第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループにおきましては、先進的な商品・業務・サービスの提供を中心に、価値の創造を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献し続けることを企業理念とし、価値の提供による「Excellent Creative Company」の実現をビジョンとしています

 

(2)目標とする経営指標

当社グループでは、グループ企業価値の持続的成長を図るため、経営指標として自己資本利益率を重視しております。太陽光発電所の販売を中心としたビジネスから、発電所を継続保有するストック型モデルへ事業構造の転換が更に進捗した将来時点において、ステークホルダーからの要求利回りをより意識した指標として、ROIC(投下資本利益率、Return on Invested Capital)と加重平均資本コストに基づく指標のKPI導入化を視野に入れておりますが、現状では本格導入に向けてこれら数値を意識した経営を実践しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題

当社グループは、先進的な商品・業務・サービスの提供を中心に、価値の創造を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献し続けることを企業理念とし、価値の提供による「Excellent Creative Company」の実現をビジョンとしています。中長期では、2030年までに国内と海外を合わせて保有発電容量1GWを目標に、アジア圏を中心とした再生可能エネルギー分野における中核的なグローバル企業を目指しております。太陽光発電所の自社保有化、適切なリスク管理に基づく海外案件の検討、新規事業(卒FIT、蓄電池、風力開発等)の推進により、再生可能エネルギーの提供を通じた持続可能な社会の実現(社会価値)と企業価値の両立を来期も推進する方針です。

VSUNは、ベトナム国において太陽光パネルの製造販売業を営む企業であり、2016年6月の設立以来、主にヨーロッパ向けの販売で業績を急速に拡大させ、近年では米国向けの出荷も増加傾向にあります。年間生産量を基にしたモジュールメーカーランキングにおいても世界25傑に選出されるなど、日系出資企業の中で出色の存在となっております。当社グループへの連結業績への取り込みにつきましては、持分法適用の実行を視野に現地監査法人の対応などを継続してまいります。

年初以降、新型コロナウイルスが世界的に蔓延し、各国において、第2波の影響を警戒しつつ経済活動の再開を模索する状況となっています。新型コロナウイルスがもたらす社会経済的な影響については今後も十分注視する必要がありますが、取引関係の皆様、地域社会の皆様、社員と家族の安心と安全・健康を最優先としつつ、企業としての持続可能性を確保し得るよう、今後も継続した取組みを実践してまいります。個別具体的なリスクについては、以下に記載の通りです。

 

①発電所自社保有化による安定収益の確保

中長期的な売電収入に基づく安定収益とキャッシュ・フロー確保のため、低圧発電所を含め完成後も継続保有するストック型のビジネスモデルへ構造転換を図り、計画的に発電所開発を推進することが課題であると認識しております。自社保有化は計画に基づき順調に進捗しており、来期以降は構造転換の過渡期から初期実現の段階へと移行していく予定ですが、今後も経営基盤の安定化のため、完工後も発電所を継続して保有するストック型の収益モデルを強化する方針です。

 

②オペレーションの合理化等に基づくコスト削減の徹底

グリーンエネルギー事業の成功要因として、発電所の建設から連系・売電収入を稼得するまでの一連の事業プロセスにおいて、コスト削減の徹底が海外、国内を問わずその重要性が高まっています。太陽光発電における固定買取価格下落基調のなか、仕入価格の低減や請負工事体制の合理化、その他オペレーションの効率化等により、買取価格下落率以上のコスト削減を実現します。自社における設備認定済みの案件について、自社保有・運営を前提としてこれをスピーディーに実行するため、財務戦略の多様性を確保しつつ、オペレーションの更なる合理化を図ります。

 

③適切なリスク管理に基づく海外投資の検討

今後の海外事業については、コロナ禍の世界的な影響をリスクとして認識のうえ、海外案件の検討はより慎重に行う必要が生じていますが、適切なリスク管理に基づく個別案件の検討を行う方針です。また、太陽光パネルの製造販売業を営むベトナムのVSUN(Vietnam Sunergy Joint Stock Company、2019年12月度単体売上高:$128百万(日本円換算約138億円、監査未了参考数値)については、持分法適用の実行を視野に現地監査法人ERNST&YOUNGの監査対応などの準備を継続してまいります。

 

新規事業の推進

将来の成長性と事業化による収益化を見込む新規事業を育成すべき課題に対して、卒FIT戦略としての第三者保有やPPAモデル等のほか、蓄電池事業、風力開発など事業化の実現と今後の事業拡大を図る必要があります。近年の大型台風による風水被害や停電発生などに対して、携帯可能なポータブルバッテリーの開発や初期投資として進めていた風力発電所(陸上・小型)の稼働・連系を完了するなど、その一部は事業化を実現しています。年初以降、コロナウィルス感染症の蔓延を見せるなか、医療用ゲル型仮設ドームの共同開発にも参画しています。「今、社会で何が求められているか」に注視することで社会的需要が高い事業分野にフォーカスしつつ、非常事態にも活用ができ社会貢献度が高い製品の開発に今後も取り組んでまいります。

 

⑤ESG、SDGsへの取り組み

金融資本市場においては、「環境・社会・ガバナンス」の各面から投資価値や企業活動を評価する指標としてESGが機関投資家を中心に注目を集めると共に、2015年12月採択の地球温暖化抑制に関するパリ協定等を背景に、持続可能な開発目標(SDGs)への貢献が企業に求められております。

当社グループでは、ESG、SDGsの各指標を経営に取り入れ、グリーンエネルギー事業を通じて、“安心・安全”な脱炭素化社会の実現に貢献することを柱に、グローバル企業経験者、SDGs専門家を社外役員として招聘するなど、これらの社会的潮流への対応を図っております。

 

ガバナンス体制、内部統制の充実・強化

持続的な企業成長を図るためには、グループ全体のガバナンス、コンプライアンス体制の強化と共に、内部統制の有効性を継続的に高めていく必要があります。当社グループでは、すべての利害関係者に対して適切に社会的責任を遂行し、監査等委員会設置会社への移行など、企業統治体制に関する一層の強化により、コーポレートガバナンスの更なる充実、企業価値の向上に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクは、以下のとおりであります。

また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項についても、投資者に対する積極的な情報開示を行う観点から記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。

新型コロナウィルス感染症の蔓延による影響については、感染拡大にともなう影響を警戒しつつ経済活動の再開を模索する状況が今後も継続する可能性があるため、社会経済的な影響には今後も十分注視する必要があります。非常事態宣言や各種の自粛要請などが発出された場合には、海外渡航制限等にともなう海外案件の遅延のほか、国内案件についても進捗遅延や対面営業の制約等による影響が生じる可能性があります。取引関係の皆様、地域社会の皆様、社員と家族の安心と安全・健康を最優先としつつ、企業としての持続可能性を確保し得るよう、今後も継続した取組みを実践してまいります。

以下の記載のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が独自に判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。また、下記の記載は、当社株式への投資に関するリスク全てを網羅するものではない点につきましてもご留意ください。

 

① 経済状況について

当社グループの事業においては、経済状況の変化に伴い、下記、各事業における要因により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

グリーンエネルギー事業

投資家の投資マインドの冷え込みやマクロとしての住宅着工戸数、民間設備投資の低迷による影響を受ける可能性があること。

建機販売事業

国内向け販売においては、公共事業、民間設備投資等の低迷や輸出向けにおいては、主な売上先である中国や東南アジアにおける建設市況の低迷、悪化及び円高の長期化による影響を受ける可能性があること。

IT事業業

国内企業のIT投資の低迷による影響を受ける可能性があること。

 

 

② 仕入先について

当社グループの事業においては、国内外メーカー及びその代理店、ソフトウェアの製造元から商品を仕入れておりますが、これら商品について、仕入先との関係では独占販売権を有しておりません。そのため、仕入先は当社グループ以外の事業者との間でも販売代理店契約等を締結する権利を有しております。

従って、今後これら仕入先から商品の供給が停止された場合や、仕入先及び仕入先が販売代理店契約等を締結した同業者との間で競合が生じると、当社売上が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループにおけるグリーンエネルギー事業、建機販売事業は、その仕入商品の多くを中国等の海外メーカーから仕入れているため、コロナ禍におけるサプライチェーン遮断による仕入れの遅延のほか、為替の変動にともなう調達価格の上昇リスクがあり、その影響額が大きい場合には、業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 政府の施策について

当社グループにおけるグリーンエネルギー事業は、地方自治体が支援する「住宅用太陽光発電導入支援補助金」制度の変更、廃止または、電力会社の余剰電力の買取り価格の減額、もしくは再生可能エネルギー関連の特別税制の変更や廃止等により顧客の導入意欲が減退した場合、当社グループのグリーンエネルギー事業における売上、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」により、今後も、産業用太陽光発電システムの市場は一定の水準を維持することが見込まれますが、電力の「固定価格買取制度」における買取価格や買取年数の状況により、当社グループにおけるグリーンエネルギー事業の業績や事業進捗に影響を与える可能性があります。

 

④ 競合について

当社グループの競合他社は、その資本力、サービス、価格競争力、顧客基盤、営業力、ブランド、知名度などにおいて、当社グループより優れている場合があります。これら競合他社の営業方針、価格設定及び提供するサービス、製品、商品等が当社グループの事業展開に影響を与える可能性があり、これらに対して当社グループが効果的に差別化を行うことができず、当社グループが想定している事業展開を行えない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 顧客情報等について

当社グループは、事業展開をする上で、個人情報を含む顧客情報やその他機密情報を取り扱っております。当社グループは、顧客情報等の取り扱いについては、情報管理の強化とその取り扱いに充分な注意を払っておりますが、外部から不正アクセスや当社グループ及び委託先の関係者の故意・過失により、これら顧客情報等が漏洩する可能性があります。その場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 知的財産権について

当社グループは、第三者の知的財産権を侵害することがないように当社及び外部への委託等により情報収集及び調査を行っております。しかしながら、これら調査等が充分かつ妥当でない場合、当社グループが意図せず第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があり、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが所有する知的財産権に関して第三者から侵害される可能性もあり、その場合においても当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

再生可能エネルギー業界は、2015年12月採択の地球温暖化抑制に関するパリ協定*1等を背景に、温室効果ガスを排出しないエネルギーとして、その重要性は益々高まりを見せています。国内市場では、2018年7月に閣議決定された「第5次エネルギー基本計画」において、固定価格買取制度(FIT)の適切な運用と自立化、国民負担の軽減等を政策的課題としつつ再生可能エネルギーには「主力電源」としての役割期待が初めて明記されるなど、化石燃料から再生可能エネルギーへの潮流は今後も継続することが予測されています。

当社グループでは、2030年までに国内と海外を合わせて保有発電容量1GWを目標に、アジア圏を中心とした再生可能エネルギー分野の中核的なグローバル企業を目指し、太陽光発電所の自社保有化、海外事業、新規事業を推進しました。自社保有化は、売電収入に基づく安定収益とキャッシュ・フロー確保のため、低圧発電所を含め完成後も継続保有するストック型のビジネスモデルへ構造転換を図るものであり、計画的に発電所開発を推進しました。海外事業では、東南アジア圏における現地企業との合弁(JV)等のほか、環境省が実施する2019年度「二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)資金支援事業のうち設備補助事業*2」案件に採択されるなど、旺盛な現地電力ニーズと事業採算性を両立し得る案件に取り組みました。新規事業では、近年の大型台風等の自然災害による各地の停電発生を受け、折り畳み式軽量モジュールとセットしたポータブルバッテリー「楽でんくん」を開発したほか、北海道檜山エリアにおける陸上・小型風力発電所の稼働・連系を完了しております。

2019年9月以降に発生した令和元年台風第15号、第19号の影響については、連系済み及び開発中の各発電所、及びO&M管理対象物件に重大な人的・物的被害は確認されませんでした。また、年初以降の新型コロナウィルス感染症の影響については、第13回[国際]太陽光発電展(2020年2月26-28日)の出展取止めや海外渡航制限等にともなう海外案件の一部進捗遅延のほか、IT事業における一部案件の進捗遅延が発生しましたが、現時点におきましては、開発中の各発電所等に大きな計画遅延は生じておりません。

セグメント上は「その他」として開示していますが、ヘルスケアに関連した事業においては、当社グループの日本光触媒センター株式会社が、独自の光触媒技術「サガンコート」*3を活用し、抗菌・抗ウィルス製品「blocKIN」*4の販売を開始し、新事業「光触媒LIFE」の立上げにともなうFC(フランチャイズ)、代理店加盟の募集を開始しました。また、医療体制整備支援を目的として、野原ホールディングス株式会社開発の医療用ゲル型仮設ドームへの設計協力等を実施しました。

他方、金融資本市場においては、「環境・社会・ガバナンス」の各面から投資価値や企業活動を評価する指標としてESG*5が注目を集めると共に、持続可能な開発目標(SDGs*6)への貢献が企業にも求められるようになりました。当社グループでは、ESG、SDGsの各指標を早くから経営に取り入れ、グローバル企業経験者、SDGs専門家等を社外役員として招聘することにより、金融資本市場における近時の潮流への対応を図っております。

 

太陽光パネルの製造販売業を営むベトナムのVSUN(Vietnam Sunergy Joint Stock Company、2019年12月期単体売上高:$128百万(日本円換算約138億円、監査未了参考数値))については、持分法適用の実行を視野に現地監査法人ERNST&YOUNGの監査対応など継続しております。

 

以上より、当社グループの連結業績につきましては、売上高は6,678,034千円(前年同期比11.6%増)、営業利益は361,577千円(前年同期比40.5%減)、経常利益は305,527千円(前年同期比46.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は211,291千円(前年同期比33.1%減)となりました。

 

当連結会計年度におけるセグメント毎の経営成績は、次の通りです。

 

1.グリーンエネルギー事業

太陽光発電所の販売については継続しつつ、当初分譲計画上は販売予定としていた一部案件や低圧発電所などについても自社保有化を進めることにより、売電収入を継続的に収受するストック型ビジネスへの構造転換を推進しました。これらを含め、連系完了・売電を開始した宮之浦太陽光発電所、高梁第一太陽光発電所、勝間太陽光発電所等から売電収入を収受しているほか、福島大波太陽光発電所の整備を目的として、取引先金融機関から総額14億円の融資枠が組成されたことを受け、2021年6月の売電開始を目標に本年3月から工事に着手しております(初年度通期売電収入:約218百万円見込)。宮城県角田市太陽光発電所については、2021年3月の売電開始を目標に計画的に開発を進めております(初年度通期売電収入:約750百万円見込)。また、売電を開始した湖西市太田ソーラーパークについても自社保有化しております。

O&M事業については、WWB株式会社としてのこれまでの実績に加え、株式会社バローズエンジニアリングにおいては、落雷対策で効果のあるアース線配線の対策、施設内カメラの設置によるセキュリティの確保、RPAシステムを通じた異常点探知等に定評があり、当社グループ全体として豊富な実績に基づくO&M収入も順調な推移を示し、安定収益源として定着しております。

海外事業においては、ベトナム、台湾、カンボジア等、東南アジアの旺盛な電力需要にグリーンエネルギーを供給するため、現地企業との合弁等による事業参画のほか、環境省が実施する2019年度「二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」の案件公募に代表事業者として応募し採択されました。カンボジア国内において、1MWの太陽光発電と0.5MWのバイオガス発電を併設(計1.5MW規模)、JCM初のハイブリッド発電設備を建設し、現地精米所に発電電力を供給する計画であり、カンボジア政府と日本政府の協力の下、本案件を推進してまいります。

新規事業では、住宅用太陽光発電設備について、2019年11月以降の買取期間満了による自家消費型市場の拡大にともない蓄電池事業を推進していますが、これに先行して災害時の非常用電源等に利用可能な折り畳み式軽量モジュールとセットしたポータブルバッテリー「楽でんくん」を開発・販売を開始しました。風力開発については、北海道檜山エリアにおいて、初期の風力開発投資として進めていた風力発電所(陸上・小型)の稼働・連系を完了しました。

WWB株式会社、株式会社バローズを主体とした、太陽光発電所の販売、自社保有太陽光発電所からの売電収入、ソーラーパネル・関連製品の販売及び太陽光発電設備の工事請負、並びに太陽光発電所の運営管理等を行った結果、売上高6,248,778千円(前年比20.7%増)、セグメント利益817,141千円(前年比12.3%減)となりました。

 

2.建機販売事業

国内販売のほか、海外事業としては、バングラデシュでのODA対象事業等、SDGs推進に関連するインフラ整備への建機販売及びレンタル事業を行いました。WWB株式会社は中古建機の取扱いにも実績があり、中国の世界的建機メーカーである三一重工(ブランド名:SANY)やサンワードの正規代理店となっているほか、グリーンエネルギー事業との連携を図り太陽光発電プロジェクトの建設現場での建機利用等も推進しました。また、東日本大震災の福島第一原発事故の発生時において、提供協力に尽力したSANY製ポンプ車(通称:大キリン)の部品交換及び技術支援を行いました。

建機(建設機械)の国内、バングラデシュ等の海外への販売及びレンタルを実施した結果、売上高257,874千円(前年比56.7%減)、セグメント損失49,505千円(前年はセグメント利益2,678千円)となりました。

 

 3.IT事業

IT市場では5Gサービスの開始が注目を集めているほか、IoTの浸透により集められたビッグデータをAIで解析し、業務効率や予測精度の向上により単純作業の効率化に留まらず人間への提案としてフィードバックするなど、新たな事業機会が創出されております。このような新たな市場ニーズへの機動的対応やリソースの集中化を目的として、従前、Abalance株式会社の一事業として行ってきたIT事業は、2019年10月1日から会社分割(簡易会社分割)の手法により新規に設立したAbit株式会社へ事業承継しております。ナレッジ(情報・知識・経験)の共有や業務プロセスの再構築を通じて、非効率な業務を付加価値の高い業務へと転換し労働生産性を向上させるため、「KnowledgeMarket®」やRPA導入支援に係る製品・サービス等を提供したほか、情報通信分野や農林水産分野等におけるIoTを駆使したデータ計測から最適解を導出する支援や各種サーベイ調査の収集支援等を実施致しました。また、グリーンエネルギーの供給やRE100推進等に関連したSDGsを志向する企業や自治体等からのニーズについては、当社グループのグリーンエネルギー事業と連携を図りつつ事業を推進致しました。

主力製品「KnowledgeMarket®」の顧客への導入、マイクロソフト関連事業におけるライセンス販売、SI(システムインテグレーション)、運用保守等を行いましたが、Abit株式会社の立上げに係る費用が先行したほか、年初以降の新型コロナウィルス感染症の拡大により、一部案件の進捗遅延等が発生した結果、売上高58,543千円(前年比66.0%減)、セグメント損失40,715千円(前年はセグメント利益62,676千円)となりました。

 

4.その他

日本光触媒センター株式会社は、佐賀県発の基本技術に、名古屋市特許・新日鐡住金特許・大阪チタニウムテクノロジーズ特許のライセンス技術を加え、コーティング剤及びコーティングシステムを開発、サガンコートを完成させ、独創的技術性を有する高純度の光触媒製品の開発、製造販売を行っております。新型コロナウィルス感染症が蔓延するなか、本年3月にはスプレー型抗菌・抗ウィルス製品「blocKIN」を販売開始しました。今まで一般消費者向け市場にはあまり見られなかった「光触媒」を用いた抗菌・抗ウィルス製品の市場投入を行ったもので、新ラインナップ(スプレー、ミストタイプ)の取扱いを開始したほか、「光触媒LIFE」事業としてFC加盟、代理店募集を新たに推進しました。

上記のように、新製品開発にともなう初期投資及び販売促進に係る費用が先行して発生したことを受け、光触媒酸化チタンコーティング剤とそれを利用した製品の製造販売、企画、設計及び施工等を行った結果、売上高112,837千円(前年は株式取得後6か月間で38,868千円)、セグメント損失6,317千円(前年は株式取得後6か月間でのセグメント損失20,219千円)となりました。

 

 (SDGsに関する取組みについて)

当社グループは、「安全・安心」でクリーンなエネルギーを提供し続けることを通じ、SDGs7(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)、SDGs11(住み続けられるまちづくりを)、SDGs13(気候変動に具体的な対策を)への貢献にコミットしています。また、ヘルスケア関連事業により、SDGs3(すべての人に健康と福祉を)についても積極的に取組んでおります。当連結会計年度の主な取組みは、以下の通りです。

 

■「blocKIN」を噴霧した場合、抗菌・抗ウィルス効果によりマスクを繰返し使用可能となるため、マスク不足が深刻化した状況下で、本年3月5・6日、当社本社ビルにて一般用マスクとblocKIN噴霧のマスクを無償配布

■法務省出入国在留管理庁様へ新型コロナウィルス対策の一環として、日本光触媒センター株式会社が製造したエアゾールタイプ新型インフルエンザバスター納入

■日本医師会、品川区、武雄市、吹田市、その他の機関などへ一般用マスクを寄付(計30万枚超)

医療機関及び関係者へKN95マスクを寄付(計2万枚超)

■新型コロナウィルス感染拡大への医療体制に係る整備支援のため、WWB株式会社は野原ホールディングス株式会社様開発の医療用ゲル型仮設ドームへの設計協力により事業参画

■環境省が実施する2019年度「二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」の案件公募に代表事業者として応募・採択(太陽光発電とバイオガス発電を併設したJCM初のハイブリッド発電設備の建設)

■台風災害による停電発生を受け、持ち運び可能な折り畳み式モジュールをセットしたポータブルバッテリー「楽でんくん」自社開発

■熊本市、人吉市、えびの市、高原町等へ「楽でんくん」を寄付

■中国武漢市からの日本人帰国者の受け入れに協力された勝浦ホテル三日月様へ「blocKIN」を寄付

■北海道檜山エリアにおいて、風力開発の初期投資として実行した発電所(陸上・小型)稼働・連系を推進

■福島第一原発事故発生時に寄贈協力を行った三一重工製の大型コンクリートポンプ車(大キリン)の交換部品を無償提供及び技術協力(大キリンは現在も稼働中)

■外務省Webサイト「JAPAN SDGs Action Platform」に当社グループのSDGsに関する取組みが掲載

■日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)の賛助会員にWWB株式会社が加盟

■地方創生SDGs官民連携プラットフォーム、当社加盟

■東日本大震災発生から9年目となる本年3月11日、「Peace On Earth 311未来へのつどい」参加

■長野県内高校 生徒様へSDGs11に係る探求学習の研修を実施

 

 

(文中注釈)

 

*1

パリ協定とは、京都議定書に代わる地球温暖化対策の国際ルールであり、産業革命前からの気温上昇を2度より十分低く保つと共に、1.5度以内に抑える努力をすることを目標に掲げています

 

*2

「二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」とは、優れた低炭素技術等を活用し、途上国における温室効果ガス排出量を削減する事業を実施し、測定・報告・検証(MRV)を行う事業をいいます。途上国における温室効果ガスの削減と共に、JCMを通じて我が国及びパートナー国の温室効果ガスの排出削減目標の達成に資することを目的とし、優れた低炭素技術等の初期投資費用の2分の1を上限として補助されます。

 

*3

光触媒技術「サガンコート」はSagacious(賢い、機敏な)+coat(皮膜)からなる造語で、佐賀県発の水系機能性酸化チタンによるコーティング技術を意味します。水と酸化チタンのみで出来ており、太陽光のほか蛍光灯光にも反応、あらゆる菌・ウィルスに作用します。有害有機物の分解、大気浄化、水質浄化、脱臭、抗菌、抗カビ、汚れ防止、超親水性防曇、セルフクリーニングの効果を発現。急性経口毒性試験、皮膚一次刺激性試験、復帰突然変異試験において安全性を確認しています。

 

*4

「ブロッキン」に関する抗菌・抗ウィルス効果は99.9%。生物研究機関にて300万個のウィルス、48時間後50個以下への減少効果を確認しています。光触媒の働きにより、菌・ウィルス成分を分解・除去、消臭効果のほか、花粉にも作用して付着物近くの空間を浄化するなど、一般の消毒剤とは異なる製品特性を有しています。(知的財産及び認証関連:特許第4240505号、第4240508号、第4348414号等、光触媒工業会PiAJ認証No.2016-0009、No.2014-0006、No.2012-0004等、ISO9001、14001他)

 

*5

ESGとは、企業や機関投資家が持続可能な社会の形成に寄与するために配慮すべき3要素とされる「環境・社会・企業統治」を示す用語。年金基金等、大きな資産を長期運用する機関投資家を中心に企業経営のサステナビリティを評価する概念が普及し、SDGsと合わせ世界的に注目を集めています。

 

*6

SDGsとは、2015年に国連において全会一致で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことであり、2030年を目標年度とする国際的な共通目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されています。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、148,911千円増加し、679,067千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの分析は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果支出した資金は861,843千円(前連結会計年度は146,828千円の支出)となりました。主な増減要因は、税金等調整前当期純利益304,948千円、たな卸資産の取得による1,270,180千円の減少、販売用不動産の取得による1,126,813千円の減少、仕入債務の増加378,204千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は472,989千円(前連結会計年度は1,619,549千円の支出)となりました。主な支出要因は、定期預金の純増額261,305千円、有形固定資産の取得による支出117,675千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は、1,465,951千円(前連結会計年度は1,912,659千円の獲得)となりました。主な増加要因は、長期借入金の純増額2,146,741千円、割賦債務の返済による支出403,501千円、短期借入金の純減額151,587千円であります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

(a) 生産実績

IT事業は開発を終了し製品化したソフトウェアの販売を行っており、受注から売上までの期間が短いため、生産実績は販売実績とほぼ一致しております。したがいまして、生産実績に関しては販売実績の欄をご参照ください。

建機販売事業及びグリーンエネルギー事業につきましては、仕入実績の欄をご参照ください。

 

 

(b) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2019年7月1日
 至 2020年6月30日)

前年同期比(%)

IT事業

(千円)

324

△80.7

建機販売事業

(千円)

156,960

△58.7

グリーンエネルギー事業

(千円)

1,757,345

47.3

報告セグメント合計

(千円)

1,914,629

21.5

 

 

(c) 受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

IT事業

37,238

△78.9

16,884

△55.8

建機販売事業

256,735

△51.7

7,238

△13.6

グリーンエネルギー事業

7,328,366

42.2

3,969,478

41.2

報告セグメント合計

7,622,341

30.0

3,993,600

39.7

 

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(d) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2019年7月1日
 至 2020年6月30日)

前年同期比(%)

IT事業

(千円)

58,543

△66.0

建機販売事業

(千円)

257,874

△56.7

グリーンエネルギー事業

(千円)

6,248,778

20.7

報告セグメント合計

(千円)

6,565,196

10.4

その他

(千円)

112,837

190.3

合計

(千円)

6,678,034

11.6

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フロー分析につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの資本の財源は、金融機関からの借入やリース会社からの割賦バック契約等、財務活動によるキャッシュ・フロー(1,465,951千円の獲得)を主とし、国内外既存事業及び新規有望事業に対し積極的に支出(投資活動によるキャッシュ・フロー472,989千円)しております。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5経理の状況」の追加情報に記載しております。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

(固定資産の減損)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や経営環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

(繰延税金資産の回収可能性)

繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、経営環境の悪化等によりその見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来の課税所得の見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

③ 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

太陽光発電所の販売については継続しつつ、当初分譲計画上は販売予定としていた一部案件や低圧発電所も含めて自社保有化を引き続き進めてまいりました。これは発電所の販売を中心としたフロー型モデルから、継続保有による売電収入を中長期で確保するストック型モデルへの構造転換を図るもので、安定収益・キャッシュ・フローを確保することを企図したものであります。この点は貸借対照表における総資産が増加していることにも表れており、発電所の建設から売電を開始するまでの期間は将来の利益を獲得するための投資実行段階にあります。当連結会計年度においても、一部案件は売電を開始しており、宮之浦太陽光発電所、高梁第一太陽光発電所、勝間太陽光発電所等から売電収入を収受しています。

建機販売事業は引き続き、国内建設機械の販売、海外ODA案件を中心とした建設機械の販売・レンタルを推進しました。IT事業はホワイトカラーの生産性向上に資する製品・サービス等の提供を行いましたが、Abit株式会社の立上げに係る費用が先行したほか年初以降の新型コロナウィルス感染症の影響等により一部案件の進捗遅延が発生しました。その他、ヘルスケアに関連して光触媒製品の製造・販売等を推進し、光触媒効果を活用した抗菌・抗ウイルス製品「blocKIN」新規発売を開始するなど革新性のある製品開発にも注力したため、新製品開発にともなう初期投資や販売促進に係る費用が発生致しました 。

 

以上の結果、当連結会計年度において、グリーンエネルギー事業が売上高、営業利益共に連結業績を牽引しました。予算進捗としては、売上高6,678,034千円(計画比92.8%)、営業利益361,577千円(計画比84.1%)、経常利益305,527千円(計画比74.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益211,291千円(計画比79.1%)となりました。

 

(当連結会計年度 予算実績対比)

                                   (単位:千円)

 

当連結会計年度(2019年7月1日~2020年6月30日)

①予算数値

②実績数値

③進捗率(②/①)

売上高

7,200,000

6,678,034

92.8%

営業利益

430,000

361,577

84.1%

経常利益

410,000

305,527

74.5%

親会社株主に帰属する当期純利益

267,000

211,291

79.1%

 

 

④ 財政状態に関する分析

資産、負債及び純資産の状況

(資産の部)

当連結会計年度末における流動資産は8,553,213千円となり、前連結会計年度末に比べ2,475,496千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が410,217千円増加、販売用不動産が1,121,846千円増加、未成工事にともなう仕掛品が1,119,989千円増加したこと等によるものであります。固定資産は6,193,933千円となり、前連結会計年度末に比べ1,300,554千円増加いたしました。これは主に、有形固定資産が1,290,164千円増加、投資その他の資産が94,799千円増加したこと等によるものであります。

この結果、資産合計は、14,764,657千円となり、前連結会計年度末に比べ3,779,444千円増加いたしました。

(負債の部)

当連結会計年度末における流動負債は6,745,259千円となり、前連結会計年度末に比べ2,104,516千円増加いたしました。これは主に、発電所の開発等により買掛金が458,281千円増加、短期借入金が447,563千円減少、1年内返済予定の長期借入金が104,858千円増加、1年内返済予定の長期割賦未払金が1,507,927千円増加、前受金が84,962千円増加したこと等によるものであります。固定負債は5,859,818千円となり、前連結会計年度末に比べ1,547,626千円増加いたしました。これは主に長期借入金が1,915,578千円増加、長期割賦未払金が624,322千円増加したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、12,605,078千円となり、前連結会計年度末に比べ3,652,142千円増加いたしました。

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産合計は2,159,578千円となり、前連結会計年度末に比べ127,302千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益211,291千円の計上によるものです。

この結果、自己資本比率は14.2%(前連結会計年度末は17.9%)となりました。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの事業展開において、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「2 事業等のリスク」に記載の内容をご参照ください。

 

⑥ 経営戦略の現状と見通し

当社グループは、先進的な商品・業務・サービスの提供を中心に、価値の創造を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献し続けることを企業理念とし、価値の提供による「Excellent Creative Company」の実現をビジョンとしています。中長期では、アジア圏を中心とした再生可能エネルギー分野における中核的なグローバル企業を目指し、太陽光発電所の自社保有化、適切なリスク管理に基づく海外案件の検討 、新規事業(卒FIT、蓄電池、風力開発等)推進により、再生可能エネルギーの提供を通じた持続可能な社会の実現(社会価値)と企業価値の両立を来期も推進する方針です。

VSUNは、ベトナム国において太陽光パネルの製造販売業を営む企業であり、2016年6月の設立以来、主にヨーロッパ向けの販売で業績を急速に拡大させ、近年では米国向けの出荷も増加傾向にあります。年間生産量を基にしたモジュールメーカーランキングにおいても世界25傑に選出されるなど、日系出資企業の中で出色の存在となっております。VSUNについては、持分法適用の実行を視野に現地監査法人ERNST&YOUNGの監査対応など継続してまいります。

 年初以降、新型コロナウイルスが世界的に蔓延し、各国において、第2波の影響を警戒しつつ経済活動の再開を模索する状況となっています。新型コロナウイルスがもたらす社会経済的な影響については今後も十分注視する必要がありますが、取引関係の皆様、地域社会の皆様、社員と家族の安心と安全・健康を最優先としつつ、企業としての持続可能性を確保し得るよう、今後も継続した取組みを実践してまいります。

以上を考慮のうえ、2021年6月期の(通期)連結業績予想は、売上高6,000百万円、営業利益300百万円、経常利益260百万円、親会社株主に帰属する当期純利益191百万円(1株当たり当期純利益:36.95円)としております。業績予想に係る前提条件は、各事業が直面している外部市場環境、内部成長を加味して算定しており、事業別の見通しは以下の通りです。

 

グリーンエネルギー事業

発電所の販売及び太陽光パネル等の物販収入は、現状の実勢価格に将来の趨勢を合理的に勘案のうえ定量化し、発電所の自社保有に基づく業績は、従前の発電量実績と将来の発電予測データ、発電所の運営に要するランニングコスト等を各案件の個別計画として作成・集計することにより業績予想を見込んでいます。発電所の自社保有化は、セグメント毎の経営成績で説明した通り順調に積みあがっており、来期においては、事業構造の過渡期から初期実現の段階へと移行してまいります。開発案件が竣工し売電が開始するにともない、投資の回収段階に入り、業績の寄与と共に安定したキャッシュ・フローが期待できる状況です。

海外事業のうち、東南アジアでの現地企業との合弁(JV)は現地企業と共に地域の電力供給の安定化に貢献する事業で一部案件は投資段階から売電開始による投資回収段階に入っております。今後の海外事業に係る個別案件は、コロナ禍の影響等を考慮し、適切なリスク管理に基づく投資判断を行います。カンボジア国内のJCM案件は、現地精米工場でもみ殻を使ったバイオガスと太陽光のハイブリッド発電による電力を精米工場で使い同国の電力会社に販売する計画で、WWB株式会社は本事業を推進する方針です。(ベトナム現地法人のVSUNについては、「来期見通し」に記載の通り)

新規事業について、風力開発は太陽光発電とのハイブリット型も含めて検討のうえ、中長期目標として、毎期30億円超の投資を目標としています。各案件の稼働状況等を総合的に勘案のうえ、風力案件についても安定収益、キャッシュ・フローを確保する自社保有化を進めていく計画です。その他新規事業につきましても鋭意推進する予定でおりますが、これらについては公表し得る状況になった時点で速やかに開示してまいります。

 

(建機販売事業)

建機事業は採算面を確保しながらも、台風被害や河川氾濫等により被害が発生した地域社会の機能回復、インフラ復興をも担う事業と位置付けております。国内向けには、従前からの建設現場への建機供給のほか、近年の水害被害(風水害・土砂災害)の発生状況に鑑み、甚大な被害が発生した地域がある場合には、社会貢献としての意義を尊重し優先的に対応していく方針です。また、グリーンエネルギー事業において取り扱っている太陽光、風力の各開発現場への建機利用も促進するほか、海外事業としては、バングラデシュのほかコートジボアール等のアフリカ圏への日本ODA対象の事業などを推進してまいります。

 

 (IT事業)

労働生産性と価値創造力を高めることで競争力強化を支援するハード、ソフト双方のアプローチにより課題解決を図るビジネススタンスは来期も継続する方針です。主なサービスラインとしては、調整・調査等の付加価値の低い業務から意思決定・進捗管理等の付加価値の高いコア業務へ誘導するホワイトカラーの生産性向上サービス、国内市場の縮小・少子高齢化等を原因とした国内労働人口の減少に対し働き方改革に係るソリューションを提供するほか、機能集積されたサスティナブルな都市圏を再構築するコンパクトシティを支える都市計画の立案サービス等を推進する計画です。

年初以降、コロナ禍において一部業務の進捗に遅れが生じましたが、来期には順次再開する目途であり、本件業務につきましても計画通り進めてまいります。その他、テレワーク需要に対し「KnowledgeMarket®」の提供等による情報流通の促進や従前のバックオフィス向けRPAに加え、非対面業務を支援する営業・マーケティング分野への業務展開として、移動リスクを反映したコスト増への企業行動に対して紙媒体のデジタル化事業を推進する予定です。

 

(その他)

光触媒製品は、これまで主に建築・建材分野での用途開発が行われてきたことから、産業用のイメージが強く、ドラッグストアやスーパーマーケットには一般に出回っておらず、消費者の目に留まる機会も多くありませんでした。一方、新型コロナウィルス感染症が世界的に蔓延する状況下で、3密状態への回避や交通機関、施設利用時に感染の危険を感じている方の割合が高まるなど、「感染の第二波」が生活者の懸念事項になっていることが意識調査等で指摘されています。具体的な対策には、外出自粛のほか、手洗い、マスク、うがいを回答する方が多く、意識的に購入した商品にはマスク、除菌スプレー、石鹸・ハンドソープといった外からの感染予防商品が挙げられています。

今般、発売した「blocKIN」は、一般消費者向けの市場にはあまり無かった“光触媒効果を活用”した抗菌・抗ウィルス製品の市場投入という革新性を持った製品であります。衛生管理ニーズの高まりと共に、社会貢献度が高いと考えられる医療機関、介護施設、学校施設をはじめ、ホテル、飲食店、店舗、オフィスフロアなど幅広い用途での活用が一層期待されます。フランチャイズ化、代理店制度の拡充、更に海外販路の拡大を図りつつ、非常事態にも活用ができ抗菌ニーズに貢献し得る製品開発に今後も取り組んでまいります。

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 新設分割による持株会社への移行

  当社は、2019年10月1日付でIT事業を会社分割(簡易新設分割)し、新たにAbit株式会社を設立しております。

 (イ)会社分割の目的

  当グループにおける意思決定の迅速化、更なるグループ企業価値の向上のため、競争力及び収益力を強化するとともに、IT事業特有の市場変化のスピードに柔軟に対応することを目的としております。

(ロ)分割した事業の内容

  当社の事業のうち、ソフトウェアライセンス販売、システム構築、その他付帯サービスの提供に関するIT事業であります。

(ハ)会社分割に係る割当ての内容

  新設会社は、本新設分割に際して発行する普通株式100株すべてを分割会社である当社に割当てます。

 

(2) 資金調達契約の締結

連結子会社であるWWB株式会社は2019年12月、株式会社みずほ銀行及び株式会社七十七銀行との間で福島大波発電所建設にかかる融資枠組成をいたしました。

 (イ)資金使途

 福島大波発電所の設備設置資金

(ロ)調達先

 株式会社みずほ銀行及び株式会社七十七銀行

(ハ)融資組成枠総額

 14億円

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。