第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営方針

当社グループは「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、“想像”と“創造”を繰り返し、高付加価値なサービスを提供していくクリエイター集団であり続けることを基本姿勢に事業活動を行っております。

「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念を達成するために、経営理念として「いい人をつくる」、事業理念として「つながる人を増やす」を掲げております。これらの理念は「いい人がいい会社をつくり、いい会社がいい事業を生み出していく。いい事業はいい文化に繋がり、それがひいてはいい世界に繋がっていく。つまり、いい世界を作るためにはいい人を作っていくことが大切。」という考えによるものです。

また、「世界中をカッコよく」という言葉には「自然体であること」という思いが込められております。実力主義、競争主義という名目の下、同じ組織内で競争することなく、企業=全従業員が自分のやりたいことに「独自性ある自然の営み」を大切にしながら取り組むことこそが長期的には重要なことであると当社では考えております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループが重視している経営指標は、EC事業から生み出される商品取扱高であります。なお、EC事業で計上する売上高のうち、受託販売(受託ショップ及びBtoB事業)に係る部分は、商品取扱高に各手数料率を乗じた受託販売手数料のみを会計上の売上高として計上しております。当連結会計年度においては、買取販売と受託販売の商品取扱高に占める割合はそれぞれ前者が6.0%、後者が94.0%であり、当連結会計年度の会計上の売上高が98,432百万円であるのに対し、商品取扱高は270,543百万円となっております。販売費及び一般管理費につきましては、商品取扱高に連動する変動費が多くを占めており、事業全体の規模を示す商品取扱高が売上高、利益それぞれに密接な関連を持っております。

また、当社グループでは資本コストを上回る利益を生み出すことが企業価値の増大につながると考えていることから、経営指標として自己資本当期純利益(ROE)も定めており、資本効率の高い経営に努めてまいります。具体的な目標値としては、世界的にみた場合に当社と類似する企業のROEの水準等を勘案し、ROE30%を目安としております。

当連結会計年度のROEは57.4%(前年同期実績72.7%)と前年同期比で低下しておりますが、引き続き高い水準を維持しており、目標値を大きく上回っております。ROEが低下した背景としては、当期純利益率(対商品取扱高)が7.5%(前年同期実績8.0%)となっていること、及び内部留保の積みあがりによるものであります。株主への利益還元に関しては、財務基盤及び今後の投資計画等を鑑み、適切に対応してまいります。なお、当連結会計年度に予定している配当額から算出される配当性向は44.8%なります。加えて、平成30年5月に24,412百万円の自己株式の取得を実施しております。今後につきましても、株主還元施策の強化に努め、一層効率的な資本の運用を目指してまいります。

 

 

[補足情報]経営指標等の推移

 

 

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

平成30年3月期

連結業績の推移

 

 

 

 

 

 

商品取扱高

(百万円)

114,674

129,059

159,500

212,090

270,543

 内、受託ショップ

(百万円)

91,594

106,145

137,452

191,903

246,803

 内、買取ショップ

(百万円)

5,381

766

693

193

166

 内、ZOZOUSED

(百万円)

2,285

4,446

7,958

12,875

15,951

 内、BtoB

(百万円)

15,412

17,701

13,280

6,220

7,536

 内、フリマ

(百万円)

114

898

86

売上高

(百万円)

38,580

41,182

54,422

76,393

98,432

売上総利益(注)2

(百万円)

33,453

38,777

50,085

69,213

90,464

営業利益

(百万円)

12,388

15,084

17,756

26,284

32,669

経常利益

(百万円)

12,429

15,139

17,883

26,442

32,740

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

7,797

8,999

11,988

17,035

20,156

包括利益

(百万円)

7,942

9,206

11,585

16,923

20,161

EBITDA(注)1

(百万円)

13,206

16,280

19,265

27,952

33,972

期初計画

 

 

 

 

 

 

商品取扱高

(百万円)

108,400

132,400

168,200

195,000

270,000

売上高

(百万円)

36,800

41,700

53,800

69,030

100,000

営業利益

(百万円)

10,320

13,710

19,140

22,140

32,000

経常利益

(百万円)

10,320

13,720

19,160

22,150

32,000

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

6,320

8,430

12,520

15,260

22,200

連結財政状態

 

 

 

 

 

 

総資産

(百万円)

33,188

41,351

34,916

55,720

70,718

負債

(百万円)

13,961

15,106

16,984

25,851

29,907

純資産

(百万円)

19,227

26,244

17,932

29,868

40,810

自己資本

(百万円)

18,786

25,753

17,477

29,416

40,810

連結キャッシュ・フロー

 

 

 

 

 

 

営業活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

10,138

10,487

12,027

18,294

19,882

投資活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

△2,590

△501

△2,175

△2,725

△8,219

財務活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

△2,139

△3,109

△23,222

△4,995

△9,215

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

17,711

24,713

11,495

22,151

24,571

1株当たり情報

 

 

 

 

 

 

1株当たり純資産(BPS)(注)4

(円)

58.41

79.79

56.08

94.39

130.95

1株当たり純利益(EPS)(注)4

(円)

24.27

27.93

37.46

54.66

64.68

潜在株式調整後1株当たり当期純利益(注)4

(円)

24.21

27.86

37.38

発行済み株式数(自己株式を除く)(注)4

(株)

321,633,900

322,762,440

311,644,800

311,644,285

311,644,285

期中平均株式数 (注)4

(株)

321,258,570

322,195,258

320,042,333

311,644,487

311,644,285

潜在株式調整後期中平均株式数 (注)4

(株)

322,089,053

323,004,296

320,729,724

安全性に関する指標

 

 

 

 

 

 

流動比率

(%)

212.2

256.8

161.5

190.9

202.9

固定比率

(%)

33.1

23.5

57.8

34.3

37.8

自己資本比率

(%)

56.6

62.3

50.1

52.8

57.7

成長性に関する指標

 

 

 

 

 

 

商品取扱高 前年同期増減率

(%)

19.6

12.5

23.6

33.0

27.6

営業利益 前年同期増減率

(%)

45.2

21.8

17.7

48.0

24.3

経常利益 前年同期増減率

(%)

45.0

21.8

18.1

47.9

23.8

当期純利益 前年同期増減率

(%)

45.5

15.4

33.2

42.1

18.3

収益性に関する指標

 

 

 

 

 

 

対商品取扱高 売上総利益率(注)2

(%)

29.2

30.0

31.4

32.6

33.4

対商品取扱高 営業利益率

(%)

10.8

11.7

11.1

12.4

12.1

対商品取扱高 経常利益率

(%)

10.8

11.7

11.2

12.5

12.1

対商品取扱高 当期純利益率

(%)

6.8

7.0

7.5

8.0

7.5

対商品取扱高 EBITDAマージン

(%)

11.5

12.6

12.1

13.2

12.6

自己資本 当期純利益率(ROE)

(%)

50.0

40.4

55.5

72.7

57.4

総資産 経常利益率(ROA)

(%)

43.6

40.6

46.9

58.3

51.8

配当に関する情報

 

 

 

 

 

 

中間配当 (注)4

(円)

3.3

4.7

6.3

6.7

12.0

期末配当 (注)4

(円)

5.0

6.7

9.3

16.0

17.0

配当総額

(百万円)

2,680

3,652

4,970

7,063

9,037

配当性向

(%)

34.3

40.6

41.8

41.5

44.8

純資産配当率(DOE)

(%)

17.2

16.4

23.1

30.1

25.7

株価に関する情報

 

 

 

 

 

 

期末株価

(円)

881

1,055

1,513

2,463

2,842

株式時価総額

(百万円)

283,359

340,514

471,622

767,579

885,693

時価ベースの自己資本比率

(%)

853.8

823.5

1,350.7

1,377.6

1,252.4

株価収益率(PER)

(倍)

36.3

37.8

40.4

45.1

43.9

株価純資産倍率(PBR)

(倍)

15.1

13.2

27.0

26.1

21.7

 

(注)1 EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額

2 差引売上総利益を使用しております。

3 いずれも連結ベースの財務数値を基礎とした指標となっております。

4 当社は、平成28年10月1日を効力発生日として、1株につき3株の割合で株式分割を行っております。平成26年3月期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

中長期的な会社の経営戦略としては、経営理念である「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」を達成すべく、世界70億人のファッションにおける共通課題である「サイズの問題」を解決し、ファッション革命を起こしてまいります。その結果として、今後10年間においてオンラインSPAで世界No.1、グローバルアパレル企業TOP10入りを果たしてまいりたいと考えております。そのためには、「服の買い方革命」「服の選び方革命」「服の作り方革命」を起こしていく必要があると考えます。「服の買い方革命」に関しては、既に「ZOZOTOWN」において約6,400ブランドの取扱いがあることから、今後はブラッシュアップ、安定成長をしていくフェーズとなります。「服の選び方革命」に関しては、平成30年2月より開始した「おまかせ定期便」やZOZOSUITで計測した体型データをもとにZOZOTOWN内で商品が検索できる「自分サイズ検索」により、自分に合ったものが試着なしで届く体験をユーザーに提供してまいります。「服の作り方革命」では、プライベートブランド「ZOZO」で自分の体型にあった洋服をオーダーメイドで製造し届けるオンデマンド生産を確立してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループの当面の課題は、①プライベートブランド「ZOZO」の国内外における販売の垂直立ち上げ、②ZOZOTOWNにおける取扱アイテムの拡充及び安定的な商材の確保、③フルフィルメント及びECシステム機能の強化への取り組み、④ファッションテクノロジーカンパニーとなるべくシステムエンジニアの強化であると考えております。

①プライベートブランド「ZOZO」の国内外における販売の垂直立ち上げ

当連結会計年度より開始したプライベートブランド「ZOZO」の販売を強化してまいります。国内外においてユーザーへ体型採寸ボディースーツ「ZOZOSUIT」を配布し、ユーザーの体型にあったプライベートブランド商品を提供してまいります。ユーザーの体型にあった商品が、既存ブランドと「ZOZO」の差別化要素になります。プライベートブランドで目指したいことは、ベーシックアイテムであり、安く、サイズが合っており、すぐに届くことです。そのために、まず国内においてZOZOSUITの配布を進めてまいります。現状提供する商品はデニムとTシャツのみですが、翌連結会計年度では10~20アイテム、将来的には多種多様なカテゴリーも増やしていきます。また、最小限の在庫で、迅速、安価で対応できる生産ラインの確立を図ってまいります。なお、海外展開においては平成30年7月より世界72か国にて販売を開始する予定です。

②ZOZOTOWNにおける取扱アイテムの拡充及び安定的な商材の確保

商品取扱高を増加させていくに当たり、取引先からの十分な商品供給を受けることが前提条件となります。現時点において、既存取引先とは良好な関係を保っておりますが、依然多くの機会損失が発生している状況であり、潜在需要に対し適正な在庫を確保するべく今後についても更なる連携強化を行っていく必要があると認識しております。また、ファッションEC事業者としての絶対的な地位をより強固なものとするために、多くの顧客がそれぞれの趣向にあった商品を購入できるよう取扱アイテムの更なる拡充を目指してまいります。

③フルフィルメント及びECシステム機能の強化への取り組み

今後見込まれる商品取扱量の増加を視野に入れ、更なる物流キャパシティの拡大、業務効率化の促進を検討してまいります。また、ECシステムのハード及び機能面に関しましては、利用者数の増加及びそれに伴うアクセス数の増加への対応、ユーザビリティ向上のため、適宜強化を図っております。

④ファッションテクノロジーカンパニーとなるべくシステムエンジニアの強化

今後のプライベートブランドの展開、既存ビジネスの拡張を図る上でシステムエンジニアのリソース強化が重要となります。現状、200名程度のエンジニアを数年後に1,000名態勢とし開発スピードの向上を図り、ファッションEC事業者から「ファッションテクノロジーカンパニー」へ成長を遂げてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

 

投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

①事業内容に係わるリスクについて

a.特定事業への高い依存度について

現在、当社グループは「ZOZOTOWN」等のECサイトの運営を主力事業としており、事業の継続的な発展の前提条件として、インターネットに接続するためのブロードバンド環境の普及及び携帯端末を使ったインターネットヘの接続環境の普及によるインターネットの利用者の増加が必要と考えております。

しかしながら、インターネットの利用に関する新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、又は利用料金の改定を含む通信事業者の動向などの要因により、ブロードバンド環境や携帯端末を使ったインターネットヘの接続環境の発展が阻害される場合、又はECサイト運営の遂行が困難になった場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

b.システムトラブルについて

当社グループの主力事業はECサイトの運営であり、ECサイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、ECサイトの安定的な運用のためのシステム強化、セキュリティ強化及び複数のデータセンターへサーバーを分散配置する等の対策を行っております。しかしながら、地震、津波、火災などの自然災害、事故、停電など予期せぬ事象の発生によって、当社グループの設備又は通信ネットワークに障害が発生した場合、又は物流機能が麻痺した場合は当社グループの事業活動が不可能になります。また、当社グループ若しくはインターネット・サービス・プロバイダーのサーバーが何らかの原因によって作動不能となること、又は外部からの不正な手段によるサーバーヘの侵入などの犯罪や役職員の過誤によるネットワーク障害が発生する可能性があります。これらの障害が発生した場合には、当社グループに直接的損害が生じるほか、サーバーの作動不能や欠陥等に起因する取引停止等については、当社グループに対する訴訟や損害賠償など、当社グループの事業、経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

c.サイトの健全性の維持について

当社グループでは「WEAR」を通じてソーシャルネットワーキングサービス(以下、「SNS」といいます。)を提供しております。これらのサービスでは、会員同士がインターネット上でコミュニケーションを図っており、係るコミュニケーションにおいては他人の所有権、知的財産権、名誉、プライバシーその他の権利等の侵害が生じる危険性が存在しております。当社グループは、このような各種トラブルを未然に防ぐ努力として以下のような禁止事項を利用規約に明記すると共に、利用規約の遵守状況を常時モニタリングしており、本サービスの健全性の維持に努めております。

・ 規約、法令、規則若しくは条例に反する行為又はこれらの行為を教唆、誘引、勧誘し、若しくは幇助、助長する行為

・ 会員登録又は登録内容の変更の際に、虚偽の内容又は第三者の情報を利用して申請する行為

・ 本サービスの円滑な運営を妨げる行為又は本サービスに支障をきたすおそれのある行為

・ 第三者のユーザーID又はパスワードを不正に使用する行為

・ 1つのアカウントを複数人で利用する行為

・ 1人の会員が複数のアカウントを設定又は保有する行為

・ 第三者若しくは当社に対して何らかの損害、損失又は費用を生じさせる行為又はこれらのおそれのある行為

・ 第三者若しくは当社の著作権等の知的財産権、営業秘密、ノウハウ、肖像権、人格権、名誉権、プライバシー権、パブリシティ権その他の権利を侵害する行為又はそれらのおそれのある行為

・ 自殺、自傷行為、薬物乱用等を教唆、誘引、勧誘、又は幇助、助長するおそれのあるコンテンツを投稿する行為

・ グロテスク、暴力的な写真、その他一般の方にとって不快に感じると当社が合理的に判断するコンテンツを投稿する行為

・ 露出度の高い動画・画像(モザイク・ぼかし等を入れたものも含みます。)等当社が猥褻と判断するコンテンツを投稿する行為

・ 猥褻な動画、画像等を内容とするコンテンツ又は第三者の誹謗・中傷にあたるおそれのあるコンテンツを投稿する行為

・ 猥褻な動画又は画像(児童ポルノを含みます。)等を内容とするコンテンツ又は第三者の誹謗・中傷にあたるおそれのあるコンテンツを作成する行為

・ 性交、性交類似行為その他の猥褻な行為を目的とした売春、出会い等を勧誘、誘引又は助長する行為又はこれらを目的としたメールアドレスの交換

・ 出会い系サイト、アダルトサイト、年齢制限のあるサイトその他の違法・有害サイトに誘導する情報(単にリンクを張る行為を含みます。)を掲載する行為

・ 人種、民族、性別、社会的身分、宗教、信条等について、差別につながる又は差別を助長するコンテンツを投稿する行為

・ 虚偽の内容又は第三者の誤認・混同を生じさせる内容のコンテンツを投稿する行為

・ 公序良俗に反する行為又はそのおそれのある行為

・ 本サービスを通じて入手したコンテンツ等を私的使用の範囲外で使用する行為

・ 第三者の個人情報を当社及び当該第三者に無断で取得、蓄積、保存、販売、頒布、公開等する行為

しかしながら、今後急速に利用会員数が増加し、これらのサービス内においてトラブルが発生した場合には、利用規約の内容に関わらず、当社グループが法的責任を問われる場合があります。また、当社グループの法的責任が問われない場合においても、トラブルの発生自体がサイトのブランドイメージの悪化を招き、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

d.取り扱いブランドについて

当社グループでは、「ZOZOTOWN」等において多くの顧客の嗜好に合う有力ブランドの商品を取り扱っております。当社グループとブランドとの関係は良好であり、何ら問題は生じておりませんが、今後ブランドの事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化、当社がプライベートブランドを扱うことに対する心理的懸念等を起因とした商品供給量及び委託量の減少、契約の不履行若しくは取引の中止等があった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

e.顧客の嗜好への対応について

当社グループは、流行に敏感な顧客層に支持されるブランドに加え、ファッションに対して先鋭的な感性を持つ顧客層に支持されたブランドを取り扱っております。当社グループとしては多くの顧客の嗜好に応えるべく、取扱ブランドの拡大を図っておりますが、先鋭的な顧客の嗜好が変化した場合には、新たなファッション嗜好に対応するブランドや商材を扱っていく必要性が生じることも考えられ、当社グループが顧客の嗜好の変化に対応できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

f.返品について

当社グループは「ZOZOTOWN」等において平成21年12月1日に改正、施行された「特定商取引に関する法律」に基づき返品に関するルールを定めております。返品の受け入れにあたっては、返送品の処理等による追加的な費用や、商品発送から返品を受けるまでの期間において販売機会損失が発生することから、想定以上の返品が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

g.競合について

当社グループは、ファッション関連商材を取り扱うEC事業者として、単なる商品の流通だけではなく、ECサイトの利便性及びデザイン性を高めること並びに消費者及び商品サプライヤー(ブランド)と密な関係を構築することで、他のアパレルEC事業者との差別化を図っております。しかしながら、EC市場の拡大に伴い、他のファッション関連商材を取り扱うEC事業者の拡大、ブランド自らインターネット通信販売へ参入及びその他新規事業者の参入等により、新たな高付加価値サービスの提供等がなされた場合、更なる競争の激化が予想され、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、これら競争の激化が、サービスの向上をはじめとした競合対策に伴うコスト増加要因となることで、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

h.特定の業務委託に対する依存度の高さについて

当社グループは、商品購入者からの販売代金の回収業務について、クレジットカード決済分及びコンビニ決済分をGMOペイメントゲートウェイ㈱に、また代金引換決済分をヤマトフィナンシャル㈱に委託しております。提出日現在において、これらの代金回収委託業者との間で何ら問題は生じておりませんが、今後各社の事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化並びに取引条件の変更等があった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

i.BtoB事業について

当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、アパレルメーカーが独自に運営するECサイトのシステム開発、物流等を受託するBtoB事業を行っております。

当社グループに委託しているブランドが自ら、若しくは他社の支援によりECサイトを立ち上げ、運営することとなった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

j.物流機能の強化について

当社グループの商品取扱量の増加に応じて、物流に関わる業務システムの効率化及び商品管理スタッフや画像撮影スタッフの確保の対応が必要となります。これらの対応が商品取扱量の増加に追いつかない場合には、意図的に商品在庫数や自社EC支援の社数及び「ZOZOTOWN」等に掲載する商品数を物流が対応可能な業務量に合わせてコントロールする必要がありますが、これらが事業機会や販売機会のロスに繋がり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

k.プライベートブランドについて

当社グループがインターネット又はスマートフォンアプリを通じ販売する商品は、インターネット又はスマートフォンアプリ上への掲載前に需要予測に基づいた生産・仕入を行う可能性があります。しかしながら、ユーザーからの受注は流行、天候や景気その他様々な要因に左右されるため、受注が需要予測を上回った場合には販売機会を失うことになります。一方で、受注が需要予測を下回った場合には、当社グループに過剰在庫が発生しキャッシュ・フローへの影響や商品評価損が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

l.海外事業の展開について

海外事業の展開については、当社グループとしてさらなる中長期的な成長の機会として位置付けております。

しかしながら、戦争やテロといった国際政治に関わるリスク、地域特性によるビジネスリスク、予期できない法律または規制の変更のリスク、知的財産権によるリスク、為替によるリスク、社会的なインフラの未整備によるリスクなど多岐にわたるリスクがあり、このようなリスクにより当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

②経営に係わるリスクについて

a.法的規制について

(a)インターネット事業及びECサイトの運営について

当社グループでは、主力事業であるECサイト「ZOZOTOWN」等の運営において「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「知的財産法」並びに「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」及びSNSサービス「WEAR」の運営においては「電気通信事業法」による法的規制を受けております。当社グループは、社内管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令の改正または新たな法令の制定が行われた場合には当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(b)ファッション関連商材の販売について

当社グループは、ECサイト「ZOZOTOWN」等においてファッション関連商材の販売を行っており、「製造物責任法」及び「家庭用品品質表示法」等による法的規制を受けております。当社グループは、社内管理体制の構築及び取引先との契約内容にこれらの法令遵守義務事項を盛り込んでおりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合には、当社グループのブランドイメージの低下及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(c)知的財産権について

 当社グループは、運営するサービスの名称を商標として登録しており、今後もインターネットサイト上で新たなサービスを行う際には、必要に応じて関連する名称の商標の登録を行っていく方針です。また、当社グループが運営するインターネットサイト上に掲載する画像については第三者の知的財産権を侵害しないよう監視・管理を行っており、「ZOZOTOWN」等で販売している商品については、第三者の知的財産権を侵害していないことを取引先より契約書において表明保証して頂いておりますが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(d)個人情報保護について

当社グループはECサイト「ZOZOTOWN」等での通信販売及び「WEAR」の運営を通じて保有した会員の個人情報並びにBtoB事業の受託を通じて保有する個人情報を管理しており、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱業者としての義務を課されております。

当社グループは個人情報の第三者への漏洩、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報保護規程及び個人情報管理に関連する規程やマニュアルを制定することにより「個人情報保護マネジメントシステム」に準拠した管理体制を確立し、また、全社員を対象とした個人情報に関する教育を通じて個人情報の取扱いに関するルールを周知徹底し、個人情報保護に関する意識の向上を図ることで、同法及び関連法令等の法令遵守に努めております。なお、当社は平成19年10月に財団法人日本情報処理開発協会より、プライバシーマークの認定・付与を受けており、平成28年3月期に更新しております。システム面においては個人情報を管理しているサーバーは物理的なセキュリティ設備が強固な外部データセンターにて管理されており、更には外部からの不正アクセスに対するセキュリティの強化及び個人情報の閲覧にアクセス制限を設ける等により、厳重に個人情報の管理を行っております。

しかしながら、個人情報が当社グループ関係者、業務委託先等の故意又は過失により外部へ流出した場合、又は外部からの不正なアクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出等が発生した場合には、適切な対応を行うために相当な費用負担、当社グループヘの損害賠償請求、当社グループ並びに当社サービスの信頼性やブランドが毀損し、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、今後の海外展開にともない、欧州連合(EU)の「一般データ保護規則(General Data ProtectionRegulation)」をはじめとする海外における個人情報保護に関する規制を遵守する必要がある場合には、適宜、外部専門家の助言などを得ながら対応してまいりますが、意図せず規制に違反し高額な制裁金を課された場合などには、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

b.特定の経営者への依存について

当社グループ設立の中心人物であり、設立以来の事業推進者である代表取締役社長前澤友作は、ファッション及びEC事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、当社グループの事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは、過度に同氏に依存しないよう、経営幹部役職員の拡充、育成及び権限委譲による業務執行体制の構築等により、経営組織の強化に取組んでおりますが、何らかの理由により同氏による当社グループの業務遂行が困難になった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

c.人材の確保について

当社グループの継統的な成長を実現させるためには、優秀な人材を十分に確保し、育成することが重要な要素の一つであると認識しております。そのため、積極的な新卒社員の採用、中途社員の採用及びアルバイト社員の受け入れ並びに社内公募制度の拡充及び社内教育体制の構築を行う等、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。

しかしながら、当社グループが求める優秀な人材を計画通りに確保出来なかった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

d.訴訟等について

当社グループは、提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが保有する個人情報の管理不徹底等の人為的ミスの発生、第三者からの不正アクセスによる情報流出又はシステム障害及び販売した商品の不備等に起因して、訴訟を受ける可能性があります。その訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額によっては当社グループの事業及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

e.自然災害について

当社グループの本社及び主たる物流拠点は千葉県内にあり、当地域内において地震、津波等の大規模災害が発生したことにより本社または物流拠点が被害を受けた場合、事業を円滑に運営できなくなる可能性や、物流拠点において保管している商品が販売不能になる可能性、顧客への商品の発送及び配送が円滑に実施できなくなる可能性があり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

f.のれんの減損について

当社グループは、企業買収に伴い発生した相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しております。当該のれんについては将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等により期待する成果が得られない場合は、当該のれんについて減損損失を計上し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績

    [表1]前年同期比                                    (単位:百万円)

 

前連結会計年度

(実績)

当連結会計年度

(実績)

前年同期比

 商品取扱高

212,090

(100.0%)

270,543

(100.0%)

27.6%

 売上高

76,393

(36.0%)

98,432

(36.4%)

28.8%

 差引売上総利益

69,213

(32.6%)

90,464

(33.4%)

30.7%

 営業利益

26,284

(12.4%)

32,669

(12.1%)

24.3%

 経常利益

26,442

(12.5%)

32,740

(12.1%)

23.8%

 親会社株主に帰属する当期純利益

17,035

(8.0%)

20,156

(7.5%)

18.3%

 

 ( )内は商品取扱高に対する割合です。

当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」、プライベートブランド「ZOZO」の販売及びファッションメディア「WEAR」の運営を中心に事業活動を行っております。

当連結会計年度における当社グループは、「ZOZOTOWN」のユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上のために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに、より一層傾注してまいりました。具体的には、幅広くユーザーのニーズに対応できるよう積極的に新規出店を進めたことや、ブランドクーポン等のプロモーションを効率的に実施いたしました。また、お客様にお支払い頂く配送料に関しては、平成29年10月より1ヵ月間、送料自由(お客様にお支払い頂く送料を決めて頂く)の施策を実施し、同11月からは送料一律200円(税込)に送料ポリシーを変更いたしました。

平成29年11月には新規事業として採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT」やプライベートブランド「ZOZO」をリリースし、「ZOZOSUIT」の無料配布の予約受付を開始いたしました。また、平成30年1月31日よりプライベートブランド「ZOZO」の販売を開始いたしました。

これらの結果、当連結会計年度の商品取扱高は270,543百万円(前年同期比27.6%増)、売上高は98,432百万円(同28.8%増)、差引売上総利益は90,464百万円(同30.7%増)となりました。差引売上総利益率(対商品取扱高)は、その他売上高(運賃収入、決済手数料収入等)の増加により、33.4%と前年同期比0.8ポイント上昇いたしました。

販売費及び一般管理費は57,794百万円(前年同期比34.6%増)となりました。商品取扱高に対する割合は21.4%と前年同期と比較して1.2ポイント上昇となりました。上昇の要因といたしましては、平成29年9月からの配送運賃の変更に伴い、荷造運搬費(対商品取扱高)が5.2%と前年同期と比較して1.0ポイント上昇、プライベートブランドにかかる業務委託費及び物流拠点増加に伴う庫内オペレーションにかかる業務委託費が増加したことに伴い、業務委託費(対商品取扱高)が2.8%と前年同期と比較して1.0ポイント上昇、一方でプロモーション関連費用(対商品取扱高)は1.6%と前年同期と比較して1.1ポイント低下したことによるものとなります。

以上の結果、当連結会計年度の営業利益は32,669百万円(前年同期比24.3%増)となり、営業利益率(対商品取扱高)は12.1%と前年同期と比較して0.3ポイント低下しております。なお、経常利益は32,740百万円(同23.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20,156百万円(同18.3%増)となりました。

なお、特別損失として4,323百万円計上しており、その主な内訳は採寸用ボディースーツの製造にかかる固定資産の減損損失として1,486百万円、同スーツの仕様変更に伴い、今後の利用が見込まれない部材のたな卸資産の評価損として263百万円、当社の関連会社であるStretchSense Limitedの業績が当初策定した計画を下回って推移していることから投資有価証券評価損として1,848百万円、並びに同社に支払済みである前渡金につき前渡金評価損として663百万円となっております。

 

当第4四半期連結会計期間(平成30年1月1日~3月31日)における商品取扱高は73,555百万円(前年同期比14.9%増)となりました。平成28年11月より開始した後払い決済サービス「ツケ払い」の効果が一巡したこと、及びプロモーション関連費用を抑制した結果、成長率が巡航速度となりました。販売費及び一般管理費は15,770百万円(同16.3%増)、販売費及び一般管理費率(対商品取扱高)が21.4%となり、結果、営業利益は9,118百万円(同30.4%増)、営業利益率(対商品取扱高)は12.4%となりました。

 

  [表2]期初計画比                                 (単位:百万円)

 

当連結会計年度

(期初計画)

当連結会計年度

(実績)

計画比

 商品取扱高

270,000

(100.0%)

270,543

(100.0%)

0.2%

 売上高

100,000

(37.0%)

98,432

(36.4%)

△1.6%

 営業利益

32,000

(11.9%)

32,669

(12.1%)

2.1%

 経常利益

32,000

(11.9%)

32,740

(12.1%)

2.3%

 親会社株主に帰属する当期純利益

22,200

(8.2%)

20,156

(7.5%)

△9.2%

 

 ( )内は商品取扱高に対する割合です。

平成29年4月28日に開示いたしました期初計画に対しては、商品取扱高が0.2%上回ることができました。売上高は期初計画比1.6%下回りましたが、これはZOZOTOWN事業におけるZOZOUSEDの計画が未達であったことが要因となります。営業利益は期初計画比2.1%、経常利益が2.3%上回ることができましたが、減損損失等による特別損失計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は9.2%下回りました。

なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。

 

各事業別の業績は、以下のとおりです。

[表3]事業別前年同期比

事業別

前連結会計年度
(自 平成28年4月1日 
   至 平成29年3月31日)

当連結会計年度
(自 平成29年4月1日 
   至 平成30年3月31日)

取扱高
前年同期比
(%)

売上高
前年同期比
(%)

取扱高
(百万円)

構成比
(%)

売上高
(百万円)

取扱高
(百万円)

構成比
(%)

売上高
(百万円)

ZOZOTOWN事業

 

 

 

 

 

 

 

 

(受託ショップ)

191,903

90.5

55,253

246,803

91.2

71,192

28.6

28.8

(買取ショップ)

193

0.1

193

166

0.1

166

△14.0

△14.0

(ZOZOUSED)

12,875

6.1

12,875

15,951

5.9

15,931

23.9

23.7

 小計

204,972

96.7

68,322

262,920

97.2

87,290

28.3

27.8

BtoB事業

6,220

2.9

1,338

7,536

2.8

1,642

21.2

22.7

フリマ事業

898

0.4

△0

86

0.0

△90.4

△100.0

その他

6,731

9,498

41.1

合計

212,090

100.0

76,393

270,543

100.0

98,432

27.6

28.8

 

(注) プライベートブランド「ZOZO」の商品取扱高及び売上高は、買取ショップに含んでおります。

 

① ZOZOTOWN事業

ZOZOTOWN事業は、「受託ショップ」「買取ショップ」「ZOZOUSED」の3つの事業形態で構成されております。「受託ショップ」は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。「買取ショップ」は各ブランドからファッション商材を仕入れ、自社在庫を持ちながら販売しております。「ZOZOUSED」は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。

当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。

当連結会計年度のZOZOTOWN事業の商品取扱高は262,920百万円(前年同期比28.3%増)、売上高は87,290百万円(同27.8%増)となりました。商品取扱高の拡大の要因としては、積極的に幅広いジャンルの新規ブランドを出店したこと、決済手段を充実させたこと、ブランドクーポン等のプロモーションを効率的かつ効果が最大になるよう実施したこととなります。

 

 

なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。

 [表4]KPI推移

 

前連結会計年度

当連結会計年度

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

ZOZOTOWN出店ショップ数(注)1

842

872

934

954

987

1,016

1,094

1,111

内)買取ショップ

10

7

7

7

8

7

6

6

  受託ショップ

832

865

927

947

979

1,009

1,088

1,105

ブランド数(注)1、6

5,148

5,333

5,655

5,683

5,859

6,032

6,346

6,443

年間購入者数(注)2

4,832,558

5,252,541

5,783,381

6,324,033

6,734,740

6,963,986

7,205,777

7,223,227

内)アクティブ会員数

2,844,171

3,059,991

3,421,440

3,893,156

4,181,873

4,591,017

4,957,861

5,112,861

  ゲスト購入者数

1,988,387

2,192,550

2,361,941

2,430,877

2,552,867

2,372,969

2,247,916

2,110,366

年間購入金額(注)2、4、5

48,644

48,556

48,275

46,417

47,119

46,818

46,707

47,661

年間購入点数(注)2、4

9.9

10.4

10.5

10.3

10.7

10.9

11.0

11.4

出荷件数(注)3

4,652,101

5,391,093

5,886,580

6,931,318

6,787,599

7,148,647

8,303,595

8,293,761

平均商品単価(注)3、5

4,468

3,855

5,236

4,474

4,099

3,664

4,858

4,203

平均出荷単価(注)3、5

8,680

7,941

10,143

8,955

8,530

8,186

9,043

8,611

デバイス別出荷比率(注)3

 

 

 

 

 

 

 

 

 PC

29.7%

28.1%

24.6%

22.3%

20.5%

19.5%

17.8%

16.7%

 スマートフォン

69.9%

71.6%

75.2%

77.5%

79.4%

80.4%

82.1%

83.2%

 モバイル

0.4%

0.3%

0.2%

0.2%

0.1%

0.1%

0.1%

0.1%

 

(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。

     2 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。

3 四半期会計期間の数値を使用しております。

4 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。

5 円単位となっております。

6 プライベートブランド「ZOZO」は含んでおりません。

 

当連結会計年度に新規出店したショップ数は219ショップ(純増157ショップ)となりました。主な新規出店のショップとしては、数年来出店誘致をしていたドメスティックのストリートブランド「N.HOOLYWOOD 」、「BEDWIN & THE HEARTBREAKERS」、「ATTACHMENT」、グローバルスポーツブランドの「NIKE」の直営店、「UNDER ARMOUR」、キッズの百貨店ブランドの「MIKI HOUSE」等となっております。平成30年3月末現在の総ショップ数は1,111ショップ(平成29年3月末954ショップ)となっております。

直近12ヶ月(平成29年4月~平成30年3月)における年間購入者数は、7,223,227人(前四半期比17,450人増)、アクティブ会員1人当たりの年間購入金額は47,661円(同2.0%増)、年間購入点数は11.4点(同3.7%増)となっております。

当第4四半期連結会計期間の平均商品単価は、4,203円(前年同期比で6.1%減)、平均出荷単価は8,611円(同3.8%減)となっております。平均出荷単価は、第3四半期連結会計期間において前年同期比10.9%の低下でしたが、当第4四半期連結会計期間では3.8%の低下にとどまっております。これは平成29年11月からの送料ポリシー変更がユーザーに浸透したことで、1注文当たりの前年同期間と比較し、購入点数が増加したことが要因となります。また、出荷件数は8,293,761件(前年同期比19.7%増)となっております。

 

受託ショップ、買取ショップ及びZOZOUSEDの実績は以下のとおりです。

 

a.受託ショップ

当連結会計年度の商品取扱高は246,803百万円(前年同期比28.6%増)、受託ショップの商品取扱高に占める割合は91.2%(前年同期実績90.5%)となりました。売上高(受託販売手数料)は71,192百万円(前年同期比28.8%増)となりました。平成30年3月末現在、受託ショップは1,105ショップ(平成29年3月末947ショップ)が出店しております。

b.買取ショップ

当連結会計年度の商品取扱高は166百万円(前年同期比14.0%減)、買取ショップの商品取扱高に占める割合は0.1%(前年同期実績0.1%)となりました。売上高は商品取扱高と同額の166百万円(前年同期比14.0%減)となりました。平成30年3月末現在、買取ショップは6ショップ(平成29年3月末7ショップ)を運営しております。

c.ZOZOUSED

当連結会計年度の商品取扱高は15,951百万円(前年同期比23.9%増)、ZOZOUSEDの商品取扱高に占める割合は5.9%(前年同期実績6.1%)となりました。売上高は15,931百万円(前年同期比23.7%増)となりました。なお、ZOZOUSEDは当第4四半期連結会計期間よりマーケットプレース事業を開始しており、当該事業は出店者に商品取扱高に対する手数料を売上高として計上していることから、商品取扱高と売上高が同額ではなくなっております。

 

②BtoB事業

BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営を受託しております。当連結会計年度のBtoB事業の商品取扱高は7,536百万円(前年同期比21.2%増)、BtoB事業の商品取扱高に占める割合は2.8%(前年同期実績2.9%)となりました。売上高(受託販売手数料)は1,642百万円(前年同期比22.7%増)となりました。

 

③その他

その他には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(有料会員収入、送料収入、決済手数料収入等)や、連結子会社のその他売上高が計上されております。当連結会計年度のその他売上高は9,498百万円(前年同期比41.1%増)となりました。前年同期比での主な増加要因は、平成29年11月より送料ポリシーの変更を行ったことによる送料収入の増加、後払い決済の決済手数料収入の増加となります。なお、有料会員サービスは、平成29年7月末をもって終了しております。

また、ファッションメディア「WEAR」については、引き続きユーザーの拡大及びコンテンツの拡充を目指した事業運営を行っております。平成30年3月末時点のアプリダウンロード数は1,100万ダウンロードを超えており、堅調に推移しております。

 

なお、プライベートブランド事業は、当連結会計年度より開始しており、当社が企画したアパレル商品を仕入れ、ZOZOTOWNにて販売しております。プライベートブランド「ZOZO」は、体型採寸ボディースーツ「ZOZOSUIT」で計測した体型データに基づき、ユーザーの体型に合った商品を販売するビジネスモデルとなっております。平成30年1月31日より「ZOZOSUIT」の配布及びプライベートブランドの販売を開始しておりますが、「ZOZOSUIT」の配布量がまだ十分ではないため、プライベートブランドの本格的な事業展開は翌連結会計年度以降となります。

 

 (2) 財政状態の分析

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末

当連結会計年度末

増減率

総資産

55,720

70,718

26.9%

負債

25,851

29,907

15.7%

純資産

29,868

40,810

36.6%

 

(総資産)

総資産については、前連結会計年度末に比べ14,997百万円増加(前連結会計年度末比26.9%増)し、70,718百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ9,637百万円増加(同21.1%増)し、55,278百万円となりました。主な増減要因としては、売掛金の増加4,524百万円、商品の増加1,017百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ5,360百万円増加(同53.2%増)し、15,439百万円となりました。主な増減要因としては、のれんの増加2,204百万円などによるものであります。

 

(負債)

負債については、前連結会計年度末に比べ4,055百万円増加(前連結会計年度末比15.7%増)し、29,907百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ3,336百万円増加(同14.0%増)し、27,243百万円となりました。主な増減要因としては、受託販売預り金の増加2,134百万円、未払法人税等の増加722百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ719百万円増加(同37.0%増)し、2,664百万円となりました。主な増減要因としては、退職給付に係る負債の増加314百万円などによるものであります。

(純資産)

純資産については、前連結会計年度末に比べ10,941百万円増加(前連結会計年度末比36.6%増)し、40,810百万円となりました。主な増減要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加20,156百万円、剰余金の配当による減少8,726百万円などによるものであります。なお、平成29年6月30日に自己株式の消却を実施したことにより、利益剰余金及び自己株式が11,758百万円それぞれ減少しておりますが、純資産の残高に与える影響はありません。

  

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から2,419百万円増加し、24,571百万円となりました。

当社グループは、自己資金及び金融機関からの借入等を資本の財源としております。また、当社グループの資金の流動性については、事業規模に応じた資金の適正額を維持することとしており、当社は運転資金の機動的かつ安定的な調達を可能とするため、主要取引銀行1行と貸越極度額10,000百万円の当座貸越契約を締結しております。

なお、当連結会計年度末において当座貸越契約に係る借入実行残高はありません。

 

各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減率

営業活動によるキャッシュ・フロー

18,294

19,882

8.7%

投資活動によるキャッシュ・フロー

△2,725

△8,219

201.6%

財務活動によるキャッシュ・フロー

△4,995

△9,215

84.5%

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は19,882百万円となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益28,420百万円の計上によるものであります。一方、主な減少要因としては売上債権の増加額4,473百万円、法人税等の支払額9,696百万円があったことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は8,219百万円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出4,514百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,123百万円があったことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は9,215百万円となりました。これは配当金の支払額8,723百万円があったことなどによるものであります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

 (1) 賃貸借契約の締結

当社は、平成29年5月26日開催の取締役会において、固定資産(物流センター)の賃借に関する契約を締結することについて決議を行い、同日5月26日付けで定期建物賃貸借契約を締結しております。

 

(建物賃貸借契約)

契約会社名

相手方の名称

契約年月日

契約の内容

㈱スタートトゥデイ(当社)

筑波特定目的会社

平成29年5月26日

物流センターの定期建物賃貸借契約

㈱スタートトゥデイ(当社)

浅間特定目的会社

平成29年5月26日

物流センターの定期建物賃貸借契約

 

 

 (2) 多額な資金の借入

当社は、平成30年5月16日開催の取締役会において、運転資金等のために必要な資金の借入について決議を行い、平成30年5月21日付及び28日付で資金の借入を実行しております。

詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

 

特記すべき事項はありません。