当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(親会社との関係について)
当社は、Zホールディングス㈱の子会社であり、同社の子会社であるヤフー㈱との間で、ユーザー誘導による集客や「ZOZOTOWN」のPayPayモール出店などの取引を行っております。また、「ZOZOTOWN」でのスマートフォン決済サービスPayPayの導入も検討しており、今後当社の事業拡大を目的とした同社との取引を多数行っていく予定です。Zホールディングス㈱は、当社の株主総会の承認を必要とする事項に関し、普通決議事項について決定権及び拒否権を有し、また特別決議事項について拒否権を含む重大な影響力を有しておりますが、同社による議決権行使が、当社の他の株主の利益と必ずしも一致しない可能性があります。また、Zホールディングス㈱の代表取締役は、本報告書提出日時点においては当社の取締役を兼務しており、当社の意思決定に影響を及ぼしうる立場にあります。そのため、特別の利害関係を有する場合は、法令や社内規程に従い取締役会の決議につき議決から除外するなど仕組みを構築し、運用してまいりますが、当該仕組みと運用が機能しない場合は、当社と取締役との間で利益相反が生じ、当社の利益が損なわれる可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
[表1]前年同期比 (単位:百万円)
( )内は商品取扱高に対する割合です。
当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。Be unique. Be equal.」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」の運営、及びファッションメディア「WEAR」の運営を中心に事業活動を行っております。
当第3四半期連結累計期間における当社グループは、ZOZOTOWNにおいてはユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上のために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに注力してまいりました。具体的には、引き続き多様化するユーザーニーズに対応できるよう積極的に幅広いジャンルの新規ブランドの出店を進めたことや、2019年5月、同9月、及び同11月にセールイベント「ZOZOWEEK」の実施をいたしました。また、第2四半期連結会計期間以降、既存会員の活性化を目的に、会員毎の購買履歴等の情報をもとにパーソナライズされた値引・ポイント施策を継続して実施しております。
また、2019年12月17日より、ヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店いたしました。ZOZOTOWNに出店している約9割のショップがPayPayモールでも販売するなど出店状況は好調です。他ECモールへZOZOTOWNが出店することは初の試みであり、従来のZOZOTOWNユーザーとは属性の異なる幅広いユーザーとの接点を増やすことで、新たな顧客層拡大を目指しております。
今秋ローンチを目指し準備を進めていたMSP(マルチサイズプラットフォーム)事業については、当初予定通り、2019年9月6日からZOZOTOWN上にて受注予約を開始し、当第3四半期連結会計期間より本格的な出荷が進んでおります。体型計測デバイスとしては、足の形の3Dデータ化を行い靴選びに必要な複数部位の計測を可能とする「ZOZOMAT」の先行予約の受付を、同6月24日付で開始しております。ZOZOTOWNでの靴カテゴリーの商品取扱高拡大を目指すとともに、ユーザーにとって快適で便利な靴選びが可能となる、新しい購買体験を提供できるよう取り組んでまいります。こちらにつきましては、当期中のリリースを予定しております。
BtoB事業においては、当第3四半期連結会計期間より、フルフィルメント支援に特化したサービス「Fulfillment by ZOZO」を開始いたしました。ZOZOTOWNの出店ブランドを対象にZOZOTOWNと自社ECの在庫一元化を図り機会損失の最小化を目指してまいります。
また、2019年10月24日~10月28日の5日間で、当社が大会タイトルスポンサーとして、日本初となるPGA TOUR トーナメント「ZOZO CHAMPIONSHIP」を開催いたしました。悪天候によるトラブルにも見舞われましたが、世界トップクラスの選手の素晴らしいプレーと日本中のゴルフファンの熱い歓声に支えられ、初年度大会はタイガー・ウッズ選手の優勝と共に大盛況のうちに幕を閉じました。なお、同大会タイトルスポンサーは来期以降も継続予定であり、引き続き新たな顧客層に対して当社の認知拡大を図っていく所存です。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間における商品取扱高は253,867百万円(前年同期比7.8%増)、売上高は91,887百万円(同2.4%増)、差引売上総利益は83,934百万円(同3.5%増)となりました。当第3四半期連結会計期間においては、2019年10月1日の消費税増税後の反動や暖冬による市況悪化の影響に鑑み、効率性の観点から積極的なプライスプロモーションを抑制していたこともあり、商品取扱高成長率は期初計画対比で低い水準に留まりました。なお、前第3四半期連結会計期間より、商品取扱高は商品販売価格から有料会員サービス「ZOZOARIGATO」に起因する値引額を控除する前の金額を以て表示しております。また、同有料会員サービスに起因しない当社負担値引施策についても同様に当第3四半期連結会計期間より値引額控除前の金額で表示するよう変更しております。なお、当該当社負担値引施策は2017年3月期より開始をしておりましたので、比較可能性の観点から進行期含め過去の商品取扱高実績について値引額控除前の金額に遡及して修正しております。一方で、売上高については、いずれの場合も値引控除後の金額となっていることから、計算上の受託販売手数料率は低下する結果となっております。差引売上総利益率(対商品取扱高)は、対商品取扱高比33.1%(前年同期比1.3ポイント低下)となっておりますが、これは、広告事業売上増加及び送料収入等のその他売上の増加といった上昇要因以上に、前述した「ZOZOARIGATO」等の当社負担値引施策に起因する値引額やPB事業における商品及び原材料の評価損計上等の影響がマイナスに作用したことが理由です。
販売費及び一般管理費は64,549百万円(前年同期比6.8%増)、商品取扱高に対する割合は25.4%と前年同期と比較して0.3ポイント低下しております。前年同期比で販管費率が低下している主な理由は以下の通りです。
・上昇(悪化)要因
① ポイント施策の積極化に伴い、ポイント関連費(対商品取扱高)が0.5ポイント上昇。
② 商品単価下落に伴う比率増加、物流拠点増加に伴う拠点間移動に係る費用の増加及びアルバイト時給増加により、物流関連費(対商品取扱高比)が0.3ポイント上昇。
③ 物流拠点増加に伴い、賃借料(対商品取扱高比)が0.3ポイント上昇。
・低下(改善)要因
① PGA TOUR トーナメント「ZOZO CHAMPIONSHIP」スポンサー費用等が発生した一方で、ZOZOSUITの配布枚数減少により広告宣伝費(対商品取扱高)が0.6ポイント低下。
② 前第3四半期連結累計期間において発生していた高額のスポット費用(センサー方式の旧型ZOZOSUITに関連した清算費用・マーカー方式の新型ZOZOSUITの改良研究に起因した成功報酬費用)の影響が当期においてはないことから、その他費用(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
③ 前期に行った賞与支給方針の変更に伴う影響が収まったことにより、社員人件費(対商品取扱高)が0.1ポイント低下。
④ ZOZOSUITの配布枚数減少に伴い、荷造運搬費(対商品取扱高)が0.1ポイント低下。
⑤ 決済構成比の変化に伴い、代金回収手数料(対商品取扱高)が0.1ポイント低下。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の営業利益は19,385百万円(前年同期比6.0%減)、営業利益率は対商品取扱高対比7.6%と前年同期と比較して1.2ポイント低下しております。また、経常利益は19,224百万円(同7.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は12,172百万円(同10.9%減)となりました。
当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。
各事業別の業績は、以下のとおりです。
[表2]事業別前年同期比
① ZOZOTOWN事業
ZOZOTOWN事業は、「受託ショップ」「買取ショップ」「ZOZOUSED」の3つの事業形態で構成されております。「受託ショップ」は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。「買取ショップ」は各ブランドからファッション商材を仕入れ、自社在庫を持ちながら販売を行っております。「ZOZOUSED」は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。
当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。
なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。
(ショップ数等)
[表3]ショップ数、ブランド数の推移
(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。
2 プライベートブランド「ZOZO」及び「マルチサイズ」は含んでおりません。
当第3四半期連結会計期間に新規出店したショップ数は、53ショップ(純増33ショップ)となりました。主な新規出店ショップは、トラッドファッションブランド「EAST BOY」、レインブーツが著名な「HUNTER」、及びイタリア発のステーショナリーブランド「MOLESKINE」となっております。
当第3四半期連結累計期間での新規出店ショップ数は169ショップ(純増100ショップ)となり、期初計画を上回るペースで増加しています。
(年間購入者数)
[表4]年間購入者数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 年間購入者数は過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計です。
3 アクティブ会員数は過去1年以内に1回以上購入した会員数になります。
4 「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
当第3四半期連結会計期間においては、新規会員の獲得ペースが鈍化したことから、前四半期比で年間購入者数は減少に転じました。第2四半期連結会計期間から引き続き、既存会員の活性化を目的に、会員毎の購買履歴等の情報をもとにパーソナライズされた値引・ポイント施策を実施したことにより、アクティブ会員数は前四半期比で増加した一方で、ゲスト会員数については前四半期比で減少しております。
(年間購入金額及び年間購入点数)
[表5]年間購入金額、年間購入点数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。
3「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
4 円単位となっております。
当第3四半期連結会計期間において全体の年間購入金額が前年同期比及び前四半期比で増加しておりますが、これは新規会員の獲得ペースが鈍化した結果、会員全体に占める既存会員の構成比が上昇したことが理由です。既存会員の年間購入金額が前年同期比及び前四半期比で減少している要因は、会員歴の浅い既存アクティブ会員の構成割合が上昇したことによるもの(会員歴の長さに応じて年間購入金額が高くなる傾向)です。
(平均商品単価等)
[表6]平均商品単価、平均出荷単価、出荷件数の推移
(注) 1 四半期会計期間の数値を使用しております。
2 円単位となっております。
3「PayPayモール」は含んでおりません。
平均商品単価につきましては、前年同期比で減少いたしました。タイムセールやZOZOWEEK等のセールイベントを積極的に行ったことにより、セール商材の売れ行きが好調であった一方で、プロパー消費の伸び悩みもありセール比率が上昇したことが主な要因です。同様に平均出荷単価についても平均商品単価の下落の影響により、前年同期比で減少しております。
ZOZOTOWN事業(受託ショップ、買取ショップ及びZOZOUSED)の実績は以下のとおりです。
a. 受託ショップ
当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は232,478百万円(前年同期比8.8%増)、商品取扱高に占める割合は91.5%(前年同期実績90.7%)となりました。売上高(受託販売手数料)は65,187百万円(前年同期比3.3%増)となりました。2019年12月末現在、受託ショップは1,340ショップ(2019年9月末1,307ショップ)を運営しております。
b. 買取ショップ
当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は166百万円(前年同期比29.3%増)、商品取扱高に占める割合は0.1%(前年同期実績0.1%)となりました。売上高は162百万円(前年同期比26.4%増)となりました。2019年12月末現在、買取ショップでは5ショップ(2019年9月末5ショップ)を運営しております。
c. ZOZOUSED
当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は11,810百万円(前年同期比6.6%減)、商品取扱高に占める割合は4.6%(前年同期実績5.4%)となりました。売上高は11,196百万円(前年同期比9.9%減)となりました。
② PayPayモール
ヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店しております。当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は409百万円、商品取扱高に占める割合は0.2%となりました。売上高は114百万円となりました。
③ PB事業
PB事業では、ユーザー個人の体型に合わせた当社の自社企画アパレル商品を販売する事業を行っております。当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は927百万円(前年同期比59.0%減)、商品取扱高に占める割合は0.4%(前年同期実績1.0%)となりました。売上高は918百万円(前年同期比59.4%減)となりました。
④ MSP事業
MSP事業では、当社がPB事業で培った多サイズ展開のノウハウ・販売力、及びZOZOTOWN出店ショップの企画力を融合させることで、ユーザーが求める当該ショップ商品の一部についてマルチサイズ展開を行い、ZOZOTOWN上で販売を行う事業を行っております。ユーザーからは身長・体重情報を入力頂くことで、推奨サイズの商品提供が可能となります。当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は443百万円となりました。売上高は441百万円となりました。
⑤ BtoB事業
BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営を受託しております。当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は7,631百万円(前年同期比14.6%増)、商品取扱高に占める割合は3.0%(前年同期実績2.8%)となりました。売上高(受託販売手数料)は1,545百万円(前年同期比1.9%増)となりました。2019年12月末現在、受託サイト数は47サイト(2019年9月末28サイト)となっております。
⑥ 広告事業
広告事業は、ZOZOTOWN及びWEARのユーザーリーチ基盤を活用し、取引先ブランドや広告代理業者に広告枠を提供し、広告収入を得る事業形態となります。当第3四半期連結累計期間の売上高は1,917百万円(前年同期比123.6%増)となりました。WEARについては、引き続きユーザーの拡大及びコンテンツの拡充を行うとともに、広告による収益化を図ってまいります。2019年12月末時点のアプリダウンロード数は1,400万ダウンロードを超えており、月間利用者数ともに堅調に推移しております。
⑦ その他
その他には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(送料収入、決済手数料収入、有料会員収入等)、連結子会社のその他売上高などが計上されております。当第3四半期連結累計期間のその他売上高は10,405百万円(前年同期比9.5%増)となりました。
なお、2019年11月14日付当社プレスリリース「Zホールディングス株式会社による当社株式に対する公開買付けの結果並びに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」にて周知の通り、Zホールディングス㈱(以下「本件買付者」といいます。)が2019年9月30日から実施しておりました当社株式に対する公開買付けは、同11月13日をもって終了いたしました。本公開買付けの結果、同11月20日の決済をもって、本件買付者は当社株式の50.1%を取得し、所有する議決権の数が過半数を超えたため、新たに当社の親会社及び主要株主である筆頭株主となりました。また、公開買付者の親会社であるソフトバンク㈱、ソフトバンクグループジャパン㈱、ソフトバンクグループ㈱及び汐留Zホールディングス㈱についても、公開買付者を通じて当社株式を間接的に所有することとなるため、同日をもって、新たに当社の親会社となっております。今後は、親会社との連携深化を促進し、早期のシナジー創出に努めてまいります。
(単位:百万円)
(総資産)
総資産については、前連結会計年度末に比べ7,512百万円増加(前連結会計年度末比9.5%増)し、86,473百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ6,517百万円増加(同11.3%増)し、64,421百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金の減少1,349百万円、売掛金の増加10,640百万円、商品及び製品の減少1,057百万円、原材料及び貯蔵品の減少1,082百万円、前払費用の減少586百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ994百万円増加(同4.7%増)し、22,051百万円となりました。主な増減要因としては、有形固定資産の増加2,672百万円、投資その他の資産の減少1,647百万円などによるものであります。
(負債)
負債については、前連結会計年度末に比べ2,163百万円増加(前連結会計年度末比3.8%増)し、58,468百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,110百万円増加(同4.0%増)し、54,355百万円となりました。主な増減要因としては、受託販売預り金の増加4,687百万円、未払法人税等の減少2,438百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ53百万円増加(同1.3%増)し、4,112百万円となりました。主な増減要因としては、事業整理損失引当金の減少680百万円、資産除去債務の増加613百万円などによるものであります。
(純資産)
純資産については、前連結会計年度末に比べ5,348百万円増加(前連結会計年度末比23.6%増)し、28,005百万円となりました。主な増減要因としては、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加12,172百万円、剰余金の配当による減少6,716百万円などによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(5) 従業員数
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数の著しい増減はありません。
株式報酬型ストックオプション
当社は、2019年10月18日開催の取締役会において、当社子会社役員に対して株式報酬型ストックオプションとして新株予約権を発行することを決議し、2019年11月6日に発行いたしました。