文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社の経営理念は、「人の役に立つ」であります。以下は、当社の経営理念付帯文からの抜粋であります。
①働く人達の役に立つ 豊かな生活と生きがいを生み出す場を確保し続ける
②地域社会の役に立つ お客様・読者・業者・社会に喜ばれる事業を行い続ける
③国家の役に立つ 利益を生み税金を納め続ける
人がこの世に生まれ、生きて行く上でいつも心がけるべきは、
自分以外の人のために自分を役立たせることである。
会社とはこのことを実践するための最高の手段であり、道具である。
このことから会社とは広義において奉仕活動である。
ゆえに会社は理念に基づき活動の範囲を広げる努力をし続けなければならない。
つまり、成長と拡大を行い続ける義務と責任があるのである。
この理念のもとに全情熱を傾けて事業を行うことは大いなる善であると確信する。
(2)目標とする経営指標
当社が重視している経営指標は、売上高及び売上高経常利益率であります。特に売上高経常利益率につきましては、中長期的には10%を目標としております。そのためには、既存事業のみならず、付加価値の高い新規事業への挑戦を行い、顧客満足度を高めることにより、売上高及び売上高経常利益率の向上を図ってまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、「人の役に立つ」を経営理念とし、働く人たち、地域社会及び国家の役に立つことを目標に掲げております。具体的には、従業員の物心両面の幸福を追求すること、全てのステークホルダーの成長と発展に寄与すること、また、地域社会を活性化し社会貢献することを理念に掲げ、価値ある情報を届け地域と一人ひとりに豊かさと感動を創り出すことをビジョンとし、事業活動を行なっております。
また、中期経営戦略として①コア事業強化による安定収益確保、②ヒューマンリソース事業領域の拡大、③WEB事業の販売力強化を中心に事業を行ってまいります。
(4)経営環境
当社の属するフリーペーパー・フリーマガジン市場は、媒体及びターゲットの多様化が進んでおりますが、紙媒体だけでなくインターネット広告との価格競争が恒常化するなど、依然として厳しい経営環境が続いております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響により、広告出稿の減少など当社の経営環境は更に厳しさを増している状況であります。
今後の当社の経営環境につきましては、新型コロナウイルスの終息時期等を予測することは困難ではありますが、「人の役に立つ」という経営理念の基、「Withコロナ」時代におきましても、地域社会の皆様の良きパートナーとして存在し続けるべく、コア事業強化による安定収益確保、求人事業及び人材紹介事業などヒューマンリソース事業領域の拡大と成長領域へのリソース集中投下、徹底的なコスト削減、WEB事業の販売力強化、行政案件の受託増と社会課題解決、市場から見た企業価値向上と資金調達に取り組んでまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、地域新聞社が発行するフリーペーパー「ちいき新聞」紙面に掲載する広告枠を販売し、かつ、当該広告を地域新聞社が制作して、一連のサービスの対価を当該顧客から収受する「新聞等発行事業」をはじめ、「折込チラシ配布事業」や「販売促進総合支援事業」等の広告関連事業を主たる事業と位置づけ、3県に地域密着型の事業展開を行ってまいりました。
当社は、今後も引き続き前述の広告関連事業を主たる事業とし、3県における事業展開を行いさらなる業容の拡大を図るに当たり、以下の課題に取り組んでまいります。
① コア事業による安定収益の確保
当社のコア事業である新聞等発行事業及び折込チラシ配布事業の安定化は、利益の確保及び新たな事業展開のための原資確保、並びにクライアントへの広告効果還元による当社への信頼確保、並びに「ちいき新聞」のファンを獲得するという意味において最も重要な課題と捉えております。
新聞等発行事業においては、紙面のリニューアルを行うことで広告の訴求力を高め、広告効果を最大化するために掲載される広告や記事一つ一つにこだわり、地域に密着した魅力的なコンセプトの紙面や企画特集を発信し続けることによってメディアとして成長し続け、クライアントと読者の双方で「ちいき新聞」のファンを増やしてまいります。
折込チラシ配布事業につきましては、広告効果の高い配布エリアを選定するシステム「おりぴた」(GIS)を活用した、根拠のある提案を継続し、高い配布密度を生かして支持を得てまいります。
これらを実現・加速させるためには、WEB広告の積極運用等による「マーケティング機能」、メール送信や架電によるクライアントとの接触頻度増を目的とした「インサイドセールス」、適切なタイミングで適切な商材を提案することや顧客満足度向上を目的とした「カスタマーサクセス」、これら3つを連動して行う仕組みを構築することで、これまで以上のクライアント数増加、継続率の向上を実現いたします。
② WEB事業の強化
WEB事業の収益最大化は、当社の今後の事業展開に必須であると認識しております。この課題を解決するためにWEB事業分野の知見が深い人材を採用し、コミュニティサイト「チイコミ!」のリニューアルを実施いたします。コンテンツの充実とユーザーインターフェースを改善することで集客力を向上させ、クライアント数の増加を図ります。クライアントに対しては、商品を拡充させることで顧客満足度を高めてまいります。
WEBならではの検索性・利便性と、地域密着媒体を発行しているからこそ得られるニッチな情報を組み合わせ、さらに動画コンテンツを取り入れながら発信することで、より地域に密着した、魅力あふれるWEBプラットフォームを構築いたします。
③ ヒューマンリソース事業の継続発展
コロナ禍においても好調であり、多くのクライアントから支持を得ているヒューマンリソース事業をさらに飛躍させ、コア事業に成長させます。具体的には、「Happiness」の発行頻度増加、「HappinessWEB」の強化、有料職業紹介事業「おしごと紹介」の本格始動、リアルイベント「おしごとフェア」の開催など、企業・求職者の双方に役に立つサービスをラインナップし、より多くの場面で「つなぐ」役割を果たしてまいります。
④ 未来投資
WEB事業やヒューマンリソース事業を新たなコア事業として育てていくと同時に、未来に向けた動きも加速してまいります。第一に当社が保有する顧客情報、読者や「チイコミ!」などのユーザー情報を一元管理し、データベース化することで、ユーザーの「欲しい情報・欲しいモノが、欲しいタイミングで提供される」環境を実現し、読者が求めている情報を軸とした、より読者に寄り添った視点での営業活動が可能となります。これにより、売上増加及び継続率の向上が図れるだけでなく、マッチング事業等のBtoC領域の発展にもつなげてまいります。
⑤ 財務基盤の安定
上記項目を着実にスピード感を持って実行することで、持続的な企業価値の向上を実現し、株主、市場からの支持を集め、未来投資のために各種資本政策を検討しながら資本増強を図ります。また、金融機関との緊密な関係を維持し、財務基盤の強化に努めてまいります。
以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性に係る事項を記載しております。また、当社として必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資判断上あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社は、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に係る投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。また、以下の記載は本株式に対する投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。
なお、文中における将来に係る事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)当社の事業について
① 広告関連市場の動向の影響について
当社が展開する事業のうち、広告関連事業である新聞等発行事業、折込チラシ配布事業及び販売促進総合支援事業の3事業の合計売上高が当社の総売上高に占める割合は、2018年8月期において95.2%、2019年8月期において94.6%、2020年8月期において94.6%、2021年8月期において93.4%、2022年8月期においては94.2%をそれぞれ占めております。
なお、現在のところ、広告関連市場は成長期から成熟期へ移行したと考えられ、業績の二極分化の傾向にあり、他社との差別化戦略を進めることがこれまでの当社の業績の拡大に寄与してきたものと評価しておりますが、今後も当該変化が継続し、当社の事業、業績又は財政状態にプラスの影響を与え続ける保証はありません。
また、景況の悪化に伴う広告需要の減少によりもたらされる当社の事業、業績又は財政状態への悪影響を軽減すべく、当社は特定の業種及び企業規模に偏らない顧客開拓や、広告関連市場と関連性が薄い事業の育成を検討しておりますが、当社のこれらの対応が不十分である場合には、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
② 競合について
a.新聞等発行事業に係る競合について
フリーペーパー市場は、WEBやSNSを始めとした広告媒体の多様化により、成長期から成熟期へ移行したと考えられ、2022年8月31日現在において当社が主たる商圏としている千葉県下においても競合紙(誌)は多数あり、当該競合紙(誌)間において激しい競争が行われております。また、今後、編集や配布のノウハウを有する新聞社及び出版社等や、豊富な事業資金を有する異業種の事業者がフリーペーパー市場に参入してくる可能性もあります。
当社は独自のフリーペーパー編集方針、発行エリア(版)設定方針及びフリーペーパー配布方針を堅持することにより、フリーペーパー市場における当社の競争優位性を確保していく所存であります。
しかしながら、今後、当社が事業を展開するエリアにおいて競合紙(誌)がそれらと同様の方針を採用した場合には、当社がそのような競争優位性を継続的に確保できるとは限らず、万が一、当該事業に係る競争優位性が失われた場合には当社の継続的な事業拡大が阻害され、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
b.折込チラシ配布事業及び販売促進総合支援事業に係る競合について
折込チラシ配布事業及び販売促進総合支援事業についても、現在、それぞれが属する市場の成長率は鈍化しており、両事業とも競合者は少なくなく、2022年8月31日現在において当社が主たる商圏としている千葉県下においても激しい競争が行われております。
当社は、企画力や提案力を背景としたサービス品質の一層の向上、きめ細かな営業活動の展開等を通じてそれらの市場における競争優位性を確保していく所存であります。しかしながら、今後、当社が事業を展開するエリアにおいて、当社がそのような競争優位性を継続的に確保できるとは限らず、万が一、当該事業に係る競争優位性が失われた場合には当社の継続的な事業拡大が阻害され、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 「ちいき新聞」の発行遅延、不発行等について
当社が発行するフリーペーパーである「ちいき新聞」は、広告掲載の申込から紙面制作及び印刷を経て、当該新聞の配布を完了するまでに1週間を要しております。このうち、ほぼ内製化された紙面制作までの過程においては業務管理システムのバックアップ(注1)、制作環境(注2)の統一等、考えられる範囲において紙面制作上起こり得るトラブルを想定し、その回避策を講じておりますが、紙面制作完了までの期間において当社や制作に係る一部外注先のシステムサーバ(バックアップ分を含む。)に回復困難なトラブルが発生し、又は当社や制作に係る一部外注先が異常気象、震災等の大規模な自然災害や事故等、当社が予測し得ないトラブルに見舞われ、かつ、速やかな復旧が困難である場合には、結果として「ちいき新聞」の発行遅延、不発行、配布遅延又は未配布という事態が惹起される可能性があります。
また、当社は「ちいき新聞」の印刷や配布を外注先にそれぞれ完全委託しており、これらの委託先が異常気象、震災等の大規模な自然災害や事故等、当社が予測し得ないトラブルに見舞われ、かつ、速やかな復旧が困難である場合には、「ちいき新聞」の発行遅延、不発行、配布遅延又は未配布という事態が惹起される可能性があります。
このように、「ちいき新聞」の制作から配布完了までの期間において前述のような事態が発生すれば、当社に対する広告主や読者の信頼が大きく損なわれ、その結果として広告収入の減少等を招来するおそれがあり、そのような場合には、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(注)1.業務管理システムのバックアップの主な内容については、「(3)⑥ 業務管理システムについて」の記載内容をご参照ください。
2.紙面の制作環境とは、当社の編集部において「ちいき新聞」に掲載する広告や報道記事を制作及び編集するための一連のハードウェア及びソフトウェア並びにその有機的なつながりを指しております。また、制作環境の統一とは、編集部内において各人の制作環境を統一することをいいます。
④ 印刷代及び印刷用紙の調達価格の変動について
「ちいき新聞」の原材料である印刷用紙の調達については、当社の新聞印刷の依頼先である印刷業者を通して調達先(メーカー)から仕入れており、印刷代及び印刷用紙を複数の印刷業者から総合的に比較検討することで、安定的な印刷用紙の確保と最適な調達価格の維持に努めております。しかしながら、製紙原料価格の予想外の変動等により印刷代及び印刷用紙の調達価格が今後高騰した場合には、紙媒体の発行を主たる事業とする当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)法的規制等について
① 広告関連事業に係る法的規制等について
当社の広告関連事業(新聞等発行事業、折込チラシ配布事業及び販売促進総合支援事業)には事業そのものに係る業法規制こそないものの、様々な法的規制が設けられております。
これらを直接規制する主な関連法令としては、不当景品類及び不当表示防止法、不正競争防止法、知的財産権法、著作権法、商標法、公職選挙法等が挙げられ、また、薬事法、宅地建物取引業法、特定商取引に関する法律等のように、顧客の業種等に係る規制法令が間接的に当社の広告関連事業を規制する例も少なくありません。さらに、「ちいき新聞」や配布するチラシ等に掲載する広告の方法や内容等については、広告主、当社ともに前述の法令以外に各業界団体の自主規制が存在する場合があります。
当社は、新聞等発行事業において報道記事を制作及び掲載する際には、当社が制定した取材及び編集業務用マニュアルの規定に従って記事の執筆、紙面の編集及び制作を行い、事実を正確に、偏ることなく読者に伝えるよう努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害し、又は公職選挙法等の法令に抵触する内容の記事とならないよう、細心の注意を払っております。また、新聞等発行事業、折込チラシ配布事業及び販売促進総合支援事業において広告を制作し、当該広告を「ちいき新聞」紙面やチラシに掲載するに際しては、当社が制定した広告掲載基準や校閲校正業務用マニュアルの規定に従って広告の制作及び校閲、校正を実施することにより、前述の法令や自主規制に係る違反や第三者の知的財産権の侵害に係る未然防止に努めております。
しかしながら、「ちいき新聞」紙面に万一事実と異なる内容や、読者に混乱や誤解を与える表現を含む記事や広告が掲載された場合、又は第三者の知的財産権を侵害したり、前述の法令や自主規制に抵触する内容の記事や広告が掲載された場合には当社は社会的信用を失い、訴訟を提起され、又は何らかの行政処分等を受ける等の事態が惹起される可能性があり、その場合には当社に対する広告主や読者の信頼が大きく損なわれることによる広告収入の減少等並びに当該訴訟等の動向又は結果が、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、昨今の社会情勢の変化等に応じて前述の規制法令を始めとする各種法令や自主規制の強化、改正又は解釈の変更等が行われた場合には、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
② その他の事業に係る法的規制等について
カルチャースクール運営事業については、事業を規制する法令等は特に見当たらないものの、当該事業を展開する事業者として、個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」という。)等の一般法令の規制の適用を受けております。
通信販売事業については、景品表示法、JAS法、特定商品取引法及び個人情報保護法などによる法的な規制を受けております。
また、昨今の社会情勢の変化等に応じて前述の規制法令を始めとする各種法令の強化、改正又は解釈の変更等が行われた場合には、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)当社の経営について
① 「ちいき新聞」の発行エリア(版)の展開及び撤退の方針について
当社は、一定の発行エリア(版)ごとに「ちいき新聞」を発行しており、2022年8月31日現在において、「ちいき新聞」は6支社の下に45の発行エリア(版)が存在しております。
なお、発行エリア(版)を新設した場合、並びに発行エリア(版)を新設する際に営業拠点となる事業所を新設した場合、継続的な営業活動を実施し当該発行エリア(版)単独の収益性の向上に努めております。しかしながら、紙面の印刷や配布に係る費用や事業所の開設費用等を回収し、黒字化するまでに期間を要することもあり、当該期間においては、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当該発行エリア(版)において、人口減少等の地域特性の変化が起こり当該発行エリア(版)単独の赤字が想定以上の期間にわたり継続した場合、また、当該事態において新聞等発行事業から撤退を判断した場合、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 広告媒体の多様化への対応について
当社が発行する「ちいき新聞」は、読者の生活に密着した地域の情報を伝え、広告主にとっては細分化された比較的狭小な発行エリア(版)の中から広告掲載エリアを任意に選択して機動的な広告戦略を採ることができるというメリットを有していることから、当社は今後も紙媒体であるフリーペーパーの発行を継続していく方針であります。
一方、近年においては電子広告等の新たな広告媒体の発展が著しく、今後は当社の新聞等発行事業対象地域の拡大に合わせ、紙媒体である「ちいき新聞」とは別に、インターネット等の電子媒体を通じた事業対応を実施する必要があるものと認識しており、「チイコミ」において電子広告を行っておりますが、後発電子媒体に対して当社が当該対応のタイミングを逸した場合には、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、今後インターネット等の電子媒体の急速な発展が紙媒体の価値を相対的に低下させ、「ちいき新聞」の読者及び広告主が結果として減少した場合には、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
③ 人材の獲得及び育成について
当社の従業員数は2022年8月31日現在において163名(臨時従業員69名を除く。)となっております。また、当社の従業員の平均勤続年数は、2022年8月31日現在において7.8年と短いものの、これは今後の事業拡大に備え新規採用及び中途採用をもって従業員の確保を積極的に図っている結果であり、現時点において人員は充足しているものと考えております。
当社は、当社の事業成長を継続するために、今後も着実に人材を確保及び育成していく予定でありますが、人材の確保及び育成が質量両面において事業の成長スピードに追いつかない場合には、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 知的財産権について
当社が保有する知的財産権は、登録済み商標権15件(注)並びに当社が制作した報道記事及び広告の内容に係る多数の著作権であり、当社が保有している、又は取得を出願中である特許権及び実用新案権はありません。また、現在のところ、当社の事業分野において他者に先駆けて特許申請を行わなければならない技術等も存在いたしません。
なお、登録済の商標権の一つである「ちいき新聞」については、その商標登録が完了しているか否かにかかわらずこれが無断で使用され、広告主や読者の当社に対する信用が損なわれるような内容の記事や広告が掲載された場合、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(注) 「ハッピージョブ/Happy Job」(登録第4644705号)、「地域通販」(登録第5009735号)、「地域新聞」(登録第5065614号)、「地域新聞社」(登録第5105183号)、「地域新聞社」社章(登録第5377313号)、「ちいきくん」キャラクター(登録第5377314号)、「ちいこみ」(登録第5431607号)、「チイコミ」ロゴ(登録第5559762号)、「ちいき新聞」ロゴ(登録第5606880号)、「チキチキクーポン」(登録第5545679号)、「チイキング」キャラクター(登録第5677445号)、「販促の大学」(登録第6005081号)及び「Happiness」(登録第6005082号)、「カタクリン」キャラクター(登録第5572087)、「かぶ造」キャラクター(登録第5572088)の15件であります。
⑤ 個人情報等の管理について
当社は、広告掲載等に係る営業活動を通じて、また、報道記事の取材活動を通じて、顧客情報を始めとする様々な個人情報を入手する機会があります。そこで、当社は、個人情報保護法の規定の趣旨に鑑みて、情報管理の観点から、個人情報の厳正な管理及び漏洩防止手続を定めた個人情報保護関連規程を制定し、加えて当社の全ての役員、従業員及び臨時従業員との間においては機密保持に係る誓約書を個別に締結する等、個人情報の保護並びに個人情報漏洩の未然防止に努めております。
さらに、当社は、当社の個人顧客、役員及び従業員の個人情報をも含めた重要な業務管理情報についてID及びパスワードによって管理するとともに、インターネットを通じた外部からのアクセスによる情報流出の防止策を採用しております。
しかしながら、このような対策をもってしても個人情報を含むそれらの重要情報に係る社外漏洩を防止できず、当該情報漏洩に起因して第三者に何らかの損害が発生した場合には、当社が損害賠償請求の対象となる可能性があります。また、当社の情報管理体制に係る良くない風評が発生し、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 業務管理システムについて
当社は業務管理システムを保有しており、当該システム内に、当社の個人顧客、役員及び従業員の個人情報及び取引先等に係る法人基本情報等を蓄積しております。また、当社は、事業の推進に欠かせない各種の管理業務を当該システムによって行っており、当社の業務効率は当該システムに大きく依存しております。
そこで、当社は、不測の事態(アクセスの急増等による一時的な負荷増大に伴うシステムダウン、異常気象、震災等の大規模な自然災害や事故等に伴う停電、故障等)によりこれらの業務管理システムが稼動しているそれぞれのサーバが停止し、又はサーバ上に蓄積されたデータが失われることにより当社の業務の遂行に支障を来たさないよう、一定のセキュリティレベルを実現し、かつ、無停電電源装置を備えたサーバ専用室にアプリケーションサーバとデータベースサーバを2台ずつ格納して並行運用するとともに、データの日次バックアップ、バックアップデータの分散型格納を実施する他、サーバの外部委託等考えられる範囲において起こり得るトラブルを想定し、その回避策を講じております。
しかしながら、そのような当社の施策が不十分である場合又は当社の現在の対応では係る影響を十分に軽減できない場合には、当社の事業、業績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)新型コロナウイルス感染症の影響について
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、営業自粛等の理由により取引先からの広告出稿が減少しており、当社の企画運営は甚大な影響を受けております。新型コロナウイルス感染症の終息時期等を予測することは困難なことから、今後も当社の業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5)重要事象等について
当社は、2020年4月から続く新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い、2020年8月期に続いて2021年8月期においても継続して営業損失及び当期純損失を計上したことにより、債務超過になる可能性があり継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる状況が存在すると判断しておりました。当事業年度において新聞等発行事業及び折込チラシ配布事業を軸としながら、ヒューマンリソース事業で商材を充実させることにより売上高が回復したほか、「ちいき新聞」の印刷用紙の変更を主とした経費の適正管理により営業利益9,416千円及び当期純利益8,459千円を計上いたしました。また、新株予約権の行使が進んだこと等により、純資産は176,202千円となりました。このような状況を総合的に判断した結果、当事業年度において、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況は解消したと判断しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大による行動制限が徐々に緩やかになっており、経済活動に対する制約も緩和されておりますが、感染者数の急増により持ち直しの動きにブレーキがかかっております。また、ウクライナ情勢の影響による原材料価格やエネルギー価格の高騰、急激な円安の進行による物価の高騰等不安定な状況は続いており、当面は経済活動に影響が出ると考えられます。
当社の属するフリーペーパー・フリーマガジン市場は、WEBやSNSをはじめとした広告媒体の多様化により、顧客の獲得や価格競争など、依然として厳しい経営環境が続いております。当社におきましては、2021年10月にリブランディングを実施し、「地域の人と人をつなぎ、あたたかい地域社会を創る」という新たなブランドミッションを掲げ、企業価値の向上を図っております。クライアントにおきましては、コロナ禍からの回復が進みつつあるものの、依然として販促活動に力を割けない状況が続いております。このような状況の下、当社の基盤事業である新聞等発行事業は、2022年8月末現在で、3県45エリアで45版を発行、週間の発行部数は約201万部となりました。
当社の新聞等発行事業におきましては、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いた4月以降、販促意欲の回復傾向が見られましたが、7月以降の感染者数の急増により、販促のタイミングに慎重な判断を下すクライアントが増加しております。当第4四半期の施策といたしましては、6月に読者の関心の高い「老後資金特集」、7月に飲食店を特集した「私の街のまんぷくガイド」、8月に生誕55周年を迎えたリカちゃん人形とのコラボ企画といった特集を実施し、読者アンケートやウェビナー、自社YouTubeチャンネルを通したコンテンツの配信により広告効果をより高められるよう施策を実施いたしました。今後も発行エリアの採算性を慎重に判断し、ブランドミッションを軸として読者とのつながりを強化し、広告効果を高める取り組みに努めてまいります。
折込チラシ配布事業におきましては、それぞれの地域にカスタマイズされた独自の地図情報システム(GIS)を活用することにより、クライアントの顧客ターゲットが明確となり、効率的かつ広告効果の最大化を図るサービスを実現しております。また、コロナ禍からの回復と一般紙の購読率低下を主要因として、折込チラシ配布サービスへのニーズは高まっています。
販売促進総合支援事業におきましては、主に行政広報誌の配布業務や印刷業務の新規受託により取引が増加いたしました。
その他事業におきましては、マッチング事業、WEB事業、ヒューマンリソース事業といった成長事業や新規事業開発に経営資源を投下し、成長スピードの加速を図っております。マッチング事業においては、優良な業者を選択したい読者のニーズを捉えており順調に成長しておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受け、成長スピードは予定より遅れております。2022年8月より新たなジャンルとして「ちいき新聞のお墓掃除」をリリースしており、マッチング事業は現在10ジャンル(定額宅配サービスを含む)を展開しております。今後は更にサービスの質を向上させつつ、対象ジャンルを増やしていく方針であります。WEB事業につきましては、WEB事業分野の知見が深い人材を採用し、コミュニティサイト「チイコミ!」の2023年8月期のリニューアルに向けてサービス内容を見直しております。ヒューマンリソース事業におきましては、需要が高まっていることもあり、第3四半期以降前倒しで求人情報紙「Happiness」の発行回数を増やし、想定以上のスピードで売上が拡大いたしました。今後は事業の拡大に向けて求職者向けイベントの開催、人材紹介サービスのリリースを予定しております。その他の新規事業といたしましては、2022年4月より発行を開始した子育て支援情報誌「ままここっと®」、2021年5月より発行を開始したキャリア教育副教材「発見たんけん」の売上も順調に拡大しており、ターゲットを絞った媒体の発行はさらに拡大を図るべく力を入れております。
以上の結果、当事業年度における売上高は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響は依然としてあるものの、全体としては経済活動が回復基調にあり、2,887,909千円(前期比103.6%)、経常利益は7,766千円(前期は経常損失50,020千円)、当期純利益は8,459千円(前期は当期純損失86,869千円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る数値等については、当該会計基準等を適用した後の数値等となっております。
② キャッシュ・フロー状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、28,210千円減少し674,373千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末において営業活動の結果得られた資金は、67,687千円となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益7,124千円、減価償却費31,008千円、仕入債務の減少10,099千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末において投資活動の結果使用した資金は、18,472千円となりました。収入の主な内訳は定期預金の払戻による収入200,000千円であり、支出の主な内訳は定期預金の預入による支出200,000千円、有形固定資産の取得による支出14,903千円、敷金及び保証金の差入による支出2,227千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末において財務活動の結果使用した資金は、77,426千円となりました。収入の主な内訳は株式の発行による収入86,460千円であり、支出の主な内訳は長期借入れの返済による支出156,642千円によるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社の資金需要のうち主なものは、当社の成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金であります。これらの資金需要に対して当社では、主として手元の資金及び金融機関からの借入金によって資金を確保しております。
なお、当事業年度末において、借入金残高601,720千円、リース債務残高4,805千円、現金及び預金残高874,373千円となっております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報に代えて事業別に記載を行っております。
a.生産実績
当事業年度の生産実績を事業別に示すと、次のとおりであります。
|
事業別 |
当事業年度 (自 2021年9月1日 至 2022年8月31日) |
前年同期比(%) |
|
新聞等発行事業(千円) |
605,170 |
102.5 |
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販売促進総合支援事業(千円) |
101,381 |
109.1 |
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その他の事業(千円) |
58,770 |
58.7 |
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合計(千円) |
765,322 |
97.7 |
(注)1.金額は、売上原価によっております。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る数値等については、当該会計基準等を適用した後の数値等となっております。
b.受注実績
当社は、受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であり、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績を事業別に示すと、次のとおりであります。
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事業別 |
当事業年度 (自 2021年9月1日 至 2022年8月31日) |
前年同期比(%) |
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新聞等発行事業(千円) |
1,236,811 |
101.6 |
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折込チラシ配布事業(千円) |
1,248,125 |
106.8 |
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販売促進総合支援事業(千円) |
236,387 |
108.1 |
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その他の事業(千円) |
166,584 |
90.2 |
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合計(千円) |
2,887,909 |
103.6 |
(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る数値等については、当該会計基準等を適用した後の数値等となっております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択及び適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社が財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5[経理の状況] 1[財務諸表等] (1)[財務諸表][注記事項]の(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、売上高2,887,909千円(前期比103.6%)と前期の実績を上回りました。これは、「新聞等発行事業」に含まれるヒューマンリソース事業への需要が高まり、求人情報紙「Happiness」の発行回数を増加したことや、販促需要が回復傾向にあり「折込チラシ配布事業」において受注が増加したこと、また、「その他の事業」に含まれているマッチング事業の成長によるものであります。
以上の結果、売上高が2,887,909千円(前期比103.6%)と増収し、原価のコントロールと販売費及び一般管理費の圧縮により増益となりました。
当事業年度の結果を踏まえ、「新聞等発行事業」及び「折込チラシ配布事業」のコア事業については、売上単価の向上と顧客数増加を図り安定した収益を確保に注力いたします。その他にも成長領域へのリソース集中投下や徹底的なコスト削減を図り、利益を追求する体制を再構築してまいります。
当事業年度は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて67,687千円の増加となり、投資活動におけるキャッシュ・フローにおいては、主に有形固定資産の取得による支出14,903千円等があり、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、長期借入金の返済による支出156,642千円がありました。
2023年8月期については、新型コロナウイルス感染症の影響により、単月での業績回復は不安定な状態が続いております。行動制限緩和等、業績回復に良い材料も出ておりますが、足元の感染状況は終息には至っていないため、業績の回復速度は現時点で不透明であると判断しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5[経理の状況] 1[財務諸表等] (1)[財務諸表][注記事項]の(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。