1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………7
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………7
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………8
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………8
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………9
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………9
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………11
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………14
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………16
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………18
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………18
(会計方針の変更) …………………………………………………………………………………18
(追加情報) …………………………………………………………………………………………18
(セグメント情報等) ………………………………………………………………………………18
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………20
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………20
当連結会計年度における経営成績
再生可能エネルギー市場では、産業革命前からの気温上昇を1.5度以内に抑える温暖化対策の国際枠組みである 「パリ協定」 *1の目標達成に向けて、各国でカーボンニュートラル*2が宣言されるなど、世界的に脱炭素化の動きが広がりを見せております。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC *3)は、2035年の温室効果ガス排出量を19年比で60%削減する必要があることを示し、主要7カ国(G7)の気候・エネルギー・環境相会合も共同声明にこれに準じた内容を織り込んでおります。産業界では、持続可能な社会の実現(SDGs *4)のため、温室効果ガス排出目標(SBT *5)・RE100など、脱炭素化に意欲的な企業が増加しており、ESG投資やグリーンファイナンスなど、脱炭素関連の投融資も活発化しております。各国で温度差を残しながらも、地球環境温暖化への強い危機感から、世界的な脱炭素化への取り組みは今後、一層加速することが期待されております。
日本国内においても、2050年カーボンニュートラル*2宣言のもと、30年度の温室効果ガス排出を13年度比で46%削減、更に50%削減を目指す政府の目標が示されております。「第6次エネルギー基本計画」では、再生可能エネルギーを主力電源と位置付け、その導入に最優先で取り組むものとされております。大企業・自治体等を中心に、電力の自家消費、蓄電池の導入促進、省エネ対策の普及等が期待される中で、グリーントランスフォーメーション(GX)、カーボンプライシング等の施策が進む見通しです。また、東京都を始めとする各自治体において、戸建て住宅を含む新築建物に太陽光パネルの設置義務化や使用済み太陽光パネルを利活用する動きが見られるなど、再生可能エネルギーに関連する投資は、今後も拡大する見通しです。
当社グループは、再生可能エネルギーの中核的グローバル企業を目指す2030年グループビジョンの基で事業を推進し、来期の2024年6月期は、「中期経営計画(2022-24)」の最終年度に当たります。これまで、本計画について目標値の再上方修正を行ってきましたが、計画策定時に想定し得なかった太陽光パネルの主要部品であるセル工場建設や、米国における太陽光パネル製造工場建設の検討のほか、年間製造目標(8GW)を引き上げる必要性等が生じて参りました。これを受けて、一年前倒しとなりますが新たな中期経営計画として取り纏め、今後公表させて頂く予定です。
当連結会計年度においては、不確実性のある外部環境にありながらも、太陽光パネル製造事業が大きく連結業績を牽引すると共に、グリーンエネルギー事業につきましても底堅く推移いたしました。太陽光パネル製造事業を営むベトナムのVietnam Sunergy Joint Stock Company(以下、VSUN社)において、欧米市場向けのパネル販売が想定を超えて好調に推移し、特に下期において、2023年1月より第4工場が本格稼働になったこと、また、部材価格・輸送費等の高騰化に対する価格転嫁が功を奏したほか、コンテナ運賃の低下と相俟って、利益率の改善が一層鮮明となりました。
グリーンエネルギー事業においては、太陽光発電所及び太陽光発電設備に係る物品販売を継続したほか、重点施策の一つである発電所の自社保有化(ストック型ビジネスモデル)の転換が進み、売電収入が順調に推移致しました。WWB株式会社、株式会社バローズは、PPA*6事業者として、ノンフィット案件を強化すると共に、脱炭素化を志向する企業や自治体等へソリューション提案を行い、自家消費案件、ソーラーシェアリング等を推進しております。脱炭素ニーズ対応のため、ノンフィット案件の提携や新規事業部門(PPA*6等)を中心としたリソース増員、電気代削減ニーズへの提案型営業等も更に強化していく方針です。
その他事業として、2024年を目途に、太陽光パネルと同等価格で1日平均発電量の7日分以上の電力を貯蔵可能な大規模エネルギー貯蔵システムの研究開発を推進しております。
当社グループは、ソーラーシェアリングシステム*7の販売拡大、東南アジア全域を対象とした機械装置の販売拡大、光触媒活用による安全かつ衛生的な養豚・養鶏場の運営に係るシナジーを見込み、2022年2月、製粉製造設備、配合飼料 製造設備の製造販売等を営む明治機械株式会社と業務提携契約を締結しております。2022年11月には、連結子会社のWWB株式会社及び日本光触媒センター株式会社と明治機械株式会社との間で業務提携契約を締結し、光触媒製品に係る共同マーケティングのほか、食の安心・安全を担保するシナジーが一部創出し、光触媒製品の販売等を共同で進めておりますが、今後、提案活動を一層深化させて参ります。なお、当社の連結財務諸表において、当連結会計年度の期首より、明治機械株式会社の持分法適用に伴う損益の取り込みを開始しております。
経常損益の区分において、持分法適用会社である当社グループの明治機械株式会社の持分法による投資利益のほか、主にVSUN社における外貨建債権債務の為替変動に伴う為替差益が営業外収益の主な要因となっております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は217,415百万円(前期比135.2%増)、営業利益は13,565百万円(前期比699.0%増)、経常利益は14,799百万円(前期比879.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,445百万円(前期比528.0%増)となりました。
当社は、2023年8月10日開催の当社取締役会において、当社子会社であるVietnam Sunergy Cell Company Limited(以下「Cell Company」という。)が、米国ナスダック市場(以下「NASDAQ」という。)に上場している特別買収目的会社(Special Purpose Acquisition Company:SPAC)である、BLUE WORLD ACQUISITION CORPORATION(NASDAQ Trading Symbol:BWAQ)との間で基本合意書(Business Combination Agreement)を締結し、Cell CompanyがNASDAQ上場を目指すこと(以下、「本取引」という。)を決議しました。TOYO Co., Ltd. (以下、「TOYO Co」という。)は、当社子会社の FUJI SOLAR株式会社が本取引のために設立した特別目的会社であり、当社連結子会社であるVSUN社の100%子会社であるCell Companyを、TOYO Coが本取引のため設立した特別目的会社のTOPTOYO INVESTMENT PTE LTD.(以下「TOPTOYO」という。)を通じて買収致します。これにより、TOYO CoはCell Companyの親会社となり、NASDAQ上場会社を目指して参ります。
セグメント毎の経営成績については、次の通りです。
1.太陽光パネル製造事業
VSUN社は、ベトナムのバクザン省、バクニン省に太陽光パネル製造の自社工場を有しております。再生可能エネルギーに関する事業をグローバルに展開する上で、サプライチェーンに太陽光パネルの製造機能を持つことは、グループの大きな強みであり、競合他社との差別化となっております。世界的な再生可能エネルギー需要を背景に、VSUN社の受注が継続する一方で、生産能力を拡張する設備投資を実行し、2023年1月より、第4工場が本格稼働に入っております。年間生産能力は従前の2.6GWに、第4工場の2.4GWを加え、合計で5.0GW(凡そ国内年間設置容量に相当)へと拡張しております。
VSUN社は日系資本の世界的な太陽光パネルメーカーへと成長し、「Tier1リスト」(Bloomberg社)にも掲載され、生産能力は日系パネルメーカーでは首位にあるものと認識しております。VSUN社は、日本の生産・品質管理の手法・体制を取り入れながら、これまで欧州向けの産業用・家庭用太陽光パネル販売で事業を拡大させてきました。VSUN社の売上高の8割以上が欧米向けのパネル販売で占めておりますが、近年は、米国向けのパネル販売が急速に伸長しております。その他、南米、アフリカ、アジア地域からの受注も獲得しております。利益面においては、世界的なインフレに対する価格転嫁の推進、コンテナ運賃の低下、生産体制の効率化等を主な要因として、利益率が大きく改善しております。下期においては、中国の春節、ベトナムのテト(旧正月/祝日)のほか、ベトナムでの電力不足に伴う工場操業の低下を出来る限り回避するため、サプライヤー協力や生産スケジュールの事前調整等により、工場稼働・出荷体制の維持を図りました。
太陽光パネル製造事業に係る設備投資について、VSUN社は、2023年3月に、第4工場の設備資金(融資額:10百万US$(14.4億円*))として、グリーンローンによる資金調達を行っております。本件は、国内外のグリーンプロジェクトに要する資金調達に用いられる融資で、グリーンローン原則に準拠したフレームワークを作成の上、格付機関よりグリーンローン原則や関連ガイドライン等に適合している旨のセカンドオピニオンを取得しております。当社グループは、VSUN社において生産された太陽光パネルの総発電容量によるCO2排出削減量を年次報告致します。
太陽光パネルの主要部品であるセル(N型TOPCon) を現状の外部調達から自社生産体制へ切り替えるべく、ベトナム国フートー省にセル工場(第1フェーズ、2023年10月完成予定)を建設中です。プロジェクト全体では、年間生産能力6GW(投資額:約3億US$(435.0億円*))、その内、 第1フェーズは年間生産能力3GW(投資額:約1.8億US$(261.0億円*))、必要資金は自己資金及び借入金により充当の上、2023年10月完成に向け順調に建設工事が進捗しております。本設備投資により、主要部品の内製化によるコスト削減を実現し、利益率の向上が期待されるだけでなく、部品調達の安定化、サプライチェーンの垂直的な川上強化、各国の輸入規制にも柔軟に対応を図ります。セル工場の稼働後、将来的にはセルの外部販売による売上増を見据えていますが、第2フェーズのプロジェクト進行につきましては、状況が分かり次第、速やかに継続開示する予定です。
(*)MUFG「外国為替相場情報」(2023年6月30日)を参考に、TTM(仲値)144.99円/US$により外貨換算しております。
また、VSUN社は、今後の米国市場における競争優位性を早期に確保すべく、米国における太陽光パネル新工場建設のため、候補地視察など具体的な検討を進めております。本件について、建設地の選定、建設資金の手当等の検討過程にありますが、決定次第、速やかに開示致します。また、ベトナム投資開発銀行(BIDV)との長期的パートナーシップ協力協定の締結(2023年5月開示)は、今後の工場建設を始めとして、事業活動の円滑化に大きく資するものであり、本協定の活用により早期IPOの実現を図って参ります。
VSUN社は、サプライチェーンを主体とするサステナビリティ評価の世界的な評価機関であるEcoVadis(エコバディス、本社:フランス)の評価において、世界中の 75,000 以上の参加企業の中で64位にランクされ、前年度に続き、Bronze Medalを受賞しました。EcoVadisは、グローバルサプライチェーンのサステナビリティ評価を環境、労働と人権、倫理、及び持続可能な資材調達の4分野で包括的な評価を行う世界的な第三者機関であり、同社は2007年の設立以来、世界160か国、200業種、75,000社以上が登録する情報共有プラットフォームを通じた多数の評価実績を有します。本評価を受けたサプライチェーンには特段のリスクがないことの社会的な評価を得られ、アメリカや欧州を始め、日本国内でも購買部門におけるサプライヤー契約リスク管理のため、同社の 評価が広く活用されております。本件の受賞は、太陽光パネルの企画設計から仕入、各工程における製造、製品検査等の一連のデュープロセスや事業実績が高く評価された証左と認識しております。また、太陽光モジュールの信頼性・性能試験機関のPV Evolution Labs(PVEL)より、モジュールの信頼性に関する調査結果を纏めた報告書「PV モジュール信頼性スコアカード」(2022 年度版)におきましても、前年度に続き、「トップパフォーマー(Top Performer)」の一社に認定されております。
以上の結果、売上高206,811百万円(前期比152.9%増)、セグメント利益12,701百万円(前期比925.5%増)となりました。
2.グリーンエネルギー事業
当社グループでは、WWB株式会社、株式会社バローズを主体として、低圧発電所を中心とした太陽光発電所の販売のほか、太陽光パネル、PCS、産業用及び住宅用蓄電池等の太陽光発電設備に係る主に産業用の物品販売をフロー型のビジネスとして行いつつ、近年では、売電収入を原資とする安定収益確保のため、完工後も発電所を継続して保有するストック型のビジネスモデルを推進しております。PPA*6事業者として、ノンフィット案件への取り組みのほか、太陽光発電所を保有する企業や物件仕入・施工管理の強化等を目的としたM&Aを積極的に推進しております。連結子会社のWWB株式会社は、株式会社フレックスホールディングスの全株式取得により、茨城県内の6箇所の太陽光 発電所(発電出力7.9MW、年間予定発電量9,045MWhでCO2削減量約3,500トン)を取得しております(2023年1月)。これらの発電所は、FIT価格32円/kWh(税別)~36円kWh(税別)、取得後のFIT期間は約12~14年間であり、高利回りの売電収入が見込まれる良質の太陽光発電所であります(初年度売電収入予測額:約3億5千万円)。その後のアフターFIT期間も再生可能エネルギーを必要とする企業等への売電を計画しております。
また、WWB株式会社、株式会社バローズは、脱炭素化を推進している企業、団体、自治体等を対象に積極的な提案を行い、新規事業として自家消費案件、ソーラーシェアリング、ソーラーカーポート事業等を推進しております。発電所の稼働案件については、角田市太陽光発電所(宮城県)、大波太陽光発電所(福島県)、花畑太陽光発電所(群馬県)、長嶺ソーラーファーム(宮崎県)、能登町太陽光発電所(石川県)、邑智郡太陽光発電所(島根県)、宮之浦太陽光発電所(鹿児島県)等から経常的に売電収入を収受しております。当連結会計年度の自社開発では、大和町・大衡村太陽光発電所(宮城県)、神栖太陽光発電所(茨城県)、宮崎市案件、風力案件(陸上/小型)等について、計画的に開発・建設を推進し、大和町・大衡村太陽光発電所(初年度売電収入予測額:約4.7億円(税別/暦年基準))、神栖太陽光発電所等が稼働を開始しております。O&M収入も安定収益源として定着し、WWB株式会社の実績に加え、株式会社バローズエンジニアリングにて、落雷対策に効果のあるアース線配線、施設内カメラの設置によるセキュリティの確保、RPAシステムを通じた異常点探知等のシステム完備により、本事業を引き続き推進しております。その他、脱炭素化への目標設定(SBT *5、RE100)など、企業の脱炭素経営の活発化や自治体等の再エネ導入への意欲から、脱炭素化に対するソリューションの企画・提案力の強化、ノンフィット申請や営農型太陽光発電案件等の積極的な推進を図っております。
WWB株式会社は、系統蓄電池の設置・運用において、国内有数の大手発電事業者、建設会社、重電システムメーカーと協業し、設計・調達・施工・試験調整、電力市場取引システムによる需給運用を新規事業として行います。系統用蓄電池の導入は、電力需給変動の調整力を提供することで、国内における再エネの有効活用、普及促進等の社会的意義がありますが、本事業の推進に当たっては、経済産業省資源エネルギー庁の「令和4年度補正 再生可能エネルギー導入拡大に資する分散型エネルギーリソース導入支援事業費補助金(系統用蓄電システム・水電解装置導入支援事業)」における補助金交付が2023年4月20日付にて決定されております。
海外事業では、ベトナム、カンボジア、インドネシア、スリランカ、台湾等のアジアその他における旺盛な電力需要に対して、現地企業・総合商社との合弁等により事業参画しております。また、WWB株式会社は、ホテル三日月グループ様が運営されている、複合型リゾート「ダナン三日月ジャパニーズリゾート&スパ / Da Nang Mikazuki Japanese Resorts & Spa」に、設備容量約1MW相当(年間想定電力量:1,530.78MWh)の屋根設置型太陽光発電設備のEPC事業を担い、グランドオープン以降、電力供給が開始されております。当該設備にはVSUN社製造の太陽光パネルが搭載され、ホテル、スパ施設の約35%に相当する電力供給を想定し、本事業を推進しております。ファイナンス面については、脱炭素化への取り組み、グリーンエネルギー事業の実績が評価され、脱炭素化への貢献度に応じて、金利スプレッドが調整されるサステナビリティ・リンク・ローン契約の締結により、2022年9月、WWB株式会社は運転資金4億円を調達しております。当社グループでは、サステナビリティの推進に資する脱炭素経営の実践により、「安心・安全」でクリーンなエネルギー供給を通じ、今後もサステナビリティ、ESGに係るグリーンファイナンス関連のローン組成に積極的に取り組んで参ります。
以上の結果、太陽光発電所の販売及び部材に係る物販6,393百万円、売電及びO&M収入3,190百万円、その他549百万円を計上し、売上高10,132百万円(前期比1.0%減)、セグメント利益1,837百万円(前期比52.6%増)となりました。
その他、気候変動等の環境問題対策や脱炭素社会の推進は社会的な使命であるとの認識に立ち、一般社団法人炭素会計アドバイザー協会の目的・姿勢に強く賛同し、その普及・発展に貢献したいとの思いから、今般、特別賛助会員としてご承認いただき、入会しております。
3.光触媒事業
光触媒事業については、商品の知名度や商品性・品質は評価されましたが、事業収益化するまでに一定期間を必要とし、コロナ禍の一時的な落ち着きが見られた状況等もありました。前記の通り、2022年11月に当社の連結対象子会社であるWWB株式会社及び日本光触媒センター株式会社と明治機械株式会社との間で業務提携契約を締結しており、今後も両社グループの強みを発揮できるシナジーの創出・連携営業を拡大し、食に関わるすべての顧客に付加価値の高い提案を続けて参ります。
以上の結果、売上高40百万円(前期比49.1%減)、セグメント損失40百万円(前年同期はセグメント損失17百万円)となりました。
4.IT事業
企業によるDX投資、5Gサービス、クラウドを活用したSaaSがIT市場で注目されており、IoTの浸透によって収集したビッグデータをAIで解析の上、業務効率・予測精度を向上させ、単純作業の効率化や人間への提案に転化するなど、新たな事業機会が創出されております。このような市場環境のなか、グループのAbit株式会社では、ナレッジ(情報・知識・経験)の共有や業務プロセスの再構築による労働生産性の向上を目的とした自社製品 「KnowledgeMarket®」、MicrosoftパートナーとしてMicrosoft365を活用したDX支援サービス、その他RPA製品を活用した効率化・省力化サービス等を実施致しました。
連結子会社の株式会社デジサインでは、強みであるデータセキュリティ技術を活かしたシステム開発や企業のデジタル化/DX支援を進める中、契約書作成~締結~管理まで契約業務をオンライン化し、紙依存・印紙代など様々な契約業務課題を解決するワンストップ電子契約ソリューション「e-Digi Sign」をリリースしております。各種プロフェッショナル人材の紹介サービス、データセキュリティを啓発するためのオウンドメディア「情報資産管理マガジン」、セキュリティ系商材を中心としたECサイト「Johoいっちば」などの運営と合わせ、今後もビジネスニーズとのマッチング創出を通じ、多くのソリューションを展開/提供していけるよう推進して参ります。
以上の結果、売上高677百万円(前期比131.4%増)、セグメント利益47百万円(前期比511.3%増)となりました。
(文中注釈)
*1 京都議定書(1997年、COP3)に代わる地球温暖化対策の国際ルールとして、「パリ協定」(2015年、COP21)において、産業革命前からの気温上昇を2度より十分低く保つと共に、1.5度以内の努力目標を掲げている。
*2 カーボンニュートラルとは、地球全体の温室効果ガスの排出量と、地球全体の森林等による吸収等の量をイコールとすることによって、さらなる地球温暖化を防止していくことをいう。世界各国でカーボンニュートラルが宣言されるなか、日本政府は2020年10月、積極的な温暖化対策が産業構造や経済社会の変革をもたらし、大きな成長に繋がるとして、2050年カーボンニュートラルを宣言した。
*3 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)とは、気候変動に関連する科学的評価を担当する国連機関をいう。気候変動に関する科学的評価を定期的に提供するために設置され、国連やWMOの加盟国が参加している。
*4 SDGsとは、2015 年国連にて全会一致で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」であり、2030年を目標年度とする国際的な共通目標をいう。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成される。
*5 SBTとは、パリ協定が求める水準と整合した、企業の温室効果ガス排出削減目標をいう。
*6 PPAとは、太陽光発電事業者が太陽光発電所を開設し、脱炭素化を企図した再生可能エネルギーの電気を購入したい需要家と電力購入契約(Power Purchase Agreement : PPA)を結んで発電した電気を供給する仕組み。
*7 ソーラーシェアリングシステムとは、ソーラーシェアリングを前提とした太陽光発電設備のことをいう。ソーラーシェアリングとは、営農型太陽光発電をいい、農地に支柱を立てて上部空間に太陽光発電設備を設置し、 太陽光を農業生産と発電とで共有する取り組みをいう。
(社会・環境課題に関する近年の取り組み)
当社グループは、持続可能な開発目標(SDGs)との関連では、「安全・安心」でクリーンなエネルギーを提供し続けることを通じて、SDG7(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)、SDG11(住み続けられるまちづくりを)、 SDG13(気候変動に具体的な対策を)を中心にコミットしております。また、光触媒事業等のヘルスケア関連の事業において、SDG3(すべての人に健康と福祉を)についても積極的に取り組んでおります。また、当社グループは、金融安定理事会(FSB)により設置された気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明すると共に、同提言に賛同する企業や金融機関等から構成されるTCFDコンソーシアムに参画しております。
・再生可能エネルギーに係る事業実績(VSUN社の太陽光パネル製造事業、WWB株式会社、株式会社バローズによるグリーンエネルギー事業)。
・WWB株式会社は、系統蓄電池の設置・運用において、国内有数の大手発電事業者、建設会社、重電システムメーカーと協業し、設計・調達・施工・試験調整、電力市場取引システムによる需給運用を開始。
・台風による各地の被災・停電等の発生を受けて、折り畳み式軽量のポータブルバッテリー「楽でんくん」をリリース(WWB株式会社が自社開発。熊本県人吉市、宮崎県えびの市、小林市、宮城県角田市、大衡村等へ寄贈)。
・次世代エネルギーを担うと期待される水素を活用したエネルギー貯蔵システムの開発(バーディフュエルセルズ合同会社)。
・太陽光パネルの廃棄問題に対する貢献、資源の有効活用のため、リサイクル・リユース事業に着手(PV Repower株式会社)。
・福島第一原発事故の発生時に寄贈協力を行った三一重工製、大型コンクリートポンプ車(大キリン)に係る交換部品の無償提供、技術協力を実施。近年では、東南アジアへの日本ODA事業におけるインフラ整備への貢献として、コロナ禍においても海外への建設機械投入及びメンテナンス等を継続(WWB株式会社/建機事業)。
・港湾地域において、脱炭素化に向けた先導的な取り組みに対して、EV港湾荷役機械等の供給により貢献(WWB 株式会社/建機事業)。
・サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)への達成度に応じて金利スプレッドが調整されるSDGsリーダーズローン契約締結。金融機関と共同で営む活動として、発行額の一部が地域の学校、医療機関、環境保護団体等へ寄付される仕組みのSDGs私募債、CSR私募債を発行するなど、ESG関連のローン組成への取り組み。
・光触媒の塗布により殺菌・防虫効果のある、発電するビニールハウス「Maxar® EneZone」等を自社開発。営農と食の安心・安全確保への貢献を図り、光触媒事業に関しては、明治機械株式会社と協業連携(WWB株式会社、日本光触媒センター株式会社)。
・社外役員として、SDGsの専門家を登用(研究論文、教育研修等多数)。
・気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言賛同、及びTCFDコンソーシアムへの参画。
・SDGs関連の団体加盟として、(外務省) JAPAN SDGs Action Platform、(内閣府)地方創生SDGs官民連携プラットフォーム、(JCLP)日本気候リーダーズ・パートナーシップ賛助会員、炭素会計アドバイザー協会 特別賛助会員ほか。.
・啓蒙活動として、長野県及び神奈川県内の中・高校生、都内私立中学校の生徒へのSDGs研修の実施。社会・ 環境活動イベントへの支援・技術協賛(Peace On Earth、Earth Day等)。
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計期間末における流動資産は100,381百万円となり、前連結会計年度末に比べ42,930百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が16,652百万円増加、商品及び製品が22,086百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は43,663百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,944百万円増加いたし ました。これは主に有形固定資産が12,720百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、総資産は、144,087百万円となり、前連結会計年度末に比べ58,905百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計期間末における流動負債は100,212百万円となり、前連結会計年度末に比べ42,491百万円増加いたしました。これは主に、短期借入金が16,674百万円増加、契約負債が11,587百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は20,563百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,111百万円増加いたしました。 これは主に長期借入金が1,166百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、120,776百万円となり、前連結会計年度末に比べ43,602百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計期間末における純資産合計は23,310百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,303百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を5,445百万円計上、及び非支配株主に帰属する当期純利益を6,962百万円計上したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は9.1%(前連結会計年度末は7.0%)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、16,381百万円増加し、19,507百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの分析は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は19,273百万円(前連結会計年度は6,348百万円の支出)となりました。主な増減要因は、税金等調整前当期純利益14,751百万円、売上債権の減少による4,294百万円の増加、たな卸資産の取得による20,618百万円の減少、前受金の増加による10,176百万円の増加であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は21,417百万円(前連結会計年度は13,321百万円の支出)となりました。主な増減要因は、有形固定資産の取得による13,147百万円の支出、無形固定資産の取得による2,198百万円の支出、及び預け金の預入による5,539百万円の支出であります。
①来期見通し
当社グループの主軸セグメントである太陽光パネル製造事業、グリーンエネルギー事業を中心に予算編成を行った結果、2024年6月期の連結業績予想(2023年7月1日~2024年6月30日)については、売上高251,800百万円、営業利益15,800百万円、経常利益15,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7,000百万円としております。連結業績予想に係る前提条件は、外部環境の動向を踏まえ、以下のように、現状において合理的に予測可能な条件等に基づいて設定しております。
(a) 太陽光パネル製造事業
世界的な地球温暖化、気候変動対策の要請はすでに課題認識されており、太陽光発電や風力発電等を中心に、再生可能エネルギーの導入加速化、関連投資の拡大、導入促進を目的とした各国の政策支援等は、今後も継続する見通しです。
連結子会社のVSUN社が営む太陽光パネル製造事業は、ヨーロッパ市場を主体に販売を伸ばしてきましたが、近年はアメリカ市場向けの販売が大きく伸長しているほか、南米地域やアジア圏からの受注増も見込まれます。2024年6月期においても、販路拡大を図りながら、欧米を中心とした販売地域を見込んでおります。世界的なインフレに対しては、引き続きコストダウンの企業努力と価格転嫁を図る一方で、今後の円高懸念やアメリカの関税を巡る動向等にも注視して参ります。生産能力面では、第4工場の本格稼働のほか、セル工場が2023年10月完工予定となっており、パネル生産能力の拡張に合わせ、これまで外部調達していた主要部材のセルを自社生産することで、利益率の順次向上を図っていく方針です。
(b)グリーンエネルギー事業
当社グループでは、近年、太陽光発電所の自社保有化によるストック型のビジネスモデルを推進中であり、発電所開発のほか、M&Aにより複数案件をスピード感をもって一括的に取得していく方針です。トップラインを形成するためフロービジネスを行いつつ、自社保有化を更に進めて参ります。大和町・大衡村太陽光発電所の稼働、下関市豊浦町太陽光発電所の取得に続き、案件の積み上げを推進して参ります。
また、海外事業の積極展開のほか、次世代のクリーンエネルギー貯蔵システムを担う、現状では専門性の高い研究開発段階にある水素エネルギーを活用した貯蔵システムの開発も計画的に推進致します。その他、太陽光パネルの廃棄問題が懸念される状況に対して、太陽光パネルのリユース、リサイクル事業を引き続き、推進して参ります。
中期経営計画(2022-24年度)については、2021年10月に発表しておりますが、前記の通り、目標値の上方修正が続いたほか、セル工場建設や米国市場への直接投資の検討に入るなど、計画策定時に想定し得なかったプロジェクトの開始等に伴い、新たな中期経営計画として取り纏め、今後、公表予定となっております。企業価値向上への強化施策についても、新たな中期経営計画の策定に伴って見直しを行う予定でございます。
②配当に関する見通し
当社は、今後の事業展開と財務内容の強化を図るため必要な内部留保を図りつつ、安定した配当を継続すること、また、財務状況に応じた積極的な株主への利益還元策を行うことを基本方針としております。
中間配当、期末配当につきましては、今後の業績や財務状況等に応じて検討し、予想が可能になった時点で速やかに公表致します。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。
なお、IFRSの適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2021年7月1日 至 2022年6月30日)
当連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
該当事項はありません。
(時価の算定に関する会計基準の適用指針の適用)
「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日。以下「時価算定会計基準適用指針」という。)を当連結会計年度の期首から適用し、時価算定会計基準適用指針第27-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準適用指針が定める新たな会計方針を将来にわたって適用することとしております。なお、連結財務諸表に与える影響はありません。
(追加情報)
(グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱いの適用)
当社及び一部の国内連結子会社は、当連結会計年度の期首から、連結納税制度からグループ通算制度へ移行しております。これに伴い、法人税及び地方法人税並びに税効果会計の会計処理及び開示については、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日。以下「実務対応報告第42号」という。)に従っております。また、実務対応報告第42号第32項(1)に基づき、実務対応報告第42号の適用に伴う会計方針の変更による影響はないものとみなしております。
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。当社グループは、事業種類別のセグメントから構成されており、「太陽光パネル製造事業」「グリーンエネルギー事業」「IT事業」「光触媒事業」を報告セグメントとしております。
「太陽光パネル製造事業」は、太陽光パネルの製造販売を行っております。
「グリーンエネルギー事業」は、太陽光発電システム及び関連製品を販売しております。
「IT事業」は、ソフトウェアライセンス販売、システム構築、その他付帯サービスの提供を行っております。
「光触媒事業」は、チタンコーティング剤とそれを利用した製品の製造販売を行っております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2021年7月1日 至 2022年6月30日)
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、建設機械の国内及び国外への販売・レンタル事業に係るものであります。
2.セグメント利益又は損失は連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、建設機械の国内及び国外への販売・レンタル事業に係るものであります。
2.セグメント利益又は損失は連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
(注)1.2022年9月1日を効力発生日として普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。
2. 1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
該当事項はありません。