6,473,377千円となり、前連結会計年度末に比べ395,660千円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が89,961千円減少、販売用不動産が294,300千円減少、未成工事にともなう仕掛品が890,622千円増加したこと等によるものであります。固定資産は4,841,958千円となり、前連結会計年度末に比べ51,420千円減少いたしました。これは投資その他の資産が89,005千円減少したこと等によるものであります。

この結果、総資産は、11,329,067千円となり、前連結会計年度末に比べ343,854千円増加いたしました。

(負債)

当第1四半期連結会計期間末における流動負債は4,980,460千円となり、前連結会計年度末に比べ339,716千円増加いたしました。これは主に前受金が195,969千円減少、発電所の開発等により買掛金が546,871千円増加したこと等によるものであります。固定負債は4,256,723千円となり、前連結会計年度末に比べ55,469千円減少いたしました。これは主に長期割賦未払金が19,863千円減少したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、9,237,183千円となり、前連結会計年度末に比べ284,247千円増加いたしました。

(純資産)

当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は2,091,883千円となり、前連結会計年度末に比べ59,606千円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する四半期純利益106,473千円によるものであります。

この結果、自己資本比率は17.9%(前連結会計年度末は17.9%)となりました

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

該当事項はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

再生可能エネルギー業界においては、固定価格買取制度(FIT)の見直しが続いていますが、国内エネルギー供給の一翼を担う長期安定的な主力電源としての役割が期待され、エネルギーミックスの確実な実現と脱炭素化への取り組みを強化する国の方向性が示され、事業分野として今度も拡大していくものと考えられます。当社グループが推進するグリーンエネルギー事業は、ESG投資への関心の高まりや世界的潮流となっているSDGsの趣旨に沿った事業であります。今後も、自社保有に基づく安定収益を確保する収益構造の転換を進め、上場企業としての持続的成長を図っていく方針です。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当社は、2019年9月30日の取締役会決議において、2019年10月1日付で、IT事業を会社分割(簡易新設分割)し、新たに設立する「Abit株式会社」に同事業を承継させることを決議しております。

詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。