第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 経営成績に関する説明

再生可能エネルギーは、2015年12月採択のパリ協定*1等を背景に、地球温暖化の抑制に資する温室効果ガスを排出しないエネルギーとして、その重要性が増々高まっております。2019年12月、スペイン・マドリードにおいて開催された国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(以下、「COP25」という。)では、2020年以降の各国の温暖化抑制の取り組みに関する合意形成等の課題を残したものの、わが国は脱炭素化に向けた具体的なアクションを継続すること、日本が脱炭素化とその実現にコミットしていること等が世界に向けて発信されました。化石燃料から再生可能エネルギーへの世界的潮流は今後も継続するものと予想されます。

国内市場におきましては、2018年7月に閣議決定された「第5次エネルギー基本計画」にて、固定価格買取制度(FIT)*2の適切な運用と自立化を図りつつ、再生可能エネルギーの推進と国民負担の軽減等を政策的課題としながら、再生可能エネルギーには「主力電源」としての役割が初めて明記されました。近年では、大型台風等の自然災害による停電が相次いで発生し各地で分散型電源や非常用電源を確保する機運が高まっているほか脱炭素化に取り組む企業が増加するなど、再生エネルギーの需要は更に高まりを見せております。このような外部環境の変化を受けて、「環境・社会・ガバナンス」の各面から企業活動を見直すESG*3が企業の評価軸として注目を集め、持続可能な開発目標(SDGs)*4への貢献が各企業には求められるようになっております。当社グループでは創業以来、「社会貢献」を企業理念として、ESG 視点やSDGsの趣旨を早くから経営に取り入れると共に、グローバル企業の経験者やSDGsの専門家を社外役員として招聘しております。

当第2四半期連結累計期間におきましては、持続可能な脱炭素化社会の実現と企業価値の向上を両立させるべく、グリーンエネルギーの総合カンパニーとして各事業を推進致しました。予算進捗については下表の通りですが、太陽光発電を主体とするグリーンエネルギー事業が売上及び営業利益ともに連結業績を牽引しました。建機販売事業では国内建機販売のほか、海外事業としては、バングラデシュでのODA対象の道路等、SDGs推進に関連するインフラ整備への建機販売及びレンタル事業を推進し、IT事業は2019年10月における会社分割によるAbit株式会社の新規設立のため初期費用が先行しておりますが、下期からの業績寄与を見込んでおります。

なお、海外事業展開については、ベトナムにおける太陽光パネル製造販売事業であるVSUN(Vietnam Sunergy Joint Stock Company)について持分法適用の当期中の実行をすべく現地監査法人ERNST&YOUNG(EY)に現地監査を依頼するなど準備を進めている他*5、環境省がカンボジアにおいて実施する2019年度「二国間クレジット制度((Joint Crediting Mechanism : JCM))資金支援事業のうち設備補助事業」の案件公募に代表事業者として応募し、採択されたことを受け、WWBは本事業を推進しております。

この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は3,060,145千円(前年同四半期比8.4%減)、営業利益は212,822千円(前年同四半期比43.4%減)、経常利益は121,575千円(前年同四半期比68.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は55,413千円(前年同四半期比79.0%減)となりました。

 

(当第2四半期連結累計期間 予算進捗率)

(金額単位:百万円)

 

2020年6月期

当第2四半期連結累計期間(2019年7月1日~12月31日)

①予算

②実績

③進捗率(=②/①)

売上高

7,200

3,060

42.5%

営業利益

430

212

49.5%

経常利益

410

121

29.7%

親会社株主に帰属する
当期(四半期)純利益

267

55

20.8%

 

 

当第2四半期連結累計期間の各セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

1.グリーンエネルギー事業

太陽光発電所の販売については継続しつつも当初分譲計画に基づいた物件についても可能な限り自社保有にすべく低圧発電所についても自社保有を進めるなどを継続しつつ、発電所の自社保有に基づく売電収入を継続的に収受するストック型ビジネスへの構造転換を引き続き推進しました。すでに系統連系が完了し売電を開始した高梁第一太陽光発電所、勝間太陽光発電所等から売電収入を収受しているほか、福島大波太陽光発電所の整備を目的として、取引先金融機関から総額14億円の融資枠が組成されたことを受け、2021年6月の売電開始を目標に2020年3月から工事に着手する予定となっております(初年度売電収入見込:約218百万円)。その他、建設中の大型発電所として宮城県角田市太陽光発電所があり、2021年3月の売電開始を目標に合同会社角田電燃開発への匿名組合出資を実施しております(初年度売電収入見込:約750百万円)。

O&M事業*6については、WWB株式会社の実績のほか、株式会社バローズエンジニアリングにおいて、落雷対策で効果のあるアース線配線の対策、施設内カメラの設置によるセキュリティの確保、RPAシステムを通じた異常点探知等に定評があります。豊富な実績に基づいてO&M収入も順調な推移を示し、安定収益源としてすでに定着しております。

海外事業においては、ベトナム、台湾、カンボジア等、東南アジア諸国の旺盛な電力需要に対してグリーンエネルギーを供給するため、現地企業との合弁等により事業参画しております。ホーチミン近辺に所在する工業団地内の工場屋根へのソーラーパネル設置、EGE(ECOBA RENEWABLE ENERGY SOLUTION JOINT STOCK COMPANY) の工場屋根へのソーラーパネルの設置事業等、グリーンエネルギー海外事業の先行投資として引き続き推進しました。

新規事業としましては、北海道における風力発電所(陸上・小型)の建設に着手したほか、住宅用太陽光発電設備は2019年11月以降の買取期間満了にともなう自家消費型市場の拡大にともない、蓄電池事業を推進しております。これに先駆けて、災害時の家庭用電源等の利用に最適な折りたたみ式軽量モジュールとセットしたポータブルバッテリーを自社開発し販売を開始しました。

WWB株式会社、株式会社バローズを主体として、太陽光発電所の販売、自社保有太陽光発電所のからの売電収入、ソーラーパネル・関連製品の販売及び太陽光発電設備の工事請負、並びに太陽光発電所の運営管理等を行いました結果、売上高2,904,768千円(前年同四半期比4.3%減)、セグメント利益464,687千円(前年同四半期比12.7%減)となりました。

2.建機販売事業

建機販売事業では、国内建機販売のほか、海外事業としては、バングラデシュでのODA対象の道路等、SDGs推進に関連するインフラ整備への建機販売及びレンタル事業を引き続き行いました。WWB株式会社は中古建機の取扱いにも実績があり、中国の世界的建機メーカーである三一重工(ブランド名:SANY)やサンワードの正規代理店となっているほか、グリーンエネルギー事業との連携を図り太陽光発電プロジェクトの建設現場での建機利用も推進しております。また、東日本大震災の福島第一原発事故の発生時において、提供協力に尽力したSANY製ポンプ車(通称:大キリン)の交換部品を寄付させていただきました。

建機(建設機械)の国内、バングラデシュ等の海外への販売及びレンタルを実施した結果は、売上高70,287千円(前年同四半期比69.0%減)、セグメント損失41,020千円(前年同四半期はセグメント損失11,406千円)となりました。

3.IT事業 

IT市場では5Gサービスが開始されたほか、IoTの浸透により集められたビッグデータをAIで解析し、業務効率や予測精度を向上させることにより単純作業の効率化に留まらず人間への提案としてフィードバックするなど、新たな事業機会が創出されております。そのような市場ニーズに対する機動的な対応やリソースの集中化を主眼として、従前、Abalance株式会社の一事業として行ってきたIT事業は、2019年10月1日から会社分割(簡易会社分割)の手法により新規設立したAbit株式会社に事業移転しております。

SDGsを志向する企業や自治体等からのグリーンエネルギーやRE100の推進等のニーズについては、当社グループのグリーンエネルギー事業と連携しております。少子高齢化や労働人口の逓減から生じるマンパワーの不足が社会問題となっていることを受けて、ナレッジの共有や業務プロセスの再構築を通じて、非効率な業務を高付加価値業務へ転換し労働生産性を向上させるため、「KnowledgeMarket®」やRPA導入支援に係る製品・サービス等を提供したほか、農林水産分野でのIoTを駆使したデータ計測から最適解を導出する支援や各種サーベイ調査データの収集支援等を実施しました。

2019年10月における会社分割によるAbit株式会社の新規設立のため初期費用が先行しておりますが、当社主力製品「Knowledge Market」の顧客への導入、マイクロソフト関連事業におけるライセンス販売、SI(システムインテグレーション)、運用保守等の結果、売上高32,271千円(前年同四半期比59.7%減)、セグメント損失34,714千円(前年同四半期はセグメント利益43,097千円)となりました。

4.その他
太陽光発電事業分野等での光触媒技術の応用により、国内はもとより海外市場における当該事業の高品質なサービスの提供への寄与を目的として、2019年1月、光触媒酸化チタン水溶液製造を主体に、同溶液を使用した塗装(塗膜)工事のほか、景観材等の製造及び販売を手掛け、佐賀県発の水系機能性酸化チタンによるコーティング技術を保有する株式会社鯤コーポレーション(「日本光触媒センター株式会社」へ社名変更)の株式取得を通じて買収を行いました。日本光触媒センター株式会社において、海外及び国内市場にて光触媒酸化チタンコーティング剤とそれを利用した製品の製造販売建築の企画、設計、施工等を行った結果、売上高52,817千円、セグメント損失1,279千円となりました。なお、同社の製造する抗新型ウィルス(コロナウィルス等含む)製品スプレー「ブロッキン」(商標登録中)は、問い合わせが急増しており、製造増産に向け鋭意対応中です。

 

 

*1

パリ協定とは、京都議定書に代わる地球温暖化対策の国際ルールであり、産業革命前からの気温上昇を2度より十分低く保つと共に、1.5度以内に抑える努力をすることを目標に掲げています。

 

*2

固定価格買取制度(FIT)とは、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度。太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスのいずれかを使い、国が定める要件を満たす事業計画を策定、その計画に基づき新たに発電を開始する者を対象に、発電した電気は全量が買取対象になるが、住宅の屋根に載せるような10kW未満の太陽光の場合、自家消費した後の余剰分が買取対象となる制度です。

 

*3

ESGとは、企業や機関投資家が持続可能な社会の形成に寄与するために配慮すべき3つの要素とされる「環境・社会・企業統治」を示す用語。年金基金等、大きな資産を長期運用する機関投資家を中心に、企業経営のサステナビリティを評価する概念が普及し、SDGsと合わせて世界的に注目を集めています。

 

*4

SDGsとは、2015年に国連にて全会一致で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」をいいます。2030年を目標年度とする国際的な共通目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されています。当社グループの事業に直接的に関連しているゴールには、SDGs7(エネルギーをみんなに そしてクリーンに)、SDGs11(住み続けられるまちづくりを)、SDGs13(気候変動に具体的な対策を)が挙げられます

 

*5

VSUN2019年12月度単体売上高見込みUS$128百万(日本円換算約138億円、監査未了参考数値)

 

*6

O&M事業とは、太陽光発電設備等の保守管理を行う事業です。データ解析を含む日常的な発電状況の把握及び監視並びに定期点検を通じた設備性能の維持、事故の早期発見、部品・機器交換等を適時に実施しています。

 

 

 (2) 財政状態の分析

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における流動資産は7,084,906千円となり、前連結会計年度末に比べ1,007,189千円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が134,001千円減少、販売用不動産が314,098千円減少、未成工事にともなう仕掛品が1,484,792千円増加したこと等によるものであります。固定資産は4,815,606千円となり、前連結会計年度末に比べ77,772千円減少いたしました。これは無形固定資産が50,520千円減少、投資その他の資産が48,754千円減少したこと等によるものであります。

この結果、総資産は、11,913,699千円となり、前連結会計年度末に比べ928,486千円増加いたしました。

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における流動負債は5,517,513千円となり、前連結会計年度末に比べ876,770千円増加いたしました。これは主に発電所の開発等により買掛金が819,605千円増加、短期借入金が388,607千円増加したこと等によるものであります。固定負債は4,360,798千円となり、前連結会計年度末に比べ48,606千円増加いたしました。これは主に長期借入金が213,900千円増加したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、9,878,312千円となり、前連結会計年度末に比べ925,376千円増加いたしました。

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は2,035,386千円となり、前連結会計年度末に比べ3,110千円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する四半期純利益によるものであります。

この結果、自己資本比率は16.6%(前連結会計年度末は17.9%)となりました。

 

 (3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ53,559千円増加し、583,716千円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果支出した資金は、118,507千円(前年同四半期は88,583千円の獲得)となりました。主として、たな卸資産の増加1,600,338千円、法人税等の支払58,307千円があったものの、税金等調整前四半期純利益132,924千円、仕入債務の増加739,528千円、販売用不動産の減少314,098千円、売上債権の減少157,821千円等があったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、107,010千円(前年同四半期は1,311,868千円の支出)となりました。主として、定期預金の預入による支出71,815千円、有形固定資産の取得による支出14,865千円、関係会社株式の取得による支出14,725千円等があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は、258,058千円(前年同四半期は1,354,800千円の獲得)となりました。主として、短期借入金の返済による支出751,919千円及び長期借入金の返済による支出748,197千円等があった一方、短期借入れによる収入1,123,048千円、長期借入れによる収入775,400千円があったことによるものです。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

該当事項はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

再生可能エネルギー業界においては、固定価格買取制度(FIT)の見直しが続いていますが、国内エネルギー供給の一翼を担う長期安定的な主力電源としての役割が期待され、脱炭素化への取り組みを強化する国の方向性が示されていることから、事業分野として今度も拡大していくものと考えられます。当社グループが推進するグリーンエネルギー事業は、ESG投資への関心の高まりや世界的潮流となっているSDGsの趣旨に沿った事業であります。今後も、自社保有に基づく安定収益を確保する収益構造の転換を進め、上場企業としての持続的成長を図っていく方針です。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。