第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、次のとおりです。

また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日までの間に当社が判断したものであります。

 

⑦為替リスク及び海外のエネルギー政策等

太陽光パネル製造事業は、同国内及び欧米、中国などとの取引から生じるベトナムドンや米国ドル、ユーロ、人民元などであり、今後、為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

また、主な販売先である欧米各国への売上高については、各国政府の再生可能エネルギー政策の変更が各国顧客の導入意欲を減退させることにより、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

さらに、ベトナム国で政情不安や景気の大幅な後退など深刻な事態が発生した場合、法律やルールが変更される可能性もあり、事業が計画と乖離し進捗しない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 経営成績に関する説明

再生可能エネルギー市場は、2015年12月採択の地球温暖化抑制に関するパリ協定*1等を背景に、欧州を始め各国にて脱炭素化の実現に向けたカーボンニュートラル*2を目指す動きが活発化しています。世界の金融市場においても、「環境・社会・ガバナンス」の各面から投資価値や企業活動を評価するESG*3が機関投資家を中心に関心を集め、持続可能な開発目標(SDGs*4)との両輪で環境への負荷が少ないクリーンなエネルギーの普及・利用に繋がる企業行動や消費活動が社会的に求められるようになっております。

国内市場でも、2050年カーボンニュートラル*2が宣言され、脱炭素化によるグリーン社会の実現を目指すことが政府目標として示されました。これに伴い、グリーンエネルギーの普及に向けた規制緩和やグリーン投資の促進、投資環境の整備・改正が見込まれるなど、グリーンエネルギーに対する社会的需要は今後も高まるものと推測されます。

当社グループにおいては、中長期の事業目標として、2030年までに国内と海外を合わせて、保有発電容量1GWを目標に、アジア圏を中心とした再生可能エネルギー分野の中核的グローバル企業を目指しています。これを実現するため、発電所の自社保有化によるストック型ビジネスへのシフトを進めるほか、自社保有発電所の建設・運営、太陽光パネルの製造、太陽光発電所・関連商品の販売、太陽光発電設備の工事請負、及び太陽光発電所の運営管理までをワンストップで実現する、グリーンエネルギーの総合カンパニーを形成しております。

グローバルなサプライチェーン体制を確立し、太陽光パネルメーカーとしてより一層競争力を強化するため、2020年10月5日の取締役会において、当社子会社のWWB株式会社が持分法適用関連会社のFUJI SOLAR株式会社の株式を追加取得すると共に、ベトナム法人のVietnam Sunergy Joint Stock Company(以下、「VSUN」という。)の株式の間接取得により、FUJI SOLAR株式会社を連結子会社化、VSUNを特定子会社化することを決議し同年12月30日付で株式譲渡を完了致しました。これを受けて、当第2四半期の期首からVSUNを新規連結したことにより、同社の欧米向け太陽光パネルの販売が当社の連結経営成績に大きく寄与しております。

その他、資本政策と致しまして、2020年11月25日の取締役会において、第三者割当による新株式の発行224百万円を決議し、同年12月11日に払込みを完了したことにより、運転資金の調達に基づく自己資本の充実を図っております。

なお、政府より新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、2021年1月7日、一部地域を対象に緊急事態宣言が発出され他の地域にも同様の動きが広まりましたが、当社グループにて開発中の発電所やその他事業に大きな支障はなく、当社連結業績に重大な影響は生じておりません。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は11,573,213千円(前年同四半期比278.2%増)、営業利益は845,230千円(前年同四半期比297.2%増)、経常利益は881,478千円(前年同四半期比625.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は348,658千円(前年同四半期比629.2%増)となりました。

2021年2月15日付プレスリリースの通り、2021年6月期通期連結業績予想数値の修正発表を行った主な要因と致しましては、VSUNにて米国市場向け太陽光パネルの大型受注に基づく販売があったこと、及びVSUNの新規連結に伴って発生する各種の連結調整によるものであります。

 

セグメント毎の経営成績については、次の通りです。

なお、第2四半期連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第2四半期連結会計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。

 

(グリーンエネルギー事業)

当社グループでは、近年、太陽光発電所の販売を中心としたフロー型ビジネスから売電収入を継続的に収受するストック型ビジネスモデルへの転換を進めております。当該施策は安定収益、キャッシュ・フローの確保を図るもので、発電所の販売は継続しつつ、低圧案件を含む太陽光発電所を完工後も継続して保有する自社保有化を引き続き推進致しました。連系完了・売電を開始した宮之浦太陽光発電所、湖西市太田ソーラーパーク、花畑太陽光発電所(一部区画を除く)、高梁太陽光発電所、勝間太陽光発電所等から売電収入を収受しています。宮城県角田市太陽光発電所については、2021年3月の連系手続き完了を目標に、プロジェクトファイナンスを組成のうえ、合同会社角田電燃開発への匿名組合出資により事業参画しております(初年度通期売電収入:約750百万円見込)。その他、福島大波太陽光発電所、河口湖太陽光発電所などの発電所建設を推進しました。

すでに安定収益化しているO&M事業については、WWB株式会社の実績に加え、株式会社バローズエンジニアリングにて落雷対策に効果のあるアース線配線、施設内カメラの設置によるセキュリティの確保、RPAシステムを通じた異常点探知等のシステムの完備により、本事業を推進しました。

また、ベトナム、台湾、カンボジア等、東南アジアの旺盛な電力需要に対して、現地企業との合弁等による事業参画のほか、環境省が実施する2019年度「二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)資金支援事業のうち設備補助事業*5」の公募案件の採択を受けて、カンボジア国内において日本政府協力の下、WWB株式会社は本案件を推進してまいります。

その他、初期の投資案件として実行し、売電を開始した陸上・小型の風力発電所開発に続く案件開発を企図するほか、物販事業として、災害時の非常用電源等に利用可能な折り畳み式軽量太陽光パネルとセットしたポータブルバッテリー「楽でんくん」販売やヘルスケアラインのブランド「MaxarSAFETY+3」(ディスプレイ型自動測温システム)の販売を開始しました

以上の結果、売上高2,502,741千円(前年同四半期比13.8%減)、セグメント利益501,721千円(前年同四半期比8.0%増)となりました。

 

(太陽光パネル製造事業)

欧米向けの太陽光パネルの製造販売により急速に成長しているベトナム法人のVSUNは、厳格な品質評価システム下で自動生産ラインを完備する自社工場を保有し、ベトナム国のほか日本、ドイツ、中国、米国等に支社機能の拠点を有しグローバルに販売を展開しております。グリーンエネルギーの世界的な需要拡大を受け、主に産業用、家庭用太陽光パネルの欧州市場向け販売により業績を拡大し、近年では米国市場への販売も伸長しております。世界の太陽光パネル市場は上位を中国企業が占めるなかで、VSUNは日系資本の世界的な太陽光パネルメーカーとして稀有な存在となっています。海外に太陽光パネルの製造工場を保有していることは当社グループの大きな強みであると認識しております。この度の連結化を契機に、VSUNと一層の連携強化を図ることにより、世界市場におけるプレゼンスを更に高め、垂直統合型のワンストップソリューションをグローバルに展開する方針です。前記の通り、当第2四半期の期首からVSUNを新規連結したことにより、連結経営成績への大きな業績寄与となりました。

以上の結果、売上高8,760,683千円セグメント利益545,008千円となりました。太陽光パネル製造事業は新規セグメントのため、前年同四半期は記載はありません。

 

(IT事業)

IT市場では5Gサービスの開始が注目を集めているほか、IoTの浸透により集められたビッグデータをAIで解析し、業務効率や予測精度の向上により単純作業の効率化に留まらず人間への提案としてフィードバックするなど、新たな事業機会が創出されております。ナレッジ(情報・知識・経験)の共有や業務プロセスの再構築を通じて、非効率な業務を付加価値の高い業務へと転換し労働生産性を向上させるため、「KnowledgeMarket®」やRPA導入支援に係る製品・サービス等を提供したほか、IoTを駆使したデータ計測から最適解を導出する支援や各種サーベイ調査の収集支援等を実施致しました。また、グリーンエネルギーの供給やRE100推進等に関連したSDGsを志向する企業や自治体等からのニーズについては、当社グループのグリーンエネルギー事業と連携を図りつつ事業を推進致しました。

主力製品「KnowledgeMarket®」の顧客への導入、マイクロソフト関連事業におけるライセンス販売、SI(システムインテグレーション)、運用保守等を行った結果、売上高11,212千円(前年同四半期比65.3%減)、セグメント損失7,823千円(前年同四半期はセグメント損失34,714千円)となりました。

 

(光触媒事業)

可視光を吸収して接触する有害物質などを分解する可視光応答形光触媒による新型コロナウィルスの不活化が確認されたとの報道があるなど、感染症対策における光触媒への期待が高まっていますが、当社グループの日本光触媒センター株式会社において、独自の可視光応答形光触媒の活用により開発した、抗菌・抗ウィルス製品「blocKIN」*6の販売強化を一層図りました。これまで一般消費者向けの市場にはあまり見られなかった「光触媒」を用いた抗菌・抗ウィルス製品の市場投入に続き、新ラインナップ「blocKINスプレー」の取扱いのほか、銀イオンを配合したハイライン製品「blocKINハイパー」の販売を新たに開始しました。

販売促進のため、一部Webサイトのリニューアルを行ったほか、初めて光触媒抗菌・抗ウィルス事業に従事される方へのトレーニングや事業導入支援を含むトータルサポート体制のもと、感染症対策事業である「光触媒LIFE」の展開により、FC加盟、代理店募集を強化しました。「blocKINハイパー」、「光触媒LIFE」については、九州地方を始めとするテレビ放送、CS・BS放送による販促活動を合わせて実施致しました。以上の活動により下期には単月営業利益計上を見通せる状況となっております。

光触媒酸化チタンコーティング剤とそれを利用した製品の製造販売、企画、設計及び施工等を行った結果、新製品開発、広告宣伝費の発生などを要因として、売上高54,108千円(前年同四半期比2.4%増)、セグメント損失1,364千円(前年同四半期はセグメント損失1,279千円)となりました。

 

 

*1

パリ協定とは、京都議定書に代わる地球温暖化対策の国際ルール。産業革命前からの気温上昇を2度より十分低く保つと共に、1.5度以内に抑える努力をすることを目標に掲げている

 

*2

カーボンニュートラルとは、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスを減少させ、森林による吸収などを考慮して算出される実質的な排出量をゼロにすることをいう。世界各国でカーボンニュートラルが宣言されるなか、日本政府は2020年10月、積極的な温暖化対策が産業構造や経済社会の変革をもたらし、大きな成長に繋がるとして、2050年カーボンニュートラルを宣言した

 

*3

ESGとは、企業や機関投資家が持続可能な社会の形成に寄与するために配慮すべき3要素とされる「環境・社会・企業統治」を示す用語。年金基金等、大きな資産を長期運用する機関投資家を中心に企業経営のサステナビリティを評価する概念が普及し、SDGsと合わせ世界的に注目を集めている

 

*4

SDGsとは、2015年に国連において全会一致で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことであり、2030年を目標年度とする国際的な共通目標。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されている。

 

*5

「二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」とは、優れた低炭素技術等を活用し、途上国における温室効果ガス排出量を削減する事業を実施し、測定・報告・検証(MRV)を行う事業をいう。途上国における温室効果ガスの削減と共に、JCMを通じて我が国及びパートナー国の温室効果ガスの排出削減目標の達成を目的に優れた低炭素技術等の初期投資費用の2分の1を上限として補助される。

 

*6

「blocKIN」に関する抗菌・抗ウィルス効果は99.9%。光触媒の働きにより、菌・ウィルス成分を分解・除去、消臭効果のほか、花粉にも作用して付着物近くの空間を浄化するなど、一般的な消毒剤とは異なる製品特性を有している。

 

 

 (2) 財政状態の分析

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における流動資産は15,350,810千円となり、前連結会計年度末に比べ6,797,596千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が3,759,448千円増加、商品及び製品が2,505,567千円増加、販売用不動産が1,174,114千円減少、未成工事にともなう仕掛品が1,353,939千円減少したこと等によるものであります。固定資産は11,961,893千円となり、前連結会計年度末に比べ5,767,960千円増加いたしました。これは有形固定資産が5,274,560千円増加したこと等によるものであります。

この結果、総資産は、27,329,548千円となり、前連結会計年度末に比べ12,564,891千円増加いたしました。

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における流動負債は15,952,011千円となり、前連結会計年度末に比べ9,206,751千円増加いたしました。これは主に発電所の開発等により買掛金が1,855,287千円増加、短期借入金が4,260,613千円増加したこと等によるものであります。固定負債は7,005,829千円となり、前連結会計年度末に比べ1,146,010千円増加いたしました。これは主に長期借入金が1,129,681千円増加したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、22,957,840千円となり、前連結会計年度末に比べ10,352,761千円増加いたしました。

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は4,371,707千円となり、前連結会計年度末に比べ2,212,129千円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する四半期純利益によるものであります。

この結果、自己資本比率は13.9%(前連結会計年度末は14.2%)となりました。

 

 (3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,900,005千円増加し、4,483,721千円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、30,825千円(前年同四半期は118,507千円の支出)となりました。主として、売上債権の増加977,692千円、販売用不動産の減少453,758千円、仕入債務の減少407,899千円、前受金の減少487,279千円、税金等調整前四半期純利益866,992千円等があったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果獲得した資金は、721,268千円(前年同四半期は107,010千円の支出)となりました。主として、有形固定資産の取得による支出1,410,953千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入2,103,206千円等があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は、3,052,069千円(前年同四半期は258,058千円の獲得)となりました。主として、短期借入金の返済による支出2,733,541千円及び長期借入金の返済による支出434,243千円等があった一方、短期借入れによる収入4,636,775千円、長期借入れによる収入1,399,000千円があったことによるものです。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

該当事項はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

再生可能エネルギー業界においては、固定価格買取制度(FIT)の見直しが続いていますが、国内エネルギー供給の一翼を担う長期安定的な主力電源としての役割が期待され、脱炭素化への取り組みを強化する国の方向性が示されていることから、事業分野として今度も拡大していくものと考えられます。当社グループが推進するグリーンエネルギー事業は、ESG投資への関心の高まりや世界的潮流となっているSDGsの趣旨に沿った事業であります。今後も、自社保有に基づく安定収益を確保する収益構造の転換を進め、上場企業としての持続的成長を図っていく方針です。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

2020年10月5日の取締役会において、当社子会社WWB株式会社が同社の持分法適用関連会社であるFUJI SOLAR株式会社の株式を追加取得し、VSUNについて特定子会社化する事について決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しております。詳細については、第4 [経理の状況][注記事項](企業結合等関係)をご覧ください。